松井いつか

最終更新:

d_va

- view
管理者のみ編集可

松井いつか

L:松井いつか = {
 t:名称 = 松井いつか(ACE)
 t:要点 = 松井いつか
 t:周辺環境 = エンジェリックフェザーワルツ
 t:評価 = 全能力16
 t:特殊 = {
  *松井いつかのACEカテゴリ = 逗留ACEとして扱う。
  *松井いつかのみなし職業 = やわらか舞踏子,魔術的舞踏子,バトルメードとしてみなす。
  *松井いつかは白兵戦、近接戦闘、中距離戦闘行為が出来る。
 }
 t:→次のアイドレス = 八神少年(ACE),性格の悪いヤガミ(ACE),少女いつか(ACE),子供型アイドレス(職業4),いつか用I=D(I=D)

絵と設定

(松井)


■設定文■

松井いつかの戦歴は長い。
 その戦歴はヤガミとの出会いとほぼ同時であり、戦いの内容もまたヤガミに関連するものが多い。
 結果は必ずしも喜ばしいものばかりでは無かったが、戦闘経験だけは積み重ねてきた。
 そんな彼女のPCが大儀式魔術アイドレスにおいて「赤にして慈悲」たるオーマネームを得、戦略的に重要な位置に立つのも必然なのかもしれない。




 土場藩において、松井いつかは、現在のところ「E90:マジックアイテムを探そう」においてウォータードラゴンより復活した八神少年と新たな関係を築くべく、忙しい日々を送っている。
 最初に八神少年と出会ったときの松井いつかは男性型アイドレスを着用していたのだが、紆余曲折を経て女性型アイドレスになっていたのである。
 これにたいして八神少年は、再会当初は松井いつかの姿に対して懐疑的であったが、負傷している目の治療のための入院中の松井いつかの献身的な介護(?)により現在は当人に間違いないと認識を改めている。
 具体的にどの様な経緯で認識を改めるに至ったかは両者ともに語ろうとはしない。以下はその時のコメントである。



 八神少年「騙された騙された騙された…もう、松井さんなんか信じないぞ……」
 松井いつか「ふふふ…」



 何があったのかは不明だが、命がけで助けようとした者にこの様なコメントを抱くような事をされたのは明らかであろう。
 この様にして少年はヒネた大人になっていくのかもしれない……




 八神少年と松井いつかの再会。
 これは単に、めでたいという事だけではなく戦力的にも大きな意味のある事であった。
 土場のI=D技術者「主和」による開発の松井いつか用エンジェリック・フェザー(以下、Aフェザー)、通称「クリムゾン・フェザー」(以下、Cフェザー)の完成である。
 本来、高性能ではあるが量産機として開発されたAフェザーであるが、松井いつかはこの機体をこよなく愛し、それに感激した主和が彼女のために改修を行ったのがCフェザーである。



 Cフェザーへの改修は、フェザーシリーズと呼ばれる土場藩国独自のI=Dの元となった原型機の調査が八神少年の協力により飛躍的に進んだ結果行われることになった。
 この原型機は我々のNWでは満足な稼動がせず、ブラックボックスの部分が多くあった。
 そして、土場藩国には現在までなかった手法、理力によるI=D解析が行えるようになった結果であった。
 新たに土場藩国に来た八神少年、そしてネリ・オマル女史の協力により、原型機はついに復活を果たしたのである。
 これにより原型機(キボウゴウ・カイという機体名であったとのことである)は復活し、改修された機体は、松井いつかの冠するオーマネームに倣い深紅の塗装を行われることになった。
 これがクリムゾン・フェザーと名づけられた由来である。
 ネリ・オマル女史曰く「10万も生まれた機体のうちの一つだ、こんなのもあってもいいんじゃないのかい?」との事である。




 この様にして誕生したCフェザーはI=Dの枠に収まるものではなかった。
 改修が完了し、再起動した直後にそれは起きたのである。
 Cフェザーのコックピットより、もう一人の松井いつかが出てきたのであった。
 これは周囲を驚かせた。
 「なんて非常識な機体だ!」
 「シュワの罠だ!騙されるな!」
 「こっちが私で、そっちも私・・・?はわわわわーー!」
 「わーい、松井さんが二人になったよ!なったよ!」
 「コレは…OVERSの効果…なのか…?」
 「ばんざーい!ばんざーい!」
 …相変わらずの土場国民は驚いただけで、困らなかった。むしろ喜んだのである。



