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第103話 その手に光を得るために(後編)


クリフたちが死闘を演じる最中、遠く離れたところD-5とD-4の境目にレザードはいた。
レザードが何時にもなく真剣な表情でレナスの死体を見つめる。
その表情は悲しみとも慈しみともとれる表情は普段の彼とは思えないほど不気味だった。
レザードは金龍から戦闘から脱出すると、真っ先にここに向かった。
彼にとってあそこで金龍と戦うのは自分にとって本意ではなかったのだ。
戦利品であるブラッディーアーマーを着て、クリフたちと協力して戦えば、かなりの犠牲を支払って倒せたかもしれない。
だが、それではある目的を果たすのに時間が足りないために。一足に先に戦地から遠退いたのだ。
そこで、ある疑問がわき上がる。どうして一人で逃げ出したということだ。
移送方陣を使えば、大人数は無理だとしても、一人や二人ぐらいなら連れ出せるはずなのだが。
レザードは一人でこの場所に赴いたのだ。
ソフィアに、クリフ。
クリフは自分の盾ともなる使い捨て要因として。
ソフィアにいたっては空間を繋ぐ、コネクションを持つ、主催者打倒の最大の鍵とも言える。
彼らは主催打倒の鍵となる存在でありながら、レザードは何故見捨てたのか?
珍しくレザードは合理的な思考抜きで、感情で動いていたのだ。
ソフィアの能力は確かにルシファー打倒には欠かせないかもしれない。
だが、レザードはソフィアに見切りをつけたのだ。
レナスが死んだ理由、それは紛れもなくソフィアのせいであった。ソフィアはあまりにも役立たずであった。
戦闘能力も無く覚悟も無い、足手まといをこれ以上肩入れするほど、レザードは優しくなかった。
それに、ソフィアがいなくとも、ルシファーの居所さえ判明すれば何とかなるのだ。
手に持つ、オーブが輝く。これがある限り……。

レザードはすぐに作業に取り掛かる。
レザードは己の目的を果たすためレナスにある術を施す。

「正直、驚かせられました。まさか、貴女が殺られるとは思いませんでしたよ。
 だけど、貴女は運がいい。なぜなら……」

レザードは深紅に輝く球体を取り出す。
めらめらと魔力を帯びたその球体は紛れなく、誰もが欲する四宝の一つ。
ドラゴンオーブがそこにあったのだ。
そこで、ある疑問がよぎる。なぜ、レザードがドラゴンオーブを持っているのか?
ドラゴンオーブの本来の持ち主はクリフであるのだが、レザードはたまたま幸運だったのだ。
クリフがガウェインとの戦闘の時に、クリフから預かったパックの中身をチラッと覗いたところ、
偶然ドラゴンオーブを発見したのだ。
そして、レザードは歓喜に打ち喜び、理由は適当にどうにかなると、ひっそりとそれを抜き取っておいた。
オーブさえあれば、自分の目的に一歩近づくそう思っていたのだが。
自体は予想外の展開になる。
目的であるレナスの死はレザードの裏の計画を破棄するには、致命的な出来事だった。
だが、しかし、今ならまだ間に合うのだ。

「ヴァルキュリアよ……。今から貴女に輸魂の呪を施します。その前に……」

レザードはレナスの亡骸を地面に置くと、レナスの身体を上から下へと目配せする。
まず最初に行わなければならないこと。レナスの魂を結晶化させることだ。
残留となった魂を掻き集め、結晶に閉じ込める必要があったのだ。
魂を結晶化させる。神であるレナスでしか施せない所業。
なぜなら、人間の魂は脆い、空気に触れた瞬間拡散し、魂を集めることが難しくなってしまう。
想いが強ければ怨霊や思念として残ることはあるが、それでも大量に集めてやっとのところだ。
だが、神の魂は違う。彼らの魂は非常に高次なものであり、魔学でも錬金術でも最高の素体ともいえる。
魂が最も残留している肉体に術を施すのだが。そのためにも人間が本来生まれた状態にする必要があった。

