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第29話 ある男の思考


(……さて、これからどうしたものか)
戦場でこの私に挑んできた、まだそれほど年を経てない小僧どもを相手にしばらく遊んでやり、
必死になって向かってくる奴等に、
圧倒的な力量の差というものを分からせてやるために、いざ、本気で相手をしてやらん。
といったところで、急に空から落ちてくる圧倒的な光の渦に包まれて………
(駄目だ、以降の記憶がどうしても思いだせん――)
気がつけば武器は無く愛竜もおらず、異様な広間にて怪しい奴に互いに殺しあえと言われる始末。
まったく、訳が分からん。
とはいえ分からないことを延々と考えていても仕方がないので
まずは怪しい奴から渡されたバッグの中身を確認することにする。
ふむ、これは……ピアスと、水、それになにやら透明な鈍器……?、といったところか。
容器に入った水はミトラの聖水というもので不死者とやらによく効くらしい。
よく分からないが、今ある水が無くなったら代わりに飲むとしよう。
聖水というからには傷口にかけてみてもいいかもしれない。
鈍器のほうについては説明書も透明なようで、あるのは分かるのだが読みようがない。
まぁ、そこまで脆くもないようなので安心して鈍器として使わせてもらおう。
気を取り直しピアスのほうの説明書を見る。幸いこちらは肉眼で確認でき、文字も読める。
……………要約すると、どうやらこのピアスには不意打ちなどを知らせてくれる機能があるらしい。
(ほう、これはなかなか良い物のようだ)
ピアスなどというものはあまり好きではないのだが特別な効果があるとすれば話は別だ。
真偽はともかくとしてもおそらく損にはなるまい。
そう考え早速そのピアスをつけてみる事にする。
カチャ

――― 一転、視界が広がったような錯覚を感じる。
否、錯覚ではない、確かに見えているのだ。
自分の目のついている前方はもとより、側面、後方、はては頭上、足元に至るまで。
まるですべての方向に目がついたかのようだ。
途端、いきなり広がった感覚に眩暈がし、慌ててピアスをはずす。
(っく、これは慣れねば少々キツイか、だが便利な道具であることに変わりはあるまい)
ともあれ道具も確認したのでこれから方針を決める事にする。
(参加者を全員殺し優勝を目指すか、それともそれ以外の脱出方法を目指すか。)
だが、その答えは今すぐにだせるようなものではない。
(そうだ、そんなことよりも今は……)
先程、道具を確認したときに名簿をざっと見てみたが、あの時戦っていた連中もここに来ている様なのだ。
自分達はきっと、戦いの途中であの光によってここに連れてこられたのだ。
一時、離れてしまったからといって奴等との勝負はまだ終わってはいない。

ならば、つけねばなるまい。
決着というものを………

(そうだ「疾風」の団長である自分の力があの程度などと誤解されては我慢ならん)
いくらこの場に愛竜と武器が無くとも、本気を出した自分にかかればあんな小僧どもなど素手で十分。

ならば、見せねばなるまい。
この私の実力を………

切り立った崖の先から一人の男が吼える。

「待っていろ!本気ヴォックスの力、とくと見せてやる!」

【I-10/朝】
【本気ヴォックス@SO3】[MP残量:100%]
[状態:正常]
[装備:魔眼のピアス@ラジアータストーリーズ]
[道具:透器エーテル・フローズン@VP、ミトラの聖水@VP、荷物一式]
[行動方針:フェイト一行と本気を出して決着をつける]
[思考1:フェイト一行の捜索]
[思考2:襲ってくるものにたいしては容赦しない]
[思考3:武器や竜もあったらいいな]
[思考4:ゲームに対して乗るかどうかは保留]
[現在位置:I-10 灯台近くの断崖付近]  

【残り56人】



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