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ダック・ドジャース



(「Duck Dodgers」オープニング)

  ダック・ドジャース Duck Dodgers )は、ワーナー・ブラザース配給のテレビアニメシリーズで、「ルーニー・テューンズ」第5作目のスピンオフ。原作はコミックストリップ『バック・ロジャース』をパロディ化したダフィー・ダック短編「ダフィー・ウォーズ/Duck Dodgers in the 24½th Century」。

 米国では2003~2005年にかけて3シーズン全39作品がカートゥーンネットワークで発表された。日本でも2004~2005年に3回に分けてシーズン1・2放送分・全26話が吹き替えられ、以来カートゥーンネットワークで繰り返し放送されている。

 番組の構成は15分エピソードの2本立てを基本に、時折30分エピソードの1本立ても交えて放送する。

ストーリー

 舞台は宇宙時代を迎えた24-1/2世紀。宇宙防衛軍きっての問題キャプテン; ダック・ドジャース (演:ダフィー・ダック)は、優秀な専属クルーの カデット (演:ポーキー・ピッグ)と協力して、 X-2司令官 (演:マービン・ザ・マーシャン)率いる火星軍などの宇宙の悪者と日々争いを繰り広げる。

 チャック・ジョーンズ監督の「ダフィー・ウォーズ/Duck Dodgers in the 24½th Century」(1953年)を膨らませたスペースオペラ。ジャンルは作中の言葉を借りれば「アニメーションのカモが主役の(SF)アクションコメディ」である。

キャラクター

1. 宇宙防衛軍(地球連邦)

ダック・ドジャース Duck Dodgers (声:ジョー・アラスキー、吹替:高木渡)
 ダフィー・ダック演じる本シリーズの主人公。3世紀以上前にあった不幸な事故で長らく冷凍漬けの状態にあったが、Dr.IQハイの最新科学技術により24-1/2世紀で復活を果たした。復活当初自らを21世紀のヒーローと偽ったことから、今では宇宙防衛軍のキャプテンの座に付いている。しかし当時の詐称とは裏腹に、劇中で見受けられる実の姿は怠惰でドジで子供じみた防衛軍始まって以来の問題キャプテンである。そのため実績の多くもカデットの助力か異常なまでに強い幸運によるものだが、その日の気分に影響しなければ正義感は意外に強く、いざというときは高い身体能力やキャプテンとしての決断力などヒーローとしての実力も発揮している。また、自由奔放で自信に満ちたその姿は不思議と人を寄せ付ける魅力がある。

カデット Cadet (声:ボブ・バーゲン、吹替:龍田直樹)
 ポーキー・ピッグ演じる、防衛軍の若き士官候補生。ドジャースの唯一にして専属のクルーであり、宇宙船の操縦から作戦の遂行、さらには食事の用意やトイレの掃除まで、ドジャースの我儘に太刀打ちできる広い守備範囲を持つ。その有能ぶりや時折語られる経歴からかなりのエリートであることが推測されるが、上司を立てる謙虚な性格のため、威張ったり手柄を主張したりといったことはない。

Dr.IQハイ Dr.I.Q.Hi (声:リチャード・マクゴナガル、吹替:梅津秀行)
 宇宙科学庁長官で防衛軍の司令塔 。普段は単に「ドクター」と呼ばれるが、正式名称はイグネティウス・Q・ハイ。電球が付いた金属製の帽子と肘先まで伸びた黄色いゴム手袋が特徴。仏頂面だが人間味ある性格で、司令官としても科学者としても腕は高い。過去から来た英雄が未来世界を救うというSF的展開を期待してドジャースを解凍した張本人だが、今ではドジャースの不真面目な勤務態度に手を焼いている。口癖は「ドジャースめ!」。

スター・ジョンソン Star Johnson (声:マイケル・ドーン、吹替: )
 宇宙防衛軍のキャプテンの1人で、顔立ちもスタイルも整ったナイスガイ。多大な功績を誇る優秀な隊員であり、その手腕は軍でも高く評価されている。しかしエリート意識が高くキザなところがあるため、ドジャースとの相性は悪い。
 キャラクターのモデルはコミック・ストリップ『フラッシュ・ゴードン/Flash Gordon』(『バック・ロジャース』と同時期の作品)の主人公。


2. 火星軍(火星帝国)

X-2司令官 Martian Commander X-2 (声:ジョー・アラスキー、吹替:中田和宏)
 マービン・ザ・マーシャン演じる、火星軍の司令官。真面目で職務熱心な性格で、火星帝国中心主義。センチュリオン・ロボを搭載した無人戦闘艇を率いて、自国の利益のために宇宙の平和を乱す。ドジャースのことは宿敵というより厄介者として捉えているが、反面その型破りな力を認めてもおり、場合によっては協力することもある。実は密かに火星の女王に恋心を抱いているが、その胸を明かすことはない。休日は飼い犬のK-9と共にアウトドアを満喫する。
 役名は「ルーニー・テューンズ」の「約一匹ワンちゃん」から。

