用語集/シリーズ4(は行)

あ~か行 / さ行 / た~な行 / は行 / ま~わ行



パンドラMAXシリーズ

99年よりパンドラボックスが世に出していた、PS用ゲームソフトシリーズ。同メーカーの社長であった飯島健男(現・多紀哉)が、全作のプロデューサーを担当している。「じっくり遊べる本格的ゲームを1980円で売る」という、SIMPLE1500シリーズに対抗したかのようなコンセプトのシリーズで、「1980円の超大作」をキャッチコピーとしていた。
メッセージスキップが無い、システムデータが本編のセーブデータと兼用(しかも1枚のメモカに1箇所ずつしかセーブできない。)、頻繁に長いロードが入る、その他様々なシステムの問題を抱えており快適に遊べるとは言えなかった。また無駄に凝った予告編やお便りコーナーをソフト内に組み込んだり、本編に関係ないイベントばかりやたら充実させたりと、明らかに手を掛ける部分を間違えているとしか思えない面もあった。
「特定のアイテムを持ったセーブデータを後の作品プレイ時に読み込ませると何かが起こる」というコンバートシステムを売りにしていたが、第4作からはそれが上手く働かず「そのアイテムを入手したばかりのセーブデータでないと認識されない」という不具合も存在した。
メーカーの消滅により全6作で終了したが、未発売に終わったソフトのうち『リストラの朝』『闇の蛹』のシナリオは『四八(仮)』に改めて収録される予定があった。しかし結局諸事情で削られたという。2009年8月から11月にかけて、何を血迷ったかシリーズの全作品が「ゲームアーカイブス」にて配信開始された。

  1. ドラゴンナイツグロリアス
  2. 死者の呼ぶ館
  3. ラビッシュブレイズン
  4. Catch! 気持ちセンセーション
  5. ごちゃちる
  6. ONI零~復活

ファイアーエムブレムシリーズ

任天堂から発売されているシミュレーションRPGシリーズ。開発はインテリジェントシステムズ。
キャラロスト(死亡したキャラは2度と使用不能)が大きくクローズアップされた非常にクセのあるゲームであるため人を選ぶゲームとなっており、合わない人には全く合わない。誰も死なせずにクリアを目指したり(誰か死んだらリセットする程度)するファンは多い。
『大乱闘スマッシュブラザーズDX』で『暗黒竜と光の剣』『紋章の謎』のマルス、『封印の剣』のロイが隠しキャラで登場したのをきっかけに『烈火の剣』から海外でもメディア展開するようになったが、次作の『聖魔の光石』以降は海外偏重の傾向が強くなり、日本の既存ユーザーから不満が出ていたりもした。特に『暁の女神』ではあまりにも度が過ぎている海外版の追加要素の多さで「日本版ユーザーはテストプレイヤーとしか思われていない」とまで言われてしまうこととなった。だが、次作の『新・暗黒竜と光の剣』では追加要素は僅かなものとなり、『新・紋章の謎』においては海外での発売自体が見送られてしまったため、現在では海外優遇という声はほとんど聞こえなくなった。
『新・暗黒竜』は、原作への冒涜とも言える改変(虐殺システム、兵種変更システムの導入)を行い、更に兵種変更は『新・紋章』まで続く事になる*1。『蒼炎の軌跡』『暁の女神』と『新・暗黒竜』『新・紋章』ではガイド機能が、あっても前作をやっていないとついて行けない程度の情報しか載っていなかった為、評価がかなり分かれている。
任天堂・山上仁志がWi-Fi通信対戦を『新・暗黒竜』『新・紋章』に実装するが、2作品ともチートによるトラブルが発生している。最近では、2本別売り*2、賛否の解れるHP0でも死なない「カジュアルモード」のアイディア、『覚醒』の『聖戦の系譜』の子供が解るまで時間がかかるため早く解る仕様*3、覚醒の操作説明書にインバースにした*4アイディアは任天堂が発案である事が判明している。
CDドラマやOVA化されたこともあるが、ユーザーの反応はあまり良くない。
GCで発売した『蒼炎の軌跡』とWiiで発売した『暁の女神』のシリーズ2作品中のムービーシーンは、出来の良さやテンポを崩さない程度の味付けとして良く受け入れられたようだ*5
2011年4月に東日本大震災の支援で、任天堂の協力つき*6で、かつてFEのコミカライズを執筆した佐野真砂輝&わたなべ京が「goo 募金チャリティー」に『FIRE EMBLEM』の壁紙を提供*7しているが、FE公式HPにはその事が記述されていない。