つまり裸にするのだ。
なぜなら、全てのものには何かしらの魂が宿るから、それは精霊でもあり、思念ともある。
レザードなら服装のまま、術を施せるかもしれないが、今回ばかりはかってが違う。
レナスの服装は神の加護が施された一級品。そこに宿るモノはノイズを生みかねないのだ。
失敗の許されないこんな状態にレザードは実を取ったのだが……。
と、まあ、理由はさておいて、レザードは何時にもなく興奮していた。

「それでは、いきますよ。愛しき者(ヴァルキュリア)よ」

レザードは上から順にレナスの着衣を脱がしていく。
まず、最初に天子の羽を連想させる髪飾りを外す。
輝きを失わない銀髪は留め金を外すと美しくしなやかに流れる。レザードの手はその滑らかさに擽られる。
不意にレザードはレナスに顔を近づける。
死んでもなお、美しくあり続ける美貌にレザードは唇を重ねたくなったが、
時間があまりにも少ないので、口惜しそうに諦めた。
次に鎧に手を掛ける。ぼろぼろとなった鎧が簡単に外れ、豊満な胸を覆う胸当てが剥き出しになる。
レザードはハアハアと息を切らし、胸当てを剥がした。そこには……。

「ハア、ハア、エクセレント……素晴らしい…」

まさに、革命だった。
○○○が繰り出す×××に言葉も出ない。死体愛好(ネクロフィリア)の嗜好はないが、
この麗しき白い※※※を前にレザードの■■■は塔の頂のように△△△した。
興奮冷め止まぬ状態のレザードは次にまだ見ぬレナスの聖域***に手を(あまりに酷い内容なので自主規制)。

全てを読むにはワッフルワry

――――――
――――
――

全てを終え、レザードはレナスの魂を結晶体に閉じ込めると、次の儀式の用意をする。
次は魂を保存する容器―――神の器を用意するのだ。器となる肉体を。
レザードはバーンストームを唱えると、地中に埋めておいた、ハーフエルフの死体を掘り返す。
氷付けになった神の器、ルーファスの肉体が地中から姿を現す。
それがレナスの魂を保存する新しい肉体であった。
本当なら自分が神になるための器だったのだが、事態は一刻も争う。
いくら結晶に変えたと言っても、レナスの魂は剥き出しになった神経そのものだ。
早急に魂を移転しなければ、魂は崩落してしまう。それでは、私の望みは絶たれてしまうのだ。

「まあ、元の世界に戻れば、いくらでも新しい器は手に入りますしね。ここは応急処置として…」

レザードがやれやれとのたまう。流石の変態でも男の身体は趣味ではないのだ。
輸魂の呪を発動させるのも少し億劫になるわけだが、そうも言ってられない。
レザードは神の術式、輸魂の呪を発動させる。
本来自分だけなら成り立たない魔術、賢者の石で図式を理解したと言っても、
使うには莫大な力が必要とする。まさに机上の理論だ。
だが、今のレザードにはその莫大な力を補うドラゴンオーブがあるのだ。
レザードは精神を統一するとドラゴンオーブの力と呼応させ、輸魂の呪の術式を唱え始める。
地面に複雑な回路を描かれた紋章が浮かび上がる。

「全てを断ち切る糸に 我其に願う 意を持ちて 絡め取りたる魂に」

レナスの魂の結晶がルーファスの身体へと溶け込む。

「血と骨と肉を与え 新たな傀儡を此処に造らん―――」

力を解放し終えると、魂は完全に同期し合う。目立った拒絶反応もなく、輸魂の呪は完成したのだ。
ルーファスの肉体はがらんと崩れ落ちると、そのまま横たわる。
冷たい肉体に温もりが帯び始め、生気が篭り出す。
レナスの魂が入ったとはいえ、魂そのものはまだ再構築中のため、
新しい肉体は人形のように眠っている。
本来一度拡散した魂を再構築するのに時間要するだが。
レザードの手助けも合って半日以内に目を覚ますだろう。

「やはり、オーブの力を利用したとはいえ……神の力を使うには少々骨が折れる」

レザードは飄々とした面持ちで口ずさむが、全身が汗でびっしょりと濡れる。
長距離の移送方陣に加え、魂の結晶化、輸魂の呪、流石の天才魔導師とはいえ、身体を酷使しすぎたのだ。
レザードは側にある木にもたれかかると、目を閉じる。レザードの肉体は休息が必要としていたのだ。
急ぐ必要はないのだ。私にはドラゴンオーブがある。オーブさえあれば私は神に近づけるのだ。

