成歩堂×春美

昨日、真宵ちゃんと春美ちゃんに引っ張られやってきたこの葉桜院で、何故かボクも『ス
ペシャルコース』を受けることになってしまっていた。
それは、まあボクもイヤイヤとはいえ「やる」と言ってしまったのだから仕方ない。
朝方まで続いた『スペシャルコース』は無事に終えたが、ボクは寺院につくなりブッ倒れ、
目が醒めたらそこは布団の上で、あたりは夕焼け色に染まっていた。
「あっ」
寝ぼけ眼の端に顔を覗かせてきたのは春美ちゃんだった。ピョコンとした頭のわっかが元
気に動く。
「大丈夫ですか? なるほどくんたら、あれしきの事で倒れてしまっていたら真宵さまの
良き旦那様になれませんよ」
また何か誤解してるな…頭をかきながら起き上がると、誰が着替えさせたのかボクは新し
い浴衣を着込んでいた。寒さに腕をさすると、春美ちゃんが用意してくれていたのだろう
か。丹前を差し出してくれる。
「もうすぐ真宵さまお手製のカレーが出来ますから、その前に体を温めてきては? お風
呂、炊いておいたんです」
「ありがとう。じゃあ、そうさせて貰おうかな」
心のつっかえだったスペシャルコースを終えた今、夕焼けを背にお風呂に入り、カレー皿
を囲むのも悪くない。
ぼくはヨイショと立ち上がり、扉へと向かった。
そこへ掛けられた春美ちゃんの一言が。
「あ、お邪魔するのがお布団を畳んだ後になりますので、湯船に浸かっていて下さいね」
このときに、「お邪魔」とはどういう意味か足を止めて聞いておくべきだったんだ。
ボクはそれをしなかった自分を、後々激しく後悔することになった。



霊水と銘打った滝に打たれたボクの体は、睡眠という時間を隔てて尚、想像以上に冷えていたらしい。
昔ながらのヒノキ…っぽい木造りの浴槽にはられたお湯は、それほど熱くなさそうなのに、
足先を入れただけで熱湯に浸かる感覚を覚える。
それでもかけ湯をしつつゆっくりと体を埋めていけば、じんわりとした温かさで包まれて、
湯船に浸かる習慣がある日本人である事に心から感謝をした。

そう。この時までは。

「なるほどくん、お湯加減はいかがですか?」
「うわあっ! 春美ちゃん、い、いきなり入って来ないでくれよ!」
いつもの紫色の上着を脱ぎ、タスキで装束の袖を捲り上げた春美ちゃんがにこにこと笑っ
ていきなり風呂場へと乱入してきた。
「まあ、そうですね…一声かけるべきでしたね。まあまあ、気にせずに。さ、上がってく
ださい。お体洗いますから」
「は…はあ!?」
ボクの叫び声を無視して、構わず春美ちゃんはタオルを濡らし、せっせと石鹸をこすりつ
けている。体を洗うとは、やっぱりその通り、体を洗ってくれるのだろう。しかし、ボクはそんな事頼んだ覚えは無いし…。
「い、良いよ。自分で洗えるから」
「まあっなるほどくん、遠慮しなくて良いんですよ。お手伝いさせてくださいっ」
「あの、手伝いも何も…お風呂ぐらい自分で入れるから…」
「いけません」
弱いボクの声は、キッパリとした春美ちゃんにはねつけられる。
「まだ、とは言え、将来は真宵さまの、お家元の旦那さまになられるのですよ。こうやっ
て、下の人間に奉仕される事を覚えてください」
こんな発言は小学生のモノとは思えない。
…きっと、キミ子さんの教育だろう。とは言え、こうやって働かせることを目的とした教
育ではなく、春美ちゃんが家元となった時用の教育だろうが…。
それを思うと、ボクはなんとも言えない気持ちになってしまう。
春美ちゃんはそんなボクを見て、黙ったのは肯定の意味だと思ったのだろうか。タオルを
一度桶に入れ、湯船に入っているボクの腕を引っ張った。
「さ、のぼせますよ。あがってあがって」
まあいい。どうせだから背中でも洗ってもらおう。…誤解を解くのは、後でも出来る。



