用語集/ジャンル5(システム)

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  • 性質としてのジャンル区分(キャラゲー、運ゲーなど)は五十音順索引で掲載。


アクションゲーム (ACT)

音楽ゲーム(音ゲー)

奏でられる音楽に合わせてボタンを押して行くジャンルのゲームの総称。リズムアクションゲームという名称も。
KONAMIのBEMANIシリーズ*1が元祖だと言われているが、メジャーな作品としてはSCEの『パラッパラッパー』の方が先*2。「楽器の演奏をシミュレートする」というコンセプトの画期さと、音ゲーのスタンダードなシステムを確立させた点で一躍有名になった。
他のジャンルのゲームにミニゲームとして用いられることも多く、1度は目にしたり、プレイしたりした人も多いのではないだろうか。

初期の音ゲーは、現在と比べるとそれほど難しい譜面は存在しなかった。
しかしジャンルの成熟に伴って全体的なプレイヤースキルも向上し、譜面難易度は上昇傾向の一途を辿る。現在ではシューティングゲームの弾幕と見紛うほどに詰まった譜面が用意されることもあり、上級者のプレイを見ると如何にも初心者お断りの雰囲気を醸し出している。
ちゃんと難易度選択が用意されているなど、決してゲーム自体が初心者を置き去りにしているわけではないのだが、難しい譜面に対しては何度も繰り返しプレイして習熟する必要がある点は、STGや格闘ゲームと変わらない。そのため、初心者と上級者の格差が大きくなったり、使用ボタンが多い等で操作の難しいゲームを初心者が敬遠してしまったりといった事態がまま起こる。
また、近年は音ゲー初心者が「簡単な曲を選ぶのが恥ずかしい」としてゲームセンターでの音ゲーをやらないパターンが増えてきていると言われている。理由としては、初心者と上級者の差が開きすぎた事、上級者から馬鹿にされたくないと思い込んで*3しまう事、自分の実力に自信が持てない…など様々である。恐らく、音ゲーのプレイが非常に目立つ事も理由の一端だろう。
この傾向は特に『beatmania』などといったKONAMI製音ゲーに顕著なようで、初心者がやらないのをいいことに上級者が1日中粘着しているような例もある。
「派手で分かりやすく、直感的に楽しい」という魅力も、アーケードゲームとしてはやはり難易度の壁の問題を避けて通れず、ハードルが高く人を選ぶジャンルと思われやすいようだ。
このようにアーケード・マニア向け音ゲーが迷走する一方で、『太鼓の達人』など一般・ファミリー向け音ゲーは安定した人気を保っている。また近年では『初音ミク -Project DIVA-』『シアトリズムFF』など、コンシューマ発の良作音ゲーも多く輩出されるようになった。
そのシンプルなゲーム性から、本来はゲーム初心者を含む幅広い層が楽しめるジャンルである。

初心者は取っ付きやすく楽に遊べる譜面を、上級者は入力難度も演奏速度も鬼畜な譜面を求めるという両極端に分離しやすいジャンルであるため、上手く両方の要求を取り入れないと、このジャンルのゲームは賛否を招きがちである。
例えば、あまりにも簡単過ぎた『ポップンミュージック (Wii)』は、上級者からはおろかファン全体からほぼクソゲー扱いされている。
また「収録曲」も評判を分ける大きな要素であり、特に曲の追加配信などを多く望めない家庭用では、収録曲数やアーティストによって賛否が分かれることが多い。そして人気のコンポーザー(beatnation Recordsなど)が作った曲が多く収録されているバージョンは、ファンからの評価は高くなる。

音ゲー以外のジャンル作品において音ゲー要素を含んだミニゲームがが搭載されている場合はやはり賛否を招くことが多い。リズム感を要求されるゲームは、出来る人は大得意だが、苦手な人は本当にできないためである。