「ヴァルキュリア、私は少し眠るとしよう」

薄れていく意識の中、レザードは最後に愛する者の姿を見る。
そこで、レザードにとって目を疑いたくなる光景が映っていた。
眠っているはずのレナスが立ち上がるのだ。
レザードはまどろみが見せた幻覚だと、言い聞かせ、ゆっくりと暗闇に意識を委ねた。

ゆっくりと立ち上がった人物は眠ったレザードに近づくとドラゴンオーブと弓を奪い取った。
彼は見ていたのだ。入り込んだ別の魂の記憶から大切な人が危険に晒されていることを知ったのだ。

オーブは輝く、ある暗闇に立ち向かった青年の想いに呼応する。

物語は動き出す。

彼は深い暗闇が包み込む森の中へと駆け出していった。

【レナス・ヴァルキリア 生存確認】

【D-5/真夜中】

【レザード・ヴァレス】[MP残量:20%]
[状態:睡眠、疲労大、ドラゴンオーブを手に入れ気分は高揚]
[装備:サーペントトゥース、天使の唇、大いなる経典]
[道具:神槍パラダイム、アップルグミ×2、エルブンボウ、矢×40本、レナス人形フルカラー、ブラッディーアーマー、アントラー・ソード、転換の杖@VP(ノエルの支給品)、ダブった魔剣グラム@RS、合成素材×2(ダーククリスタル、スプラッシュスター)、荷物一式×5]
[行動方針:愛しのヴァルキュリアと共に生き残る]
[思考1:愛しのヴァルキュリアと、二人で一緒に生還できる方法を考える]
[思考2:その他の奴はどうなろうが知ったこっちゃない]
[思考3:四回目の放送までには鎌石村に向かい、ブラムスと合流]
[思考4:ブレアを警戒。ブレアとまた会ったら主催や殺し合いについての情報を聞き出す]
[思考5:首輪をどうにかしたい]
[備考1:ブレアがマーダーだとは気付いていますが、ジョーカーだとまでは気付いていません]
[備考2:クリフとソフィアは死んだと思っている]
[現在地:D-5とD-4の境目(D-5側)]

【ソフィア・エスティード】[MP残量:80%]
[状態:少し疲労]
[装備:クラップロッド、フェアリィリング、アクアリング、ミュリンの指輪のネックレス@VP2]
[道具:ドラゴンオーブ、ヒールユニット@SO3(ガウェインの支給品)、魔剣グラム@VP、レザードのメモ、荷物一式]
[行動方針:ルシファーを打倒。そのためにも仲間を集める]
[思考1:ルーファスさんのためにもめげない]
[思考2:怪我人(クリフとレナス)を介抱する]
[思考3:フェイトを探す]
[思考4:四回目の放送までには鎌石村に向かい、ブラムスと合流]
[思考5:自分の知り合いを探す]
[思考6:ブレアに会って、事の詳細を聞きたい]
[思考6:レザードを警戒]
[現在地:D-5東部]
[備考1:ルーファスの遺言からドラゴンオーブが重要なものだと考えています]

※レザードのメモには移送方陣についての詳細が書かれていますが、これを読めば移送方陣が修得出来るという訳ではありません。

【レナス・ヴァルキュリア@ルーファス】[MP残量:10%]
[状態:ルーファスの身体、気絶、疲労大]
[装備:連弓ダブルクロス、矢×27本]
[道具:なし]
[行動方針:大切な人達と自分の世界に還るために行動する]
[思考1:???]
[思考2:ルシオの保護]
[思考3:ソフィア、クリフ、レザードと共に行動(但しレザードは警戒)]
[思考4:四回目の放送までには鎌石村に向かい、ブラムスと合流]
[思考5:協力してくれる人物を探す]
[思考6:できる限り殺し合いは避ける。ただ相手がゲームに乗っているようなら殺す]
[現在地:D-5東部]
[備考1:ルーファスの記憶と技術を少し、引き継いでいます]
[備考2:ルーファスの意識はほとんどありません]
[備考3:半日以内にレナスの意識で目を覚まします]