火星の女王 The Martian Queen (声:ティア・カレル、吹替:玉川紗己子)
 火星帝国の統治者で、銀色の長髪を持つ黒肌の美人。名前は Tyr'ahnee (発音上はティラミー)。服装は古代エジプトの国王風。普段は冷静で落ち着いた性格だが、時に怒りの感情を露わにすることも。普段は宮廷の玉座から司令官に指示を出している。かつてドジャースに強く惹かれたこともあった(#3-B)が、挙式前夜に酷い振られ方をしてからは目の敵にするようになった。しかし一方でドジャースを正真正銘のヒーローだと信じ込んでおり、未だに想いが覚めきらない様子でもある。

センチュリオン・ロボ Martian Centurion Robots (声:マイケル・ドーン、吹替:)
 火星軍を構成する量産型のロボット兵士。宙に浮く大樽のような外見で、宮殿のロボ達と違って目(暗い枠の中に浮かぶ赤い光)は1つしかない。X-2司令官の指示のもと、戦闘艇を操縦して破壊工作を行う。地上戦においては太い腕から熱線を出して応戦するが、大抵はあっけなく壊されてしまう。画一的な外見や規律正しい行動とは裏腹に、各自人間臭い思考も持ち合わせている。
 キャラクターのモデルは『宇宙空母ギャラクティカ』に登場するサイロン・センチュリオンズ。

K-9 (声:フランク・ウォルカー、吹替:)
 X-2司令官が飼っている火星の犬。クラシック短編ではマービンの部下を演じたK-9だが、本シリーズにおける立場はあくまでペットであり、そのため人間と明確な意思疎通を図る手段も持たない。主人の身に危険が迫ったときは、ポーキー・ピッグのペットとしてのシルベスター同様、鈍感な主人に誤解されてでも最悪のケースを脱する手助けをする。
 “マービン・ザ・マーシャン カートゥーン”と銘打たれた番外編(#6-A、#16-B)に登場。

インスタント火星人 Instant Martians
 小さな“種”に水を加えることで発生する宇宙生物。普段は司令官が“種”の状態で携帯しており、いざという時になると陸上戦士として繰り出される。外見は大きな陸鳥のようだが、二足歩行で毛皮は緑色。頭には花らしきものを咲かせている。一部は火星の宮殿で召使のような役割もしている(火星の宮殿に女王と司令官以外の「人」は登場しない)。
 クラシック短編「マーヴィン・アタック」に登場したキャラクター。


3. サブキャラクター(ヴィラン)

クッチャカ・サム K'Chutha Sa'am (声:モーリス・ラマーシュ、吹替:郷里大輔)
 ヨセミテ・サム演じる、クランク星のリーダー。シーズン1~2では、#6-B、#13-A、#23-Aに登場する。赤ひげと黒覆面、剃り上げた尖り頭が特徴。争いごとを好むクランキン族を率いて、しばしば地球を攻め込もうとする。背は低いが発達した筋肉を持ち、戦闘時は近代的な武器には頼らず勝負する。
 キャラクターのモデルは米SFドラマ『ファースケープ/Farscape』(1999年)に登場する元囚人の宇宙人;ケー・ダーゴ(Luxan Ka D'Argo)。

クランキン Klunkins
 クランク星に暮らす戦闘種族。肌は浅黒く、身体は男女ともに地球人より大きく頑健。体には刺青をしている者が多い。また、男性は必ず太い髭と眉を生やしており、その色は黄色やピンクなどがある。
 モデルは米SFドラマ『スター・トレック』に登場するクリンゴン人。

火星のジリスコンビ Martian Gophers (声: ロブ・ポールセン & ジェス・ハーネル、吹替: 阪口大助&宮田幸季)
 火星の地下に棲む宇宙生物。#6-A、#22-Bに登場する。体は緑色の毛皮に覆われていて、4本の腕と2本の触角をもつ。初期グーフィー・グーファーズと同じく意図的に悪事を行う害獣であり、人を小馬鹿にした態度を取る。

ナスティ・カナスタ Nasty Canasta (声: ケビン・マイケル・リチャードソン)
 宇宙を飛び回る賞金稼ぎ。X-2司令官に雇われドジャースを抹殺しようとしたが失敗し(#8)、その後もドジャースの命をつけ狙っている(#13)。

