ファイアーエムブレム 新・暗黒竜と光の剣

【ふぁいあーえむぶれむ しん・あんこくりゅうとひかりのつるぎ】

ジャンル ロールプレイングシミュレーション
対応機種 ニンテンドーDS
発売元 任天堂
開発元 インテリジェントシステムズ、Alvion(アルヴィオン)
発売日 2008年8月7日
価格 4,800円(税込)
分類 賛否両論判定
ゲームバランスが不安定なゲーム判定
※一覧は上記2つ全てに指定する
ポイント 旧来のやりこみプレイに背反する外伝章進行条件
トラキア776』の「滅びの美学」とは異なる「失う美学」を提唱
高難易度モードは理不尽な運ゲー
バランス完全崩壊レベルの練成システム
大容量ディスク以外のFE作品より退化した戦闘アニメ
FC版のセリフをできるだけ生かしたかったと言っておきながらキャラの設定改変
士郎正宗氏の無駄遣い、更に士郎氏に対して失礼な言葉を公式HPに掲載
Wi-Fi通信対戦の状況がカオス
システムテンポについては良好
レビューサイトで評価が大きく分かれている
ファイアーエムブレムシリーズ関連作品リンク

概要

  • 1990年4月20日FC専用ソフトでシリーズ第一作目の「ファイアーエムブレム 暗黒竜と光の剣」をDSにリメイクしたもの。
    三すくみ(シリーズ第五作目「聖戦の系譜」以降)やGBAシリーズ以降定番化した難易度選択、蒼炎の軌跡&暁の女神で追加された錬成、続編で登場したアイテムや武器やユニットが導入され、兵種変更、マップセーブ(回数限定)、生存しているユニット数が一定数以下の場合に出現するユニット(新キャラ)や外伝マップなどの新要素がある。
  • 本来は『紋章の謎』の全編をリメイクする予定だったが、任天堂との話し合いで『暗黒竜と光の剣』のみのリメイクとなった *1
  • どちらかというとFC版をベースにしている。SFC版で削除されたキャラクター、マップが復活しているほか、細かい敵の配置等もFC版に近い。
  • 多くの顔グラフィックやBGM等は、SFC版を基にしている。
  • ユニットの性能や戦闘グラフィック、武器の性能、一部計算式など、GBA以降のシリーズに近づけた点も見られる。
  • セリフの大半はFC版準拠だが、SFC版に従っている部分も若干ある。
  • 『封印の剣』から久々にソフトの発売日が延期。当初の発売は2008年5月だった。

