ファイナルファンタジー

【ふぁいなるふぁんたじー】

ジャンル RPG
対応機種 プレイステーション・ポータブル
発売元 スクウェア・エニックス
開発元 トーセ
発売日 2007年4月19日
定価 3,990円
分類 劣化移植・微妙リメイク
ポイント 追加ダンジョンの仕様
備考 アルティメットヒッツ:2009年7月30日発売/2,940円
ファイナルファンタジーシリーズ関連作品リンク

概要

初代『ファイナルファンタジー』のPSP移植版。ファイナルファンタジー20周年記念作品の一つでもある。

ベースにしているのはGBA版『FF I・II』に収録されていたIであり、追加ダンジョンであるSoul of Chaosなども収録している。
FFIの移植はWSC、PS、携帯電話、GBAに続いて通算約5回目(別メーカーから発売されたMSX2版も合わせると6回目)で、乱発しすぎではないかと不安視する声もあった。
価格は一本のソフトとしては控えめになっている
後にリリースされたiPhone及びiPod touch用アプリ版も、このPSP版をベースにしている。

GBA版からの変更点・不評点

時の迷宮

追加ダンジョンなので行く必要はない。ただしアートギャラリーを完成させるには、ここを最低8回はクリアしなければならない。この迷宮にはGBA版の内容に加えて、手に入るアイテムが追加されている。

  • このダンジョンは、まず「たたかう」不可、攻撃力半減など、プレイヤーが任意に能力を封印する必要がある。すると封印した能力に応じて時間をもらえる。
    • 当然、「たたかう」と「まほう」を両方封印して「防御力を半減」したりすると、戦闘では苦戦することになるためどの能力を封印するか考える必要がある。
      • ただGBA版で追加された最強魔法が無限に使えるアイテムがあるので、最低「アイテム」だけあれば何とかなる。そのせいか「アイテム」封印でもらえる時間は「たたかう」より多い。
    • あとは迷宮に進み、与えられた時間内にフロアの仕掛けを解く。これを繰り返すとボスの部屋に到着して追加ボスを倒すというもの。
  • 今作の迷宮の仕掛けの問題でよく話題に上がるのが「討伐指令」というフロア。
    • 部屋をうろついているドラゴンの中から、指定された種類を指定された数だけ倒す、という内容。
      • ドラゴンの種類は角の本数と尻尾と羽根の長さで識別するのだが、批判される点はこのドラゴンが小さいドット絵で非常に見分けがつきにくいということである。
      • 倒すドラゴンは一度しか言われない。「角が2本で羽根が長くて尻尾が短いドラゴンを4匹」などというのを一度に覚えなければならない。メモは必須である。
      • どの種類のドラゴンも一度に一匹しか現れないので、一匹倒すたびにフロアから探さなければならない。
      • 一度成功しても終わらず、次に二種類のドラゴンを指定される。それも成功すると次は三種類指定される。
      • 三種類のドラゴンを覚えて、細かいドットを見定めながら、さらに倒した数まで正確でなければならない。メモ必須でそれでも混乱する。
      • 倒す数もランダムで、多いときはかなりの苦痛を強いられる。
      • また一匹でも間違えると、最初からやり直しであるためストレスが溜まる。
    • 「隊列を乱さずに歩く」という緻密な操作を要求されるフロアもある。時間切れになると歩いてる途中でも敵が出現して突破困難になる。
    • フロアはランダムで選ばれるので、失敗した場合すぐに再挑戦はできない。
      • 時間切れになるとクリア扱いにならないのだが、それでも終わるまでそのフロアの仕掛けを解かなければならない。
      • 一度クリアしたフロアはタイトル画面から挑戦できるようになる。つまりクリアしないと練習できない、このことは不親切だと指摘されている。
  • ちなみに迷宮内ではセーブできない。中断はPSPのスリープ機能のみ。
  • 他にダンジョン内の仕掛けは計算問題、暗記などがあり、人によっては楽しめるものもある。

13-2にも同名のダンジョンが登場する。こちらもやはり謎解きダンジョンになっている。

賛否両論

追加アイテムに関して

  • 最強の剣として「バーバリアンソード」が追加された。「蛮族の剣」というネガティブな意味合いを含んだ名前の武器が、歴代シリーズの最強武器を差し置いて最強の剣となっている。
    • この剣はFFXIから引用されたものだが別に強い剣ではなく、このPSP版で謎のパワーアップを遂げた。
      さらに後に『ディシディア ファイナルファンタジー』でもFFIの戦士の最強武器として登場し、コアなファンにとっては馴染みのない武器のために物議をかもした。
  • 他の追加アイテムも、原作で強くなかったものが多い。
  • 引用元では戦士系専用だった重装備が、なぜか軽装備の赤魔道士でも装備できるよう設定されているため、結果ジョブ間の能力格差も広がってしまったと指摘する声もある。

バランス面

  • GBA版は少しの経験値でレベルアップ可能なバランスとなっており、「手軽にできる」という意見もあるが、FC版をプレイしていたファンの中には「簡単にしすぎでは?」という声もあった。
  • そのためか今作は、GBA版からレベルアップに必要な経験値が増加していている。
    • ザコ戦は依然として簡単であるため、GBAと同じ感覚で進めるとボス戦のみ苦戦するという事態になるため「バランスがちぐはぐではないか」と指摘する声もある。
    • ちなみに元のFC版は、どちらかというとザコ戦のやりくりで苦労するゲームである。
      • だが極端にバランスが破綻しているわけではないので、初めてプレイする分には問題ないかもしれない。

評価点

  • グラフィック
    • 「一番綺麗なファイナルファンタジー」と宣伝されただけあってグラフィックは綺麗になっている。
    • 細か過ぎるゆえ「RPGツクールっぽく見える」という意見も少なからずあるが、フィールドや敵のグラフィックもすべて書き直されており、隠しダンジョン「Soul of Chaos」に登場する歴代ボスたちのグラフィックもすべて新規のものとなっている。プレイしてきたファンは新鮮に感じるだろう。

総評

現時点でのFFIの最終形態であり、総合的に考えればGBA版と比較しても完成度は上がっていると言ってもいい。
だが調整を重ねすぎたゆえのバランス面の問題点や追加ダンジョンの仕様の不親切さゆえ、不満をもつプレイヤーも少なくなかった。
ちなみに、ほぼ同時にFFIIもPSPに移植されている。
これもGBA版ベースにダンジョンが追加された作品だが、こちらの追加要素はII独自の「ワードメモリーシステム」をうまく生かしたダンジョンであり、IIに慣れたプレイヤーならかなり楽しめる内容となっている。