御剣30 美雲21



最近検察庁で話題になっている夫婦がいる。
主席検事の御剣怜侍と、その妻で秘書の美雲である。
まだ結婚して半年しか経っていないが、その熱々ぶりは庁内でも一際注目が高い。


「怜侍さん、今日の公判は第二法廷で10時からと第一法廷で15時からです。」
「うむ。」
「それと、18時から警視庁内の資料室でノk…糸鋸刑事と捜査資料の整理を行います。」
「うむ、分かった。美雲君、そこの棚から例の書類をとってくれないだろうか?」
「はい!」
とある事件で知り合った2人は美雲がリードする形で仲が良くなっていったのだが、告白やプロポーズについては御剣からである。
といっても、それらは御剣の父、御剣信弁護士の一番弟子の信楽盾之の入れ知恵によるものである。
御剣はもともと信楽には敵わなかったが、この件でますます頭が上がらなくなってしまった。

「…。」
御剣は美雲をじっと見つめていた。スカートからのびる美脚が悩ましい。
美雲は腰まで伸びた髪を一本に纏めている。美雲に最も似合う髪型だ。
胸の大きさはCカップあるかないかというくらいで、掌にちょうど収まる良い形だ。所謂美乳である。
何より色っぽいのは腰のくびれである。
バストからウェスト、そしてヒップまでの流れが実に優雅に見えるのはやはり美雲君の美しい腰のくびれのおかげであろう。彼女はモデル体型だ。
あの腰に後ろから腕をまわして抱きしめると、彼女は満面の笑みで私を見てくれる。
その笑顔を見るだけで一日の疲れなどどこかに吹き飛んでしまう。
美雲君は私だけの女神だ…。

…。御剣談である。


御剣はふと気付いた。ここ数日はは忙しくて彼女と体を重ねる時間が取れていない気がする。
最後にしたのはちょうど5日前だろうか…。
そう思うと御剣は急にそわそわしだした。仕事中なのに反抗期の息子が言うことをきかない。
まるで獣だな…と、御剣は思った。
その様子に美雲が気がつく。
「怜侍さん?どうしたんですか…?」
「い、いや…。何でも…。」
御剣は一瞬迷ったが、結局己が内の獣には勝てなかった。
御剣はスタスタと歩いてドアに近づくと、鍵をかけた。そして今度は美雲に近づく。
「えっ、怜侍さ・・・きゃっ!」
御剣は美雲の腰に後ろから腕をまわして抱きしめた。そして美雲の耳元でそっと囁く。
「そ、その…。今から、大丈夫だろうか?」
「い、今からって…。まだ朝…。」
御剣と密着している美雲には、御剣が飼っている獰猛な獣が肌でわかる。
「申し訳ないと思っている…。しかし今、君が欲しいのだ。」
御剣は美雲に恥ずかしげに、だがしっかりとした口調で頼んだ。
美雲は御剣の一生懸命な顔には滅法弱い。
「しょ、しょうがないなぁ…。ちょっとだけですよ?」
美雲は顔中を真っ赤に染め上げて頷きながら言った。
意識はしていないだろうが、男を誘う表情である。
「すまない。では…。」
御剣は早速美雲の上着を脱がし始めた。
「皺がつくと怪しまれるから丁寧にしてくださいよ…?」
「うむ、分かっている。」

すぐに美雲は上半身裸になる。
御剣は美雲の乳房を一気に揉み始める。暫くぶりの感触を存分に味わっているようだ。
「ちょっ、怜侍さん・・・いきなり飛ばしすぎ…っ!」
「美雲君、好きだ。愛している。」
「そ、そんな…。んぁっ…!」
美雲は乳首が弱い。乳首を弄られるだけですぐに感じてしまう。
「気持ちいいのか?」
「だ、だって…、怜侍さんが上手だから…。」
「ふっ、そう言ってもらえるとありがたいな。」
御剣はそういって微笑むと、美雲をソファに横たわらせ、舌を絡めたキスをしながら美雲のスカートを脱がす。
執務室にピチュ…ピチュ…と舌が絡みあう音が響く。
「美雲君、もうこんなに濡れているぞ。胸を責められただけでここまで感じてしまったか?」
御剣はわざと意地悪く訊いた。
「き、気持ちいいんだもん…。」
美雲は耳まで赤く染め上げながら俯き呟いた。
可愛い、と御剣は思った。そして美雲のこの様な表情を見られるのは自分だけの特権なのだと思うと、御剣は更に興奮を覚えた。
息子もやる気満々だ。