問題点

  • だがシリーズ経験者のみならず、新規からも不満の声が。特に不評なのが新規追加シナリオと、追加キャラの発生条件。
    • 具体的には自軍の人数が一定数以下だと追加キャラの参戦する外伝シナリオに分岐する。これは自軍に死亡者がいることが前提。
      • しかしその人数が半端でなく厳しく、ノーリセットでプレイしてもありえないほど殺さなければならない。まず普通は気づかない。
      • 仲間になるキャラも特別強いわけではなく、救済策というわけでもない。結果、新キャラを見るために計画的に自軍を殺さねばならないという非常に不条理な状況となる。
      • プロデューサーは本作のインタビューで「1人のユニットも失わずにクリアするパーフェクトプレイではなく、失うことの美学もこのゲームで体験してほしい」とも言っているが、それは「計画的に殺人をしてほしい」ということではないだろう。
    • 序章(チュートリアル)でも、イベントで必ず犠牲を出さなければならない。これも賛否分かれる演出だが、こちらの意図はわからなくもない。このときの選択で新キャラのフレイを生き残らせることができる。
      • ここで死者がもう一人いると、ここでも新キャラのノルンが仲間になる。が、難易度がハードだとこの序章が無いので、フレイとノルンは出てこない。せっかくの新キャラがもったいない。
      • 製作側に意図するところはあったものの、キャラが死ぬと代用の効かせにくいこのシリーズで、故意に誰かを死なせて外伝章に行き新規キャラを仲間にするのは、ファンにとって受け入れがたい要素であった。元々、誰も死なせずにクリアを目指したり(誰か死んだらリセットするくらい)する人が多いシリーズであり、そういうある意味「暗黙の了解」とすらされている行為を真っ向から否定するようなシステムは拒絶反応を示されても仕方が無い。
    • 自軍の人数が減りすぎると、顔の無い雑兵のような「志願兵」が勝手に仲間になる。ユニット不足によりクリア不可能にならないための救済措置であるが、これもあまり好意的に受け止められていない。
      • 要約すると、「『一人一人のユニットに個性ある』が当時としては目新しい要素かつエムブレムの特徴だったのに、救済措置とはいえそれを持たないユニットが存在するのは エムブレムのアイデンティティの崩壊である。 」ということ。
      • もっとも、普通はそこまでの人数不足にはならないので、我、関せずとする人もいる。最初の十二人の名前は聖戦の系譜の「十二魔将」からのオマージュであり、あえて志願兵を使って楽しむプレイヤーもいる。
    • 他の問題としては、この志願兵は勝手に仲間になるくせに、前述の外伝章出現条件の『自軍の人数』にカウントされてしまうという矛盾した仕様。人数を減らしすぎると余計な手間が増えるので、外伝狙いの計画殺人の際は要注意となっている。
  • 過去に発売されたドット絵FE作品よりも、戦闘アニメが劣化。
    • 「暗黒竜と光の剣」・「紋章の謎」にあった武器の変化によるものや、GBA作品のキャラごとのグラフィックの変化が少ない(基本的に性別と髪の色(有無)による違いのみ)。
    • 結構ヌルヌル動くものの、ドット絵が飛んだり跳ねたり消えたりと多彩なバリエーションの存在した過去の2D作品と比べると動きが地味。連続攻撃以外では一撃ごとに攻撃前の位置に戻ってしまうため、ヌルヌルがあまり生きておらず、リアリティが強いわけでも取り立ててテンポがいいわけでもない。
    • 必殺時のモーションの出来は地味すぎて発動したことがわかりづらいとの声も。
    • マルス王子に至っては FC版よりアニメパターンが減少 。戦闘グラフィックの服装は一枚画などに着用したリファインした服ではなくスマブラ服と言うちぐはぐ状態。
  • 『アップルシード』『攻殻機動隊』で知られる士郎 正宗をイメージイラストレーターとして起用しているが、イラストが存在するのはごく少数のみであり、またゲーム中のグラフィックと印象が異なる。初期はイメージイラストだったが後に公式HPのバックグラウンドでは公式イラストとして昇格する。
    • 選考したのは成広通氏。士郎 正宗がファンタジーのイラストを描いたものを見たと言う理由から。更に同氏のマネージャーがかなりのFEファンでであった事が承諾のきっかけとなった *2
    • その士郎氏のイメージイラスト初公開に「このイラストは、ゲーム中に収録されているキャラクターのイラストとは異なります」と言う失礼な文章を公式HPに掲載していたが、数日後に削除されている。
      • どういうことかというと、簡単に言えば「せっかくイラスト描いてもらったけどゲーム内では使わないですよ」という、仕事をしてくれた士郎氏に対して微塵の感謝も感じられない文章であるということ。
      • 案の定と言うべきか、公式イラストまで昇格したのに次回作の『新・紋章の謎 *3 』には参加していない。
  • ゲームバランス調整に関して不評とされる点は以下の通り。
    • ステータス上限(HP以外は20まで)が引き上げられたのだが、上級職登場キャラ全般にそれ相応の修正が掛かっていない。
      • オリジナルでは上級職レベル1で加入していたアラン&サムソンは、ステータス据え置きのまま何故かレベル10に引き上げられたため、ステータスが低い、レベルアップ回数も少ないと悲惨なダブルパンチを受けている。
      • そして今作最も被害を受けたのはジョルジュ。今作の仕様変更、ステ修正無しなどが彼にとって全部悪い方向に向かってしまった。そのせいでノーマル以外だとまともに使えないため、超冷遇キャラと化してしまった。
      • 例外がウルフ&ザガロ。こちらは不自然なほどにパワーアップしており、他キャラの軽く数倍の成長率を誇る。
      • この2名はSFC版の仕様変更に伴って冷遇されたキャラだった。DS版でも低い初期値は受け継いでいる。
      • 初心者への救済処置との声もあるが、いくらなんでも強すぎ、そもそも何故この二人なのか分からないなど改編要素としても微妙。ファンの間ではもはやネタになっている *4
