カルドセプトサーガ

【かるどせぷとさーが】

ジャンル トレーディングカードゲーム+ボードゲーム
対応機種 Xbox360
発売元 バンダイナムコゲームス
開発元 ロケットスタジオ
発売日 2006年11月22日
価格 7329円(税込)
分類 パッチにより改善されたゲーム
とはいえ改善してなおクソゲーか否かの境界線上
クソゲーオブザイヤー2006/ノミネート作品
ガンパレードオーケストラ(三部作)/ダージュオブケルベロス ファイナルファンタジーVII/宇宙刑事魂/THE 男たちの機銃砲座/
ファンタシースターユニバース(PS2/Win)/ カルドセプトサーガ /縁日の達人/聖剣伝説4


前置き

  • 派手さはないが堅実さを売りにしていたロケットスタジオが放った渾身の一作。
    • カルドセプトシリーズは本来大宮ソフトが開発しているが本作はXboxの開発経験のあるロケットスタジオに委託した。
  • 4年ぶりの新作、オンライン対戦対応、イトケンサウンド、シナリオは『マルドゥック・スクランブル』、『蒼穹のファフナー』の冲方丁による新規書き下ろし、とXbox360の本体ごと購入して待ち望むファンが見たものは!
    • オンライン対戦は「カルドセプトセカンド」(DC)が初出である(2003年で終了したが)。

オフライン・オンライン問わず再現性100%のバグ、フリーズ、理解不能な仕様

  • 特に特徴的なのがダイスのランダム性。
  • 説明するまでもなく、通常ゲーム内でダイスを振った場合は全ての目が均等な確率で出る(6面サイコロならば1~6の目がそれぞれ1/6)。
  • それが「偶数」と「奇数」を「規則正しく」「交互」に出すという前代未聞なバグ。
    • ダイスの目をある程度予測できる時点で問題。さらには2人対戦でダイスの目が1~6だった場合、期待値は片方が3、片方が4となり、公平性を失うという問題も孕む。また偶数側は奇数目に止まることができないという異常さ。
    • 擬似乱数を生成する *1 アルゴリズムとして、現在は「メルセンヌツイスタ」や「XorShift」というものを用いるのだが、何故か線形合同法を用いていると容易に推測できる。というのも「最下位ビットが0と1で交互に出続ける」というのは線形合同法の特性そのものだからである。
    • 線形合同法は乱数の生成方法として最も古典的なものだが、そのばらつき加減が単調で規則性の見えるものになってしまいがちなので、運を擬似再現するゲームに使用するにはあまり適さない。
      • しかし線形合同法にしても、それなりの処理を挟めばここまで酷い状態になることはない(問題は多いが、それだけに研究されてきた手法でもある)。根本的な部分で乱数生成の手順を分かっていなかったか、手抜きをしすぎた可能性が高い。

事あるごとにフリーズ

  • ゲームとしてルール外の行動をされたらそれを予防するのがシステムであるが、ことごとくその処理がなされていない。
    • カード枚数0で引くor復帰を使用するとフリーズ
    • チャリオットでの移動途中に特殊地形があると決定後にフリーズ
    • 報酬画面で報酬のカードにダブリがあるとフリーズ
    • 10分ほど放置するとフリーズ
    • ゲーム中は問題なくともそのゲームをセーブしたリプレイを見るとフリーズ
    • etcetc…

まだまだあるよバグに近い問題点

  • 異様に処理が重い。頻繁にディスクアクセスが発生しており、XBOXが壊れるんじゃないかと思うほど。
  • オンラインはぶつぶつ回線が切れて対戦できたもんじゃない。
  • ディスクのラベルの表記が「大宮sfot」。

対応

  • 発売一週間でバグの嵐ゆえ質問が多数あったが、バンダイナムコゲームスは沈黙。
    • 一方、真っ先に謝罪したのはハード会社のマイクロソフトという有様。
  • プレイヤーの猛抗議に対し開発者と思しき人物がmixi内で「これがサービスの最底辺」との発言。
  • 12/18になってようやくバンダイナムコゲームスの公式見解が発表。
    • 不具合の存在を公式に認める。なお公式発表が遅れた理由として「検証に時間がかかったため」だと説明している。
    • 不具合にはオンラインアップデートで対応する
    • オンライン環境を持たないユーザに対しての対応策は検討中である
    • パッチリリースは12月中旬とアナウンスしていたが作業内容が増えたため若干遅れる
    • 対応箇所等については確定できしだい公式ページで公表する
  • パッチは2種類、充てることでバグの大部分を修正・改善することができる。
    • バグの量が多すぎたのか、パッチの第一弾は12/26、第二弾は翌年の2/27。
    • ただし、それでも修正されなかったバグが多数あるのも事実である。