リズムアクションゲーム

リズムに合わせてコントローラーを操作するゲーム。このジャンルの作品のうち、多くが音楽ゲームである。
また一般的なアクションゲームに分類されるゲームでも、リズムに合わせてタイミングよく操作することが要求されるものも少なくない。例えば『パタポン』シリーズは、ボタン入力を規定の拍に合わせてリズムよく実行すると有利になるシステムを採用しており、その比重が非常に大きいので、リズムアクションゲームと呼ばれることがある。
本格的なリズムアクションゲームは奥が深いものだが、一方で簡素なものはお手軽に制作することができるため、ミニゲーム集のひとつとして収録されたり、他ジャンルのゲームにミニゲーム的な要素として盛り込まれることも多い。
「音楽ゲームとは、キーが音に対応しており、これを操作することで音楽が奏でられていくゲーム」「リズムアクションとは、このような対応がなく、プレイヤーの操作にかかわらず常に同一の音楽が流れるゲーム」という定義もある。
しかし音楽ゲーム・リズムアクションゲームの多様化により、必ずしもこの定義に当てはまらない、あるいはどちらに当たるのかわからないゲームも増えてきている。そうした現状のため、この定義にこだわる人は少数派となりつつある。

  • 音楽ゲームであるリズムアクションゲーム。
    • beatmaniaシリーズ、パカパカパッションシリーズなど(音楽が操作に影響されるタイプ)
    • パラッパラッパー、Dance Dance Revolutionシリーズなど(音楽が操作に影響されないタイプ)
  • 音楽ゲームではないリズムアクションゲーム。
    • メイドインワリオシリーズ、功夫老師、モグラッパーなど。
  • 音楽ゲームではないがリズムアクションの要素が強いゲーム。
    • パタポンシリーズ、アイドルマスターシリーズなど。

対戦型格闘ゲーム(格ゲー)

その名の通り、格闘試合を模した対戦型アクションゲームの事を指す。
このジャンルの火付け役は1991年発売の『ストリートファイターII』であり、現在もほとんどの格ゲーは『ストII』とほぼ同様のルール・システムが基本となっている。
と言うかそれ以外のルール・システムのゲームは格闘ゲームとはあまり呼ばれず、対戦アクション等とも呼ばれる。
基本ルールは単純明快、『(時間内に)相手の体力を先に減らしきったほうの勝ち』というものだが、最近ではシステムの複雑化・操作の繁雑化により、実際にプレイしてみるとそう単純明快と言えるようなものでは無くなっているゲームも多い。
そのため初心者やライトゲーマーがプレイしづらい傾向が強くなっている事と、初心者とやりこみのガチ勢の差が非常に開きやすく新規客が定着しづらい事、
さらにそれによるプレイ人口の減少、そしてゲームセンターや開発会社への利益の還元の減少が問題となっている。
しかしアーケードゲームとしては未だに根強い人気のあるジャンルでもあり、最近でも定期的にヒット作が生まれている。

このジャンルのゲームの評価は『ゲームバランスが良いかどうか』『ちゃんと対戦できるか』に因るところが大きい。
バランスに関しては、「対戦型」格闘ゲームの名の通り、プレイヤー対プレイヤーで遊ぶ事を前提として作られているジャンルであり、そのためなるべく全てのキャラの強さを一定にする必要がある。
これができていない*4と『糞バランス』とされる。が、ゲーム中10数人~数十人も存在するキャラを、それぞれの個性を出しつつ強さを一定にするというのは、なかなかに至難の業である。
なのである程度(ちょっとばかり強いキャラ・弱いキャラが居るという程度)なら、あまり批判の対象とはならない。
また、『ちゃんと対戦できるか』というのはつまり『システムに(対戦バランスを崩したり、対戦の面白みを無くしてしまう)欠陥が無いか』と『致命的なバグが無いか』である。
格ゲーというジャンルは非常にバグが発見されやすいジャンルでもあり、古くは『ストII』に始まり、最近では『北斗』や『タツノコvs.CAPCOM』等、有名なバグは数知れず。
『ストII』の「キャンセル」バグや、『ギルティギアゼクス』のFDキャンセル、『北斗』の「バスケ(バグと言うよりはシステムの欠陥)」等、こういったバグが対戦の面白さに繋がる例も多いが、
中には『小キックを連打するとガード不能になるバグ』の存在するKOF2001や、『特定の操作を行うと完全に無敵になるバグ』のある『北斗』『ジョジョ』や『タツカプ』など、対戦バランスを著しく崩してしまうバグも。