『覚醒』では任天堂初の課金コンテンツを開始。この背景には2012年3月期の予想売り上げ高が初の経営赤字をあげており、この事をTVや新聞で大きく報じられた。

ファイナルファンタジーシリーズ

国民的2大RPGの1つ。スクウェア・エニックス(旧スクウェア)から発売されている。
DQシリーズは「最も売れているハードで出す」と言われているが、FFの場合は「そのハードの普及率を伸ばす」といわれる。基本的にシステムをあまり変えないDQに対して、1作ごとにシステムを大きく変更するのがFFの特徴である。
SFC時代からファンになった人間が多いせいなのか、はたまたFFVII以降の作風の違い・個性的なシステムについていけないのか、FFVI以前とそれ以降、更にオンラインゲームのXI・XIV、松野泰己・吉田明彦ら旧クエスト主要メンバーによるFF(FFT・FFXII)でファンが分かれており、VII以降のFFを頑なに認めない人たちと、VI以前のFFを頑なに認めない人たちとの溝は深い。
映画的な演出や映像をゲームにいち早く導入したシリーズでもあるが、最近は「映像(だけ)に力を入れすぎ」という批判が見られることもある。しかし、XIIでは逆にムービーや派手な演出よりもゲーム性・自由度に力を入れる方針を採ったため、主にPS以降のFFのファンから賛否が巻き起こった。また長らく易化傾向にあった難易度も近年の作品では上昇している。
リメイクに関してもI・II・IVといったように原作が偏っていたり、完結した作品の派生作品を発売する*8などは賛否が分かれやすい。また現在スク側はFFについて任天堂ハード時代とソニーハード時代を明確に分けて考えているらしく、任天堂ハード時代のFFは全体的にお祭りゲー・グッズ・アルティマニアなどで採用されづらい事に不満を持つファンも多い。
有名作だけにキャラクターが同社の他のゲームにゲスト出演するケースもままあったが、前述した通りゲスト出演するキャラクターは製作スタッフに関わらずFFVII(PS作品)以降のみと限定されており、一部のファンをやきもきさせることとなった*9

KHIIでやっとゲスト出演したかと思えば悲惨な扱いをされたキャラがいたりもしたが、『ディシディア ファイナルファンタジー』では各シリーズからの偏りのないゲスト参戦が実現し、これは広い層に受け入れられているようである。

主に過去の作品が移植、リメイクされたハードは次のとおり

FC FFI MSX2/WSC/PS/GBA/PSP/携帯/VC/アーカイブス/iOS・android
FFII WSC/PS/GBA/PSP/携帯/VC/アーカイブス/iOS・android
FFIII DS/VC/iOS・android/PSP
SFC FFIV PS/WSC/GBA/DS/VC/携帯/PSP/iOS・android
FFV PS/GBA/VC/アーカイブス/iOS
FFVI PS/GBA/VC/アーカイブス
PS FFVII Win(海外のみ)/アーカイブス。スイッチ
FFVIII Win/アーカイブス

|~|FFIX|アーカイブス|パソコン。スマホ

また最新作のXIVでは推奨スペックの高さの割に合わないグラフィックやお粗末なゲーム性、さらにはずさんすぎるサポート体制など「ナンバリングタイトルの重みは無いのか」などボロクソに言われまくる事になってしまった。
同作のあまりの雑さに関し運営は「まだβテスト段階です」という前代未聞の開き直り宣言に及び、ついには謝罪文が掲載、責任をとって田中弘道プロデューサーが退任し、「新生FF14」として作り直されることが決定した。所謂「有料デバッグ」「有料β」というやつである。

ファンタシースターシリーズ

セガから発売のSF・RPG。初期の4作品(アルゴル四部作とも呼ばれる)はマークIII、MDを代表するRPGであり、熱狂的なファンを持つ。
第1作はまだFC全盛の時代にアニメーションする3Dダンジョンを実現する、一般的な剣と魔法の世界に宇宙船や近代兵器などのSF要素を取り入れる、RPGの主人公は男性主人公が一般的だった時代に女性主人公を採用するなど非常に画期的な作品であった。第2作の、中盤から怒涛の勢いで強くなっていく悲劇的要素とあまりにも衝撃的な黒幕の正体、そして絶望と虚無感に満ちたエンディングは今なお語り草である。
4作目発売からしばらく間が空いた後、DCでオンラインRPGとして蘇った。特に『ファンタシースターオンライン』は和製オンラインRPGとして一時代を築いたものの、『ファンタシースターユニバース』から不安定な出来のゲームが目立ってきた。
目立たないが、実はゲームギア版のファンタシースター派生ゲームも評判が悪い。しかし2008年7月に発売された『ファンタシースターポータブル』(PSP)が五十万本を売る大ヒット作となり、一度は地に落ちたシリーズの評判も回復しつつある。

