第65話 使い捨て


「ん・・・あれは?」
レザード、エイミ、ブレアの3人はある建物を発見した。
地図をひろげてみるとどうやら観音堂という場所らしい。
三人は村に向かう途中だったが、レザードはもしレナスがいるのならそれに越したことはないので、
確認のために中に入ってみることにした。
「村に向かうんじゃないのかい?」
エイミは不機嫌そうに言う。
「レナスがもしかしたらいるかもしれないだろう。殺し合いはもう始まっている。お前もさっきの放送を聞いただろう。」
エイミはさっきの放送を聞いてから物凄く機嫌が悪かった。
また自分の仲間でエインフェリアを守れず死なせてしまったからだ。
知り合いであるロウファが殺されてしまったことに驚きも隠せない。
ロウファも闘うことは苦手ではないはずなのに。
かというレザードも少し急いでいた。
あのフレイが殺されてしまったのだから。
フレイは神々の中で2番目に偉い存在なのでレザードもまさかフレイがこんなに早く死ぬとは思っていなかった。
(フレイを倒すだけの実力者がいる。あのレナスが簡単に殺られるとは思わんが急がなくては。)
「わかったよ。最初にあの建物に入ろう。」
エイミはそういいながらバッグからパンを取り出す。
もうお昼だからお腹が空いていてもおかしくなかったし、空腹のせいで動けませんでしたなんていいわけは通用しないからだ。
パンを食べながらレザードの後をついていくエイミ、さらにどうにかして二人を殺そうとするブレア。
観音堂を少し覗いてみることにした。

◇◇◇

「また誰か近づいてきますね。今度こそ一撃で仕留めてみせます。」
シンは部屋の隅で扉が開くのをまっていた。
荷物はさっきのブラムスに全て奪われてしまったもとい渡してしまったので、荷物をなんとしても手に入れなければならない。

ギィ、ギィィィィ
小屋の扉が、音を立ててゆっくりと開こうとしています!


今です!

私は必殺の一撃を持って小屋へと入ってくる人物へと飛び掛り……飛び掛り………飛び掛り…………


私は気がつけばまた土下座をしていたのです。
な、何を言っているのか分からないと思いますが
私も何をされたのか分かりません。
頭がどうにかなってしまいそうです。
あれは圧倒的な威圧感だとか、超スピードだとかいったチャチなものzy……げふんげふん、

「おい、おまえ私に殺されたいのか。」
レザードは、見下すようにシンを見る。
「!、魔物じゃないか。」
エイミはパンを喉に詰まらせてむせながら喋った。
「だけど、人語は話せるようね。」
続いてブレアが喋る。
「おい、おまえまさかこの私に攻撃を仕掛けようとか考えていなかっただろうな。」
「いえ、滅相も・・・。」
「ゲホゲホ、なんか飲み物ないかい?」
そうエイミがいうとブレアがバックから瓶を差し出した。
「飲み物よ。」
「悪いね。」
そういうとエイミは一気に飲み物を飲み干した。
「荷物をよこせ。」
レザードが手を差し出す。
そういうとシンは、ヅラをつけて浣腸をもった大柄な男の事話した。
「貴様、ふさげているのか?それとも私を小馬鹿にしているのか?」
「いえいえ、そんなことは・・・。」
信じえてもらえないのも仕方がない。
その男の格好は明らかに異常だったのだから。
「つまりおまえはそいつに荷物を奪われたというわけか。まったくどいつもこいつも・・・・。」
レザードは呆れながら喋った、そして
「そうだお前、銀色の髪に浅葱色の鎧を身に纏った女性を見なかったか?」
「いえ見ていませんが・・・・。」
「そうか、ふぅ。」
レザードはブレアが急に後ろに走っていくの気配を感じた。
「?、なんだ?おい、何ボーっと・・・・、!。」
レザードはサッとエイミから離れた。
「グルル・・・・・。」
エイミの肌が腐ったような色に徐々に変色し、眼が異常な光を放っていた。
「おまえ、グ-ルパウダーか・・・?さっきの女、まさか。」
レザードはさっき会話の途中で、エイミがブレアから飲み物を貰うやり取りを聞いていた。
「まったく、下手に他人を信用するからこうなるのだ。」
「こ、これは穏やかではありませんねぇ・・・・。」
シンは、恐怖のあまりこっそりエイミの後ろから抜けだすと、思いっきり力の限りはばたいた。
しかし、恐怖のあまり逃げ出したのが悪かったのか、グール化したエイミはレザードではなく
逃げ出したシンを標的にものすごい高さまでジャンプし、シンの上に乗っかった。
シンの傷ついた体では長時間はばたくことも逃げ切ることもできなかった。
エイミは狂ったように(というか実際狂ってるというか)槍をグサグサ突き出し、内臓がでてもひたすら刺し続けた。
「ぎゃあああああ!!」
シンは断末魔の叫び声をあげ痛みにもがき苦しんでいる。