御剣は美雲の黒のパンティーを脱がし、他の衣類とともに、皺がつかないように近くに置いた。
美雲は御剣と結婚してから黒や紫など、アダルトな色の下着を着けるようになってきた。
少しでも御剣に相応しい女になりたいという思いから来るこの行動は、御剣の心と股間にひどく打ち響いている。

御剣は美雲の膣を右手で弄り始めた。
既に御剣のものを受け入れられる程度には濡れているが、美雲の感じている顔をもう少し長く見ていたかった。
「あぁぁっ…!いやぁっいい…!気持ちぃ…!」
「美雲君、実にいい顔をしているぞ。」
「そんなこと…、んぁっ…!ない…!んんんっ・・・!」
「うむ、そろそろか。」
もう少し続けたかったが、流石に仕事に差し支えてはいけない。
御剣はズボンを脱ぎ、自らの息子を取り出すと、美雲の膣の入口にあてがった。
しかし、御剣はすぐには挿入せず、少し考える顔をした。
「れ、怜侍さん…?」
「美雲君、今日は四つん這いになってくれないか?」
「え?それって…。きゃっ…!」
御剣は待ちきれないといった表情で半強制的に美雲に四つん這いにさせた。
そして美雲の小振りな尻に片手を当てて、今度こそ息子を美雲の膣内に挿入した。
所謂バックスタイルである。
「いやぁっ…!恥ずかしぃっ…!」
「可愛いぞ、美雲君。気持ちいいか?」
「んんっ…!気持ちいい…です…。あぁんっ…!」
「よし、動くぞ。」
御剣は少しずつ腰を振り始めた。接続部分からチャプ…チャプ…といやらしい音が響き渡る。
「んあぁっ…!怜侍さんっ…気持ちいぃ…っ!」
「美雲君、右手を・・・。」
美雲は右手を御剣に向かって伸ばし、御剣の右手と繋ぎ合った。
2人は体を重ねるとき、自然と両腕若しくは片方の腕を繋げる傾向がある。
お互いに依存し合っている2人だからこその現象なのかもしれない。

御剣は腰を振る速さを上げていった。
「いやっ…。怜侍さ…速っ…!」
パンッパンッと体がぶつかりあう音が大きくなる。
「あぁんっ…!怜侍さん…。もう、らめぇっ・・・。イクっ…、イっちゃうぅっ…!」
「美雲君・・・!イクぞ・・・!」
最後にパンッと一際大きく音が鳴った瞬間、御剣は腰を振るのをやめた。
その代わり、御剣の息子がドクンドクンと波を打ちながら、美雲の子宮内に種を植え付けていった。

美雲はまだエクスタシーを少し残しつつも、御剣に脱がされた服を再び着ていた。
「もう…、いきなりだったんでびっくりしましたよ!怜侍さんがあんなにむっつりスケベだったなんて!」
「そんなことを言われても困る…。夫婦が体を重ねるのは当たり前のことだろう。」
「だからって仕事中にやるのは不自然ですよ!時と場合っていうものが…。」
御剣は右手をのばし、異議あり、と言って微笑した。
「だったら、君も同罪だな。君も最中はとても気持ち良さそうだったではないか。」
「うぅっ・・・、怜侍さん、最低です!」
美雲はそう言いながら御剣の懐に飛び込んだ。
「いや、すまない。少し意地悪をしてしまった。悪かった…。」
「もう…。今日は思いっきりサービスして貰うんですからねっ!」
「ふっ、承知した。では今夜にでももう一回…。」
「…。いやいやっ、そういう意味ではないですからね?」
美雲は一瞬嬉しそうな顔をしたが、すぐに顔を大きく横に振った。
「ふっ…、冗談だ。夕食でも奢ろうか。」
「はい!」
美雲の嬉しそうな顔を見ながら、御剣は美雲の頭を撫でた。

「さて、最初の公判までもうあまり時間がない。資料を用意してくれたまえ。美雲君。」
「はい!」
そして2人は法廷に向けて執務室を後にしたのであった。
因みに…。
その公判での御剣はいつもより妙にすっきりしたような、晴れやかな表情をしていたと、法廷に居合わせた全員が証言している。




最終更新:2020年06月09日 17:33