不思議のダンジョンシリーズ

主にチュンソフトが開発しているRPGシリーズ。有名なのは『トルネコの大冒険』『風来のシレン』シリーズなど。入る度に内容が変化するダンジョンを探索していく内容で、「1000回遊べるRPG」と称している。日本では馴染みの薄かったローグライクゲームを普及させ、トルネコ、シレンの他にもチョコボやポケモンなど派生作品が存在している。
キャラクターのレベルアップよりもプレイヤーのスキルアップが主眼に置かれ、「開幕モンスターハウス」などといった理不尽な展開であっさり全滅することもある。そのため、サガシリーズや女神転生シリーズに並ぶマニア向けの和製RPGであり、「シレンジャー」と呼ばれる熱狂的ファンが多くついている。
近年では『シレン3』『シレンDS』が低く評価されており、シリーズの名を地に堕としたとまで言われる。そんな中、最悪に近い前評判で発売された『シレン4』は良作であり、前作の汚名を返上することには成功した。…が、やはりこの2作の傷は大きく、売り上げの方は全盛期と比べると散々と言っていいレベルになってしまった。
さらに4発売から1年も経たずに『シレン5』が発売された。その乱発ぶりにファンからも非難の声が上がっている。

北斗の拳シリーズ(東映動画)

主に東映動画(現:東映アニメーション、以下東映)が発売、ショウエイシステムが開発していたシリーズ。しかし制作が早いだけで内容が伴わず、東映製の殆どがクソゲーという有様で、キャラゲー=クソゲーの代名詞的存在。
原作はケンシロウを始め男気あふれる漫画であるがゲームの方はというと、1・2が横スクロールアクション、3・4・5はRPG、6・7は対戦格闘と当時の流行にそのまま乗っかっただけの男気もへったくれもないものである。
原作無視も甚だしく、台詞や技名を間違うのは当たり前。酷い場合はキャラの名前を全く別人の物と取り違えたり、原作後設定の作品で死亡済みのキャラを平然と登場させたりといった事まである。また、原作でさほど人気があったわけでもない黒夜叉というジジイキャラをやたら使いたがるのも特徴である。時々原作者の武論尊が監修しているが、ほぼアテにならないと思って良い。
7を最後に東映はゲームから撤退した…が、その後上記の特徴を全て兼ね備えた、あまりにアレな出来の作品がバンプレストから発売されてしまう。パッケージ裏やエンディングロールを見ると、案の定というべきか、そこには協力会社として東映の名があった。闇の影響力は依然保持していたようである。

ポケットモンスターシリーズ

言わずと知れた有名RPGシリーズ。GBで発売された『赤・緑』が口コミで人気を呼び、社会現象にまでなった。
「通信対戦」や「モンスター収集」といった新機軸を打ち出し、後のゲームに多大な影響を与えた。シリーズ本編のユーザー満足度は良好で、大人から子供まで長くはまれるRPGである。
その反面「複数のバージョンを出す」「グッズにデータをつける」という“ポケモン商法”をゲーム業界に定着させた功罪は大きく、ポケットモンスター第3世代『ルビー・サファイア』以降の派生作品(コロシアムシリーズ、『ポケモンダッシュ』など)の評判は良くない物が増え、批判を呼びやすい。
近年では通常のプレイでは出すのが難しい色違いや高能力値ポケモンを出すことが出来る乱数調整を正当化する輩も多く、しかも対人戦で使うと相手が圧倒的に不利になる為、正規のプレイヤーでは賛否両論である。
メディアミックスとしては、アニメ版のオレンジ諸島までを基にした『電撃!ピカチュウ』もファンの間では有名で特に御色気要素は語り草。中でもヒロイン“カスミ”12歳とは思えない程抜群のプロポーション&露出度の高い恰好で、何と手ブラジャー生尻まで披露*10している*11。一方で、漫画『ReBURST*12』の様に良く分からない方向に展開する事もある。
最近『信長の野望』とのコラボレーション作品『ポケモン+ノブナガの野望』で周囲の度肝を抜いた(ただしこちらは好意的に見る向きが強い)。
また、本シリーズはその内容から動物愛護団体などの過激派から常に抗議を受けており、有名なポケモンショックや最近では深刻な社会問題にまでなっているモバイルゲーム『ポケモンGO』による死亡事故・不法侵入など様々な事件も世界的に起きている。