  • ステータスの「技」の影響が非常に小さく、ゴミステータスと化している。
    • シューターの能力が「暗黒竜」と「紋章」のいいとこ取りで移動可能かつ遠距離攻撃可能。
      • 敵ユニットを遠くから一方的に攻撃できるため強すぎといわれる。武器の購入が終盤まで不可能という難点はあるが、星のオーブで解消可能。
    • 追加要素である武器の『練成』システムはバランスブレイクの原因になりやすい。
      • 自分の持っている武器をお金を払って強化するというシステムだが、伝説の武器(三種の神器であるパルティア・グラディウス・メリクルやミネルバの持つオートクレール、マルスが手に入れるファルシオン)などの一部の武器は全く強化できない。これによって、伝説の武器の価値が相対的に下がってしまう結果となった。
      • 一応は、「練成は1マップにつき一回きり」「一度練成した武器は練成できない」「莫大なお金がかかる」と制約も多いが、それを差し引いてもメリットが大きすぎる。
      • しかも通信対戦で使用可能のため、通信対戦でまともに戦うためには闘技場で数時間かけて稼いで武器をフル強化するのが必須という事態に。
      • 特に勇者シリーズ(攻撃回数二倍)の武器も練成可能なため、通信対戦は火力が異常にインフレしたユニットがまかり通ることになった。
      • 蒼炎・暁での練成は予め用意されている武器を練成するもので、細身~銀の通常武器のみ。無限に金を稼ぐ手段が存在せず、強化補正の上限も今回の半分で、そこまでバランスを崩壊させるものではなかった。
  • 過去作と比べマムクートというユニットの能力の把握が面倒になった。
    • GBA「封印」では竜石装備時のステータス補正も表示されたが、本作ではFC「暗黒竜」と同じで補正値が確認不能。しかも難易度によって補正値が変わる。
    • FC版『暗黒竜』のマムクートのステータスは特殊防御を持つ地竜以外は、補正値による上限値が全く無いのでステータス通りで挑める(但し、魔竜のみ魔法封じの能力を持っている)。大きな変更とステータス補正がついたのは『紋章の謎』から。
  • 難易度選択はノーマル・ハードの2段階であるが、ハードの敵の強さのレベル選択が1~5の5段階に分かれ実質6段階と無駄に多い。
    • 高い難易度にしても敵の武器とステータスが強くなる、封印以前の作品のように増援が出現したら即行動する位で配置が大幅に変わったり敵が増えたりもしないので変化に乏しく適当感が漂う。
      • 今作では敵が練成武器を使用するという新たな試みがなされているのだが、終盤では勇者系武器(2回連続で攻撃できる武器)の性能を上げた練成武器を持った敵ばっかりになり大味感満載。
    • ハード2以降、主人公でラスボスと戦闘すると確実に追撃される。さらに主人公のステータス期待値では限界まで成長させたとしても一回の戦闘で死亡するため、フルドーピングしない限り本当に最後の止めとしてしか運用できない。
    • 最高難易度のハード5の序盤3マップはボスが強すぎて運ゲーと言われるほど。テストプレイしてないとしか思えない。彼らさえ乗り越えられれば何とかなるが・・・
    • そしてノーマルは一転して物凄く簡単であり、前述した不遇な上級職加入の皆さんも余裕で一軍な難易度となっている。
      • 一応これのおかげで初心者でも容易に入れるようにはなっている。
  • ファルコンナイトが追加されたが、WiFiショップでしか必要アイテムを入手できず面倒。
    • あくまで原作とは異なるオマケ要素だが、期待の大きかった部分であり見過ごせなかったファンも存在する。
  • 支援の付け方とキャラクターが何故このような設定にしたのか解らない。
    • ストーリー中、キャラクター同士繋がりのない組み合わせで支援効果が得られてしまう(例、パオラとフレイ)。
    • 中には支援者数が多すぎる為に支援効果の条件(この条件自体も厳しいが)が揃った上で強力な兵種に変更すると、バランス破壊級になってしまう組み合わせも存在する(マルス+オグマ+サジ+マジ+バーツなど)。
  • 携帯機になり、それまでの携帯機のFE(封印の剣・烈火の剣・聖魔の光石)で出来た通信対戦が今作でも出来るようになった。さらに今まではターンごとにキャラクターを出し合って戦わせる戦闘形式だったが、今作は本編同様マップが用意され、自分の育てたキャラを本編同様に動かして戦うことが出来るようになった。またWi-Fiで遠く離れた人とも戦うことが出来るようになった。
    • それは良かったのだが、Wi-Fi対戦の規制が甘い為、前述の強化練成武器が使用可能チートプレイヤーが横行した。
    • 今作にこのWi-Fi通信対戦を実装したのは、2007年5月1日発行の『電撃DS&Wii Stvle デンゲキニンテンドーDS5月号増刊』の「ファイアーエムブレム 過去・現在・そして…未来」において、任天堂・山上仁志である事が判明している。
      • 本来は『暁の女神』に搭載する予定だったが「新しい要素を入れるとバランスが崩す事と、初のWiiのFEな為に1人用になった」事と「Wi-Fi通信対戦は次回作に対応したい」と述べていた。
    • この追加要素のせいで『暗黒竜と光の剣』『紋章の謎』にあった、強化アイテム、特殊武器と杖アイテムの購入に規制がかかり、前述の不遇な上級職キャラクターの強化をしようにもアイテム数に限りがある為、雀の涙程度しか強化出来ない。
      • でも前述の通り勇者武器の錬成は横行したため意味があったのか?との声も。
    • 対戦の中で「練習」という項目がある。これはその名の通り、プレイヤー側とCPU側が戦うという内容でそれまでの携帯機のFEにもあった項目なのだが、今作では前作まで出来ていた別キャラ軍同士の戦闘が出来ない。つまり練習する時は必然的に同じキャラ軍同士で戦うことになる。
      • 海外版では『暁の女神』の大量追加仕様のクレームを警戒してか、今作品の追加仕様は対戦時のマップが増えただけ。

