未来神話ジャーヴァス

【みらいしんわじゃーう゛ぁす】

ジャンル RPG
対応機種 ファミリーコンピュータ
発売元 タイトー
発売日 1987年6月30日
分類 クソゲー判定
ポイント 広大なマップに放り出されるプレイヤー
全体的にショボイ
作業ゲー
理不尽なアイテム探し
ハンバーガーも無い

概要

RPG初のバッテリーバックアップ搭載ソフト。パッケージでも2Mのバッテリーバックアップを前面に押し出し
響きの良さそうなタイトルと世紀末感のあるイラスト、目を惹くようなアイディアを盛り込んだシステムと期待がもてそうだが
メーカーはあのたけしの挑戦状を作ったタイトー。ゲーム中のフォントがたけしと同じところから地雷臭が漂うが…

ストーリー

新地球誕生にまつわる神話のうち、もっとも有名なものの一つに

「ジャーヴァスの神話」がある。

この神話の真相をキミだけにお話ししよう。

昔地球には高度な機械文明があった。その中心都市には、ニューヨークや

東京などがあり、交通手段も発達していた。しかし、人口の増加から地球は

手狭になり、人々は新しい居住世界をもとめ、高速宇宙船に乗り込み

未知の空間に飛び出していったのである。

その中には宇宙探査船ジャーヴァス号の姿もあった。

このジャーヴァス号が数々の苦難を乗り越え、やっとの思いで地球に

戻ったとき、乗組員は1人だけになっていた。

彼はなつかしい地球を視界に捕らえると光速通信装置のスイッチをいれた。

「ケネディ宇宙空港、ケネディ宇宙空港、応答せよ。

こちら、探査船ジャーヴァス号。応答せよ・・応答せよ・・」

しかし応答はなかった。

彼は探査船をアメリカ大陸(らしきところ)に不時着させ、母なる大地を踏みしめた

だが何かがおかしい。かっての文明の形跡はどこにもないのだ。

住人も違っている。 ハンバーガーも無い。

そして、あの巨大都市ニューヨークもない!

一体地球はどうなってしまったのだ。

やがて彼は旅立った、昔の地球を探すため。大変化の原因をさぐるため。

そして、自分の生きる道を見いだすために。

彼のその後の行動そのものが「ジャーヴァスの神話」と呼ばれている。

そして、その神話を作るのはキミ。ジャーヴァス号のパイロットこそ、

キミにほかならないのだ。

  • 「神話の真相を君にだけ教えよう」と言っておきながら、いつの間にかジャーヴァスのパイロットにされているプレイヤー。いったい、誰に聞かせようとしているのか。

問題点

RPGとはいっても、プレイ時間の大半がクリアに不可欠なアイテムの探索と仲間集め、そして金稼ぎという作業ゲー。
ゲームを始めると何の説明もなくフィールドに放り出される。ここまでなら当時のソフトとしてはありがちだが…

  • 移動速度が遅い。
    • 主人公はとにかく歩く速度が遅くのらりくらりと歩く。それに対して敵、味方になるキャラ、街の人すべてが主人公より早く動き回る 。
      4方向にしか動けない主人公に対して8方向に縦横無尽に動くキャラ。この世界で一番動きが鈍いのが主人公である。
    • また、画面スクロールが主人公中心に動かず画面の端から外に向かって移動することで徐々にスクロールしていく方式のため余計に歩く速度が遅く感じられてしまう。
    • 敵・味方・町人は特定の場所を通過すると出現する仕様のため、街中などで情報を集めようとすれば何度も歩き回って
      画面を少しずつスクロールさせ、出てきたキャラに画面外へ逃げられて消える前に話しかけなければならない。

