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サム・シープドッグ&ラルフ・ウルフ

[就業時] [昼休み]

  • 名前 : サム・シープドッグ&ラルフ・ウルフ(牧羊犬サム&狼ラルフ)/Sam Sheepdog and Ralph Wolf
  • 分類 : 牧羊犬(ガーディングドッグ)♂、狼♂
  • デビュー作 : 「狼は諦めない/Don't Give Up The Sheep」 1953年、チャック・ジョーンズ監督作
  • クリエイター : チャック・ジョーンズ
  • 声優 : メル・ブランク(短編、一人二役)
  • 吹替え : 長島雄一(ラルフ)、梅津秀行?(サム)

シリーズ概要
 サム・シープドッグ&ラルフ・ウルフは、同じ牧場に通う牧羊犬と狼。二匹は毎日8時(AM)から5時(PM)まで、放牧された羊(ラム又はマトン)の群れを巡って熾烈な攻防を繰り広げる。その争いようといえば のどかな牧場が殺伐とした戦場に変わってしまうほどだが、実はこの対立、それぞれの役職に基づくビジネスライクなもの。ともに勤め人の彼らは「羊を盗むこと」・「羊を守ること」それ自体が仕事であり、羊を巡って火花を散らすのも単に契約に従っているに過ぎない。事実オフタイムの彼らはごくありふれた同僚同士であり、挨拶も交わせば(「仕事」中は一切の私語が無いにも関わらず)ランチも共に取るなど、仕事とプライベートを完全に切り換えた友好な関係を築いている。

キャラクター
 狼から羊たちを守る役職に就くのは、赤い前髪が特徴の牧羊犬サム。固太りした体型に緩慢な動作のサムは、傍目には容易く出し抜けそうなのんびり屋であるかのように映る。
 しかしそれはサムの一面的な顔に過ぎず、始業の汽笛が鳴ってからのサムの姿は仕事の鬼そのもの。毛だらけで表情を窺い難いその顔にも、前髪を捲り上げてみれば血走った両目が睨んでいるほど。勤務中もし羊たちの身に不穏な動きでもあれば、サムの出す一手は最小の動きにして最大限の打撃を、羊泥棒(=ラルフ)の身にもたらすことになる。

 牧場から羊を盗む役職に就くのは、見かけも行動もワイリー・コヨーテにそっくりな、赤鼻狼のラルフ。丘の上でどっしり構えるサムとは対照的に、ラルフは手を変え品(主にアクメ社製品)を変え、様々な方法を考えては羊を狙う。その努力は決して実績には結び付かないが、食欲、もとい職務に忠実なラルフは何度でも再挑戦を繰り返し、結果 終業時間を迎える頃には見る影もなくボロボロになる。
 そんなラルフだが彼もまた公私の区別は弁えていて、プライベートでは羊への執着を完全に制御している。ただし仕事以外では鈍臭いサムとは違い、ラルフのせっかちな性分は私生活でも変わらない。



 二匹とも口数は少ない方だが、始業前及び終業後は淡々とした調子で会話を交わす。声質はどちらも低い。

 仕事に入る前必ず交わされる挨拶は「おはよう、サム。(Mornin' Sam.)」「おはよう、ラルフ。(Mornin' Ralph.)」。


データ
 シリーズの誕生は1953年、「狼は諦めない/Don't Give Up The Sheep」でのこと。しかしこの時はサムのみ牧場勤め(木に掛けられたタイムレコーダーも既に登場している)という設定で、ラルフはあくまで羊を盗みに来た部外者だった。ラルフも牧場勤めであると設定されたのは第2作目の「Sheep Ahoy」(1954年)からで、この回の終わりにサム&ラルフ両者の代員が登場し、牧場における不条理なシステムの全貌が観客に明かされた。以降は羊を巡る攻防の間の、仕事中とそれ以外の両者や雰囲気の落差を描いたギャグも定番となり、また回を重ねるごとに他のシリーズでは見ないシュールなギャグ(例えば沢山のサムが辺り一面に登場するなど)も増えていった。