「実は私、殿方のお体を洗うのは初めてなのです。その、何か不手際があったらごめんなさい」
「うん。じゃ、よろしく頼むよ」
こくりと嬉しげに笑う春美ちゃんを見ていると、父親になった気分だ。
娘に背中を洗ってもらう。これは父親として、一番の幸せじゃないだろうか?
ボクは一生懸命に、しかし丁寧に背中を隅々までタオルでこする春美ちゃんを感じる。
「ふわあ、殿方のお背中って大きいんですね。なるほどくんが特別なんでしょうか?」
「いや、標準だと思うけど…。イトノコさんの背中だったらさぞ洗いがいがあると思うよ」
「わあ、楽しみですっ」
いや、別にボクは「洗え」といったわけじゃないんだけど…。
「じゃあ、流しますね。お湯がかかりますよ」
春美ちゃんは、上の方から丁寧に石鹸を洗い流してくれる。
当たるお湯が痛くないのは、春美ちゃんが手で受け止めながらかけてくれているお陰だろう。
こんな細かい気遣いまで出来る春美ちゃんに、ボクは感謝と尊敬の念を抱いていた。
「さ、お背中終わりましたよ」
「ああ、ありがとう。前は、自分でやるから…」
振り向けばそこには、またもマジメな顔をしていた春美ちゃんが居た。
「何を言ってるんですか。いけません」
……怖い。
前はいいよ、と何度首を振っても、いけません。と答える。
終いの方になってくると、春美ちゃんはいけませんとすら言わなくなった。
ただ、ひたすら、目で威圧をしてくる。
…………怖い。
「あ…の、じゃあ、ええっと、オネガイ、しようかな」
たった一度の恥なんだ。今後彼女と旅行をしなければ良い話なんだ。
ボクはそう自分に言い聞かせ、彼女を笑顔へ導いた。
ご機嫌になった春美ちゃんは桶とタオルを持ちボクの前へと回り込む。
やれやれ…。
恨むよ。キミ子さん。


「じゃあ、このタオル、取りますね」
「え!? いや、それは…!」
一応股間部分に乗せていたタオルは、ボクの抗議も空しく剥ぎ取られてしまう。
春美ちゃんは構わずボクの足の間へと滑り込み、胸をごしごしと洗い始める。
直視することが出来ない。ボクは湯船の方に顔を向け、一生懸命に時間が過ぎていくのを待った。
「ちょっと腕を回しますよ」
言って春美ちゃんは立ち上がり――彼女が立ち上がると、丁度座っている僕より頭1つ分大きくなる――
ボクの首に手を添えて洗い始めた。
ちらりと横目に見えてしまう彼女の装束は水に濡れて透けており、肌色が見える。
コドモ相手に持つものではない感情が、沸きあがって来る気がして、ボクは勢い良く首を横に振った。
「きゃっ…! ど、どうなさったんですか?」
そうだ。首を洗ってもらってたんだ。
謝ろうと彼女を見ると、ちょうど目の前は、白い装束がぺたりとはりつき、
胸の可愛い桃色の部分を覗かせていた。
「あ、いや、ええと、続きを…」
ボクは半ばヤケになって目をつぶる。
春美ちゃんは首をかしげて、作業を再開し始めた。
「じゃあ、流しますね」
首の泡を流す時に、顔にかからない様、あごを軽く上へあげてくれる。
触れる手は優しく、温かかった。
「あら」
ぼんやりしていたら、いつのまにかしゃがみこんで股間を覗いていた春美ちゃんの声に引き戻される。
「先ほどは下を向いていらしたのに…」
その言葉に驚いて、ボクもソレを見る。まだ少し下を向いているものの、ソレは通常時とは違い、
明らかに反応していた。
…………こんな20近く離れている女の子でもいいのか、ボクの体は…!
「ああ、洗う準備をなさってくれていたんですね。ありがとうございますっ」
別の方向に解釈をして、嬉しそうに笑う春美ちゃんに、ボクは心の中で謝罪する。
違う。違うんだよ春美ちゃん…。
「確かにさっきよりも、洗いやすそうです。ほら、先ほども言いましたけど、
わたくし、殿方のお体を洗うのは初めてでしょう? 実は…どうしようか困ってたんです…」
頬に手を添えて、恥ずかしそうに言った。…そういう顔をしないでくれ。