【クリフ・フィッター】[MP残量:35%]
[状態:瀕死、疲労大、全身強打、あばら骨を骨折]
[装備:ミスリルガーター、閃光手榴弾、サイレンスカード×2]
[道具:エターナルソード、メルーファ、バニッシュボム×5、フレイの首輪、荷物一式×3]
[行動方針:首輪を解除してルシファーを倒す]
[思考1:脱出の手段を見つける]
[思考2:仲間を集める(マリア、フェイト優先)]
[思考3:首輪は調べられたら調べる]
[現在位置:D-5東部]
[備考1:グランスティングは砕け散りました。]
[備考2:守りネコは砕けました。]

+++

深き闇に響く、身体を引きずる音。
少女が満身創痍になりながらも歩き続ける音である。
少女は痛みを和らげるように身体を手で押さえている。
だが、その痛みは全身に蔓延っており、その行為は何の意味を持たないものであった。
彼女の身体は見るも無残な形へと変貌していた。
全身がペンキをぶちまけたように血に塗れ、生きていることも不思議なぐらい重体であった。
身体は激痛と言う名の悲鳴をあげ、とっくに死と言う名の休息を求めている。
にもかかわらず、少女は歩くことを止めず、ただひたすら前に向かって歩き続けている。

「痛いよう……助けてよう……」

少女は涙を流し、全身に行き渡る激痛に痛みの声を漏らし、続けてある少年の名を呼ぶ。

「ジャック……ジャック……助けて……」

少女は最も愛する人の名を呼ぶ。だが、その言葉は返ってくることなく森に響くだけであった。
少女は金龍クェーサーではなく、リドリー・ティンバーレイクであった。
リドリーの身体を奪った金龍クェーサーはルーファスの『アスタニッシュグリッツ』によって浄化され、
本来あったリドリーの人格に戻ったのである。
皮肉にも最後の最後に彼女は金龍の器という宿命から解放されたのだ。壮絶な痛みと供に。
彼女は長くはもたない。死は確実に迫ってきているのだ。
むしろ、なぜ、こんな状態で己の使命から開放されたのだ。
この世のものと思えない激痛に苛まされないといけないのだ。
リドリーは己の不幸を嘆いていた。初めのうちはそう思っていた。
だが、これは私の罪なのだ。悪夢は金龍から開放されても、まだ終わらないのだ。
なんせ私の背後には……。

「いや……いや……助けて……」

刻々と死に向かいつつある彼女は死を拒むように足を動かし続ける。
今、彼女が最も欲するモノ。それは開放されることである。
罪の意識や苦痛から開放されたい。
現時点で、死は最も苦しみから解放させるものなのに、彼女はそれを拒み続けている。

「ごめんなさい……ごめんなさい……許して……」

リドリーが足を止めない理由。それは、背後から忍び寄る幻惑。
死を目の前にして、迫り来る抑えようのない悪夢。
リドリーによって死んでいった者たちが死に逝く身体にしがみ付き、呪いの言葉を吐き続けるのだ。
この殺し合いでリドリーが手を掛けた三人の女性を筆頭に、
妖精と人間の戦争によって死んだ者たちがリドリーの耳元で止め処なく囁き続ける。
『死ね』『裏切り者』『痛い』『苦しい』『助けて』と数々の恨みに満ちた言葉を。
生を羨み、死を望む、彼らの呪詛にリドリーは怯え苦しみ、罪悪感から逃れたい一心で足を進めた。
報われることないデスマーチであると分かっていながらもひたすら逃げ続けていた。
リドリーは懺悔する。今に思えば金龍の器という使命を受け入れたのが間違いだったかもしれない。
だけど、私は弱かった。諦めてしまった。

リドリーは思う。
もし、自分が苦しんでいた時、ジャックが側にいたなら私はどうなっていたのだろうか?
宿命に抗い、人間と妖精がお互いに共存する未来があったのだろうか?
あまりにも虚しい幻想だ。今更、よい未来を描いても、私の罪は永遠に消えることはないのだから。
だって、私の側に――――ジャックはいないのだから。

