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AAAキャラバトルロワイアルpart5

1 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/30(火) 00:04:48 ID:JzjwPByo0
ここはトライエース(以下AAA)キャラでバトルロワイヤルを行う企画です。
参加資格は全員にあります。
参加型リレー小説というテーマを元に、皆さんで物語を作り上げていきましょう。

・企画発祥スレ
バトルロワイアル企画を考える inゲームサロン
http://game10.2ch.net/test/read.cgi/gsaloon/1160050565/l50
・過去スレ
http://game12.2ch.net/test/read.cgi/gamerpg/1162909976/
http://game12.2ch.net/test/read.cgi/gamerpg/1172767328/
http://game14.2ch.net/test/read.cgi/gamerpg/1186147301/
http://schiphol.2ch.net/test/read.cgi/gamerpg/1204348476/
・まとめWiki
http://www23.atwiki.jp/aaarowa/
・したらば掲示板
http://jbbs.livedoor.jp/otaku/9356/

詳しい説明・ルールは>>2以降。


2 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/30(火) 00:05:51 ID:r1yP6UWR0
【基本ルール】
・全員で殺し合いを行い、生き残った最後の一人が勝者。
・勝者には元の世界への帰還と、それとは別の褒美が主催者より与えられる?(未決定)
・参加者間でのやり取りに反則はない。
・参加者全員が死亡した場合、ゲームオーバー(勝者無し)となる。

【スタート時の持ち物】
・参加者があらかじめ所有していた武器、装備品、所持品は全て没収。
(義手など体と一体化している武器、装置はその限りではない)
・また、衣服とポケットに入るくらいの雑貨(武器は除く)は持ち込みを許される
・ゲーム開始直前に参加者は開催側から以下の物を支給される

「デイパック」→他の荷物を運ぶための小さいリュック。鞄などの類であればなんでも可
「地図」→ 大まかな地形の記された地図。禁止エリアがあるならば、それを判別するための境界線と座標がひかれている。
「コンパス」→ 安っぽい普通のコンパス。東西南北がわかる
「照明器具」→ 着火器具+携帯ランタン(油は2〜3日分or切れない)、または懐中電灯。
「筆記用具」→ 普通の鉛筆と紙、もしくはノートの類。
「水と食料」→ 通常の飲料と食料。目安としては通常の成人男性で二〜三日分。
「名簿」→全ての参加者の名前のみ明記。
「時計」→ 普通の時計。時刻がわかる。主催者側が指定する時刻はこの時計で確認する
「ランダムアイテム」 → 何かのアイテムが入っている。作中の道具や武器、銃火器など

【放送関連】
一日四回、六時間毎に放送が入る。(0時、6時、12時、18時)
放送内容は「禁止エリアの場所と指定される時間」「過去6時間に死んだキャラ名」
「残りの人数」「主催者の気まぐれなお話」等。

【首輪・禁止エリア関連】
ゲーム開始前からプレイヤーは全員、「首輪」を填められている。
首輪が爆発すると、そのプレイヤーは死ぬ。(例外はない)
主催者側はいつでも自由に首輪を爆発させることができる。
この首輪はプレイヤーの生死を常に判断し、開催者側へプレイヤーの生死と現在位置のデータを送っている。
24時間死者が出ない場合は全員の首輪が発動し、全員が死ぬ。 
「首輪」を外すことは専門的な知識がないと難しい。
下手に無理やり取り去ろうとすると首輪が自動的に爆発し死ぬことになる。
プレイヤーには説明はされないが、実は盗聴機能があり音声は開催者側に筒抜けである。
開催者側が一定時間毎に指定する禁止エリア内にいると首輪が自動的に爆発する。
なお、どんな魔法や爆発に巻き込まれようと、誘爆は絶対にしない。
例え首輪を外しても会場からは脱出できないし、禁止能力が使えるようにもならない。
首輪の材質は「何が起きても首に超フィットする不思議なご都合主義パワーが篭った首輪」。
よって体を巨大化させるなどしても首輪を外すことは出来ない。
主催者側が一定時間毎に指定する禁止エリア内にいると首輪が自動的に爆発する。
禁止エリアは3時間ごとに1エリアづつ増えていく。


3 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/30(火) 00:06:15 ID:r1yP6UWR0
【能力・能力制限関連】
身体能力、攻撃能力については基本的に無し。
(ただし敵ボスクラスについては例外的措置がある場合あり)
治癒魔法については通常の1/10以下の効果になっています。蘇生魔法は「気絶状態を治す」程度。
キャラが再生能力を持っている場合でもその能力は1/10程度に制限される。
しかしステータス異常回復は普通に行える。
その他、時空間移動能力なども使用不可。
MPを消費するということは精神的に消耗すること。MPを消費する=疲れる。
全体魔法の攻撃範囲は、術者の視野内にいると判断された人物。
MPは自然に徐々に回復(通常時なら二時間で10%、睡眠時はその2倍ぐらい)?

【キャラの特殊能力制限で決まっている設定】
・レナス 原子配列変換及びMP変換、世界再生能力の無効、精神集中※後述
・フェイト ディストラクションの弱体化(本編で使える技は特に制限なし)
・マリア アルティネイションの弱体化(本編で使える技は特にry)
・フレイ 空中浮遊の高度制限 空間移動←まだ決まっていない
・ダオス 時間転移能力の無効 空中浮遊の高度制限
・ガブリエル 崩壊紋章の無効、真・ガブリエル化による能力上昇無し(神曲は使用可能)
・ロキ ドラゴンオーブによるパワー解放の無効(支給品のドラゴンオーブを入手すれば可)
・ルシオン 形態変化の無効 再生能力の効果の弱体
・アーチェ 杖浮遊の無効(支給品にアーチェの浮遊杖があるなら別)
・レザード 移送方陣の無効 屍霊術(一人ぐらい)
・エイミ 竜変化(一回だけ)
・ノートン 再生能力の弱体
・シン 空中浮遊の高度制限

※レナスの精神集中について
1.放送毎に1回使用可能
2.使用中は完全に無防備
3.使用するには集中できる環境が必要
4.聞ける声は任意で選べない
5.声は聞こえるが人物を特定できる程鮮明ではない
6.ブラムス探知能力は無し
7.一応レナス一行が介入する事でその人間の死を回避する事は可能(放っておいたり、間に合わない場合は当然死亡)

【アイテム・クリエイション・料理関連】
アイテムによる回復は制限を受けない。
料理は「材料があればつくれるが、回復効果はない」いわゆる空腹を満たす程度。
ボーマンの調合スキルは薬草があればOK

【フェイズガン関連】
フェイズガンは弾丸がなく、エネルギー弾を発射する銃である。
だから弾込めする必要はないが、エネルギーが切れると撃てなくなる。

最大エネルギー量は100%で、銃の残量を(***/100)と示す。
[例] (70/100)とすると,残量が70%残っていることになる。

銃の威力または性能によって、弾を撃ったときの消費量が異なる。
またエネルギーが足りないときは一切撃てない。
[例] 残量が(41/100)の時、パルスショットガン(散弾式のフェイズガン)消費エネ33%は撃てるが、残量が(32/100)の時は撃てない

フェイズガンのエネルギーは放送ごとに50%補充される。
注意)徐々に補充されるわけではなく、一気に補充される。

フェイズガンを所持品と持っているとき〔名前〕〔性能〕〔消費エネルギー〕〔残量〕の順番に書く。

4 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/30(火) 00:06:54 ID:r1yP6UWR0
【会場関連】
舞台になるのは原作ロワと同じ沖木島。街並みは現代風の田舎町。
現地調達できるアイテムは『普通に使ったら武器にならない』かつ『類似品が支給されてない』
・悪い例
「押入漁ってたらこんなの出ちゃいました」
「ちょwニュートロンボムwww」
・良い例
「押入漁ってたらこんなの出ちゃいました」
「広辞苑か……まあ役に立つかもなしれないし、貰っておくか」
食料は一軒につき一食分程度?
診療所には医療器具は無い?


5 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/30(火) 00:08:03 ID:r1yP6UWR0
【書き手の心得その1(心構え)】
・この物語はリレー小説です。
 みんなでひとつの物語をつくっている、ということを意識しましょう。一人で先走らないように。
・知らないキャラを書くときは、綿密な下調べをしてください。
 二次創作で口調や言動に違和感を感じるのは致命的です。
・みんなの迷惑にならないように、連投規制にひっかかりそうであれば保管庫にうpしてください。
・巧い文章はではなく、キャラへの愛情と物語への情熱をもって、自分のもてる力すべてをふり絞って書け!
・叩かれても泣かない。
・来るのが辛いだろうけど、ものいいがついたらできる限り顔を出す事。
 できれば自分で弁解なり無効宣言して欲しいです。

【書き手の心得その2(実際に書いてみる)】
・…を使うのが基本です。・・・や...はお勧めしません。また、リズムを崩すので多用は禁物。
・適切なところに句読点をうちましょう。特に文末は油断しているとつけわすれが多いです。
 ただし、かぎかっこ「 」の文末にはつけなくてよいようです。
・適切なところで改行をしましょう。
 改行のしすぎは文のリズムを崩しますが、ないと読みづらかったり、煩雑な印象を与えます。
・同じ文末を連続して使用するのはなるべく避けましょう。
・かぎかっこ「 」などの間は、二行目、三行目など、冒頭にスペースをあけてください。
・人物背景はできるだけ把握しておく事。
・過去ログ、マップはできるだけよんでおくこと。
 特に自分の書くキャラの位置、周辺の情報は絶対にチェックしてください。
・一人称と三人称は区別してください。
・極力ご都合主義にならないよう配慮してください。露骨にやられると萎えます。
・「なぜ、どうしてこうなったのか」をはっきりとさせましょう。
・状況はきちんと描写することが大切です。また、会話の連続は控えたほうが吉。
 ひとつの基準として、内容の多い会話は3つ以上連続させないなど。
・フラグは大事にする事。キャラの持ち味を殺さないように。ベタすぎる展開は避けてください。
・ライトノベルのような萌え要素などは両刃の剣。
・位置は誰にでもわかるよう、明確に書きましょう。

【書き手の心得3(一歩踏み込んでみる)】
・経過時間はできるだけ『多め』に見ておきましょう。
 自分では駆け足すれば間に合うと思っても、他の人が納得してくれるとは限りません。
 また、ギリギリ進行が何度も続くと、辻褄合わせが大変になってしまいます。
・キャラクターの回復スピードを早めすぎないようにしましょう。
 (今までの話を平均すると、回復魔法使用+半日費やして6〜8割といったところです)
・戦闘以外で、出番が多いキャラを何度も動かすのは、できるだけ控えましょう。
 あまり同じキャラばかり動き続けていると、読み手もお腹いっぱいな気分になってきます。
 それに出番の少ないキャラ達が、あなたの愛の手を待っています。
・キャラの現在地や時間軸、凍結中のパートなど、雑談スレには色々な情報があります。
 本スレだけでなく雑談スレにも目を通してね。
・『展開のための展開』はイクナイ(・A・)!
 キャラクターはチェスの駒ではありません、各々の思考や移動経路などをしっかりと考えてあげてください。
・書きあがったら、投下前に一度しっかり見直してみましょう。
 誤字脱字をぐっと減らせるし、話の問題点や矛盾点を見つけることができます。
 一時間以上(理想は半日以上)間を空けてから見返すと一層効果的。


6 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/30(火) 00:09:32 ID:r1yP6UWR0
【作品を書いた時の必要事項】
・作中での時間表記
 深夜:0〜2
 黎明:2〜4
 早朝:4〜6
 朝:6〜8
 午前:8〜10
 昼:10〜12
 真昼:12〜14
 午後:14〜16
 夕方:16〜18
 夜:18〜20
 夜中:20〜22
 真夜中:22〜24

・キャラ表記について
 【座標/場所/時間】
 【キャラクター名】[MP残量]
 [装備]:キャラクターが装備している武器など、すぐに使える(使っている)ものを記入。
 [道具]:キャラクターがザックなどにしまっている武器・アイテムなどを記入。
 [状態]:キャラクターの肉体的、精神的状態を記入。
 [思考]:現在具体的に考えている事・行っている事を記入。
 [行動方針]:キャラクターの目的
 [備考]:その他何か特記事項。無くても良い。

【名前 死亡】※死亡したキャラが出た場合のみいれる。
【残り○○人】※死亡したキャラが出た場合のみいれる。
以下、人数分。

−例−
【クロード・C・ケニー】[MP残量:50%]
[装備:木刀]
[道具:アップルグミ・フェイスガン・デイバック(支給品一式)]
[状態:頭部裂傷]
[思考:混乱]
[行動方針:主催者を打倒]

【ノートン 死亡】
【残り40人】

【修正に関して】
・修正(NG)要望は、名前欄か一行目にはっきりとその旨を記述してください。
・NGや修正を申し立てられるのは、
 「明らかな矛盾がある」「設定が違う」「時間の進み方が異常」「明らかに荒らす意図の元に書かれている」
 「雑談スレで決められた事柄に違反している(凍結中パートを勝手に動かす等)」
 以上の要件のうち、一つ以上を満たしている場合のみです。
・批判も意見の一つです。臆せずに言いましょう。
 ただし、上記の修正要望要件を満たしていない場合は
 修正してほしいと主張しても、実際に修正される可能性は0だと思って下さい。
・書き手が批判意見を元に、自主的に修正する事は自由です。


7 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/30(火) 00:10:25 ID:r1yP6UWR0
【読み手の心得】
・このスレは投下・雑談を兼用しています。きたんなく雑談しましょう。
・好きなキャラがピンチになっても騒がない、愚痴らない。
・好きなキャラが死んでも泣かない、絡まない。
・荒らしは透明あぼーん推奨。
・批判意見に対する過度な擁護は、事態を泥沼化させる元です。
 同じ意見に基づいた擁護レスを見つけたら、書き込むのを止めましょう。
・擁護レスに対する噛み付きは、事態を泥沼化させる元です。
 修正要望を満たしていない場合、自分の意見を押し通そうとするのは止めましょう。
・嫌な気分になったら、バーニィ(ぬいぐるみも可)をふかふかしてマターリしてください。
・「空気嫁」は、言っている本人が一番空気を読めていない諸刃の剣。玄人でもお勧めしません。
・「フラグ潰し」はNGワード。2chのリレー小説に完璧なクオリティなんてものは存在しません。
 やり場のない気持ちや怒りをぶつける前に、TVを付けてラジオ体操でもしてみましょう。
 冷たい牛乳を飲んでカルシウムを摂取したり、一旦眠ったりするのも効果的です。
・感想は書き手の心の糧です。指摘は書き手の腕の研ぎ石です。
 丁寧な感想や鋭い指摘は、書き手のモチベーションを上げ、引いては作品の質の向上に繋がります。
・ロワスレの繁栄や良作を望むなら、書き手のモチベーションを下げるような行動は極力慎みましょう。
・あまりしつこくダジャレを言ってる人がいたら「時空剣士乙」「クレス自重しろ」等で返しましょう

8 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/30(火) 00:16:03 ID:r1yP6UWR0
【参加者&生存状況】

スターオーシャン2(SO2) 8/15
○クロード/○レナ/●セリーヌ/○アシュトン/○プリシス/○ボーマン/●ディアス
○レオン/●オペラ/○エルネスト/●ノエル/●チサト/●シン/○ミカエル/●ガブリエル

スターオーシャン3(SO3) 6/15
○フェイト/○ソフィア/●スフレ/○クリフ/●ネル/●ロジャー/○マリア/○アルベル
●アドレー/●ミラージュ/●クレア/●ノートン/●ビウィグ/●ヴォックス/○IMITATIVEブレア

ヴァルキリープロファイル(VP)  6/13
○レナス/●アリューゼ/○レザード/○ルシオ/●メルティーナ/●ジェラード
●夢瑠/●ロウファ/●エイミ/○ジュン/○ブラムス/○ロキ/●フレイ

ヴァルキリープロファイル2(VP2)  0/2
●アリーシャ/●ルーファス

ラジアータストーリーズ(RS) 3/8
●ジャック/○リドリー/●ガンツ/●エルウェン/○ガウェイン/○ミランダ
●ガルヴァドス/●ルシオン

テイルズオブファンタジア(TOP)  3/9
○クレス/●ミント/○チェスター/○クラース/●アーチェ/●すず
●ダオス/●デミテル/●ジェストーナ

合計 26/62
○=生存 ●=死亡(一日目夜〜夜中、開始から12〜16時間経過)

禁止エリア
C-04、G-03、E-06
19時にH-07、21時にI-07、23時にD-04

主催者:ルシファー(スフィア社)@SO3


【キャラの参加時期】
基本的に本編終了後(原作で死亡しているキャラは死亡した後)
SO2:本編終了後、BS前
VP:レナスとルシオはAエンド後 ロキとフレイはChapter7〜8辺り?
VP2:アリーシャ、ルーファス共にユグドラシルのオーディン戦後
RS:人間編END後?
TOP:チェスターは未来編突入直後


9 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/30(火) 00:16:04 ID:fV38fiJRO
1人で盛り上がるなよ、キモメガネ。

10 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/30(火) 00:19:37 ID:IQs52KAQ0
スレ立て超乙!
以下、前スレ>>507の続き転載です

11 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/30(火) 00:20:27 ID:PhcYobMNO
スレ立て乙ー
テンプレはこれで問題ないかと

12 名前:くそむしテクニック (転載):2008/09/30(火) 00:23:12 ID:IQs52KAQ0
「それでさ、一応調べたんだけどもうチンプンカンプン。さすがのあたしもお手上げって感じかなー」
プリシスがそう言いながら渡してきたメモ用紙には、首輪の構造に関する情報がびっしりと書き込まれていた。
さすがプリシスだ、と僕は唸る。
「う〜ん…正直僕も自信無いなあ。あんまり期待しないでね?」
消極的な台詞を言いつつも、僕はそのメモ用紙に熱心に目を通していく。こういった会話は勿論、盗聴器を考慮してのものだ。

…死んでしまったのはディアスお兄ちゃんだけじゃなかった。
プリシス達に聞いた放送の内容によれば、セリーヌお姉ちゃんやオペラお姉ちゃんも死んでしまったらしい。
悔しかった。悲しかった。さっきまで泣いてはいたけど、今でもまだ涙が出そうになる。
でも、今はそんな場合じゃない。僕はすぐに泣くのを止めて、首輪の考察を始めた。
僕が役に立てるのはこれ位だ。でも、だからこそこれに全力を注ぐ必要がある。そしてその価値はある!
そう、こういった頭脳労働こそが僕のやるべき事なんだ。
一刻も早く首輪を解除して、これ以上犠牲者が出るのを防がないといけない。

でも、僕の頭にどうしてもひっかかる事がある。
『プリシスは……生き残るために、僕達を皆殺しにするつもりなんだって』
アシュトンお兄ちゃんが言っていたあの言葉が頭から離れない。
勿論、プリシスは僕達を殺そうなんて考える人じゃない。
でも…アシュトンお兄ちゃんだって、どんな事があっても無意味な人殺しをするような人じゃない。
そんな人が、僕に斬りつけてきたのだ。もしも…って事を考えてしまう。

「おい、さっさと頼むぜ。とりあえず次の放送まではここにいるが、そっちが一段落したら移動するからな」
隣りに立つアルベルさんが僕達に言う。
「え?移動するの?」
「ああ。こんだけ暴れても誰も集まって来ねえし、禁止エリアで一部分潰されてるんだ。多分この村にはもう俺達以外の人間はいないだろ」
「確かにそうだろうけど…」
「じゃあ後は頼むぞ。悪いが俺は少し休む。放送のちょっと前に起こしてくれや」

この人は…確かに顔は恐いけど殺し合いにはのっていないらしい。それはレナお姉ちゃんも話してくれたし、何より僕を助けてくれた人だ。
いい人だとは思う。ディアスお兄ちゃんのように、自分の感情を他人に伝えるのが苦手なだけなんだろうと。
分かってる。それは分かっているんだ。だけど…。

プリシス……信じて、いいんだよね?



13 名前:くそむしテクニック (転載):2008/09/30(火) 00:27:37 ID:IQs52KAQ0
ったく、やっと落ち着いたぜ。
ここまでほぼ休み無しできたからな…さすが俺も疲れてきたぜ。向こうではガキ二人が首輪をいじってあーだこーだ相談している。
悔しいが、俺にはあーいう頭を使う作業はサッパリだ。
まあガキ共がそれに慣れてるんならそれでいい。俺が無理にそんな作業するこたあねえし、俺は俺の本業である「戦い」に専念すりゃいいんだ。
いわゆる適材適所ってやつだな。
さて、今ん所の問題は…。
部屋の隅で俯きながら座り込んでいるあのレナとかいう女。
ガキ共は立ち直ったようだが、あいつは未だにディアスの死を受け入れられないらしい。ずっと落ち込んだままだ。
俺としてはさっさと腕の治療をしてもらいたい所だが、あの様子じゃ今は出来そうにない。
本来なら無理矢理にでも治療させたいところだが、何故だがそういう気分にならない。
ありゃ、立ち直るのを待つしかねえな。
だが俺にはあいつを立ち直らせる術が分からん。励ませばいいのか?んな事俺にできる訳ねえだろうが。
ここにフェイトやスフレみてーな連中がいればそういう事も期待できたんだが。
ディアスの野郎、厄介な問題残して逝きやがって。
まあ、あいつのお陰で俺が生きているのは確かだ。
それに免じて、当分はガキ共のお守りを引き受けてやらあ。
ただ、首輪を解除するまでだがな。ルシファーと戦う時には、俺は何も気にせず直々にあの野郎をぶっ潰させてもらう。
そん時までは面倒見てやるから感謝しろよ。

ふとアルベルは自分のバックの中身を見る。
咎人の剣。
護身刀竜穿。
鉄パイプ。
この殺し合いでアルベルと会い、そして散っていった者達が使っていた武器。
(こーいうのは柄じゃねえな)
バッグを閉めて再び寝っ転がり、天井を見つめる。
(てめーらの分までルシファーをぶちのめしてやるよ。あの世で指銜えて見てろよ)
そんな事を考えながら、アルベルはゆっくりと目を閉じた。

14 名前:くそむしテクニック (転載):2008/09/30(火) 00:28:13 ID:IQs52KAQ0
【I-06/真夜中】
【アルベル・ノックス】[MP残量:70%]
[状態:睡眠中 左手首に深い切り傷(応急処置済みだが戦闘に支障あり)、左肩に咬み傷(応急処置済み)、左の奥歯が一本欠けている。内臓にダメージ 疲労大]
[装備:セイクリッドティア@SO2]
[道具:木材×2、咎人の剣“神を斬獲せし者”@VP、ゲームボーイ+ス○ースイ○ベーダー@現実世界、????×0〜1、護身刀“竜穿”@SO3、
    鉄パイプ@SO3、????(アリューゼの持ち物、確認済み)、荷物一式×7(一つのバックに纏めてます)]
[行動方針:ルシファーの野郎をぶちのめす! 方法…はこのガキ共が何とかするだろ!]
[思考1:放送まで寝て疲れを取る]
[思考2:首輪が解除されるまでプリシス、レオン、レナの用心棒をする]
[思考3:レナを立ち直らせたいが…べ、別に心配だからじゃねえぞ、傷を治して貰わなきゃならねえからだ。文句あっか?]
[思考4:レオン達の首輪解析が一段落したら移動する]
[思考5:龍を背負った男(アシュトン)を警戒]
[現在位置:氷川村内民家]
※木材は本体1.5m程の細い物です。耐久力は低く、負荷がかかる技などを使うと折れます。

【プリシス・F・ノイマン】[MP残量:100%]
[状態:アシュトンがゲームに乗った事に対するショック、仲間と友人の死に対しての深い悲しみ(どちらも立ち直りつつある)]
[装備:マグナムパンチ@SO2、セブンスレイ〔単発・光+星属性〕〔25〕〔0/100〕@SO2]
[道具:ドレメラ工具セット@SO3、????←本人確認済み、解体した首輪の部品(爆薬のみ消費)、無人君制御用端末@SO2?、荷物一式]
[行動方針:惨劇を生まないために、情報を集め首輪を解除。ルシファーを打倒]
[思考1:レオンと一緒に首輪の解析を進める]
[思考2:自分達の仲間、ヴァルキリーを探す]
[思考3:アシュトンを説得したい]
[現在位置:氷川村内民家]

【レオン・D・S・ゲーステ】[MP残量:100%]
[状態:左腕にやや違和感(時間経過やリハビリ次第で回復可能)]
[装備:メイド服(スフレ4Pver)@SO3、幻衣ミラージュ・ローブ(ローブが血まみれの為上からメイド服を着用)]
[道具:どーじん、魔眼のピアス(左耳用)、小型ドライバーセット、ボールペン、裏に考察の書かれた地図、????×2、荷物一式]
[行動方針:これ以上の犠牲者を防ぐ為、早急に首輪を解除。その後ルシファーを倒す]
[思考1:レオンと一緒に首輪の解析を進める]
[思考2:首輪、解析に必要な道具を入手する]
[思考3:信頼できる・できそうな仲間やルシファーのことを知っていそうな二人の男女(フェイト、マリア)を探し、協力を頼む]
[思考4:時間があったら左腕のリハビリをしたい]
[思考5:服着替えたい…]
[備考1:首輪に関する複数の考察をしていますが、いずれも確信が持ててないうえ、ひとつに絞り込めていません]
[備考2:第二回放送の内容は把握]
[現在位置:氷川村内民家]

【レナ・ランフォード】[MP残量:30%]
[状態:深い悲しみ、精神的疲労特大]
[装備:無し]
[道具:荷物一式]
[行動方針:………。]
[思考1:ディアス…]
[現在位置:氷川村内民家]

15 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/30(火) 00:35:30 ID:IQs52KAQ0
改行多すぎと怒られたので分割させていただきました
Wiki収録時、実際の改行はしたらばの方でご確認ください

改めて投下乙!
題名とツンデレアルベル自重www
プリシスとレオンが組んだ事で、首輪解析が進むといいな
……首輪の解析が1番進めそうなのが子供というのがもうね
大人ももっとがんばれ!

16 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/30(火) 23:21:20 ID:whuvRtf+0
新作GJ!
アルベルもいい感じに主人公+ネタキャラとして働いてますね。
しかしこのまま氷川村に留まるとおまいら空気になっちまうぞw


17 名前: ◆Zp1p5F0JNw :2008/09/30(火) 23:37:08 ID:IrjqnstY0
>>1新スレ乙!
>>2テンプレ乙!
>>12転載ありがとうございます。ミスがあったところはwiki登録の時に修正しますね。

18 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2008/10/01(水) 00:31:41 ID:ZrgZE52A0

           i:.l:.:.:.:/    ',:lヘ:.:.:.',:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.、ヽ、
           ,'.:,:.:.:.:i, - ''  i:l ヽ.:.:.:,:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ヽ:ヽ
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          'イ:.:.:ハ:ト_、   l:l  ',:.ト',:.:.:.:.:.l:.:.:ヾ 、:.ヽ.
           l:.:/¨ il'トd、 ll   _,,i_l-',:.:.:.::.l:.:.:.:ヘ `ヽi
           l:.ハ l lヾ='  ll `'' トヘlヽ.,:.:.:.:.l:.:.:.:.:ヘ
           l:ハ l     リ  `='l  〉,:.:.:lヽ、:.:.:ヘ
           li  ヽi    ,      /:.:',:.:トヘ `ヽ、',
           .l   ヽ   _ _     /:,/i:.l
.          f ¨ '' - ,,l 、  - `   , ' 'l  l l!
.          l‐ - ,, _  ¨ ヽ  ,, '' /,,_l   i
        _ノ    `ヽ  i'_`ー -ム f `il l
  , -−−=−-ミヽ、   i  l ¨ '' ‐l i /l l
./        ff`ヽ.ヽ   i  l    .l l i l/
          i.i  ヽ ヽ  .l  l    l l l トヽ-、

唯一神クレス様が華麗に18getしつつ>>1乙!お前ら、僕にひれ伏せ!
クレスは神!クレスは「時空剣士にして世紀の駄洒落王!」Cless is god! Cless is god!
>クロード 勘違いばっかされてて苦労度パネェ(プ
>ミカエル うっかり乙w死体も確認しないなんてシッタイだね(プププ
>シン まあ雑魚キャラなんてこの程度、大人しくシンでな(ワラ
>エイミ 予想通りあっさりやられたね、エイミ永眠(w
>ルシオ ルシオの好きな車は?セルシオ(ファファファ
>ダオス ダオスをだおす(プゲラ
>デミテル ズガンざまぁ、僕の活躍をあの世デミテルんだね(プゲラッチョ
>アルベル アルベルの上にあるベル(笑)冥土の土産にメイド服(藁
>ブラムス ヅラかぶりながらずらかるなよ(プハハッ
>ブレア ブレアが傘をさした、アンブレア(プッ

マリア様ミント様チェスター様
すいません調子こいてましたお願いします許してクレッス

19 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2008/10/01(水) 00:42:02 ID:9dExoOizO
ダメだこいつ 早く殺さないと……(バカは死ななきゃ治らない的な意味で

20 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2008/10/01(水) 07:41:47 ID:InxipFvFO
誰かちょっとデミテル印の麻薬をテイルズロワ1stから持ってこい

21 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2008/10/01(水) 23:45:52 ID:oJB+KX7oO
そういや、予約延長って何日までなの?

22 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2008/10/01(水) 23:51:48 ID:HXyWu6+F0
最近はこんな調子だし決まってないようなもんだけど、大体申し出があったら+1週間ぐらいじゃなかったっけ?



23 名前: ◆O4VWua9pzs :2008/10/02(木) 01:19:04 ID:5vAOWVTZO
アーヤ可愛いよアーヤ。
と空気を読まず、予約します。
アシュトン、チェスター、ボーマン、ガウェイン、クリフ、レナス、レザード、ソフィア、リドリーで


24 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2008/10/02(木) 18:57:08 ID:JPtatFZ/O
これは期待するなと言う方が無理

25 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2008/10/02(木) 19:32:53 ID:GeL9v5jCO
期待しないわけにはいきませんよね、よーやく予約が入ったんですから

26 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2008/10/02(木) 22:11:35 ID:pmWaeZgq0
>>18
時空戦士乙すぎるwww
でもお前、今の状況分かってんのか!?
>>23
予約きたー!
そしてものすごくカオスな予感が!

27 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2008/10/02(木) 22:28:32 ID:pmWaeZgq0
よく見直したら戦士じゃねぇ、剣士じゃねぇか!
ちょっと次元斬と寒いダジャレ喰らってくる

28 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2008/10/02(木) 22:46:12 ID:sut0kHSd0
どうしたAAAロワw こんなに予約や投下が来るなんて。
>>23人数多過ぎワロタwこれは期待するなというほうが無理。
>>25クレス>>18にも出てきたと思ったら…。
いいからお前は本編で活躍しなさい。お前だけだぞまともにバトって負けた主人公は、そこんとこわかってんのか?

29 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2008/10/03(金) 00:54:31 ID:1ro7wqU4O
クレス破裂しろ

30 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2008/10/03(金) 10:41:54 ID:OGlwQAc3O
許してくれっす

31 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2008/10/03(金) 21:05:10 ID:ML95xTco0
時空剣士自重
まともな活躍がないからってただのダジャレ量産マシーンになったら、
死者スレ送りにされた女性陣(特にミント)が泣いてしまうぞ!

32 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2008/10/03(金) 21:13:02 ID:IgE7WHr00
ミント「助けて…クレスさん…」

その頃のクレス
「ルシファーをゆルシファーしない^^」

33 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2008/10/05(日) 02:49:21 ID:eCVGp63z0
>>32
これはひどい

34 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2008/10/05(日) 19:18:32 ID:KyZ84BWz0
でも実際、そんな感じだったから困る
時空剣士がんばれ、超がんばれ

35 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2008/10/05(日) 20:30:41 ID:4gq8kVzL0
wikiの現在状況を、地図分かりやすいように番号付けたり自分なりに見やすく編集してみた
前の方がいい!って方が多ければ戻しますがどうでしょうか?

36 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2008/10/09(木) 02:34:46 ID:DxT8O4MKO
続きまだかな〜〜
毎日何回ものぞいてるぜぇ〜〜
おまちしてますぜ職人さま

37 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2008/10/09(木) 23:48:54 ID:MTLUn1P80
相変わらずスロークイックが激しいなぁ

38 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2008/10/13(月) 18:39:04 ID:7QzWJLz60
>>37
それもまた一興よ!
VP新作出たらまたスローになるだろうけど
それに難しいパートが残ってるしね

あと今気づいたけどwiki結構変更されたんだな
現在状況はこっちの方が見やすいかもしれん

39 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2008/10/14(火) 00:14:26 ID:0ugZQ2700
今予約してる書き手氏二人共期限切れてるけど、延長って事でいいですか?