星のカービィシリーズ

桜井政博が生みの親。開発はハル研究所。ご存知「ピンクの悪魔」でお馴染みの主人公カービィが、得意技の吸い込みやコピー能力で冒険を進めていく、というのが各作品の基本的な流れ*13
デザインや世界観などから「子供向け」と捉えられがちだが、制作側の意図としては「誰でも遊べる」ということを念頭においている。何かと赤い髭親父に遅れを取ってしまうことが多いものの、人気は今でも衰えていない。

熱烈な信者の間では、主に桜井氏がディレクターを務めている作品は「桜井カービィ」と呼ばれ、そうでないものは「非桜井カービィ」として分類される。全てのきっかけは桜井氏の手がけたシリーズ異色作『星のカービィ スーパーデラックス』の大ヒットだった。
これ以降両者の違いがハッキリと際立つようになり、世界観やゲームシステムの差異を巡っては度々一部(主にスーパーデラックス)のファンが暴走したり、論争が巻き起こった事もある。特に話をややこしくしたのが作品ごとのキャラクターの扱いで、何故か「非桜井」系統に属するキャラは「桜井」系統のカービィに全くと言っていいほど登場しない事実が槍玉に挙げられている*14
更にゲームシリーズと設定が大きく異なる…というか色々とカオスの極みだったテレビアニメ版の登場が事態を複雑化させ、桜井氏の数々の発言も下手すれば「自分の作ったカービィ以外は認めない」と受け止められかねないものが多く、どちらかと言えば悪い意味で一石を投じてしまう事に。ただし、本人にそのような意図が「確実に」含まれているかと言われれば答えはNO。
彼のHAL研退社後もフラグシップ製カービィ(主にドロッチェ)の評価をネタに「桜井のいないカービィは終わったも同然だ」と嘆く者が続出。結局、最後まで生みの親に振り回され続ける不遇な目に(なお、彼の手を離れて以降*15のシリーズはその隔たりが圧倒的に薄れ、タイトル問わず様々な作品からの出典が増えオールスター的な側面が強まっている)。とはいえ桜井自身が手がけた『大乱闘スマッシュブラザーズX』内の「亜空の使者」モードの賛否により、桜井信仰は多少薄れつつある。
GC時代から待たれ続けていた『カービィWii(仮)』も結局なんの通知もなしにひっそりと消滅し、その代わりに『毛糸のカービィ』という全く別系統の新作が発売された…と思われていたが、実はハル研が独自に開発を続けていたことが発覚。今度は宣言通り年内に発売され、評価も上々である。


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最終更新:2024年01月22日 05:13

*1 ただし、調整が入っているためゲーム性への影響は少なくなってきている。

*2 確定が取れているのは『新・暗黒竜』『新・紋章』。

*3 ニンテンドードリーム2012年7月号のインタビューより

*4 ニンテンドードリーム2012年8月号。ただし、アートワーク部限定

*5 「暁」の方は多すぎ、長すぎという意見もある。

*6 インテリジェントシステムズの協力は無し。

*7 義援金用なので有料。

*8 FFIVTA、イヴァリースアライアンス、コンピレーションオブFFVII、ファブラノヴァクリスタリス等。

*9 『いただきストリートポータブル』が顕著な例である。

*10 連載時は13、原作・アニメでは主人公と同い年の10歳である。単行本で年齢が下げられたのは原作を考慮しての事であろう。と言う事は小学生……。因みに作者の同人誌によると実は「終盤で主人公とエッチしようとしていた」との事。

*11 中盤以降、特に単行本では御色気要素がかなり薄れカスミのデザインも変更されたが、これについては「任天堂からの圧力!」「ユーザーからのクレーム!」など諸説ある。

*12 『サンデー』初のポケモン漫画。ポケモンと合体した人間が戦う内容で(肝心のポケモンはほとんど出ない)、ポケモンの醍醐味であるタイプ相性などはほとんど考慮されないなど、ポケモンを題材とする必要がまったくない作品だった。ひとつの漫画として見た場合でも、行き当たりばったりな展開や放り投げられる伏線などが無数にあり、単純に出来が悪い。

*13 ただし記念すべき1作目にコピー能力という概念は無い。正確には2作目の『夢の泉の物語』から導入された。

*14 しかし、カービィ64には結構協力していたりするのだが。

*15 正確にはウルトラスーパーデラックスから。