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第72話 迷い


ルーファスはソフィア、レナスと別れた後に、南に向かっていた。
ルーファスはソフィアを初めて見たとき、アリーシャに重ねてしまい殺せなかった。
アリーシャのために参加者を殺すと誓ったのに・・・・。
(できればソフィアにはもうあいたくねぇなぁ。また決心が揺らぐかもしれない。)
参加者を殺さなきゃアリーシャや自分が殺されるかもしれない。
(だけど、アリーシャは他人を犠牲にしてまで助かりたいとはおもわねぇだろうなぁ。)
結局、アリーシャのためと言ってもアリーシャ自身は望まないとわかっているので、ルーファス自身も
アリーシャを護るといって参加者を殺しても自己満足でしかならないのはわかっていた。



長い距離というわけでもないが、少し考え事をしたり隠れながら少しずつ歩いていたので、お昼を過ぎていた。
殺された人達の名前が挙げられたが、アリーシャの名前は挙げられなかった。
沢山の人が死んでいるのに不謹慎かもしれないが、アリーシャが生きていてよかったと安堵した。
(アリーシャのやつ大丈夫かなぁ。まさか放送から今の間に殺されてはいないと思うんだが・・・・。)
それに一回の放送で少なくてももう50人はいない、しかも時間も経ってるからもっと人数は減っている。
(俺が人を殺さなくても人数自体は減るな。参加者を積極的に殺すより最低限の戦いだけにしてアリーシャを守り抜いた方が生き残る効率はいいかもしれない・・・・。)
今ここはE-5とF-5の境目。
禁止エリアはC-5。続いて15時にG-3。そして17時にE-6。
禁止エリア付近には行かないようにと、西か南に進もうと考えていた。
すると正面から誰か歩いてきた。
丸くて赤い鶏冠みたいな髪型をした男が立っていた。
(・・・・・変な格好・・・・・。)
そう思った間髪もなく男が、長剣を振るってきた。
(いきなりか!?)
鈍そうな見た目とは裏腹になかなか速い。
ルーファスも負けじと弓矢を放った。
しかし矢は、男に当たる前に長剣で弾かれてしまった。
「すまん・・・・。」
そういうと相手の男が、剣を振るってきた。
わずかに首をかすったが、直撃を免れ避けることができた。
(首・・・危なかったな。)
今度はルーファスがアブソリュートウェーブを放った。
放った矢は蒼い∞の軌道を描いて男に襲い掛かる。
男は右側にステップして避けようとしたが、流石に近距離なだけ完全には避け切れなかったようだ。
男は左の肩と胴部を痛めたらしく表情が歪んだ。
(くそ、仕留められなかったか・・・。)



F-5地点でクリフは神塚山を下山するところだった。
手の甲に少し怪我をしたがたいした事はなく、疲れをとるために休んですぐ出発した。
先ほどの放送でミラージュは死んでいなかったが、スフレ、アドレー、クレアの3人は死んでしまった。
スフレは瞬発的な運動能力ならクラウストロ人にも劣っていないくらい身軽だった。
アドレーも紋章術の力も冒険の助けになった。
クレアは一緒に戦ったことはないが、クリムゾンブレイドの片割れだったので恐らくかなり実力はあったはず(なのだろう)。
仲間の死は悲しいけど、いつまでもこんな山に突っ立ってるわけにはいかない。
(スフレ・・・・アドレー・・・・仇はとるぜ。)
山を下ってほんの少し歩いた所で物音がする。
樹の陰からこっそり覗いて見ると男二人が争っていた。
一人は緑の髪の長身の(といっても自分程ではないが)弓を武器にしている男
もう一人は赤い髪の丸い男。
(・・・・変な格好・・・・。)
二人ともゲームにのっているか、のっていないのか・・・・。
なんにしても死者はできる限りだしたくないし、ゲームにのっている人間を見過ごすわけにもいかない。
(こんなゲームじゃ、殺したくなくても自衛のために人を殺さなくてはならない場合もあるかもしれない。)
クリフはとりあえず二人の男に接触することを試みた。
「やめろ!おめぇら!」
二人の男は争うのをやめてクリフを注目した。
二人の男は疑り深い目で見つめてくる。
「こんな事をしてもルシファーの思うつぼだぜ?」
緑色の髪の男が自分に向かって叫んだ。
「そんなのわかってるよ!だけど、しかたねぇだろ!黙って殺されるなんて御免だぜ!」
ルーファスが目線を離したその隙をガウェインは見逃さなかった。
長剣で右肩を思いっきり串刺しにしたのだ。
「ぐっ・・・あっ・・・・!」
赤い髪の男は長剣を捻りあげた。
ルーファスの肩から大量の血が吹き出てその場に倒れこんだ。
「くそッ!」
クリフは両手を組み思いっきりジャンプした。
「マイトハンマー!!」
クリフが両手を振り下ろすと、凄まじい熱風が巻き起こった。
赤い髪の男は思いっきり後ろにステップをするとそのまま逃げ去った。
(くそっ・・・・意外に速いな。)



