ゲームブックDS アクエリアンエイジ Perpetual Period
【げーむぶっくでぃーえす あくえりあんえいじ ぱーぺちゅあるぴりおど】
| ジャンル |
ゲームブック型アドベンチャー |

|
| 対応機種 |
ニンテンドーDS |
| 発売元 |
ブロッコリー |
| 開発元 |
日本アートメディア |
| 発売日 |
2010年2月25日 |
| 定価 |
5,040円(税込) |
| 分類 |
クソゲー判定
|
| ポイント |
普通のアドベンチャーゲームをあくまで「ゲームブック」と主張 携帯アプリにも劣る快適さ、その癖選択肢の難易度が高め 進行に問題を生ずるバグの存在、その他多量に存在する表示バグ ぶっちゃけカードのおまけでゲームが付いてきたようなもの
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クソゲーオブザイヤー2010携帯機/ノミネート作品(携帯版七英雄)
ゲームブックDS アクエリアンエイジ Perpetual Period
/現代大戦略DS~一触即発・軍事バランス崩壊~/ 大戦略PERFECT ~戦場の覇者~/ハローキティといっしょ! ブロッククラッシュ123!!/ 天下一★戦国LOVERS DS/どんだけスポーツ101/プーペガールDS2 |
概要
ブロッコリーの『ゲームブックDS』シリーズ第三弾。萌え系トレーディングカードゲームの先駆者
(*1)
『アクエリアンエイジ』(通称:アクエリ)のキャラ設定を下敷きにしたゲーム。
- なお、タイトルの「Perpetual Period」は直訳すると「果てしない時代」という意味。
ストーリー
主人公・鳴神恭は日々授業をボイコットしては寝てばかりいる高校生の少年。
恭が住む紅月市では、今月になって原因不明の発火による死亡事件が相次いで発生。
「発火」というキーワードが、恭と鳴神美琴が幼いころに体験した謎の火災事件を思い出させる。
美琴は、恭に事件について調べたいと提案するのだった。
システム
- 全シナリオに共通して、物語は4月21日から27日までの7日間が描かれる。
- ただし、初めに選べるのは美琴・ここな・ルゥリィのルートのみ。22日に複数ある選択肢次第で、残り5日間誰のルートになるか決まる仕組み。
- 上記3人を全てクリアすると、優芽→リディア→アィとルート固定で話が進み(分岐するわけではないので、21日からそれぞれ独自のストーリー展開になる)、都合7周目で初めて解決編に移行する。
- 特定のルートを再プレイしたい場合は、7周目まで辿りつけば7周目開始時のセーブデータで対応可能。
問題点
- 「ゲームブック」と名乗ってはいるが、内容は普通のアドベンチャーゲームそのものである。
- 選択肢の中では選ぶと一発でゲームオーバーになるものもあるが、それだけでは「ゲームブック」にはならない。
- そもそも、説明書にゲームブックに付き物の戦闘のルールなどが書かれていない点で「怪しい」と感じられるのだが。
- 限定版についてくるドラマCDでも突っ込まれている始末。
- ルート分岐についても批判がある。
- シナリオ上の必然とはいえ、自由にルートを選べないのは恋愛シミュレーション的に本作を見た場合不満が残る。
- ヒント機能などの洒落た物もなく攻略サイトも見当たらないため、ルートに入るための条件が分かり辛い。
- システム周りは2010年のゲームでなくともかなり酷いレベル。恐らく十年は遅れている。
- ルート分岐やゲームオーバー直行の選択肢などがあるにも関わらずセーブデータが3つしかない上に、セーブした地点の説明は「現在の(ゲーム内の)日付」「現在のルート」だけで状況が碌に把握できない。
- 既読部分のスキップ機能ぐらいはあるが、右ボタンを押しっぱなしでないと機能しないという本体に優しくない仕様。
- 『アクエリアンエイジ』の世界観を下敷きにしていても、その世界観を全く活かせていない。
- 原作のTCGでは、6つの勢力が覇権を争っているという設定である。このゲームのヒロイン達もプロモーションカードでは全員6勢力に分類されているのに、共闘もなければ対立もないため話作りが淡白。
- 立ち絵のパターンに乏しく、顔が10パターン程度変わるだけでポーズは一切変化しない。
- 服装も1キャラせいぜい2種類しか存在しないため、例えば「制服」「巫女服」の2パターンしかない美琴(神社の娘)は、「
自宅の中でも、事件を調査しに街中を散策する際もずっと巫女服
」という事態が起こる。
- 一応はキャラクター説明で「家でも巫女服でいるのが好き」とあったり、デートに巫女服で来た際も「巫女のバイトが急に入って」と言ったりとフォローはあるのだが、段々と言い訳に見えてきかねないのは否めない。
- ゲーム内や『アクエリアンエイジ』の重要単語を解説した辞書機能が付いており、会話中でその単語が出てきた際に見られるようになっている。しかし長くても60文字くらいの簡単な解説しかないうえ、項目数が20余りと非常に少なくほとんど用をなしていない。
- そのくせ、別に本作特有の単語でもなんでもなく、ほとんど必要のない項目もある。
「予知」・・・「近い未来に起こる事態を見ることのできる超能力。」
分かってるよ!