「あの、そこは、自分で洗えるから…その、汚いし」
「大丈夫ですよ。わたくしにお勉強させてください」
一応遠慮はしてみたものの、やはり、ムダだった。
にっこりと笑ったまま、手に石鹸をこすり付け、そっと小さな手をソレに添えた。
もうどうにでもなれ。
願わくば、これから起こる惨事――ボクにとっては――を誰にも漏らしません様に。
春美ちゃんは、片手を添えたまま撫でるように陰毛に埋まった根元から
亀頭までコドモ特有の柔らかな手でこすり上げる。
「…あら、なるほどくん、見てください」
「ん…何?」
「これ、石鹸が、どんどん元に戻って行ってしまいます」
ああ、それはカウパー線液と言ってね、通常はガマン汁と呼ばれるものが出てきたからだよ。
なんて説明するのも変な気がして、ボクは何でだろうね、とお茶を濁す。
…ヤバい。気持ちいい。最近、忙しかったせいだろうか。
ボクは、確実に、丁寧にかつ的確に擦りあげてくれる春美ちゃんの手に、欲情していた。
手の動きがゆっくり過ぎるせいもあるかもしれない。
彼女なりに気を使っているのだろうが、もどかしくて仕方ない。
「さ、お次は足ですね」
「えぇっ!?」
終わりかよ!
それは、それはない。
無知は罪。はからずもゴドー検事の言っていた言葉が今更になって胸に染みてくる。
「あ、あの…春美ちゃん、悪いんだけど、もうちょっと洗ってくれないかな。
その、排泄する場所だからさ。石鹸が元に戻ったのって、汚れのせいなんじゃないかと思うんだけど…」
「洗い流せば大丈夫ですよ。真宵さまも最初はそれを心配してらっしゃいましたけど、
洗い流すとすごくピンクで綺麗でしたから」
…この子、全部判ってて喋ってるんじゃないだろうか?
「…えーと…そう。男の体ってのはさ、こうやって自分で勃ちあげる事は出来るんだけど、
自分で戻す事は出来ないんだよ。だから、手伝ってくれないかな」
男の体のしくみについて考えたのだろうか。春美ちゃんは一瞬きょとん、としてにっこり笑った。
「はい」

いうやいなや、春美ちゃんはボクの股間を思い切り押し下げようとした。
…声にならない声が出たような気がした。あくまで、声は出なかったのだから、気がしただけだけど。
「ちょ…ちょっと…!………っ!」
萎えれば良いとは思っていたけど、こんな萎え方は自分がかわいそう過ぎる。
……痛い……。
「あ、すみません…」
この痛みは男しか判るまい。彼女は男の体を知らない。当然と言えばとうぜんだ…責めてはいけない。
「あの、さ、ボクが言うとおりにしてくれないかな…」
「はいっ」
折角の機会だ。ボクは戸惑っている息子を数度こすり、勃ってていいんだ、と教えた。
「これをね、春美ちゃんの腿で、はさんでくれないかな」
「もも、ですか?」
首をかしげながら春美ちゃんは装束の裾を少しだけまくり、白く細いももを出すと、
先ほどのボクに怯えていたのか、最初は触らない様にしてまたがり、やんわりと締め付けた。
それだけで射精してしまいそうだったが、
一度傷つけられた息子の心は癒されない。いや、癒してたまるか。
そんな闘志に燃えていたボクは、その時ある事に気付いた。
「…春美ちゃん…パンツ、履いてないの?」
「あ…その、わたくし、かえのパンツを必要以上に持ってきていなくて…
濡れたら困るから、脱いでいたのです…」
恥ずかしそうに隠す様に裾をひっぱる。
「…手は、肩に置いててね」
裾を引っ張っていた手は、「邪魔」にならないようにボクの肩にかけさせた。


