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血まみれの……」(2007/03/17 (土) 18:43:24) の最新版変更点

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**第15話 血まみれの…… 『ブラッディーアーマー:どんな攻撃をも無力化するが、代償として生命力を奪われ続ける鎧』 「諸刃の剣……いや、諸刃の盾と言った方が良いかな」 ロウファは支給品の鎧に目を落とした。 説明書に書いてある内容が本当なら、使い方しだいではとんでもない切り札になりえるが、 主催者の罠の可能性も有る。 そして、生命力を奪われ続ければ最終的にどうなるのか……。 それを考えるとぞっとする。 「兎に角、今身につけるのは得策ではないな。 それより、アリューゼさんとジェラード様、それにヴァルキリー様と合流しなければ」 ロウファはこのゲーム――人の命を弄ぶゲームを、ルシファーを許せなかった。 アリューゼ、彼が信頼を寄せる強者。 レナス・ヴァルキュリア、現在の主。 自分一人でルシファーを倒すのは厳しいだろう。だが、この二人と力を合わせればきっと…… そう信じてロウファは歩き出した。 しばらく歩くと、赤い服を着た者が一人居るのが見えた。 身を隠し相手の様子を窺うと……。 その人物は赤い服を着ていた訳では無かった。そして、そこには彼以外にもう一人居た。 (あれは、ゲームに乗ったと言うのか……) 始めに見えた人物は、そのもう一人に襲撃されていたのだ。 (せめて武器さえ有れば――) 武器を持たない自分では逆に足手まといになりかねない。 そう考えた直後あることを思い出し、ロウファは“鎧”を身につけ飛び出していった。 赤の他人の為に危険を冒す必要は無いかもしれない。双方ともゲームに乗った者かもしれない。 それでもロウファは、彼を助けずには居られなかった。 「くそ、どうすれば」 ノエルは己の不運を呪った。 彼はスタート直後、一人の少女に襲撃されたのだ。 相手はとても素早く、かつ正確な攻撃を繰り出してくる。 彼は自身に支給された『バーニィシューズ』のお陰で、何とか致命傷を負わずにすんでいる。 もっとも、肉体派ではないノエルでは、いつまで持つか解らない。 少女は逃がしてくれそうにない。 戦おうにも、 接近戦は相手の方が上。支給品に武器が有るが、慣れない武器を使うくらいなら、素手の方がまだマシ。 紋章術は使う暇も与えてくれない。 まさに絶体絶命である。 この攻防が始まってから結構な時間が経過した。彼の体力はすでに限界が近かった。 (何とか逃げなければ、僕はまだ死ねない!) その思いは裏腹に、ノエルは動きを止めた――いや、あえて動きを止めたのだ。 「隙有り」 少女の持つ剣が、ノエルを真っ赤に染めた直後、異変は起きた。 「グレイブ!」 地面の一部が突き出し……大地の牙が少女を襲う。 肉を切らせて骨を断つ、ノエルは捨て身で術を成功させた。 もっとも、これで少女を倒せたとは思えない。 だが、確実に隙は出来たはずだ。今なら逃げ切れる。 その考えは―― 「忍法飯綱落とし!」 脆くも崩れ去った。 (あぁ、駄目だったか……) 何とか先の一撃は回避できた。だが、すでにノエルは限界に達していた。 今度は避けることは不可能だろう。死を覚悟し目を閉じる。 (ナール市長、ミラージュ博士、そして皆……すみません。僕はここまでの様です) ……しかし、とどめの一撃は来なかった。目を開けてみると―― 見知らぬ青年が少女と対峙していた。 【D-4/朝】 【ロウファ】[MP残量:100%] [状態:無傷だが、HP(DME)残量97%] [装備:ブラッディーアーマー@SO2] [道具:荷物一式] [行動方針:主催者打倒] [思考1:襲われている男(ノエル)を助ける] [思考2:レナス、アリューゼ、ジェラードと合流] [現在位置:D-4 森] 【ノエル・チャンドラー】[MP残量:95%] [状態:重傷 右胸から左脇腹にかけて深めの切り傷 他切り傷多数] [装備:バーニィシューズ@SO2] [道具:???←本人確認済み、武器 荷物一式] [行動方針:ゲームには乗らない] [思考:状況の把握] [現在位置:D-4 森] 【藤林すず】[MP残量:90%] [状態:ほぼ無傷] [装備:アントラー・ソード@VP] [道具:???←本人確認済み 荷物一式] [行動方針:生き残る] [思考:目の前の人間(ロウファ、ノエル)を排除する] [現在位置:D-4 森] 【残り57人】 ---- [[第14話>ルシファーが贈る刺客]]← [[戻る>本編SS目次]] →[[第16話>決意の言葉]] |前へ|キャラ追跡表|次へ| |―|ロウファ|[[第41話>静かな湖畔の森の影から]]| |―|ノエル|[[第41話>静かな湖畔の森の影から]]| |―|すず|[[第41話>静かな湖畔の森の影から]]|