ハッピー・キャット Happy Cat (声:マコ岩松、吹替え: )
 架空のブランドキャラクターで、不気味な笑い顔をしたピンク色のネコ。いわばドジャース版のアクメ社であり、目覚まし時計などの関連商品は至る所に登場する。「ハー、ハー、ハー! 」という独特の笑い声が特徴。
 モデルはサンリオキャラクターのハローキティといわれるが、笑い顔を大写しにしたイメージイラストは寧ろミッキーマウスに近い。原語版声優のマコ岩松は、米アニメ『サムライジャック』のアク役も務めていた。


エピソードリスト

シーズン1 ([ #01-13 ]米2003年8-10月)
01. ダック・ドジャース裁判( The Trial of Duck Dodgers )/アブない美女軍団( Big Bug Mamas )
02. 助っ人はロボット( The Fowl Friend )/レースの行方( The Fast & the Feathery )
03. ドジャース漂流記( Duck Deception )/私を愛さなかったスパイ( The Spy Who Didnt Love Me )
04. おいぼれドジャース( Duck Codgers )/赤ちゃんは救世主( Where's Baby Smartypants? )
05. 狙われたカデット( I'm Going to Get You Fat Sucka )/どっちがドジャース( Detained Duck )
06. K-9はキャディーさん( K-9 Kaddy )/カデットが大変身( Pig of Action )
07. パイレーツ・ドジャース( Shiver Me Dodgers )
08. ドジャース 西部へ行く( The Wrath of Canasta )/ドジャースの思考回路( They Stole Dodgers' Brian )
09. 正義のグリーンランタン( Green Loontern )
10. ヒーロー誕生!( Quarterback Quack )/禁断のロマンス( To Love a Duck )
11. 目指せ!ハリウッド・スター( Hooray for Hollywood Planet )
12. 復讐に燃える女王( The Queen is Wild )/ドジャースは訓練中( Back to the Academy )
13. 宿敵は誰だ( Enemy Yours )/ドジャースの転職( Duck Departure ) 
 ※ #1・#3の放送順は日米で逆。本リストは日本放送順に合わせてある。

シーズン2 ([ #14-19 ]米2004年8月、[ #20-26 ]米2005年1-2月)
14. ブタの惑星( Pig Planet )
15. 真のヒーローは誰?( Invictus Interruptus )/ペットにご用心( Pet Peeved )
16. ニッポノ星を救え!( The Menace Maninsuit )/K-9とハンティング( K-9 Quarry )
17. 歌声で勝負だ!( Talent Show A-Go-Go )/パパになったドジャース( The Love of a Father )
18. 新しい相棒( The New Cadet )/24‐1/2世紀 宇宙の旅( The Love Duck)
19. ファッドの陰謀( The Fudd )
20. 怪傑ゼロ 参上!( The Mark of Xero )/俺、見えるんです・・・( I see Duck People )
21. 仁義なきデスマッチ( Deathmatch Duck )/ドジャースの魅力とは?( Deconstructing Dodgers )
22. 未来の冒険ファンタジー( MMORD )/ドジャースの農園天国( Old Mcdgers )
23. 歌姫お運びします( Diva Dellivery )/城で何が起こったか( Castle High )
24. サーフィン対決( Surf the Stars )/サムライ・ドジャース( Samurai Quack )
25. 当然の話これは戦争と平和だ!前編( Of Course You Know This Means War And Peace Part1 )
26. 当然の話これは戦争と平和だ!後編( Of Course You Know This Means War And Peace Part2 )

シーズン3 ([ #27-31 ]米2006年3-4月、[ #32-39 ]米2006年9-11月)
27. Till Doom Do Us Part
28. Villainstruck / Just the Two of Us
29. The Kids Are All Wrong / Win, Lose or Duck
30. Boar to Be Riled / Clean Bill of Health
31. The Best of Captains, the Worst of Captains / That's Lifomatica
32. Diamond Boogie / Corporate Pigfall
33. The Six Wazillion Dollar Duck
34. Too Close for Combat / Fins of War
35. Good Duck Hunting / Consumption Overruled
36. A Lame Duck Mind
37. Master & Disaster / All in the Crime Family
38. In Space, No One Can Hear You Rock / Ridealong Calamity
39. Bonafide Hero: Captain Duck Dodgers


備考

スタッフ


主題歌

「The Duck Dodgers Theme」
 作詞: Wayne Coyne and Steeven Drozd
 歌: トム・ジョーンズ
 演奏: ザ・フレーミング・リップス

 曲のイメージは映画「007 サンダーボール作戦/Thunderball」でトム・ジョーンズが担当したオープニングテーマ「Thunderbal」を意識しているとみられる(映像にも007のパロディがある)。

受賞歴

受賞
 2004年: アニー賞 テレビ部門 音楽賞(音楽監督 Robert J. Kral)
 2004年: デイタイムエミー賞 子供向けアニメ部門
 2005年: デイタイムエミー賞 子供向けアニメ部門 受賞