40 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2008/10/18(土) 09:40:46 ID:5kBiE5cq0
多忙なだけならいいけど、連絡ないと体調崩したりしてんじゃないかと不安になるぜ

41 名前: ◆O4VWua9pzs :2008/10/19(日) 00:22:04 ID:IzuFYzI70
非常に遅ればせながらも完成しました
ので、投下します

42 名前: ◆O4VWua9pzs :2008/10/19(日) 00:23:52 ID:IzuFYzI70
己の宿命に翻弄される青年がいた。
その青年の人生は長い暗闇だった。
ただ宿命のために生きる生活は虚構のように長く陰鬱だった。
宿命の証の指輪だけが暗闇の中で彼を嘲笑った。
その笑いが更に青年を陰鬱にさせた。
その青年は暗闇の中で生きるのを拒んだ。
青年は―――が欲しかった。
その手に―――を得るために。青年は暗闇が包まれる空間を歩き出した。
だが、それは『無理』を証明するための旅。
たとえ、無駄な抵抗だと分かっていながらも、青年は足を進めた。
そして、彼は果てのない暗闇の最中、同じような境遇の少女に出会った。
青年は喜んだ。自分と同じような苦しみを持つ存在いることに。
だが少女は同じ境遇だったが、青年とは少しだけ違った。
少女は『無理』を証明するためではなく、『可能性』を証明するためだった。
青年は少女の強さと温もりに触れ、そこで初めて自分の弱さを知った。
そして、その少女こそ彼が欲しくて止まない―――だったことを知る。
だが、後一歩のところで青年は―――を手に入れることができなかった。
暗闇は彼を許さなかった。暗闇は二人を飲み込み、引き離す。

再び青年はまた暗闇の中にいた。
―――はもう側にはいなかった。
温かみに触れた青年はまた少女を探し出す。あの温もりをもう一度手に触れたくて。
だが、彼は蝕まれていた。暗闇は彼を暗闇へと変えようとしていた。
青年は自分が暗闇に溶け込んでいることに気付かない。
暗闇に完全に溶け込めば、―――を得た瞬間、消えることも気付かない。
暗闇は歓んだ。青年を暗闇に導いたことを。
だが、その思惑は外れることになる。
その男は暗闇の中で新たな―――を見つけたのだから。
闇に堕ちる青年の瞳に一人の少女が映った。
その少女は暗闇に飲まれたことに怯えていた。少女は弱かったのだ。
青年は昔の自分に似た少女を殺そうとする。
そうすれば、もう一度あの少女に会えると思ったからだ。
だが、少女は弱すぎた。それ故、彼は少女を助けることになる。
そして、少女の弱さは他人の思いやる優しい気持ちからだと後から知ることになる。
その少女の存在は青年の心を揺るがした。
青年が闇に堕ちそうになるたび、その少女は彼を止めようとする。
まさしく、その少女の優しさは彼が欲しかった―――だった。


そして、今、その青年は暗闇が包み込む森の中、草木の雑踏を掻き分けていた。

―――――――Start Up from Prolonged Darkness―――――――

+++


43 名前:Start Up from Prolonged Darkness:2008/10/19(日) 00:26:55 ID:IzuFYzI70

月が煌々とする闇夜の森に、一人の男がランプの灯りに釣られ、茂みに潜んでいた。
ガウェインは気配を殺し、視界に映る団体の行動を静かに見張っていた。
無作為に飛び掛ることなく、相手の状況を把握する。敵の人数や武器の有無、構成などありとあらゆる情報をその目で遠巻きから取り込んでいく。
しかし、その気配を団体の中の一人、レナスは感知する。
その鋭い察知能力でまだ見ぬ侵入者の存在を見出す。

「そろそろ、隠れていないで、出てきたらどうだ。
 気配を隠しているようだが、とっくに私にばれている」

レナスが何もない空間に抑揚のない声で言い放つ。
情報交換と今後について話し合いを進めていた一同にざわめきが生まれ、すぐに収まる。
ルーファスが死んだことで顔を濡らし、鼻を啜っていたソフィアは啜るのを止め、まだ見ぬ存在の代わりにレナスに問いかけた。

「レナスさん、それどういうこと……」
「「しッ、静かに」」

ソフィアの言葉はレナスに遅れて気配を探るレザードとクリフは遮られ、場に深い静寂と緊張が漂う。
しばしの時間が経過する。それはほんの数十秒に過ぎないが、極限的な状態ではまるで数十分の感覚であった。
そして、静寂を破る一人の影、ガウェイン・ロートシルトがレナスたち一行の前に現れる。

「貴様、何者だ? なぜ私たちの―――」
「いや、レナス……そんな必要はねえ」

その問いかけはレナスの前をクリフに覆い隠され阻まれる。その声は怒りに打ち震えているようだ。

「話す手間が省けた、こいつは殺し合いに乗っている。こいつには借りがあるんだ」

クリフは拳を強く握り締め、両腕を胸に構え、ステップを踏む。

「悪いが…俺一人でやらせてくれないか」

極めて落ち着いた声でレナスたちに言い放つが、争いを避けたいソフィアはクリフを宥めようと身体を震わせる。

「クリフさん…まだ、敵だと…」
「ソフィア……アイツはルーファスを襲った敵だ…俺はアイツを許す事はできねえ…」

ルーファスが死んだ今、いきり立っているクリフにガウェインの存在はその怒りを向ける矛先でしかない。
クリフはルーファスとの邂逅を思い出す。目の前にいる男は、ルーファスに傷を負わした敵だ。

「そ、そんな。ルーファスさんを…」

ルーファスという名が出るとソフィアは一瞬怯んだ。彼女にとってルーファスは命の恩人だ。
そんな彼が目の前の男に襲われた。その言葉を聞くと、彼女にとっても止めるのを躊躇えそうにない。

「でも、でも……」

それでも、矛盾を抱えながらもソフィアは納得がいかない。
殺し合いの場にいるとはいえ、簡単に人を殺すようなことはしたくない。
それは、ソフィアが持つ、優しさ。だが、それはもう一つある意味を持つのだが。


44 名前:Start Up from Prolonged Darkness:2008/10/19(日) 00:30:10 ID:IzuFYzI70

「それで、お前の気が治まるなら…いいだろう」
「レナスさん!?」

ソフィアは何か言いたげに、レナスの顔を悲しそうに覗き見る。

「悪い。レザード、荷物を預かってくれ……援護はいらないぜ。
 俺一人でやらないと…借りは返せないんでな」
「仰せのままに」

レザードは放り投げられたパックを受け取り、右手を胸に添え深々と頭を下げた。
クリフの意を汲んだと合図を送った。

「レザードさん!?」

ソフィアはレザードのほうを振り向き、同じように悲しみの表情を浮かべる。
闘争は止められそうにない、ソフィアは敵の下へと進むクリフを見ながら、事の顛末を見守るしかなかった。

「何か言いたいことはあるか? じいさんよ、あの時はよくもやってくれたな……」

クリフはガウェインとの距離を詰めると、声を掛けた。どんな理由があろうとも弁明の余地はないが、殺し合いに乗った理由を、ルーファスを傷つけた理由を、確かめたくなったからだ。

「最後に聞かせてもらうぜ……どうして殺し合いに乗る?」
「我が信念と宿命のためだ……若造…」

そうか、と目を一瞬伏見がちに落とし呟き、クリフはすぐに顔を持ち上げる。
両拳を互いにぶつけ、ガウェインを真っ直ぐに見据える。

「なら、テメエをぶっ潰して、その信念とやらを何度も否定してやるぜ。
 拳が疼いて疼いて仕方ないんだ……テメエをぶん殴りたくてな」

ガウェインは剣を構え、戦闘の態勢に整える。
逃げることは不可だと判断する。
敵対している人数は四人、とてもじゃないが逃げ切れるとは思えない。
目の前にいる金髪の男を倒しても、後ろには三人も相手が控えている。
つまり…これは…負け戦。
ガウェインに勝機はない。もしあるとするならば、人質を取るぐらいだ。
だが、ガウェインには人質を取ることはできない。
信念や宿命のためであっても騎士道に反することは己を否定することになる。
ならば、私がすること、この身が滅びようとも、戦い続ける。

できて…二人ぐらいか…。

ガウェインは己の決意を強固なものするため、目をふと閉じた後、剣を地面に叩きつける。
風圧が木の葉を舞い上げ、ゆらゆらともう一度地面に散り落ちていく。

「できるかな……若造に…」

舞い落ちる木の葉の隙間からクリフは右手を前に指を三本立て、ガウェインに宣言する。



45 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2008/10/19(日) 00:32:49 ID:lhvle44f0
うああああ、寝る前にリアル投下ktkr!
明日用事なのでちょっとだけしかできないが支援ッ!

46 名前:Start Up from Prolonged Darkness:2008/10/19(日) 00:33:38 ID:IzuFYzI70

「三分だ……三分でテメエをぶちのめしてやるぜ。
 テメエを倒すには充分すぎるぐらいだ」
「……嘗められたものだな」

ガウェインは木の葉が全て舞い落ちる前に脚を奮い立たせ、全速力で立ち向かう。
クリフも同じように全速力で駆ける。
最初に先制をかけたのはガウェインであった。豪腕から放たれる重い一撃。
大地を揺るがしかねないその一撃は向かい来るクリフを的確に狙う。
クリフは剣線を動体視力で見極め、呼吸を整え、集中力を高める。
振るわれる剣先を流れるように避けていき、相手の死角に潜り込み拳を振るう。
その緩やかな流れの拳打は一つ目に剣を捌き落とし、二つ目に腕を弾き、そして最後に露になった懐に拳を突き入れる三連撃。
カーレントナックル。

拳を打ち込まれるガウェイン。普通の人間ならここで確実にノックダウンだが、
並みの耐久力ではないガウェインはその場に崩れ落ちることなく、咄嗟に上に弾かれた腕をそのまま振り降ろし、剣の柄の部分でクリフの後頭部を狙う。
クリフは危険を感知しガウェインの裏に回りこみ、お互いに背を合わせた状態に持ち込まれる。
お互いに背中に温かさを感じ、呼吸を合わせ、極限的な緊張感で張り詰められる。

「効いただろ。俺の拳はよお…だが、まだまだ足んねえぜ。
 これから、もっと浴びせることになるんだからよお」
「若造が…粋がりおって…。
 だが、粋がるのは私を倒してからにするがいい」」

ガウェインは瞬間的に力を込め、身体を返し、体勢をクリフに向ける同時に斬り付けた。
クリフはそのガウェインの微弱の動きを察知し、身体を返しながら、前方に飛び跳ね、目と鼻の先というぎりぎりの感覚で避ける。クリフは崩した身体を利用し、地面を手に付け、それを軸に無防備になったガウェインの脚を払う。
ガウェインの脛に激痛が走る。足元がすくわれ、行動が遅れる。
クリフはその隙を見逃さず、ガウェインの背中に回ると腕を取り、関節技を決める。
腕の関節を固められ、地面に押さえつけられるガウェイン。身動きを止められるのだ。
時間はちょうど三分というクリフの予告どおりだった。勝負は決したのだ。

「くっ、私が手も足も出ないとは…」
「ふっ、いろいろと成長したんでな」

クリフは自嘲気味にのたまう。

「テメエの負けだ、爺さんよ。話したいことがいっぱいあるんだが、最初にあんたの使命とやらを聞かせてもらうぜ」
「語る言葉などない。
私の負けだ、殺すがいい……お前たちに話すことは何一つない」

腕を固められたガウェインは横目で気迫に満ちた眼孔をクリフに注ぐ。覚悟を決めた目。
経験上、こいつは何一つ喋らない。クリフは瞳からその強い決意を感じ取った。
なら、クリフのすることは止めを刺すことだ。危険人物を放置するわけにもいかない。
「そうか」とクリフは呟くと、そのまま首に腕を巻きつけ、首を締め上げようとする。

だが、タイミングを計ったように、突然の来訪者により、クリフの行動は止められる。
クリフとガウェインの前に現れたのは、洒落込んだ鎧を着こなした一人の美少女。
膝を抱え込んでしゃがみこんだ美少女は争う二人を見て、
さらさらと流れる金髪の髪を掻き揚げながら、クスクスと無邪気に微笑んでいた。


47 名前:Start Up from Prolonged Darkness:2008/10/19(日) 00:36:21 ID:IzuFYzI70
「なんて、醜くいんだ、人間は。
 ……同じ種族でありながら、身体の心底まで満たされた業ゆえに…争い殺し合う」

一見すれば貴族のお嬢様が地面にいる蟻の喧嘩を興味津々と見る、優雅で微笑ましい光景かもしれない。
だが、その少女の二人に向ける眼差しは、人間を虫のように見下した邪悪な瞳であった。
そして、クリフはその人間を卑下した目を覗き見ると、不意にダオスの存在を思い出す。
あの男の目を見た時と同じような、いけ好かないオーラを感じ取った。

「テメエ、なにもんだ?」

クリフが最初に発した言葉は拒絶を含む言葉であった。
初対面の少女に送るには少々荒い言葉だ。
だが、クリフはひしひしと感じていたのだ。
目の前にいる存在は、か弱い少女とかそんな性質の良い存在でないことを。
だから、聞いたのだ。

目の前にいるお前は――――――本 当 に 人 間 な の か。

だが、その問いは思わぬところで答えられる。


48 名前:Start Up from Prolonged Darkness:2008/10/19(日) 00:39:19 ID:IzuFYzI70

「……リドリー」

クリフは少女の名を呼ぶガウェインの方を振り向く。
ガウェインは目を大きく見開き、目の前の少女に視線を向けている。

「ほう、お前は確か……ガウェイン・ロートシルト。妖精側に付く唯の人間……」

リドリーと呼ばれる少女は一瞬でクリフとガウェインの前に姿を現す。
クリフは一瞬で間合いを詰められ、「早いっ」と驚愕する。

「お前には感謝しているぞ。お前のおかげで世界は救われるのだから」

少女は片腕を振り上げ、クリフの巨躯を弾き飛ばすと、
何事もなかったように地にひれ伏すガウェインに歩み寄り、手を差し出す。
ガウェインは少女の手を取り、まじまじと少女に呟きかける。

「リドリー…なのか?」
「ガウェイン…私はもうリドリーではない。金龍の器であるリドリーの魂は死んだ。
 私は金龍。妖精を守護し世界を監視する神。トゥトアスの秩序を調停する者。
 金龍クェーサーだ」

金龍クェーサーはガウェインの頬に触れ微笑む。

「銀龍フォティーノ亡き今、私が新しい神だ。
 歪みの元凶である人間どもを滅ぼし、世界を救おうではないか」

ガウェインは目の前にいる存在金龍に圧倒させられるばかりであった。
全身から漂う圧倒的な力に身が竦む。
だが、金龍はそんな畏怖の念を無視するかのように言葉を続けた。

「ただ一人、妖精に味方してくれたお前には感謝している。
 だから、お前は世界の行く末を見る権利を与えよう。
 人間が滅び、妖精たちが謳歌する世界に導いてやろう。
 その礎に――――人間どもを滅ぼそうではないか」

金龍はガウェインを手の中から解放すると、目の前に映る四人の男女を見据える。
クェーサーは嗤う。人間の死を感じたくて感じたくてたまらない。
お腹をすかした子どものように、今にも食事にありつけたくてしょうがないのだ。

「手出しは無用だ、ガウェイン。
 私の行うすべてをその目に焼き付けるがいい。
 心ゆくまで人間を殺そうではないか!!!!!!」

その瞬間、クェーサーの身体が眩い光を放ち、周囲を昼間のように明るく照らす。
少女の背中には黄金に輝く羽が全容を現す。強大な魔力の塊が金龍を包み込む。

誰もが、死を予感させる空間に一人の女性がこの気迫を断ち切るように剣を前に突き出す。
レナスが冷静沈着に、そして金龍を断ち切る眼光を注いだ。

+++


49 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2008/10/19(日) 00:41:17 ID:lhvle44f0
支援

50 名前:Start Up from Prolonged Darkness:2008/10/19(日) 00:43:22 ID:IzuFYzI70

「戯言はすんだか」

レナスが金龍に対し鋭い眼光を尖らせる。
金龍は自分を侮辱する言葉に顔を歪ませ、レナスと対峙する。

「戯言だと……私の宿命は人間を滅ぼすことだ。貴様はそれを否定するのか?」
「ああ、そうだお前のやっていることは愚かな行為にすぎん。
 人間が滅べば、世界が救われるだと……甚だ馬鹿馬鹿しい」
「人間風情が私に口出しするのか…この神に対して」
「神を名乗る不届き者はお前だ。私は創造神レナス。
 私がいる限り……人間をお前の傲慢で殺させはしない」

レナスは金龍に、金龍はレナスに、宣戦を布告する。
神々の戦いの火蓋が切られる。

「その報い、滅と知れッ!!」
「ならば、返り討ちにしよう。
 この私、クェーサーに歯向かったことを後悔するがいいッ!!」

両手に魔力を纏うと金龍は両手を合わせ、そのまま天に振り翳し、強大な魔力を集束させ、力をレナス目掛け放つ。
金龍の先制――――アクセルレーザーがレナスを蹂躙すべく、真っ直ぐとレナスに向かって伸びていく。
その極太の極光は全てを巻き込む。
直撃は死を意味していた。だからといって避ければ、魔力が弾け、周囲を焦土に変え、仲間たちを巻き込みかねない。
レナスは魔力に向かって突き進む。鞘に収めていた魔剣グラムを引き抜くと膨大な魔力の塊を居抜く。
剣を振るった瞬間、魔力が掻き消され、そのまま金龍目掛け突っ走る。金龍はいとも簡単に攻撃を無力化され、しばし驚ろいた。
が、すぐに手を突き出し、光弾を連発して放ち、相手の動きを固定化させ、向かい打つ。
金龍は同じようにレナスが光弾を無力するものだと考えていた。だから、その動きの隙を狙っていたのだ。
だが、レナスは剣を構え、走る勢いに乗せ、スライディングで回避する。
そのまま、金龍の間合いに進入すると、疾風のような速さで剣を振り上げた。


51 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2008/10/19(日) 00:47:33 ID:lhvle44f0
すまん、ここで限界だ
他の方の支援に期待しつつおやすみなさい……

52 名前:Start Up from Prolonged Darkness:2008/10/19(日) 00:48:02 ID:IzuFYzI70
「何!?」

金龍はとっさの判断で腕に結界を張り、防御を施すがレナスの剣撃は重く、大きく吹き飛ばされる。
剣の衝撃を一身に受け、木の幹を二つほど突き破ったところで、勢いが止まると、金龍は散り舞った木の葉から起き上がる。
苦々しい表情で起き上がる金龍に余裕はない。手に切り傷がつき、血がじくじくと溢れる。
もし、防御が遅れていれば防いだ手を断ち斬られていたかもしれないからだ。
腕に滴る血を見ると、レナスの力の凄まじさは金龍にとっても認めざるをえないものだった。
レナスは金龍が起き上がると同時、剣を振るい、追撃を開始する。
険しい形相の金龍は向かってくる剣線に合わせ、両手を振るうと黄金の斧が具現化し、レナスの一撃とクェーサーの一撃が激突する。
魔力と魔力がぶつかる、辺りに爆音を響かせ、二人の力の凄まじさを形容させる。
この二人の衝突で押し勝ったのはレナスであった。レナスは力を振り絞り、金龍の斧ごと吹き飛ばした。

「小癪な!?」

宙を舞う金龍は、空中でバランスを立て直し、指を弾く。
すると、頭上に四つの濃縮された魔力の玉が現れ、弾けるように波動が押し寄せ、レナスを狙う。
追撃のため駆けていたレナスは一度その場に立ち止まる。
静かに呼吸を整えると、一振りで四方向からくる波動を切り裂く。
散り散りとなった残光がレナスを照らし、不思議な美しさを醸し出した。

金龍は地面に着地すると、相手を見据える。
金龍が手を構えると黄金の斧が具現化し、振りかぶる勢いをつけるために後ろに斧を構える。
その刹那、悪寒にもいた空気がこの場全体を支配する。

その金龍の構えに、近寄れば殺られかねない、とレナスは間合いを大きく引き離し、敵の動向を冷静に見極める。
明らかに感じる敵の必殺技の気配にレナスは緊張を張り巡らせる。

「貴様は心底私を怒らしたいようだな」

それは、目の前にいるレナスとあると同時に、もう一人の存在に向けた言葉だった。
もう一人の存在―――内側から力を抑えるリドリーに向けたものだった。
小癪なことにリドリーは戦闘が始まってから、ずっと力を抑えていたのだ。
そのため、金龍はレナスに苦戦を強いられていた。
ほぼ互角の戦いが不利な戦いへと強いられていたのだ。

金龍はそれを振り切るかのように斧に莫大な魔力が加わる。
その瞬間、抵抗していたリドリーの意識が完全に途切れる。
強大な力によって微弱なリドリーの意識を押さえ込む。
所詮は神の器でしかない、お前に何が出来る、と毒づく。

金龍は構えた斧を薙ぐと身体をその重さに乗せ、両足を軸に身体感覚と運動能力を極限に高め、回転し始める。
その回転力は壮絶なもので、金龍を軸に竜巻が発生し、木の葉を巻き上げる。


53 名前:Start Up from Prolonged Darkness:2008/10/19(日) 00:50:07 ID:IzuFYzI70
「見るがいい。リドリー、これがお前と私の力の違いだ。
 私自身の10倍の力+斧に加えた魔力の10倍で…20倍!!
 貴様の2倍の回転速度が加わって20×2の40倍!!
 そして、貴様の3倍の回転数を加えれば40倍×3の―――貴様自身の力量を上回る120倍だーっ!!」

超回転の最中、最も威力が高まるところでは金色の戦斧を手放す。

「その身に受けるがいい―――――ワイルドピッチ!!!」

斧が放たれた瞬間、轟音と供にレナス目掛け、飛び放たれていく。
空気を切り裂くとはまさにこのことだと、感じさせられる。
その速さは動体視力で捉えきれない一撃。
そんな一撃を回避できようか? 受け止めることが出来ようか? 否、出来るはずもない。
それらの行動に移す刹那、身体は引き裂かれ、跡に残るのは肉片のみだ。

「ならば……」

レナスは決心を固め囁くと、目を閉じ精神を集中させる。
辺りは巨大な魔力で流動している。肌に感じる全てのものを意識させ、全神経を最大限に高める。
集中力で身体全体に張り巡らせる。
そして、レナスは静かに剣を構え、光り輝く魔力の円盤を迎え撃つ。

その瞬間、爆ぜる。

そこにいるものなら誰もがレナスの死を確信しただろう。それは金龍も然り。
あの攻撃を受ければ、身体など木っ端微塵に吹き飛んでしまう。
斧を放った瞬間、金龍は勝利を確信していた。


54 名前:Start Up from Prolonged Darkness:2008/10/19(日) 00:52:24 ID:IzuFYzI70
だが、その期待は裏切られることになる。

「そんな……馬鹿な!?」

金龍は目の前に起こった出来事に絶句した。
何故、そんなことができる、と零していた笑みが一変、表情が崩れる。
その場に起こった出来事は目を疑いかねない奇跡的な光景。
剣を構えたレナスは金龍の放つ斧を受け止めた。普通に受け止めたのではない。
剣先を横に構え側面が上に来るようにし、刃の側面で上方に受け――――流したのだ。
コンマ一秒のタイミングすら外せない、この局面でそれを成し遂げたのだ。
受け流された黄金の斧は夜空に向かって流れていく、その様は闇夜を照らす鳳凰を連想させた。
その煌きはなんとも綺麗であり、レナスの業の素晴らしさを形容させた。

レナスがこの奇跡を成功させた理由は二つ。
一つはレナスの持つ剣魔剣グラムの存在。
柔な代物なら向かい来る爆発的な衝撃に耐え切れず粉砕していただろう。
だが、魔剣グラムは神がかった代物であるが故にその威力に耐えることができたのだ。
そしてもう一つ、レナスが持つ感覚全て。
レナスの持つ瞬発力、身体能力、集中力、経験、反応力、数を上げれば数え切れないほど多く物が作用する。
レナスの中に潜む潜在能力が最大の功績であった。
まさに神業。

金龍はそのレナスの奇跡をまじまじと見せ付けられる。神業と言える所業に賞賛すら上げたくなった。
そして、ここで初めて金龍は見誤ったことを悟ったのだ。
ほぼ互角の実力だと思っていたのが、圧倒的だった。
力の差は歴然であった。自分の力はレナスに対し、力が及ばないのだと。

「ありえん……ありえぬぞ!!」


55 名前:Start Up from Prolonged Darkness:2008/10/19(日) 00:55:03 ID:IzuFYzI70

認められない現実にクェーサーが咆哮を上げる。
金龍の咆哮は大気を揺らし振動させ、大地を振動させる。
クェーサーは手を構えると、魔力を溜め込み、一度、二度、三度と、何度も振り払う。
帯状に放たれる魔力がレナスを襲うが、その金龍の猛攻に傷一つ付くことなく、前に進んでくる。

「何故、何故に…人間に味方する。貴様も知っているであろう。
 人間は鼠のように増えていき、全てを喰らい尽くす。…いや、鼠以下だ。奴らは生態系を壊すことない。だが、人間は違う。
 人間は醜く、欲にまみれ、それゆえ同じ種族で争い、他の種族を巻き込み、平気で世界を滅ぼしていく醜悪で唾棄すべき存在。
 人間がいる限り世界は救われることはない。我ら神なのだぞ。私は世界を救おうとしているのだ。
 それを何故、貴様は邪魔をするっ!!」

レナスは引くこともなく、攻撃を振り払い、確実に金龍に詰めていく。
攻撃を切り裂く隙間から鋭い視線を真っ直ぐ見つめる。

「確かにお前の言うとおり、人は欲望のままに行動し、他者を傷つけ、全てを傷つける。
 人は弱い。弱い、からこそ悪事を重ね、全てのものを傷つける」

レナスは攻撃を払うたびに言葉を紡ぐ。

「だが、私は知っている。弱い故に、弱き者にために戦い。
 他者のために思いやる者がいることを」

瞼を閉じて思い出す。プラチナと呼ばれた人であった頃のことを。
そして、閉じた瞳を開くと真っ直ぐに見据えた。嘘偽りもない純粋な瞳で。

「ルシオのような人がいることを私は知っている。
 だからこそ私は信じられる――――人の可能性を」

レナスが間合いを詰めると、金龍は手に戦斧を具現させるといなや真っ直ぐに振り下ろす。
そして、レナスは振り下ろされた斧を剣で弾き飛ばす。

「人をお前の傲慢で殺させはしない。私には大切で守りたい人たちがいる。
 だから、私は大切な者たちのためにも負けられない」

レナスは剣を振るうと、咄嗟にクェーサーは脚を大きく踏みしめて距離を離す。

「人間のために戦うだと、私には理解できぬ。何故、つまらないことで戦うのだ。
 そんなことで私は負けるというのかっ!!!」

離した距離から何発も魔力を放出させて、そのたびに距離を離し攻撃をし続ける。
金龍の悪足掻き。だが、レナスは軽々とその攻撃をいなしていく。
金龍は徐々に苦渋を舐めさせられていく。

「守るべき者だと、私には……私には……理解できな―――

 ―――そうか、それがお前の強さか」

56 名前:Start Up from Prolonged Darkness:2008/10/19(日) 00:57:42 ID:IzuFYzI70

猛攻を仕掛け続けるクェーサーは相手の強さの源を理解する。
金龍は簡単なことに気付くと、「そうか、そうだったのか」と高らかに嗤った。
レナスの距離を保ち続ける金龍は気付いたのだ。
そして、よりいっそう攻撃を強め、無造作に魔力を飛び火させ、移動距離を増やしていった。

「無駄な足掻きは止すことだな」

難なく猛攻撃を払い続けるレナスは無様に逃げ続ける金龍に痺れを切らす。

「無駄な足掻きだと、いいや違う。
 軌跡だ。勝利へと導く、極上の道筋」
「戯言をっ!」
「まだ気付かないのか? 逃走の間に私が何をしていたか」
「何?」
「簡単なことだ。貴様は守れるかな。
 その大切な者とやらを……」

その言葉を聞いたとき、レナスは初めて気が付いた。今いるこの場所がどんなところか。
一見逃げ続ける金龍の行動に意味があったのだ。それは言葉に巧みにレナスを引き寄せ、後少しで勝てると焦らせたのだ。
レナスとて戦いを長引かせたくはない。戦いを引き延ばせば新たな敵を引き寄せかねないためだ。
金龍は必死に抵抗するふりを(実際、必死なんだが)し、確実に精神を消耗させ、周りを見えなくさせたのだ。
それは、常に最善手を詰め、冷静沈着なレナスにとって最大の害悪だった。
レナスは罠に陥ったのだ。
それはクェーサーを倒すにはあと一歩の場所であるということ、そして、レナスと仲間たちの距離が離れていること。
さらに、その仲間たちに金龍のほうが近いということ。

「饗宴を始めようではないか……そのディナーは貴様の仲間だっ!!」

クェーサーが、そう、言った同時に魔力を凝縮させ両手から波動砲を撃ち出す。
そして、それはソフィアの姿を捉えていた。それはあまりに虚を狙った渾身の一撃。

その上、ソフィアは反応できない。
金龍の出鱈目な攻撃によって、辺りは濃い砂埃で覆われていたのだ。だから、金龍の変えた矛先に気づかない。
放たれる極光。突然のことでキョトンとしているソフィアは金龍の思惑に反応できない。
傍らにいるレザードもクリフも同様に反応できない。ただ一人レナスだけが反応できる。

「くっ!!」

レナスが求められるモノは、二つ。
そのまま、ソフィアたちを構うことなく、隙だらけの金龍を討伐すること。
もう一つは、金龍との戦いを放棄し、すぐにでも助けに駆けつけること。

考える隙は一切与えない…決断はすぐに迫られていた。金龍は土壇場で計算していたのだ。
どちらもぎりぎりの距離であり、かつレナスの判断次第では、どちらも成す事ができないということだ。

レナスに決断が求められていた。

+++


57 名前:Start Up from Prolonged Darkness:2008/10/19(日) 01:01:32 ID:IzuFYzI70

レナスと金龍の戦いが始まると、三人は遠くから二人の戦いを眺めていた。
人間の理解の範疇を超えた戦いがそこにはあった。
神々の戦いに人間はなす術もなく、見守るしかなかった。その壮絶な戦いに介入できるものは一人もいなかった。
ソフィアは魔法で加勢しようとも、二人の戦いはあまりにも早すぎて、狙いを定められない。
クリフも激しい攻防に巻き込まれかねないため、しぶしぶと見守るしかなかった。
レザードは神々の戦いには自分は必要ないものだと分かりきっているので、
援護する気もなく、レナスの活躍をニタニタとしながら見守っていた。

「レナスさん……」

眉を落とし、呆然と見守るしか出来ないソフィア。
今のところ目の前で繰り出される金龍の猛攻にレナスは難なく付いていくが、いつ金龍の攻撃にやられないかと気が気じゃなかった。
そんな心配で卒倒しそうなソフィアを尻目にレザードはくっくっくと笑みを零すだけだった。
ソフィアはそんな不気味な笑みを浮かべるレザードに対し、困惑と怒りの目をぶつけた。

「どうして、笑っていられるんですか。レナスさんがあんなにもがんばっているのに」

震える声にレザードは眼鏡を中指で整え直すとソフィアに笑みを向けた。
不気味な笑みに一瞬、得体の知れないものを感じたソフィアは目を背けそうになるが見つめ返す。

「いやはや、さすが、我が愛しき女神だと思ったのです。
 動く動作、その身体の撓り……全てにおいて完璧だ」
「……!? こんな状況のときに何を見てるんですか!?」
「まあ、後で分かりますよ」

レザードの奇妙な感想に内心『キモイ』と思いつつも、それを口出すことを止め、怒りを露にするソフィア。
そんな言葉も、光悦に浸っているレザードに届くこともなく、神々の戦いは繰り広げられていた。
怒りの矛先が右往左往としているとき、ソフィアに寒気が走る。
辺りの空気が一変したのだ。それは冷え込んだ冷房施設に入ったような感覚。断続的に寒気という警告音が肌に付く。
クリフもレザードもその空気を感じ取ったのか、顔をしかめる。

遠巻きに見えるのは斧を構える金龍とそれに対峙するレナスの姿。

「貴様は心底私を怒らしたいようだな」

斧を後ろに構える金龍から、おぞましいほどの魔力と殺気が溢れ出しているのだ。
それは、あまりに恐ろしい光景。この場にいるのでさえ、躊躇う。
この場に付き纏う濃く濁った死の匂いがそうさせるのだ。忍び寄る絶対死に。

「レザードさん、クリフさん、このままですと……レナスさんが…」

ソフィアはその一変した空気の最中、手助けを求める。
それもそのはず、金龍の凄まじい気迫をレナスが一身に浴びているのだ。
こんなにも、恐ろしい技を目の前に、私たちに何か出来ないかと必死に提案するが。

「手出しは無用です。まあ、見ていてください。我が女神は何とかしますよ」

レザードは落ち着き払った声でソフィアを宥めた。そんなの分かりませんよと苦言を漏らすソフィアは、両手を組み合わせ、先ほどと同じように成り行きを見守るしかなかった。

そして、閃光が弾けた。

だれも、その光景を見ていた。目に付く光景に息を呑みこむ。
『凄い』の一言だった。そのレナスの奇跡の前では、全てがまやかしに思える。

58 名前:Start Up from Prolonged Darkness:2008/10/19(日) 01:04:27 ID:IzuFYzI70
「すごい…」「すげぇ…」

ソフィアとクリフは目を丸くした。
自称神だと名乗っていたレナスの実力に脱帽し、感嘆の言葉を漏らすしかなかった。
そんな驚きで言葉の出ない二人を見て、レザードは自分のことにように陶酔した。


その後、レナスの戦闘は一方試合だった。
レナスの実力は金龍を超えている。そのため、後に繰り広がれるのは死ぬことを恐れる金龍の悪足掻き。
勝利は誰の目にも明らかだった。

「うぉっと、なんとも危ねえな。めちゃくちゃじゃねえか」

ソフィアの隣にいたクリフは金龍の悪足掻きに苦言を漏らす。
辺り構わず放射される攻撃に辺りの地形が変わりつつあった。粉塵が飛び交い、視界を悪くなるばかり。
金龍の行動に見苦しいな、と思いつつ、その攻撃に巻き込まれないようにしていた。
レナスの勝利は目前だった。金龍は疲弊し、攻撃の切れも最初のころよりも下火になっていた。
それに比べ、レナスは最小限の動きで相手に詰めていくため疲労が少ない。

「そろそろだな」

三人はすでに勝利の喜びを噛み締めていた。この後に、起こるであろう悲劇にまだ気付かない。
そして、確定されていた悪夢が忍び寄ろうとしていた。

レナス目掛け、撃ち出されていた攻撃の矛先がこちらに向けられたのだ。
それは、ソフィアを狙う。砂埃が邪魔をする、三人の行動を一瞬でも遅らせるために。

ソフィアは近寄ってくる黄金の煌きに唖然とするばかり。
クリフは後一歩のところで反応できない。
レザードは結界を張ろうとするが、相手のことまで手が回らない。

59 名前:Start Up from Prolonged Darkness:2008/10/19(日) 01:06:13 ID:IzuFYzI70

「嘘…」

気付いた時にはもう遅かった。
思考も感情も何もかもが、目の前の出来事に追いつけない。だが、ただひとつだけ、理解できる。
自分は呆気なく死ぬんだと。

だが、その想いは掻き消される。颯爽と現れる羽のように軽い足音と共に。
ソフィアは目の前には金龍の魔力の胎動を剣で散らすレナスの後姿があった。

「レナスさん!!!」
「間に合ったか……」

自分のために真っ先に駆けつけてくれたレナス。そんな彼女にソフィアはお礼の言葉を紡ごうとする。
だが、感謝の言葉は紡がれることはなかった。顔を振り向けるレナスにソフィアは言葉を失しなったのだ。
口元からレナスの呼吸と一緒に血が紛れ溢れ出す。網膜の奥にその姿が焼印のように刻まれる。
レナスの唇から流れる夥しい血に目を奪われる。瞬きをするたびに、力強い眼から生気が失っていくのが分かる。
何が、起こっているの、と現実と無意識の狭間の中でソフィアは混乱していく。
レナスが抑えていた金色の魔力が散っていく。役目を終えた花のように全て散り終えると、全容が現れる。
そして、ソフィアは喉が焼け付くのを感じた。


60 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2008/10/19(日) 01:11:34 ID:jBIW+aY0O
支援

61 名前: ◆O4VWua9pzs :2008/10/19(日) 01:26:45 ID:jBIW+aY0O
自己支援
まさかの…さるさん…のため
明日の朝もう一度投下します

62 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2008/10/19(日) 02:57:03 ID:hiEeJlsqO
うわああああああ
レナスどうなるんだぁ…朝に期待だ!