バグ

  • 戦闘アニメがオンの設定で、チェイニーというキャラを非変身状態で一定回数戦闘させると、ゲームがフリーズまたは次章で仲間や敵が出てこなくなるバグを起こす事がある。
    戦闘アニメをオフの状態で進めればバグは出ないと公式相談窓口の回答があるが、アニメオフでも発生する可能性も有るとのこと。
    • 同年9月出荷以降のROMでは修正されている

評価点

  • SFC版で消えたキャラクター・アイテム・ステージの復活。特にリフの復活やロジャーの説得セリフはファンを歓喜させた。
  • 前述のとおりマムクートの能力補正がわかりづらいものの、そこを差し引いても上画面で切り替えなしにユニットのパラメータを見られるのは快適である。
  • 敵全員の行動範囲をXボタンでいつでも表示出来るようになった。
  • テンポの良さはシリーズ最高。敵の移動省略から敵ターンそのもののスキップ、戦闘アニメもいつでもボタンひとつでスキップ可能とサクサク具合もプレイヤー側で調節できる。
  • マルスと盗賊はレベル30まで上がり、上級職のなかった職に上級職ができた。
  • 出撃準備画面でアイテムの使用、購入が可能。味方の初期配置も自由に変更できるようになった。
  • マップでのセーブが一度だけとはいえ可能なため、やり直しが楽。
    • 今までのシリーズがマップセーブ不能だったため、賛否は多かった。だが初心者へのハードルが低くなると同時に、闘技場での育成に使うなど有用性を見出す経験者も多い。
  • 難易度ノーマルのみ、チュートリアル用のステージ序章が追加された。マルスが国を追われるまでの過程がわかるようになった。
    • チュートリアルとしては良いとしても、話としては蛇足的と言われることがある。また序章では必ず仲間が一人死ぬことになるのだが、仲間を生き返らせるアイテムを使っても生き返らせることができない。
  • 特定の章で特定の仲間を隣接させると会話イベントが発生するようになった。そして見たイベントは後から自由に見られるようになった。
  • 難易度の段階が非常に多く用意されているため、初心者から上級者まで自分の力量に合わせて幅広く遊ぶことが可能となっている。
    • 高難易度こそ批判されるが、従来の3段階難易度に最も近いであろうハード1~3あたりはほとんど問題はない。
    • ノーマルが易しすぎるとの批判もあるが、初心者を対象としている難易度で地雷同然の弱ユニットが発生してしまう事態よりは遥かにマシである。

