ドラゴンクエストキャラクターズ トルネコの大冒険2 不思議のダンジョン
【どらごんくえすときゃらくたーず とるねこのだいぼうけんつー ふしぎのだんじょん】
概要
ローグライクゲームというマニア向けのジャンルを世間一般に広めた『トルネコ』シリーズの2作目。
今作は『風来のシレン』シリーズから数々の新要素が追加されているが、そのどれもが上手くバランスが取れており好評。
バランス面に関してもまさに前作からの正統進化と言える作品であるため、入門者にもお勧めできる作品である。
ストーリー
不思議のダンジョンの奥にあると言われていた「しあわせの箱」。
それを手に入れた人は、しあわせになると伝えられている不思議な箱。
かつて、多くの人がその箱を求めて不思議なダンジョンにもぐり、誰一人、その箱を見つけることはできませんでした。
だが、あるとき、世界一の武器商人をめざすトルネコが、ついにその「しあわせの箱」を探し当てたのです。
こうして、トルネコとその一家はもちろん、村の人も王様も、みんなしあわせになりました。
しかし、その平和でしあわせな日々も、長くは続きませんでした。
トルネコが「しあわせの箱」を持ち帰ってから半年、各地で様々な異変が起こり始め、地上にもモンスターの姿を見かけるようになったのです。
こうして、トルネコは、再び冒険に出かけるのでした。
特徴
- 『風来のシレン』で登場した合成やダンジョンの中の店などを取り入れるとともに、モンスターやアイテムの数を激増させ前作と比べて大幅にボリュームが増えた。
- 『シレン』シリーズであった初心者への配慮のなさを反省したためか、他のシリーズと比べると難易度は低め。そのため他のシリーズをプレイ済みのプレイヤーには多少物足りなさを感じさせる部分もあるが、初心者には本当にやさしいため、このシリーズを初めてプレイする人に特にオススメ。
- ストーリーで挑むダンジョンは特定のアイテムや要素に重点を置いて作られている。例えば最初のダンジョンはこのゲームにおける基本中の基本要素、次のダンジョンでは矢、次のダンジョンでは杖、次のダンジョンでは草・種…といった感じ。そのため、ゲームの進行に応じてアイテムやお店の使い方を学ぶことが可能。
- 未識別アイテムの識別方法やモンスターハウスへの対処、泥棒の方法などの覚えておくべき情報もゲームの進行につれて村人が教えてくれたり、最初のダンジョンで何度も倒れていると強力な装備をもらえたりなど救済策もバッチリ。
- 冒険中に起きた珍しい出来事やダンジョンのクリア回数などを確認できる「冒険の記録」、お金を預けられる上に預けた金額が一定量になるたびにアイテムをくれる「銀行」など、後のシリーズでも欠かせないシステムも登場している。
- この系統で最も重要とも言えるクリア後のお楽しみも多い。
- 本来のプレイスタイルである商人から、指輪を装備出来ず杖や巻物を使えないが特定の行動を取ると会得できる「技」を駆使して進む戦士か、指輪以外装備出来ないが腹が減らずHPを消費して「呪文」を使える魔法使いに転職可能。それぞれ戦士・魔法使い専用のご褒美付きダンジョンに挑める(ちなみに、一応商人専用ダンジョンもある)。また、転職した状態で他のダンジョンに挑むことも可能。
- 魔法使いは盾が装備不可で敵の攻撃が非常に痛いため先制攻撃を防ぐことは最優先事項。また、弱点として混乱などの状態異常を食らったり一度ダンジョンから出ると呪文を忘れてしまう。一方戦士は一度覚えた技は絶対に忘れないが技の種類が少ないとろくな行動ができないため事前に技を覚えておくなど準備が重要。と、双方ともに全く違うプレイ感で楽しむことができる。
- 通常プレイでは対策も簡単だった敵が意外な強敵として立ちはだかる様はプレイヤーに戦略性の違いをこれでもかと見せつけてくれる。まさに最大級のお楽しみ要素。
- 一度クリアした不思議のダンジョンは27Fから100Fに大幅拡大。特定のフロアに貴重なアイテムが眠っている。
- アイテムをいくらでも持ち込めるが、中ではほぼアイテムが出ないため持ち込んだアイテムで勝負する「試練の館」。これにより初代『シレン』で問題であった「強力な装備を作っても試す場所がない」問題を解決。以降、全てのシリーズでのこのタイプのダンジョンの基礎となった。
- そしてこの系統のゲームの本編とすら言われる「もっと不思議のダンジョン」も、もちろん健在。他のシリーズと比較すると難易度の低い「もっと不思議」と言われているが、アイテムやモンスターの配置バランスは良く、「もっと不思議」の基礎を学べる。また特定のフロアには宝物庫があり、罠や仕掛けを解ければ強力なアイテムを入手可能。1個入手してもそれを捨てない限りは、同じ場所に別のアイテムが置かれるため、クリアしても何度も挑む気にさせてくれる。
その他評価点
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再挑戦機能
が実装された。