63 名前: ◆O4VWua9pzs :2008/10/19(日) 06:44:07 ID:jBIW+aY0O
続き投下します

64 名前:Start Up from Prolonged Darkness:2008/10/19(日) 06:49:50 ID:80ciwKya0
―――そこには、ケタケタと嗤う少女が。
―――レナスさんの蒼く荘厳な鎧を突き破って。
―――胸に手を突き入れている姿。

「んぅううん……。これだ……この顔が見たかったんだ♪
 苦痛に歪み、絶望するその姿がぁ♪」

―――それは、金龍が送る独演会。一つ一つ、丁寧に実況してくれる殺戮ショー。

「指先に感じるよ、ドクンドクンと小刻みに鼓動する貴様の○○○が♪」

―――グチャッと肉が裂かれる生温い音。

「どうだ、初めて、自分の○○○を見た感想は? まだ動いているだろう♪」

―――取り出した肉塊をレナスに見せびらかす。それはまだ動いていた。

「ん? 何だ、もう見飽きたか……」

―――もう、止めてと叫びたかった。でも、どうしてか、声が出なかった。

「なら、私の目の前から消えな、下種がッッ!!!」

―――金龍の攻撃にレナスの肢体は吹き飛ばされ、地面に激突する。

目の前で歓喜の雄叫びを上げる金龍に構うことなく。
ソフィアは呆然と吹き飛ばされたレナスへと無我夢中に駆け寄った。
ぐったりとうつ伏せに倒れるレナスを見ると、更に目の前が真っ暗になるのを感じた。
様々な感情が混濁する。焼け付いていた喉が渇きを求め、体全体から搾り出される。

「レ…ナスさん…」

人形のようにだらんとするレナスの姿があった。
ソフィアはぐったりとする身体を抱き起こし、必死に身体を揺らし、
返事を求めるが、うんともすんとも反応は返ってこない。
そこには、胸元に拳だいの穴を開け、闇を覗くレナスの姿あった。
レナスの目は描を思わせるほど大きく開き、虚空となった夜空を見つめている。



65 名前:Start Up from Prolonged Darkness:2008/10/19(日) 06:51:52 ID:80ciwKya0

「起きてよ、レナスさん。ねえ、起きて…よ…んぅ…ぐす…」

ソフィアから大粒の涙が湧き水のように溢れ、頬を伝いレナスの頬に何度も打つ。
その涙によって、意識が取り戻すような奇跡は起きる事なかった。
現実は残酷にもソフィアを打ちのめすだけだった。
レナスの心臓は動かない。彼女の心臓は抜き取られたのだから。
ワンワンと自分のせいだと泣き喚くソフィアに更なる追い討ちをかけられる。

「くっ、あっははははははっ!!! ざまあねえなっ!!
 人間を守ろうとした結果がこれだよ!!」

聞きたくなかった。私を守ってくれた恩人に対して、酷い事を言えるのか。
ソフィアは耳を塞ぎたくなった。が、目の前に差し出される、モノにヒッと声が漏れる。

「良い物を見せてやるよ。あの女の心臓だ。意外と綺麗だろ。
 さっきまで動いていたんだけどな。生きが悪いせいか、止まっちまったよ」

レナスの心臓を勲章のように見せびらかせ、レナス亡き今も、蹂躙し弄ぶ。
止めて、それ以上…レナスさんを汚さないで、と口をパクパクとさせる。
だが、無常にも彼女の願いは届くこともなく。
グシャッと生暖かい音が弾ける。

「おっと、悪かった。力の加減を間違った。粉々に砕け散ってしまったよ。
 なんともまあ、軟い心臓だ。あはははは!!!!!!」

肉の花火にソフィアは意識が遠のく。目の前にいる存在が怖かった。
自分もレナスと同じように痛めつけられ、殺されてしまうんではないかと。
いや、殺されるんだ。
ソフィアの脳内に圧倒的な恐怖が支配される。ソフィアはその場に頭を押さえ少しでも恐怖から遠ざけるように蹲る。
ソフィアの精神は恐怖と悲しみの慟哭を全身に響き渡らせた。


【レナス・ヴァルキリア 死亡】

+++


66 名前:Start Up from Prolonged Darkness:2008/10/19(日) 06:55:34 ID:80ciwKya0

クリフもその現場を見ていた。
恐怖で蹲るソフィアと「まさか」と呆然とするレザードを。
後悔だけが湧き上がる。なぜ俺はあそこで油断していたのか、
躍起になった相手が俺らを狙ってくるという考えに至らなかったのか。
そんな自分の不甲斐なさに打ち震えているクリフを尻目に、
呆然としていたレザードが息を切らし、レナスの亡骸に近づいていった。

「おお、そんな……我が愛しきヴァルキュリアが……」

さすがの冷静沈着なレザードもレナスの死に酷く動揺していた。
レザードはまだ暖かさが残るレナスの身体を抱き上げる。

すると、レザードの地面から紋章が浮かび上がる。それはレザードの移送方陣であった。
移送方陣の紋章がレザードとレナスに覆い被ると、その場から影形をすら残さず消え去った。

クリフはチッ舌を鳴らし、顔を顰めた。レザードが俺たちを置いて逃げ去ったのだ。
この絶望的な状況下、レザードの逃亡は最善の行動だと言える。が、無性に気に食わなかった。
でも、更に不愉快にさせるモノがあった。耳に付く、不快な笑い声。金龍はけらけらと顔を歪め続けていた。
クリフは戦闘態勢に構える。金龍との激突は避けられない、金龍は確実に俺達を殺しにかかる。
ならば、今自分ができること。目の前に崩れ落ちているソフィアを逃がすことだ。現時点で彼女は足手纏いに過ぎない。

「何時まで、メソメソしてやがるんだ!! ソフィア!!
 今俺たちがすることこんなことじゃないだろうが!!」

声を腹の底から張り上げ、地面にひれ伏すソフィアに喝をいれる。
ソフィアはビクッと今にもはちきれそうな絹のように震え、涙を止めた。蹲ったままだが、状態は一歩前進したようだ。

「レナスが死んだ今、俺らは前に進まねえといかねえだろうが。
 だから、お前だけは逃げるんだ。ここは俺が……」

死んだように静止するソフィア。一瞬、沈黙が支配するが、徐々に気力を取り戻す。
真っ赤に顔を腫らしたソフィアはクリフの顔を覗き込む。
可愛い顔が台無しだなと、場違いな感想がよぎる。


67 名前:Start Up from Prolonged Darkness:2008/10/19(日) 06:59:39 ID:80ciwKya0

「……もう無理なんですよ」

発した瞬間、壊れそうな声でソフィアは囁く。

「スフレちゃんもネルさんも、アドレーさんも死んじゃった。レナスさんもルーファスさんも。
 …誰も助からない。私は無理なんです、もう嫌なんです。こんな戦い、もう限界です」
「だからと言って、ここで死にたいのかッ!!」
「死にたくないよう…でも…私…もう前に動けない。
 だって、私のせいでレナスさんが……死んだんですよ。
 私が足手纏いだったばかりで…殺しちゃったんだ。……私、ずっと守られてばかりだった。
 フェイトにレナスさんにルーファスさん…そして今度は…クリフさんに。
 私がいれば…皆に迷惑をかけちゃうもん。だから、私は何もかもが嫌になりました…諦めました。
 もう…私のことは……ほっといてください」

ソフィアは心の奥底から必死に声を搾り出すと、再びその場に涙を啜り始め蹲った。
クリフが思った以上に彼女の心の傷は深かった。
その傷は諦めという形で現れる。ソフィアは全てに対して諦めていたのだ。
もう生きることも死ぬことも考えたくない。もう全て、どうなってもいいと自暴自棄に陥っていた。

クリフは戸惑った。
先の戦いでこんなにも落ち込む彼女は見たことがなかった。
あの時は、仲間たちがいたから、支え合い、苦難に立ち向かえた。だが、この戦いは全く違う。
親しい仲間たちと離れ離れにさせられ、常に付き纏う死の緊張感に気を滅入らせた。
そして、負い目。
自分が弱いばっかりに、仲間を死なせたことが彼女に絶望を与え、ごり押しに金龍という殺戮者の存在。
一般人には辛すぎる環境が彼女の精神を崩落させる結果に繋がったのだろう。
本来なら、ここで喝を入れたいところだが、時間があまりにも少ない。
今は金龍をどうにかしなければない。レナスもレザードもいない、俺一人で奴を討伐しなければならないのだ。

「でも、俺は諦めねえぜ。ルシファーをぶっ飛ばすことも、ソフィアを守ることも……」

無駄な足掻きだろうが、クリフは立ち向かう。
それが、死んでいった仲間たちの弔いになるのだから。
クリフは遂に対峙する。先ほどから気に食わない笑い声を叫び続ける金龍クェーサーに。

+++


68 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2008/10/19(日) 07:00:21 ID:jBIW+aY0O
自己支援

69 名前:Start Up from Prolonged Darkness:2008/10/19(日) 07:03:08 ID:80ciwKya0

「気分がいい!! 最高に気分がいいよ! あははははは」
「黙れ…」

クリフはゆらりと眼を尖らせ睨みつける。
俺に課された任務は二つ。気に障る金龍を倒し、ソフィアを守る。
その二つを同時にこなさないといけないところが難しい。
だが、クリフは諦めない。

「何が神様だ。何が世界を救うだ。テメエ、みたいのが神だって…冗談にもほどがあるぜ」

クリフの脳内に映るのは、自分たちを殺し合いの舞台に放り込んだ張本人であり、主催者であるルシファー。

「テメエが世界を救済しようがしまいが俺には関係ねえ」

金龍とルシファーの二人に共通する点、その創造主であるが故の傲慢さ。

「前にも同じようなこと言ったっけ?」

だから、クリフは気に食わない。トントンと地面を跳ね、肩を慣らす。

「俺らに神なんて必要ねえ。

 ―――俺たちは俺たち自身で未来を作るってな」

クリフがそう言い切ると、金龍は目を見開いた。その目に殺気が漲る。
対峙する強大な敵を前に全身が震える。クリフは肩を鳴らし、拳を握り締める。
拳が疼くとはまさにこのことだ。

「矮小な人間如きが我が宿命を否定するだと……その罪、万死に値するぞ」
「へっ、それはこっちの台詞だ。テメエはその人間如きの俺にやられるんだ」

クリフは拳を構えると刹那、踏み込んだ。

「ならば、返り討ちにしてくれよう。そして後悔するがいい、地獄が目前にあることをっ!」



70 名前:Start Up from Prolonged Darkness:2008/10/19(日) 07:11:18 ID:80ciwKya0
金龍は気合と共に咆哮する。大地が揺らぐ。
クリフは目の前の存在に圧倒されそうになるが突き進む。
幾重にも立ちはだかる鉄壁に。クリフは踏み込む、金龍の下へ。
クリフは踏み込むと同時に拳を腰に置き、そのまま疾風のような突きをお見舞いする。
打点は完全に金龍を捉えている。
だが、狙い打った瞬間、金龍の姿がまやかしのように消え去る。
目と鼻の先に金龍の瞳が現れる。

「人間にしてはいい動きだ、だが、私に立ち向かうにはおこがましいわ!!」

さらり、クリフの鉄拳を避け、金龍は反撃。クリフの胸元に拳を突き入れお返しする。
胸に重い重圧、魔力の込められた攻撃にクリフの巨躯は威力に耐え切れず、吹き飛ばされる。
クリフは空中で受身を取るが、凶悪な激痛に着地のバランスを崩す。
距離の離れたところで金龍は魔力を両手に込め出し、放出させる。『アクセルレーザー』がクリフ目掛けて、命を狙う。
クリフは痛みを堪え、気合の雄叫びと共に真上に飛び上がる。口からは血が溢れるがお構い無しに叫ぶ。

「うおおおおおお、マイトハンマーぁぁぁぁぁぁあああ」

クリフは己の闘気をぶつけ、極光を掻き消す。
全身全霊のパワーで金龍の攻撃を無効化させることに成功した。だが、金龍は休ませない。

「私の攻撃を無効化させるとは、人間にしてはなかなかやるな…」

クリフが攻撃を掻き消したと同時に、金龍は蝶のように舞い、クリフの傍らに近づいていた。

「でも、ここまで近づいても気付かないとは鈍感―――」

空中でくるりと身体の撓りを利用し旋回。すかさず、無防備となった胸元に。

「―――だな♪」

クラシックバレエのダンサーの舞を想わせる鮮やかな前蹴りを喰らわせる。
クリフは二度目の吐血ともに、膝をつく。それでも、金龍は休ませない。

「さっきの威勢はどうした? 私をぶっ潰すんじゃなかったのか?」

金龍はすかさずクリフに膝蹴りを一撃与える。地に崩れ落ちるクリフは金龍の膝ごと地面に押さえつけられる。
胸元に置かれた右膝でに圧力を加わる。少女のものとは想像だにしない力がクリフの身体を執拗に貪る。
クリフの口元から重圧ともに苦痛の声と血痕が漏れ出す。ミシミシとアバラが折れていくのが分かる。

71 名前:Start Up from Prolonged Darkness:2008/10/19(日) 07:15:06 ID:80ciwKya0
「虫けら如きが神に勝てるわけなかろう」

少女は目の前にいる存在に哀れを感じる。あまりにも、惰弱なのだから。
更に痛めつけようとニヒッと顔を歪める。すると、クリフの身体は宙を飛び交う。
金龍はクリフの鍛えられた脚を掴むと、龍が持つ暴力的な膂力をもって、
右と左と何度も地面に全身を叩き付ける。バン、バンと軽快は音が響き渡る。
まさにその行動は神が勝手気ままに人間に対して行う、傍若無人な振る舞いそのものを端的に表していた。
地面に激突するたびクリフの意識は風前の灯のように消えかけていた。だが、クリフは諦めていなかった。
タイミングを見計らっていたのだ。
そして、行動に移す。底力を発動させる。

「うがああ!! 人間を嘗めんじゃねえぞ!!」

クリフは少女の腕に咄嗟にしがみつく。
金龍がそれを知覚する前に、身体を大きく返し、
腕を回転させ、間接を決め、すかさず骨を粉砕する。

「く、無駄なことをッ!!」

だが、その目論見は阻止される。
規格外の反射神経によって、クリフが骨を折る前に、無造作に投げ飛ばしたのだ。
肩を外すことに成功したが、すぐに金龍は脱臼した肩を治す。
地面を転がるクリフはふらふらになりながらも必死に身体を起こす。
すると、目の前には肩を鳴らし、勝利を確信した金龍の姿。
不吉な笑みが脳髄に溶け込んでいく。

「人間にしてはよくやったほうだよ。
 貴様には賞賛の意味を込めてこの技を味あわせてやろう」

金龍は構える。あの技を。
今のクリフにとって、絶望しかない与えない。あの技を。
手に魔力を集約し黄金の斧を具現させ、斧に力と魔力を込め出す。金龍のオーラは凄まじい。
目視できるほど壮絶な力。斧が金色に光り出す。そして、勢いをつけて回りだす。
ワイルドピッチが発動する。金龍の攻撃は止められない。

クリフはよろよろになる身体を奮い立たせる。『ワイルドピッチ』に耐えてみせる。
身体のあちこちは疲労とケガでもう使い物にならない。
だが、まだ、戦える……まだ、俺は…。

クリフは最後の力を振り絞り、半身に構え、全身の闘気を左手に集約する。
クリフの最強技の構え。『マックスエクステンション』

今ここで、二人のパワーが激突する。
クリフの『マックスエクステンション』が金龍の凌ぐのか。
それともクェーサーの『ワイルドピッチ』がクリフを蹂躙するのか。

72 名前:Start Up from Prolonged Darkness:2008/10/19(日) 07:18:57 ID:80ciwKya0

答えはもうすでに決まっていた。

「無駄かもしれねぇが……諦めは悪いほうでね」

クリフは自嘲する。
何故、無駄だと分かっていながらも、身体を酷使してがんばり続けるのか。
我ながら情けないなと笑みを零す。だが、そんな性格だったからこそ、俺は俺でいられたのだから。
そんな最後の覚悟を振り絞るクリフを尻目に金龍の準備が整う。
そして、放たれる必殺の一撃。

「喰らうがいいッッ!! ワイルドピッチ!!」

金龍から凶悪な代物が放たれる。
クリフは土壇場で見誤ったなと小さく微笑む。

「だけどな、ここで止めるわけにはいかねえんだ」

金龍の攻撃は考えていたモノより強大だったのだ。
黄金に輝くそれは、まるで黄金でできた美酒。
だが、その中身は全てを破壊する毒が注がれている。
自分には似合いそうにない洒落が込められている。
クリフは奇跡など不確定な物は信じていないが、このときに限って、それを信じたくなった。
叶うことない…願いだけどな、と心に中で呟く。

しかし、その願いは聞き遂げられることになる。
クリフが『ワイルドピッチ』目掛け、拳を放とうとした瞬間。
両者の距離の中央に人影が現れる。
クリフの目の前に男の後姿が目に残る。

そこには、剣を構え、金龍の強大な力を目の前に聳え立つ―――ガウェインの姿があったのだ。
己の闘気を何度も放ち、金龍のパワーを押さえ込もうとしている。

「……あの野郎…死ぬ気か!」

クリフにとって、ガウェインの介入は予想外であった。
それでも止められない。拳を突き出す。己の力を最大限に高めた一撃を放つ。

「マックスエクステンション!!」

+++

73 名前:Start Up from Prolonged Darkness:2008/10/19(日) 07:22:11 ID:80ciwKya0

ガウェイン・ロートシルト。
西方獅子の称号を持つロートシルト家の当主でありながら、妖精側に味方する裏切り者。
失踪するまではラジアータ王国最強といわれた「赤色獅子騎士団(ルージュ・リオン)」の厳格な団長だった。
彼がどのような経緯で妖精側に味方に付いたかは分からない。
しかし、己の中の宿命に基づいて行動している―――それだけが彼を動かす何かであるということは自明であった。


ガウェインは事の成り行きを見守っていた。
クェーサーとレナスの戦いを。クェーサーとクリフの戦いを。
この目にしっかりと焼き付けるように見ていた。
そんな金龍の横柄とも言える闘争を見る最中、ガウェインに心中に微弱な変化があった。
それもそのはず彼の使命は達成したのだから。
だが、ガウェインは達成感に喜ぶこともなく、淡々と使命の根源となった金龍を見据える。
金龍を見るたびに内に篭る空虚感が荒ぶ。
本当にこれで良かったというのかだろうか、自問自答する。

「リドリーよ、本当にこれでよかったのか?」

歓喜の声に震え続けるリドリー、いや…今や金龍となった少女の姿を心の奥底を見るように眺めた。
宿命の風が揺らいだような気がした。私の宿命はこんなところで終わるのか?
煌々と光り輝く金龍の羽の灯りがガウェインの黒瞳に焼き付けられる。
そのフラッシュバックを背景にガウェインは思い出す。

孤独に身を焼かれる少女がいた。
人々に裏切り者と罵られた少女がいた。
金龍の器という宿命に翻弄される少女がいた。



74 名前:Start Up from Prolonged Darkness:2008/10/19(日) 07:25:45 ID:80ciwKya0
彼の宿命。
妖精側に味方することで双龍の交代を手助けし、金龍復活を促すことであった。
だが、それは表面上の理由に過ぎない。
ガウェインの行動は結果として、妖精に味方する裏切り行為に繋がっているが、本当の目的は、そう、ではなかった。

本当の目的。それはリドリー・ティンバーレイク。
彼女の一目見たときから始まっていたのだ。

リドリーは双龍交代の儀式の要として、宿命を果たさなければならなかった。
それ故彼女は苦しんでいた。
時を刻むたびに来る、別の意識の奔流。自己の意識が疎らになっていく恐怖。自分が自分でなくなっていく感覚。
背負わされた宿命の重さ。トゥトアスの秩序の崩壊、歪みの象徴アルガンダースの蔓延、人間の傲慢、妖精の怠惰。
それら全てが彼女に重く圧し掛かった。
だが、それ以上に彼女を苦しめたのは孤独だった。
一人だった。彼女は孤独だったのだ。
金龍の器の宿命を背負わされた故に、人間を裏切らざるをえなかった。
人間たちは裏切り者と罵り、妖精たちは憎悪対象の人間であるため敬遠する。
そのため、誰一人、彼女に味方はいなかった。
だから、私はそんな孤独な瞳を揺らがせる少女のためにたった一人の味方となったのだ。
それが、自分の課せられた宿命だと。
だが、それで、本当に良かったのだろうか?
ガウェインはここで来て、そう、思い始めていた。
金龍に対し必死に抗う彼らを見て、揺らぎ始めてきたのだ。

『だからこそ私は信じられる―――人の可能性を』
何時からだろう。自分自身を信じられなくなったのは。
ジャックの父、ケアン・ラッセルを見殺した時からか?

『―――俺たちは俺たち自身で未来を作るってな』
何時からだろう。前に進むことを諦めていたのは。
愛する者を奪ってしまった私には全てを失うことでしか償えないと思った時からか?

ガウェインの胸の奥底から炎が滾るのが分かる。
凍っていた想いが溶け出してくる。
それもそのはず、ガウェインは感動していたのだ。

大切な人のために戦うレナスの姿が。
未来を切り開くため必死に抗うクリフの姿が。


75 名前:Start Up from Prolonged Darkness:2008/10/19(日) 07:28:02 ID:80ciwKya0

     とても美しかったのだから

ガウェインは金龍の攻撃を止めるために飛び出す。
自分の一度は死んだ身、この身はすでに惜しくないのだ。
クリフのような未来を切り開く者を守りたかった。
リドリーに彼らのように必死に運命に抗う姿を教えてやりたかった。

ガウェインは死を覚悟し、孤独な少女のために抗った。
大切な者を守るために戦うことが如何に美しいか、
諦めない心が如何に美しいかを証明するために。
リドリーの目に焼き付けたかった。

ガウェインに黄金の韻律が迫る。
すべてを貪欲に飲み込む黄金の奔流に身を捧げる。

「奥義―――獅子王粉砕破!!!!!」

ガウェインは最大まで高めた闘気を発散させる。そのオーラはまさに獅子の威厳。
そして気を何度も放ち、強大な魔力にぶつけ、最後に剣を構える。
剣に闘気を漲らせる。自分の誇る抗いの力を見せ付ける。

「ガンツよ……私は最後まで駄目な父親だったな…」

最後に思うのは自分の息子ではなく孤独に打ち震える少女の姿。
彼女の寂しい顔を思いながら、剣に収束された闘気を向かい来る黄金の斧に振るい落とす。
超回転する斧と剣がぶつかる。

その瞬間。

剣が/身体が/砕け散る。

ガウェイン・ロートシルト。
ここで散る。

【ガウェイン・ロートシルト 死亡】

+++


76 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2008/10/19(日) 07:30:41 ID:jBIW+aY0O
支援

77 名前:Start Up from Prolonged Darkness:2008/10/19(日) 07:33:30 ID:80ciwKya0

ソフィアはすべてを見ていた。
ガウェインの身体が弾け飛ぶ姿を。
ガウェインの裏切りによって怒号を上げる金龍を。
そして、クリフの極限まで高められた闘気が金龍の攻撃を飲み込み、金龍の傲慢を押し返す。
土壇場になって金龍の『ワイルドピッチ』は威力を落とし、
クリフの『マックスエクステンション』に押し負けたのだ。
そこにはガウェインの功績が大きく絡むことになる。彼の死を賭した行動の功績は大きかった。
暴力的な魔力の塊を必死に抑えたおかげ、クリフは金龍に打ち勝ったのだ。
クリフのオーラが金龍を襲う。

「私が人間に負けるだと!!! 認めぬぞ…私は認めぬぞぉおお!!!!!」

金龍は歯を剥き出しに張り叫んだ。怒涛の奔流に飲み込まれ、雄叫びを上げる。
オーラは金龍を巻き込み、周囲の物を無造作に薙ぎ倒して行く。

辺りは深い閑静に包まれた。それは終わりを意味する静寂。
クリフは勝ったのだ。金龍に。
ソフィアは無駄夢中にクリフに駆け寄った。全身傷だらけの彼に。
クリフはふらふらとしながら、親指を立て、ガッツポーズをソフィアに送った。

「クリフ……さん…クリフさん…」
「どうだ、俺の勇姿は決まってただろ。
 でも、もう駄目だ…もう一歩も動きゃあしねえ。肩を貸してくれないか?」

ソフィアはウンと頷くと、小さな肩にクリフの腕が乗せられる。
どこか休める場所はないかと目を配らせ、薙ぎ倒れた巨木まで運ぶ。
少女の小さな身体にクリフの巨躯が重く圧し掛かる。この重さは彼の強さだった。
私を守るため、レナスさんの仇を打つため、がんばってくれたのだから。


78 名前:Start Up from Prolonged Darkness:2008/10/19(日) 07:36:10 ID:80ciwKya0

だが、勝利の余韻に浸ることはまだできなかった。ソフィアたちに不吉な影が再び過ぎる。

なぜなら、

「今のはかなり痛かったぞ…」

金龍は、

「人間風情が…」

生きていたのだから。

「私に一撃をくれるとは褒めてやるよ」

異質な恐怖感が二人の脳髄に駆け巡る。すぐにソフィアとクリフは踵を返すと声の主を見やる。
そこには、腹を押さえ、憤怒のオーラを巻き上げる金龍の姿があった。二人は一様にして、驚愕した。
倒したはずの金龍がそこにいたからだ。
クリフの攻撃は完全に金龍を捕らえていた。だが、金龍の傷も見た目より浅いのだ。

「クソがッ…なぜ生きてやがる?」

クリフは疑問の言葉を口にする。
それもそのはず、クリフの最強技を喰らってピンピンしているはずはないのだ。
金龍の生きている理由は不可思議なことだらけである。
理由はリドリーの存在。リドリーが殺しに乗ったおかげで、支給品が豊富に揃っていたのだ。
褐色肌の少女から奪った、アクセサリーが活きたのだ。皮肉にもリドリーのおかげによって、金龍は救われたのだ。

守りネコ。そのアイテムの効果が発動し、ダメージを軽減した。
それに加え、金龍の最大の特性、自己再生能力と耐久力の高さもあって功をそうした。
この土壇場になって勝利の女神はクリフたちではなく金龍クェーサーに微笑んだ。
クリフたちには微笑んだのは無慈悲な鎌を振り落とす死神だった。
つまり、クリフたちは幸運から突き放されたのだ。

クリフはソフィアの肩から離れると、再び拳を固め、敵対する。金龍目掛け踏み出す。
だが、それも一瞬の出来事だった。クリフは金龍に届く前にその場に倒れる。
疲労に限界が来ていたのだ。クリフは血を流しすぎた。もう立つのですら、困難な状態なのだ。
クリフの意識が薄れる。

「クソッ…この俺が……こんなとこ…ろで……」

クリフの体躯は口惜しそうに崩れ落ち、気を失った。


79 名前:Start Up from Prolonged Darkness:2008/10/19(日) 07:40:09 ID:80ciwKya0

クリフが意識を失うと同時に金龍は大いに嘲笑った。勝利は目前であった。
レナスは死んだ、ガウェインも死んだ。小賢しいクリフは戦闘不能に。
残るのは惰弱なソフィアだけ。唾棄すべく人間だけ。雑魚だけ。
クェーサーは力を解放する。閉じていた黄金の翼が再び現れる。

「あははははははは、気にいらねえ奴は皆死んだ、私が殺した」

金龍のオーラが発散する、濃い魔力に包まれた力は神の力。
人間に対する憎悪のオーラに触れたソフィアはがたがた震える。
身体動かない。今すぐにでも逃げ出したいのに、蛇に睨まれた蛙のように足が進まない。
改まって、ソフィアは知った。
クリフとレナスはこの凄まじい魔力の前に怯えることもなく、勇敢に立ち向かったんだと。
でも、私は……。

「あ、ぁあぅ…あ」

言葉が出ない。相手をこき下ろすことも、立ち向かう勇気も一切出てこない。
私は無力だった。皆は必死に覚悟を決め、抵抗したのに、私は何もできないのだ。
むしろ、死にたくないと文字が頭の中に駆け巡るだけ。

そんな怯えるソフィアを見て、金龍はよりいっそう嘲笑った。
人間の苦しむ姿が見たい。苦痛に歪み姿が見たい。絶望に苛まれる姿が見たい。
その渇望が目の前にいる少女にすべて出揃っていた。

「そうだ、私はそれを渇望していたのだ!!」

金龍は呆然と立ち竦むソフィアにゆっくりと恐怖を与えるように近づいていく。

「やぁだ…」

怯えるソフィアの目の前にすると、金龍はソフィアの首を掴み上げ、
死と生の狭間のぎりぎりという感覚で締め上げる。すぐには殺さない。
理由は簡単だ。彼女は玩具として、全ての悦びを兼ね備えているのだから。



80 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2008/10/19(日) 08:19:42 ID:jBIW+aY0O
自己

81 名前:Start Up from Prolonged Darkness:2008/10/19(日) 08:31:50 ID:80ciwKya0

「苦し……んっくぁ、あ」
「苦しめ、苦しめ……泣き喚け…私をもっと悦ばせろ、絶望を私に見せろ。
それがお前ら人間の役目だ。簡単には殺しはしないぞ。
……貴様が死にたいと望みたくなるほど苦痛を与えてやるぞ」

ソフィアは苦しさから抵抗すること諦める。
無意識に涙が滲み出てくる。
こんなところで死にたくないと、未練の言葉が頭に駆け巡る。
まだ、やりたいことがたくさんあるのに。
フェイトとのデートやフェイトに料理を作ってあげることや―――。
ほとんど、フェイトのことや両親のことばっかりだ。
でも、目の前の現実に押しつぶされる。不甲斐無い自分に自己嫌悪に陥る。
ソフィアは悔しさと苦しさから涙がぼろぼろと溢れ出す。
そんな瞳をそっと閉じ、先逝く不幸に謝った。

ごめんなさい。フェイト、パパ、ママ。
勇気のない私でごめんなさい。
ごめんなさい。レナスさん、クリフさん。
命を粗末にしてごめんなさい。
そして、最後にごめんなさい。
―――ルーファスさん。
私みたいな駄目な子を助けてくれて、ごめんなさい。
どうせ、こんなことになるなら、本当はあの時死んどけば良かったのかな?
私がいなければ、レナスさん、クリフさん、ルーファスさんも私のために死ぬこともなかったのに。
私さえいなければ――――良かったのに。


でも、最後にこれだけ入っておきたかったな。役立たずな私を助けてくれて。
―――ありがとう。
あの世にいったら、最初にルーファスさんのところに行って言うよ。
―――ありがとう。
助けてくれた時、本当に白馬の王子様のようにカッコよかったよ。
本当にありがとう。白馬に乗った私の王子様。

ソフィアは痛みに狂ってしまう前に遺言を残した。
自分の意識が金龍の恐怖に感化されない前に言い残した。
遺言は残される。暗黒が包み込む夜に。



82 名前:Start Up from Prolonged Darkness:2008/10/19(日) 08:33:15 ID:80ciwKya0

だが――――その遺言はヒュンと空を切る音に掻き消される。

「うぐっ!? 何い!?」

ソフィアの首を掴んでいた手が放れ、金龍が手を押さえ、苦痛に歪んだ。
ゲホゲホと息を吹き返すソフィア。朧げな意識の中、突如の異変に金龍の手を見る。
そこには、矢が深々と刺さっていた。

「一体何もッ……ごふぅッッ!!」

金龍の意識が新たな敵に向けられる前に第二打が放たれる。
腹に深い衝撃に受けた金龍は物凄い勢いと供に地面を滑るように転がった。
敵に翻弄される金龍を見て、ソフィアは何が起こっているのか分からなかった。
一体、誰が、私を助けに来てくれたのか。
誰? だれなの?

