序盤の指し方

序盤の指し方

ここでは初心者向けに序盤の基本方針を書きたいと思います。

さて、チェスにおける最終目標は当然キングをチェックメイトする事ですが、相手がそう簡単にやられてくれるはずはありません(あったとすれば、それは相手が弱いだけでしょう)。
そのためには、アドバンテージを一つひとつ確実に重ねていくことが重要になってきます。基本的にチェスは資本主義で、一度有利になればあとはどんどん有利になっていきます。こちらがミスをしない限りは。

初級者のみなさんは、チェスをどのように指せばいいのかわからない人も多いと思います。
そこで、序盤についてよく言われる格言とその解説を下にのせておきます。


駒を展開せよ

序盤における駒の展開は、一手につきポーン一個の価値があると考えてもよいくらいに重要なことです。
特にマイナーピース(ナイトやビショップのこと)を戦場に出すのは重要で、すばやい展開が勝負に直結することもあります。
  1. ポーンを動かして味方の駒を動けるようにする
  2. ビショップとナイトを前に出す
  3. キャスリングでキングの安全性を図りつつ、ルークを働かせる
おそらく、このようにできれば序盤における理想形と言えるでしょう。
駒を早めに配置させることでより早く、強力な攻撃をすることができます。

同じ駒を二度触ってはいけない

当然、駒の展開が遅れるからです。
上にも書きましたが、一手はポーン一個以上の価値があります。

キングの安全性を図る

キングの安全性は局面においては最も重要な要素です。いくら駒を得していても、キングが安全じゃなければやられてしまうのは基礎的な手筋の章で気づいたと思います。
相手を攻撃することも大事ですが、その下準備としてまずはキングを安全な場所に移しましょう。
最も手っ取り早いのはキャスリングです。
ビショップナイトを展開したらキャスリングをしておきましょう。

ポーンチェーンを組む

ポーンは最弱の駒であるが、最弱であるがゆえにポーンの効いているマスには駒が入れません。
つまり、ポーンは序盤においてポジションを守るための重要な駒であるということです。
ポーンは斜めに効いているので、階段状に配置することで非常に強い形を保つことができます。
そのような形をポーンチェーンと言い、強い形なのですが、一番下のポーンは弱点になるので注意が必要です。

駒をいい位置におけ

具体的には、
  • ナイトはナイトポスト(ポーンでナイトが追われない場所)に置く。
  • ルークはオープンファイルへ(ポーンが存在しない縦の筋またはポーンの交換が起こりやすい中央の筋)に回す。
  • クイーンは相手の駒に追われない場所へ(できるだけ中央に寄せる)。
チェスは自分の駒を常に良い位置に置くことを考えなくてはいけません。
逆に言えば、相手に良い位置を取られてはいけないということでもあります。
相手の良い駒や相手の狙いを消しつつ、自分の駒を良い位置におきましょう。



ここまでできれば、ほぼ序盤は終わりです。
つまり、攻める準備が整ったということです。


補足

センターが大事(盤面の中央のこと)とよく言われますが、実はそれほど重要視するべきものでもありません。
もちろん、センターを完全に支配できるのであればそうした方がいいことが多いのですが、最近はセンターを相手に与えて別の場所から反撃するという定跡もあります。もっと言えば、そのままセンターから反撃するという手段もあるわけです。
そのような手段を自分が持っているならば、特に気にする必要はないでしょう。

初心者の皆さんは定跡を覚える必要はないです
その手の意味を理解しないまま指すと、中盤以降に何を指していいかわからず、自滅することがあります。
また、相手が定跡をはずしてきた時点で指すべき手がわからなくなり、やっぱり自滅します。
定跡が必要になるレベルになるまで覚えないほうがいいです。





最終更新:2010年08月23日 17:54
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