**第15話 血まみれの…… 『ブラッディーアーマー:どんな攻撃をも無力化するが、代償として生命力を奪われ続ける鎧』 「諸刃の剣……いや、諸刃の盾と言った方が良いかな」 ロウファは支給品の鎧に目を落とした。 説明書に書いてある内容が本当なら、使い方しだいではとんでもない切り札になりえるが、 主催者の罠の可能性も有る。 そして、生命力を奪われ続ければ最終的にどうなるのか……。 それを考えるとぞっとする。 「兎に角、今身につけるのは得策ではないな。 それより、アリューゼさんとジェラード様、それにヴァルキリー様と合流しなければ」 ロウファはこのゲーム――人の命を弄ぶゲームを、ルシファーを許せなかった。 アリューゼ、彼が信頼を寄せる強者。 レナス・ヴァルキュリア、現在の主。 自分一人でルシファーを倒すのは厳しいだろう。だが、この二人と力を合わせればきっと…… そう信じてロウファは歩き出した。 しばらく歩くと、赤い服を着た者が一人居るのが見えた。 身を隠し相手の様子を窺うと……。 その人物は赤い服を着ていた訳では無かった。そして、そこには彼以外にもう一人居た。 (あれは、ゲームに乗ったと言うのか……) 始めに見えた人物は、そのもう一人に襲撃されていたのだ。 (せめて武器さえ有れば――) 武器を持たない自分では逆に足手まといになりかねない。 そう考えた直後あることを思い出し、ロウファは“鎧”を身につけ飛び出していった。 赤の他人の為に危険を冒す必要は無いかもしれない。双方ともゲームに乗った者かもしれない。 それでもロウファは、彼を助けずには居られなかった。 「くそ、どうすれば」 ノエルは己の不運を呪った。 彼はスタート直後、一人の少女に襲撃されたのだ。 相手はとても素早く、かつ正確な攻撃を繰り出してくる。 彼は自身に支給された『バーニィシューズ』のお陰で、何とか致命傷を負わずにすんでいる。 もっとも、肉体派ではないノエルでは、いつまで持つか解らない。 少女は逃がしてくれそうにない。 戦おうにも、 接近戦は相手の方が上。支給品に武器が有るが、慣れない武器を使うくらいなら、素手の方がまだマシ。 紋章術は使う暇も与えてくれない。 まさに絶体絶命である。 この攻防が始まってから結構な時間が経過した。彼の体力はすでに限界が近かった。 (何とか逃げなければ、僕はまだ死ねない!) その思いは裏腹に、ノエルは動きを止めた――いや、あえて動きを止めたのだ。 「隙有り」 少女の持つ剣が、ノエルを真っ赤に染めた直後、異変は起きた。 「グレイブ!」 地面の一部が突き出し……大地の牙が少女を襲う。 肉を切らせて骨を断つ、ノエルは捨て身で術を成功させた。 もっとも、これで少女を倒せたとは思えない。 だが、確実に隙は出来たはずだ。今なら逃げ切れる。 その考えは―― 「忍法飯綱落とし!」 脆くも崩れ去った。 (あぁ、駄目だったか……) 何とか先の一撃は回避できた。だが、すでにノエルは限界に達していた。 今度は避けることは不可能だろう。死を覚悟し目を閉じる。 (ナール市長、ミラージュ博士、そして皆……すみません。僕はここまでの様です) ……しかし、とどめの一撃は来なかった。目を開けてみると―― 見知らぬ青年が少女と対峙していた。 【D-4/朝】 【ロウファ】[MP残量:100%] [状態:無傷だが、HP(DME)残量97%] [装備:ブラッディーアーマー@SO2] [道具:荷物一式] [行動方針:主催者打倒] [思考1:襲われている男(ノエル)を助ける] [思考2:レナス、アリューゼ、ジェラードと合流] [現在位置:D-4 森] 【ノエル・チャンドラー】[MP残量:95%] [状態:重傷 右胸から左脇腹にかけて深めの切り傷 他切り傷多数] [装備:バーニィシューズ@SO2] [道具:???←本人確認済み、武器 荷物一式] [行動方針:ゲームには乗らない] [思考:状況の把握] [現在位置:D-4 森] 【藤林すず】[MP残量:90%] [状態:ほぼ無傷] [装備:アントラー・ソード@VP] [道具:???←本人確認済み 荷物一式] [行動方針:生き残る] [思考:目の前の人間(ロウファ、ノエル)を排除する] [現在位置:D-4 森] 【残り57人】 ---- [[第14話>ルシファーが贈る刺客]]← [[戻る>本編SS目次]] →[[第16話>決意の言葉]] |前へ|キャラ追跡表|次へ| |―|ロウファ|[[第41話>静かな湖畔の森の陰から]]| |―|ノエル|[[第41話>静かな湖畔の森の陰から]]| |―|すず|[[第41話>静かな湖畔の森の陰から]]|

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