「泣いてばっかだな……せっかくの可愛い顔が台無しだぜ。
 ……これで、三度目だな。お前を助けるのは…ソフィア」

皮肉めいた言葉だけど、温かさが込められた声が耳朶を揺らす。
すると、ソフィアの頭にポンと手が乗せられる。優しくて暖かい手。
その、温もりに触れソフィアは振り向く、そこには彼がいた。
もう会えないと思っていた。死んだら最初に『ありがとう』と言おうと思っていた彼が。
彼が優しく微笑んでいた。
私の白馬の王子様が―――――微笑んでいた。

―彼は始動する。
――長い暗闇から。
―――己の誇りにかけ。
――――大切な者を守るため。

―――――――その手に光を得るために―――――――

+++


83 名前:その手に光を得るために:2008/10/19(日) 08:36:36 ID:80ciwKya0

「ルーファスさんがどうして……私…夢を見ているのかな?
 もしかして……私、死んじゃったのかな?」
「いいや、現実だぜ。今ここに……俺はお前のそばにいるぜ。
 紛れもなく俺は現実にいる……」

ルーファスの真っ直ぐな視線。ソフィアは嬉しそうに見つめ返す。

「感動の再会といきたいところだけど……アレを倒してからにしようぜ」

ルーファスが飄々と答えると背後に気配が宿る。
金龍が埃を叩きながら起き上がると、眼窩を尖らせ睨み付ける。
瞳に宿る邪悪な炎、金龍は憤怒に満ち溢れていた。聞き捨てならないことを言われたのだ。

「アレだと……神である私がアレ扱いだと。
 殺す……貴様を殺す。ズタズタに引き裂いて、この世に肉片すら残さぬぞ」

金龍は激昂に身を委ねると、斧を具現させ、一気にルーファスの下へ踏み込む。
背中越しのルーファスを一瞬で引き裂く、金龍は大地を蹴ると跳躍し、斧を振り上げた。

「ルーファスさん、後ろです!!」

無防備に背中を見せるルーファスにソフィアは忠告する。
だが、もう間に合わない。金龍の攻撃はルーファスを完全に掌握していたのだ。
宙を舞う金龍は間合いを一気に詰め込む、ルーファスに力の限り振りかぶった。
そのとき、金龍の身体は地面に叩き落される。
上空から凄まじい雷撃が金龍に直撃、金龍は叩き落された虫のように地面に這い蹲る。

「う、うそ…」

まさにその光景はソフィアとの邂逅の再現。
そして、ソフィアはさらに驚ろかされることになる。ルーファスが繰り出す雷撃の威力に。
自分が最初に見たときよりも、威力も速さも段違いだったのだ。
この短期間のうちに、これほどまで凄まじい力をつけたのかと、目を丸くした。

「最初の奴といい、どうも空を飛ぶ奴は頭が悪いらしいな。
 俺がむざむざと背中を見せると思うか? 覚えておきな。
 『サンダーフォール』って言うんだ。結構効くだろう?」
「己……虚仮にしおって、女諸共殺してやる、この金龍が直々に殺してやる!!」

背中を見せていたルーファスは全身を返すとここで初めて金龍と対峙する。

「そうはさせねえ…ソフィアには指一本触れさせねえぜ!! 来いよ、クソ野郎」



84 名前:その手に光を得るために:2008/10/19(日) 08:39:50 ID:80ciwKya0
全身を震えさせられる気迫が金龍に向けられる。嫌な匂いがしたのだ。
何か気に入らない匂いが立ち込めるのだ。
クェーサーは勘違いだとそれを振り切るように力を解放する。
圧倒的な魔力が空間を支配する。
魔力の坩堝にソフィアは震えがとまらない。
いくらルーファスさんが駆け付けたといっても、目の前にいる存在は神。
人間は理解を超えた存在なのだ。
だが、ルーファスは不適に笑った。金龍の力をまじまじと見せ付けられたのに。
ふてぶてしく笑みを浮かべる。

「俺の後ろに隠れていろ、まあ、見ときな。俺は負けねえ……絶対にな」

恐怖に怯えるソフィアにルーファスは背中越しから優しく言った。

「お姫さんを守るのは昔から騎士の仕事だって言うだろ」

ルーファスはソフィアにコンタクトを送ると弓を構えた。弦を引く。
矢を装着しないのに、なぜか構える。だが、矢は撃ち出される。
ルーファスに矢など必要なかったのだ。ルーファスが弓を構えるとがらんとなった手に矢が具現される。
魔力の力で作り出された矢が生成される。
そして、狙い打つ、金龍目掛けて魔力の矢を。
ルーファスの力は以前にも増してパワーアップしていたのだ。
物を生成するのは神の力に等しい。魔力で作られた矢は役目を終えると散り散りに消え去ってしまうものだが、ルーファスが生成した矢は具現したものではない、生成されたものだ。
ルーファスはそう――――

「神に弓を引く愚か者め」

腕を横に薙ぐと衝撃波が巻き起こり、矢を弾き飛ばす。その隙にルーファスの間合いに入り込む。
弓兵など接近戦に持ち込めば、一瞬で片がつくのだ。
だが、ルーファスは金龍を休ませはしない。ルーファスも同じように一気に片をつける。



85 名前:その手に光を得るために:2008/10/19(日) 08:41:30 ID:80ciwKya0
「くっ、おのれぇーー!!」

矢/弾く、矢/弾く、矢/弾く、矢/弾く、矢/弾く。
金龍は連続して放たれる矢の前に身動きが取れない。ルーファスの間合いに近づけない。
人間業とは思えないほど、その俊敏の連続にその場に固定される。
金龍は身体に鞭を打ってでも、ルーファスの死角となる近接戦に持ち込みたいところだが。
その矢の技一つ一つが強大。一撃でもまともに食らえば、重傷は免れない。
かつ、正確無比。
回避に転じることができない。回避した瞬間、急所を抉られる。
攻撃に転じることができない。攻撃した瞬間、体諸共吹き飛ばされる。
地面に鎖を打付けられたような矢の連鎖に金龍を憔悴させる。
勢いを殺せ切れなかった一撃に肩、胸、肘と矢傷が増えていく。
雷撃が金龍の身体を焦がしていく、光弾が生傷を与えていく、真空の刃が肌を切り裂いていく。
金龍は無様に動きを封じられる。
だが、金龍とて、トゥトアスを監視する神、このままでは終わらない。
ルーファスは金龍の真の怒りに触れる。龍は逆鱗に触れてからが、本当の戦いなのだ。

「砕け散るがいい!!」

莫大な魔力の流動が翼から開放される。
黄金の翼をいっそう煌かせると、周囲が真昼のように照らし出される。
金龍クェーサーから衝撃波が巻き起こりルーファスの攻撃はすべて弾き出される。
金龍は本気になったようだ。

「さすが、このままじゃ、いかねえか」

神の力。人の身なら身の毛も弥立つ力に触れ、その場に張り付かされたかもしれない。
だが、ルーファスは金龍の変化にも表情を変えず飄々としていた。
激しい昂ぶりに身を任せる金龍は両手を合わせると極光を放つ。
ルーファスは危険を察知する。あれはやばいなと警告する。

「振り落とされないよう、俺に掴まっていろよ」
「へ、きゃあ!?」

とソフィアを抱きかかえると、大きく飛び跳ねる。


86 名前:その手に光を得るために:2008/10/19(日) 08:44:02 ID:80ciwKya0
激しい閃光が広がる。ルーファスのいた地点が焦土に変えられる。
その威力によって、土を抉り取られ、土石が舞い上がる。
土石の破片がルーファスに当たると、彼の頭に巻かれていたバンダナがはらりと落ちる。
ルーファスの髪がはらりと流れると、金龍にとって驚愕の事実が知らされる。

「貴様、エルフだというのか……」

金龍は気づく。目の前の存在が守るべき存在のである事を。
そして、突きつけられる、その守るべき存在に刃を向けられている事を。
ルーファスの耳はエルフの証である尖った耳だったのだから。

「へ、エルフだと……あんな連中と一緒にされたら困るな。俺はハーフエルフだ」

大きく飛び跳ねたルーファスは上空から矢を打ち出す。
金龍はそれを弾き返すとすぐに指を弾く。
すると魔力の塊が集い拡散。無数の光の線がルーファスを狙う。

「ハーフエルフ……人間とエルフの中間、歪みの根源。
 歪みの原因がここにいるとは、つくづく私は運がいい!!」

金龍は心の中でほくそ笑む。歪みの証がここにいたのだ。
アルガンダースを生んだ根底の存在が目の前で闊歩しているのだ。
金龍にとってかつてない僥倖。

「歪み……確かにそうかもな。神の器として生きてきた。俺自身、そうだったかもな」

ルーファスは一瞬影を落とすと、矢を無数に生成し、光の線を全て打ち落とす。
大木の枝の上に着地すると『フリーズランサー』を放つ。その矢は飛び掛かってくる金龍を狙わず。
目の前の地面に放たれる。大地に矢が刺さった瞬間、巨大な氷柱が佇む。
金龍は踏み込んだ勢いのまま、腕を振り上げ氷柱を突き破る。

「神の器だと……器如きで髪である私に逆らうのか!? 私の器、リドリーは己の宿命に甘んじて受け入れたぞ。
 少々抵抗したが役目を果たしたぞ。それに比べ」

氷の壁を突き破った金龍は黄金の斧を振り翳すと、一気に振り下ろす。全てを貪る渾身の一撃。

「貴様はなぜ抵抗するのだ? リドリーと同じように受け入れるがいい!!」
「器か……。かつての俺ならその宿命を受け入れていたかもしれないな。
 己に課された抗いようのない力に絶望し、諦めていたかもしれないけどな―――」

ルーファスはひゅうと息を吸い込むと、神経を張り巡らせ、金龍の攻撃の起点となる軸に矢を打ち込む。
斧の打点は反らされる。ルーファスはその隙に矢を通す。


87 名前:その手に光を得るために:2008/10/19(日) 08:47:25 ID:80ciwKya0
「俺はアリーシャという子と出会ったんだ。
 彼女は俺と同じような宿命を背負わされた子だった。
 でも、俺とは違っていた。彼女は俺以上に辛い立場だった。
 常に自分が自分じゃなくなる感覚と戦っていた。
 でも、それ以上にあいつは違ったんだ」

矢が金龍の胸に突き刺さる前に防護壁は張り巡らせ、地面に着地する。
上を向くと、ルーファスが金龍を見下している。金龍は不快になった。
なぜ、自分がこうも苦戦を強いらなければならないのか。

「それでもアリーシャは諦めなかった。それは俺とは明らかに違う点。
 俺は暗闇の中で絶望を探していた。けど、アリーシャはその中で希望の光を探していた。
 だから、俺は…あいつとなら、宿命に抗えると思った」

金龍は吼える。敵対する愚か者の馬鹿馬鹿しい行動の数々に哀れを感じる。
なぜなら、ルーファスの行為は無意味だから。

「それがどうした、器。貴様の存在に意味などはない。
 アリーシャが死んだ今、貴様の行動は愚かな行動に過ぎん」

放送の内容からアリーシャの死亡は確定的だったのだ。
あまりにも笑える。目の前の存在が虚構でできた存在だから。

「俺にとって、アリーシャは全てだった。大切な子だった。
 全力で守ってあげたい愛しい存在だった」
「だが、もういない。貴様の行っている行動は道化だ。
 哀れな道化にすぎない。そんな貴様が私に勝てるわけなかろう」

金龍は手から光の弾丸をルーファスに放つ。
出力は最大限に高められた一撃。触れた瞬間、大爆発を起こす代物だ。
それはルーファスを捕らえる、いくらに逃げ切ろうとも、爆発は全てを巻き込む。
金龍は心の奥底から喜び喘いだ。
いくらルーファスが魔力を練ろうとも、神の力には遠く及ばないのだ。
一介のエルフが凌げる技ではない。

「アリーシャはもう……いないかもしれない――――」

ルーファスは諦めにも似た悲しみを浮かべると、弓を構える。
無駄である。金龍の攻撃に対抗するには、力が及ばない。

「――――けど、大切な子はいるぜ」
「何?」


88 名前:その手に光を得るために:2008/10/19(日) 08:49:26 ID:80ciwKya0
ルーファスはギリリと弦をしならせると大きく構える。
その威風堂々と構える姿は神の威厳を思わせる。

「そいつは……鈍くさくて…泣き虫で…おおよそアリーシャとは程遠い奴だったよ。
 けど…そいつは俺が罪を重ねようとするたび、止めやがるんだ。
 『そんなことしても、アリーシャさんは喜ばない』って。
 もし……そいつに出会っていなければ俺は確実に闇に堕ちていた。
 もう少しで、俺は自分自身で希望の光を摘む取るところだった。
 死んで初めてやっと気づいたのさ。俺が本当にしないといけないこと。
 大切な子がいるなら、全力で護る。それはアリーシャとそして、側にいる―――」

魔力の固まり目掛け、矢を打ち出す。

「―――――ソフィアだ」

放たれた矢は空気を切り裂き、真っ直ぐな軌道を描き、突き進む。
何も変哲もない一本の矢。
だが、そこには想いがたくさん籠められている。
そして、矢は巨大な光の球体を貫く。

その刹那。圧縮された魔力の塊がパンと散り散りに砕け散った。
金龍は目を疑った。なぜ自分の溜め込んだ力が一瞬で消え去るのだ。
ありえない現象を目の前で叩き付けられた金龍は絶句する。

「馬鹿な……我が力を上回るだと!!」



89 名前:その手に光を得るために:2008/10/19(日) 08:51:59 ID:80ciwKya0

そして、魔力を貫いた矢は金龍を狙う。
金龍はすぐに身体を奮い立たせ、回避しようとする。
だが、金縛りに陥ったように身体がうまく動かない。
まるで蛇の神経毒を喰らったような痺れに身がたじろいだ。
金龍の胸に矢が深く突き刺さる。
突き刺さる矢を引き抜くと金龍は怪訝な表情を露にし、内に秘める毒に張り叫んだ。
知っているぞ、この抵抗感、この違和感。こいつは。

「リドリーめ、この私に歯向かうというのかッ!?
 己、死にぞこないめ……くそ、力が入らん」

身体の動きが鈍る。こんな時に、なぜ、眠りに付いた奴が復活する。
何故、こんな時に、理解できぬ、理解できぬぞ。
金龍は必死にリドリーの意識を拭い去る。だが、リドリーの感情が決壊したダムのように溢れ出す。
―――羨ましい……私も彼女のような人に会いたかった。
―――そうすれば、私も諦めずに済んだかもしれない。
―――ジャックにもっと早く会えれば…私も……。
金龍はがんじがらめに囚われる。螺旋の檻に。

「黙れ、貴様は器に過ぎんのだ。器の分際で私に逆らうなッ…」

必死に己の中の存在と戦う金龍。
ルーファスはそんな金龍の隙を見逃さない。

「分かるぜ、俺には……お前の苦しみがひしひしとな」

真上に昇る月を見ながらルーファスは金龍に語りかける。
だが、それは金龍に向けられた言葉ではない。金龍の器となった悲しい少女に向けられたものだった。
ルーファスは分かるのだ。たぶん、器の少女は孤独だったのだろう。
なんせ、遠い昔に自分が歩んできた道程だったのだから。感じる…その苦しみが。

ルーファスは自嘲に似た物をふっと鼻を鳴らし拭い去ると、上空に弓を構え、自身の最大級の技を放つ。
紫煙のような光が矢から立ち昇る。そこに込められた魔力は今までの攻防が嘘のように思えるほど群を抜いていた。
それは金龍にとっても同じだった。そこに秘められた力は人間のものではない。
それは疑いようのない神の力。

「貴様、器などではないな……その力まさしく…」
「ご名答、けどな……器だろうが神だろうが俺には関係ないね。俺は俺だから」

その時、大地が大きく震える。矢が夜空目掛け放たれると、空気の流れが上昇していく。
月を貫きかねないほど疾駆する矢は∞字を描き、天を貫くと、紫色の力を帯びた矢が拡散する。
広く散らばる様はまるで毒々しく咲き乱れる花、曼珠沙華を連想させる。妖美に乱れる閃光はその花が持つ毒を意味し、金龍を貫く。
紫光の線は金龍の身体を蝕み蹂躙する。金龍は驚異的な迅さで回避していく。
金龍には分かっていた無数に飛び交う光線は囮だと言うことを。
これはその場に対象者を縛り付けるための儀式。本命は光線が終えたとき現れる。
リドリーに力を奪われているとはいえ、金龍は過半数を耐え忍ぶ。
そして、本命の一撃に対して逃避を試みる。なにせ、儀式は失敗したのだ。
だが―――


90 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2008/10/19(日) 08:52:48 ID:jBIW+aY0O
支援

91 名前:その手に光を得るために:2008/10/19(日) 08:57:18 ID:80ciwKya0
「―――グラヴィテーション」

見えない重圧に身体が重くなったのだ。
これではルーファスの攻撃をまともに受けてしまう。
金龍は険相の表情で辺りを見渡す。そこには、私に怯え戦う覚悟すらなかった弱者が杖を構えていた。
ソフィア・エスティードが初めて、杖を構えていたのだ。
ソフィアは聞いていたのだ。ルーファスから紡がれる物語を。
その語られる物語は彼女に光を与えた。少しだけの勇気の塊を。
そして、金龍に対し抗ったのだ。

「いやだ…いあ、私は神なのだ、私は……」

金龍は必死に足を奮い立たせ、地面に浮かび巨大な紋章から、脱出を何度も試みる。
だが、リドリーの想いとソフィアの想いが金龍を捕縛する。
まさかこんなところで人間に寝首をかかれるとは、金龍は屈辱に口を歪めた。

「ルーファスさん、お願い!!」
「任しとけ、すべてを終わらせてやるよ……金龍クェーサー!!」

金龍を狙っていた無数の線が上空に集束し始め、六つの矢となって、金龍の周囲を包囲する。

「神技―――――」

六つの矢は浮かび上がった紋章を発動させる術式。
紋章を囲む全てのものが強大な魔力の奔流に押し流される。
ルーファスの渾身の一撃。神の力を得たことによってルーファスの止めの技は昇華していた。
光の柱が巻き起こる。金龍は飲み込まれる。全てのものを無に還す浄化の光。

92 名前:その手に光を得るために:2008/10/19(日) 09:00:53 ID:80ciwKya0
「―――――アスタニッシュグリッツ!!」

光を一身に浴びる金龍は怒号に満ちた声を張り上げた。

「何故、私が人間なんぞにやられる、何…故? ぐぁあああああああああ!!」

金龍は乱れ狂う魔力の中、断末魔を上げながらも必死に抗った
身体の感覚はないでも、宿命が彼を突き動かす。
そして、断末魔が消え去ると同時に光の柱は消え去った。

―――浄化完了

+++


93 名前:その手に光を得るために:2008/10/19(日) 09:02:51 ID:80ciwKya0

そこには、何も無かった。以前と同じように草木が生え渡り、何も変わりはしなかった。
金龍の姿は無かった。必死の抵抗のかいもあって金龍は死ぬ前に逃げ出すことに成功したのだ。

「ちいっ、逃げ出したか。でも…あの傷じゃ、半時間も持たないだろう」

ルーファスは倒しきれなかったことに舌を鳴らし、構えていた弓を収める。
悔しい思いに気を悪くするルーファスの硬い胸板にポフと柔らかい感触が当たる。
涙で顔を真っ赤にしたソフィアが抱き付いてきたのだ。
ルーファスは胸板に付くソフィアの胸の感触と温もりに照れながらも、震える身体を支えた。

「おいおい、金龍はもういなくなったんだ。そんなに泣くことないだろう」
「だって、だって……ルーファスさん……ルーファスさんが…生きているんだよ。
 死んだ…と思った……ルーファスさんが……ふぇぇえん」

堰を切ったように、ソフィアは泣き出した。
そして、ソフィアは懺悔の言葉をヒックヒックと子どものように鼻を鳴らし語り出す。

「ごめんなさい、ごめんなさい。恐くて何もできなかったよう。
 皆が必死に戦っているのに、私は何にもできなくて。
 ……足手まといで……皆に迷惑ばっかりかけて、私のせいでレナスさんが、クリフさんが……。」
「……それに関して心配するな。クリフは生きているし、レナスも生きている」
「嘘、レナスさんは……確かに…」

ソフィアは思い出す。レナスの瞳から生気を失うのを。
死が身体を蝕む瞬間を確かに見ていたのだ。

「レナスの生きている。なんせ、俺は…」

ルーファスの体が何の前触れもなく崩れ、膝をつく。
身体を抱いていたソフィアは突如の異変に身を放す。

94 名前:その手に光を得るために:2008/10/19(日) 09:05:40 ID:80ciwKya0

「レナスの器だからな……」
「それって……どう言うこと…ですか?」

唐突な告白に、ソフィアは呆然とする。
意味が理解できない。目の前にいる人は確かにルーファスさんだから。

「レザードだ、あの野郎が俺の身体にレナスの魂を入れやがったんだ。
 本来なら、俺はレナスの身体だ。だから俺は、この場に発現しているだけの……ただ幻だ。
 俺自身は幻のような存在なんだ。
 へっ、お姫さんの目の前でちょっと、調子に乗りすぎたようだな。
 ……俺はもうじきに消えてなくなる」

ルーファスの言うことが正しいなら、本来ルーファスは封印された存在である。
ルーファスの意識は絶対に表に出ることはない。なぜなら、ルーファスの魂は空っぽなのだ。
彼は死んだのだ。魂は拡散し、散ったのだ。それなら何故、ルーファスの意識が発現しているのか。
その原因は二つ。
がらんどうとなったルーファスの身体に残った残留思念であった。
0.1%も満たない意識の破片が残っていたこと。
もう一つがレナスの魂が覚醒しなかったこと。
そのためにルーファスの支配率がレナスの支配率を上回ったためにルーファスが発現したのだ。
でも、それだけでは、説明しきれないことが、たくさんある。
たった0.1%にも満たない存在が何故、命を吹き返すのか? 身体を支配できるのか?
答えはルーファスの想いが護りたいと思う気持ちが奇跡を起こしたのだ。
―――ドラゴンオーブが彼を突き動かしたのだ。

「幻……ルーファスさんは決して幻じゃありません。
 だって、ルーファスさんは私の目の前にいるもん」

弾ける様に引き締まったルーファスの身体にしがみ付くと、涙がまた溢れ出す。
乾いていたはずの涙が際限なく、零れ落ちる。
目の前にいる存在が幻だとしてもソフィアは離さない。
私に激しい痛みと優しい温もりを与えてくれた。
目の前にいる人は確かに真実だから。

「すまないな、ソフィア……」

95 名前:その手に光を得るために:2008/10/19(日) 09:07:27 ID:80ciwKya0

ルーファスは泣きじゃくるソフィアを抱き返すと、子どもを宥めるように栗色の髪を撫でる。

「やだよぉ……ルーファスさんが生きていて…嬉しかったのに……。
 二回も死んじゃうことないよう……。
 ルーファスさんがいないと……私…前に進めないよう……。
 恐くて、恐くて、前に進めないよ……ずっと私の側いて…欲しいよ……」

撫でるたびに、女の子独特の淡い香りが漂う。
ああ、彼女はずっと怯えていたんだなと、直に伝わる。
役に立たない自分に、勇気のない自分に。
だが、違う……お前はもっと、勇気を持っていると、ルーファスは言葉として紡ぎ出す。

「そんことないぜ、ソフィアはよくやってくれたよ」
「えっ!?」
「俺が俺らしくいられたのは、お前のおかげだ、ソフィア。
 お前は優しすぎるから、戦いに躊躇してしまうかもしれない。
 けど、お前は他の奴にはない強い心を持っている」
「でも、私…私は…」
「でも、紛れもなく、闇から俺を救ってくれた。それは真実だ。
 仮初だらけの俺に、お前は 光 を与えてくれた。
 この俺を救ってくれて―――

 ――――ありがとう」


96 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2008/10/19(日) 09:10:06 ID:hiEeJlsqO
支援!

97 名前:その手に光を得るために:2008/10/19(日) 09:11:07 ID:80ciwKya0
「あっ」

ソフィアは気付く。本当は自分が最初に言うつもりだった言葉。
『ありがとう』という温かい言葉。
ソフィアは自分勝手な自分に気が付く。
私はこんなところでもルーファスさんに迷惑をかけていることに。
そして、私がルーファスさんに本当にしなくてならないこと。

「私こそ…『ありがとう』…ルーファスさん」

ソフィアは必死に泣くのを抑え、優しい笑顔を見せる。
それは、ルーファスが求めていた柔らかく光に満ちた笑みだった。
それこそが、彼女の強さだった。ルーファスはこれを彼女に教えたかったのだ。

「ふ、お姫さんはそうじゃないとな……」

満面の笑みを見ると、ルーファスの意識は薄れていくが分かる。
お別れの時は刻々と近づいてくる。
ルーファスは最後のお別れだ、と指に嵌めていた指輪を外し、適当に見繕ってネックレスのようにする。
ミュリンの指輪のネックレスを作ると、ソフィアに首に掛ける。

「そろそろ、お別れのようだな……俺はもう消えてなくなる。
 けど、これから辛いことや苦しいことがお前を襲うかもしれない。
 だから、もしその痛みに挫けそうになったら…そのネックレスを見てくれ……。
 俺は何時までもお前を見守っている。それを忘れないでくれ。
 ……あと、その指輪の指はアリーシャのものだから、絶対に嵌めるんじゃないぞ。
 アリーシャに嫉妬されるかもしれないからな……。
 ははは、嫉妬するアリーシャか……ちょっと見てみたいな」

頬を綻ばせルーファスはソフィアに想いを伝える。
そんなルーファスの真摯な言葉にソフィアはうんうんと頷く。
ソフィアは泣かないと決意していた、笑顔を絶やさず作っていた。
でも、涙が溢れる。本当はとても悲しいのだ。けど、そんなそぶりは見せていけない。
安心してルーファスさんを送り出すそう決めていたじゃない。

「へ、もう見せてもらったぜ………。
 ソフィア、辛かったら、泣いてもいいんだぜ。
 無理して、感情を抑える必要はないぜ。
 十分俺は見せてもらったから、お前の強さを」
「無理…してないもん…私……無理してないもん。
 笑って…ルーファスさんを……送り出すと…決めたもん……。
 私、泣いてないもん…目から出ているのは涙…じゃないもん……。
 こころ……の汗だもん…ひっく、ふ…ぃっく……う…ぇぇえん、え…ええん」

プルプルと小鹿のように震える。感情が溢れ出す、悲しい感情が。
そして、決壊する。抑え切れない激情として爆発する。



98 名前:その手に光を得るために:2008/10/19(日) 09:16:23 ID:80ciwKya0
「ルーファスさん、あり…がとう…ほんとにありがとう……。
私、頑張るから…絶対にあきらめない。絶対に諦めないよ…うわあぁぁん」
「ああ、知ってるよ…お前は強い……この俺が保障する」

ソフィアは温もりを感じたくて、ギュッとさらに強く抱きしめる。
本当に危なっかしい奴だなとルーファスはため息を付く。だが、それは不快でもなく心地よかった。
妹がいるってこんな感じなんだなと、心地よさに身を寄せる。
アリーシャに怒られねえかなと、内心冷や冷やしていたが、そんなアリーシャも悪くないなと笑った。
それに、そろそろルーファスは意識が消えていくのが分かった。

「そうだ、重要なことを言い忘れるところだった。
 レザードには気をつけろ、アイツは別の何か企んでやがる……。
 絶対にアイツに心を開くな。アイツは危険だ。このドラゴンオーブを狙ってやがる。
 絶対にこのオーブを他人に奪われるな!
 そして、信用できる奴にしかそれを見せるな…約束だ…。あまりに…も強大」

ルーファスはそう言い切る前に崩れ落ちた。

「ありがとう、ソフィ…ア」

ソフィアは崩れ落ちるルーファスを抱き上げると、彼はもう眠っていた。
静かに眠る彼を見ると、ソフィアは涙腺が枯れるまで泣いた。
その涙を強さに変えるため、無我夢中に泣いた。

ソフィアの手に握り締められたオーブが揺らぐ。
ソフィアはまだ知らない。
四宝ドラゴンオーブが世界を崩壊させるほど力を有していることを。
それを開放すれば、対象者の魔力を爆発的に増幅させる代物だということを。
ドラゴンオーブが。この殺し合いの舞台からの脱出の手がかりだということを。

そして、ソフィアは知っている。
このドラゴンオーブと酷似している物を見ているとことを。
それはソフィアの世界ではオーパーツと呼ばれていることを。
まさにそれがルシファーのいる空間に繋いだ聖珠―――セフィラに瓜二つだということを。

ソフィアは掴んだのだ。ルシファーのいる舞台に繋げるための鍵を。
だが、道のりは遠い。それはあまりにも強大すぎる代物。
レザードのような、ロキのような輩がその力を欲しているのだ。

ドラゴンオーブに魅入られたものは、まだいない。
けど、確実に――――

+++


99 名前:その手に光を得るために:2008/10/19(日) 09:18:47 ID:80ciwKya0

クリフたちが死闘を演じる最中、遠く離れたところD-5とD-4の境目にレザードはいた。
レザードが何時にもなく真剣な表情でレナスの死体を見つめる。
その表情は悲しみとも慈しみともとれる表情は普段の彼とは思えないほど不気味だった。
レザードは金龍から戦闘から脱出すると、真っ先にここに向かった。
彼にとってあそこで金龍と戦うのは自分にとって本意ではなかったのだ。
戦利品であるであるブラッディーアーマーを着て、クリフたちと協力して戦えば、かなりの犠牲を支払って倒せたかもしれない。
だが、それではある目的を果たすのに時間が足りないために。一足に先に戦地から遠退いたのだ。
そこで、ある疑問がわき上がる。どうして一人で逃げ出したということだ。
移送方陣を使えば、大人数は無理だとしても、一人や二人ぐらいなら連れ出せるはずなのだが。
レザードは一人でこの場所に赴いたのだ。
ソフィアに、クリフ。
クリフは自分の盾ともなる使い捨て要因として。
ソフィアにいたっては空間を繋ぐ、コネクションを持つ、主催者打倒の最大の鍵とも言える。
彼らは主催打倒の鍵となる存在でありながら、レザードは何故見捨てたのか?
珍しくレザードは合理的な思考抜きで、感情で動いていたのだ。
ソフィアの能力は確かにルシファー打倒には欠かせないかもしれない。
だが、レザードはソフィアに見切りをつけたのだ。
レナスが死んだ理由、それは紛れもなくソフィアのせいであった。ソフィアはあまりにも役立たずであった。
戦闘能力も無く覚悟も無い、足手まといをこれ以上肩入れするほど、レザードは優しくなかった。
それに、ソフィアがいなくとも、ルシファーの居所さえあれば何とかなるのだ。
手に持つ、オーブが輝く。これがある限り……。

レザードはすぐに作業に取り掛かる。
レザードは己の目的を果たすためレナスにある術を施す。

「正直、驚かせられました。まさか、貴女が殺られるとは思いませんでしたよ。
 だけど、貴女は運がいい。なぜなら……」


100 名前:その手に光を得るために:2008/10/19(日) 09:22:01 ID:80ciwKya0

レザードは深紅に輝く球体を取り出す。
めらめらと魔力を帯びたその球体は紛れなく、誰もが欲する四宝の一つ。
ドラゴンオーブがそこにあったのだ。
そこで、ある疑問がよぎる。なぜ、レザードがドラゴンオーブを持っているのか?
ドラゴンオーブの本来の持ち主はクリフであるのだが、レザードはたまたま幸運だったのだ。
クリフがガウェインとの戦闘の時に、クリフから預かったパックの中身をチラッと覗いたところ、
偶然ドラゴンオーブを発見したのだ。
そして、レザードは歓喜に打ち喜び、理由は適当にどうにかなるとひっそりとそれを抜き取っておいたのだ。
オーブさえあれば、自分の目的に一歩近づくそう思っていたのだが。
自体は予想外の展開になる。
目的であるレナスの死はレザードの裏の計画を破棄するには、致命的な出来事だった。
だが、しかし、今ならまだ間に合うのだ。

