ポップンミュージック(Wii)

【ぽっぷんみゅーじっく】

ジャンル 音楽シミュレーション
対応機種 Wii
発売・開発元 コナミデジタルエンタテインメント
発売日 2009年8月6日
定価 5,800円
分類 クソゲー判定
ポイント 操作性の悪さ
簡単すぎる難易度
ボリューム不足
楽曲有料追加(ただし10曲まで)
従来のファンからは完全黒歴史認定

概念

  • 1998年、アーケードから始まった定番の音楽ゲーム『ポップンミュージック』シリーズ。その歴史は10年を越え、アーケード以外にも様々な家庭用機種に登場、多くのファンを生み出す事に成功した。そのほとんどはプレイステーション/同2からのリリースであり、意外と任天堂ハードで登場する機会は少なかったが、遂に任天堂の据え置き機ソフト初として、Wii版が発売される事になった。
  • しかし、Wiiのリモコン操作でAC/PS版と同様の操作をする事は不可能であり、基本的なゲームルールはそのままに、5ボタンがメインであるWii向けのチューニングがされた。シリーズ異色のアレンジ作としての登場であり、従来の9ボタン仕様のポップンシリーズ(以下本家)に馴れたプレイヤーにとっては、あまりの変貌ぶりに困惑を隠せないのは否めないところか。
    • Wiiで出た同ブランドの別シリーズ『DanceDanceRevolution』(DDR)ではWii用コントローラーが作られたのに、何故ポップンは作られなかったのだろうか?
  • もちろん、操作性や外観が変わった事自体は批判要素ではない。問題なのはそのボリュームの少なさと、音ゲーとしてのクオリティがあまりにもクソにほど近いお粗末だったところにある。

ゲームとして、そしてポップンとしての問題点

  • キャラクターのデザインが豹変している。
    • 棒状の胴体に腕のない手と、楕円形の大きな頭部がくっついているデザインで、まるでコケシのような造詣。イラストのタッチも元絵と大きく違ってしまっており、なじみ難い。
  • そしてまず、本家プレイヤーにとって目につくのは、収録曲の少なさであろうか。デフォルトで全40曲しかなく、隠し曲は存在しない。
    • 本家未経験者からしてみれば「40曲ってそんなに少ないのか?それなりに多そうだが?」という疑問が沸くかもしれないが、過去のPS2版シリーズ9作中で、7作もの作品が総収録100曲オーバーであり、圧倒的な曲数を誇っていた事を考えると、40曲というのがいかに少ないのがお分かりであろうか。
      • 更に付け加えると、他の音楽ゲームにおいても40曲というのは少なく、beatmaniaIIDXでは平均90曲、PS2以降のDDRでは平均80曲、同じWiiである太鼓の達人でさえ70曲であり、現環境では40曲は少ないのである。
    • しかも、ポップンオリジナルの新曲は存在せず、有名曲(版権曲)を除けば従来曲のみの再収録である。
  • 新規を取り入れるためだろうか、太鼓の達人のように版権曲が多いが、多くが太鼓の達人と収録曲が被ってしまっている。
    • 同社に同じく版権曲が多い音ゲーにアーケードの『jubeat』があるが、こちらは収録する版権曲の傾向をずらしており(少しは被っているが)太鼓の達人と差別化ができている。
  • そして、1曲あたりの譜面(ステージ内容)が、2つ(スタンダード、チャレンジ)しか存在しない。本家は原則として1曲あたり6譜面(5ボタン、NORMAL、HYPER、EX、BATTLE譜面(2人用)NORMAL、HYPER)が用意されており、同じ曲でも様々な難易度のステージが楽しめたが、本作は2譜面ぽっきりしか無く、恐ろしく中身が薄くなっている。
    • チャレンジ譜面はスタンダード譜面を100点クリアすると出現する隠し譜面…なのだが、「100点クリア=ゲージ満タンでクリア」なので簡単に出現する。
  • これでまだ、やりがいのある難易度なら救いがあるのだが、全体的に初見で余裕でクリアできるという、低すぎる難易度で、"ほぼすべての楽曲の尺を3分の2以上すっぽかしてもクリアできる"という、やりがいも何も無い超ゆとり向けになっている。難易度「むずかしい」の曲ですら、子供にとってもあくびが出そうな程ゆるい楽勝さ、もはやお手軽とかではなく、ただ「虚しい」だけである。
  • さらに操作性が劣悪で、まともに操作させてくれない。リモコン/ヌンチャクを大きく振っても反応しない(=BAD判定)、振っても誤反応が起こる(例:右に振ったのに、上や左に振ったことになる)リモコンの感度の悪さが大きなストレスとなり、プレイヤーを苛立たせるのは必至であろう。
    • もうリモコン操作は期待できないからとクラシックコントローラで操作したい気分になってくるが、なんとクラコン未対応である。リモコンとヌンチャクで反応するかどうかも分からない振り操作を強要される事になる。
  • また、本家のような曲を演奏するタイプではなく、太鼓の達人のような 専用の音色を奏でる系に路線変更 された。従来のファンからしたら結構な衝撃であった。しかし、すでにWiiにて発売された『太鼓の達人Wii』には遠く及ばずの完成度であり、もう笑うしかないレベルまで達しているのが悲惨だ。