…ただし、上に挙げてある基準はあくまで「アーケードで出た場合」「ある程度格ゲーとしての体裁や見てくれが整っている場合」の話であり、
そもそもそれ以前の話(グラフィックが酷い、システムが未完成等)だったり、家庭用専用で出た場合(1人プレイがメインなのにボリュームが無い)はまた話が別である。
また、上記の条件のどれにも当てはまらないものの、基本となるシステムがほぼ一つしか無い都合上、「どこかでやった事ある気がする」「新鮮味が無い」ゲームも生まれやすく、そういったゲームもクソゲー扱いされ易い(もちろん、その辺りの好みは人によるが。)。
その他にも、アーケード向けのものを家庭用に移植する事も多く、その際に劣化移植も起こりやすい。


ロールプレイングゲーム(RPG)

JRPG

読んで字の如く、日本(JAPAN)産RPGの事。
主に海外で使われる用語であったが、近年は日本国内にも広まりつつある。
近年ではもっぱら「旧態依然とした様式に囚われたRPG」の代名詞として揶揄目的の用語となっており、ジャンル区別というよりは蔑称の意味合いが強くなってきている。
多くの場合「エンカウント方式への固執」「アニメ・ライトノベル的世界観とストーリー」「基本的に一本道のゲーム進行」「ビジュアル重視への偏重とRPGとしてのゲーム性の軽視」「『絶対勝てない』『回りくどい攻略法でしか倒せない』イベント戦闘」などが批判の槍玉に挙げられる。
もちろん「これらの要素を盛り込んだ≒クソゲー」と言われているわけではないが、日本のRPGに共通するマンネリ要素として批判されることが多く、特に気風・国民性の違いから外国のゲーマーからの批判が強い。
だが外国のゲーマーがわざわざ日本のRPGをプレイして文句を言っているのが現状だったりする。最初から外国向けに作る程メーカー側に余裕はないのだ。
最近では国内のクリエイターからの批判も見受けられるが、現状ではその多くが洋ゲー厨、及びセカイセカイ病を患ったクリエーターの過剰な国産RPG蔑視に使われている。
近年ではイメージエポックがその名の通りの「JRPG」という社内レーベルを立ち上げるなどJRPGのイメージ復権に腐心しているが、レーベル作品はどれもパッとしなかった上、レーベル終了直後にリリースされた『時と永遠』が悪い意味でのJRPGの極北とも言える内容であり、「一層JRPGの印象悪くするだけ」ともっぱら嘲笑の対象になっているのが現状である。
無論全ての日本製RPGがそうではなく、近年でも『ゼノブレイド』『ペルソナ4』など海外でも評価の高い作品は依然として存在する。


アドベンチャーゲーム(ADV)

主に一人称視点の背景+人物のグラフィックと、テキストで構成されるゲーム。非常に古くからあるゲームジャンルのひとつである。

その発祥はパソコンであり、かつては「テキストアドベンチャー」というスタイルが主流であった。
グラフィック表示は存在せず、画面のテキストを頼りに読み進めつつキーボードで直接単語入力して行動を選択していく非常に地味なもの(いわゆるコマンド入力型アドベンチャー)で、世界初のアドベンチャーゲームはそのものずばり「アドベンチャー」というタイトルの、70年代米国産のテキストアドベンチャーである。

その後、米国においてグラフィック表示を追加した『ミステリーハウス』の登場を皮切りに、グラフィックが付加され視覚面での演出なども強化されていき、そして堀井雄二作の名作ADV『オホーツクに消ゆ』において、初のコマンド選択型アドベンチャーが誕生。
以降のアドベンチャーゲームのシステムのスタンダートとなった*5