「ヴァルキュリアよ……。今から貴女に輸魂の呪を施します。その前に……」

レザードはレナスの亡骸を地面に置くと、レナスの身体を上から下へと目配せする。
まず最初に行わなければならないこと。レナスの魂を結晶化させることだ。
残留となった魂を掻き集め、結晶に閉じ込める必要があったのだ。
魂を結晶化させる。神であるレナスでしか施せない所業。
なぜなら、人間の魂は脆い、空気に触れた瞬間拡散し、魂を集めることが難しくなってしまう。
想いが強ければ怨霊や思念として残ることはあるが、それでも大量に集めてやっとのところだ。
だが、神の魂は違う彼らの魂は非常に高次なものであり、魔学でも錬金術でも最高の素体ともいえる。
魂が最も残留している肉体に術を施すのだが。そのためにも人間が本来生まれた状態にする必要があった。


101 名前:その手に光を得るために:2008/10/19(日) 09:25:12 ID:80ciwKya0
つまり裸にするのだ。
なぜなら、全てのものには何かしらの魂が宿るから、それは精霊でもあり、思念ともある。
レザードなら服装のまま、術を施せるかもしれないが、今回ばかりはかってが違う。
レナスの服装は神の加護が施された一級品。そこに宿るモノはノイズを生みかねないのだ。
失敗の許されないこんな状態にレザードは実を取ったのだが……。
と、まあ、理由はさておいて、レザードは何時にもなく興奮していた。

「それでは、いきますよ。愛しき者(ヴァルキュリア)よ」

レザードは上から順にレナスの着衣を脱がしていく。
まず、最初に天子の羽を連想させる髪飾りを外す。
輝きを失わない銀髪は留め金を外すと美しくしなやかに流れる。レザードの手はその滑らかさに擽られる。
レザードはレナスに顔を近づける。
死んでもなお、美しくあり続ける美貌にレザードは唇を重ねたくなったが、
時間があまりにも少ないので、口惜しそうに諦めた。
次に鎧に手を掛ける。ぼろぼろとなった鎧が簡単に外れ、豊満な胸を覆う胸当てが剥き出しになる。
レザードはハアハアと息を切らし、胸当てを剥がした。そこには……。

「ハア、ハア、エクセレント……素晴らしい…」

まさに、革命だった。
○○○が繰り出す×××に言葉も出ない。死体愛好(ネクロフィリア)の嗜好はないが、この麗しき白い※※※を前にレザードの■■■は塔の頂のように△△△した。
興奮冷め止まぬ状態のレザードは次にまだ見ぬレナスの聖域***に手を(あまりに酷い内容なので自主規制)。

全てを読むにはワッフルワry

――――――
――――
――

102 名前:その手に光を得るために:2008/10/19(日) 09:29:22 ID:80ciwKya0

全てを終え、レザードはレナスの魂を結晶体に閉じ込めると、次の儀式の用意をする。
次は魂を保存する容器―――神の器を用意するのだ。器となる肉体を。
レザードはバーンストームを唱えると、地中に埋めておいた、ハーフエルフの死体を掘り返す。
氷付けになった神の器ルーファスの肉体が地中から姿を現す。
それがレナスの魂を保存する新しい肉体であった。
本当なら自分が神になるための器だったのだが、事態は一刻も争うのだ。
いくら結晶に変えたと言っても、レナスの魂は剥き出しになった神経そのものだ。
早急に魂を移転しなければ、魂は崩落してしまうのだ。それでは、私の望みは絶たれてしまう。

「まあ、元の世界に戻れば、いくらでも新しい器は手に入りますしね。ここは応急処置として…」

レザードがやれやれとのたまう。流石の変態でも男の身体は趣味ではないのだ。
輸魂の呪を発動させるのも少し億劫になるわけだが、そうも言ってられない。
レザードは神の術式、輸魂の呪を発動させる。
本来自分だけなら成り立たない魔術、賢者の石で図式を理解したと言っても、
使うには莫大な力が必要とする。まさに机上の理論だ。
だが、今のレザードにはその莫大な力を補うドラゴンオーブがあるのだ。
レザードは精神を統一するとドラゴンオーブの力と呼応させ、輸魂の呪の術式を唱え始める。
地面に複雑な回路を描かれた紋章が浮かび上がる。

「全てを断ち切る糸に 我其に願う 意を持ちて 絡め取りたる魂に」

レナスの魂の結晶がルーファスの身体へと溶け込む。

「血と骨と肉を与え 新たな傀儡を此処に造らん―――」

力を解放し終えると、魂は完全に同期し合う。輸魂の呪は完成したのだ。
ルーファスの肉体はがらんと崩れ落ちると、そのまま横たわる。
冷たい肉体に温もりが帯び始め、生気が篭り出す。
レナスの魂が入ったとはいえ、レナスの魂はまだ再構築中のため、
レナスの新しい肉体は人形のように眠っている。
本来一度拡散した魂を再構築するのに時間要するだが。
レザードの手助けも合って半日以内に目を覚ますだろう。

「やはり、オーブの力を利用したとはいえ……神の力を使うには少々骨が折れる」

レザードは飄々とした面持ちで口ずさむが、全身が汗でびっしょりと濡れる。
長距離の移送方陣に加え、魂の結晶化、輸魂の呪、流石の天才魔導師とはいえ、身体を酷使しすぎたのだ。
レザードは側にある木にもたれかかると、目を閉じる。レザードの肉体は休息が必要としていたのだ。
急ぐ必要はないのだ。私にはドラゴンオーブがある。オーブさえあれば私は神に近づけるのだ。

「ヴァルキュリア、私は少し眠るとしよう」

薄れていく意識の中、レザードは最後に愛する者の姿を見る。
そこで、レザードにとって目を疑いたくなる光景が映っていた。
眠っているはずのレナスが立ち上がるのだ。
レザードはまどろみが見せた幻覚だと、言い聞かせ、ゆっくりと暗闇に意識を委ねた。


103 名前: ◆O4VWua9pzs :2008/10/19(日) 09:37:06 ID:jBIW+aY0O
さるさんに引っ掛かった
うえに、用事のせいで投下できません
次の投下は18時以降になります
スマヌ

104 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2008/10/19(日) 12:30:06 ID:Xd36BiVp0
>>103 さるさんうぜぇw
途中だけどこれだけは言わせてくれ ワッフルワッフルw

105 名前: ◆O4VWua9pzs :2008/10/19(日) 18:31:23 ID:RBOOloT70
投下します

106 名前: ◆O4VWua9pzs :2008/10/19(日) 18:33:23 ID:RBOOloT70
ゆっくりと立ち上がった人物は眠ったレザードに近づくとドラゴンオーブと弓を奪い取った。
彼は見ていたのだ。入り込んだ別の魂の記憶から大切な人が危険に晒されていること知ったのだ。

オーブは輝く、ある暗闇に立ち向かった青年の想いに呼応する。
物語は動き出す。

【レナス・ヴァルキリア 生存確認】

【D−5/真夜中】

【レザード・ヴァレス】[MP残量:20%]
[状態:睡眠、疲労大、ドラゴンオーブを手に入れ気分は高揚]
[装備:サーペントトゥース、天使の唇、大いなる経典]
[道具:神槍パラダイム、アップルグミ×2、エルブンボウ、矢×40本、レナス人形フルカラー、ブラッディーアーマー、アントラー・ソード、転換の杖@VP(ノエルの支給品)、ダブった魔剣グラム、合成素材×2(ダーククリスタル、スプラッシュスター)、荷物一式×5]
[行動方針:愛しのヴァルキュリアと共に生き残る]
[思考1:愛しのヴァルキュリアと、二人で一緒に生還できる方法を考える]
[思考2:その他の奴はどうなろうが知ったこっちゃない]
[思考3:四回目の放送までには鎌石村に向かい、ブラムスと合流]
[思考4:ブレアを警戒。ブレアとまた会ったら主催や殺し合いについての情報を聞き出す]
[思考5:首輪をどうにかしたい]
[備考1:ブレアがマーダーだとは気付いていますが、ジョーカーだとまでは気付いていません]
[備考2:クリフとソフィアは死んだと思っている]
[現在地:D-5とD-4の境目(D-5側)]

【ソフィア・エスティード】[MP残量:80%]
[状態:少し疲労]
[装備:クラップロッド、フェアリィリング、アクアリング、ミュリンの指輪のネックレス@VP2]
[道具:ドラゴンオーブ、ヒールユニット@SO3(ガウェインの支給品)、魔剣グラム、レザードのメモ、荷物一式]
[行動方針:ルシファーを打倒。そのためにも仲間を集める]
[思考1:ルーファスさんのためにもめげない]
[思考2:怪我人(クリフとレナス)を介抱する]
[思考3:フェイトを探す]
[思考4:四回目の放送までには鎌石村に向かい、ブラムスと合流]
[思考5:自分の知り合いを探す]
[思考6:ブレアに会って、事の詳細を聞きたい]
[思考6:レザードを警戒]
[現在地:D-5東部]
[備考1:ルーファスの遺言からドラゴンオーブが重要なものだと考えています]

※レザードのメモには移送方陣についての詳細が書かれていますが、これを読めば移送方陣が修得出来るという訳ではありません。



107 名前:その手に光を得るために:2008/10/19(日) 18:34:51 ID:RBOOloT70
ゆっくりと立ち上がった人物は眠ったレザードに近づくとドラゴンオーブと弓を奪い取った。
彼は見ていたのだ。入り込んだ別の魂の記憶から大切な人が危険に晒されていること知ったのだ。

オーブは輝く、ある暗闇に立ち向かった青年の想いに呼応する。
物語は動き出す。

【レナス・ヴァルキリア 生存確認】

【D−5/真夜中】

【レザード・ヴァレス】[MP残量:20%]
[状態:睡眠、疲労大、ドラゴンオーブを手に入れ気分は高揚]
[装備:サーペントトゥース、天使の唇、大いなる経典]
[道具:神槍パラダイム、アップルグミ×2、エルブンボウ、矢×40本、レナス人形フルカラー、ブラッディーアーマー、アントラー・ソード、転換の杖@VP(ノエルの支給品)、ダブった魔剣グラム、合成素材×2(ダーククリスタル、スプラッシュスター)、荷物一式×5]
[行動方針:愛しのヴァルキュリアと共に生き残る]
[思考1:愛しのヴァルキュリアと、二人で一緒に生還できる方法を考える]
[思考2:その他の奴はどうなろうが知ったこっちゃない]
[思考3:四回目の放送までには鎌石村に向かい、ブラムスと合流]
[思考4:ブレアを警戒。ブレアとまた会ったら主催や殺し合いについての情報を聞き出す]
[思考5:首輪をどうにかしたい]
[備考1:ブレアがマーダーだとは気付いていますが、ジョーカーだとまでは気付いていません]
[備考2:クリフとソフィアは死んだと思っている]
[現在地:D-5とD-4の境目(D-5側)]

【ソフィア・エスティード】[MP残量:80%]
[状態:少し疲労]
[装備:クラップロッド、フェアリィリング、アクアリング、ミュリンの指輪のネックレス@VP2]
[道具:ドラゴンオーブ、ヒールユニット@SO3(ガウェインの支給品)、魔剣グラム、レザードのメモ、荷物一式]
[行動方針:ルシファーを打倒。そのためにも仲間を集める]
[思考1:ルーファスさんのためにもめげない]
[思考2:怪我人(クリフとレナス)を介抱する]
[思考3:フェイトを探す]
[思考4:四回目の放送までには鎌石村に向かい、ブラムスと合流]
[思考5:自分の知り合いを探す]
[思考6:ブレアに会って、事の詳細を聞きたい]
[思考6:レザードを警戒]
[現在地:D-5東部]
[備考1:ルーファスの遺言からドラゴンオーブが重要なものだと考えています]

※レザードのメモには移送方陣についての詳細が書かれていますが、これを読めば移送方陣が修得出来るという訳ではありません。

+++

108 名前:その手に光を得るために:2008/10/19(日) 18:37:23 ID:RBOOloT70

深き闇に響く、身体を引きずる音。
少女が満身創痍になりながらも歩き続ける音である。
少女は痛みを和らげるように身体を手で押さえている。
だが、その痛みは全身に蔓延っており、その行為は何の意味を持たないものであった。
彼女の身体は見るも無残な形へと変貌していた。
全身がペンキをぶちまけたように血に塗れ、生きていることも不思議なぐらい重体であった。
身体は激痛と言う名の悲鳴をあげ、とっくに死と言う名の休息を求めている。
にもかかわらず、少女は歩くことを止めず、ただひたすら前に向かって歩き続けている。

「痛いよう……助けてよう……」

少女は涙を流し、全身に行き渡る激痛に痛みの声を漏らし、続けてある少年の名を呼ぶ。

「ジャック……ジャック……助けて……」

少女は最も愛する人の名を呼ぶ。だが、その言葉は返ってくることなく森に響くだけであった。
少女は金龍クェーサーではなく、リドリー・ティンバーレイクであった。
リドリーの身体を奪った金龍クェーサーはルーファスの『アスタニッシュグリッツ』によって浄化され、
本来あったリドリーの人格に戻ったのである。
皮肉にも最後の最後に彼女は金龍の器という宿命から解放されたのだ。壮絶な痛みと供に。
彼女は長くはもたない。死は確実に迫ってきているのだ。
むしろ、なぜ、こんな状態で己の使命から開放されたのだ。
この世のものと思えない激痛に苛まされないといけないのだ。
リドリーは己の不幸を嘆いていた。初めのうちはそう思っていた。
だが、これは私の罪なのだ。悪夢は金龍から開放されても、まだ終わらないのだ。
なんせ私の背後には……。

109 名前:その手に光を得るために:2008/10/19(日) 18:40:47 ID:RBOOloT70

「いや……いや……助けて……」

刻々と死に向かいつつある彼女は死を拒むように足を動かし続ける。
今、彼女が最も欲するモノ。それは開放されることである。
罪の意識や苦痛から開放されたい。
現時点で、死は最も苦しみから解放させるものなのに、彼女はそれを拒み続けている。

「ごめんなさい……ごめんなさい……許して……」

リドリーが足を止めない理由。それは、背後から忍び寄る幻惑。
死を目の前にして、迫り来る抑えようのない悪夢。
リドリーによって死んでいった者たちが死に逝く身体にしがみ付き、呪いの言葉を吐き続けるのだ。
この殺し合いでリドリーが手を掛けた三人の女性を筆頭に、
妖精と人間の戦争によって死んだ者たちがリドリーの耳元で止め処なく囁き続ける。
『死ね』『裏切り者』『痛い』『苦しい』『助けて』と数々の恨みに満ちた言葉を。
生を羨み、死を望む、彼らの呪詛にリドリーは怯え苦しみ、罪悪感から逃れたい一心で足を進めた。
報われることないデスマーチであると分かっていながらもひたすら逃げ続けていた。
リドリーは懺悔する。今に思えば金龍の器という使命を受け入れたのが間違いだったかもしれない。
だけど、私は弱かった。諦めてしまった。

リドリーは思う。
もし、自分が苦しんでいた時、ジャックが側にいたなら私はどうなっていたのだろうか?
宿命に抗い、人間と妖精がお互いに共存する未来があったのだろうか?
あまりにも虚しい幻想だ。今更、よい未来を描いても、私の罪は永遠に消えることはないのだから。
だって、私の側に――――ジャックはいないのだから。

それでも無様にリドリーは足を引きずる。
暗闇に飲み込まれるのは嫌だった。孤独は嫌だった。
だから、無意味な行進し続ける。
出られるはずもない暗闇の迷宮をさ迷い続ける。

110 名前:その手に光を得るために:2008/10/19(日) 18:42:34 ID:RBOOloT70

果てしない暗闇の中、リドリーは光明を見つける。
迫ってくる輝きにリドリーの怯えた心はほんの少し揺らめいた。
だって、向かってくる明かりの存在は紛れもなく、私が大好きだったアイツが。

「ジャック…」

ジャックだったのだ。
命の灯火を奮い立たせ、リドリーは恋焦がれる人のそばにたどり着くと、倒れた。
ジャックは心配そうな声で肩を揺らすと、腕に抱かれる。優しいなと空ろになった目で見つめる。
ああ、温かい、私はこれが欲しかったんだ。ジャックの優しい温もりが。

「ジャック、ジャック…。最後にお前に会えて嬉しいな……。
私、恐かったんだよ……一人は恐かったんだよ……」

ジャックの目の前に言葉が出ない。意識は微かしかない、感覚は微かしかない。
でも、頬に温かいものを感じる。それは涙。
ジャックは涙を流している。私は嬉しかった。罪を重ねすぎた私のために泣いているのだ。
でも、一瞬しか感じられなかった。だって私は、もう、死にかけていたから。
でも、最後に言いたかった。私の愛の言葉を。

「…私はお前と……」

あの時と同じように最後の気持ちを伝えられずに意識は暗闇の彼方に消えていく。
闇が私を飲み込む。冷たく凍えた暗黒に引き込む。それが、私の歩んできた道だから。
私の体、全ては暗黒のものになるだろう。けど、私は暗黒に飲み込まれる前に言いたかった言葉がある。
この言葉だけは穢されたくない。私が持つ純粋な気持ちを暗黒に受け渡したくない。
だから私は暗闇に堕ちる前に、あの言葉の続きを言った。

―――共に歩きたかった。

【リドリー・ティンバーレイク 死亡】

+++

111 名前:その手に光を得るために:2008/10/19(日) 18:45:59 ID:RBOOloT70

血まみれの少女は男の腕の中で、虚しそうに呟いた後、その生に幕を閉じた。
男はずっと泣いていた。なぜ、このような少女が死ななければならないのか。
腕に広がる真っ赤な血だまりを見る。
すべて、この小柄な少女が覆っていた、真っ赤な化粧だ。
どうして、全身を紅く血で染めるほど、惨い仕打ちができるんだ。
少女を抱くチェスター・バークライトは怒りに打ち震えた。
護りたかったものがそこにあるのに、俺はまた掴み損ねたのだ。

早く駆けつけるべきだった。
菅原神社に向かう途中、西の空に巨大な爆音と閃光が光った時、すぐに駆けつけるべきだったのだ。
だが、同行者のアシュトンとボーマンはわざわざ危険に突っ込む必要はないと口論になってしまった。
仲間かもしれないと、なんとか、彼らを説得するのに成功する。

そして、今に至るのだ。

「許さない、俺は絶対に許さないぞ」

チェスターは憎しみの炎をたぎらせる。少女を殺した奴を絶対に生かしはしない。
絶対に犯人を見つけしだい、殺す、殺す、殺す、殺す。
チェスターは少女の亡骸から見えるパックからあるものを見つけ出す。
まさにそこに見えるのは仇を討てといわんばかりの、己の得意武器弓矢がはみだしていた。
チュスターは一言謝ってそれを掴むと西の空へ弓を構える。そして、矢を打ち出した。
三日月のような軌道を描き、矢は闇の中へ消える。

それは、少女を殺した相手に対しての宣戦布告。

「俺は絶対に許さないぞッ!! 俺は貴様らを探し出し、殺す!! 絶対にだ!!」

チェスターの声は闇夜の森に響き渡り、浸透する。チェスターの夜は終わらない。

一人、新たの決意秘めるチェスターを尻目に二人の男はお互いに目を向けて、囁く。

「で、ボーマンさん、これからどうします? 彼、あんなこと言ってますけど…」
「うーん、ちょっと頭が痛くなってきたわ…」

二人のため息が闇夜の森に響き渡る。二人の夜は終わらない。



112 名前:その手に光を得るために:2008/10/19(日) 18:47:08 ID:RBOOloT70
【E-04/真夜中】

【チェスター・バークライト】[MP残量:100%]
[状態:全身に火傷、左手の掌に火傷、胸部に浅い切り傷、肉体的・精神的疲労(重度)、クロードに対する憎悪、無力感からくるクレスに対する劣等感]
[装備:光弓シルヴァン・ボウ@VP(クレアの支給品)、矢×40本、パラライチェック@SO2の紛い物(効果のほどは不明)]
[道具:スーパーボール、チサトのメモ、アーチェのホウキ、荷物一式]
[行動方針:力の無い者を守る(子供最優先)]
[思考1:クロードを見つけ出し、絶対に復讐する]
[思考2:リドリーの仇を探し出し、倒す]
[思考3:アシュトン・ボーマンと協力して弱い者や仲間を集める]
[思考4:今の自分では精神的にも能力的にもただの足手まといなので、クレス達とは出来れば合流したくない]
[備考:チサトのメモにはまだ目を通してません]
[現在位置:ホテル跡周辺。東]

【アシュトン・アンカース】[MP残量:110%(最大130%)]
[状態:疲労微、体のところどころに傷・左腕に軽い火傷・右腕にかすり傷(応急処置済み)、右腕打撲]
[装備:アヴクール、ルナタブレット、マジックミスト]
[道具:無稼働銃、イグニートソード、物質透化ユニット(ネルの支給品)、首輪×3、荷物一式×2]
[行動方針:第4回放送頃に釜石村でクロード・プリシスに再会し、プリシスの1番になってからプリシスを優勝させる]
[思考1:プリシスのためになると思う事を最優先で行う]
[思考2:チェスター・ボーマンを利用して首輪を集める]
[思考3:菅原神社に向かう]
[思考4:プリシスが悲しまないようにクロードが殺人鬼という誤解は解いておきたい]
[思考5:チェスターを宥める]
[備考1:ギョロとウルルンは基本的にアシュトンの意向を尊重しますが、プリシスのためにアシュトンが最終的に死ぬことだけは避けたいと思っています]
[備考2:ギョロとウルルンはアシュトンが何を考えてるのか分からなくなるつつあります。そのためアシュトンとの連携がうまくいかない可能性があります]
[現在位置:ホテル跡周辺。東]

【ボーマン・ジーン】[MP残量:45%]
[状態:全身に打身や打撲 ガソリン塗れ(気化するまで火気厳禁)]
[装備:フェイトアーマー、バーニィシューズ]
[道具:エンプレシア、調合セット一式、七色の飴玉×2、荷物一式×2]
[行動方針:最後まで生き残り家族の下へ帰還]
[思考1:完全に殺しを行う事を決意。もう躊躇はしない]
[思考2:アシュトン・チェスターを利用し確実に人数を減らしていく]
[思考3:そのためにも、暴走しつつあるチェスターを宥める(場合によっては切り捨てる)]
[思考4:菅原神社に向かいながら安全な寝床および調合に使える薬草を探してみる]
[備考1:調合用薬草の内容はアルテミスリーフ(2/3)のみになってます]
[備考2:秘仙丹のストックが1個あります]
[備考3:アシュトンには自分がマーダーであるとバレていないと思っています]
[現在位置:ホテル跡周辺。東]

113 名前:その手に光を得るために:2008/10/19(日) 18:48:31 ID:RBOOloT70
【守りネコ@SO3】
ダメージの20%を身代わりになるアクセサリー。
破壊確率20%。

【転換の杖@VP】
配置がランダムでバラバラになる杖。

【ヒールユニット@SO3】
範囲内にHPを30%回復させるユニット。

【ミュリンの指輪@VP2】
ルーファスが身に着けている指輪。
オーディンが神の器としてルーファスにはめ込んだ指輪。

【光弓シルヴァン・ボウ@VP】
光の妖精王が所有する偉大なる弓。

【物質透化ユニット@SO3】
30秒間MP消費がゼロになるユニット。

114 名前: ◆O4VWua9pzs :2008/10/19(日) 18:50:26 ID:RBOOloT70
かなりぐだぐだになりましたが、
投下終了です。

展開的にタブーに触れている作品なので、
問題がありましたら、言ってください。

115 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2008/10/19(日) 18:59:11 ID:9f82kQTJ0
もう何も言う言葉が思いつかない…。
ただこれだけは言っておこう。GJだったと…!

いや、本当に大作を乙。
ガウェインにリドリー、妖精側二人の死に様は最後にちょっとだけ救いがあって良かった!
無敵と思われた変態チームもちょっと怪しくなってきたな。
そしてラジアータ勢は壊滅か。ミランダ?誰だっけそれ…。

ちなみに展開に関しては特に問題無いと思う。
ただこういう場合レナスの名前は放送で呼ばれるのかな?
残り人数なんかも考える必要があるね。リドリーとガウェイン死んで残り24人か、レナスも入れて23人か…。
しかしいい加減脱出派何らかのアクション無いとやばいなー。
そしてレザードさん自重w

116 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2008/10/19(日) 19:00:44 ID:9f82kQTJ0
連レスごめん。
あと、クリフとレナス@ルーファスの状態表をお願ーい

117 名前: ◆O4VWua9pzs :2008/10/19(日) 19:24:33 ID:RBOOloT70
なんてこったい
文が抜けるとはOTZ

107と差し替えで

【レナス・ヴァルキュリア@ルーファス】[MP残量:10%]
[状態:ルーファスの身体、気絶、疲労大]
[装備:連弓ダブルクロス、矢×27本]
[道具:なし]
[行動方針:大切な人達と自分の世界に還るために行動する]
[思考1:???]
[思考2:ルシオの保護]
[思考3:ソフィア、クリフ、レザードと共に行動(但しレザードは警戒)]
[思考4:四回目の放送までには鎌石村に向かい、ブラムスと合流]
[思考5:協力してくれる人物を探す]
[思考6:できる限り殺し合いは避ける。ただ相手がゲームに乗っているようなら殺す]
[現在地:D-5東部]
[備考1:ルーファスの記憶と技術を少し、引き継いでいます]
[備考2:ルーファスの意識はほとんどありません]
[備考3:半日以内にレナスの意識で目を覚まします]

【クリフ・フィッター】[MP残量:35%]
[状態:瀕死、疲労大、全身強打、あばら骨を骨折]
[装備:ミスリルガーター、閃光手榴弾、サイレンスカード×2]
[道具:エターナルソード、メルーファ、バニッシュボム×5、フレイの首輪、荷物一式×3]
[行動方針:首輪を解除してルシファーを倒す]
[思考1:脱出の手段を見つける]
[思考2:仲間を集める(マリア、フェイト優先)]
[思考3:首輪は調べられたら調べる]
[現在位置:D-5東部]
[備考1:グランスティングは砕け散りました。]
[備考2:守りネコは砕けました。]


118 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2008/10/19(日) 19:57:22 ID:NPBpfezg0
>>114
長編GJ!
途中でどうなる事かと思ったが、まさかの展開でびっくらこきました
レナスがあのまま死亡したらレザードの行動方針によっては、
いろんな所で火種とか思惑が渦巻いてえらい事になると思いながら読んでいたのはここだけの話です
それにしても、変態自重wwwww
このド変態といい、ヅラといい、VPの男性陣はなんでこうも変態率が高いんですか!

>>115
確かにいい加減対策打たないと脱出が困難になるなぁ……
1番解析が進んでいるのが子供コンビだなんてある意味由々しき事態だw

119 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2008/10/19(日) 21:05:00 ID:ipQWXvuPO
まってましたぁあああwwwwwwww
職人さん、乙!!!
レザード乙wwwwwwww
変態活躍だねwwww

ぜひとも脱出してほしいよ、みんな!

今後の展開にワクワク♪♪


120 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2008/10/19(日) 23:11:53 ID:PIGKi4JO0
>>114長編マジでGJ!
バトルの描写凄さに脱帽っす。
ルーファスが駆けつけたところなんかかなり熱い!
それに、文章の改行とかかなり見やすいし勉強になりました。

121 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2008/10/19(日) 23:47:57 ID:XCBf0AvtO
新作投下乙なんだぜ。

……確かにこのSSはロワの禁じ手である蘇生禁止に抵触してるかも知れんが、
俺は問題なく通してもいいと思う。

レザードは原作でも同じようなことをやってたし、
ルーファスの死体絡みのフラグを、こういう形で拾ったのは純粋にナイスアイディア。

それにこの調子だと脱出フラグが成立する前にマーダーが対主催を狩り尽くしかねんし、
こう言っちゃあ怒られるかも知れんが、対主催へのテコ入れには妥当だと思う。

そして途中のウォーズマン理論には笑わせてもらったぜwww

122 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2008/10/20(月) 01:59:08 ID:7kSNzPmmO
レザードの移送方陣の無効にも抵触してるけど
ドラゴンオーブがある(あった)からって考えるとセーフかな

なんにせよ面白かったGJ

123 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2008/10/20(月) 21:58:15 ID:w84XU7vX0
俺もこの話には文句のつけようが無いと思うけど、流石にドラゴンオーブに何か制約(回数制限や再使用にはチャージがいるとか)があったほうがよくない?

>>121が言うように貧弱な対主催連中のテコ入れって事ではこのままでもいいかもしれないけど、現状だとチート過ぎないか?

124 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2008/10/20(月) 22:59:07 ID:ss9ymeq5O
自分はこのままでいいと思うけどなー。

125 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2008/10/20(月) 23:57:53 ID:Du0+3kD6O
>>123
まあドラゴンオーブの具体的な制限ルールは、後続の書き手に一任でいいんじゃね?

どの道ドラゴンオーブはレザードから奪われたわけだし、
再度回収するまでレザードはもう移送方陣を使うことは出来んだろうから、今きっちり制限を明文化しなくても、
当面のバランス崩壊は免れるだろう。

仮にドラゴンオーブでレザードが移送方陣を使い放題になったとしても、
移送方陣自体、MP消費を考えればそうそう乱発出来る代物じゃないはず。

必要に迫られてから制限をかけた方が、展開を狭める危険もないし。

126 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2008/10/22(水) 03:01:03 ID:YXN0G6550
大作きてるーーー!
リドリー……ああ、何とも言えない哀れさが……
しかしレザードの変態っぷりはAA使いたくなるほどだなw

放送では呼ばれるだろうし、レナスの分の人数は減らしてもいいんじゃないかなあと思わなくもない
追跡表は今話だけルーファスとレナスの二人分で、次回からは赤塗りのレナスだけ表示ってことでいいかしら?
死亡者リストに載せるとしたら一緒に墓を作っちゃった方がいいかなあ?

あとドラゴンオーブは基本的に今のままでいいかなとも思う
チートすぎるとは思うが、「レザードがソフィアに移送方陣教えなきゃ脱出できない」という超絶チートな生存ロックが緩和されるのが有難いし
メモのおかげでレザードは死んでもおかしくないんだが、ソフィアの方は今のままだと殺せそうにないからなあ

127 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2008/10/22(水) 15:11:17 ID:PVEf2uoXO
予約キタ

128 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2008/10/22(水) 18:52:39 ID:+TWNBLkv0
マーダーTOP3の一角が落ちたか……。
だがまあ、ガウェインを道連れにし、レナス・クリフに重傷を与えたんだから流石だわな。      
しかし残りTOP2が同じ作品で同じパーティーにいるという罠www
チェスター死亡臭がプンプンします、はい。

129 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2008/10/22(水) 20:53:51 ID:ZxepO4W90
チェスターの勘違いっぷりがやめられない止まらない
あの2人(+2匹)の本性と真実を知ったら、どうなるかが今から楽しみだったりする

130 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2008/10/22(水) 21:01:31 ID:YXN0G6550
真実を知らずに背後から殺されそうだから困るw

割と別行動が死亡フラグになりにくいロワなのにチェスターとクレスの再開はどうもイメージしにくいからなあw

131 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2008/10/22(水) 22:03:04 ID:i6bhFOBnO
勘違いされ王クロードに対して勘違い王チェスターか
しかもクロードに対する勘違いはほとんどチェスターによるものだしなあ
今のこいつならリドリーを殺したのクロードですって言えば何の根拠も無く信じそうだ

132 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2008/10/22(水) 22:29:29 ID:YXN0G6550
チェスターの中でのクロードの悪行一覧

・ジェラードを殺し、分校に火を放った
・チサト・ガルヴァドスを襲った(これについてはクロードの自業自得)
・アーチェを爆殺した(誤解のためのアシスト・マリア)
・チサトとガルヴァドスを殺害した(誤解のためのアシスト・ボーマン先生)

意外と少ないと思ったが、トップマーダーのスコアを考えりゃかなり多いんだよな
他にもホテルにいる人間を勘違いしたり秘仙丹と破砕弾を勘違いしたりと勘違い多すぎ
一話に一回くらいの頻度で勘違いしてるじゃねーかw

133 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2008/10/23(木) 12:12:15 ID:LlNcY/V9O
そんなチェスターがもし今のブラムスと出会ったなら、
間違いなく対主催ではなく、ただの変態仮面と認識するだろうな

134 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2008/10/23(木) 16:27:03 ID:hS9wZ3svO
>>133
勘違いし続けた男が初めて正解するんですね、わかります

135 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2008/10/23(木) 23:49:38 ID:a2Acmb3l0
ボーマン「実はこのゲームの黒幕はクロードだ。ソースは俺の勘」
チェス太「何だと!?許せねえクロード!」
アストン(ダメだこいつ…早く何とかしないと)


136 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2008/10/23(木) 23:53:36 ID:aq8oYHB50
もはやゴルゴムの域だなw

137 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2008/10/23(木) 23:57:08 ID:164Gt3OdO
チェス太「この殺人…クロードの仕業か!」

138 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2008/10/24(金) 00:15:43 ID:gUrIOpk80
一方クロードはブレアに騙されレザードを襲った

139 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2008/10/24(金) 00:36:59 ID:KkHx11Gz0
一方レザードは、レナス相手に言葉に表せないような事をしていた





夢の中で

140 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2008/10/24(金) 00:43:15 ID:gUrIOpk80
わっふるわっふr(ry



そういえばwiki更新してるんだけど、結局レナスはどうしたらいいんだろう?
首輪は反応を示さなくなるだろうし、それに合わせるなら死亡扱いにしとくけど……

あと余計なお世話かなと思いつつも死体の保存状態や装備品を調べやすいよう死体にも追跡表をつけてたんだが、この先どうしたらいいかしら
中はレナスで体がルーファスなんだし両方を今後も更新すべき?
それとも主導権握ってる一方のみ?