計略上の問題点

  • Wi-fi機能により、曲/譜面を追加できるサービスが存在するが、信じられない事に有料である(2曲セットで100ポイント)。元の曲数が少なく、ゲームとしての基本もなっていない状態で、金をせびり、さらにWii本体の容量をも圧迫させるという、メーカーの企業態度を疑う姿勢には首をかしげずにはいられない。
    • しかも本体には最大10曲(5セット)までしか保存できない(購入済み楽曲の再ダウンロード自体は無料で可能)。
    • ちなみにCMは低年代層向けテレビ番組『おはスタ』内で展開していた。子役を配置するなど明らかに幼稚園~小学生低学年をアピールしていたのだが、有料コンテンツとはこれいかに。
    • PSP版『太鼓の達人ポータブル/同2』にもダウンロードでの曲配信ができるが、こっちは初めから無料サービスである。また、パソコン用『ポップンミュージックBe-Mouse』の配信は、初めは有料だったが、後に全部無料で落とせた。(今は配信サービス終了)
    • 参考までに、PS2ポプの現最新作である『ポップンミュージック14 FEVER』、『太鼓の達人Wii』、そして本作の、曲と譜面数を比較してみると…。
    • [PS2 ポプ14] 112曲(5KEY 112/NORMAL 112/HYPER 112/EX 88 計424譜面 + 2人用のBATTLE譜面(1曲2譜面)) *1
    • [Wii 太鼓] 70曲(かんたん、ふつう、むずかしい、おに/各70 計280譜面 + 極僅かだが2人プレイ専用譜面)
    • [Wii ポプ] デフォルトで40曲(スタンダード、チャレンジ/計80譜面)+ 追加曲購入(有料)
      • 単純計算で本作の譜面数はPS2ポプ14の五分の一以下、太鼓Wiiの七分の二しか無く、いかにボリューム不足なのかお分かりであろうか。(追加配信すれば多少譜面が増えるが、それでもボリュームアップには程遠いレベル)。

評価点

  • (太鼓と収録が被っているはいえ)本家と比べると有名曲が多く、万人向けをアピールしている(本家はなかなか有名曲を入れてくれない)。
  • 難易度の先鋭化で初心者置いてけぼりな感がある本家より入り込みやすい(飽きやすくもあるが)。
  • 対戦モードがそれなりに豊富で、一応はパーティゲームとしての機能を果たしている。
    • といっても、これでパーティゲームする位なら、同じ価格でもっとクオリティの高いものがWiiにはたくさんあるのだが…。
  • ロード時間は皆無。本作はウエイトに待たされる気配が全くなく、テンポの面だけでいえば本家以上の快適さである。

