本稿では日本語版であるPS2移植版について記述するが、便宜上PC版についての解説も併記する。判定はPS2版のみ「劣化移植」とする。
グランド・セフト・オート・サンアンドレアス
【ぐらんどせふとおーと さんあんどれあす】
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ジャンル
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アクション
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対応機種
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Windows 2000/XP プレイステーション2
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開発元
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Rockstar Games
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発売元
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カプコン
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発売日
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【Win】2004年10月26日 【PS2】2007年1月25日
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定価
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7,329円(税込)
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分類
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劣化移植判定(PS2版)
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ポイント
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ゲーム業界前代未聞、米国議会から監査請求を受けたオリジナル版 過剰な修正によりゲーム性に傷を負ったPS2版
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グランド・セフト・オートシリーズリンク
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WARNING!!!!!!!
Win版はESRBからM指定を受けている17歳以上対象のゲームです。
PS2版はCEROからZ指定を受けている18歳以上対象のゲームです。
概要及び評価点
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通称『GTA SA』。
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従来作品と比べ、フィールドが劇的に広がり、各マップの移動も読み込みが入らなくなった。
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従来の作品では別の街に移動する際にいちいち読み込みが入ったが、今作では読み込みがなくスムーズに移動できる。ただし、逆にピザ屋などの建造物内に入る際には読み込みが必要になった。
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自転車、飛行機、貨物列車など、新しい乗り物が増えた。
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プレイヤーの外見が、服装、髪型、タトゥー、体脂肪率等である程度自由に変えられる。
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この外見はガールフレンドを作れるか否かにも影響する。
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主人公が泳げる。揃ってカナヅチだったため、「水に入る=死亡」だった歴代主人公とは大違い。
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自由度が増したことで、ユーザーに「究極のGTA」と言わしめた…のだが、PC版では以下に記述するHotCoffee問題により米国議会も入ってくるなど全米で話題になってしまった。
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そのためか、日本版PS2版への移植(ローカライズはカプコンが担当)に当たって更なる問題が発生してしまった。
HotCoffee問題
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PC版について全米で話題になった問題というのが、『HotCoffee問題(Hot Coffee minigame controversy)』である。詳しくはWikipediaなりで記述されているが、簡単にまとめると以下のようになる。
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PC版GTA:SAの制作中にガールフレンドとS○○(自主規制)できるプログラムを用意したのだが、アメリカにおけるゲームレイティングをMature(現在の日本のCERO:Dと同等。直接的な性描写は入れてはいけない)にすることから封印してゲームではそのプログラムを呼び出せないようにした(データは残っている)。
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発売後、パトリック・ウィルデンボルフというオランダ人が、このプログラムを呼び出せるようにした「HotCoffee」というMOD(いわゆる改造プログラム)を公開した。
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当初はウィンデンボルフ氏の責任が問われたが、自分は封印を解除しただけだと責任を否定。
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この問題に対し米国議会が開発会社のロックスターに調査を行った。このことや様々な集団訴訟、世論のバッシングなどもあってロックスターは色々な意味で大損害を被った。
ちなみに、米国議会におけるこの批判の中心となったのが、当時上院議員だったあのヒラリー・クリントン氏(第42代大統領ビル・クリントン氏の妻で2008年の大統領選挙の民主党側候補者の一人)。
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結果、このデータを取り除いたv2.00の販売等を余儀なくされる。
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ちなみに、GTA4には自由の女神をモチーフにした「幸福の女神(Statue of Happiness)」が登場するのだが、松明の代わりにホットコーヒーを持っていたり(ご丁寧なことに湯気が出てる)、顔がヒラリー氏にそっくりであったりと本問題をネタにしている。
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また、欧州ではレイティングそのものが厳しく元からAdult only(≒18禁)になっていたのであまり問題にならず、またv2.00の修正版の販売をしなかった。
問題点(PS2版)
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各種残虐描写・一部ミッションの削除、麻薬関連の表現の変化、人を殺害しても金が出なくなったり、武器を使用しただけで指名手配度が増える、といった修正がなされてしまう。 このような規制は『LCS』、『VCS』にまで及んだ。
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特に「武器を使用しただけで指名手配度が増える」(周囲に気づかれないはずのサイレンサー付き銃も例外ではない)といった変更は海外版と比べゲームバランスを大幅に崩すといった弊害が出てしまい、後述の警察の行動も含めると敵から一方的に攻撃されることが多くなっている。
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ミッションの殺害対象は従来通り発見されなければ指名手配の対象とならないのだが(実際には一瞬星マークが付く。これだけ消えるようにしてる模様)、殺害対象に同行している護衛や仲間に手を出すと指名手配されてしまう。本作の新要素である縄張り争いにおける戦闘も同様。
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警察が主人公ばかり狙う。
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例えば主人公が敵ギャングを攻撃した場合、警察は主人公を犯罪者と見なして手配度が上がるのは当然のこととしても、敵ギャングが主人公を攻撃するのを目撃しても警察はスルーしている。これに対し主人公が反撃した場合、一方的に警察は主人公に攻撃してくる。
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従来の作品では警察に追われている犯罪者に打撃攻撃を加えた場合、犯人逮捕に協力したとして報奨金がもらえたが、今作ではこれを行うと主人公に手配度がつく。無論警察は逮捕対象を主人公に変えてくる。
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本作はギャング間の抗争を主題にしており、街中で敵ギャングに遭遇する機会が過去のシリーズよりかなり増えているため尚更問題であった。
過去のシリーズでは、敵ギャングが徘徊しているのはその勢力のアジト周辺のみで、ストーリー上敵対するまでは攻撃されることはなかったが、
本作では新要素である縄張り争いのために街に拠点が点在、敵ギャングが徘徊しており、更にはストーリー開始時から敵ギャングと敵対状態にある。
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そのため最悪の場合警察とギャングの双方からタコ殴りにされる危険性があり、作品全体のパワーバランスが崩壊している。
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ミッションで殺害対象となる一般人はバラス(敵対ギャング)の息がかかっているという、不自然な設定が追加。
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このため、海外版PCに日本語パッチを導入してプレイするプレイヤーが後を絶たず、日本のPS2版GTASAは「いらない子」扱いされた上、「有償体験版である」と揶揄されるに至った。
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今でも海外版PCソフトは需要が高い。
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ゲームラボは海外版に関して大々的に特集を組んだこともあってか、日本のPS2版に関しては常軌を逸した規制に対する怒りからわざわざ攻略記事を掲載しながら、「世界で一番つまらない仕様」と明記し、海外PC版の購入を推奨する煽り文句で記事を〆ていた。
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もっとも、GTAIIIの頃からカプコンによる日本語版ローカライズの問題は噴出しており、本作はその極めつきとも言える。(GTA2までは別会社のズーがローカライズを担当していた)
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不評ばかりがあがったためか、続編の『GTA4』(とそのDLC)や『Chinatown Wars』は日本版も海外版とほぼ同じ仕様となっている(GTA4のDLCはロックスターの親会社Take-twoの日本法人が、またChinatown Warsはサイバーフロントがローカライズを担当。特にChinatown Warsは翻訳・麻薬のグラフィック以外は100%海外版と同仕様)。
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この後、たった6ヶ月で廉価版が発売。