- これは「ダンジョンに失敗した後に選択肢で『はい』を選べば再挑戦できる」という仕様であり、一々ダンジョンの入り口に戻る手間が省けるようになった。
- 便利な仕様だが、のちの一部シリーズでは何故か採用されていない場合が多い。
-
あきらめる
コマンドが逆輸入された。
- 選択すればその冒険は失敗、いつでも最初に戻れるようになる。
- 序盤でいい装備が欲しい時に使える便利なコマンドであり、硬派なユーザーからは喜ばれた。
- あきらめるを選んだ後にも再上記の再挑戦機能が使えるという仕様も嬉しいところ。
- BGMがすぎやまこういち氏自身のアレンジによる
トルネコの大冒険~音楽の化学~
のCDから採用されている。
- 聴き応えはあるのだが、曲が終わると数秒間無音の後、最初から始まる。
問題点
- 若干テンポが悪い。特に魔法使い。
- 後のシリーズをプレイしてからこれをやると、遅さに加えて不便さも目に付く(壺のまとめ入れができないなど)。
- 村や倉庫では一切道具を使えない。保存の壺の中身を取り出すこともできない。
- 中身ごと壺を預けることもできない。
- バイキルトの巻物などを使ったり壺から中身を取り出したいときは、リレミトの巻物を持ってダンジョンに入って道具を使うしかない。
- ハードの都合上オートセーブが存在せず、またデータを別のメモリーカードに複製できるため、死亡時のアイテムロストを簡単に防げ、緊張感に欠ける。
(*1)
嫌なら使わなければいいだけの話ではあるが…。
- 壁を壊せる上に壊れない能力を持つ「黄金のつるはし」が、実際には何の能力もない剣になっているバグがある。少々手間だが、これを倉庫に入れてあるデータが入ったメモリーカードをチュンソフトに送れば(現在でも)修正して貰える。
- 『シレン』に登場した「分裂の壷」(壺に入れたアイテムを2つに増やす)が本作でも登場。これ自体は基本的に「もっと不思議」の店でしか手に入らないレアアイテムなのだが、銀行に金を預け続けると「すいだしの巻物」(壺を割らずに中身を取り出せる)とセットで確実に貰えてしまう。「すいだしの巻物」がもう1枚(または「白紙の巻物」が1~2枚)あれば手持ちのアイテム(壺除く)を無限に増やすことが可能で、この組み合わせは俗に「分裂セット」と呼ばれる。
- これは問題点というよりもテクニックの範疇だが、上記のように(エンディング前に)確実に手に入るお陰で武器と盾の+値を簡単に増やせたり、試練の館用のアイテムストックを大量に増やせたり、ゴールドや「小さなメダル」を簡単に稼げたりと大活躍。しかしあまりにも難易度が下がりすぎたためか、GBA移植版では「分裂の壺」は削除された。
- 現在では初心者に対する救済措置との意見が一般的であるため一概に問題点とも言い切れない。ただしあまりいい目で見る人はそう多くない。
- 額面としての攻撃力は198(ロトの剣+99)まで上げられるが、実際の攻撃力は内部で上限値が設定されており、ある水準以上にダメージを与えることはできない。最強の剣を更に鍛え上げても意味がないというのは悲しい。
- 一部の同属モンスター同士、例えば"幽霊"と"死神"、"ぐんたいがに"と"じごくのハサミ"などの色が入れ替わってしまっている。本家『ドラゴンクエスト』シリーズでは、前者は幽霊が青で死神が橙、後者ではぐんたいがにが赤でじごくのハサミが緑であったものが逆になっている。また、本家DQ2でデビルロードの上位種で中ボスでもあったバズズが下位種のデビルロードより弱いなどの原作との相違も若干ながら存在する。
その後の展開
- 「トルネコの大冒険」シリーズでトルネコの息子・ポポロの名前が確定したためか、後のPS・NDSでの『ドラゴンクエストIV』リメイクではトルネコの息子の名前はポポロに変更された。ついでにトルネコの妻・ネネの見た目が大幅に若返った。
-
続編
がPS2で発売され、トルネコの息子・ポポロを操作できるようになったが、作品としてはバランスが不安定(特にポポロパート)なゲームとして賛否両論が出ている。
ドラゴンクエストキャラクターズ トルネコの大冒険2 アドバンス 不思議のダンジョン
【どらごんくえすときゃらくたーず とるねこのだいぼうけんつー あどばんす ふしぎのだんじょん】
| ジャンル |
ローグライクゲーム |

|
| 対応機種 |
ゲームボーイアドバンス |
| 発売元 |
エニックス |
| 開発元 |
チュンソフト |
| 発売日 |
2001年12月20日 |
| 定価 |
6,279円 |
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ドラゴンクエストシリーズ関連作品リンク
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概要
GBAで発売された移植作。追加シナリオやダンジョンはないが、全体的なバランスとバグの修正を行っている。