総評

  • 以上の通り、従来のファンを奈落のどん底に突き落とすのには十分な内容であり、まさに「どうしてこうなった」状態でファンを敵に回す結果となってしまった。
  • 本作の悪さもあるが、PS2版のポップン関連があまりにもハイボリューム、ハイクオリティな内容な為、本作のあまりもの落差に家庭用を経験したプレイヤーの落胆が大きかったこと、またアーケード版15以降、PS2での家庭用移植が途絶えてしまったことから来る幾ばくかの期待感という要因が、本作をよりガッカリさせる結果に向かわせたのかもしれない。

その他

  • 結果、販売数は初日約900本・累計約2700本と散々な結果に。古くからのファンにも全国のちびっ子にも見切られた結果であった。PS2のポップンは万単位の売り上げだった事を考えると、いかに不評だったのかが伺える。
    • ファンから「こんなものを作るならアーケードの家庭用を作れ」という怒りの声が多くあった。それを差し置いてなぜこんな無謀なものを発売しようと思ったのか理解に苦しむ所である。
  • もしも音楽ゲームを買うなら同じくWiiで発売している『太鼓の達人』か『ダンスダンスレボリューション』を買ったほうがよい。本家を楽しみたい人はPS2で7~14のいずれか、専用コントローラーとともに買うことをおすすめする(その分金額が高くなるが…)。どれを選んでもボリュームはある程度あるのですぐ飽きることはないだろう。
  • ちなみに、本作の次に発売された家庭用BEMANI新作であるPS2版『beatmania IIDX 16 EMPRESS + PREMIUM BEST』は総収録180曲オーバーという、超弩級ボリュームである。PS関係のBEMANIシリーズはやりすぎな位作り込まれているのだが、他社ハードになると一気にパワーダウンするのは何故なのか?
  • 同じ事例として、Wiiに展開しているDDRもパワーダウンしているが、そちらはまだ許容できる範囲(楽曲の大半がWii版専用楽曲・曲数が50~60)である。が、ポップンは明らかに手抜きと言わざるを得ない。

余談・その後のシリーズ展開

  • 2010年2月、本作に次ぐ家庭用新作ポプである『ポップンミュージックポータブル』がPSPにて発売された。
    • PS2版に比べやや曲数が少ない、PSPのコントローラーで最大9ボタン操作を必要とする為にハードルが高く本体に負担をかけやすい、ロード時間が従来作より長め、という問題点はあるが、丁寧に作られた内容でボリュームもあり、アーケードポプ15のほとんどの曲及び家庭用新曲が収録され、概ね評価は良好な模様である。
    • 週刊ファミ通のクロスレビューでは総合31点のシルバー殿堂入りであるが、従来ファンからも「まぁ妥当な評価」として受け入れられているようだ。
    • 続編の『ポップンミュージックポータブル2』も発売予定。ポプ16をベースとして、17、18、19の曲も収録される予定。
  • なお、本作は2009年11月にアメリカでは初の『pop'n music』としても発売された(これ以前にXBLAでポップン風のゲーム『Beat'n Groovy』も出ていたが、pop'n musicというタイトルとしては初)。
    • こちらは日本版と収録曲が大きく異なり、洋楽版権や、日本版では未配信のポップンオリジナル曲、さらにはオリジナル新曲1曲も収録されている。
      • ただしデフォの曲数は日本と同じ40曲だけの為、ゲームにおける問題点は日本版と同様。
    • ちなみにアメリカでの販売本数は累計約19000本。散々な結果に終わった日本版よりはマシかもしれない。
    • しかし向こうのBEMANIファンからは「なぜ従来のポップンを移植しなかったのか」という不満の声も。
    • さらに、2010年にはヨーロッパのWiiでも『pop'n rhythm』として発売。
    • そして今後欧米でアーケードとして進出するのだが、絵柄、操作が最大8ボタン、譜面もヌルいものが多かったりとWii版に似ている点が多く、海外からも"「見えていsる地雷」"と危ぶまれている。
      • 2011年3月、欧米で稼働していたバージョンを逆輸入したハロー!ポップンミュージックが稼働した。本家とは違い100万点満点中70万点獲得でクリアとなる他、キャラクターデザインが異なる。
      • しかし、曲数が36曲、キャラクター数が11人と少ないという問題点がある。
      • この状況からしてKONAMIはまったく反省していないようである。そんなもの作るならCSを(ry