この項目は逆転裁判4の別項目です。念のため書いておきますが、ネタバレ注意です



主人公・王泥喜法介

期待の新主人公。第1話が法廷デビューとなる新米弁護士。

  • キャッチフレーズは「天啓の大音声」。本人も認める数少ない取り柄なのだが、声が全てポポポ音 *1 の『逆転裁判』シリーズでは声が大きいということは全く伝わらない
    • こんなものは本来ならわざわざ取り上げるまでもないことなのだが、設定にも作中の人物像にもこれ以外に取り柄がない。
    • その数少ない長所も、初っ端から発声練習をしすぎてまともに声が出なくなってからは全く触れられず、まともに活かせていない
  • プレイヤーの分身なのに、いいところがない。彼を放置して周囲が勝手に話を進めてしまう場面も多く、存在感がどんどん薄くなっていく。
    • 成歩堂やみぬきはまだしも、ライバルの牙琉にまでフォローをしてもらわないと前に進めない場面が多く、主人公としての活躍を見せる場面がない(おいしいところは牙琉らに奪われている)。時には探偵パートで提示された疑問すら挙げずにヘタれて有罪判決になりかけたケースすらある。序盤はまあ仕方ないとしても、最後までこの調子なのでどうしようもない
    • 知らなかったとはいえ、最初の裁判を捏造証拠で勝訴するという、主人公としては致命的な汚点が存在する。事実を知った時は衝撃を受けていたが、その後は特に気にする様子もない。

そして、彼の存在感の薄さは最後の最後までそのままだった

+  最後の最後まで空気な王泥喜
  • 公式設定である「熱い性格」がことごとく空回りしている。
    • 初登場時の成歩堂より年下という以外に成歩堂と大差がなく、熱さが感じられない。
    • 唯一熱い面を見せる「どうしようもない態度を取る成歩堂を殴る」という場面ですら、キャラクターデザインの塗和也氏が「これじゃ全然熱いキャラじゃない」と進言するまで存在しなかった。
  • 他人(パートナーのみぬき、ライバルの牙流を始め様々な人物)からナメられることが多い。というか、作中で彼をナメていない人物の方が少ない。
+  例えば
  • 見ていて爽快感のあるアクションがなく、パッとしない。
    • 重要な「持論を展開して検察側を攻撃する」際のアクションが、モーション・表情とも地味。
    • おなじみの「指さし」「机叩き」は、成歩堂がやっていたものとほぼ同じ。彼独自の要素を強いて挙げるなら、堂々としていた成歩堂と比べると姿勢が控えめになっていることくらい。
  • 過去に関する話がほとんど出てこない。そのためなぜ弁護士になったのかも不明。劇中でわずかに語られる内容からするとかなり複雑な境遇のはずなのだが…。
  • あと、「泥」という主人公に似つかわしくない字を使った名字はどうにかならなかったのだろうか *2

問題児ばかりの本作において数少ないまともな人物だが、新シリーズの看板を背負った主人公としては落第レベルであった。

新ヒロイン・成歩堂みぬき

成歩堂の娘(養女)。天才的なマジシャンで、中学生ながら成歩堂家の収入を支える大黒柱である。第2話以降、王泥喜の助手として捜査や裁判に同行する。はずなのだが…

  • 基本的に王泥喜を信頼していない。王泥喜よりも成歩堂や牙琉の方を誉めることが多く、王泥喜のことはむしろ小馬鹿にしている。
    • 前作ヒロイン・綾里真宵にも似たような傾向は見られたが、彼女は弁護士としての成歩堂を強く信頼しており、幾度となく(時には我が身を犠牲にして)成歩堂を助けてくれた。また、真宵は被告人にされたり誘拐されたりと物語に緊迫感を与える役目も果たしていたのだが、みぬきにはそういった要素は皆無である。
    • 牙琉ほどではないものの、彼女も自分で話を勝手に進めて王泥喜の見せ場を奪うことがある。
+  ちなみに…
  • マジシャンという設定が作品中で生かされることはほとんどない。
    • 「マントに仕込んだ手品用の人形を使って人質に取られたふりをして休廷を要求」というのが作中で唯一の手品を活用した場面。バレなかったからよかったものの(よくないが)、バレたら間違いなく法廷侮辱罪を食らっているところである(もっとも、牙琉にはしっかりバレていたのだが)。
  • 「みぬき、分かっちゃいました!」でも王泥喜には教えない
    • 内容がマジックのタネゆえなのだが、事は殺人事件だぞ。