赤い髪の男が去った後クリフは森の中で、適当な布を巻いた。
血は結構滲んだが何もしないよりマシだ。
結構血は流れたが、何十にも巻くことで血を止めた。
暫くするとルーファスが目を覚ました。
「・・・・・あの男は・・・・どうした。」
「おう、お目覚めか。あいつなら逃げていったぜ。」
「そうか・・・・。」
ルーファスは大きくため息をついた。
「悪かったな。俺がお前に話しかけて油断させてよ。」
クリフは少し申し訳なさそうに話した。
「いや。油断した俺も悪いのさ。」
ルーファスは特に責める様子もない。
「・・・・・おまえ、このゲームにのっているのか?」
クリフは、回りくどい事を言わずに単刀直入で尋ねた。
なんとなく、さっきこの男が戦ってる時の声をかけたときの反応を見て、好きでゲームにのっているわけではないのではと思った。
「・・・・・さあな。迷ってるんだ。のりたいわけじゃないんだが、一人どうしても死んで欲しくない仲間がいる。もしゲームから逃げられないならいっそそいつを優勝させて・・・・・。」
クリフは少し間をおいて尋ねた。
「そいつはよ?他人を犠牲にしてまで自分だけ助かればいいってやつなのか?」
「アリーシャはそんなやつじゃねぇ!!」
「・・・・ならゲームにのるのはやめようぜ?そいつだって自分のせいで、お前に人を殺させてるって知ったらきっと良い思いはしねぇだろ。」
「・・・・・・・。脱出の手段はあるのかよ?」
「さぁな。」
「さぁなって・・・・。」
「だからこれから協力して見つけるんだろ?なんとかなるぜ?」
「?、なんでわかるんだよ?」
「勘だ。」
「勘って・・・・。」
「俺の勘は結構当たるんだぜ?だいぶ前にそのせいで小惑星に突っ込みそうになったけどよ。」
ルーファスには小惑星がよくわからなかったが、ちっとも笑えないことだというのはわかった。
クリフはルーファスの頭に手をおいた。
「まぁ、こんな状況だ。迷うのは仕方ないさ。」
暫く二人の間に沈黙が流れる。

「あんた、ここに来る前に誰かにあった?」
沈黙を破ったのはルーファスだった。
クリフは焼け焦げた死体と、ダオス、ルシオンのことを話した。
ルーファスはアリーシャのことは見なかったのかと少しがっかりした。
まぁ、参加者は沢山いるし島もそれなりの広さはあるからそんなに早くは見つからないと思うが。 
「おまえは、誰か見かけたか?」
「さっきの鶏みてぇな男だろ?後は、銀髪に浅葱色の鎧を纏った戦乙女まぁこいつは知っているんだがよ。あともう一人は焦げ茶色の髪に桃色の服にかなり童顔の女なら会ったぜ。」
クリフはハッとした。
「その娘、もしかしてよ・・・・・ソフィアって名前じゃなかったか?」
「知り合いか!?」
「おう!知り合いも何も一緒に旅をしてたやつだぜ。戦いと無縁の一般人だったんだがちょっとな・・・・。」
「いでんしかいぞー?だっけ?その話なら聞いてるぜ?」
「そうか・・・・、譲ちゃんは今のところ無事か。よかったぜ。」
さらにその戦乙女とやらがソフィアと一緒にいてくれているらしいからソフィアの事に関しては少しだけ安心した。
クリフは一般人が戦争の犠牲になるのを酷く嫌っていた。
一般市民だったのに世界を救うために戦いに巻き込まれた全く戦闘経験のなかった大学生のフェイトと女子高生のソフィア、戦争で孤児になった小さかったマリア。
そういう人達を助けたくてクォークをつくったのだ。
今回も沢山の人を救ってあげたい。
「おおそうだ。おまえ名前はなんていうだ?」
「俺か?俺はルーファスだ。」
「俺はクリフフィッター。まぁ簡単に言えば軍人だ。」
「しばらくは一緒に行動するか。おまえが迷いを吹っ切るまでな。それにその肩じゃお得意の弓もひけねぇだろ。何、俺が護ってやる。」
「・・・・よろしくな、クリフ。」
「よろしくな、ルーファス!」
クリフとルーファスは互いの手をガシッっと握り握手をした。



【E-5とF-5の間/昼すぎ 放送後】

【クリフ・フィッター】[MP残量:70%]
[状態:手の甲に歯によるケガ]
[装備:ミスリルガーター@SO3・閃光手榴弾@現実・サイレンスカード×2@SO2]
[道具:ドラゴンオーブ・エターナルソード・メルーファ@SO2・バニッシュボム×5@SO3・フレイの首輪・荷物一式×4]
[行動方針:首輪を解除しルシファーを倒す]
[思考1:脱出の手段を見つける]
[思考2:仲間を集める]
[思考3:首輪は調べられたら調べる]
[現在位置:F-5とE-5の間]

【ルーファス】[MP残量:70%]
[状態:右肩が痛み、血を流しすぎたから痺れてる感じ。弓を引くのは無理]
[装備:連弓ダブルクロス@VP2・矢×34本]
[道具:荷物一式]
[行動方針:戦いにのるかのらないかはっきり決めたい。]
[思考1:アリーシャを探しだし、守り抜く]
[思考2:今はクリフと一緒にいる]
[現在位置:F-5とE-5の間]

【ガウェイン・ロートシルト】[MP残量:100%]
[状態:左肩、左わき腹脇腹裂傷]
[装備:グランスティング@SO2]
[道具:確認済の支給品×0~2、荷物一式]
[行動方針:リドリーを優勝させる(だが完全にゲームに乗るにはまだ迷いがある)]
[思考:]二人の位置から離れる
[現在位置:E-5かF-5のどこか]



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