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水着ふみこ(ACE)

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水着ふみこ

名称:・水着ふみこ (ACE)
要点:・水着・ふみこ・眼鏡
周辺環境:・プライベートビーチ
評価:全能力18
特殊:
  • 水着ふみこはふみこ、魔術師として扱う。
  • 水着ふみこは水辺でしか生活ゲームでは呼び出すことが出来ない。
  • 水着ふみこは魔法使い、悪魔使い、歩兵、大魔法使い、風の中心を探すものとして見なし,これらの持つ全ての特殊が使える。
→次のアイドレス:・なし

SHQ継承で全能力+2:第2世代:継承元
西国人+猫妖精+猫妖精のHQ継承で全能力+1:第3世代(参照記事

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「水着ふみこ(ACE)」
 t:→次のアイドレス = ふみこOV(ACE),萩ふみこ(ACE),悪魔使い(職業),海辺の賞金稼ぎ(職業)

イラスト


文章

<金曜キノウツン・ド・SHOWスペシャル>
噂のドラッカー、ラクーンとスティール 俺たちは大分普通じゃない

ここは小笠原旅行社オフィス。
先日の空襲被害によってぼろかったビルが更にぼろっちくなったと巷で評判である。
「本当なのかその噂」
「みたいだね。随分と目撃情報が多いみたい」
社長の高原鋼一郎と社員の青狸が休憩時間中になにやら話し込んでいた。
「しゃちょーさん、うわさってなんですか」
ひょこひょことアルバイトの猫丁稚、はがやんが危なっかしくお茶を持ってくる。
頭から被らないうちに二人は湯飲みを受け取って一口飲んだ。
「何、幽霊騒ぎだ幽霊騒ぎ」
「ゆーれいさんですか?」
「そうそう、夜トイレに行けなくなるといけないから聞かないほうがいいよ」
青狸が変な顔をして脅かす。
「それくらいへーきですよう」
ぷくー、と頬を膨らませてはがやんは立ち去っていった。
「年端もいかない子供に聞かせるような話じゃないしね」
「お前が言うなお前が」

/*/
曰く先日の爆撃が行われた直後からの話。
キノウツンの国土の北側は海に面しており、バカンスや水産業が行われている地域
である。
長く続く海岸沿いで最近妙な現象が起こっているらしい。
曰く、髪の長いグンバツの水着の女を見た。
曰く、海に向かって銃を撃つ水着の女を見た。
曰く、蒼い光が水着の女の周りを飛び交うのを見た。
その他にも噂は様々あるが、共通するのは水着を着た美女が出てくるということである。
/*/

キンコーン、と時計が鳴る。会社の終業ベルである。
『ほいじゃお疲れっしたー』
いそいそと青狸と高原は荷物を纏めて外に出て行くと、傍らに止めてあった自転車に二人乗りしてどこかに行ってしまった。
「どこにいかれるんでしょうか」
「放っておけ。あの二人が組んで出かけるとしたら大体ろくでもないことだから」
達観した様子で船橋はトントンと書類を整えて帰宅準備を進めた。

「で、その噂の場所って言うのはどこだ」
「んーと国境のあたりの海岸だから大分北だね」
二人は自転車を並んで走らせる。海のほうから砂塵混じりの風が吹いてきた。
ゴーグルの視界の隅が砂塵で黄色く染まる。
「この調子だと日が沈むくらいかな」
「そうだな。出た時間も遅かったし腹ごしらえしながら行ってみよう」
既に日は傾いて山の向こうへと消えかかっていた。

海岸に着くころには、日はとっぷり沈んでいた。
「本当に出るのかその水着の美女とやらは」
「さあねえ。何せ噂の域を出てないから」
かしゃんと自転車を止めると、二人はてくてくと砂浜に歩いていく。
夜の砂浜には流石に人影もなく、持ってきた懐中電灯の明かりだけが頼りだった。
「猫妖精に着替えてくるべきだったかなこれは」
「勝手に燃料使うとあとで怒られるから止めといたほうがいいよ」
「そうさなあ」
二人は途中で買った冷めたハンバーガーをもぐもぐ食べつつ、砂浜を歩き続けた。