基本的にゲームバランスの調整が必要なくそのぶん作業=コストを減らせるため、小規模なメーカーが好んで出す。昔は恋愛ゲームエロゲーと相性が良かった*6が、これは「コアユーザーに狙いが絞れる!」というのもある。
その代わり他ジャンル以上にグラフィックやシナリオが重要視され、電波シナリオひとつでKOTYに選ばれた作品原作無視や非常に不安定な作画などでクソゲー判定になった作品も存在する。

ノベルゲーム

アドベンチャーゲームの中でも本格的に読ませる物語性に特化したものを指す。
起点となっているのは1980年代後半にパソコン向けに登場したノベルウェアと呼ばれる作品。
本格的に定着するのは、チュンソフトにより発売された『弟切草』『かまいたちの夜』などのヒットに伴う。
こちらは文章と音の要素に重点が置かれていることからサウンドノベルと呼ばれ、グラフィックについては影で描かれるなどそこまで重要な要素ではなかった。
これがアダルトゲームにおいてグラフィックが重要視された結果、ビジュアルノベルと呼ばれる絵と文章に重きを置かれるものとなった。
基本的にゲームブック的な要素を含めた小説といった構図である。
システム的に極端に複雑なものにならないためバグは発生しにくく、もっぱら作品評価は話の完成度による部分が多い。
とはいえ、何故か当たり前の機能が搭載されていなかったりと話以外の要素混みでひどい作品も存在はするのだが…。


パズルゲーム(PZL)

正解の状態を再現することでクリアしていくゲーム。代表作は『倉庫番シリーズ』『キネティックコネクションシリーズ』など。
また、かなり自分の移動能力が制限された状況で自分の頭脳と周りの物を駆使してゴールへ向かう場合もある。こちらの代表作は『レミングスシリーズ』『EXITシリーズ』など。
『テトリス』の大ヒットにより、ブロックを並べて消す「落ちもの」が主流になるようになった。
更に、『ぷよぷよ』シリーズが格闘ゲームをヒントにした対戦要素を導入したことで、パズルゲームは大きく広がりを見せた。
ややマンネリ化を招きやすいジャンルでもあり、同じシリーズでも細かいルールにテコ入れが行われたり、キャラクターを変更したりと、プレイヤー層を拡大することに心を砕いている作品が多い。
そのテコ入れが失敗し、ゲームバランスの悪化やキャラクター変更による賛否などから批判が出る作品もしばしば見受けられる。
別のジャンルで人気を博していたゲームが落ちものとなることもあったが、その場合ゲームとしての出来に関わらずコケるのが通例であった。『サイキックフォース』『ときめきメモリアル』『らんま1/2』など。


テーブルゲーム(TBL)

テーブル上で遊べるゲームの総称。囲碁やオセロ、カードゲームやボードゲームなどもここに属する。
本物の小道具を使って遊ぶアナログ(非電源)ゲームの場合、各プレイヤーの手番処理や点数計算は面倒だが、頭や指先をバランス良く使って遊べる他、遊び手側による自由なルール改変や拡張ができる。コンピューターゲームであれば、足りないメンツはCPUプレイヤーで補える上に派手で楽しい演出がゲームに華を添え、しかも面倒ごとはすべて機械任せで片付けも楽。その反面、プログラムでフォローされていない部分は全く融通が利かず、情報量の多いゲームでは画面レイアウトやUIがゴチャつくこともある。…などなど、それぞれ一長一短と言える。