141 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2008/10/24(金) 01:22:57 ID:gUrIOpk80
えー・・・wiki収録をしていたのですが、どうやら「Start Up from Prolonged Darkness」だけでも要領をオーバーしてしまうようです
ちなみにガウェイン死亡までで66712バイトだとか(50000バイトまでしかだめらしい)

どこで区切ればいいですかね?

あとネタバレ名簿に「首輪を外した参加者」みたいな項目を作って、今のレナスみたいに実際の生死とルシファーの知る生死の違うキャラはそこにぶちこむのはどうかなあと提案してみる

142 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2008/10/24(金) 01:27:36 ID:c7ZyNmVhO
一方ヅラムスは変装し、ロキをフルボッコにしていた。

>>140
とりあえず、これ以降は「レナス=ヴァルキュリア@ルーファス生存確認」って表記にして、
ルーファスは死亡扱いでいいんじゃない?

で、レナスの方の死体は追跡表を打ち止めにして、
ルーファスの肉体の追跡表にレナスの状況を書いとく、とか。
ルーファスは「死亡確認」でFAだが、レナスは「生存確認?」って状態だしなあ。

それからレナスとルーファスが今度の放送でどうなるかは、放送を書く書き手に一任かな。
そもそもこんな事態はロワでは本来あり得ないイレギュラーだし、
これに対してどんなリアクションがあるかは、ひょっとしたら脱出への手がかりになるかも知れん。

143 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2008/10/24(金) 01:42:45 ID:gUrIOpk80
じゃあ追跡表の話数の追加はルーファスの項目にってことでOKかな?

現在状況は……新たに項目作る方がぶっちゃけ楽なんだよなあ、ややこしいし
一度死亡してるからリドリーのスコアに入れて死亡者リストにも入れておきたいし

144 名前: ◆O4VWua9pzs :2008/10/24(金) 19:18:16 ID:Lw28dZNC0
様々なご感想ありがとうございます。
wikiの収録ですが、
 Start Up from Prolonged Darkness は
レナス死亡に一度区切りで
 その手に光を得るために は
ルーファスパートの終わりで、お願いします。


145 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2008/10/24(金) 19:28:09 ID:gUrIOpk80
了解しました!

VP2はよく分からないから転生がよく分からないんだけど、外見はずっとルーファスなんだろうか?
あとりドリーのスコアはルーファスの意識があるときだしルーファスのものでいいですか?
それとレナスの死体はレザードの傍にあるって認識でいいんですかね?

質問ばかりですみません

146 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2008/10/24(金) 20:09:34 ID:GiEGab8dO
VP2だとオーディンの身体を奪ったレザードはラストバトルの時には見た目戻ってたな。
整形でもしたのか?

147 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2008/10/24(金) 20:40:31 ID:Xl2nszVtO
そういやこれでもう北と南は放送なんだな
クレスも一応真夜中だし、ルシオ達がきてミカエル戦が終われば念願の放送なんだな……

148 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2008/10/24(金) 21:42:46 ID:HLcA6/EM0
放送についてだけど
・どっちも呼ばれる(レナス、ルーファス共に一回死んでるのは間違いないだろうからどっちも呼ばれる)
・レナスだけ呼ばれる(肉体はルーファス生存、レナス死亡だから)
・ルーファスだけ呼ばれる(魂はレナスの物であり、ルーファスの魂は消えてる)
・どっちも呼ばれない(魂と体、二人で一つの命!ルーファスの魂もほんの少し残ってるし…)

あとは残り人数だけど…。
一番上以外は問題無いと思うけど、二人共死亡、ってされた場合放送では残り23人になるが
実際の所24人な訳だから、本文中では【残り24人】みたいな表記にするのかな?
それとも【残り23+1人】って感じ?

ちなみにレナスルーファス共に死亡した場合、二回目の放送以降の死亡人数13人になるから
このまま第三回放送行けば三回連続で死亡者13人になるなw


個人的には放送で呼ばれるなら二人共呼ばれるか、ルーファスだけ呼ばれるか、かな。
墓はレナスの分はいらないんじゃないかな?
死亡者リストにはレナス(肉体)みたいな感じで追加しておけばいいんじゃないかと。
ついでにルーファスの死体状況に「現在レナスの魂の器として行動中」って書いておくとか。
(死体が活動中ってのがちょっとホラーだけど…)


まあいずれにせよもしルーファスの首輪が『ルーファスは死んだ』と認識してるなら
彼の首輪は現在「装着者が生きながらに外せる唯一の首輪」って事になるのか。

149 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2008/10/24(金) 23:27:08 ID:L0YtI8mKO
放送ではルーファスだけが呼ばれる、てのが妥当な気がする
主催者側は盗聴器で本当の状況を把握してる訳だし

150 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2008/10/25(土) 00:20:02 ID:PNMD2u8H0
ただまあルシオチームやヅラ達へのフラグ的な意味だとレナスは呼ばれた方がおいしいんだよなあ

151 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2008/10/25(土) 02:22:42 ID:lIRxX7gy0
生体感知なら両方呼ばれない
ましてレナスが神だから蘇生できたので
たった一枚のジョーカーになるのも面白いとは思う

まあ男の体には俺も興味はないが

152 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2008/10/25(土) 03:23:14 ID:b/AZXR71O
ヒント:ルーファスの肉体を原子配列変換して女体化……
はルール上禁止だっけ。

153 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2008/10/25(土) 08:34:18 ID:6lMzdi9MO
でもさ、でもさ、力が制限されていた肉体ではなくなったわけだから、レナス本来の力がもどるってのもありなんじゃない???
だめ?

154 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2008/10/25(土) 09:52:36 ID:YSLqdY+10
そういやふと気になったんだが、
 レナス:剣も弓矢もどっちもいける
 ルーファス:弓オンリー
なんだが、今のレナスは弓は慣れたままで剣の扱いは凡人並になるのかな?

155 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2008/10/25(土) 11:14:43 ID:Iogip/W0O
>>154

例えば何か緊急事態が起きて、オーディンがルーファスを器として使った場合
新しい肉体を手に入れましたが、能力は器に準じるので今までの力は無くなりました
では、色々とまずい事になるからVPの世界の中ではハーフエルフの肉体に入っても
能力は変わらないんじゃないかと思っている

オーディンの肉体に入ったはずのレザードの外見が変わらなかったのはアレだ
見た目が気に入らなかったから原子配列変換でもしたんだよ、きっと
主神の能力ならそれくらいできそうだ

156 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2008/10/25(土) 11:50:49 ID:YSLqdY+10
>>155
ありがとう、もやもやが1つすっきりした

ちなみに姿形の件で
1だと幼女ホムンクルスの肉体に入っていったレナスの魂はレナスの姿になったけど、
2は重傷を負ったルーファスの肉体に強制退去されたオーディンは姿が変わっていなかった
でもオーディンの肉体をパクッたレザードは姿形もフルモデルチェンジしていたしなぁ……
このあたりがあやふや過ぎるから困る

157 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2008/10/25(土) 13:31:32 ID:MItJOZ1E0
でも一応容姿の件なら中身が外見に対し何か処置をしないと変わらないってのは今出てる意見に共通しているからルーファスの見た目のままでいいんでない?

技量とかは腕のリーチとか明らかにちがくなってるけど、レナスの経験は残るわけだから体に慣れるまで若干剣での戦闘力低下ぐらいが妥当じゃない?

レザードの仮説だとレナスの肉体に科せられた能力変更は、ルーファスまでには適応して無いだろうから、レザード説が当たりなら原子配列変換は可能かな?本人が使えるか気づくかは別だけど

158 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2008/10/25(土) 16:16:35 ID:ZQPTPu/NO
ルーファスの名前が呼ばれたのに生きてるから新たな勘違いが発生するんですねわかります

159 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2008/10/25(土) 16:31:35 ID:dq4VTJgnO
しかし現在ルーファスと面識ある奴は死亡済みか真相を知っている件

160 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2008/10/25(土) 16:34:16 ID:dq4VTJgnO
しかし現在ルーファスと面識ある奴は死亡済みか真相を知ってる件(クリフが驚くぐらいか?)

161 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2008/10/25(土) 17:04:57 ID:PNMD2u8H0
どっちかってーとレナスの知り合いのが生存者で多いからねえ

   / ̄\
  |  ^o^ | < わたしが レナスです
   \_/
   _| |_
  |ルーファス|
         / ̄\
        |     | < うそ おっしゃい
         \_/
         _| |_
        | ルシオ|


ビジュアル的にこうなってもおかしくない

162 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2008/10/25(土) 20:28:02 ID:G9iYWdNM0

   / ̄\
  |  ^o^ | < クロードのせいで こうなりました
   \_/
   _| |_
  |ルーファス|
         / ̄\
        |     | < なんとなんと
         \_/
         _| |_
        |チェス太|

163 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2008/10/25(土) 20:37:58 ID:pxO2U+Ni0
>>161-162
本当にそうなりかねないから困るwww

レナスの喋り方だとそこまで女々しくないからよかったけど、
もっと女っぽい喋り方をするキャラだったらある種の変態になっていたかも知れないな……
そうなってたら一層VP勢変態化が進んでとんでもない事に\(^o^)/

164 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2008/10/25(土) 23:04:05 ID:6lMzdi9MO
ホントだな(笑)
もしルーファスの体に入ったのがフレイだったらと考えると笑える。

165 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2008/10/25(土) 23:45:39 ID:Iogip/W0O
>>164
なんて恐ろしいことをw
十中八九、太ももを剥き出しにすることから始まるなwww
VP2の運命の女神三姉妹とブラムス様が危うくフュージョンしそうになったのを思い出した

166 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2008/10/26(日) 00:09:59 ID:puiN2QYlO
さて、次はブラムスとソフィア殺して
ブラムスの体にソフィアの魂入れる作業を始めるか

167 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2008/10/26(日) 01:59:01 ID:9enAbbvC0
>>166そこはぜひ逆にして欲しいな。

ソフィアの容姿でヅラムスの奇行…ゴクリ

168 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2008/10/26(日) 02:24:04 ID:iNwgGL7zO
しかしブラムスはまともな人間の体を手に入れたので、
不死者の肉体を隠す必要性もなくなり、やがて奇行を止めた。

……むしろブラムスがそうなった場合、平然と少女の演技をやってのけて、
結果的に奇行になったりして。

169 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2008/10/26(日) 06:23:41 ID:5SyBPeOiO
>>168
そういえば、VP2のディランinブラムス様の意識って
どこまでがディランでどこまでがブラムス様だったんだろう
場合によってはかなりの演技派だな不死者王
・ある目的のために
・正体を隠して
・仲間として振る舞う
アルェー?これなんて変態ロリコンフィギュアオタクストーカー?

170 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2008/10/26(日) 12:28:34 ID:puiN2QYlO
wikiの現在状況でレナス死んでるけど
レナスの所△にして残り24人にしない?
一応レナスは生きてる訳だし

171 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2008/10/26(日) 13:36:35 ID:WLPO8FHJO
その辺は作者さんが決めるのが一番いいんじゃないかなあ
なんか意見ばらけそうだし

172 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2008/10/26(日) 16:35:15 ID:OIk4j5Xh0
>>169攻略本によると、ブラムスの魂が乗り移っており、本来の馬鹿正直で忠義に厚く義理堅い正確に加え、
ブラムスによるマインドコントロールが施されていて、自分の意志とブラムスの意志の区別がついていないそうだ。

ディランの時にはブラムスが表に出て演技してたってわけじゃないみたいだね


173 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2008/10/26(日) 20:47:33 ID:Ij38tZm10
>>168
真剣にしようとすればするほど、
傍から見て奇行に見えるのはもはや運命ってことですね、分かります

>>169
確かに言われてみれば演技派だよなぁ
変態は戦闘中にうっかり本性や正体を表すような発言をしなければもう少し怪しくなかったんだ
対してディランは一部のイベント台詞を除いて、正体がばれそうになる事はなかった印象がある

174 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2008/10/26(日) 21:54:18 ID:Qu4/MdHCO
それにしても、変態達の人気に嫉妬www

しかしこのロワの変態たちは応援したくなるねw

175 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2008/10/26(日) 22:00:33 ID:Ij38tZm10
>>174
ある意味変態という名の紳士たちだからな、どうしようもない

176 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2008/10/26(日) 23:16:32 ID:FJjmP4Jm0
頼む!
ルーファスじゃもえないから原子配列してくれ!!!
うまく効果発揮できずに幼女になってもいい!

幼女になってもいい!

177 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2008/10/26(日) 23:21:49 ID:oasOgAII0
      Y^´       ∨// /,∠ ,. ' /l/// /, ' , '/ ! | l }´     〈
       〉    変  〈/ , ' // ̄`>< /// /// _,.=‐|'"´l l〈  変  /
        〈    態.   ∨, '/l|   ,.'-‐、`//`7/  /''"´__ | ハ l丿  態   {
     人)   ! !   (/!  |ヽ〈_ ・.ノ〃  〃 /  '/⌒ヾ.! ,' !く   ! !  (_
 ト、__/   ヽ、_,.イ    /l l |:::::::```/:::::/...´..   //´。ヽ }! ,'  !! )     /
ト'    亦   ,イ⌒ヽ/   !l l ! l し   J ::::::::::::::::::::``‐-</ /  ,'、`Y´Τ`Y
l      夂   (ハ ヽ l i   ! l ', !   , -―-、_   ′::::::::::::: //! Λ ヽ、ヽl
ヽ          〉,\ ! i   ',.l `、'、/_,. ―- 、_``ヽ、  ι  〃,'/! ヽ、\ ヽ、
 !     能   // ,' lヽ! ii  ',l  ∨\'⌒ヽー-、 `ヽ、!   / ハ ノヽ._人_从_,. \
 |    心   { / ,' ' ,! ll  l`、 { ヽ' \     ヽ  '  '´   Λ ',}      ( \
.丿         ∨ // ,',! l l  l ヽ`、 \  \   ∨   し /! ∨  変   ,ゝ、
∧     / /   ヾノ //l l l  l、_ヽ\ \   ヽ , '   ,.イ |ノ    態   (ヽ
/ノ__  ゚ ゚  (⌒`〃'j | l  l   l `ヽ `ヽ、.ヽ _,.}'′ ,.イl {  | ヽ   ! !   ,ゝ\
/ /`Y⌒ヽ/⌒ 〃 ノ | l   l   l   } ヽ、._ } ノ,.イ l | ! !  |  )_

178 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2008/10/26(日) 23:33:23 ID:puiN2QYlO
ロワ住人はみんな変態だからな

179 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2008/10/26(日) 23:39:32 ID:oasOgAII0
それもそうだな
では訂正しよう


    ┌ 、_   __     / ,三ヲ^:.フT: :ァァ┬>l:l: !: : : : : : : : : l\ヽ:.|`ー―--z_
     l     ̄    |  /´/// |: :/:.l、ハlヽ}V   N/! : : : : : : : : :l: :ヽ\!   ┌┐  |
     !    ノ-‐,   l   V_/ ,/l ∧|ヽ!     /  |: : : : : :l: : : l: : :.ヽ |  └┘   |
       !    _/   ヽ  / ,.仏イ.        /  ,.  l: : : : !: !: : :!: :ヽ: : |   | |   |
      l    -‐ァ``  ヽ_,>vイ个、!        / /,三zャ.l : : |l // ニヽ: : l   ‐′  |ヽ
        l   _/\    / `l:.l:.l:.|: |.   、 ヽ ' ィ i´r:;、  キ!:,l: :M/l ム、ヽヽ!     ̄|  |:.ヽ
    /い    //   /   !:.l:l:.ヽ! ー‐- し  ヘ マハヘ  リレ'    l  ' 〈   _ ̄   |\:
. _ン´  ヽ l    ゚ ゚   /   !: :!:.Vヘ   __        ゞイ// U 、 y ´ノ,ハ   __ノ   }:丶
_l  ロ   l l_    / _ lハ l:_:ヾ:ヽ. {. r;ミ、 ,  ///   ,. -‐==≦三ハ.  // __|\:
 !        !    ̄,ニ, ヽ  ̄   lヘ:.Yメヽヾリ/   ,. -、    7: // ,r' ´ ̄| ゚ ゚,∠、:\ヾ:
 l  リ    l  ,ン'´ フ  l  ロ   l. Vヾ.i //`  ,<イ   ヽ  {: :l: :{ :{ :l      l /    \: : :
. l        l. { _,ィ'´ __ { !  リ   !   l       \_ノ  ヽヽ:ヽ: :l           ヽ: :
 |  コ   l. ヘ.r'  ̄`ブ_〉l   コ   !   > ._u      j,∠_ヽ\ハ           , ヽ
  !      l  | 丁´_, z:ァl  ン  l  /,:/: :ハ` フ ‐- _/!:::::;へ\ ヽ           V
  l  ン   〉  i、/´ _/_ l  ! !  ! //.!: : ヽ`i′    ー!::::::l   iヽヘ    J    !
   \  ! !/   L、´>' ´ソ-L.__  l ヾ、`<._!  u  、 i::::::::l`   ,ハl          l
    ヽ/      ゞ. .-く   ` ' 「   ヽニニ- |     Tヽ::::ヽ ,/  !         l

180 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2008/10/27(月) 20:54:05 ID:P6+Cg21AO
ちょww
変態だらけwwww

181 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2008/10/29(水) 16:50:46 ID:oseFmQ5W0
それにしても……ルシオ組はどうなったんだろうか
PC壊れたとかなのかなあ

182 名前: ◆MJv.H0/MJQ :2008/10/30(木) 02:10:35 ID:dwBjqtM00
すみません。自分では破棄宣言したつもりでいましたが、破棄宣言していませんでした。
その事に気づかずに、結果的に長期間キャラを拘束した状態になってしまって本当に申し訳ありません。
本当にすみませんでした。

183 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2008/10/30(木) 04:32:59 ID:+mG2IYJV0
ドンマイです

        )
    、ヽヾ ))
    ' ゞ_`"_!\
     >.d ゚ ロノ  ヽ     グググ…
    ((((⊃コ===>
     (,,,  \ ,:' 
     (__ノ` /
これはクロードの仕業だ!!

184 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2008/11/02(日) 15:17:41 ID:hTutxCCi0
ヴァルキリープロファイルの新作が出たな
ここの住民はやってるの?
ちなみに自分はもう少し様子を見てから買うかどうか考えるつもり

185 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2008/11/02(日) 15:30:49 ID:zsAmpJNDO
マジで?もう出たの?


本体持ってたらやりてえなあ……
レナスとか生存キャラに後出し設定ついてないといいな

186 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2008/11/02(日) 17:41:02 ID:PY20q3SAO
>>184>>185

自分は買ったよ!
ただいまプレイ中。
続編というより、外伝って感じだから後付けは大丈夫なんじゃないかと。

187 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2008/11/02(日) 18:01:56 ID:2n1ScnyS0
さて、今からソフマップ行ってくるか……

188 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2008/11/02(日) 22:15:47 ID:NhxREw+S0
この前ラジアータ買ってきた俺に一言

189 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2008/11/02(日) 23:26:45 ID:+vveZqyL0
犯人はヤス

190 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2008/11/03(月) 00:26:59 ID:U38ysqi90
>>188
クロードの仕業だ!

191 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2008/11/04(火) 22:07:52 ID:mqAKrCB60
質問なんだが前スレに出てた、どこかにルシフェルとナナミの支給品配置しない?
ってのはどうなった?

思いついた話に必用なんだけど…


192 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2008/11/04(火) 22:25:29 ID:kPOTCGUB0
帰りにVPの新作買って帰ろうと思ってたのに、このスレ除くまですっかりそのことを忘れて帰ってきちゃったぜ

>>191
ちゃんと話の中で説明を入れればやっちゃっていいんじゃないの?

193 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2008/11/04(火) 22:32:23 ID:mqAKrCB60
>>192おk
取り合えずうまく纏まるか分からんけど書き始めてみます。


194 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2008/11/04(火) 23:59:04 ID:rGXauHbD0
>>192
あるあるあるww
俺もわざわざ休日に買いに行ったのにラーメン食って立ち読みだけして帰宅しちゃったわ

>>191
特に問題ないと思いますよ
ここ、かなり緩いですしw
ていうかテンプレ>>2、未だに禁止エリアの数間違ってるよ!
3時間ごとじゃなくて2時間ごとじゃないかな、6時間で3つ指定されてるし

195 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2008/11/05(水) 01:01:27 ID:u3VAQBXc0
決めるといえば、放送にレナスの名前を入れるか否かも決めとこうぜ
あと>>170についても

196 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2008/11/05(水) 08:32:45 ID:FmnH/DGPO
自分はレナスもルーファスも名前呼ばれる方に一票!

でもしっかり生きてるんだぜぇい☆☆
ルシファーより一枚上手な感じでよい♪

197 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2008/11/05(水) 08:38:54 ID:8d71B8w20
「俺としても両方呼ばれない」でいいかなあ
一度死んだら首輪の機能が停止する場合、どの道「ゲームの参加者」ではなくなってるわけだし
勿論ルーファスはソフィアの首輪で情報は得てるだろうけど

198 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2008/11/06(木) 01:32:49 ID:10sWHkED0
>>197
それだと呼ばれて欲しいのか呼ばないほうがいいのか分からないぞw
まあこれはルシファーの考えによるのかなあ。
首輪が停止したから死者とするか、魂が存在するから生きてるとするか。
どの道ルーファスの体にレナスが入ってるのは盗聴器で知ってるだろうし。
ちなみに>>170については△にするに賛成。

199 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2008/11/08(土) 10:32:06 ID:fnG8gROq0
>>170については他の人の判断に従うぜー
放送についてはルシファーの意図が絡みそうだし、放送と同時にそろそろルシファーの描写が必要だから、いっそ書き手さんに一任しちゃう?


そして墓のAA選びのセンスに吹いた
ちゅるやさんwww


200 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2008/11/08(土) 11:26:23 ID:pjf9jnnH0
ロワの運営サイドの話を書くにあたってアザゼルとべリアルとベルゼブルを出したいんだけど(いずれもスフィア社社員)
クリアしたの結構前だからキャラを覚えていないんだけど、大体どんなやつらだったか分かる人いる?
オカマ口調のが一人いたのは覚えてるんだが…


201 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2008/11/08(土) 15:03:13 ID:0uihE1cK0
アザゼル:銃剣。眼鏡。口癖(?)は「尤も」
ベルゼブル:鞭。金髪。オカマ口調
ベリアル:ロケットランチャー。上二人と違って、職務に忠実なだけで悪人ではないらしい

202 名前:200:2008/11/08(土) 22:17:17 ID:NaVwgKZg0
>>201サンクス

確認だけど本編ではそんなにキャラが立ってたわけじゃないよね?

戦った記憶はあってもキャラがいまだに思い出せないw

203 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2008/11/08(土) 22:41:31 ID:SASlAQbqO
おぉ!?
主催者側の話か!?
楽しみだな〜〜

どんどん予約きてほしいよ。

204 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2008/11/10(月) 02:22:31 ID:xpbiGvcU0
電王やイマジンに関わってはいけません!

【腐女子?】復帰を果たした電王・白鳥百合子のblogがまた荒らされる→IP開示で防御中

地元テレビ局での番組で芸能界復帰したタレント・白鳥百合子さんのblogが
荒らされている模様。これに対し、ファンからは応援のメッセージが多数寄せ
られている他、本人も荒らしコメント投稿者のIP開示に踏み切った上で
『関係先からも「コメント欄を閉じる」「ブログを一時閉鎖する」などの
アドバイスがありましたが・・・私がこんな理由で「魂のブログ」を閉じる
ことはありませんし』との気丈なメッセージをコメントしている。
※補足/問題のコメント荒らしは10/9付け日記に対するもの。
 以下の一文がそのひとつ(一部伏字にしてます)

「つかありえねーだろてめーから芸能界降りて、タレントとしてブログやってんの。
理不尽、筋通せつってんのつか※※でください」
Posted by あ at 2008年10月09日 23:53

これが電王にかかわった者の末路
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そういえば主題歌歌ってるAAAってグループのメンバーも昔引退騒動あったよね

205 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2008/11/10(月) 17:27:15 ID:ShAyljs50
初めまして、このロワを楽しみにしているものです。

今までの話を読ましてもらった中でふと疑問に思ったことを書かせていただきます。
大したことではないですし、今更なことでもあるのですが、
フェイト・ソフィア・マリア・クリフ・ミラージュ・スフレの6人はクロードを十賢者による宇宙崩壊から宇宙を救った英雄として、プリシスはマナクリーナーを作ったとして2人が歴史上の超有名人だと知っているのに接触してみるかは考えないのでしょうか?
特にプリシスは博士として知られているのだから脱出を考える上で接触を考えてもおかしくないと思うのはじぶんだけでしょうか?
やはり名前だけだからでしょうか?
ちなみにマリアはエルネストのことも考古学の偉人として知ってますよね。

まぁバトルロワイアルなのでそのような余裕はないからなのかも知れませんが。

それでは失礼しました。

206 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2008/11/10(月) 18:44:13 ID:+5+CDTsI0
スフレは考える間もなくお星様になったからなあ
接触について考えなかったのは『歴史上の偉人だから』じゃないですかね
仮に私達がいきなり殺し合いに巻き込まれて、名簿に坂本竜馬の名前があったとしても、
多分スルーするでしょうし



いやまあ書き手の立場から言わせてもらえばSO3知らないからやらかしたわけですけども
そういう指摘はもっとアグレシッブに傷の浅い内にやってほしかったぜ・・・

207 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2008/11/10(月) 20:20:05 ID:ShAyljs50
レスありがとうございます
確かに開始直後いきなり接触を考えるかといえば微妙ですね
ただこれから先脱出を考えるならプリシスの頭脳に期待して接触を考える、という展開もあったらおもしろいかなと思うんですけど

このロワを知ってから1ヶ月くらいなので残念ながら傷の浅い内にというのはちょっとできませんでした

208 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2008/11/10(月) 21:40:51 ID:Z3lhEOvB0
まぁ、確かにソフィアにいたってはレオン博士の大ファンらしいからな(SO3冒頭参照)

同姓同名かな?ぐらいはやってもよかったかもね

209 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2008/11/10(月) 22:04:48 ID:cD1SYL450
基本的にSO3勢で「参加者が異なる時代から呼び寄せた」ってはっきり認識してるのはフェイトだけだからね
ミラージュは「レオンという人物は400年前の学者の名前」って考えていたみたいだけど
マリアにしろクリフにしろソフィアにしろSO2勢が400年前の人間だとはまだ気づいてないっぽいし
アルベルは未開惑星住人だからクロード達の事なんて知らないだろうし

210 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2008/11/10(月) 23:44:54 ID:Q3oVNUy+O
上げ

211 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2008/11/10(月) 23:56:36 ID:b9mWspw+O
何? 何故フェイト達がレオン達を頼ろうとしないのかだって?
それはレオン達が役に立つと考えてるからそう思うのだよ。逆に考えるんだ、
フェイト達にとってレオン達は、歴史上有名な科学者だが所詮は技術的に400年も遅れてる人
と考えるんだ

212 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2008/11/11(火) 00:01:46 ID:ogfZwXQw0
電王やイマジンに関わってはいけません!

【腐女子?】復帰を果たした電王・白鳥百合子のblogがまた荒らされる→IP開示で防御中

地元テレビ局での番組で芸能界復帰したタレント・白鳥百合子さんのblogが
荒らされている模様。これに対し、ファンからは応援のメッセージが多数寄せ
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Posted by あ at 2008年10月09日 23:53

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213 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2008/11/11(火) 00:19:18 ID:JE5dteeZ0
>>211
現代で400年前っていったら戦国時代より前だからな…
足利尊氏とか後醍醐天皇を頼るようなもんだ

214 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2008/11/11(火) 01:16:29 ID:L8qR6ewDO
頭の回転は早いだろうから十分に役立つと思うぞ?
技術に関してもちゃんと教えればすぐに覚えそうなもんだが
レオンは天才っていう設定だったと思うし

215 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2008/11/11(火) 02:48:16 ID:ODDTgmcF0
>>214
>>211が言いたいことは、俺ら(神の視点)から見てレオンは役に立つか否かじゃなく、
フェイトらから見て名前やその偉業を知っている程度でしかない400年前の偉人・天才は頼る対象に値するのかってことじゃないの?

216 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2008/11/11(火) 04:08:40 ID:LY7hzN5Q0
つまりはこういうことだな?
「辻褄合わせの繋ぎ描写を後付けながら今後する」
覚悟はいいか?おれはできてる

217 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2008/11/11(火) 07:59:33 ID:umwD0XMs0
やはり一度もロワを書いたことのない自分の意見はダメなものなのでしょうか?
ただSO3側がSO2側に興味を持つ理由になるのではないかと思い書き込ませていただいたのですけど

ちなみにフェイト・ソフィア(他はわからない)がレオンを知っていたことを完全に忘れてました

218 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2008/11/11(火) 08:08:54 ID:LY7hzN5Q0
別に駄目じゃないとは思うが、生き残ってる連中は暢気に考察できる余裕のなかった奴が大半だからなあ
仲間が瀕死だったり連戦のち仲間の説得イベントだったり、何気に密度が濃い
フェイトも今の状況で考察する余裕は全くなさそうだし、興味を持つ可能性はあるけどもう少し後になるんじゃないかなあ
それこそ合流してからとか

それよりメール欄に「sage」と書いてくれると助かります
そうすることでスレが上がらなくなりますので
企画の性質上その方がいいかと



あとSO2キャラの絡みとか考えるとSO3は漫画だけじゃ把握不十分かな?
単行本買おうかと思ってはいるんだが……

219 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2008/11/11(火) 08:37:28 ID:NCojg7EpO
普通に名簿にのってるくらいじゃ気付かないんじゃない?

もし今後出会うことがあって、会話してから、もしかしてレオンって‥‥あのレオン!?
みたいな展開になるのが普通なんじゃないかと。

220 名前:なまえをいれてください:2008/11/11(火) 09:30:13 ID:kPSTKMyu0
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221 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2008/11/11(火) 10:46:38 ID:6Db3vfAiO
レオンに気付いてくレオン

222 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2008/11/11(火) 11:33:47 ID:yC5gJESs0
時空剣士乙
お前、今決していい状況じゃないの分かってんのか?

それはさておき、ルシオ組辺りは放送前に描写が欲しいよな
南部と北部の戦闘は落ち着いたし、クレス組も時間的にはセーフ?っぽいし、
ヅラVSあっちいとかクラース達とかロキも戦闘中ではあるが時間的にはおかしくない
だけどルシオ組は2回目放送前後から全く動きがないからな……

223 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2008/11/11(火) 12:18:41 ID:Upx7EVTZO
自己リレーになるから極力譲りたいんだけど、誰も書いてる人いないなら予約するつもり
繋ぎだけど、放送跨げばアルベルとかが絡めるようになるし
帰宅後聞く予定だったけど今聞いとくか

ルシオ・ミランダ・ジュン・マリア・時空剣士を書いてる方or書きたい方いらっしゃいますか?

