真・三國無双2

【しん・さんごくむそうつー】

ジャンル タクティカルアクション
対応機種 プレイステーション2
メディア DVD-ROM 1枚
発売元 コーエー
開発元 コーエー(オメガフォース)
発売日 2001年9月20日
定価 7,140円
プレイ人数 1~2人
セーブデータ 200KB以上の空きが必要
レーティング CERO:12歳以上対象
※コーエー定番シリーズ版で付与されたレーティングを記載
コンテンツアイコン セクシャル・暴力
廉価版 MEGA HITS!:2003年3月6日発売/4,179円
コーエー定番シリーズ:2005年8月11日発売/2,079円
備考 下記猛将伝の要素をカバーしたアレンジ移植としてXbox版もあり
無双シリーズリンク

真・三國無双2 猛将伝

【しん・さんごくむそうつー もうしょうでん】

対応機種 プレイステーション2

※通常版


※プレミアムパック
メディア DVD-ROM 1枚
発売日 2002年8月29日
定価 【通常版】4,179円
【プレミアムパック(無印とのセット)】10,290円
プレイ人数 1~2人
セーブデータ 262KB以上の空きが必要
レーティング CERO:12歳以上対象
※コーエー定番シリーズ版で付与されたレーティングを記載
コンテンツアイコン セクシャル・暴力
廉価版 コーエーメガパック(プレミアムパックの価格改訂版):2003年2月6日発売/7,560円
コーエー定番シリーズ:2005年8月11日発売/1,554円
※表記の定価は全て税込

概要

三國無双シリーズの3作目(PSの対戦型格闘ゲーム"三國無双"より始まるシリーズ。海外でのタイトルも"Dynasty Warriors 3")。真・三國無双シリーズの2作目

今ではすっかりお馴染みとなった「無双(系)アクションゲーム」の普及の契機となった名作である。前作『真・三國無双』は発売当初知名度は低かったが、口コミで徐々に人気が広まってコアゲーマーの間では"マイナーな良作"の仲間入りを果たしていた。
2作目である今作からシステムなどが大幅に改善され、本格的にユーザーの注目が集まるようになり、今作は更なる口コミ効果によって約1年をかけて国内だけで販売本数100万本を達成した。今後、無双シリーズがコーエーの柱になっていくことを決定づけた。

この売上の好成績から、今後批判の対象ともなっていく廉価拡張版『猛将伝』が登場したのも今作からである *1

今作に限れば、登場直後「新風ゲー」的な扱いをされていたからか、はたまたそもそもコーエー的にも今作にはここまでの売り上げを見込んでおらず、基本的に「善意の所業」で発売されたからか、猛将伝に今のような厳しい批判がなされることは余りなかった。
元々のタイトル(無印2)の完成度が当時としては十分高い方で、そこに純粋にファンの望む要素を追加した事があまり批判を生まずに受け入れられた理由であろう。


基本的なゲーム性

ゲーム性の根幹は前作をほぼ継承しており、様々な改善点が目立ったのが本作である。

主なゲームモードとなる「無双モード」は、魏、呉、蜀いずれかの勢力に属する無双武将(プレイアブルキャラクター)から1人を選び、その武将のストーリーを追う。
1武将に用意されたステージ数は7で、プレイヤーはそれらのステージに於いて戦況を見極めながら戦って自軍の勝利を目指し、最終的には7ステージクリア(=その武将が所属している勢力の三国統一)が目標となる。
それぞれのステージでは数百人規模の軍同士の戦いが繰り広げられる。

武将によって繰り出す技や性能は異なるが、基本的な操作方法や技の出し方は全ての武将で統一されており、その操作方法も簡略化されているので、アクションゲームが苦手な者でも簡単に操作できる
オプションでゲームの難易度を低くすれば、大体のステージでボタンを連打していればひとまずは勝つことも可能な程になる。
しかしコンボなどはただ通常攻撃を連発しているだけでは成功せず *2 、また、逆に難易度を上げると敵が見違える程に強くなり、かなり育てたキャラでも苦戦を強いられる面があるため、アクションゲーム好きにもやりこめる要素はきちんとある。

今後、無双シリーズは大量に発売されていくが、基本的なシステムはほぼ今作で完成されている
もちろん今作に難がなかったわけではなく(下記で解説)、シリーズを通して改善されていったり(時には改悪されるのだが…)するので、今作が最高傑作とは言えない面もある。
今作が名作である理由は端的に言うとシステムやゲームの雰囲気を確立したこと、実際に高い売上を残して息の長いシリーズに昇華させたこと、その2つの功績にあるだろう。


詳細な特徴(利点・欠点含む)