普通ならばクソゲーなどほとんど出る事もなく、比較的安心して楽しめるジャンルだったのだが、2008年にバグまみれでルールが破綻してしまった麻雀未完成のまま世に放たれてしまった囲碁が、その翌年には体験版未満な内容の薄いすごろくも登場し、「もはやクソゲーになり得ないジャンルはどこにも存在しないのでは?」という疑問が多くのプレイヤーに浸透してしまう結果となってしまった。
友人と遊べばある程度楽しめてしまうこと、オリジナル版のある作品は既にルールが確立済みであることなどから、テーブルゲームのクソゲーはなかなかイメージしにくい部類に入る。しかし、その勘所である「ルール」や「AIの賢さ」に問題があると、実際遊べない事はないが面白くもならない。
これ以外にデジタル化特有のマイナス面が如実に表れるのは、「ロードが長い」「演出がウザい」など。本来、手軽にぱっと楽しむような軽めのゲームでも、こういった本末転倒な問題点を持つゲームが少からず存在する。「バグが多い」は話にならない。これらはユーザー側から手の施しようがないという理不尽さも加わり、大きく評価を損ねる事になる。

また、近年ではほとんど解析が終わっているチェッカーやオセロはもとより、市販のチェスソフトチャンピオンですら完敗するほど強くなるフリーソフト含むコンピュータ将棋がプロ棋士に勝つなど難易度の上昇も見られる。
今まで「誰にでも安定した楽しみを提供する面白さを持つ」という定説が存在していたジャンルだけに、その安定性がこれからどんどん揺らいでしまう可能性は大いにあるだろう。

ボードゲーム

様々な情報の書かれたボード(盤)上で、コマやカードなどを用いて遊ぶゲームの総称。
ボードゲームとは単に形態だけを見ての区分であり、実際のゲーム内容は、ゴールまでの速度を競う以外にも、総資産を増やしたり、有限の勝利点を奪い合ったり、プレイヤー全員で協力して一定の目標を達成したり、推理を元に犯人を捕まえたりと、たくさんの種類がある。
日本では、マス目で区切られたルートをルーレットやサイコロを使って進みながら指示されたイベントに従うすごろくタイプのものが馴染み深い。コンピューターゲームオリジナル作品では、すごろく式の資産構築ゲームである『いただきストリート』や『桃太郎電鉄』が有名であり、アナログ版の原作がある『人生ゲーム』『モノポリー』なども度々ゲーム化されている。
カードゲームなどと比べると1試合当たりの所要時間が長いため、快適なUIや運要素のさじ加減は非常に重要である。コンピューターボードゲームのクソゲーは、そのあたりのバランスに問題を抱えている例が多い。


レースゲーム(RCG)

F1などの乗り物で順位や走行タイムを競うゲーム。
かなり古くからあるジャンルで、テレビゲーム登場以前でもエレメカの『ミニドライブ』と言うのがあった。ただしレースではなくコースアウトしないように走れば良い代物だが。
初期のテレビゲームでは『モナコGP』などが登場するが、敵車はただの障害物でしかなく高速に縦スクロールする道のような所を上から車らしき物体が降ってくるのをよけて行くというものが多くレースとは言えないと揶揄された。
『ポールポジション』で擬似3Dが使用され、車の挙動なども計算される様になるが、敵車に触れると自車だけ爆発するのは変わらず、コースの奪い合が出来ない(接触しても敵車にはペナルティが無いため、最悪当てに来る)為、まだまだ障害物競走である。
85年に出た「ハングオン」では敵車への接触では即ミスとはならず、翌年に出た「アウトラン」では軽快な曲に合わせて美しい街並や郊外を疾走するというスタイルが確立された。このため非常に一般にも受け入れられやすくなり、続編も多々作られた。
88年の『ウイニングラン』でポリゴンが使用され、物理演算が重要になってくる。また上記の問題が解消されコースの奪い合いや正確なライン取りなどが出来る様になった。ただし高速で壁に突っ込みその反射角でコーナーを通常の走法より速く抜ける「壁ターン」などの実際ではあり得ないゲームならではの走行が新たに問題として出てきた。疑似3Dでは同年に『ファイナルラップ』が発売され、複数筐体を通信接続できるようになりプレイヤー同士で対戦できるようになった。後にポリゴン基板ゲームにも引き継がれ『デイトナUSA』は非常に高い人気を呼んだ。
PS1の登場により『リッジレーサー』が家庭用に移植可能になり、さらに実際の自動車メーカーが協力・実車が登場した『グランツーリスモ』や『フォルツァ』シリーズも発売され、以降は物理演算が最重要視され、生半可な技術では参入が難しくなってしまった。
一方で、『スーパーマリオカート』『クラッシュ・バンディクー・レーシング』などといった、車の挙動などのリアリティよりも手軽さやプレイヤー間のドタバタを重視したタイプのレースゲームも存在する。また『ニードフォースピード』『頭文字D』『湾岸ミッドナイト』シリーズなど現実に存在する車を使いながらもフィクション的な速さと爽快感を追求するものも存在しそれぞれに住み分けができているジャンルとなっている。