レザードはその様子を眺めながら
「・・・・・あれを試す良い機会か。」
レザードはそういうとバッグの中から本を取り出した。
「ククク、私は意外とヒキがいいようだ。まぁ、武器無しであの女に槍を渡す程愚かではないが。」



 天の風琴が


 奏で流れ落ちるその旋律


 凄惨にして蒼古なる雷.


エイミがシンを攻撃するのに夢中だったので、詠唱時間は余裕たっぷりだった。
エイミとシンの上空に何匹かの大きな電龍が姿を現した。
龍はまるで意思を持ってるかのように二人を食いつぶした。


◇◇◇

「あの、女は流石に逃げたようだな。」
そういうとレザードはエイミの死体から槍をひっぺがし、エイミのバッグを貰った。
「竜人も意外と脆く役にたたないものだ。これでは使い捨てだ。」
レザードはエイミとシンの死体を残しレナスを探すことにした。
「あぁ・・・・、愛しのレナスヴァルキュリア。すぐに迎えにいきますよ。」

◇◇◇

「はぁはぁ、ここまで逃げれば大丈夫ね。」
「一番理想的な形は、相打ちで3人全員死ぬことだけどやっぱり生き残ったのはあの男かしらね?」
ブレアは逃げながら巨大な電龍が数匹空を翔けるのをみたいた。
あの男はかなりの力を持った人間だったのを直感で感じ取っていた。
「まぁいいわ。あの男は次にあったとき私が始末をつけるもの。」

「あの男の顔が苦悶の表情に歪ませるのを想像すると痺れるわね・・・・・。」

「アハハハハハハハハハハハ!」

ブレアはそういうと狂ったように笑った。


【C-07/午後】

【IMITATIVEブレア】MP残量:100%
初期支給品:パラライズボルト〔単発:麻痺〕〔50〕〔100/100〕@SO3、万能包丁@SO2
状態:正常
装備:パラライズボルト〔単発:麻痺〕〔50〕〔100/100〕@SO3
道具:万能包丁@SO2・荷物一式
行動方針:参加者にできる限り苦痛を与える。優勝はどうでもいい
思考1:どこか行くとこ決める
思考2:もしまた会ったら、レザードには出来る限りの苦痛を与えて殺す


【C-06/午後】

【レザード・ヴァレス】[MP残量:85%]
[状態]:正常
[装備]:天使の唇@VP、大いなる教書@VP2
[道具]:神槍パラダイム@RS、アップルグミ@TOP×4、エルヴンボウ@TOP、????(0~1個。あるとしたら本人未確認)、支給品一式
[基本方針]:ヴァルキュリアと共に生き残る。
[思考1]:愛しのヴァルキュリアと再会し、二人で一緒に生還できる方法を考える。
[思考2]:その他の奴はどうなろうが知ったこっちゃない。
[思考3]:ブレアを警戒。ブレアともしまた会ったら主催や殺し合いについての情報を聞き出す。
[備考]:※ブレアがマーダーだとは気付いていますが、ジョーカーだとまでは気付いていません。


【エイミ@VP 死亡】
【シン@SO2 死亡】

【残り43人】

※近くにいた人は、ブルーティッシュボルトに気づいたかもしれません。
※二人の行き先は次の人に任せます。




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最終更新:2008年09月16日 22:15