それでも無様にリドリーは足を引きずる。
暗闇に飲み込まれるのは嫌だった。孤独は嫌だった。
だから、無意味な行進し続ける。
出られるはずもない暗闇の迷宮をさ迷い続ける。

果てしない暗闇の中、リドリーは光明を見つける。
迫ってくる輝きにリドリーの怯えた心はほんの少し揺らめいた。
だって、向かってくる明かりの存在は紛れもなく、私が大好きだったアイツが。

「ジャック…」

ジャックだったのだ。
命の灯火を奮い立たせ、リドリーは恋焦がれる人のそばにたどり着くと、倒れた。
ジャックは心配そうな声で肩を揺らすと、腕に抱かれる。優しいなと空ろになった目で見つめる。
ああ、温かい、私はこれが欲しかったんだ。ジャックの優しい温もりが。

「ジャック、ジャック…。最後にお前に会えて嬉しいな……。
 私、恐かったんだよ……一人は恐かったんだよ……」

ジャックの目の前に言葉が出ない。意識は微かしかない、感覚は微かしかない。
でも、頬に温かいものを感じる。それは涙。
ジャックは涙を流している。私は嬉しかった。罪を重ねすぎた私のために泣いているのだ。
でも、一瞬しか感じられなかった。だって私は、もう、死にかけていたから。
でも、最後に言いたかった。私の愛の言葉を。

「…私はお前と……」

あの時と同じように最後の気持ちを伝えられずに意識は暗闇の彼方に消えていく。
闇が私を飲み込む。冷たく凍えた暗黒に引き込む。それが、私の歩んできた道だから。
私の体、全ては暗黒のものになるだろう。けど、私は暗黒に飲み込まれる前に言いたかった言葉がある。
この言葉だけは穢されたくない。私が持つ純粋な気持ちを暗黒に受け渡したくない。
だから私は暗闇に堕ちる前に、あの言葉の続きを言った。

―――共に歩きたかった。

【リドリー・ティンバーレイク 死亡】

+++

血まみれの少女は男の腕の中で、虚しそうに呟いた後、その生に幕を閉じた。
男はずっと泣いていた。なぜ、このような少女が死ななければならないのか。
腕に広がる真っ赤な血だまりを見る。
すべて、この小柄な少女が覆っていた、真っ赤な化粧だ。
どうして、全身を紅く血で染めるほど、惨い仕打ちができるんだ。
少女を抱くチェスター・バークライトは怒りに打ち震えた。
護りたかったものがそこにあるのに、俺はまた掴み損ねたのだ。

早く駆けつけるべきだった。
菅原神社に向かう途中、西の空に巨大な爆音と閃光が光った時、すぐに駆けつけるべきだったのだ。
だが、同行者のアシュトンとボーマンはわざわざ危険に突っ込む必要はないと口論になってしまった。
仲間かもしれないと、なんとか、彼らを説得するのに成功する。

そして、今に至るのだ。

「許さない、俺は絶対に許さないぞ」

チェスターは憎しみの炎をたぎらせる。少女を殺した奴を絶対に生かしはしない。
絶対に犯人を見つけしだい、殺す、殺す、殺す、殺す。
チェスターは少女の亡骸から見えるパックからあるものを見つけ出す。
まさにそこに見えるのは仇を討てといわんばかりの、己の得意武器弓矢がはみだしていた。
チュスターは一言謝ってそれを掴むと西の空へ弓を構える。そして、矢を打ち出した。
三日月のような軌道を描き、矢は闇の中へ消える。

