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「神々の領域」


今回のお話は…アルス団が生まれるもっと前。ポケモンたちがのびのびと暮らしていたころの話…
 ここは紅籠山(コウロウ山)。
まほうかい全体を望めるほどの高さにもなる、有名な山だ。
「山の天気は変わりやすい」と言うが、この山は特に変化が激しい。
大雨が降ってきたり、いきなり気温が高くなったり、猛吹雪に襲われたり…
そんな紅籠山に珍しく、登山者が一人。
その名はプロミネス。ポケモンハンターと呼ばれる、情報収集員の一人。主な役目は各地を渡り歩き、ポケモンに関する情報を少しでも多く集めること。
その隣を歩いているのがあの波動を使えるというルカリオン。Lvが高く、その“波動”は戦闘時にも身を護る時にも役立つらしい。
今回はこの紅籠山に伝説のポケモンが居るという噂を聞いてやってきた。だが、一言で登るといってもこの山は富士山の1,5倍ほどある。並みの登山者では確実に無理であろう。
「ふう。ここで休もうか。」
「はい、マスター。」
プロミネスとルカリオンは近くの岩に腰を下ろすと、ふぅと深いため息をついた。
すると、岩が勝手に動き出しギロリとプロミネスを睨みつけた。
「あ、ごめんごめん。ゴローンだったのか。」
苦笑いしながら謝るプロミネスを横目に、ゴロゴロと何処かに転がっていった…
  ヒュウゥゥ…
突然、凍りつくような北風が吹いたかと思うと雪が降り始めた。
「マスター。このままだと今夜は…」
「そうだな。どこか休める場所を探そう。」
話し合っている間にも、雪はしんしんと降り積もる。  その時だった。
「キョオォ~」
その雄叫びに驚き振り向くと、大きな影がプロミネスの真上を飛び去った。
…だが、姿は見えなかった。この雪のせいで視界が限られてしまっているのだ。
その謎の影が飛び去った後、吹雪が強くなってきた。雪も積もり、一歩一歩で相当な体力を使ってしまう。…しかし、休めそうな場所は見当たらない。
ルカリオンは疲れを隠しているようだ。お互いの為にも早く…
  ビョオォォォ~~!!
いきなりものすごい強風が横から吹き、二人はあっけなく倒れてしまった。
雪は氷のように冷たく、頬がじんじんと痛むほどであった。
「ルカリオン…大丈夫か…?」  「はい…マスターこそ…」
お互い、朦朧とする意識の中励ましあった。
…眠くなってきた。寝てしまえば…確実に死ぬ。だが…もう…… その時───
吹雪が一斉に止み、空から何かが…あれは…!
 ──フリーザーだ──
吹雪の中で苦しむ人を助けるという。今回探していた伝説のポケモンの一匹…。
会えた嬉しさで胸がいっぱいになったプロミネスは目を閉じた。

「ここは…どこだ?」
気がつくと、真っ白な世界に来ていた。だが、美しい空と太陽は有り、青く、眩しかった。
すると、空から何かが降ってきた…
…羽だ。それも虹色の。プロミネスは不思議そうに首を傾げ、空を見上げると…
何かが雲の合間から見えた。じーっと見ていると…
「ギャオォ~」
ホウオウだった。その神々しい姿はなんと言えばいいか分からないほどの美しさだったという。
その後、ホウオウが見えなくなるとサンダー、ファイヤーが姿を見せた。が、すぐに飛び去ってしまった。
そして最後に現れたのは…フリーザー。他の3匹とは違い、じーっとプロミネスを見つめ、名残惜しそうな声を上げ飛び去った……
…いきなり眠気が襲い掛かってきて、プロミネスは目を閉じた。

「おい…おい!大丈夫か!!」
気づくと、紅籠山のふもとに居た。隣ではルカリオンが心配そうに覗き込んでいる。
「俺は…何を?」
「ずっと寝ていたんだ。他の登山者が見つけてくれたんだよ。
あ。あとこれ、近くに落ちてたらしいんだが…あんたのものかい?」
そう言って手渡されたのは…虹色の羽だった。

これは紅籠山のふもとの村に語り継がれている伝説である。そして、プロミネスはこう語ったという。
『勇気を持って接する心を持ち、どんな時でも立ち上がれる体を持っているのならば、きっと夢は叶うであろう。 何事にも挑戦し、真実を知ることが“旅”なんだ』と。