らき☆すた ネットアイドル・マイスター

【らきすた ねっとあいどるまいすたー】

ジャンル 育成シミュレーション
対応機種 プレイステーション・ポータブル
発売元 角川書店
開発元 ブリッジ
発売日 2009年12月23日
定価 通常版:6090円、DXパック版:8190円
分類 微妙判定
諸条件をクリアできる者にとっては普通
ポイント キャラゲーとしてみれば光る点もあるがゲーム構成に阻害される
あまりにオタク向けのネタ&クイズ
ゲームとしては粗が目立つ出来
自重しないパロディ

概要

  • らき☆すたを題材にしたゲームとしては第4作目に当たる。今作は前作とは異なり、パロディ要素を前面に出した作品である。
    • タイトルからして「アイドルマスター」から来ている。シナリオ冒頭でこなたが「似たようなゲーム」の話を出すなど、確信犯的なネタ多数。
    • 他にもゲーム内容やプロローグなどはクイズマジックアカデミーのパロディを含む。
    • こうしたパロディ&版権要素主体、超展開上等のノリは、アニメによるブレイク以前に発売された萌えドリルシリーズ(DS版)のノリに近い(こちらも当時ブームであった脳トレのパロディであった)。ただし、度合いとしてはさらに極端になっている。
      • 萌えドリルはストーリーラインがしっかりしているわけでもないため、同列とは言えないが。また萌えドリルシリーズが出た際には脳トレブームの関係で他の版権物でも多数同種のものが出ている。
      • そのため前作(桜藤祭)のノリを期待して買うと全力で後悔する
  • なお、ファミ通におけるレビュー評価は8/8/6/6とキャラゲーとしてはまずまずでまたぞろ親会社補正かと後ろ指を差す者も。
  • そもそも発表当初は普通の育成物を期待していた層が少なくなかった。そういったファンからは全力でクソゲー扱いされている。

問題点

  • 育成はミニゲームか、クイズ形式のミニゲームを何度も繰り返す必要がある。
    • ミニゲームだけ見れば、PSP屈指のバカゲーバイトヘル2000を髣髴とさせる。
    • 割とどのゲームも判定やシステムにクセがあり、慣れるまではゲームオーバーのループになりがち。
    • ファン暴走に至っては鬼畜難易度+運ゲーというひどさ。
      • とはいえこのゲームは暴走を起こさないことが前提であり、そうしたプレイは充分可能。仕様上ファン暴走をクリアして続行しようという方が例外ケースなのだが、それはそれでゲームとしてどうかという話ではあるが。
  • 最初育成できるのはこなたのみで、好きなキャラを出すには何度も繰り返さなくてはいけないので、作業になりがち。
    • 『最初はキャラ限定、条件で開放』はらき☆すたのゲームではお約束である。ただし、当初はゲームオーバーが基本になりがちなこのゲームではかなり手間がかかるためかなり面倒を伴う。
    • 2~3周ほど稼ぎプレイを交えれば攻略に必要なアイテムや資金(AP)も集まるので、そこまで頑張れれば、あとは後述のPV配信を楽しむ片手間作業程度で済む。ただしそこまで耐えられずに挫折する人も多い。
  • クイズはこのゲームのメイン要素と呼べるものだが、いわゆる「常識問題」はほぼ皆無で殆どがアニメ・ゲームネタや2ちゃんねるやニコニコ動画ネタなど。つまりマニア向けであり、しかもネタの範囲がアホかと言いたくなるほど広い。ディープなファンでないととても知らないようなものばかり。
    • クイズゲームの皮を被った覚えゲーだと思った方がいい。元ネタが全部わかったらネ申レベル。
    • らき☆すたのゲームらしく、キャラクターのプロフィールや画像を使った問題もある。難易度的にはこちらのほうが低いが、それでも難問が多い。「アニメ・漫画でらき☆すたは全部見た」というだけでは全く持って実力不足。
    • クイズで対戦するCOMの強さはキャラ次第。みさおのように自信満々に間違えるアホの子もいれば、みゆきやひなた、ゆかりといった、問題を覚えててもキツイ相手も。特に全く自重する気のないゆかりの鬼畜っぷりは多くのプレイヤーに絶望を与えた。全体的にはかなり強いこともクイズが覚えゲー化する原因。

