希華×優作①

「ユーサクくん!また一人でオナニーしてたの?」
バイクスーツに包んだ体は汗が少し纏わりつき、ヘルメット取り立ての顔を上気させながら希華は非難の声を上げた。
優作の座る横には丸めたティッシュが落ち、本人は萎縮しているが彼のソレはまだ天井を向いている。
「ご、ごめんまれかちゃん…その、こっちの都合で頼むの悪いかなと思って」
本当にすまなそうにした後、優作はいつものように考え込む。
「…あ、でも一人で勝手にやってるのも失礼な話なのかな…」
「もう!あたしはユーサク君が望むならいつでもいいんだからね!」
言って希華はメットを放り出し、優作の敏感な肉茎に飛び掛った。
「あっ。ま、マレカちゃん!」
「ちょっと今日はお仕置きしちゃうから」
少し被った皮を上下させてカリの部分に刺激を加えながら優作の耳元でそう呟くと、
次第に優作の怒張は波打つように大きくなっていった。
「ユーサクくん、気持ちいい?」
ペニスを扱く反対の手で裏筋をなぞり、二つの膨らみを指で弄びながら希華は彼が体をビクビクさせる反応を楽しむ。
鈴口の先端から先走る透明な液を指に絡め、全体的に刺激を与えると優作の咽喉からくぐもった声が吐き出される。
「うん、気持ち…いいよ…」
目を閉じて身を任せる優作を見て、希華はピストンさせる手のピッチを早めた。
彼には高まってくると目を閉じるクセがある。
(もう、ユーサクくん早いんだから)
玉筋辺りを這う指を更に後ろへと進め、小指を菊門に沿って円を描くようになぞると
肩で息していた優作の体が一気に硬直した。
「うあっ」
二、三回体を震わせて射精した。
「あれ、ユーサクくんお尻触ったからイッちゃったの?」
希華は手にかかった少し薄い精液をクチャクチャして手のひらに伸ばし、優作の肛門周りに塗りだした。
「希華ちゃん、なにを…」
「ユーサクくんがお尻の穴弱いだなんて知らなかったなー」
小指の先端で緊張で閉じたアヌスを押し開けるように圧力を与えると思わず「あっ」と優作が声を上げる。
「ふふ、やっぱり」

ひたすらその感覚に慣らすように小刻みに小指で圧力を加えたり筋を前後していたが、
続けるうちに精液で潤滑の良くなった菊門へ簡単に指が入ってしまった。
「あぁっ!」
急な進入物に優作は思わず体を浮かせてしまう。
「イッたばかりなのにもう勃っちゃったね」
再びペニスを扱き、ピッチを早めながら今日という新発見の連続を楽しんでいた。
希華は小指の第二関節まで押し込み、軽く掻き混ぜながら優作の反応を窺う。
「男の子も穴に入れられると感じちゃう?」
「うん…あっ…もう、またイッ…」
「まだだめだよ」
「えっ…あっ!」
絶頂に達する寸での所で希華は指を抜き、扱く手を止められてしまった。
絶望するかのような表情で希華に懇願の眼差しを向ける。
「マレカちゃんなんで止め……」
「これ以上して欲しいならこんな事言ってもらおうかな」
耳元で何事かを呟くと勇作は困ったように眉を下げる。
本人には悪いと思うが希華はこの表情に余計可虐心を覚えてしまう。
「さ、ユーサクくん、一字一句間違えずにハッキリとね?」
最初はもじもじとする勇作だが、希華に促され仕方なく淫らな台詞を吐く。
「その…ボクは男なのにお尻の穴を弄られて…喜ぶ……これ以上言えませ…ぇん」
顔を真っ赤にしながら勇作は頭を振ってイヤイヤをする。
いつもの堰を切ったような声になる口癖でさえ消え入りそうだ。
「やり直し」
「うぅ…」
血が凝縮した肉棒に寸止め状態を維持され、敏感な箇所を避けるように再び肛門付近を触られる。
泣きそうになりながらも結局彼女の言いなりにならざるを得ない。
勇作はグッと目を閉じて淫らな命令に従った。
「ボクは男なのにお尻の穴を弄られて喜ぶヘンタイさんです。どうか希華様の手でいやらしく真っ赤に腫れ上がったオチンチンとお尻をぐちょぐちょに慰めて下さい」
羞恥心を煽るような台詞を言わされ、勇作は本当に泣いてしまった。
「よくできました」
すすり泣く勇作の頬に唇を付け、しょっぱい道を舌でなぞりながら独特な癖毛を優しく撫でながら
希華は小さい子をあやす様によしよしと声を掛けた。
男の愛液がついた手で髪を触ったため綺麗に巻いてあった部分が片方、綻びる。
「…クスン」
「ご褒美にユーサクくんをいっぱい気持ちよくさせてあげるからね」
もう一度軽く唇を合わせると、希華は鞄から何やら取り出す。