- 日常風景のシーンで流れるBGMが、ヘンデル作曲「見よ勇者は帰る」(表彰式でよく流れるあの曲)に酷似している。著作権のとうに切れたクラシックなので法的に問題はないものの、BGMを理由もなくクラシックから引用するというのはモノ作りの姿勢としてどうかという話である。引用したと断定することはできないのは確かだが。
- なお、サウンドテストで見られるこの曲のタイトルは「Aquarian Age」・・・つまり、
このゲームのタイトル(ひいては、カードゲームを中心とするメディアミックス全体のタイトル)と同名
である。故意にしろそうでないにしろ、メインテーマと思しき曲がオリジナリティの全くない曲というのはどうなのか・・・
- サウンドテストにて、曲のタイトルが特に本編とは関係ない固有名詞の物ばかりとなっている。途中で企画の変更でもあったのだろうか
(*2)
。
- 登場キャラクターはカードゲームに既に登場していたキャラクターではなく、このゲームで初登場したキャラクターであるため、ファン向け作品としても当時としては微妙なものだった。
- このゲームの限定版特典として登場キャラクターのプロモーションカードが封入されてはいるのだが、既存キャラクターのファンへの訴求力は高くないと言わざるを得ない。
バグ
- とにかくバグやそれに類するものが多く、一度でも通しプレイをしたならば気づいて当然レベルのものがスルーされている。
- 「ギャラリー」でCGを見た後にゲームをスタートまたはロードすると、セーブ&ロードを始めとしたコンフィグ機能が使えないためセーブすらできなくなってしまう。
- 電源を切れば元に戻る性質のもので、公式サイトのほうにもそのバグについて報告されているが、アドベンチャーゲームでセーブ不能のバグとはあまりにお粗末。
- 表示されている文章と台詞がずれており、既に読んだ1つ前の文章やまだ呼んでいない次の文章のボイスが再生される場合がある。
- 立ち絵及び背景の指定にミスがあり、居ない筈のキャラ立ち絵が出ていたり、CGに立ち絵が重なるような場面もある。
- ゲームオーバーになった際のシーンに使われているCGが「ギャラリー」に登録されず、わざわざCGが表示されるシーンでセーブする必要がある。
- その他、誤字脱字など。
- 後期出荷版では、バグは確認出来る限り全て修正されている模様。
その他
- ゲームブックDSシリーズ第一弾の『ソードワールド2.0』の評判がよろしくなかった為、本作の出来も危ぶまれていたという。
- さらにゲームブックDSシリーズ第二弾の『鋼殻のレギオス』では「エピローグ近くで必ずフリーズする」という致命的なバグを抱えていたためその危惧に拍車がかかる事となった。本作は「それと比べれば」まだマシになっているらしい。
- イラストの担当は藤真拓哉氏。
- 『ネギま!?Neo』
(*3)
『アイドルマスターブレイク!』『魔法少女リリカルなのはViVid』
(*4)
といった原作付き漫画の作画を担当しているが、いずれも評価が大きく分かれるものばかりである。作中のキャラクター改変の激しさや露骨なキャラクター選り好み、人によっては不快に感じる露骨なファンサービス等
(*5)
、同人あがりに有りがちな悪癖が垣間見えるが、筆が早いため見かける機会は増えている。
- また、『ガラクタ・パーツ』『R-15』等のライトノベル作品や本作のように、氏が絵を担当した作品は地雷率が地味に高い。
- 同氏は他にも当サイト登録作品では
戦国絵札遊戯 不如帰-HOTOTOGISU-乱
の追加カードのイラストを担当している。
- 本作や上記の各漫画など、氏の手掛ける作品には所謂「限定版」が発売されることが多く、それらの特典目的で購入するファンも多い。
- もっとも、担当作がオリジナルではなくアニメやゲームなどのコミカライズばかりなので必然的にそうなるのだが。
- 賛否が分かれる漫画本編に比べ、各種特典は比較的クオリティが良好なためそれぞれのファンの間では「本がオマケの漫画家」という評価を受けている。
- ネット上で本人及びアシスタントによる自作品の持ち上げ工作が露見したことがある。妙にこの本人に関する記述が豊富なのもあるいは?
結論
- 不親切かつボリュームに乏しいシステム設計と、デバッグという作業をしたのか疑わしくなるような多くのバグが評価を大きく落とした。現在一部のロムではバグは修正されているが、一個のアドベンチャーゲームとしてもストーリーや演出にそれ程見るべきところがある訳ではないので、良くても凡作止まりであろう。
- 初回限定版にプロモーションカードやドラマCDが付いてきたため、それらの「おまけ」だと見做されているのが現状である。
- もっとも、最初のコンピューターゲーム化作品『アクエリアンエイジ~東京ウォーズ~』(PS1)の頃からアクエリアンエイジのゲーム化・映像化作品の扱いはそういうものではあった
(*6)
。
- プロモカードは本家で使用可能だが強くもなく弱くもなく、「愛があれば使える」レベルのものにまとまっている。以前犯した「プロモカードが強すぎて本家TCGのバランスを崩す」という失敗は繰り返していないようだ。
- かつてはプロモカードを(デッキ制限の)4枚づつ揃える為に1万数千円するOVA限定版を4つ買う猛者も居た。DVD本体はすぐさま二束三文で中古屋行きだが。ただしTCG市場では人気カードは1枚数千円で取引される為、コアゲーマーにとっては安い買い物なのだろう
(*7)
。プレイヤー人口が上回る『マジック:ザ・ギャザリング』や『遊☆戯☆王デュエルモンスターズ』だと1枚数万円で取引されるカードも存在する。
- その後、このゲームのプロモーションカード6枚は約1年後に別のカードパックで再録された。このゲームの存在価値がますます下がってしまったと言える。
- 同時に関連カードによる強化も行われており、このゲームのキャラクター(のカード)がフィーチャーされたと考えれば、悪いことではないのかもしれないが。
- それ以前に、このレベルのゲームもまともに作れなくなってしまったブロッコリーの未来が危惧されてならない。
- この作品の2ヶ月前に発売された『ダイスダイスファンタジア』も売れ行きが悲惨だったせいで目立たないものの、比較的単純なボードゲームというジャンルでありながら酷い出来であった。