頂上決戦 最強ファイターズ SNK VS. CAPCOM

【ちょうじょうけっせん さいきょうふぁいたーず えすえぬけい ばーさす かぷこん】

ジャンル 対戦型格闘ゲーム
対応機種 ネオジオポケットカラー(専用)
発売・開発元 SNK
発売日 1999年12月22日
定価 4,300円

概要

  • SNKとカプコンがタッグを組んだコラボレーション作品第二弾。マイナー携帯機向けの作品ながら一切妥協の無い丁寧な作りで、プレイヤーからの評価が非常に高い。

評価点

  • 登場キャラクターは隠しキャラも含めると26人で、すべてのキャラクターが原作で使用していたほとんどの技を使用できる。さらにはコンボなどのタイミングも原作に酷似しており、操作性は極めて快適。
  • ハードの制約上ボイスは無いが、代わりにイントロや勝利メッセージ、エンディングなどで豊富な掛け合いを見ることができる。タッグ戦・チーム戦では、特定の組み合わせで特殊なチーム名になるなど、両サイドのキャラクターの持ち味をフルに活かしている。
  • BGMやステージ背景もオリジナルに準拠したものが用意されており、BGMはごく一部 *1 を除いて全員個別かつ原作再現、ステージにいたっては昼・夜で2バージョン用意されているという念の入れよう。朱雀城ステージは昼が初代ストII版、夜がストII'版になるなど非常に芸が細かい。
  • 人選についても概ね評価が高い。2000年にリリースされた『CAPCOM VS. SNK MILLENNIUM FIGHT 2000』がほとんど「ストリートファイター VS. KOF」の様相を呈していたのに対し、本作は先発ながら『サムライスピリッツ』『月華の剣士』『ヴァンパイア』などからもキャラクターが選出されており、ドリームマッチ感はこちらの方が高いという意見が多く見られた。
    • 必殺技などの演出でも多数のキャラクターが登場する。モリガンのダークネスイリュージョンでリリスが登場 *2 したり、ミニゲームの中に『魔界村』のアーサーが操作できるものがある、など。また、一条あかりの「劾鬼・百鬼夜行」は レッドアリーマーや骸、天草四郎時貞などの面子が続々と登場し、最後にメタルスラッグがあかりを轢いて去っていく という楽しい演出になっている。
  • 「Lv.2超必殺技」 *3 でギースの「レイジングストーム」が「サンダーブレイク」に、ベガの「サイコクラッシャー」が「ファイナルサイコクラッシャー」にそれぞれ変化したり、追加超必殺技として春麗の「七星閃空脚」やモリガンの「クリプティックニードル」といったレアな技が採用されているなど、キャラクター一人一人の作りこみも丁寧。
  • ストZERO3KOF98のように、ゲームシステムを選ぶことができる。
    • アベレージスタイル
      • もっともスタンダードなスタイル。ストZERO3のZ-ISMとKOF98のADVモードがベース。ダッシュはステップで、ゲージを溜めると溜めた量に応じて「Lv.1超必殺技」「Lv.2超必殺技」が使用可能になる。ゲージをLv.1分消費し、ガードから反撃に転じる「ガードキャンセル攻撃」も使用可能。
    • カウンタースタイル
      • ゲージを溜めて一発逆転を狙うスタイル。KOF98のEXモードがベース。ダッシュはなく、ゲージは下+ABで任意に溜められる。ゲージを溜めると一定時間攻撃力がアップし、「Lv.1超必殺技」が使えるようになる。また、体力が一定値以下になるとゲージが点滅し、「Lv.1超必殺技」が出し放題になる特典がある。この状態でゲージを溜めると、性能の上がった「Lv.2超必殺技」が使えるようになる。独特のシステムとして、→+ABで出せる「攻撃避け」があり、相手の攻撃をかわしてそこから「カウンター攻撃」で反撃に打って出ることができる。また、このスタイルは攻撃力に上昇補正が掛かり、相手に与えるダメージが大きくなる特徴がある。
    • ラッシュスタイル
      • 猛烈なラッシュで相手を圧倒するスタイル。ヴァンパイアシリーズのシステムがベース。ダッシュはランで、ゲージを3本までストックすることができる。弱攻撃から強攻撃へつなぐ事ができる「チェーンコンボ」が最大の特徴で、ここから特殊技や必殺技につないでさらに攻めを継続することができる。ストックしたゲージを消費して「Lv.1超必殺技」と「ガードキャンセル攻撃」を使うことができる。特筆すべき点としてモリガンとフェリシアはダッシュがヴァンパイアシリーズを再現したものに変化し、同シリーズを髣髴とさせる低空ダッシュからの攻めが可能になる。他のスタイルでは真似できないようなラッシュを展開できる分、他のスタイルとのバランスを取るためか攻撃力が低下する補正が掛かる。加えて、ゲージシステムの都合で「Lv.2超必殺技」は使えない。
  • 本筋とは直接関係ないミニゲーム・サバイバルモード・タイムアタックなどを「オリンピックモード」として一箇所にまとめて実装しており、様々なプレイを楽しむことができる。
    • ここで好成績を取ることで溜まるポイントを使って、各キャラの追加超必殺技を購入できる。追加超必殺技のラインナップは京の「百八拾弐式」や庵の「裏参百拾壱式・析爪櫛」など当時のシリーズ最新作で追加された技、ザンギエフの「ロシアンビート」やベガの「サイコフィールド」といった派生シリーズ由来の技、ナコルルの「イルスカ ヤトロ リムセ」や豪鬼の「金剛國裂斬」などのマニアックな技など多種多様。
  • 特定の組み合わせでメーカー設定の面白チーム名があったり、自分自身の使用キャラクターのチーム名が作成できる。