224 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2008/11/11(火) 18:23:19 ID:ogfZwXQw0
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225 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2008/11/11(火) 18:49:19 ID:umwD0XMs0
過去の偉人についての質問に丁寧に答えてくださったみなさん、ありがとうございました

sageの件はリアルに知らなかったので覚えておきたいと思います

226 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2008/11/11(火) 19:12:17 ID:ogfZwXQw0
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Posted by あ at 2008年10月09日 23:53

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227 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2008/11/12(水) 06:05:47 ID:wtlL7olEO
>>223
期待して待ってる

228 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2008/11/14(金) 15:09:39 ID:vlbVlBtCO
動画が見つからないうえにwikiにもいないが、もしかしてミランダって脇役……?
漫画版にはいないのだろうか……
攻略本を買いたいが、ミランダのキャラが把握できそうな攻略本とかないかな……

229 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2008/11/15(土) 00:44:07 ID:Q4+wubY40
残念ながら…

230 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2008/11/15(土) 17:12:02 ID:s6h+chHY0
小説版の人間編で微妙に出てくるよ

231 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2008/11/16(日) 00:04:40 ID:L6KcndET0
ところで何でそんな微妙なキャラのミランダが参戦できたんだ?
他にはいなかったのか?
SO2のロニキスさんみたいなやつとかさ。
それともミランダは実はめちゃくちゃかわいいとか、ものっそい巨乳ちゃんとかなのか?
それなら参戦も納得なんだが


232 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2008/11/16(日) 00:44:33 ID:u/Zv96mB0
その当時勢いでキャラを決めていたからさ・・・
SO1のキャラがいないのは当時の書き手の把握率が少ないため


233 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2008/11/16(日) 00:50:41 ID:HARRzhgq0
交流所に宣伝に来た時には参加者決まってたからなあ
参加者決めに俺も参加したかったぜ……

ミランダは「ラジアータストーリーズ ミランダ」でググれば『ミランダの一日』みたいなやつの写真が見られるよ
他は一切見られないけど
とりあえず寝間着姿は優男系のイケメンと見間違えるような外見だった

しかしラジアータ……良いキャラいっぱいいるんだな……
レナードとか尻のおにゃのことか何で出てないんだ畜生……

234 名前: ◆wKs3a28q6Q :2008/11/16(日) 23:12:06 ID:HARRzhgq0
一部キャラが自己リレーになりますが、洵・ルシオ・ミランダ・クレス・マリアの5名を予約します

235 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2008/11/16(日) 23:51:11 ID:QE1dd3s3O
頑張ってくれっす

236 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2008/11/17(月) 00:19:21 ID:6TIyuYmL0
 い い か ら お 前 は 脱 出 フ ラ グ の 建 設 に 専 念 し ろ

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237 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2008/11/17(月) 00:24:55 ID:0rpjvBzL0
>>236そういうあなたも脱出に大事な能力持ちじゃないっすかw

>>234自己リレーがなんだってんだ。期待して待ってる。

238 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2008/11/19(水) 01:27:39 ID:jjI4H83w0
そういえばクレス達はレーションを支給されてたけど、食料は全部レーションなんだろうか
それとも人によって違うのだろうか……

239 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2008/11/19(水) 01:49:35 ID:aPYfPATJ0
>>238
先生にはパンが支給されてる
人によって違ってもいいし、数日分なんだから何種類か支給されててもいい。この辺は適当でいいのでは

240 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2008/11/19(水) 06:19:51 ID:LcrppdpQO
>>238
ブラムスって普通の食べ物食べれるのかな?
食料として、支給品な輸血パックが入ってたら笑えるがwww

241 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2008/11/19(水) 06:43:27 ID:naBDAlnAO
>>240
ヅラムスが変態仮面に進化したあの回を、よく見直してみろ。
ヅラムスには本当に生き血が支給されてたぞ。

……そういやヅラムスって、(今の外見とはものすごくミスマッチだけど)ヴァンパイアの能力も持ってるんだよな?
VP世界のヴァンパイアって、いわゆる典型的なヴァンパイアと考えてもよかったっけ?

吸血能力とか霧への変身とか、死なない程度に血を吸って犠牲者を自分の下僕にするとか、
その手の能力をキバヤシ理論で登場させるのは、さすがにマズい……よなあ?
今のヅラムスには変態オーラっつうただでさえ厄介な能力があるのに、
その手のヴァンパイアの能力まで使われたら、エラいことになりそうだし。

242 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2008/11/19(水) 12:58:25 ID:EbXVD9zQ0
久々に来てみたら……
>>234
予約来たー!
これは期待せざるを得ない
>>241
言われてみればそうだった
ただ実際のゲームでも、2での武器特性(確率で与ダメ分回復)程度しかそれっぽいところないし、
今課せられている「決め技は夜間限定」の縛りだけで今のところはいい気がするが……
それにこれ以上強化すると本当に手がつけられな……あれ、誰か来た様だ

243 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2008/11/19(水) 19:46:37 ID:39EluANh0
ブラムスの吸血能力で下僕化は制限だろ、有る無しに関わらず
でも、奴の性格上、無理矢理は配下に加えるのはありえないと思うけどな
元々、ディパンの王族だったっけ、彼?
無理矢理、オーディンにエインフェリアに選定されて、
それ故、神に歯向かっていたような気がした、うろ覚えだけど

244 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2008/11/19(水) 19:55:59 ID:jjI4H83w0
>>239-241
おお、サンクス!
すっかり忘れてたから助かったぜ……
料理シーンとかレーションとカレーしか覚えてなかったからな……


>ヅラの能力
霧はよく分からんが、下僕化はあったとしてもやっぱ制限じゃね?
どっちにしろ下僕にしそうな奴が残りの参加者にいないし使わせる必要もないんじゃないかな

245 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2008/11/20(木) 09:47:27 ID:I73ejoFKO
ちなみに、俺が知る限りの一般的ファンタジー世界におけるヴァンパイアの能力一覧:

・人外の怪力
・同じく人外の魔力
・吸血能力(吸血で体力や魔力を回復し、犠牲者を下僕に出来る一石二鳥の能力。
特に処女の生き血は最高)
・飛行能力(背中からコウモリの翼を生やして飛行)
・狼やコウモリへの変身
・霧への変身
・どこぞのブリタニア皇子じみた、強力な催眠術をかけられる魔の眼光
・もともとアンデッドだから飲食や呼吸などの生理的欲求が起こらない
・アンデッドのくせに、人間並かそれ以上の頭脳を持つ
・たとえ倒せても、白木の杭を左胸に打ち込むなど、特定の手順を踏んで止めを刺さないと復活する可能性がある
・その他にも色々ある場合も

……とまあ、これだけ見ればハンパねぇ厨性能だが、

・日の光が苦手、時にはちょっと浴びただけで完全に消滅することも
・十字架や聖水などの聖なる物品に弱い
・ニンニクに弱い
・銀の武器に弱い
・流れる水を横切って移動できない(空を飛んでも不可能)
・吸血衝動で理性を失うこともある
・大抵の場合光属性か聖属性の魔法・技に弱い

などなど、弱点も満載なんだよな。


これらを全部ブラムスに適用すると、ブラムス絡みのSSのカオス度が更に上がりそうだし、

ブラムスは長年の修行で、能力のいくつかと引き替えに弱点を克服した
or単純に能力が制限されている
orそもそもVP世界のヴァンパイアはここまで厨性能じゃない

……と考えるのが妥当だろうな。

246 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2008/11/20(木) 18:52:47 ID:6bcPcCwu0
ブラムスがヴァンパイアだった、ってことを初めて知った!
ような気がする

ゲームしてたときは呼ばれ方もクラスも不死者王(ノーライフキング)だったし
ここのスレを見てwikipediaでVPを調べたけどヴァンパイアと書かれてないし
wikipediaでノーライフキングを見たらご丁寧にヴァンパイアに関する項目と別にVPのブラムスの項目あるし
VP2の攻略本見てもヴァンパイアと書いてないし
VP1の攻略本でようやくヴァンパイアって記述してあるのを見てそうやったのかと納得してしまった

いつのまにかヴァンパイアだってことを忘れていたのかもしれない
好きなキャラだったのに・・・

247 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2008/11/20(木) 19:10:03 ID:WvzolaQk0
>>246
少なくともVP1のセラゲで仲間になるブラムスは「種族 ヴァンパイア」になってるぞ

248 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2008/11/20(木) 19:25:47 ID:6bcPcCwu0
VP1の種族はマジで覚えてなかった
VP2基準で考えてたのがダメだったのか

自分の中では
不死者≠ヴァンパイア(←これすら間違っている可能性大なのが怖い)
ただ過去に攻略本などで読んだのがうっすらと記憶に残っていて
ブラムス=ヴァンパイアっぽい不死者
になってた

教えていただいた方ありがとうございます

249 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2008/11/21(金) 16:54:31 ID:P4bWLYQPO
まあ実も蓋もないことを言えば、VPのエインフェリア勢なんか、揃いも揃ってアンデッドって見方も出来るよな。
あいつら全員ヴァルキリーに刈り取られた魂だし。

普通の不死者と違うのは、神様からお墨付きをもらってるかどうかと、
ヴァルキリーに頼めば魂をマテリアライズして肉体を持てるかどうか、って二点か?

250 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2008/11/21(金) 17:41:51 ID:zJRbBtiHO
ルシ男に至っては魂自体消滅させられてるしな

251 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2008/11/21(金) 22:10:35 ID:bIpd8wad0
魂を消滅なんていたましい…

252 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2008/11/21(金) 22:17:55 ID:JZ9I/S9s0
魂を消滅させられたが、最終的にはレナスとくっついたルシオが妬ましい……

253 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2008/11/21(金) 23:35:31 ID:Wb168PmF0
>>251-252
もはやお決まりだが、時空剣士乙
お前主人公だったくせにまともな活躍がまだ無いの分かってんのか?
そのうち本編でもダジャレメーカーになっちまうぞ!

254 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2008/11/22(土) 00:42:07 ID:MJ/lx3Yy0
>>251-252
きさま アルベイン流だな!?

255 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2008/11/24(月) 03:00:29 ID:N+HZ1cxkO
クレスの癖にレベルが高いなw

256 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2008/11/24(月) 11:10:16 ID:yLiEVux+O
レベル高すぎwww
一瞬じゃわからなかった(笑)

257 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2008/11/25(火) 00:59:15 ID:/x7X/XbN0
>>252
ミント「クレスさん…どういう事ですか?」

258 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2008/11/25(火) 01:18:47 ID:wDqcmZLf0
>>257
やだなあミント、ダジャレだよダジャレ
そんな浮気になるようなこと、言うわきないじゃないか!

259 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2008/11/25(火) 08:41:12 ID:7jGiNi2BO
クレス絶好調だなww

260 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2008/11/25(火) 21:37:08 ID:7DTtn4p+0
>>258
いくら本編で出番がないからって……
時空剣士頑張れ、時空剣士
いつかきっと君にも活躍の場が……

261 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2008/11/27(木) 23:54:26 ID:ZbG+iopC0
そういえば>>234はどうなったんだろう?
10日経っても音沙汰がなかったから……

262 名前: ◆wKs3a28q6Q :2008/11/29(土) 00:11:07 ID:ZQYqd1RH0
報告遅れて申し訳ありません
推敲段階で手間取っていますが、おそらく明日の夜か明後日には投下できると思います

263 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2008/11/29(土) 00:44:02 ID:LHJhs3Q90
頑張れ!期待していきたいと思います。

264 名前: ◆wKs3a28q6Q :2008/12/01(月) 06:49:44 ID:OvdUEtOG0
予約させて頂いていたクレス・マリア・ミランダ・洵・ルシオの五名を投下させて頂きます
さるさん回避のため、投下速度を遅れさせますのでご了承ください



……投下の間隔空けるのってさるさん対策として効果ある、よね?

265 名前: ◆wKs3a28q6Q :2008/12/01(月) 06:51:03 ID:OvdUEtOG0
先程聞こえた2度目の放送で、再び仲間の死を知った。
メルティーナ、夢瑠、エイミ。
あまり交流は多い方ではなかったが、それでも皆いい人だったと思う。
だが――みんなもうこの世にはいない。
おそらく神界で死んだ時と同じように、二度と蘇れはしないだろう。
死んだらエインフェリアに戻るだけ、なんて甘い事があるとは正直思えない。
だからこそ何としてでも生き延び、プラチナと会わなくてはいけないのだ。
根拠はないが、彼女とならこの殺し合いを壊せるような気がしている。
幸いあの後ミカエルに見つかることはなく、俺も洵達も放送で呼ばれずに済んだ。
ならば仲間の死を悼むのは脱出してからすることにして、今は自分に出来ることだけを考えよう。
そうと決まれば、まずは洵達と合流だ。

そう思い、放送のすぐ後でコミュニケーターを手に取り――そして再び地面に置いた。
「……まだやめといた方がいいかな」
出来る事なら今すぐにでも行動したい。
洵達と合流して、平瀬村で仲間の捜索を始めたい。
だが――自分はそうやって頭を切り換えられたが、あの少女や洵はそれが出来ているだろうか?
洵は俺よりも死んだ皆と付き合いが長いし、夢瑠とは同郷だったって話だ。
もしかしたら、今頃塞ぎ込んでいるかもしれない。
あの少女にしても、知り合いを呼ばれていない保証はない。
そもそも彼女はエインフェリアでなく極々普通の女の子だ。
友人の名前が呼ばれていた場合、俺や洵とは比べ物にならないくらいショックを受けることだろう。
もし今洵が彼女を宥めているとしたら、通信はしばらく控えておいた方がいい。

(あれから爆発音もしてないし……戦闘が終わったってことは伝わってるよな?)
派手に攻撃をしてきたミカエルの性格を考えると、誰かと遭遇するなり派手な音を響かせてくれるだろう。
少なくともこの平瀬村でそれを行った場合、どこに隠れていても音が聞こえるように思える。
つまり、静かな今ミカエルは誰とも戦闘していないことになる。
俺とミカエルが両方生き延びたまま放送を跨いで戦闘している可能性は消えるわけだ。
心配をかけることはないだろう。
(先に少し村を散策しておこうかな……)
通信をするのはそれからでいいだろう。
そう思い歩き出そうとした時だった。
『どうやらミカエルは振り切ったようだな』
相変わらず淡々とした声が、コミュニケーターから聞こえてきたのは。






 ☆  ★  ☆  ★  ☆






266 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2008/12/01(月) 06:57:40 ID:QqW2PHN0O
うおお!!リアル投下キタコレwww
支援

267 名前:希望を胸に、精一杯生希望(生きよう) ◆wKs3a28q6Q :2008/12/01(月) 06:58:24 ID:OvdUEtOG0
チェスターを止められなかったことが、少しだけ悲しかった。
いや、本当の事を言うとものすごく悲しかった。
あまりに自分が情けなくて、泣き叫びたいほどだ。
「クレス君……チェスター君の事は……」
マリアさんは、僕に気を使ってくれている。
本当なら、気を使う必要など無い対等な関係のはずなのに。
塞ぎ込んで足を引っ張ったりせず、自分一人でキチンと立ち直れる。最初に出会った時、僕はそう宣言したのだから。
だけど、僕はあの時ミントの死に動揺してマリアさんの足を引っ張ってしまった。
ミントが励ましてくれるまでは、一人で立ち上がることもできなかった。
僕は弱い。放っておいては再び何かしらの問題の原因とになる。
――おそらく、そう思われてるだろう。
だからきっと、マリアさんはさっきからこれほどまでに僕に気を使っているんだ。

情けなかった。みんなを守ると誓ったのに、今の僕は守られてるだけのようなものだ。
何一つ成せていない。
何も出来ていないのに、ただダラダラと生き長らえてしまっている。
ボーマンさんという人のおかげで運よく命拾いして、マリアさんの足を引っ張っただけの僕がまだ生きている。
目の前でアーチェが死ぬのも止められない、弱い僕なんかが。
多くの人の心を救えたであろうミント達の代わりに、僕なんかが……

でも、僕はまだ生きているのだ。生きているのだ、動く事が出来るのだ。
先に逝ってしまった人と違って、まだ僕は生きている。戦える。
ミントやアーチェ、他の知らない人達の代わりに、未来を変える事が出来る!
ならば、こんな所で立ち止まるわけにはいくまい。
僕は、成さなきゃいけないんだ。
死んでいった人のためにも、ルシファーの打倒を!

「もう大丈夫ですよ」
だから、笑う。
本当はまだ引きずっているけど、それを表に出したくはない。
これ以上、マリアさんに迷惑をかけたくない。
だから、笑う。
僕の一番の目的は、『ルシファーの殺害』ではなく『大切な人を守ること』なんだ。
ルシファーを倒すのはそのための手段に過ぎない。
それを忘れてルシファーを憎むあまり暗い顔をしていては、次に出会う善良な人と手を取り合えなくなるかもしれない。
戦う事に執着して、弱き者を怯えさせては何にもならないんだ。
だから、笑う。
弱き者の手を取って、彼らの事を守るために。
(これでいいんだよな、チェスター……)
復讐に駆られ、去って行ってしまった親友を想う。
彼は「誰もがお前みたいに正しくあり続けられるわけじゃねえんだよ」と言っていた。
きっと分かっていたんだろう。
怒りに駆られて復讐に走ってしまう事は、決して正解なんかじゃないって。
あんな風に怒りに駆られた状態では、誰かを救うことなんて出来やしないって。
復讐は成し遂げられても、弱き者に手を差し伸べ、誰かを守り抜くことは出来ないって。
だからきっと、チェスターは一人で行ったのだろう。
誰かを守るために殺人鬼への怒りを押し殺す僕と居ても、互いのためにならないから。
正しくあろうとする行為を、自分が邪魔してはいけないから。

「ルシファーとの戦いはこれからも続くんですし、頑張らファイト(ないと)いけませんもんね」
こんな状況だけど、僕は笑顔を無くさないでいよう。
嫌な事や悲しい事がたくさんあったダオス討伐の旅も、みんながいたから楽しかった。
みんなの笑顔があったから、全てが終わったあとで笑って昔を語ることができた。
だから、この殺し合いでも笑顔を忘れずにいることが出来れば、きっとここでの出会いを良き思い出として語れる日がやってくる。
ミントと共に過ごした日々を、暗い気持ちなしに懐かしむ事ができる。
そのためにも僕は笑う。
復讐を終えたチェスターがいつでも帰って来られるように。
僕自身が、彼の帰れる場所でありつづけられるように、。
マリアさんが、心配しなくて済むように。
精一杯の笑顔と渾身のギャグで、みんなも笑顔になれるように!

268 名前:希望を胸に、精一杯生希望(生きよう) ◆wKs3a28q6Q :2008/12/01(月) 07:01:49 ID:OvdUEtOG0
「…………」
あれ?
おかしいな……マリアさんの反応が薄い……
今までのギャグと違い、意味は同じだけど異なった単語を引っ掛けたから理解して貰えなかったのかな?
うーん、ギャグは高度すぎてもダメってことか……
よし、今度は分かりやすいようもうちょっとレベルを下げて……
「大切な人の未来を守るためにも、前を未来(見ない)といけませんし」

    ズ     ガ     ン

「…………っ!?」
えええええ!?
ちょ、ま、マリアさん!?
今何か僕の顔を横切ったような気がしたんですが……
しかもそれ、マリアさんの手にした物から出てきたように見えたんですけど、僕何か悪いことしましたっけ?
物騒だからそんなもの下ろし――
「荷物を捨てて両手を高く上げなさい」
うわあ、目が本気だあ。
よく分からないけど素直にここは従っておこう。
出会ってまだ1日も経ってないけど、マリアさんは僕の大切な仲間だ。
こんなところで変に揉めたくなんかない。
何であんなに怒っているか分からないけど、とりあえず落ち着いてもらうためにも言う事を聞くのが一番だ。
「は、はい……えっと、これでいいですか?」
荷物を離れた位置に放る。
にも関わらず、依然マリアさんはサイキックガンをこちらに向けて掲げていた。





 ☆  ★  ☆  ★  ☆





「……何だ、食わんのか」
放送によりルシオもミカエルも生きていると判明して3時間以上が経過した。
放送後に連絡を取り隠れ家に選んだ民家にルシオを招き入れた俺は、現在居間で食事を取っている。
勿論食べているのは支給された微妙な味のコッペパンだ。
民家にあるもので何かを作って(ミランダに作らせて)もよかったが、毒物の類を混入されては困るからな。
「腹が減っては戦が出来ぬ、とまでは言わんが、戦闘に若干の支障が出る。
 俺やミランダに迷惑をかけぬためにも食える内に食っておけ」
そうとだけ言って、再びパンを口に運ぶ。


269 名前:希望を胸に、精一杯生希望(生きよう) ◆wKs3a28q6Q :2008/12/01(月) 07:05:24 ID:OvdUEtOG0
『ミランダを見捨てていく』という選択肢を、おそらくルシオは認めない。
だとすると、今後どうするか考え直す必要が出てくる。
別行動を取っても何とか一人で生き延びるくらいの実力がルシオにはあるだろうと思っているが、足手まといを守りながら生き残れると思うかと言われると首を捻らざるを得ない。
ミランダを守ってルシオが死にでもしたら、この数時間が無駄になる。
『結果的にルシオが死んだ』というならまだしも、『死にそうな状況に放り込んだら案の定死んでしまった』というのは避けたい。
ルシオの死をしったヴァルキリーの反応も確かに気にはなるのだが、ルシオという便利な駒をわざわざ捨ててまで知ることではない。
あくまで『ルシオの死』という最悪の結果になってもそれはそれで楽しみようがあるというだけのことだ。
「……ああ、分かってるよ」
分かっている人間の表情ではないな。
そう思ったが、わざわざ指摘をしたりなどしない。
ルシオが口にパンを運ぶのを眺めながら、現在玄関で見張りをしているミランダの事を考える。


270 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2008/12/01(月) 07:10:09 ID:QqW2PHN0O
時空剣士がんばれ超がんばれ

271 名前:希望を胸に、精一杯生希望(生きよう) ◆wKs3a28q6Q :2008/12/01(月) 07:14:29 ID:OvdUEtOG0

――ルシオを待っている間、民家は終始無言だった。
こちらに警戒心を持っているのだろう。デイパックを大事そうに抱えていた。
恐怖から言葉を失くしたというよりは、情報をこちらに渡したくないため敢えて会話を避けているというように見えた。
こちらとしても今後の方針をしっかりと考えておきたかったので、わざわざ話しかけたりはしない。
そうこうしている内に放送が始まり、ルシオとミカエルの生存を知った。
戦闘音が聞こえなくなった事を見るに、ルシオは上手くやったのだろう。
まだ近くにミカエルがいて姿を隠した状態だったら不味いと思い、5分ほど間を開けてから通信をすることにした。
そしてルシオと無事合流し、ミランダを生かしておく必要性が皆無になったのだが――
(キュア・ブラムスを受けた時と若干異なるものを感じたが、おそらく同様の魔術なのだろう……)
ルシオとの合流後、ミランダに支給品を見せるよう伝えた(俺が言っても警戒されるだけだと思いルシオに言わせた)際、ミランダはそれを頑なに拒んだ。
ミランダ曰く、俺達を信じていないわけではないが、大事なものが入っているので他人には見せられないのだとか。
切り札に成り得る支給品を隠そうという知恵があるだけ、無条件で他人を信じる愚か者よりは使えそうだ。
それになによりミランダには不思議な力がある。
俺達を攻撃する気がないと示すため見せてくれたあの祈り。
あれのおかげで先の戦いの傷は大分癒えた。
ミランダ自身はそのせいで疲労していたようなのであまり多用は出来なさそうだが、奴がいると非常に便利だと思われる。
あの治癒能力を考えれば、ミランダは生かしておいた方がいい。
少なくとも、ルシオと別行動を取る際に自分に同行させてまでわざわざ始末する必要はないだろう。
ということは、ミランダにはこの先さらに働いてもらわねばならない事になる。
今の内に休んでおいた方がいいだろう。
『放っておいても人数は減ってくれるだろうし、しばらくはミランダの疲労回復を兼ねて休息を取る』
それが先程俺の決めた当分の行動方針だった。
勿論、ルシオ達には後半部分しか伝えなかったが。


まだルシオが合流する前にミランダと決めた潜伏先のこの民家は、出入り口が二か所ある。
一か所はミランダのいる玄関で、もう一か所は台所にある。
二つとも鍵をかけられるようだったので今現在は施錠をしており、ドアを破壊されない限り侵入される事はない。
勿論、ドアノブを捻れば、鍵がかかっていることから中に誰かが隠れていると分かるだろう。
それでも、ドアを壊されれば物音で侵入者の存在に気付けるのだ。
施錠をせず、気付かぬ内に侵入されて暗殺されるより遥かにいい。
いざとなればもう一方の出口から撤退すればいいからな……
とはいえミカエルにだけは十分気を付けなくてはならない。
奴ならドアを破らずとも民家ごと俺達を抹殺できるだろう。
なので、ミカエルがこの民家に近付き次第すぐさま撤退できるように、玄関の覗き穴から外の様子を探る見張り役を立てる事にした。
それだけでなく、ミカエル以外の人間が民家に近付いてきたら一番近くの部屋に飛び込み、ドアを破壊し入ってきたそいつに不意打ちをする役目を負う。
ルシオは「こちらから不意打ちをして、相手が殺し合いに乗って無かったらどうするんだ」と言ってきたが、
「何かしら声をかけることもせずいきなり侵入してくる奴は、まず間違いなく殺し合いに乗っている」と言って説得した。


272 名前:希望を胸に、精一杯生希望(生きよう) ◆wKs3a28q6Q :2008/12/01(月) 07:16:10 ID:OvdUEtOG0
そんな若干危険な役目を引き受ける者以外は、基本的に休息を取る。
睡眠不足が原因で判断力の低下を招かぬよう、一人は睡眠を取ることにした。
さすがに二人寝るのは襲撃があった際困るので、一人は起きたまま適当に体を休める。
襲撃時の物音で飛び起きてから敵との対峙までの時間を多めに取るため睡眠を取る者は2階で、起きている者は見張り担当の者と共に極力早く襲撃者の対処に移る必要があるので一階の居間に待機する。
この布陣で残りの8時間ほどを乗り切り、ミカエルも移動したであろう時間――次の放送が終わって2時間程経ってからの予定だ――に行動を開始する予定だ。

最初の役割分担は、俺の打ち身を治したため疲労したミランダを先に眠らせ、ルシオには見張りの役目を頼んだ。
その際にミランダの荷物をチェックするつもりだったのだが……
どうやら思った以上に俺は警戒されているらしい。
2階のどの部屋にも見当たらないと思ったら、厠と思しき扉に鍵がかかっていた。
扉を引いた際、中から寝ぼけたような声で「もう交代ですか?」と言ってきたことを見るに、どうやらこの中で眠りについたらしい。
その場は「姿が見えないので心配しただけだ」と誤魔化しておいたが、警戒は強めてしまったとみて間違いないだろうな。
扉を壊して入ってしまえば逃げ場がないため成す術もなく殺されてしまうと言うのに眠っていたという事は、中にいれば安全だと思っているということだ。
ルシオに気付かれずに扉を破壊しミランダを殺害することはほぼ不可能なので、厠の中で殺される場合ルシオも俺と手を組んで殺し合いに乗っているという事になる。
『殺し合いに乗った奴が体を張ってミカエルから逃がしたりなどしない』といった理由からだろうか、とにかくミランダは少なくともルシオの事は『乗っていない』と思っていると見ていいだろう。

『ルシオを信頼している』ということから『ルシオとミランダは秘密裏に同盟を結び、優勝を狙っている』という可能性が生まれたが、これはすぐさま無いであろうと思考の外に追いやった。
確かに後から合流するという形を取れば繋がりを推測される事を避けられるが、見ず知らずの相手の信頼を得る際には一人よりも二人でいる方が有効だ。
顔見知りの俺を発見し別行動を取ることに決めたならともかく、あの時は俺が奴の背中を取った。
俺が奴に気付くより先に俺の存在に気が付き、別行動の旨を伝えてから俺の視界に入らぬ場所までミランダを行かせ、それから俺に背後を取らせる――そんなことはまず無理だ。
それに、最後の一人になるために同盟を結んだのなら、わざわざ危険を冒してミカエルの相手を引き受けるものだろうか?
ミカエルとも組んでいた、というのは100%ない。それだったらあの時俺を殺していたはずだ。ルシオとミカエルが組んでいたら、はっきり言って俺に勝ち目はなかっただろう。
とにかく、あの二人はおそらく殺し合いには乗っていない。
ルシオに関しては乗っていないと断言してもいいだろう。
もっとも、俺は乗っているので、ルシオ達が俺と敵対するかどうかは全くの別問題だが。

273 名前:希望を胸に、精一杯生希望(生きよう) ◆wKs3a28q6Q :2008/12/01(月) 07:25:15 ID:OvdUEtOG0
まあとにかく、ミランダは生かしておく価値がある。
とはいえ、あの女は俺の事を信用していない。
先程は己が乗っていない事をアピールするためのパフォーマンスとして傷を治してくれたが、今後はそうはいかないだろう。
ルシオが頼めばやってくれるかもしれないが、俺と二人きりの状況ではまずやってはくれまい。
というよりそもそも二人っきりの状況を良しとしないだろう。
ミランダを始末するためならそれっぽい理由をつけて俺達二人とルシオ単独というチーム分けを行うが、今後も利用していくつもりなら不信感を与える無理矢理な理由づけは避けた方が得策だ。
だが、戦闘能力が低そうなミランダをお人好しのルシオと組ませるのにも不安が残る。
足を引っ張り、ルシオを死に追いやるだろう。
やはり今後は三人で動くのがベストだ。
ただ、そうなると人数を減らすため参加者を殺す事が困難になってしまう。
このデメリットをどう補うか。それを考えねばなるまい。

「ヴァルキリーの心配をする気持ちも分からないではない。だが……ハッキリ言って、その心配は不要だと思うがな。
 あのヴァルキリーがそう簡単にくたばるはずがない。ヴァルキリーが命を落とす可能性より、俺達が先に死ぬ可能性の方が遥かに高いと思うぞ」
本音を言えばどこかで死んでくれているのが一番なんだがな。
残念だが、現実はそう甘くはないだろう。
ヴァルキリーならミカエルとでも平気で渡り合いそうだ。
彼女が1日を越すことすらできないとは、とてもじゃないが思えない。
「そりゃ、そうだけど……」
「まあいい。食事をとりながらゆっくり気持ちの整理をしろ。次は俺が眠らせてもらう」
ミカエル戦の疲労が残っていそうなルシオを先に寝かせるべきかと最初は考えていたのだがな……
それに寝過ごして放送を聞き洩らしたくはなかったので仮眠は放送後がよかったのだが、この分だと俺が先に眠った方が早そうだ。
食事を取って眠りにつくよう説得するのに時間を費やすぐらいなら、さっさと休息を取らせてもらう。
「今すぐ食事を終え、お前が眠ると言うのならば別だがな」
「ああ、いや、先いいよ」という覇気のない返事を受け、二階へと続く階段に足をかける。
視界の端に、玄関の覗き穴から外の様子を窺っているミランダの姿が映った。
相変わらず、大事そうにデイパックを抱えている。
(ふん、まあいい……何が入っていようと関係ない。油断せず、牙を剥いてきたら始末するまでだ)
ミランダに倣い厠で寝ようか迷ったが、寝違えでもしたら洒落にならないので素直に和室で寝ることにした。
ルシオもいることだ、仮にミランダが乗ってるとしてもまだ襲われはしないだろう。


(阿衣……)
生前の頃を思い出す、畳の匂い。
倭を感じる一室で、俺は仮眠を取ることにした。
ゆっくりと瞳を閉じて、世界で一番大切な人を思い描く。
――放送で言っていた『ご褒美』とやらで、もしかしたら再び阿衣と共に生きられるようになるかもしれない。
(俺は別に、多くを望むわけじゃない)
ただ、生還後にエインフェリアとしてでなく、人間として――阿衣の兄として再び生きる。
それだけでいいのだ。
それだけで俺は満足できる。
(もしも再びお前とともに生きられるなら、今度は――)
今度は、道を誤らない。
そう心に誓いながら、俺は夢へと落ちて行った。





 ☆  ★  ☆  ★  ☆






274 名前:希望を胸に、精一杯生希望(生きよう) ◆wKs3a28q6Q :2008/12/01(月) 07:29:33 ID:OvdUEtOG0
「いや〜、それにしてもビックリしちゃいましたよ」
へらへらと笑いながらクレス君が口を開く。
ビックリしたのはこっちなのだが、そのことをわざわざ口には出さないでおいた。
うっかり彼にツッコミを入れようものなら、真面目な情報交換の場がグダグダなコントになりかねない。
「でもまあ、よかったじゃないですか。ようやく仲間も出来ましたし!」
その仲間が――正確には仲間かどうか怪しい少女が――目下の問題なのだが。
どうやらクレス君は彼女に対し警戒心を持っていないらしい。
無理矢理立ち直った反動か、色々と焦りすぎてるように思える。
『信頼出来る仲間を作る事』と『疑いもせずポンポン仲間を増やす事』は別物なのだが……
とはいえ、クレス君の緊張感に欠けた珍プレーのおかげで情報交換に移る事が出来たのも事実だ。
一概に悪だとは言い切れないのかもしれない。

「はい。私もお二人に会えて嬉しいです」
目の前の少女・ミランダ。
あの時サイキックガンを向けられてもなお、デイパックを手放そうとはしなかった。
後ろにいたミランダの存在に気が付いたクレス君が、殺し合うつもりはないとの発言を聞き勝手に仲間に引き込んだため有耶無耶になってしまったが、
デイパックの中身を見せてもらわないわけにはいくまい。
ましてや私達はまともな武器がサイキックガン一丁だ。
武器を所持しているのなら是非とも譲ってもらいたいところである。