  • 前作では出来なかった、2人同時プレイに対応した。
    • 画面中央で上下2分割しての2人同時プレイが出来るようになった。
      • なお、2人プレイの場合はいずれかのプレイヤーの体力が0になってしまうと、もう片方のプレイヤーが健在でもそこでゲームオーバーとなる。
  • 武将・武器・ステージ・アイテム・アクションが大幅に前作より増加し、ボリュームが一気に増えた。
    • 特に武器やアイテムに実用的な個性付けがなされたのは戦略やコレクティングの面でも大きな進化であった。
      • もちろん猛将伝経由だとボリュームはさらに増える。
  • グラフィックも進化した。
    • 同じPS2だった前作より倍近いボリュームがあるにもかかわらず、グラフィックはかなりマシになっている。
      • とは言え、発売時期もあるので同じPS2でも『真・三國無双4』などの作品と比べてしまうと苦しいのは否めず、あくまで当時としては、である。
  • 名曲揃いのBGM
    • 関羽千里行の「ARENA」や呂布BGMの「THEME OF LU BU -DW TERRIBLE MIX-」に五丈原の戦いの「SACRED GROUND Ver.2」、無名時代の一青窈が曲を提供したエンディングテーマである「生路-CIRCUIT-」など、名曲を挙げるときりがないほど。
    • 中でも「ARENA」は今もなお、多くのファンがお気に入りの曲としてあげる程である。
      • また、以降の作品ではステージ専用曲は勢力問わず1つになっているが、本作までは「南蛮夷平定戦」など一部を除いてそれぞれの勢力毎に楽曲が用意されており、上にある五丈原で言えば蜀軍でプレイすると「SACRED GROUND Ver.2」だが、魏軍でプレイすると「GRAVITY Ver.2」がかかるようになっている。
      • なお、前作『真・三國無双』の時点で使われていたBGMはアレンジはされているが基本的に流用されているため、該当する曲には後ろに「Ver.2」と付記されている。
    • 三國志という世界観よりもアクションゲームとしての雰囲気作りを優先したハードロック調の本作のBGMが好評だったこともあり、急激な路線変更を行った次作、3の楽曲に対する批判的な意見はかなり強烈なものがあった。
  • 演出も進化。
    • ↓にも繋がってくるのだが、イベントがフルボイスになったりムービーが一気に増えたりなど、この面でも大幅に前作より進化している。
  • 諏訪原寛幸によって前作より濃い個性付けがなされたキャラクター。
    • ゲーム的に見れば単純に進化である。剣で戦っていた司馬懿が羽扇で戦うようになったり、キャラごとにモーションに個性が出たりと、違うアクションが楽しめるようになった。ほとんどのキャラが剣や槍で戦っていた前作は飽きやすい面が少なからずあった。
    • が、硬派な三国志ファンにとっては受け入れにくい要素が顕著になってきたのも今作からで、前作でも陸遜が意味不明に若いイケメンだったり許褚がギャグ一直線キャラだったりとこういった気は少なからずあったが、以降の作品で批判の矛先にされがちな女性武将に関しては、三国志と言うからには出さないわけにいかない有名な貂蝉と武芸に達者だったエピソードがあり主人公格である劉備の正妻でもある孫尚香のみで厳選されていたし、双方共に三国志演義での描写に則ったような性格だったので、そこまで厳しい批判はされなかった(マイナーゲーだったというのもあるが)。
      • 今作では「武器から性格までまんま某有名格闘ゲームに出て来るバルログな張郃」や、「トンファーで戦う孫策」、「片言喋りな仮面の狂戦士魏延」、さらに「ビームを出す羽扇軍師たちと妖術師龐統」、極めつけは色々とブッ飛んでいる大喬・小喬姉妹など、今後の無双の方向性を決定づける三国志崩壊祭りであった。
    • 結局この「オリジナルなキャラ付け濃い目」的方向性は支持を得られたため、今後も継続されていくことになる。
      • 現在の戦国無双シリーズの「オリジナル設定祭り」ぶりや某BASARAに比べると、これでも「三國無双は相当まとも」と言われており、理由として一部のぶっ飛んだ武将が目立つものの、大半は演義や正史準拠のまともなキャラクター付けをなされている事が挙げられている。
      • ただし大喬・小喬姉妹については、『真・三国無双通信』にて、「小学生や女の子から三国志は知らないけど、二人は気に入っていると言う反応があって嬉しかったが、他の女性キャラとの差別化であの年齢層にしたのは、従来の三国志ファンに申し訳ない」とスタッフはインタビューに答えている。
  • チャレンジモードの搭載
    • 無双・フリーモードとは違う遊び方も楽しめるようになり、やりこみの楽しさが一気にアップ。
  • ゲームバランスは些か難あり
    • もちろん爽快感を得られるレベルのそれなりなバランスは維持しているものの、弓兵や弩兵などの遠距離攻撃が異常に攻撃力が高い上にこちらの視界外の遠方からいきなり攻撃され、猛将伝の追加装備アイテム(無双鎧)が無い場合、当たると怯んでしまうためにテンポが悪くなり、ストレスに直結しがち。
      • それ以外にも、種類は豊富ながらも実用性に乏しかったり、使い所がほぼ皆無な死にアイテムが多すぎる点、オプション設定で難易度を高くする *3 と雑魚に対しては一撃死、敵武将には防御無視で大ダメージを与える「斬属性」がないとプレイヤーの武将をどれだけ育成していても満足なダメージを与えられなかったりする点など、バランス的にあと一歩なところは見られる。
    • 特に、特定条件を満たすことで入手出来るユニーク武器(倚天の奸剣)に斬属性の乗っている曹操はその武器さえ取ってしまえばあとはチャージ6を連発してればどうにでもなると言われる位のバランス崩壊っぷりで、前方に割と広範囲に攻撃が及ぶ上に連続で前進しながら斬りつける全てに斬属性が乗っかるのがその理由。
      • 他にユニーク武器に「斬属性」が付くのは、陸遜・小喬・魏延などがいる。因みに「斬属性」は『3』で仕様が変更された。