以上のように助手としてまるで活躍できていないことやキャラクターとしての評価も非常に低いことから、彼女もまたヒロイン失格といえる。

ライバル検事・牙琉響也

第2話から登場。検事でありながらロックバンド「ガリューウェーブ」のボーカルをつとめる。成歩堂失脚の関係者であることが示唆されており、王泥喜のライバルと位置づけられている。

  • その割には王泥喜とプライベートで馴れ合ったり、何度も助け舟を出したりと協力的な姿勢を取る。
    • 特に法廷では何度も詰まる「おデコくん」をフォローする言動が多く、「みぬく」で王泥喜が証人に言いがかりをつけても反論を行わずにそのまま進めさせる。
    • 旧作の検事の中には通常の尋問さえ「不当な言いがかりである」と牽制していた者もおり、いずれも成歩堂の「敵」としてのスタンスを貫いていた。証拠もない「みぬく」システムは、この男が反論せず好きなようにやらせているから成り立っているものであるため、異様な不自然さが残る。
  • 旧作の検事たちは信念・私怨などそれぞれの理由があって「何が何でも勝つ」という姿勢で立ちはだかる強敵として描かれてきたのだが、牙琉は常に飄々とした(悪く言えばいけ好かない)態度を取り、ダメージを受けた際のリアクションも、冷や汗を流したり頭を抱えたりする程度とインパクトが弱く、敗訴してもこの余裕ぶりで爽快感も何もない。
    • というのも、牙琉は法廷を「検事と弁護士の戦いを通じて真実を追求する場」とみなし、勝ち負けにさほどこだわらない性格をしている(とされている)ためである。というと聞こえはいいが、実際には「副業のバンドのライブがあるから裁判を早く終わらせろ」と言ったり、王泥喜が反証しないことをいいことに無実の被告人をそのまま有罪にしようとしたりと、やっていることは不誠実極まりない。それでいて、王泥喜が真実を明らかにしていくと「その程度のことは最初からわかっていた」ような言動をとるためタチが悪い。
    • こんな調子であるため、「バンドのボーカルを兼業するビジュアル系のイケメン」「涼やかで軽い性格だが、(前述した)信念には忠実」といった設定が、後述の問題点と合わせて鼻についたり矛盾していたりする。
  • さらに、自らの軽率な(しかもほとんど犯罪同然の)行いで成歩堂失脚を含めた様々な事件を起こしている
+  作品中における数々の暴挙

張り合いがなく倒しがいの無い性格や自らの軽率な行動でいくつもの大事件を起こしていることから、ライバルとしても検事としても失格だといえる。また、主人公をさしおいてラスボスにとどめを刺すなど、一部では典型的な「メアリー・スー」という批判もある。

ラスボス

過去の事件の黒幕として成歩堂と対決するのだが、その人間性や言動・行動はあまりにもショボい。

+  ラスボスの正体と小物としての風格

以上のように、ラスボスや人間としては落第なのだが、そのマヌケな姿や言動、最後の何かが覚醒したかのようなリアクションが(別の意味で)一部のファンから愛されており、ネタキャラとしての評価はかなり高い。

或真敷(あるまじき)ザック

今作における諸悪の根源

+  彼の不可解かつ外道な行い

或真敷一座

或真敷ザックの所属するマジシャンの一座。その名前の通り、人として「あるまじき」行為を行い、本作の様々なところで問題を引き起こしている。

+  一座紹介。最終話のネタバレ含む

助けるべき依頼人たち

今作の依頼人には完全な意味で潔白な人が1人も存在しない。過去作における依頼人は一癖も二癖もありながらもなんだかんだでプレイヤーに助けたいと思わせるような人物が多かったのだが、本作ではほとんどの依頼人は非協力的であり、ほとんどの場合何かしらの犯罪に関わっているため、助ける気にもなれない。