問題点

  • 明らかにラッシュモードが激強。
    • キャラクターにもよるが、弱攻撃→強攻撃→特殊技→必殺技などの強力なコンボが使えるようになる。攻撃力が低下する・Lv.2超必殺技が使えなくなる等のデメリットはあるし、チェーンコンボの入力時に弱攻撃と強攻撃の微妙な押し分けを要求されるので完全無欠というわけではないのだが、それを差し引いても強い。
    • かつて存在した公式サイトでは、テリーが 弱キック→強キック→強パンチ→バックスピンキック(特殊技)→ファイヤーキック というコンボゲーばりのコンボを叩き込んでいる様子がGIFアニメで再現されていた。おまけにファイヤーキックは浮かせ技なので、ここからさらにパワーダンクなどで追撃できる。一つのコンボの中でカプコンのチェーンコンボにSNKの通常技キャンセル特殊技が一体となっており、ある意味本作を象徴していると言えなくもない……か……?
  • 隠し要素のアンロックが面倒。
    • 隠しキャラとデモ鑑賞モードはトーナメントモードを何度もクリアする必要があり、隠し技はオリンピックモードを何度もプレイする必要がある。
    • 簡単に解除をする方法もあるが『SNKvs.CAPCOM激突カードファイターズ』のSNKとCAPCOMヴァージョン各1本(計2本)、ネオジオポケットが2台、通信ケーブル必須のカードコンプリートデータを送ると言う困った仕様。
  • 一部のミニゲームの作り込みが甘い。
    • FPSの「ターゲット9」は操作性が悪く、特に評判が悪い。音ゲーにあたる「キャットウォーク」も難易度が高いともっぱらの評価。
  • 非参戦キャラであるビリーとバルログの扱いが悪い。本作のストーリーデモでは、悪役の幹部としてこの二人のどちらかがプレイヤーキャラを襲うシーンが挿入されるのだが、「プレイヤーを不意打ちしようとしたところを、逆に背後からライバルキャラに返り討ちにされる」という展開が2回も存在する。さらに、全てのプレイヤーキャラでこのデモが用意されているため、結果的にビリーとバルログが何度もボコられまくるという有様。

その他

  • DC版『CAPCOM VS. SNK』の連動が有り。このゲームで溜めたポイントをDC版に送り、隠し要素の解放に使うことができる。

総評

旧SNKの意地と気迫が感じられる作品。豪華な顔ぶれと徹底した作り込みは、当時の両社のファンが最も望んでいたドリームマッチと高く評価されている。現在においてもなお、携帯機で最もよくできた格闘ゲームであると評する声も少なくない。

余談

  • 他作品では基本的にリュウのカラーリングを変更して作られることの多い「殺意の波動に目覚めたリュウ」だが、本作では ニュートラルポーズからしてまったく違う という珍しい仕様。波動拳が相手の通常飛び道具を貫通したり、特殊技の中に何故か上段足刀蹴りがあったり、隠し超必殺技で VS.シリーズのレーザービーム型真空波動拳が撃てる など、他とは一味違う殺意リュウとなっている。
  • トーナメントモードの決勝戦は、 『餓狼伝説』シリーズのヴォルフガング・クラウザーのステージで行われる というちょっとしたサプライズがある。テーマ曲である「K.626 Dies irae」も再現されている。旧SNKが最も輝いていた時期の作品である『餓狼伝説スペシャル』でも印象的なステージであったため、この演出にぐっと来たファンも多かったのではないだろうか。
    • が、肝心のクラウザー本人は登場しない。それどころかギースのエンディングで ベガによって葬られた ことが判明。別の意味でこみ上げるものがあったファンも多かったのではないだろうか。
  • この作品の初公開イベントを現在は閉鎖されたネオジオワールドで行ったが、同日に『SNK ギャルズファイターズ』の初公開イベントが秋葉原に開催した為に参加者が後者のイベントに殺到し、前者のイベントの参加人数が少なかった。