恥ずかしそうにしている春美ちゃんはすごく可愛い。目の前には、また、可愛い飾りがやってきた。
「…さっき、綺麗にしてくれたお礼をしなきゃね」
ボクはもっともらしい説明を添えて、春美ちゃんの胸元をはだけると、その飾りをペロリと舐めた。
「あ…っ…いえ…そんな…」
ぴくりとする姿がまた愛らしい。湯気がこもっていたこの場所はサウナ状になっていたのだろう。
汗ばんでいた体からは、少し体臭がする。
そのニオイがまたボクの加虐心をあおり、腰に回していた手を、裾の中にもぐりこませた
「あの…何を…?」
「言っただろ。ボクの、コレを元に戻すんだよ」
コレ、の時に軽くこする。
ビクッとした体は、片手一本でも十分に束縛する事が出来る。もう片方の手は、臀部を軽く揉みこんだ。
「あの……は、恥ずかしい…です…」
「大丈夫。ここにはボクと春美ちゃんしかいないから」
は、と興奮で濡れた息を春美ちゃんの胸に吐きかける。
「ひゃっ…や…そ、そんなトコで喋らないで下さい…」
「なんで…?」
ちろりと出した舌は、絶えず飾りをくすぐる。
何かをガマンしている春美ちゃんの吐息は、明らかに困っていた。
「っん…だって…何か…変…」
「大丈夫。だって、これがプクンとしてるだろ? 嬉しいって言う証拠だよ」
言ってつついてやると、春美ちゃんは鼻にかかった様な声をあげた。
「な、なるほどくん…これ、また上がってきてます…っ」
どうしよう。彼女の顔からは、そんな言葉が汲み取れた。
見てみると、息子がさっき以上に勃ちあがっている。
「これも、大丈夫。一度あがりきらないと、元には戻らないんだ」
そろそろ、復讐も良いだろう。これ以上はボクもイイ思いをするのだし、苛めるいわれも無い。
「じゃ、ちょっと動くね。はさみ過ぎないように、かつ、ゆる過ぎないようにちゃんと挟んでてね」
難しい注文に、頬を赤く染めた春美ちゃんがこくりと頷く。
その頷きとともに、ボクは座ったままこきざみに腰を動かす。

摩擦で痛くなることは無いはずだ。
元々濡れていた上に、ガマン汁と石鹸で更にヌルヌルになっているから。
その代わり、クチュクチュという音が風呂場に響いた。
ぼんやりする頭で春美ちゃんの顔を伺ってみると、さきほどボクが首を現れていた様に、
ボクから視線を逸らしている。
正直に言って、とてつもなく可愛い。
こりゃ将来が楽しみだ。
そんなことを思いながら、動かしていたら、春美ちゃんがゆっくりと腰を下げた。
何も、上に座ろうとしている訳じゃない。
動くボクの股間に、春美ちゃんもこっそりとこすりあわせていた。
この年じゃ妊娠してしまうことも無いだろう。
ボクは速度をゆるめ、今度は春美ちゃんのタテスジに合わせるように、擦りあげていく。
毛も生えていないソコは、ふっくらした感触が気持ちよく、自然と息が荒くなる。
「あ……んぅ…」
ちっちゃなクリトリスが反応してるのか、耳元で春美ちゃんの喘ぎが聞こえる。
「も、もうすぐだから…」
春美ちゃんは涙をためた目でボクをみて、コクリと頷く。
ボクは弁護士として間違ったことをしているのでは?
いや、問いかけなくても、している。もしも御剣がこの事を知ったらブチ殺されるだろう。
でも、ボクは止まらなかった。
ボクの動きにあわせる様にして不器用ながらも腰を振る。
その快楽は今までに味わったことがなく、程なくボクは、射精をした。