+  依頼人について(ネタバレ注意)

前シリーズキャラの改悪

上記の要素に加えて大問題なのは、前シリーズのキャラクターがまるで別人になってしまっていることである。

成歩堂龍一

前作までの成歩堂は普段は三枚目ながらも真実を追い求める熱い男であり、卑怯な手などは一切使わないはずだったのだが…。

+  変わり果てた姿

宝月茜

初登場の『蘇る逆転』(『1』の追加シナリオ作品)では科学捜査官を志し、時に暴走することはあっても信じた道を真っ直ぐに突き進むキャラクターであった。

  • 今作では初動捜査担当の刑事として登場するのだが、捜査に非協力的。協力を求めるとかりんとうを食べてごまかし、酷いときは投げつけてくる。このかりんとうを食うテキストがやたらと長いうえにスキップできない。最悪である。
    • 事件現場、死体の横であろうと平気で食う。事件現場での飲食は証拠物などが汚れてしまう危険があるため許されない。警察官なら知っていて当然のことである。
    • 裁判中、証言台に立っている最中でも食べている。そして王泥喜にかりんとうを投げつけてくる。
    • 協力してくれても大して役に立たず、逆に足を引っ張ることも多い。それどころか本来刑事でない王泥喜に死体の見張りや捜査の手伝いを押しつけることも。
  • 刑事としての差は、前シリーズで初動捜査を担当していた糸鋸刑事(通称イトノコ刑事)と比べると分かりやすい。
    • イトノコは事件の説明役として法廷に立つことも多かったのだが、今作では彼女が現場を任されているのに法廷に立つことが異様に少なく、印象が薄い。
    • また、御剣とイトノコの間にはなんだかんだで強い信頼関係があるのだが、牙琉と茜にはそういったものがない。それどころか互いに激しく嫌っている。
  • ストーリー全体を通して職務に対するやる気が感じられない。台詞から、志望していた科学捜査官に就けなかったことや成歩堂があんなのになってしまったことが原因だと考えられるが、社会人として失格である。
    • というか、なぜ科学捜査官にしなかったのか。『蘇る逆転』や本作のプロモーションビデオで彼女は科学への熱い思いを語って「これぞ私の生きる道!」とまで断言している *16 し、本作で彼女が役に立ったのは、石膏で現場の足形を取ったり特殊な液体で毒を検出し殺人方法を立証したりといった、科学捜査を活用したものばかりである。
    • 『逆転検事』シリーズでも『蘇る逆転』と同じような役割で登場している。そうなると、なぜこんな形で登場させたのかますます分からない。

糸鋸圭介

前シリーズでは初動捜査担当の刑事として登場。刑事と弁護士という敵対関係であるにも関わらず、人の好さから捜査に協力してくれることも多かった。証言台に立つことも多く、法廷パートは彼の証言を崩すことから始まると言っても過言ではなかった。

  • 今作では7年前の事件の証言者として登場するのだが、成歩堂を「意気地なし」呼ばわりするなど頭ごなしにけなす。前シリーズでは事件の真相究明のために成歩堂に協力し、自身が慕う御剣や自分の(元)部下を成歩堂が冤罪から救った時も成歩堂に感謝していた。また、『3』の最終話では友情もしくは信頼関係のようなものが芽生えた描写すらあった。いきなり本作でこんな態度を取られて戸惑ったり腹を立てたプレイヤーも多いことだろう。
  • なお、7年後の世界では登場しない。クビになったのか配置換えを受けたのかは不明。

その他

裁判長

  • シリーズ恒例の登場人物。外見や性格は全く変わっていない。
  • 「最終的にはいつも正しい判断をしてくれる」のは一緒だが、第3話では証拠不十分な状況で「決定的」だと断言して検事の無茶苦茶立証に拍車をかけたり、最終話で(王泥喜をさしおいて)検事とともに真犯人にとどめを刺したりと、ところどころでおかしな行動を取っている。