賛否が分かれる点

  • ゲーム内のキャラグラフィックはイラストレーターのIS・okome *5 が担当。
    • 従来とは大きく方向転換してたリアル調寄りのグラフィックは、「紋章の謎」より続いてきたアニメ調の顔グラに慣れていたユーザーに違和感を与えた。
    • ジェイガンやハーディンなど一定以上の年齢の男性やタリスの戦士三人組、新キャラ勢などは上手くマッチしており比較的好評。逆に不評の筆頭はマルス *6
    • 後述のようにキャラが話しているところ(グラ全体)を見る機会が少なかったり、ステータス画面の顔が縮小版かつ揃いも揃って無表情というところも問題である。
  • リメイクではあるもののシナリオやテキストの変更点が多い。また、SFCのリメイク作である紋章の謎ではなくFC版に準拠した部分が多いので、世代や思い入れに依って賛否が分かれている。
    • では全てがファミコン時代と一緒なのかというとそうではない。
      • ストーリーの全編において、マルスの台詞が「暗黒竜」「紋章」と比べて温和から精悍な口調に改変されている。
      • 現在のCEROレーティングやアメリカの黒歴史に引っかかるであろう用語(例・奴隷市場)や、ヒロイン・シーダの説得セリフ(ファンもネタにしている)が変更されている。
      • ヒロインのシーダがロレンスという敵対する老将軍を説得する際のテキストが変更されたが、逆に説得力に欠ける内容になってしまっている。
      • ミネルバとマリアの会話時にはミネルバの口調が変に女性らしさを強調している。
      • 「暗黒竜」「紋章」にもあったレナの婚約者の話が、何故か削除されている。
      • 村人から貰える「銀の剣」をハーディンに渡して欲しい頼まれた後に、該当人物に渡しても武器LVシステムの変更により使用ができない(「暗黒竜」では可能)。
      • 今作のシナリオは『ファイアーエムブレム 封印の剣』のIS・堀川将之 *7 が担当。
      • 一枚絵にも矛盾があり、立場の高い傾国の王女・ニーナと立場の低い王国の王弟・ハーディンが前者は立っていて、後者は玉座に座っている。『英雄戦争編』だったら問題は無いのだが、『暗黒戦争編』では明らかに間違い。新・暗黒竜のバックグランド5~8章の一枚絵では前者の一枚絵とは立ち位置であるが逆に戻されている。
      • GBA版以降の目玉要素の一つであった支援会話も追加無し。キャラによってはSFC版から一切会話が追加されず、死に際以外に台詞が無い者も。昔の雰囲気が壊されたりなどということは無いが、海外向け(海外版はGBA以降しか無い)とされる割には味気ない。
  • 今作で最も強い賛否を招いている兵種変更システム。キャラクターの職業を変更できるシステムである。
    • 兵種ごとに定められたグループの範囲内で、回数制限などはなしで変更可能。また、味方全体で職業ごとの最大人数が存在し、これはその職業の味方が仲間になるタイミングまでゲームを進めることによって増加する。
    • このシステムの悪い点として、変更そのものは手軽に出来てしまうため、キャラクターの個性が薄まった。思い入れがある人ほど(FE漫画からゲームに入った人他)キャラクターのイメージが崩れたと言う人も多い。
      • キャラによっては初期についてる職業より、変更した方が強かったりする。それなりの人数が当てはまってしまうのも、思い入れのある人にとってはもどかしい。
      • 逆に成長率の高いキャラのクラスを変更できることで、成長率はイマイチだがついいてるクラス自体が強いゆえのメリットや需要が無くなったキャラも(アーチャー系に特に顕著)。
      • キャラによってどのステータスが伸びやすいかは異なるので、職業による得手不得手はある。
    • 良い点としては、気付いたら偏った編成になってしまっていた場合に、このシステムを用いて足りない部分を補強するができるようになっている。
      • 今回の成長率のシステムは個人の成長率+職業固定の成長率となっている。そしてステータスは個人のステータス+職業固定のステータスとなっている。そのため魔力の低いキャラを魔力の上がりやすい職業につけて弱点を補うというように、キャラの成長をある程度操れるようになった。
      • マリクのエクスカリバー、リンダのオーラ、エリスのオームといったかつての専用武器が、エクスカリバーは男性専用、オーラは女性専用と、若干の条件はあるものの誰でも使える。オームは王女専用になった。
    • また、リフを剣士にしたり、特定の兵種ばかりにしたりとある程度自分のこだわりを押し出したネタ編成ができる。
      • しかしそうすると今度は上述の兵種ごとのグループ分け、職業最大数が邪魔をする。ナバールを傭兵には出来ないし、出撃枠のほとんどを埋められるのは加入数が多いソシアルナイト系ぐらい。逆に海賊系とダークマージ系は加入数が少ないため二人しかつくれない。
      • 要は否定側から見ると縛りが緩すぎるが、肯定側から見ると縛りがキツいということである。
  • 三すくみの導入、そして武器ランクが高いほど三すくみが重要なバランス。
    • 原作では不遇な武器、斧が使えるようになった。このため武器の使い分けで戦いを有利に運ぶことができるようになった。武器ランクが高いと従来のシリーズより高い数値補正が付くようになった。
    • だが調整不足な点が見受けられ、当時のデータをそのまま写しているため敵が槍だらけになり、当時と真逆で剣不利・斧有利とよく分からない事態になった。
  • 今作はGBA3作及び暁などで批判されていた回避ゲーを根本的に解決するために命中回避計算式の一新、及び武器の命中を更に上げるといった措置を取っている。
    • 結果として、とてつもない受けゲーとなった。従来とは違い、回避に頼らないプレイをする必要が出た。ゴリ押しがしにくくなったととるか、、戦略性のあるプレイが出来るようになったと取るかで意見が分かれる。
      • 今作で立場がかなり弱いのがソードマスター。長所であった回避力は受けゲー化により役に立たなくなり、最大の強みであった必殺率補正付加は命中+10%に変更。元から命中が高いクラスであり更に今作は受けゲーであるため何の強みにもならない。オマケに敵に槍持ちが多いためにで3すくみで負けるなどもかなり不利な点。全く使えないわけではないものの、リメイク元とは別方向に兵種間に格差ができてしまった。