自然に力がこもってしまった腕に、春美ちゃんは気付き、ボクの顔を覗き込んだ。
「これ、元に戻りましたね」
まだ、にっこりと笑う春美ちゃんが可愛い。そうだね。呵責の念に苛まれつつボクは頷いた。
「ごめんね」とポツリ呟いて見せるが、謝る意味が判らないのだろう。春美ちゃんは首をかしげる。
「いや、良いんだ。そうだ。この事は誰にも言わないでね。その、恥ずかしいからさ」
「はいっ。わたくしと、なるほどくんのヒミツですね」
「…じゃ、そろそろあがろうか。カレーのにおいもしてきたし」
立ち上がろうとするボクの肩をあわてて春美ちゃんは押し戻す。
「駄目です。石鹸、ちゃんと洗い流さないと」
あ、そっか。桶に水を汲む春美ちゃんを待ちつつ、ボクは先ほどの行為を反省していた。
ああ、もう二度としません。オトナとして、弁護士として、恥ずかしい行いでした。
……でも、ヨかったなあ…。
「ああっ。すみませーん」
そんなワザとらしい春美ちゃんの声に気付いた時には時既に遅し。
いっぱいに汲んだ水の入った桶が、ボクの顔めがけてすっ飛んできた。
こんなモノ、狭い風呂場で避けられるわけが無い。
見事にアゴにあたり、股間を押し下げられた時を思い出す痛い鈍痛がボクの頭に響いた。
「は…春美ちゃん…?」
「泡が。ほら、なるほどくんの体を、わたくし石鹸をつけた手で洗っていたでしょう? ウッカリ洗い流すのを忘れて、つるっと」
「つ…つるっと…?」
「…ええ。つるっと」
最初の間は何だったのか…。気になるが、ツッコめない。
「…春美ちゃん、もしかして…わかって…る?」
「何をですか?」
装束を直しながら首をかしげる春美ちゃんは、全然笑っていない。そこでボクはやっと気付いたのだ。彼女は、耳年間である。
加えて、閉鎖された空間の里での情報源は、昼間やっているドラマやワイドショー…。
無知? とんでもない。
「あの…誰にも…」
「言いません」
よろしくおねがいします。
ボクはそう言って、装束を直して冷ややかな視線で見やる春美ちゃんに土下座をしたのだった。

 *おまけ*
「わはははははは。ビックリしたよ。ココについた途端、ブッ倒れるんだもの」
プクプクの頬を揺らしながらビキニさんが笑う。
「ハハ…想像以上に過酷だったもので…」
「だからあたしが昨日もっとオカワリしなよって言ったのに。ああいうのはね、体力勝負なんだよ」
「食べすぎなんだよ。真宵ちゃんは」
今日出されたカレーは、昨日のモノとは違うらしい。
…まあ、詳しく聞いても、市販のルーが違うだけらしいが。
「大変だったろうけど、雑念や煩悩は取り払われたでしょ。
霊感が無いヒトもね、時々はああやって滝に打たれると良いんだよ」
ビキニさんの言葉にグサリと胸を突かれた思いがした。
横目で春美ちゃんを見るが、美味しそうにカレーを食べながら、真宵ちゃんと語らっていた。
「…アンタ、ヒトの話聞いてるの?」
「え、ああ、はい!」
真顔になったビキニさんに慌てて頷いてみせる。
それに満足したのかまたわはわははと笑い始めた。
「特にオトコってのは煩悩だらけだからねえ!」
「ええ、本当に。世間の殿方にはもう少し 節 操 というものを覚えていただかないと…」
ボクの代わりに、春美ちゃんが答える。
ドキドキしているボクの心臓をよそに、女3人、楽しそうに笑っていた。
……もう、こんな所、二度と来ない。
ボクは心の中でそっと泣きながら誓った。
最終更新:2006年12月13日 07:53