交番
初期のFVBにおいて、国内の治安維持は、「屯所」に待機している非番サムライの手によって維持されていた。文字通り、「詰め所に屯(たむろ)しているヒマな人間」によって守られていたのである。
まだ国が小さいうちは良かった。
しかし、やがて国民が増え、町が発展してくると、ボランティアによる治安維持には限界が見えてきた。そこで町奉行所が成立し、番所を設置するようになった。治安維持のための同心や与力が常駐するようになったのである。
だが、これだけでは国際化が進む社会の発展に対応しきることはできなかった。
そこで登場したのが、警察署-交番所システムである。交番所、つまり交番を藩国内各所に接し、そこを拠点にした警察署とのネットワークにより、より広いエリアでより有効な警察活動をおこなうことが可能となったのである。
この交番は、幹部交番として与力同心が常駐し、各種申請や届出事務が可能となっている他、今は一般市民による自警団の詰める屯所と連携する要となっている。
近い将来の本格的な自警団の活動開始と共に、交番はFVBの守りの要、コウバンベースとして活躍することが期待されている。
発足当時の屯所制度では、4時間勤務4時間休息という特殊な当直制度が採用されていた。これはFVBが宇宙の民であり、宇宙船の当直勤務制度をそのまま持ってきたためである。
この制度は、はっきり言って船の外では使えない。4時間ごとに招集されて勤務に就かないといけないので、休息どころか家に帰って食事をするのが精一杯なのだ。
しかし、この(あからさまに間違っている)制度は思いのほか続いた。
それは、初期の屯所が原則として非番サムライのボランティアで運営されていたからだ。そのため、4時間交替といえども実際に4時間で呼び出されることは少なく、せいぜい2日に4時間程度の勤務であったという。 そして4時間程度の勤務であれば、急な欠員が出ても交代要員を探すのは容易だった。【脚注】
だが、それはFVBがまだ小国であり、(比較の問題として)内外が平穏な時代であったからこそ可能な制度であった。
国民が増え、他藩国との人の行き来が増え、社会システムが複雑化してくると旧態依然の自警団組織だけで治安維持するには限界があった。そこで町奉行所が設置され、与力同心による番所制度が発足。それが交番所制度へと発展したのは前項に記したとおりである。
【脚注】 この制度は、わんわん帝國全般に広まっていたものと考えられている。それは夕方の変則勤務の時間帯に「Dog-Watch」と名づけられていることからも類推できる。
FVBの特徴の1つに、カカシロイドと呼ばれる簡易型のアンドロイドが普及している点が挙げられる。
しかし、そのためにFVBにおいてカカシロイドが市民の雇用を圧迫しているかというと、実はそういう話は出てこない。
なぜだろうか?
それは、カカシロイドがあくまで機能を限定した安価で簡易なアンドロイドであるため、常に人間ないし犬士による監督が必要とされるからだ。カカシロイドは便利ではあるが、あくまで人の作業効率を向上させるためのツールにすぎないのだ。たとえるなら、警察犬や農耕馬のようなものだと考えて欲しい。警察犬がいれば、その嗅覚や機動性は警官の犯人逮捕や追跡の大きな助けとなるだろうが、警察犬だけ交番に配置しても落とし物の受け付けだってできはしない。
カカシロイドは、ある意味で警察犬よりは優秀だが、それでも人や犬士の代わりにはならないのだ。
人が問題なくカカシロイドを監督できるのは3名が平均だとされている。中には10名20名のカカシロイドを手足のように扱うことのできる者もいるが、多くの者は5名もカカシロイドの監督をすることになると、1名や2名は遊ばせてしまったりするものなのだ。それは、宇宙農場でも行政機関でも寺社仏閣でも同じ事だ。
交番勤務においても、監督する与力もしくは同心1人につき、カカシロイドは2名までと内規で定められている。それは、交番勤務で対処しなければならない事項が農場などの場合とは比較にならないほど多岐に渡っているためなのだ。
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t:→次のアイドレス =警官(職業),治安維持活動(イベント),パトカー(乗り物),アデリーの開発(イベント)
}
★取得日:2008年10月17日
ASEAより購入(08/10/19-1).(08/10/19-2)
Q:自警団詰め所について。
「*自警団詰所の特殊効果1 = 自警団員募集の設定を提出することで、設定自警団員数を決め、警官数としてみなすことができる。」
設定自警団員一人につき、警官の特殊の治安維持評価+4がつけられるということですか。(例えば自警団員が3人いたら治安維持評価+10ということでいいですか?)
A4:判定次第