総評

おそらくは新規ファンも当時のファンも満足させたかったのだろう。
実際やり方次第ではファミコン時代のものとそこまで変わらないプレイが可能(途中セーブしない&兵種変更しない&外伝に行かない&序章のイベントでフレイを囮にする)であるし、逆に初心者にはそれらのシステムがあればクリアできるような仕様となっている。
ただし、システムをフル活用しないことはもはや縛りプレイ・制限プレイであるという意見もあり、ここらへんがユーザーとのズレである。(搭載されているシステムを「(途中セーブ等)使いたくなかったら、使わなくていい」(インタビューにての発言)というのはおかしいという意見もある。)
システム面はいろいろ便利になっていて(シリーズのよい所を取り入れたり、難易度も6段階用意されているため)、それなりに遊べるシミュレーションRPGではあるので、過去作やFC・SFC版からの変更点を受け入れられたり、上記のように「使わないものは使わない」と割り切れる人ならば大きな問題はない。
しかし、どっちつかずであった事 海外版『暁の女神』の追加要素が災いし 、結果的にはFC版以上に評価がブレることになってしまった。

  • 日本の大手レビューサイト「NintendoDS mk2」でも,大きく評価が分かれている。
  • また、『ゲーマガ』2008年11月号の「新作ゲームソフト 満足度ランキング」では、6.2点。更に同誌の1年間のランキングはワースト10位圏内だった。