かつては格ゲーやSTGと共にアーケード・コンシューマー双方における日本のゲーム業界の花形的存在であったが、ジャンルの性格上初心者やライトゲーマーがプレイしづらい傾向が強くなっている事と、初心者とやりこみのガチ勢の差が非常に開きやすく新規客が定着しづらい事、さらにそれによるプレイ人口の減少、そしてゲームセンターや開発会社への利益の還元の減少が問題となっている。
加えてレースゲームは他ジャンルに比べ高価な開発費や設備を必要とすること、物理演算一辺倒による技術の高度化で更なる開発費の高騰を招いたこと、更には景気の悪化による日本国内での自動車界隈の人気低迷及びそれに伴うレースゲームの需要低下もあり、少なくとも国産タイトルに関しては減少の一途をたどっている。
しかしコアなファンの間では未だに根強い人気のあるジャンルでもあり、『グランツーリスモ』『ニードフォースピード』『頭文字D』『湾岸ミッドナイト』といった歴史のあるシリーズがアーケード・コンシューマーにおいて現在も精力的に展開されているものの、景気悪化の影響が大きいとはいえ日本市場では時代の変化に伴う多様化の進行により斜陽タイトルとなっていることを感じずにはいられない。

シューティングゲーム(STG)

2Dシューティングゲーム

2D画面で構成される、あるいはポリゴンを使用していても2D的な構成で展開するSTG。コンピューターゲームの中でもかなり古くからあるジャンルとされ、初出は1962年の『スペースウォー!』とされる。1978年の『スペースインベーダー』は爆発的なヒットとなり、類似品も多く出た。『スペースウォー!』や『スペースインベーダー』のように画面全体がスクロールせずオブジェクトのみが移動する形式はは固定画面シューティングゲームと呼ばれる。珍しいものでは1979年の「シェリフ」のように主人公を取り囲むように全方位から敵が攻めて来るのを自由に移動、射撃して倒すといった形式もある。 これに対して飛行機などで前進していく様子を画面全体のスクロールで表現したものが後に登場する。スクロール方向によって「縦スクロール」「横スクロール」「クォータービュー」「多方向スクロール」等に分類される。 スクロールシューティングでは敵の他に壁などのオブジェクトが登場したり「弾幕」と呼ばれる大量の敵弾が飛んできたりと「避け」の要素を重視したものも多い。

3Dシューティングゲーム

3Dポリゴンあるいは疑似3Dを用いて立体空間で展開されるSTG。 1985年の『スペースハリアー』のような「奥スクロール」のものや、1985年の「スターラスター」のように自由に空間を飛行して行うものがある。

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最終更新:2023年11月05日 09:49

*1 初代beatmaniaシリーズに由来する、KONAMI製音ゲーの総称。

*2 またパラッパよりも10年以上前からベーマガ等の投稿ゲーム(今で言う同人ゲーム)で存在していた。

*3 実際に、上級者が初心者を馬鹿にしているところを見た、もしくは馬鹿にされたという報告もある。

*4 突出した強キャラ、致命的な弱さを持つキャラと性能の差が激しい等。

*5 FC版の『ポートピア連続殺人事件』ではすでにコマンド入力型になっているが、これは『オホーツクに消ゆ』の移植に先駆けて、PC版ポートピアの移植の際にコマンド選択型に変更されたという経緯があるため。

*6 現在ではアドベンチャーゲームに限らず恋愛・御色気要素が導入されているゲームも多い。