3時間後-

「いないもんだなあ」
「見つからないね」
あの後、随分と遠くまで歩いてみたが、それらしい影は見当たらなかった。
しょうがないので自転車が置いてある場所までとぼとぼと戻っている最中である。
「結局ガセだったのかな」
「そうかもな。まあ腹も減ったし帰るか」
あたりは既に日も沈んで月が昇っている。
会社から持ってきた懐中電灯を頼りに砂浜を歩いていると、突然懐中電灯の明かりが消えた。
「あれ?電球切れたかな」
「その懐中電灯、この間備品で買ったばかりだろう。安物だったかな」
ぐるぐると青狸が懐中電灯を回すが、一向につく気配はない。
と、どこからかばしゃりと水音が聞こえた。
慌てて二人は音がした方向を振り向く。
「あら、人のプライベートビーチに入ってきて何か御用かしら」
水着姿の女であった。ナイスバディの上に超が付くほどの。
長い髪から水滴が白い肌をつたって落ちていく。
蒼い空色の水着を着たその姿は大変に美しい。思わず二人は息を呑む。そして同時に考えるより感じた。
*1
『いえ、僕達はこれで失礼します。お邪魔しました』
そう言って立ち去ろうとした二人の足元に、銃弾が撃ちこまれる。
「レディの問いに答えないで行くのは失礼だとは思わないかしら」
どこから取り出したのかモーゼル拳銃を片手で連射した女が笑っていた。
慌てて二人は逃げ出そうとするが、逃げようとする先々に的確に銃弾が撃ちこまれる。
「一応言っておくと、逃げたら撃つわよ?」
「そういう台詞を言う人は逃げなくても撃つわ!というかもう撃たれてるし!」
弾が切れる様子も無く、二人はじりじりと追い詰められていく
「やばいよ。マジにこの状況はやばいよ…」
「こうなったら最後の手段を取るしかないか…」
そういうと高原は青狸をむんずと掴みあげた
「え?え?え?」
「必殺!青狸ボンバー!!」
そう叫ぶと、高原は青狸を女目掛けて投げつけた。
ぎゅるぎゅると回転しながら青狸が叫ぶ。
「俺を囮にしただとおおぉぉぉぉぉぉぉ…」
「許せ青狸、生き延びたら立派な墓を立ててやるからな…」
だが、彼らの考えは甘かった。まともな人間なら通用したかもしれない。
しかし彼らの相手はそんじょそこらの人間とは違う、何百年も生きる魔女だったのだ。
ふ、と笑うと女は右手を前に出す。それだけで投げられた青狸が宙に固まった。
続いて手を振るとそのまま高原に向かって青狸がすっ飛んでいく。
ぱこーん、といういい音と共に逃げる高原の背中に激突してすっ転んだ。
「ううう、わびすけボンバーにしておくべきだったか…」
「いやこの場にいないし。つーか投げないで!」
ざり、と砂を踏む音がして二人の前に先ほどの女性が立つ。
「さて、人のプライベートビーチに勝手に押し入る輩はどうするべきかしら」
んふふ、と笑いながら眼鏡を指で押し上げる。月の光を眼鏡が反射してきらーんとしているあたり、大変(本人は)楽しそうだ。
ぶっ倒れている二人を値踏みするように眺めている視線が、ふと高原の前で止まる。
「…あなた、妙な気配を持っているわね」
高原を上から見下ろすと、水着の女-ふみこ・O・ヴァンシュタインは言った。
「古い古い知り合いの気配。あのどうしようもない女の気配」
ふ、と笑うと右腕を高く上げた。
ちりちりちり、と周りの大気が震える。青い光が辺り一面からふみこの右腕に集まっていく。
アレヲクラウトヤバイアレヲクラウトヤバイアレヲクラウトヤバイ
思考ではなく本能がそう告げていた。
「さて、じっくりと聞かせてもらおうかしら」
狙いが高原一人と見るや、青狸は急いでその場から逃げ去っていく。
「許せ社長…屍が残ってたら墓立てるから」
「薄情者がー!」

結果、その後どうなったかと言うと。
ふみこと言う人物は何故か旅行社のビルのワンフロアを借り切ってまだキノウツン藩国にいる。
おんぼろビルなのにそのフロアだけ何故か無茶苦茶綺麗になっているのには皆疑問を感じたが、正面から言う勇気は無かった。
高原は何とか命乞いをした挙句、ふみこの下で只働きをする羽目になった。
「…命助かっただけでも十分なんだろうか」
「いつも働いている執事がしばらくいないから頑張って働いて頂戴。あ、まずは食事と着替えをお願いね」
「…へい」

その後、例の海岸はどこかの誰かがプライベートビーチとして買ったと言う噂が流れた。
だが、その噂の真相を知る人物は…多分少ない。

イラスト(キノウ=ツン)
文章(高原鋼一郎)

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注釈

*1 いい女だ、いい女だが大変にやばい匂いがする。そうだ逃げよう