そこで優作は思いがけない淫猥な物を目の当たりにした。

「…え?」
一目見て薄々感づきはしたものの何故こんな物が、どうして希華が持っているのか、
優作は上手く思考がめぐらず二の句が次げない。

「さっきね、面白そうなお店に入ったら偶然見つけたの。ユーサクくん、これ何か分かる?」
「バイブ、かな…いやでも…パンツがくっ付いているし違う…かな」
男性器を模したそれは黒くグロテスクな形をしており無機的な物に思えない。
「ふふ、似たような物だよ。ユーサクくんのよりちょっとデカいかな」
「マレカちゃん酷いよ…」
潤わせた目で訴えてくる優作を尻目に、希華は片手で器用にスーツを脱ぎ蒸れた肌を露わにしてパンツを履き替える。
その動作を見て、察すると同時に肩を震わせる優作。
「無理だよ!い、いやだっ!」
「ごめんねユーサクくん。偶然って言ったの、ウソ。最初からこうするつもりだったの」
虐める事が楽しくてしょうがないらしい。
普段簡単な嘘さえつかない希華だが、こういう軽口は悪くないなと頭を過ぎる。
男性器をかたどり己の股間にぶら下がるソレに唾を垂らしよく塗す。
逃げようとする優作だが初めての快感に砕けた腰が言う事を聞かず前のめりに倒れ、
結果希華を導いた。
「ユーサクくん、いくよ。力抜いてね」
「や、やめてくだ……あぁっ!」
亀頭の先端から傘の部分までが押し込まれ、圧迫感が押し寄せる。
この圧迫から逃れようともがくが希華に体躯を絡め捕られて動けない。
背中の柔らかい感触も断続的に電流が走る最中では感じる事もできなかった。
「暴れたら肛門の筋肉切れちゃって大変な事になるよ」
「うっ、うぐっ…んんっ!」
小指とは比べ物にならないほどの異物を一気に飲み込み、痛みで息が詰まる。
「ユーサクくん、凄い…半分まで入っちゃったよ」
ゆっくりとピストンしながら少しずつ深く侵入させる。
「んぐ…マレ…抜いて…」
「でもおちんちん硬くなったままだよ?」

希華の言う通りだった。
すっかり萎えても良い筈の優作の男性器は未だいきり立ち、鈴口の先端からは透明の液が零れ落ちそうになるほどだ。
優作はそれに気づき頬を紅潮させる。
「ち、ちがっ…」
息を絞らせ否定をするが、躯は正直だった。
「何が違うの?」
クスクスと艶美に笑いながら、逃げることを諦めた優作の腰から手を滑らせ、再び充血した肉竿を擦りだす。
スペルマで濡れたままの男根は更なる快感を与えられ、全身を弛緩させる。
気づけば痛みは消え、言いようの無い感覚が波寄せて来ていた。
「同時に攻められるのが好きなのかな?」
優作はその問いに答える余裕も無くピストンに合わせてくぐもった息を弾ませる。
「ン…ハッ…ッ」
押し黙るのは堰を切る寸前の前触れだ、と希華は把握している。
性感帯を集中して扱くのに合わせて腰の動作を速める。
優作もまたオーガズムを手繰り寄せるように興奮を高めた。
「マレカちゃん!もう……!」
「ほら、いつもみたいに叫んで!」
絶頂の際に声を出させる事で快感を引き出させて以来、希華は毎回促す。
羞恥心を感じることなく言われるがままに優作は開口した。
「ぼ、ボク…イッちゃいまーーーーーす!」
ビュッビュッと弧を描くように気を吐き出し、優作はようやく快感から開放され、グッタリとした。
「ハァッ…ハァッ…」
「ユーサクくん、凄い飛んだね…」
「う、うん…」
希華は優作の菊門から出来物のペニスを引き抜き、余韻に浸る表情を見やる。
希華もまた、恍惚とした表情を浮かべていた。

「じゃ、次はあたしの番だね」

甘杉家の夜は、長い。
最終更新:2006年12月13日 08:38