なお、海外の大手レビューサイト「Metacritic」では、メタスコアは100点満点中81点の高得点を獲ってるのに対し、ユーザーサイドのスコアは10点満点中6.3点と若干低めの評価を下されている。 どちらかと言うと海外向けで作っているのにあちらでも賛否両論となっている。≫ソース 2009年10月20日に、WiiのバーチャルコンソールにおいてFC版が配信された。 しかし兵種変更システムを含め、良くも悪くも「暗黒竜のような別ゲー」と言えるリメイクなので、決してこのリメイクの価値が全くないというわけではない。

後日談

Touth-DS.JP - 桜井政博さんが訊く『ファイアーエムブレム新・暗黒竜と光の剣』にて、プロデューサーの成広通氏は、ファンが好んでプレイする全員生存(リセット)プレイを「普通じゃありませんよ(笑)。」とコメントしている。

  • ともすれば旧来のユーザーのプレイングを否定しているため、古くからのFEファンの反感を買うことになった。
  • FEの本当の生みの親である加賀氏も、トラキア776でのインタビューで全員生存プレイについては「それだけがプレイの仕方じゃないとわかって欲しい」「遊び方は人それぞれである」とも答えている(ソース)が、成広氏の場合は上記の問題点にも書かれてるように、外伝に入るための条件や追加キャラが仲間になる条件にわざと殺害させないといけないような仕様にしているため、「俺の考えたとおりのやり方でやれ」と言ってるようにしか聞こえないと言う批判が多いのである。
    • なお成広氏の発言のソース元はこちら
  • ニンドリのインタビューで、本来は『紋章の謎』をリメイクする予定だったが、任天堂との話し合いで『暗黒竜と光の剣』のみのリメイクになった経緯があることが明かされた。
    • そのインタビュー内では、プロデューサー・成広通が「FEの生みの親」と紹介されたり、同氏が「『新・暗黒竜』は『暗黒竜と光の剣』の集大成」と発言したりしている。
      • 更に、発売元である、Sony Music ShopANIPLEX GAME MUSICやamazon.co.jp、ヨドバシ.com他通販サイトの『ファイアーエムブレム 新・暗黒竜と光の剣 オリジナル・サウンドトラック』の紹介文においても「ファイアーエムブレムシリーズの生みの親であるスタッフたちの対談」と言う記述がある(但し任天堂公式サイト・ファイアーエムブレムワールドのインフォメーションや一部の通販サイトでは修正をされている)。因みに参加したスタッフは成広通とFEの第1作目から音楽を担当している辻横(『暗黒竜と光の剣』では旧姓・馬場)由佳。
      • 辻横女史に関しては「FEのテーマ」がCMソングなどで知名度を上げた上に、廃盤となった『ファイアーエムブレムキャラクター・テーマ集』で「マルス」のテーマ曲を「FEのテーマ」にしたと言うこともあり、「FE音楽の生みの親」と見ても問題ないのだが、成広の場合は『暗黒竜』『外伝』の公式ガイドブック(小学館)のインタビューですら登場していないので、ユーザーの認識とズレが生じている(ガイドブックに登場しているのはFEの産みの親であるIS・加賀昭三、ディレクターの任天堂・寺崎啓祐、グラフィッカーの任天堂・大澤徹、任天堂・CMスタッフのみ)。
      • FE・TS裁判のことで加賀氏の名前を出したくないor出せない事情があり、成広氏はFEシリーズ1作目のバックサポートからずっと開発に関わっている。しかし後日、ニンドリの、『新・紋章の謎』インタビューでは元のプロデューサーに修正された。
  • 小学館の公式ガイドブックでは『暗黒竜と光の剣』にあった著名人のコラム、『紋章の謎』にあった著名人のインタビューが全く無く、「何故今回は無い」のかと疑問を上げる者もいた(コラム、インタビューについての詳細は各項目を参照)。
  • 公式HPファイアーエムブレムワールドで、「みんなでつくる 『新・暗黒竜と光の剣』ミュージアム」が開設。ファンからのキャライラスト募集や新キャラの設定イラスト公表などが行われた。
    • 一方、「封印の剣」~「暁の女神」まであったスタッフとユーザーとのゲームについてのQ&Aは実施されなかった。