それは、少女を殺した相手に対しての宣戦布告。

「俺は絶対に許さないぞッ!! 俺は貴様らを探し出し、殺す!! 絶対にだ!!」

チェスターの声は闇夜の森に響き渡り、浸透する。チェスターの夜は終わらない。

一人、新たの決意秘めるチェスターを尻目に二人の男はお互いに目を向けて、囁く。

「で、ボーマンさん、これからどうします? 彼、あんなこと言ってますけど…」
「うーん、ちょっと頭が痛くなってきたわ…」

二人のため息が闇夜の森に響き渡る。二人の夜は終わらない。

【E-04/真夜中】

【チェスター・バークライト】[MP残量:100%]
[状態:全身に火傷、左手の掌に火傷、胸部に浅い切り傷、肉体的・精神的疲労(重度)、クロードに対する憎悪、無力感からくるクレスに対する劣等感]
[装備:光弓シルヴァン・ボウ@VP(クレアの支給品)、矢×40本、パラライチェック@SO2の紛い物(効果のほどは不明)]
[道具:スーパーボール、チサトのメモ、アーチェのホウキ、荷物一式]
[行動方針:力の無い者を守る(子供最優先)]
[思考1:クロードを見つけ出し、絶対に復讐する]
[思考2:リドリーの仇を探し出し、倒す]
[思考3:アシュトン・ボーマンと協力して弱い者や仲間を集める]
[思考4:今の自分では精神的にも能力的にもただの足手まといなので、クレス達とは出来れば合流したくない]
[備考:チサトのメモにはまだ目を通してません]
[現在位置:ホテル跡周辺。東]

【アシュトン・アンカース】[MP残量:110%(最大130%)]
[状態:疲労微、体のところどころに傷・左腕に軽い火傷・右腕にかすり傷(応急処置済み)、右腕打撲]
[装備:アヴクール、ルナタブレット、マジックミスト]
[道具:無稼働銃、レーザーウェポン(形状:初期状態)、イグニートソード、物質透化ユニット(ネルの支給品)、首輪×3、荷物一式×2]
[行動方針:第4回放送頃に釜石村でクロード・プリシスに再会し、プリシスの1番になってからプリシスを優勝させる]
[思考1:プリシスのためになると思う事を最優先で行う]
[思考2:チェスター・ボーマンを利用して首輪を集める]
[思考3:菅原神社に向かう]
[思考4:プリシスが悲しまないようにクロードが殺人鬼という誤解は解いておきたい]
[思考5:チェスターを宥める]
[備考1:ギョロとウルルンは基本的にアシュトンの意向を尊重しますが、プリシスのためにアシュトンが最終的に死ぬことだけは避けたいと思っています]
[備考2:ギョロとウルルンはアシュトンが何を考えてるのか分からなくなるつつあります。そのためアシュトンとの連携がうまくいかない可能性があります]
[現在位置:ホテル跡周辺。東]

【ボーマン・ジーン】[MP残量:45%]
[状態:全身に打身や打撲 ガソリン塗れ(気化するまで火気厳禁)]
[装備:フェイトアーマー、バーニィシューズ]
[道具:エンプレシア、調合セット一式、七色の飴玉×2、荷物一式×2]
[行動方針:最後まで生き残り家族の下へ帰還]
[思考1:完全に殺しを行う事を決意。もう躊躇はしない]
[思考2:アシュトン・チェスターを利用し確実に人数を減らしていく]
[思考3:そのためにも、暴走しつつあるチェスターを宥める(場合によっては切り捨てる)]
[思考4:菅原神社に向かいながら安全な寝床および調合に使える薬草を探してみる]
[備考1:調合用薬草の内容はアルテミスリーフ(2/3)のみになってます]
[備考2:秘仙丹のストックが1個あります]
[備考3:アシュトンには自分がマーダーであるとバレていないと思っています]
[現在位置:ホテル跡周辺。東]

【守りネコ@SO3】
ダメージの20%を身代わりになるアクセサリー。
破壊確率20%。

【転換の杖@VP】
配置がランダムでバラバラになる杖。

【ヒールユニット@SO3】
範囲内にHPを30%回復させるユニット。

【ミュリンの指輪@VP2】
ルーファスが身に着けている指輪。
オーディンが神の器としてルーファスにはめ込んだ指輪。

【光弓シルヴァン・ボウ@VP】
光の妖精王が所有する偉大なる弓。

【物質透化ユニット@SO3】
30秒間MP消費がゼロになるユニット。

【残り23人】




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第103話(3) ガウェイン
第103話(3) クリフ 第110話
第103話(3) レナス 第110話
第103話(3) レザード 第113話
第103話(3) ソフィア 第110話
第103話(3) リドリー
第103話(3) ルーファス 第110話
第103話(3) チェスター 第110話
第103話(3) アシュトン 第110話
第103話(3) ボーマン 第110話
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