  • マップは新地球の王になるという目的のためか地球の広さを表すように無駄に広い。
    • 一見、怪しげに見えて何もない場所がほとんどだが、この広い世界のどこかにゲームクリアに必要なアイテムがいくつか落ちており、
      ほとんどノーヒントで「たんさく」を使用し見つけ出さなくてはならない。
    • 足の遅さ、画面スクロールのもったり感から余計に広く感じるため歩いているだけで疲れる。
  • マップの広さに反して移動手段や通行手段はことごとく不親切。
    • 離島へ渡るには船を使うことが多いが船小屋に入った時点で強制的にそこへ連行される。
      どこへ行くかは教えてくれるがそれは船小屋に入った後であり事前にどこへ行くかを判断する術はない。
    • ゲームの中盤以降に特定のキャラと会話することにより切り株ワープ、骨ワープ、石ワープ、木ワープの4種類のワープを身につけられ
      特定の場所のワープに対応するオブジェクトに触れることで遠く離れた土地へ移動できるのだが当然のように目印も無ければ行き先もわからない。
      必須ルート上にあるワープは小さい島にしかないが、移動を楽にするためのワープは広い世界で延々とオブジェクトを触り、行き先も自分で把握しなければならない。
      • ワープ習得前に到達すると脱出手段がないために詰む島があったりする。
    • 入るとスタート地点に戻されてしまう「初心の館」と呼ばれる建物がある。もちろん普通の建物とは見分けがつかない。
      同じようにどこへ飛ばされるかわからない「惑いの宿」もある。タチが悪いのは結構な街でこの2つが紛れているため街中でも油断できない。
      • 惑いの宿で飛ばされる場所にはある程度法則性があるため、入る前にセーブを使ってやり直せば
        どちらも移動を楽にする手段として使えないこともない。だが中の覆面魔道士の胡散臭さから罠としか思えない。
    • 街にはまれに店主の後ろに扉があり、(一部は条件付きで)そこから先へ進める建物があるが建物の裏に出ると戻れなくなる。
      この世界の人間はどんな生活をしているのか? 先へ進めず、帰る道もなければそこで詰む。
    • 移動手段に共通することはすべて一方通行であり、到着した場所の周りには何もないことがほとんど。
      先へ進むにも元の場所へ戻るにもまた別のルートを探さなければならない。
    • これら移動手段による詰み防止のためか、IIコンで「上上下下ABAB」と入力すると、どこにいようがスタート地点に一瞬で帰ることができる。
      一応、裏技扱いにはなっているが街の情報屋から聞くことができる。
  • 謎解きが難しすぎる。
    • 素早く動き回るキャラにやっとのことで話しかけても下らない話や断片的過ぎるヒントが多い。
      やっとの思いで捕まえたと思ったら「いい てんきて゛すね」。脱力モノである。
    • 具体的なヒントがないこともないがそれにはまた別の問題があり、特にアイテムを見つけるには怪しいと思った場所を1マスずつ探索しなければならない。
      更に先へ進むと特定のアイテムを使わないと取れない。 広大すぎるマップでこれは骨が折れる。
      道端にハッキリとわかるグラフィックで落ちているものはすべて換金用アイテムである。
    • ひどいヒントの例として「さは゛くに いちばん ちかい かいか"んから きたへ8ひ"ょう」
      歩数ではなく秒数と来た。探索するにもまず「砂漠に一番近い海岸」が間違っていれば見つかるはずもない。
    • 後半になると敵がいないのに突然ダメージを受ける。これは敵が透明になっており「スコープ」を入手して使わなければ表示されない。
    • 最終ボスは最高レベルと最強装備でもまず勝てないほど強いのだが「クリスタル」を使うと一発で倒せる。
      ヒントと思しきものはあるのだがそれが「くりすたるは きょうてきを はいし゛ょする」  わかるか
  • ストレスのたまる戦闘システム。このゲームはAボタンで武器を振り、飛び道具を買うことでBボタンで間接攻撃もできるのだが…
    • 武器のリーチが短すぎる。リーチは主人公を三頭身とすると一頭身ぐらいしかない。また、どんな武器を買ってもリーチは同じ。