 しかし、当人たちにとっては大変なことである、意識や視点は共有するものの、基本的には別々の固体である。
 いくら元となる精神が一つだといっても、体が二つである、そして肉体の差により、人格に多少の違いが出ることを確認している。
 本人たちの話によるとチャンネルの違いの様なもので違和感はないとのことであるが、このあたりはそれぞれの持つ能力の違いが確認されているために、同一人物が内面的にもつ人格の複数の面がそれぞれ顕在化したものとして、現在のところ分析されている。




 また、土場内では区別をつけるために以下のように呼び分けられている。



 元メードガイ、現在女性の松井いつか→松井さん
 Cフェザーから出てきた松井いつか→いつかちゃん



 本当に適当な呼びわけではあるが、これもお国柄というものであろう。




 そして、いつかちゃんのもつ能力であるが、さすがにその機体から出てきたというだけあって、極めてCフェザーと縁が深いものになっている。
 詳細は不明であるが、機体の遠隔操作や単独での操縦、機体の基本能力すら書き換えてしまうほどのものであり、Cフェザーは、いつかちゃんにとってはもう一つの肉体とも言えるものなのである。



 また、フェザーシリーズ開発者の主和はこの機体に対して特別な装備を与え様としている。
 (チャレンジ中なので実際に与えられるかは不明)



 ・土場に伝わる、大型の紅い日本刀「誇りの刃」
  →刃渡り5mを超える日本刀。折れぬ曲がらぬの呪がかけられてるとかなんとか。
  →この時の為に用意されていた武器ではないかとの説もある。
 ・Aフェザー用に開発された大口径砲の真の能力の開放による「NEP」
  →量産機の大型砲はレーザー砲である。
 ・神経接続用「ナノマシン」の能力の封印解除
  →本来はシュワによりナノマシンの危険性を恐れて封印を行われていた機能。
  →今後の激戦を考え、主和による封印の解除。これにより、自己進化、自己修復能力の開放。
  →Bヤガミの乗るフェザーワルツはこの効果により黒く染まったとかなんとか。
  →一説によるといつかちゃんはこのナノマシンにより肉体を作られたとかなんとか。
 ・八神少年の能力解析による「どの世界でも稼動可能」
  →実際のテストが待ち望まれる。
 ・絶技「黄金の翼」の付与
  →機械により擬似的に行おうと模索中
 ・キボウゴウ・カイに搭載されていた「シールド発生装置」の修復
  →「絶対物理防壁」の開発。
  →ネリ・オマル女史「これ本当に星のかけらなのかい?」



 危険な装備と能力の付与であるとも言えるがそれに対して主和は以下のコメントを発している。
 「使うべき能力を、使うべき者に委ねる機会を得た私は幸運である」



追記
 二人になった松井いつかによって八神少年の苦労(?)も2倍になったらしい。



(文章作成:主和)


おまけのいつかちゃん


「ねえシュワ、どうして、この機体だけ色が違うのですか?」
 夕日の差し込む格納庫で、松井が塗装が乾いたばかりの赤い機体を眺めていた。
 小柄で、パイロット用のバトルメード服ですらない白と黒の飾り気のない服、トレードマークの箒型銃さえ持っていないこの人物が、わんわん帝国のメード長であることはおそらく誰も気づかないだろう。
「そりゃだって貴方、赤オーマじゃないですか、あと私はシュワじゃなくて、主和ですよ」
 答えたのはフェザーワルツの設計者シュワの愛弟子の主和、どこか自信ありげな様子なのは語るまでもない、彼が師の意志を継ぎそして昇華させた証明が、ここにある。
「あ…そういえば、そうね」
 今思い出したかのようにつぶやく、ぽりぽりと頭を掻いた。ひっつめた髪に編み込まれ、風にたなびくリボンだけが赤い。