スタッフ曰く「PS版のディレクターズカットバージョン」であり、その名に恥じない出来になっている。
特徴
- オリジナルで問題になったバグ(無料店利用バグ、黄金のつるはしバグ、「だっしゅつ」バグなど)が修正されている。他にバグらしいバグも存在しない。
- 分裂の壺、吸い出しの巻物、時の砂の巻物といった、いわゆる「バランスブレイカー」アイテムがなくなっている。
- 中断方法の改善。中断が各フロアの階段で出来るようになった(それに対応して「中断の巻物」がなくなった)。いつでもどこで可能な1作目のような中断には劣るが、PS版の「中断の巻物」による中断システムよりは格段に手軽になった。また「スリープモード」が搭載され、稼ぎプレイの途中などで次のフロアに進みたくないときにゲームを一時停止しなくてはならないときに活用できる(ただしスリープモードは中断ではないため、電源を切ると冒険失敗になってしまう)
- PS版の中断システムでは、中断するために「中断の巻物」か「白紙の巻物("ちゅうだん"と書く)」が必要であった。もっと不思議のダンジョン(全100F、持ち込み不可、アイテム未識別の最難関ダンジョン)では突入時に中断の巻物が1つだけ支給されるが、100Fまで到達するには数時間を要するので巻物1つでは足りないことも多く、それ以降は現地調達しなくてはならない。しかし、中断や白紙の巻物の入手率は決して高くなく、白紙の巻物はダンジョン攻略面でも非常に重要であり、中断に使うにはもったいない。そのため、ゲーム時間の限られている子どもや、社会人泣かせのシステムであった。
- その他モンスターのステータスや出現ダンジョン&範囲、アイテムの値段や出現ダンジョン&範囲、魔法の消費HP、技の消費満腹度などが徹底的に調整された。全体的に難易度は難化しているが、決してバランスの悪い調整の仕方ではないため、純粋にPS版よりやり応えがある。
- 最強武器であるロトの剣の攻撃力はPS版の99から50に減少した。が、PS版にあったダメージ上限値が撤廃されているため相対的なダメージ量はかなりの上方修正を受けたことになる。PS版で希薄になってしまっていた武器を鍛える楽しみも、こちらなら存分に味わえる。
- PS版では入れ替わってしまっていた一部モンスター(「幽霊」と「死神」、「ぐんたいガニ」と「じごくのハサミ」など)の色が、本家ドラゴンクエストシリーズに準じたものに修正されている。
問題点
- セーブデータが1つしか作れない。
- 持ち込みありのダンジョンに潜るとき(ED前は一度クリアしたダンジョンのみ、ED後は持ち込み可能な全ダンジョン)に強制セーブが入るようになった。
- 強制セーブをされた状態で中断せずに電源を切ると死亡扱いにされるため、ダンジョン内で死亡したときに電源を切ることで全てをなかったことに出来る技が使えない。ゲームの趣旨的にはこれでも問題ないのだが、ハードのバッテリー切れなどでも「電源を切った」扱いになるため、不慮のシャットダウンに弱い。
- 後の携帯機シリーズでは、バッテリー切れ前に警告文が表示されるようになった。
- マップの常時表示が出来ない。
- しかしPSとGBAでは解像度が全く違うのでGBAでは逆に画面が見づらくなる可能性もあり、必ずしも改悪とは言い切れない。実際『
トルネコの大冒険3
』がGBAに移植された際はマップの常時表示が搭載され、便利だと評価された一方、「画面が見づらい」という意見も多かった。
- 全体的にやや「調整されすぎ」感があり、自由度が下がったという意見も少なくない。
- 魔法使いの消費HPや戦士の消費満腹度が大幅に増加しているものがあり、使用が困難になったため、実戦で活用しづらくなってしまったものも。特に「消え去り」という技は、消費満腹度が「10ターンで3」から「1ターンで5」と、実に16倍に跳ね上がっており、デフォルト状態の満腹度100ではわずか20ターンしか使用できない。
- もっと不思議のダンジョンでは、PS版では低確率ながらも出現した、様々な有用アイテムの入手が不可能になっており、それらのアイテムが入手できたときのワクワク感がなくなったという意見も。
- 無限増殖セット(分裂の壺+祈りの巻物+吸い出しの巻物)が使用できなくなったことにより、戦士の一部技の習得が困難になった。特に「ザキの杖」をモンスターに投げて覚える「ひっさつ」という技は、ザキの杖の入手の難しさに杖を投げたときに技を覚える確率の低さが加わり、覚えるのは凶悪な難易度となっている。
- しかし、裏を返せばこれらのアイテムや技は「それだけ強力すぎた」ということでもある。これらの調整は同時に評価されている部分でもあるため、改悪と言うよりは賛否両論点と言えるだろう。ただ、「ひっさつ」等の、自身は調整を受けていないがその煽りを受けて結果的に不遇となってしまった技に関しては問題点と言えるかもしれない。
- 吸い出しの巻物だけは残してほしかったという声が多い。「矢を変化」まで封印されたのはかなりいたい。