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第28話 コイントス


気が付くと、ロキは先ほどの無機質な空間とは明らかに違う場所に居た。
木造の何処か古臭い感じのする建物。
相当痛んでいるようで、天井から所々陽光が差し込んでいる。
「転移させられたのか……下等生物の割りにはやるじゃないか」
面白くなさそうに呟く。
自分より格下と思っていた存在ににしてやられたのだ当然だろう。
ふと足下を見ると鞄が一つ放置されていた。
おそらくコレが主催者の言っていた支給品なのだろう。
「ふん、俺には必要無いものだ――」
ドラゴンオーブが有る今の自分には主催者が用意した武具など必要ない。
そう考えたロキであったが、そこで異変に気づいた。
隠し持っていたドラゴンオーブが無い。
このゲームでは、参加者は私物を持ち込めない。
それはロキのドラゴンオーブも例外ではなかった。
「ちっ!」
ロキは鞄の中身を確認し、舌打ちした。
一応支給品を確かめては見たが、中にはドラゴンオーブどころか、武器すら入っていなかったのだ。

ロキは思考する。
武器の事はひとまず置いておき、これからの行動方針を考えていた。
“自分をくだらない事に巻き込んだ愚か者を始末する”それがロキの最終目的だ。
これには、二通りの道が有る。
一つは、このゲームに勝ち主催者の元へ向かう道。
もう一つは、このゲームを破壊して主催者の元へ向かう道。
“ゲームに勝つ”単純かつ確実な方法だ。
だが、主催者の思惑に乗るの事になる。
それが面白くない。
なら、“ゲームを破壊”すればいい。
だが、これは険しい上に不確実な方法だろう。
ロキは柄にもなく悩んでいた。
しばらく悩んでからロキは有る事を思いつき、懐から先ほど確認した支給品の一つを取り出す。
「たまにはこんなのも悪くないだろう」
そう言うと支給品である貨幣を手に持ち。
「表ならゲームに乗る、裏ならゲームを破壊」
コイントスを行った――――
――コイントスの結果を確認すると、ロキはもう一つの支給品であるママチャリを持ち上げ外に出る。
行動方針は決まった。ならここに止まる道理は無い。
支給品を確認した時に、ロキはママチャリが乗り物で有る事を確認していた。
荷物を前のカゴに入れママチャリに跨る。
そして、何故かペダルをこがないままふらふらと僅かに前へ進んだ後……
「く……のあッ!」
地味に転倒。
どうやら最後までマニュアルを読んでいなかったようだ。
慌ててマニュアルを読み返すロキ。これにはロキも思わず苦笑い。


そして数時間後、そこには華麗にママチャリを乗り回すロキの姿があった。

【C-06/午前】
【ロキ】[MP残量:100%]
[状態:正常・自転車マスター]
[装備:ママチャリ@現実世界]
[道具:10フォル@SO・荷物一式]
[行動方針:???]
[思考:一応ドラゴンオーブを探してみる(あるとは思っていない)]
[現在位置:観音堂周辺]

【残り56人】



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ロキ 第33話
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