「貴方のお師匠さんとは、長いつきあいです。ゲームをしたり、お酒を飲んだり、ビルを爆破したり」
「爆破…?」
 困惑気味の主和。
「何でもありません。記憶障害です。私記憶喪失なので」
 ワンブレスで言った。
 そのまま肩によじ登り、赤い塗装面をつるりと撫でる。
「良い機体ですね」
「ええそりゃあもう、フェザーワルツの性能は、白兵・装甲・砲撃どれをとっても優秀な機体であると言えたんですけど初動の遅さ(AR)、飛行能力(航空機設定)の欠如が問題点として挙げられたんですよ。
 初動の遅さと言っても、他国のI=Dと比較しての事であり、歩兵との同時行動などの戦術的運用方法で十分に補えるものではあったんですが、その火力を最大限に生かすためには戦場でのイニシアチブを先に握る事の重要性が多くの戦場で得られた教訓でしてね。
 また、今後の戦局を鑑みると宇宙での戦闘を重視せざるを得なくなり、機動性のみを追求するのではなく総合的な能力向上も課題として挙げられ、それらに対する回答として弟子であり技術者である私が再開発を行ったのがAフェザーなんですよ。」



「なるほど、まさに改良型ですね」
 うんうんと頷く松井。興が乗ってきたのか主和はフェザーによじのぼり更に続ける。



「Aフェザーの最も特徴的なシルエットを司る背部の標準的なバックパックユニット、通称「ウィングユニット」です。このウィングユニットこそがAフェザーをAフェザーたらしめる要素なんですよ。 Aフェザー開発経緯の最も大きな課題である機動性の確保のために新規に製造されたものであり、I=Dとしては重量級に分類されるフェザーに高い機動力を与えるべく、僕が出した答えです。
 通常の判断であれば軽量化により機動性の確保を行うところではあるが、そこは土場という国のお国柄、フェザーというI=Dは重量級である事を重視して、あえて莫大な推力により機動力を得るという方法を選択したんです。



 このウィングユニットは宇宙での運用を重視して開発されたために、四肢の運動エネルギーによる姿勢制御のほかにも推力のみで姿勢制御を行う事も可能になっていて。
 センサー類は地上と比較して広大な範囲での活動を求められる事が想定されるために、フェザーワルツとは比較にならない程の性能が与えられているんです。
 また、設計段階では軽量型コンテナとして開発された部位には通常は宇宙での行動を見越してシーカー(独立行動型観測機)が搭載されており、その活動を支えています。



 ウィングユニットは片側当たり、3機のスラスター(推進装置)と5枚の推進制御翼で構成され、フェザーワルツと同じエンジンが搭載されており、これ自体が一機のI=Dとしても扱えるほどの性能が与えられています。
 重量級として分類されるフェザーに機動力を与える「翼」として開発されたものであるが、その操作は操縦者に負担をかける事が懸念されたので。
 しかし、初期段階で単座型として開発されたが、実戦直前になり副座として改修されたフェザーワルツに対して、Aフェザーは開発当初から副座として運用する事を計画された機体であったんですよ。
 その為、操縦系統はフェザーワルツよりも整備されており、二人のパイロット、コパイロットの連携により無理なく実用化する事に成功したんです。



 ウィングユニットはその形状から、帝國に伝わるおとぎ話に出てくる「黄金の翼」と呼ばれる事もあるんですよ。」



 目をぐるぐるさせて、スパナを振り回し熱弁する主和。ついには一人称が「僕」になっている。
「そ、そうなのですか…」
 松井、ちょっと引き気味だ。



「ほかにもいろいろあるんですよ、女性が乗ると、絶技「黄金の翼」が使用可能、 始動キーはメガネ、 デザインの元は、人に炎と知恵をもたらした焔の女神の婚礼衣装で、誇りの剣という特殊武器をメード長機には装備、Aフェザーのファイナルウェポンはレーザー砲って事になってるけど、実はNEPじゃないかとか言う噂があるとかないとか…ああ、ちなみに操縦の基本は一応、操縦用の機器はあるけど、ナノマシンによる神経接続とかそのナノマシンは普段は神経接続以外の機能は封印されてるけど封印が解かれると機体を再構築したり自動修復したりとかメード長(ACE)はそのナノマシンによって複製された体とか」
「ゆ…夢いっぱいの、機体ですね」



「私からは…ごめんなさい、折角の良い機体なのに、なんだか良い言葉が思いつきません」
 「前」の体はフェザーに乗って死んだ。だから、この子とも、何処まで行けそうな気がする。
 今日は風か強い、押し流された分厚い雲が西の空へと吸い込まれていく。
 嵐の予感。
 頬をくすぐる風に心地よく目を細める。まぶたの裏に明日の戦地を思い描きながら、彼女は相棒の肩で一眠りすることにした。
その後


目安箱バナー