亜内検事

  • シリーズ恒例の第1話の担当検事。本作では髪型がさらに面白いことになっている(それに併せて新規のモーションまで作られている)。事あるごとに関係者から忘れられていたが、今回は成歩堂に覚えてもらえている。
  • 「みぬく」に難癖をつけているため牙琉よりはまともな検事といえるが、後半になると(主に成歩堂のせいで)王泥喜ともども影が薄くなり、弁護士と検事が空気な法廷という異常事態となる。

原灰ススム

  • 茜同様、『蘇る』からの登場。職業が法廷係官になっている以外は変わっていない。
  • 警官時代の服装一式を勝手に持ち帰って法廷係官となってからもそれらを身につけているというかなりの問題行動をしているのだが、元々やりかねないと思わせる人物ためか、あまり問題にされていない。糸鋸と同じく出番は過去パートのみ。

この他のキャラクターは存在を仄めかすような描写はあるが登場しない。しかし、成歩堂が上記の出来事に巻き込まれたことから、特に成歩堂との関係が深かったキャラに対しては「あの人物は何もしなかったのか?」「成歩堂を見捨てたのか?」などといわれの無い批判を受けたり、「動きたくても動けない状況だった」として、死亡説や長期の意識不明の重体説(逆転裁判の世界では死亡していても霊媒で動けるため)といったはた迷惑な珍説を流されたりした。

証人・犯人など

  • 第2話の証人、第3話の犯人など「これぞ逆裁」といったような魅力的なキャラクターも中にはいる。むしろ彼らをメインに据えた方が良かったのではという意見は多い。しかし全体としてインパクトに欠けるというのが総評である。今回はライバル検事が協力的なためか、事件の証人がさまざまな理由でグダグダな証言を繰り返してプレイヤーを苛立たせる。特に第3話で顕著。


*1 ちなみに、本作の告知イベント「TGS特別法廷2006」では、完成していないという理由で「オドロキの声がポポポ音のまま」というネタがあった。まさか完成後もこれがネタにされるとは…。

*2 巧氏曰く、「『王』と『喜』で挟んでいるからOK」らしいが。

*3 実際に『2』の第1話では裁判の前日に成歩堂・亜内・裁判長による予備審問が行われている。

*4 過去作にもプライドを傷つけられたことが殺人の動機になった者はいたが、いずれもこの男とは比べものにならないレベルであった。

*5 かなり特殊なもので所持者は限られている。要するに特定は容易。

*6 現実世界の法律でも戦争や災害以外の理由による「普通失踪」をした者はその日から7年間経つと死者として扱われる。

*7 キャラクターも髪型もよく立っているため、宝月茜よりも彼の方を刑事役にするべきだったという意見や、牙琉よりも彼を検事役にすべきだったという意見もある。何よりちゃんと仕事をしているし。

*8 実際、ヒロインであるみぬきよりも評価は高く、彼女こそ名前通り「真」のヒロインだというファンもいる。

*9 みぬき曰く「知らないおじちゃんからもらった」。

*10 しかも、それを証明できる証人まで既に用意されていた。

*11 自分も連戦連勝とはいえまだ弁護士になって3年しか経っていない駆け出しだというのに…。

*12 本シリーズの検事は不正証拠を発見されても処罰のみで済んでいる。例えば『1』では証拠の捏造を告発された検事が処分を受けたあともそのまま検事を続けているし、『蘇る逆転』で御剣が(本人が知らなかったとはいえ)捏造証拠で勝利を勝ち取り、(少なくとも起訴された事件においては)無実であった被告に死刑が執行されていたという大スキャンダルが明らかになったが、御剣はその後も検事を続けている(こちらは特に罰せられた様子もない)。

*13 特に盗撮については、茜ら警察関係者に独房の調査を頼めば決定的に近い証拠を入手できたのでする必要もない。

*14 本作の彼の職業は、表向きはピアニストということになっている。全く弾けないが。

*15 事件調査及びその資料の準備、新制度の試験導入、メイスンシステムの用意とおそらくその管理、裁判員選出、裁判の模様をTVで全国生中継の手配。

*16 単なる憧れではなく、過去や姉との絆に関わる強い理由が彼女にはある。