備考
  • サムとラルフにはそれぞれ持家があり、毎朝黒いランチボックスを提げて牧場にやってくる。因みにサムの弁当の中身は骨を挟んだサンドイッチ。
  • 牧場における二匹の引き継ぎ(夜勤)は、狼・牧羊犬のどちらとも、ラルフ&サムの赤い部分(サム=前髪・尻尾、ラルフ=鼻)が黒色になっている。因みに引き継ぎは配色以外に体つきも異なるので、背が低い引き継ぎ狼は(鼻は黒いが)コヨーテに見えない。
  • クラシック短編では黄褐色に塗られていたサムの毛皮だが、現在サムの毛皮の配色は白と黄の二種が混在している(白色のサムは羊に似ている)。「A Sheep in the Deep」(上図右)で一度色を薄目に塗られたことが原因かもしれない。
  • コヨーテ似のラルフは第1作目こそ随所(例えば毛皮の膨らみ具合)でコヨーテとの差別化が図られていたが、第2作目からは赤鼻と体色の僅かな違いを除いて、他はコヨーテと全く変わらないデザインとなった。
  • 狼と牧羊犬の争いを描いた作品は、1942年にも「The Sheepish Wolf」(フリッツ・フレレング監督作)が発表されており、本シリーズもこれに影響を受けたとする説がある。ちなみに「The Sheepish Wolf」に出てくる牧羊犬は、サム同様 両目が前髪で隠れるデザインとなっている(これは実際の牧羊犬の一部にも共通する性質である)。


登場作品一覧

1. 短編
  • 邦題/原題(発表年)
  1. 狼は諦めない/Don't Give Up The Sheep(1953年)
  2. Sheep Ahoy(1954年)
  3. Double or Mutton(1955年)
  4. 牧場のサラリーマン/Steal Wool(1957年)
  5. 牧場の就業時間内物語/Ready, Woolen And Able(1960年)
  6. A Sheep in the Deep (1962年)
  7. Woolen Under Where (1963年)

 Phil Monroe & Richard Thompsonが監督の#7を除いて、シリーズの監督はチャック・ジョーンズが担当。
 なお、#7においても、ストーリー原案はチャック・ジョーンズとクレジットされている。


2. 長編映画
テューン・スクワットとモンスターズのバスケ試合にて、サムが観客としてエキストラ出演。

ワーナー・スタジオの社員食堂にて、共にランチを取るサムとラルフの姿が確認できる。
コヨーテとの混同を避けるためかどうか、本作を除いてラルフは短編以降の映像作品に登場していない。


3. OVA
  • Bah, Humduck! A Looney Tunes Christmas
ダフィー・ダック主演のルーニー・テューンズ版クリスマス・キャロル。
ラッキー・ダック スーパーストアの店員の1人としてサムが登場。


4. スピンオフ
オーストラリアの羊牧場にサムが登場(1カットのみ)。毛皮の色は白。
カメオとはいえ事件が羊の盗難なだけに、幾分不適切な起用かもしれない。
また、牧場経営者のブルース兄弟はサムそっくりの顔立ちをしていた。

  • Taz-Mania
    • #41. Mutton for Nothing
タズ主演のスピンオフシリーズの1篇で、サム&ラルフ短編の状況設定をそのまま移植した話。
ただし休暇中の“あのコヨーテ”(?)に代わって、狼役を務めるのはタズ
公私の見境なく羊を狙うタズに対して、サムは短編同様のクールな反撃でかわしながら、
休憩時間は話好きな先輩として気さくに振る舞った。ジム・カミングスの声質もあり、今作のサムは短編より若い印象。


5. その他
  • ロジャー・ラビット
トゥーン・タウンの住民の1人として、物語ラストの群衆シーンにサムが登場。
なお、作品の舞台は1947年だが、サムのデビューは6年後の1953年。










最終更新


キャラクター(2012/02/14)

作品(2012/02/13)

その他