      主人公の図体がやたら大きいため当たり判定も大きく、攻撃を当てると一瞬敵がひるんで点滅する間に連打して敵を倒さなくてはならない。
    • 通常攻撃は上下左右4方向にしかできないが、敵は自由に動き回り斜めから体当たりしてくるのはザラ。
    • 飛び道具を買うことでBボタンで間接攻撃もできるのだがこれがコマンド表示との切り替え制。
      スコープを使わなければ敵が見えない後半の城など画面が切り替わる度にステータス画面を出してBボタン設定をする必要がある。
    • また、飛び道具は画面に一発ずつしか撃てない。一度撃ったら敵か障害物に当たらなければ連打しても投げた音が響くだけ。
      この仕様は敵も同様だが8方向に動き回り2、3体で湧いてくるので敵だけはそこまでデメリットになっていない。
    • このゲームではフィールド画面は上からの見下ろし型2Dだが、ギルドの試合や暴君の城に攻め込んだ時はなぜか横向きアクションに変わる。
      上を押すとジャンプでき、このスピードだけは速いのだが敵を無駄に出現させてしまったり、そもそもジャンプしても敵も飛び道具も回避できないため
      使ってくる相手がほぼまったくいない地を這う飛び道具を回避するためにしか役に立たない。
    • 装備品が役に立たない。一部の敵に対しては高価な防具を買ったところで、触れると即死なので意味が無い。
      • しかもその敵がゲームの進行上、倒さなくてはならないものである。倒し方さえ分かれば、あまり強くは無いが…
    • 他に重要なものとして武器や防具を買ってもステータスの攻撃・防御が変動しない
      ステータスで表示される攻撃と防御はギルドとレベルを計算した素の状態であり、武器防具の性能は加算されないのでまったくわからない。
      終盤の値段が高い防具は敵に触れた時のダメージがかなり減り、効果がわかるレベルではある。
    • 魔術師の魔法は経験値を消費して使う。MP(マジックパワー)に該当するものがないので仕方ないとはいえ効果と消費量が釣り合っていない。
    • 減ったHPを回復するには薬を買って使うか、魔術師の魔法を使うしかない。宿屋などと気の利いたものはこの世界には存在しない。
      • 薬は1つで50回復で1個65G。まとめ買いするとわずかにお得だがこのゲームの金銭事情では序盤は厳しい。魔法は一度で全快するが経験値を500消費する。
  • 金を集める手段が乏しすぎる。このゲームは敵を倒しても直接金は貰えず仕事屋から請け負うことで報酬として受け取るのだが…。
    • 仕事屋の場所と換金アイテムの場所をまったく考慮していない。
      • ゲーム開始後、依頼で「どくろばな」を選んでしまうと詰む。手に入れるために関所を抜ける必要があるのだが
        往復で200Gかかり、依頼の報酬が200Gなので意味が無い。ゲーム開始時は80Gしか持ってないためどうにもならない。仕事のキャンセルは不可である。
    • 2つ3つ先の大陸に落ちているアイテムが平然と依頼リストにある。仮に取ってこられたとしても仕事屋がある大陸を基準にされるため報酬は安い。
      • そのくせ後半高値で換金できるアイテムは中盤の大陸にあったりする。ただし謎解きを込みで。
    • 他の仕事には敵を決まった数だけ倒してくればいいという経験値稼ぎも兼ねて一石二鳥の仕事があるが…
      • 50体倒して250Gしか渡さないというふざけた内容。先の大陸には100体倒せば1000Gと言ってくる仕事屋があるが達成すると900Gにまけろと減らされる。
      • 後半の武器防具は1万G以上するためこれだけで稼ごうと思えば本当に作業ゲーである。
    • 実際には終盤はワープを駆使して5000Gで引き取ってもらうアイテムをループするほうが早い。
  • 面倒なだけの戦力システム。
    新地球の王になるためにギルドの戦闘で名声を上げ、フィールドを歩く味方キャラを引き入れ軍を作り、それぞれの大陸を支配する城へ攻め込むのだが…
    • ギルドで戦う敵が強すぎる。触れてしまうと即死するので接近戦しかできない序盤でどうやって倒せばいいのか?
