第23話 幸薄男の憂鬱


アシュトン・アンカースは少し落ち込んでいた。

つい先程、支給品の一つである瓶の中身を、水と間違えて飲んでしまったのである。
「貴重な支給品を無駄遣いするなんて、本当に僕は不運な男だな… ね、ギョロ?」
「ギャース。」
彼の背中に憑りついている竜の内の一頭、ギョロが返事をする。
「はぁ…。 ま、このまま落ち込んでいる訳にもいかないし、支給品の確認の続きをしよう…」
アシュトンはデイパックに手を入れ、中から小瓶を3つ取り出した。
「何だろこれ?さっきとは違う瓶みたいだけど…
…こういうのって、持っててもかさばるだけだし、どうしようかな…
そうだ!さっき中身を飲んだ瓶に移し変えよう!」
アシュトンは能天気に鼻歌を歌いながら、小瓶の中身を先程の瓶に移し替えた。「出来た!さて次は…」
再びデイパックに手を突っ込み、中身を探る。そして、お揃いのネックレスを取り出した。

「綺麗なネックレスだな…プリシスにあげたら喜ぶかな?」
アシュトンは二つのネックレスの内一つを首にかけた。
そして荷物を片付け、嬉しさのあまり、再び鼻歌を歌いながら東に向けて歩きだした。

だが、彼は気付かなかった。一つ忘れ物をしているという事を。

数十分後、アシュトンがいた場所を一人の少女が通りかかった。
「エリクシールじゃん!ラッキ~★」
少女はアシュトンの残した「忘れ物」を拾い、再び道なりに歩きだした。



【H-4/朝】
【アシュトン・アンカース】[MP残量:100%]
[状態:プリシスへのプレゼントを見つけた喜び]
[装備:ディメンジョン・スリップ@VP]
[道具:ディメンジョン・スリップ@VP・荷物一式]
[行動方針:クロード達と合流]
[行動方針2:プリシスにプレゼントを渡す]
[現在位置:H-4の西側]

【アーチェ】[MP残量:100%]
[状態:普通]
[装備:ド根性バーニィ@SO3、他にも装備している可能性あり]
[道具:エリクシール@TOP(実際の中身はスーパーボトル@SO3)、不明の支給品が幾つか(本人確認済)、荷物一式]
[行動方針:不明]
[現在位置:H-3 道]

※アシュトンはディメンジョン・スリップの効果に気付いていません。但し、デイパックに説明書は残っています。
※スーパーボトルが入っていた瓶は捨ててきました。アーチェには拾われていません。

【残り56人】




前へ キャラ追跡表 次へ
アシュトン 第34話
第8話 アーチェ 第42話

タグ:

+ タグ編集
  • タグ:

このサイトはreCAPTCHAによって保護されており、Googleの プライバシーポリシー利用規約 が適用されます。

最終更新:2007年02月16日 15:51