評価点

  • 一方でキャラゲーとしての要素は十二分に組み込まれてはいる。
    • 登場キャラクターは20人以上フルボイス。かがみ・つかさ以外の柊一家とかなた以外は原作登場のほぼ全キャラが使えるという大盤振る舞い。
    • PV配信で流れるミニドラマは質・量ともに充実している。
      • 複数人ユニット専用のキャラにまで各個人の台本が用意されており、総数は400を軽く超える。当然全てフルボイス。
      • 同じドラマでも、選択肢によってシリアスからギャグまで展開を変えられるのもらき☆すたらしい。選択肢によるゲームへの影響はないので、好きに選べる。
      • ゲームの仕様上、クリアにはPV配信が必須と言うことも含めて考えると、むしろこれを見せるのが主目的で、他の要素はそのためのオマケと割り切っているのではないかとすら思える。
      • ただし、そこにいたるまでにミニゲームを繰り返して貯めたポイントでらきポンといわれるガチャガチャを回し運よく台本を入手してやっととかなり手間がかかる。

賛否両論点

  • パロディ要素もらき☆すたのゲームには昔からつきものであり、『らき☆すたらしさ』という面では前作がむしろ薄い部類だったと考えればプラス要素と言えなくもない。ただ当のパロディ内容に関しては質・量の関係で賛否両論ある。
  • 作中のネタがどちらかと言えば某動画サイト絡みのネタなどへの偏りが酷かったのはアニメ版の人気の出方に伴う部分がある。そのせいで分かりやすいものばかりで作品のエッセンスとして作用していた旧作に比べてパロネタなどに賛否が出る結果となったのは皮肉な話ではある。

総評

  • キャラゲーとして特化された作品であるとは言えるが、間口が狭くらき☆すたファンならば必ずしも楽しめると言うものでは無い。寧ろらき☆すた以外の作品に詳しくないとクイズで詰りまくる。キャラゲーとしてはある意味ここが致命的かもしれない。
    • 前述のようにキャラ数、作品らしさ、ミニドラマの出来映えなど、キャラゲーとしての要素は揃っているため、序盤の作業に耐えられ、かつキャラゲーと割り切れるならそれなりに楽しめる作品ではある。ただし過度のパロディや超展開を笑って流せる程度の度量は必要。
    • 一方でゲームとしては単調かつ理不尽な面も多く、パロディネタが自重しなさすぎることもあって、楽しむところまで行く前に挫折した人、パロディネタを受け付けない人、ゲームとしての面白さを求める人などからはクソゲー扱いされることが多いのも事実であり、人によって評価が分かれやすい。少なくともファンだからと言って安易に手出しできる作りのゲームではない。
      • キャラゲーだからということで許容できるかどうかでギリギリのライン上にある出来か。コアなキャラファンであればPV配信ネタで楽しめるだろうが、単に「アニメや漫画で見て面白かったから」というノリで買ってしまうとそのあまりのオタク向けっぷりを受け入れるのは難しいだろう。元々オタク向けのあるあるネタなども多いオタク向けと言える作品だが、度合いや方向性があまりにもディープすぎた。
    • 当作品の扱いは当初判断が分かれたが、結局興味があると言うレベルの人間や普通のファンレベルでは門前払いでコアなファンでも否よりの賛否両論という極端さが糞ゲー認定の決め手となった。ただし、非常に粘り強くゲームをプレイする気力があるのであれば手を出す価値が無いわけではない。中古市場での値崩れも激しいので一考の余地はあるだろう。正式な攻略本などは無いが、攻略wikiなどを参考にしてみるといい。

余談

  • 売り上げ的には初週30000弱、発売翌週の時点でワゴン周りという店もちらほら出てしまった。
  • 一応記述しておくが、声優は桜藤祭同様アニメ版のものである。(というのも、前々作の『真・らき☆すた 萌えドリル~旅立ち~』では、発売当時はすでにアニメによる声優変更後だったのだが、ドラマCDや初代『萌えドリル』の声優を起用していた)