      • 敵の飛び道具をわざと食らい点滅した無敵状態の時にすれ違い様に切りつける、という驚きの方法。
        序盤の経験値・装備からいってまともに戦って連打しても勝てないため、本当にこれが攻略法のようである。
    • 城へ攻め込むにはただ適当に味方を集めればいいわけではなく、特定の兵士ごとに決まった数以上が必要。
      その上、強い兵士ほど高い名声が必要になるため何度もギルド戦闘をしなくてはならない。
      最終的に名声は100以上も必要になりギルド戦は1回50Gかかるので…
    • 重要な仕様として加入したギルドを途中で変更すると名声は0になる。 名声は本人ではなくギルドにあるというのか。
      • ギルドには剣術士、格闘士、魔術師の3つがありそれぞれ特徴が異なるのだがこのせいで名声が上がってくると気軽に変更できない。
    • 仲間にできる数はフィールド上の1人につき25人。上級兵士はそれぞれ上限が255人のためうまく捕まえられればすぐだが
      下級兵士はそれぞれ1000人以上も仲間にできるので仲間に引き入れるために延々同じ場所を歩き回る作業。
    • 各地域を繋ぐ関所を通るにはギルドで100Gで売っている消耗品の手形が必要なのだがここで更に仲間にした下級兵士までそれぞれ1/8ほど徴収される。
      まったくアナウンスがないためいつの間に減ったかわからないことが多い。尚、医師団が仲間にいれば徴収を防げるが仲間にできるのはゲーム後半。
    • 城に攻め込みボスを倒すと必ず「ふ゛かを はんふ゛ん のこし…」というメッセージが出る。フィールドに戻って確認すると自軍の全兵士が半分になっている。
      • このため城をクリアするほど部下の数は減り、終盤の城ほど多数の種類の兵士が数多く必要になるためワープを駆使してかき集めなければならない。
  • どこでもセーブできるがこれのせいで詰みやすい。
    RPG初のバッテリーバックアップ搭載を謳っているだけあってステータス画面で「おわる」を選べばどこででもセーブできる。のだが…
    • 初心の館や惑いの宿はこのシステムを逆手にとって設置されたと邪推できなくもない。これらで即セーブする癖をつけてしまうと厄介なことになる。
      脱出方法のわからない島でセーブしてしまってもフィールド上ではあれば最悪、帰還コマンドが使えるので安心、と思いきや…
    • 洞窟や城など横向きアクションに変わった面でもセーブできる。洞窟はほぼすべて通路などで引き返すこともできるが
      城は一度攻め込んだらクリアしないと脱出できない。 また、横画面ではスタート地点への帰還コマンドも使用不可
      死んだらセーブしたところからやり直すしかなく、セーブはいつでもできるため、クリアできない状態に陥ってセーブしてしまうと完全に詰む。
  • BGMは驚きのタイトル、フィールド、横アクション時のたった3曲。
    • 特にフィールド曲は延々同じものを聞かされ続ける羽目になる。曲自体はそれなりに良いのだが荒廃した地球のイメージとはかけ離れている。
  • エンディングはやる気のないグラフィックとエピローグが書かれた一画面のみ。
    その後、やはりやる気のないスタッフロールが流れる。尚、エンディング曲はタイトルと同じ。

評価

文明が失われ荒廃した地球という設定や、名声を上げて軍を編成し城を落とすなどというアイディア自体はよかったと思うのだがそれを練り込む時間がなかったようだ。
RPG初のバッテリーバックアップ搭載を売りに販売するつもりで開発を焦ったのだろうか?しかしこのゲームが発売されたのはたけしの翌年である。
伝説のクソゲーながらアクションとして今でも遊ぶことのできるたけしに比べ、ジャーヴァスはとにかく不親切な部分が目立ち
ネタとして楽しめる要素もほぼないためクソゲーであることは否めない。ネットでの攻略情報が充実した現在ならクリアできなくもないが
プレイ時間の大半が金・経験値・仲間稼ぎの作業になるためネタとしてもオススメできない。クリアしたこと自体はネタになるのだが。
発売当時は徳間書店の『ファミリーコンピュータマガジン』の読者投稿で、
「たった100円で買った。でも全然面白くないので分解してバッテリーバックアップの構造を調べるのに役立った」などというネタもあったほどである。