総括

今作は無双アクションの普及の契機となった作品であり、他のゲームにも少なからず影響を与えた名作であることは疑いの余地がない。

ただ、露骨な拡張パック商法の先駆けとなったり、そもそも無双シリーズの乱発・焼き直し商法の契機ともなったりなど、ファンの苦難の始まりでもあった。
更に、本作と違って以降の作品では猛将伝を買わせるための(としか思えない)無印タイトルの手抜きっぷりもあって、猛烈な批判を生む事になってしまう。

今作でゲストとして登場した中国神話に登場する人物である伏犠と女媧は、『真・三國無双3』以降はエディット専用モーションに格下げされてしまったが、後に『無双OROCHI 魔王再臨』にて長い沈黙を破り再登場を果たした *4


余談

本作にまつわる空耳ネタ

ネット上において、純粋な歴史考察の場はともかく、そうではない同人や無双シリーズのファンサイト、時にはそれ以外の場(ネット外含め)などにおいて張遼のことを「山田」と称することがある。
そうなってしまった原因を作ったのは実は本作であり、張遼の真・無双乱舞 *5 の発動時の台詞「邪魔だぁっ!」と言うものが発動時の効果音やらが合わさってしまった結果、誰がどう聞いてもはっきりと「山田ぁっ!」としか聞こえなくなってしまっていたため、そのあまりのインパクトから一部ユーザーが使いだした物がいつの間にかネットスラングとして広まったという経緯がある。
コーエーも積極的にネタにしている節があり、次作3ではなりを潜めたが、以降の作品では様々なアクションで「邪魔だぁっ!」と言うようになり、5でとうとう再び真・無双乱舞の時の台詞として復活した *6

それ以外にも本作の特に真・無双乱舞は空耳の宝庫で、大喬は「カレーに肉は!」(「華麗に行くわ!」)に聞こえたり、甘寧は「茅ヶ崎行ってきたぜぇっ!」(「血が滾ってきたぜぇっ!」)に聞こえたり等様々である *7

張遼に話を戻すが、本作をプレイしているユーザーでなければ意味が解らない呼び名であることは確かであり、所によってはこの呼び名を嫌悪している事もあるので、無闇矢鱈に使うべきネタではないことには留意しておくべきだろう *8






*1 もっとも、このような拡張パック的な商法は今作が出る以前からコーエーという会社のお家芸でもあった。

*2 装備している武器によって攻撃可能回数が異なり、その武器の攻撃可能数が例えば6ならば通常攻撃の6連撃目で敵を吹っ飛ばしてしまうため、コンボを組むにはそれ以外のアクションやチャージ攻撃を組み込む必要がある。

*3 オプションでゲームの難易度を高くすると同じステージでもより高品質な武器や装備アイテムを入手出来るようになったり、敵将を撃破した時に落とす能力アップアイテムもより高い数値のものとなるというメリットがある。

*4 ただし、アクションなどを含めてほとんど全て刷新されているため、同名の別キャラとも言えるものとなっている。

*5 体力が残り少ない時に無双ゲージが満タンで繰り出せる完全無敵の強力な乱舞攻撃。

*6 これまた効果音等のせいでやっぱり「山田ぁっ!」としか聞こえなくなっている。更に、乱舞の〆には「おけー!(おk-!)」としか聞こえない空耳まで追加されている。実際は「退けー!(どけー!)」である。

*7 特に甘寧は一部ではこの空耳が原因で「茅ヶ崎」と言われていたりする。これまた5では特殊技発動時に言うが、こちらははっきりと「血が滾ってきたぜ!」と聞こえるようになっている。

*8 特に張遼を演じた田中大文氏はこれの影響で一時期山田山田と散々言われて多大なショックを受けたという話もある。最近は開き直っている節もあるようだが…。