ノミネート
 2004年: アニー賞 テレビ部門 美術賞
 2004年: アニー賞 テレビ部門 声優賞


「ルーニー・テューンズ」との関連


ゲストキャラクター
13-A. Dr. Boo(Dr. ウォー)/ 「雨の日の悪夢
16-B. ワイリー・コヨーテ(エイリアンハンター)
19. エルマー・ファッド(ファッドの親玉)
21-A. タズマニアン・デビル(惑星を襲ったエイリアン)
22-A. ウィッチ・ヘイゼル(RPGの魔女“レイザー”)
24-A. クラッシャー(サーファー)
25-A. 切り裂きシュロップシャー(囚人)/ 「ドアロック・ホームズの冒険
32-B. エッグヘッドJr.(カデットの後継クルー)/ 「坊やにタジタジ
34-A. ヒュービー&バート(雇われ仕掛け人)
37-B. ロッキー&マグジー(ギャング)
  • この他、ブロードカウント伯爵(1963年「Transylvania 6-5000」)が元ネタと思われる人物にムエルテ伯爵(5-A)、ミシガン・J・フロッグ(「魅惑の蛙」)がモチーフと思われる宇宙人にグレートゴルドビヤン星人(#17-A)が登場している。
  • #15ではカデットの下敷きになったドジャースが「俺の相方役をスピーディー・ゴンザレスにしとけばよかった」とぼやく場面がある。
  • #22-Aでは、ドジャースがオンラインゲームの世界でビーキー・バザードに一瞬だけ姿を変える。
  • ダフィーのライバル;バッグス・バニーは本作に直接姿は現さないが、#11と16で名前だけは挙がっている。また、#25-Aでは火星の女王が「当然の話、これは戦争よ」(バッグスの決め台詞)と宣言し、この台詞に対しドジャースがどこかで聞いたような台詞だと呟く遣り取りがあった。ちなみに「ダック・ドジャース」の定番ネタの1つには“ウサギは酷い目に遭う”というものがある(#4、16、18、22)。

スピンオフ作品との関連
  • #14に登場するカデットの甥っ子・姪っ子(ポルコ、ウェルコ、ソウ)の3人は、『アニマニアックス』の主役トリオであるヤッコ、ワッコ、ドットと意図的に声優を共通させてある(原語版のみ)。
  • #22-Aではドジャースが魔法の力でAxl(『Taz-Mania』のサブキャラクターで、タズを狙うアリゲーターコンビの1人)に姿を変える画面がある。

日本での放送

放送歴
2004年
5月14日: シーズン1放送開始。
11月11日: シーズン2前半(#14-19)放送開始。
12月31日: 干支にちなんだ番組を集めた特別枠「カートゥーンスペシャル ゆくサルくるトリ」にて、#1~33を一挙放送
2005年~2010年
1月4日: シーズン2後半(#20-26)放送開始。
以降、休止と再放送を繰り返す(2007年のみ通年で未放送)。

日本語版スタッフ
  • 翻訳: 鎌田郁子 / 埜畑みづき(交代制)
  • 録音・調節: 田場公(第1~13回) / 吉本晋(第14~26回)
  • 演出: 佐々木由香
  • プロデューサー: 伊藤文子・丸太耕太郎(第1~13回) / 伊藤文子・末次信二(第14~26回)
  • エクゼクティブプロデューサー: 松下健司(第14回~26回)
  • 制作: カートゥーンネットワーク、東北新社

その他

誕生まで
 クラシック短編「ダフィー・ウォーズ」をテレビアニメに膨らませようと考えたのは、本番組の監督を務めることになるトニー・セルヴォーン。氏はその後もう1人の監督となるスパイク・ブラントと一緒に、97年から6年間かけて番組の構想を練った。2人はダフィーを24-1/2世紀で活躍させるため、主人公のドジャースを冷凍睡眠からの目覚めた21世紀人と設定(しかしその後ダフィーとドジャースは厳密には別人となる)。さらに視聴対象をクラシック短編と同じ全世代層にまで広げるため、作中には子供向きでないギャグも入れることに決めた。

トリビア
  • 各話のサブタイトル画面左上には「Chapter. XX.XX」(Xは数字)という文字列が表示されるが、ここで使われる数字はどれも意図的なデタラメである。
  • サブタイトル~スタッフ画面をコマ送りすると、画面が切り替わる狭間に一瞬だけドジャースの顔が確認できる。

前後のスピンオフ
 前: ベビー・ルーニー・テューンズ(2003~2005年)
 後: Loonatics Unleashed(2005-2007年)

関連作品
 短編: 「ダフィー・ウォーズ/Duck Dodgers in the 24½th Century」(1953年)

リンク





最終更新


キャラクター(2012/02/14)

作品(2012/05/05)

その他