猿マーク

  • 更に問題点として挙げられるのが、パッケージに貼り付けられた「猿マーク」と呼ばれるシールである。
  • 猿マークとは、ゲームバランスの調整やデバッグを行う会社、猿楽庁が実際にプレイしてチェック・認定の「ユーザーにとって満足できるソフト」の証。
  • なのだが、カルドセプトサーガにも何故か付いていた。
    • 上記のようにバグの嵐にもかかわらず、である。元々猿マークが付いていても動作不能になったり進行が困難になったりするバグがあったゲームも少なからずあったのだが、あまり問題にはなっていなかった。
    • だが、本作のように注目を浴びた傑作の続編であったのにごらんの有様なので、存在自体が危ぶまれることになる。
      • 猿楽庁のホームページにある社長の日記には、第一弾のパッチ公開日である12/26付で謝罪文が載せられた。
    • 翌年以降、猿マークの発行はまるでされていない。
  • と思ったら、あのRPGツクールDSも猿マークはついていないものの猿楽庁がデバッグしていたという事実が発覚。ここにきて信頼は地に堕ちたと見ていいだろう。

バグ以外の問題点

  • ストーリーの冗長さ。
    • 電波で唐突なストーリー。
      • 姫のことしか頭にない主人公、言動が意味不明な姫。なんでこんな姫にぞっこんなのか、訳がわからず不快。
      • 3人以上でバトルロイヤルができるのが売りではあるが、それを無理矢理やらせるために、敵同士がやたら仲が悪く、行く先々で敵が仲間割れしまくっている。
    • なぜか何度も時間を逆行させられ、選択肢の全てのルートを通らされる。本来はマルチエンディングを予定していたのではないか? とも推測されている。
    • 『マルドゥック・スクランブル』や『ばいばい、アース』といった冲方氏の他の作品の出来とは雲泥の差なので、アシスタントが書いていたとまで言われている(当時冲方氏はアシスタントを雇っていた)。後に刊行されたファンブックでもカルドセプトサーガのことは少ししか触れなかった。
    • 後半になると、各ステージの目標魔力が高すぎて時間がかかってイライラする。後述のバカすぎるCPUのせいで単なる作業と化す。
  • あんなバグだらけで当然まともに作れなかったCPU思考。
    • 分岐の合流地点で回れ右してしまい、周回すらしてくれない。
    • 前々から指摘されていた「勝てないどころかダメージすら与えられない無駄な戦闘を仕掛ける」健在。
    • 前々から指摘されていた「魔力がなくなって土地を手放すときは高い土地1個を手放すのがセオリーなのに安い土地を次々と手放す」健在。このせいで相変わらず初心者は安い土地から手放す。
    • 相変わらずブック構成はカード補充系スペル軽視。これまでのシリーズの大会等で4枚入れ当然なほど定着しているにも関わらず。
    • 相変わらず適当にぶっ放す妨害スペル。1位のセプターのレベル5の土地にコメットを使わず、3位のセプターのレベル3の土地に使ったりする。
    • そのほか前作のCPUではできたこともできなくなっている。
    • AIキャラ作成機能があるが、上記の理由でとても活用する気は起きない。
  • バランスの悪さ。
    • 即時能力(クリーチャーを配置した後そのターンのうちに移動などのコマンドを使用できる)の凶悪さ。特に領地能力(スペルと同等の効果を発揮する)とセットで保有しているクリーチャーが多く、特にこれらのクリーチャーの多い地属性は強すぎる。
    • トレスパスの凶悪さ。これの引きの度合いが勝敗を決めると言っても過言ではない。
    • トレードによる妨害のえげつなさ。苦労して置いたクリーチャーがあっさり交換されてしまう。
    • 安易にSTやHPが上昇するクリーチャーが多く、大味感は否めない。
    • トケビのおかげでラントラ戦法がよりやりやすくなるなど、従来より強いとされてきた戦法をより助長するような調整がある。
    • 存在意義の分からない複属性クリーチャー。
  • プレイヤーシンボルを変えることができず、オンラインでは全員同じ主人公キャラである。アバターパーツを切り替えて個性を出すしかない。
  • 糞ゲーの例に漏れず、BGMだけは良い。グラフィックも悪くはないが、前作の使い回しがかなり多い。この辺りで予算を使い切ってしまったのだろうか?

総論

  • バグがいくつか残っているものの、パッチ後はギリギリ遊べるレベルに改善した。
    • ただしオンラインプレイ限定。ストーリーモードは根本的にストーリー自体がつまらない上に、CPUの歯応えのなさはそのままなのでまったく面白くない。
    • カード調整は評価に値する部分はある。特に特定属性にのみ攻撃するカード(地属性クリーチャーにダメージ…って相手が地属性使ってこなかったら死にカードじゃん等)は火地属性に○○、水風属性に○○といった具合に有効範囲を広げて種類も絞った。強力すぎると有名なグレムリンアムルも2種類に分け、破壊出来るアイテムの種類を限定した。とはいえ、カウンターアムルやホーリーグレイルといった強力アイテムカードはそのままだが。
    • カルドセプトDSの発売が発表されて本作が放置されまくったことで、Xbox360セプターの怒りは頂点に達した。