「それで……貴女はミカエルを名乗る男に襲われたのね?」
適当な民家に入って始めた情報交換で最初に得たのは、ミランダを襲ったというミカエルの情報だった。
炎を使うということ、武器は持っていなかったということ、そして楯を所持していたということ。
これらの情報を得る事が出来た。
楯は何故か腹に括りつけて鎧代りにしていたらしい。
とにかく、今後ミカエルに会った際この情報が役立つことは確かだろう。
「はい……間違いなく、彼は殺し合いに乗っていました」
「それにしても……よくそんな化け物から逃げられたわね」
もうすでにミランダの事を信じてしまっていそうなクレスに代わって牽制する。
仮に嘘の情報があった場合、彼女は取り押さえた方がいい。
逆に納得の出来る理由を言ってもらえたら、下手な疑心を抱き続けなくて済む。
――先程の惨劇の時のように。
ボーマンからまともに情報を引き出さなかった結果が、さっきの惨状を作り上げてしまったのだ。
ボーマンが黒と分かっていたらアーチェは死ななかったし、白だと分かっていたら悩むことなくチェスター君を説得できてたかもしれない。
きちんと納得がいくまで情報交換していたら、事態は好転していたはずなのだ。
いずれにせよ、疑心は残すとロクな事にならないだろう。
クレス君は相手を信じ切る事で疑心を絶つつもりのようだが、それでは騙し討ちに対応できない。
大事なのは、疑うこと。
まずは最初は疑って、疑問をどんどん問い詰める。そして、納得が出来たら相手の事を信用する。
そうでなくてはならない。
そうでなくては、仲間を守る事はできない。

275 名前:希望を胸に、精一杯生希望(生きよう) ◆wKs3a28q6Q :2008/12/01(月) 07:32:40 ID:OvdUEtOG0
「あ、はい、それなんですが、私――仲間がいるんです」
「「…………え?」」
不覚にもクレス君とハモってしまった。
適当な民家での情報交換をあっさり飲んだため、てっきり待ち合わせの約束はないものだと思っていた。
それに銃を突き付けた時も第三者が介入する様子はなかったため、仲間はいないものだと判断していたが……
待ち合わせの約束もなく、傍にもいない仲間という事だろうか?
だとすると――
「ミカエルとの戦いではぐれた、って所かしら?」
「ちょ……マリアさん!」
私の言いたい事が分かったのだろう。慌ててクレス君が止めに入る。
『ミカエルとの戦いで仲間とはぐれ、その後彼女はミカエルから逃げ切った』
それが正解だとすると、その仲間は十中八九ミランダを逃がすためにその命を落としている。
酷だが、そのことを教えねばならないだろう。
あの時のクレス君のように、予期せぬ名前が放送で呼ばれ自分を見失われても困る。
先に死を教えておけば、少しはショックが和らいでくれるかもしれない。
それに、事前に動揺しないよう言っておいたクレス君は、放送後ショックで一時呆然としてしまったものの、何とか立ち直ってくれた。
仲間の死に動揺しないよう言っていなかったチェスター君は、予想外の事態に感情をコントロールできず走り去ってしまった。
『事前に言っておくことは効果がある』とまで言ってしまうのは自惚れだと思うが、言わないよりは言った方がいいんじゃないかとも思う。
もう残りの人数も少ない、打てる手は惜しみなく打っていこう。
仲間の死に動揺しないよう言い聞かせてから、仲間の死をきちんと認識させる――これが現段階で私の思い付くベストな行動だ。

「はい……あ、でも、ちゃんと合流できましたよ。今は少し離れた民家にいます」
「え、あ、そうなんだあ〜。やったじゃないですかマリアさん! 仲間が一気に増えましたよ!」
……と思っていたのだが、どうやら前提からして間違っていたようだ。
ミカエルとの戦闘後、ミランダはきちんと仲間と出会えたらしい。
まあ、確かにクレス君の言うように、仲間に出来る人物が生きているならそれに越したことはない。
ここは素直に喜んでおく事にしよう。

276 名前:希望を胸に、精一杯生希望(生きよう) ◆wKs3a28q6Q :2008/12/01(月) 07:38:08 ID:OvdUEtOG0
「でも……仲間がいるならどうして一緒に来なかったの?」
「それは……その、勝手に隠れ家を抜け出して来たからです。
 見張りをしていたら遠くにお二人の姿を発見して、見失わない内に追いかけないとと思い、書き置きだけして慌てて家を飛び出して来たので……」
見張りが居なくなって仲間は困っているんじゃないだろうか。
そう思うも、言っても仕方がないのでわざわざ口に出したりはしない。
警戒はしているが、別に敵対したいわけじゃないのだ。
極力仲良くしていきたいとは思っている。
余計な事は言わないに越したことがないだろう。
「次の放送後くらいに戻れば大丈夫だと思います。お二人とも、お強いですから」
「ん? 二人? それって僕達じゃなくて君の仲間の事、だよね?」
「はい。ルシオさんと洵さんと言うんですが……お二人のお知り合いでしょうか?」
「いや……僕は知らないな。マリアさんは?」
ジュン。
ルシオ。
あいにく、どちらも聞いた事のない名前だ。
ほんの少しだけ、ミランダの仲間に自分の仲間が混ざっている事を期待していたのだが、やはり現実はそう甘くないらしい。
「残念だけど……」
「そうですか……でも、きっとすぐに仲良くなれると思いますよ。ルシオさんはとても親切な方ですし、ジュンさんも無口ですが良い人です。
 こんな酷い状況下で、同じ志を持つ者が出会えた――きっと私達の出会いは運命なのでしょう。神様も、そうおっしゃると思います」

「――神様、か」
クレス君の顔が、一瞬だけ陰りを見せる。
その陰りを、ミランダも私も見逃さなかった。
「どうかされましたか?」
なんとなく、彼の表情が陰った理由が分かった気がした。
先に逝った仲間を連想させる単語を聞いたら、私だってああなってしまうかもしれない。
無論、それが何かよくない事に発展するかもしれないので、顔に出さない努力はするつもりだが。
それでもきっと、気分は沈んでしまうだろう。
「ああ……僕の大切な人も、よく神様にお祈りしてたなって思ってさ……」
誰の事かは分からない。
ただなんとなく、最初の放送で呼ばれ間接的にクレス君が大怪我をする原因になった人の事じゃないかなと思った。
「クレスさん……」
「それにしても、ミランダはすごいなあ〜! お祈りで傷を治しちゃうなんて!
 ミントも法術を使ってたし、僕も神様を信じていれば怪我を治せる気が(けが)してきたぞ!」
心配そうに声をかけられ、慌てたようにクレス君は笑顔を作った。
だが、これはやはりあまり褒められる傾向ではない。
『色々な感情を押し込めて、明るく振る舞う事で何とかそれを誤魔化していく』
確かに、最後までやり通せるならそれもありだ。
だが、全てが終わる前に限界が来てしまったら――負の感情を抑えきれなくなってしまったら、押さえつけてきた反動で今度こそ再起不能になってしまうかもしれない。
発狂とまではいかなくとも、無力感から自暴自棄になってしまったり、自責の念から自害してしまったりする可能性は少なからずある。
そうさせないためにも、私がしっかりしなくては……

277 名前:希望を胸に、精一杯生希望(生きよう) ◆wKs3a28q6Q :2008/12/01(月) 07:46:51 ID:OvdUEtOG0
「動機はともかく、神を信じる気持ちは――」
「……お話が盛り上がってるところ悪いんだけど、話を情報交換に戻してもいいかしら?」
本当ならゆっくり親睦を深めたいところだが、生憎そうもいかないのだ。
確かにミランダはクレス君と私の傷を少しだけだが癒してくれた。
その事で彼女は敵意がないことをアピールしてくれ、またクレス君もミランダの事を完全に信頼するに至った。
私も、正直言ってミランダの事を『殺し合いには乗っていない』と思い始めている。
戦闘の意思があるならわざわざ治療なんてしないし、デイパックの中身を隠そうとするなんて露骨な真似は避けるだろう。
理論的に考えれば、ミランダは白だ。

だが――ボーマンの存在のせいで、未だに私はミランダの事を疑ってしまう。
ボーマンもクレス君を治療した。
そして、爆発する薬品を薬と偽りチェスター君に持たせた疑いが彼にはある。
つまり、『傷の治療をしてくれる=殺し合いには乗っていない』という図式が成立するとは限らないのだ。
勿論ボーマンの件も所詮は『疑いがある』だけであって、黒だと断言はできていない。
黒だと仮定すると不可解な点が出てきてしまうし、白だと仮定してもやはり納得のいかない部分が出てきてしまう。
それらの疑問を解消してくれそうな要素はいくら記憶を掘り返しても見つからないし、当分ボーマンの白黒をハッキリさせることはできないだろう。
この判断に失敗は許されないのだ。確固たる証拠もなく勘だけでは判断を下せない。
ミランダの件も同様だ。
私達の治療をするというパフォーマンスが何ら意味をなさないとすると、ミランダの評価は『保留』となってしまうのだ。
今のところ、彼女を信頼出来そうだという根拠は治療してくれたことぐらいなのだから。
そのうえ、殺し合いに乗っていると思えるような要素もほとんどないときてる。
せいぜいが意固地になって隠しているデイパックの中身くらいか。
何にせよ、ミランダが乗っているのか否かを断言できる根拠はない。
正直言って非常に厄介な状況である。
何とか彼女が乗っているのか判断出来る材料を見つけないと……

そんなわけで現段階ではまだミランダを信頼できないため、今はいつ牙を剥かれても大丈夫なように常にサイキックガンを手元に置いている。
これなら例え放送中に不意打ちを受けても素早く相手を撃ち抜けるだろう。
……出来る事なら、こんなもの使わずに済んでほしいが。

「私達はこの村に来る前に神社で一度襲われているわ。放送を聞いてショックを受けた所を襲ってきたりと油断のならない相手よ。
 話し合う気もないみたいだし、容赦なく襲ってくるから気を付けて。特徴は長い黒髪を束ねた髪で、独特の衣装を着ているわ。
 武器は剣と、それから刃先が飛び出すかわったナイフよ」
ミランダが言い出さなくとも、最初から放送の後までミランダの仲間とは合流しないつもりでいた。
というのも、そのアジトに行く途中で放送が始まる可能性があったからだ。
襲撃の可能性が高い場所で放送を聞く行為が如何に隙だらけなのかは、すでに経験済みである。
その放送でショックを受けようものならば、殺してくれと言わんばかりの状態になってしまうだろう。
次の放送を聞き終え、落ち込んだとしてもキチンと立ち直ってから移動するのがベストだ。
無論、ショックを受けないならそれに越したことはないが。

「……どうかした?」
ミランダの表情が、一瞬だけ強張った気がした。
「いえ……何でもありません」
もしかして、殺し合いに巻き込まれる以前の知り合いか何かと特徴が一致したのだろうか?
その辺の事とデイパックの中身については後々聞き出そうと思っているが、まずはこちらの持つ情報から話していこう。
それで何とかミランダの警戒心を和らげ、出来れば自主的にそれらの情報を提供してもらいたい。
(いい加減首輪の解析を始めないといけないわね……そのためには首輪のサンプルがほしいんだけど……)
少しだけ心が逸る。
上手くいけば――ミランダが殺し合いに乗っていなければ――放送の後に5人のチームが結成できる。
そうすれば戦闘や仲間探しを仲間に任せ、首輪の解析に専念することもできるのだ。
(まだ間に合う。まだこの殺し合いは止められる――!)

278 名前:希望を胸に、精一杯生希望(生きよう) ◆wKs3a28q6Q :2008/12/01(月) 07:52:49 ID:OvdUEtOG0





 ☆  ★  ☆  ★  ☆





「洵! 洵!」
ドタドタと音を立て、階段を上ってくる音がする。
おかげで部屋に入られる前に目が覚めてしまった。
「どうした……何があった?」
これだけ慌ただしく駆け込んできたのだ、交代の時間を告げるだけでは終わるまい。
とはいえ、襲撃の知らせなら「逃げろ!」なり「敵襲だ!」なりの言葉が続いていただろう。
それに敵が来たのなら階段を上ったりせず下で戦闘しているはずだ。
少なくとも、襲撃絡みのトラブルではない。
だから慌てずゆっくり起き上がり、ルシオに問うた。
「いないんだ……」
「いない、だと?」
「ああ……ミランダがいないんだ!」
……やれやれ、いきなり予定が狂ったか。
しかし、今になって逃げ出すとはな……さすがに予想出来なかった。
まあいい。居てくれたら有難かったが、居なきゃ居ないで当初の計画に戻るだけだ。

「そろそろ交代の時間だから玄関に行ったけど誰もいなくて……」
「……デイパックはやはり持って行ってたか?」
「あ、ああ。鍵も開いてたし、殴り書きで『少し出かけます』ってメモが置いてあったから、自分から外に出たんだと思う。
 ミカエルや洵の言ってた二人組もいるかもしれないし、危険だから早く探さないと!」
ミランダを探す、か。やれやれ、そんなことだろうと思ったよ。
「手放しに賛成は出来んな。出て行ったのにも何らかの理由があるのだろう。
 それにハッキリ言わせてもらうが、今すぐ追うのは得策ではない」
「でも……!」
「……仮に戻ってきた場合、入れ違いになる」
利用価値があることだし、ミランダの捜索は反対ではない。
無理をする気はないが、少しくらいなら付き合ってもいいだろう。
見張りの仕事すら満足できないという点を考えると、このまま斬り捨ててしまうのも手だとは思っているが。
とりあえず、無いとは思うがミランダが誰かを連れて来てここを襲撃するという可能性も0ではないからな……放送後に移動をするのは賛成だ。
俺自身はすでに休んだ後だしな。ルシオさえ問題ないのなら、そのまま村を出たっていい。
それはさておき、ミランダの探索時にどうすべきか……
手分けして探す事を提案し、さっさと村を離れ人数減らしの作業に移るか。
はたまたミランダをきちんと探し三人で改めて行動するか……
襲撃される可能性を考えると、別行動を取らず二人で探しまわった方がいいという可能性もある。
その辺をどうするか、決断しなくてはいけないな。
「だからもう少し待て。行動を起こすとしたら――放送の後だ」
時計に目をやりそう伝える。
放送まで、あと30分――





 ☆  ★  ☆  ★  ☆






279 名前:希望を胸に、精一杯生希望(生きよう) ◆wKs3a28q6Q :2008/12/01(月) 08:00:09 ID:OvdUEtOG0
誤算だった。
今までが比較的順調だったためか、こんな基本的な可能性に気が付かなかったなんて。
少しばかり――いや、かなり迂闊だった。
このままだと、神に見捨てられてしまうかもしれない……



ミカエルに襲われてしまったのは不運だったが、それ以降は順調だった。
祈りの力で傷を治し、ルシオ達に取り入る事に成功。
洵はまだ疑っているようだが、問答無用で私を殺すというつもりはないようなので、それほど問題視することはないだろう。
覗き穴越しに人影を見つけたので、書き置きを残し後をつけた。
どうやら気付かれたらしく途中で銃を向けられてしまうも、一緒にいたクレスのおかげで無事チームに入り込めた。
クレスは勝手にこちらを信頼し、それにつられて疑心を持ちながらもマリアが信用してくれる。
この流れはルシオ・洵組の時と似ているように思えた。
とにかく、クレスやマリアをルシオ達と引き合わせる事に成功したのだ。

(これで、また一歩神の御心に近づけましたね)
放送後の合流が成功すればこれで4人。
今何人残っているか分からないが、そこそこの人数じゃないだろうか。
とはいえ、欲を言えばその倍の8人は欲しいということもあり、まだ爆弾は使わない。
いきなり4人を殺して護衛を失うのは愚かにもほどがある。
ミカエルのような強力な殺人者もいることだし、仲間の数は可能な限り多くしたい。

(……大丈夫。おそらくマリアさんの意識はデイパックに向いているはず)
時限爆弾とパニックパウダーだったら、時限爆弾の方が価値のある支給品だと思っている。
パニックパウダーと違って、時限爆弾はその威力でパーティー全員を一瞬にして肉塊に変える事が出来るのだから。
だがしかし、時限爆弾は隠し持つ事が出来ない。
サイズからして衣服に隠す事は出来ないし、なにより戦闘中うっかり爆発でもしようものなら大変だ。
そのため、仕方なく時限爆弾の方を囮に使う事に決めた。
時限爆弾はデイパックに入れ、パニックパウダーは洋服の中にこっそりしまう。
デイパックの中身を意地でも見せたくないということをアピールすれば、周りの注意はデイパックの中身に行く。
少なくとも「身体検査をして危険なアイテムを所持していないか確かめよう」などという発想には至らないだろう。
調べられるとしたら、デイパックの中だけのはずだ。
デイパックの中身が見られた時の言い訳も勿論用意してある。
「時限爆弾を手にした相手に裏切られ、戦闘中に敵と一緒に吹き飛ばされるんじゃないかと思って怖かった」というのを、意地でもデイパックの中身を隠し通そうとした理由にする予定だ。



そう、ここまでは完ぺきだったのだ。
すっかり忘れていた作戦の穴――『自分以外にも殺し合いに乗った者がパーティーの中に混ざっている』という事態に気が付くまでは。
「特徴は長い黒髪を束ねた髪で、独特の衣装を着ているわ。武器は剣と、それから刃先が飛び出すかわったナイフよ」
どう見ても洵です。本当にありがとうございました。
(よりにもよって、このお二人を襲っているなんて……)
徹底して猫を被っていたわけではないらしく、洵はクレス達の前で普通に殺人者の面を出したらしい。
そのせいで作戦は御破算だ。
4人を引き合わせて集団を作る事が出来なくなった。
これでクレス達さえ襲っていなければ、寝首を掻かれぬよう注意しながらもパーティーへの潜伏は黙認し、予定通り大集団を結成したのに。

よりにもよってクレス達を襲っていたせいで、放送の後どうするのか考えないとならなくなった。
当然だが、二人を洵に会わせるわけにはいかない。
纏めて参加者を殺すため、また終盤まで身を守ってもらうために折角潜り込んだパーティーが、勝手に崩壊してしまう。
それは避けねばならない。
(とは言え、一体どうすればいいのでしょうか……)
正直何も思い浮かばない。
適当な民家に案内して「あれ、いない。ここにいたはずなのに」と言ってしまってもいいが、嘘がバレた時にどうにもならなくなってしまう。
それよりも、いっそ諦めてしまおうか。
正直に案内して、戦わせる。
騙されていた可哀想な犠牲者として、勝ち残った側につく。
極力避けたい形ではあるが、最も現実的な案にも思える。
さて、一体どうするべきか――

280 名前:希望を胸に、精一杯生希望(生きよう) ◆wKs3a28q6Q :2008/12/01(月) 08:06:04 ID:OvdUEtOG0



現実は非情である。
ゆっくり思案する時間すら与えてくれない。
時刻は丁度24時。
一日が終わり、そして3度目の放送が始まろうとしていた――





【F-02/真夜中】
【洵】[MP残量:100%]
[状態:腹部の打撲、顔に痣、首の打ち身:戦闘にはほとんど支障がない]
[装備:ダマスクスソード@TOP、木刀]
[道具:コミュニケーター@SO3、スターオーシャンBS@現実世界、荷物一式]
[行動方針:自殺をする気は起きないので、優勝を狙うことにする]
[思考1:出会った者は殺すが、積極的に獲物を探したりはしない]
[思考2:放送を聞く]
[思考3:ルシオを使ってレナスを利用もしくは殺害]
[思考4:ゲームボーイを探す]
[思考5:ミランダをどうするか考える]
[現在地:平瀬村の民家A(表札に『磯野』と書かれている民家)内]

【ルシオ】[MP残量:100%]
[状態:軽い疲労、6時間何もしなかったことによる軽度の焦りと軽度の不安]
[装備:アービトレイター@RS]
[道具:コミュニケーター@SO3、荷物一式]
[行動方針:知り合いと合流(特にレナス)]
[思考1:放送の後、ミランダを探しに行く]
[思考2:平瀬村で仲間の詮索]
[思考3:ゲームボーイを探す]
[現在地:平瀬村の民家内]
[備考]:※コミュニケーターの機能は通信機能しか把握していません
    ※マリアとクレスを危険人物と認識(名前は知りません)

281 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2008/12/01(月) 08:08:48 ID:q7odPV/GO
試演

282 名前:希望を胸に、精一杯生希望(生きよう) ◆wKs3a28q6Q :2008/12/01(月) 08:10:46 ID:OvdUEtOG0
【クレス・アルベイン】[MP残量:30%]
[状態:右胸に刺し傷・腹部に刺し傷・背中に袈裟懸けの切り傷(いずれも塞がっています)、HPおよそ30%程度、
    何も出来ていない自分に対する苛立ちと失望(軽度)、負の感情を隠すために若干ハイテンション]
[装備:ポイズンチェック]
[道具:なし]
[行動方針:皆を救うためにルシファーを倒してゲームを終了させる]
[思考1:平瀬村を捜索し、武器(出来れば剣がいい)や仲間を集める]
[思考2:放送の後、ミランダの仲間と合流し今後の話し合いをしたい]
[思考3:チェスターが仲間を連れて帰ってきてくれるのを待つ]
[現在位置:平瀬村の民家A(表札に『中島』と書かれている民家)内]

【マリア・トレイター】[MP残量:60%]
[状態:右肩口裂傷・右上腕部打撲・左脇腹打撲・右腿打撲:戦闘にやや難有]
[装備:サイキックガン:エネルギー残量[100/100]@SO2]
[道具:荷物一式]
[行動方針:ルシファーを倒してゲームを終了させる]
[思考1:平瀬村を捜索し、武器(出来れば剣がいい)や仲間を集める]
[思考2:ミランダを信用すべきか否か決めかねている]
[思考3:チェスターが仲間を連れて帰ってきてくれるのを待つが、正直期待はしていない]
[思考4:移動しても問題なさそうな装備もしくは仲間が得られた場合は平瀬村から出て仲間を探しに行くつもり]
[現在位置:平瀬村の民家B内]

【ミランダ】[MP残量:0%]
[状態:正常]
[装備:無し]
[道具:時限爆弾@現実、パニックパウダー@RS、荷物一式]
[行動方針:神の御心のままに]
[思考1:どうしようか考える]
[思考2:洵とルシオ、もしくはクレスとマリアを利用して参加者を集めたい]
[思考3:直接的な行動はなるべく控える]
[思考4:参加者を一箇所に集め一網打尽にする]
[現在位置:平瀬村の民家B内]

※ミランダはクレス達を目撃してからしばらく二人をつけていました。
 途中で気付かれたものの、しばらくは移動していたので、ルシオ達の潜伏する民家Aと現在ミランダ達のいる民家Bはそれなりの距離があります。

283 名前: ◆wKs3a28q6Q :2008/12/01(月) 08:13:18 ID:OvdUEtOG0
バイサル出てヤバいかと思ったけど、間をおけば意外とすんなり書き込めるようになってビックリだ……

そんなわけで投下終了いたしました。
長期間に渡り無断で予約を延長し、キャラクターを独占していてすみませんでした。
原作知識に富んだ方も増えているようですし、「ここちょっとおかしいな」ってところがあったら指摘して下さると助かります。

支援して下さった方、ありがとうございました!

284 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2008/12/01(月) 12:36:21 ID:q7odPV/GO
投下乙!乙!
いやーミランダが出ていくとは予想外だった!
このまま色々とひっかき回して欲しいな。
あと表札の名前ワロタw

そして…クレスは…もうどうしようもない…

285 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2008/12/01(月) 17:26:28 ID:pQbTGM9vO
だがテイルズロワでヤク中殺人鬼にされたのに比べれば、遙かにマシな扱いに思えてしまうのは何というか……

まあ、今のクレスも危険な兆候があるが。


しかしこのクレスが今のヅラムスと会ったら、どんな絡み方をしてくれるか楽しみだ(お笑い的な意味で)。

286 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2008/12/01(月) 17:39:21 ID:QqW2PHN0O
>>285
それかなりみたいwww
クレスとヅラムス様の絡みみたいね(笑)
もぅ収集つかなくなりそう(笑)

287 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2008/12/01(月) 20:21:08 ID:uNnbUvDdO
マリアさんが可哀想だろw
ツッコミ疲れで過労死させる気か

288 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2008/12/01(月) 20:55:25 ID:k3o3Rlh+0
どうしてこんなになるまで放っておいたんだ!
 三           三三
 ミント→/;:"ゝ  三三  f;:二iュ  三三三
三   _ゞ::.ニ!    ,..'´ ̄`ヽノン ←マリア
    /.;: .:}^(     <;:::::i:::::::.::: :}:}  三三
  〈::::.´ .:;.へに)二/.::i :::::::,.イ ト ヽ__
  ,へ;:ヾ-、ll__/.:::::、:::::f=ー'==、`ー-="⌒ヽ <頑張らファイト(ないと)いけませんもんね(笑)
. 〈::ミ/;;;iー゙ii====|:::::::.` Y ̄ ̄ ̄,.シ'=llー一'";;;ド'
  };;;};;;;;! ̄ll ̄ ̄|:::::::::.ヽ\-‐'"´ ̄ ̄ll


289 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2008/12/01(月) 21:37:04 ID:dhckZENJO
>>283乙!

クレス舌好調すぐるw
しかしこの後難しそうな感じだが、職人さんの腕次第ではかなり面白い事にできそうな予感。
絶妙なリレーを果たした>>283に改めて乙を!

290 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2008/12/02(火) 00:39:36 ID:rn3z+4340
>>283
投下乙、時空剣士もいろんな意味で乙

細かいところで本当に申し訳ないんだけど、1点ほど
>>271の、キュア・ブラムスを受けた時と〜の部分、正しくはキュア・プラムスです
キュア・ブラムス……想像したら恐ろしいことになってしまった
よい子のみんなは想像しちゃいけないぞ!

291 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2008/12/02(火) 00:51:23 ID:FaUUAlA60
いっその事本当にマリアが時空剣士をズガンすれば良かったのにw
新作GJ!
とりあえず穏便に二組が合流するには「野球しようぜ!」って言えばいいと思うよ!

俺も一つだけ。
サイキックガンってスタンガンだよね?
何かこれだけ見ると実弾放ってるように見えるけど、そういう事も可能なの?
マリアがアルティネイション使えばできそうだけど。
SO2やったこと無いから分からないんだ。

292 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2008/12/02(火) 01:18:10 ID:JQ70Ii/YO
>>290

(首にかけていた携帯電話型の変身グッズを掲げて)
ブラムス「プリキュア・メタモルフォーゼ!」

(ブラムスが全裸になりながら光り輝き、格闘魔法少女のコスチュームをまとう)

ブラムス「弾ける血しぶきの香り――キュアブラムス!!」
(ムキムキの筋肉のせいで、スパッツがピチピチ)

日曜朝8時半にテレビ朝日系列にチャンネルを合わせると上記のような光景が拝めるわけですね分かりm(ry

293 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2008/12/02(火) 02:48:21 ID:edmBEYlt0
>>291
【サイキックガン】
使い手の精神力をエネルギーにして放ち敵を攻撃する小型の銃

銃らしい。ただ、ゲーム中のチサトの攻撃はどの武器を使っても蹴り
エネルギーにして放つって辺り、使い方しだいで銃にもスタンガンにも出来るって解釈でいいのかな?

294 名前: ◆wKs3a28q6Q :2008/12/02(火) 11:23:40 ID:oVjOlnus0
>>291
チサトが必殺技『10万ボルト』にて一応電撃を飛ばしてます
チサトは派手に電撃をばらまいてました(あの当たり判定だとどう考えてもクレスに当たる)が、
サイキックガンは接近武器としても使えるので、電撃の量は調節できるのかなと解釈し、当たり判定を狭めた状態で発射させました
確かにレーザー形状で発射したシーンはなかった記憶がありますので、まずいようなら修正します

MPが減ってないのは完全にミスです、修正します

295 名前: ◆wKs3a28q6Q :2008/12/02(火) 11:34:23 ID:oVjOlnus0
……と、書いてから気が付いたけど、あれサイキックガンの性能じゃなくてチサトが別の電撃発生アイテムを装備しているだけの可能性もあるんですよね
外見が銃なら向けるだけで威嚇になりそうですし、発射シーンは削除、それにともない若干のセリフ変更の方向で修正したいと思います

296 名前: ◆wKs3a28q6Q :2008/12/02(火) 23:08:16 ID:oVjOlnus0
連投すみません
見落としていましたが、>>290のブラムスも修正します

ところでテンプレ>>6の【修正に関して】に修正期限の項目がないんですが、そろそろ追加した方がいいんじゃないかなと思います
今のところ私以外の方はほとんど修正不要で通しだったので必要ない感じでしたが、そろそろ終盤ですし在るに越したことはないんじゃないかと

297 名前: ◆wKs3a28q6Q :2008/12/04(木) 07:52:23 ID:lhxRZb0N0
したらばの方に該当箇所の修正版を投下しました
問題がないかの方のチェックをお願いします





                  ____,イヽヘヘヘ
                 //:::::::l_/ / / /
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_(二フニニ:-=ニ:::::/:::::::::::::::Σ` ``ヽ\i::/j/     乙 ̄:::: ̄:::`ヽ::::::::\:::>
(二ニフ    ,:'::::::::::::::::::::斤'      、 ' /,/   i`Yヾ:::、:::::::::::::\:::::::\
ゝ‐‐-く   /:::::::::::::::::/:;メ ``ヽ ヽ,ヽ   /  _,.、- l N::::::;>、:::::::::::::ヽ:::::::::
 `ーァ-'  〃:::::::::::ィ'´_ヽi    、   〉 く./ _,,    ヽヾ/r;'´\::::::::::::::::::::
  `´ヽ  /,::::::::::::∧く ) | ,ィニ¬、_ ヽ、 r'   _,. ‐;=-、  | i_!_}:/:::::\:::::::::::::
      ヽ イ::::::::::::;:::ヘ 辷| ヾt:'tテ=≧′Yニ,r;tデァ'´   !Kノ /::::::::::::::\:::::::
   ヽ |::::/i:/l::::::::ヽ_,!     /゙ `!  f´ i\_     ,':|` /:::::::::::::::::ヽ::\:
   ヽ|:/,″|::::;::::::::::|^:,  /  ;  ;   `ヽ、  _/ ,'ト:'::::::\:::::::::::::ト、|
   1  |:1::::::::::l ',    _   _       i  ; |__::::::::::::::ト、::::::::l
         ヽ l/|::_:: -ハ ',   ⌒='^      ,'  /:|:::::T\::| ヽ::::l
          ヽ \|/ ヽ   :、.-ー:- ‐ 、,_     /::|::::::l,ィ ゙ヽ }::トゝ
             ヽ    ヽ  \   - ' ̄`ヽ.    /!:::ヽ∨{_  
            ヽ    ヽ  \         ,、 '´:::::::::::::l,ィ!
             ヽ   ヽ   |rニ= -‐≦-r‐ ;ィ:::::::::::::l⌒) " 
            r ̄ヽ    /:::| |:::::::::::::::::::::>、ヽ:::::::/r'!
            (_r、ヾ`ー--Oゝ:::::l ト、:::::::::::::ノ ハ レ⌒ヽ::':,
             フ ̄ゝ、::::::::::::::::::ゝヽ`二 ̄ ノ /    l:::::',
            `ー-r、_「'ーr‐┐|  ̄二ヽ、-- く -‐- /:::::::i.
                `^ヘ‐‐':::ヽ  __ニゝi   }-‐--、\::::!
                  ヽ:::::::::::l     レ二ヽ、  ヽ/:::!
                    \:::::l、 _,.イ|二ニニヽ、  ハ::!
                     ヽ:/フ!  l ヽ     ヽ/ヽ リ
                      { / ヽ、r‐'         /
                      ヽ!            {
                        }            `、
                       ノ       j      !

298 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2008/12/04(木) 07:54:15 ID:lhxRZb0N0
                   ,. <_    ,....、  ___    ノヽ
                  /   ` ̄´/ r‐、ヽ´-‐ヽ-‐'   |
             __,. --/        | l  `´。O l |   __j

        _______r'´:::::::::::(         ヽヽ、   / /_,.-'"フ::::|
   r' ̄二ニヽ、:::::::::::::::::::`ー-、__       \ヽ_-'シ´:::::/{:::::::{
    (⌒! {⌒)____ゝ、:::::::::::::::::::::::::::` ̄ ̄ ̄ ̄´:::::::::::::::::/ヽ ̄!::::::i
   /´ ー〈 ̄{__r=r-ヽ、:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::;:-r'`ヽ(⌒^´:::::::!
  ヽニ二丶::::::::::::フ-‐>、:::::::::::::::::::::::::::::::;: -r'iへ!__,ゝ___ノ::::::::::::::::::!
      } へ:::::ハ___)_ハ ` ̄フー--r'´ ̄7____j  {⌒ー---r、____:::::::l
      `ー-/ ̄`ヽ、(___r'⌒)/  レ‐‐'´::::::::`ー'´ ̄ ̄`ヽ!/‐、}`ヽト、
        /      \:::::::::::::`ー':::::::::::::::::::::::::l:::::::::::::::::::::::::::::(_r‐、ゝ\
       /        ヽ::::::/--、_::::::::::::::::::::l::::::::::::::::::::::::::::::::ハヽー‐'`!
     /          !/ / r‐、「 ̄にー-!:::::::::::::::::::::::::::::::ハ ヽ____)
     /          /` ̄`ー`ー--'`)___,rト、:::::::::::::::::::::::::/ `ー'´
   ハ         /             l `ー-----‐''7
 /ヽヽ      /                 !         /
´:::::::::ゝニヽ、  /                l        ,'



修正箇所が多発したお詫びにAAでも作ろうかと思ったものの、予想以上に難しかった。
今は反省している。
字数オーバーなうえにおもっくそズレてやがるぜ畜生・・・
書き込みのボックス内じゃズレてなかったのに・・・!

299 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2008/12/04(木) 12:54:10 ID:eNcjY2yJO
>>297-298
ミトラの聖水吹いたwwwキュアブラムスwwwwwww

何にせよ、修正乙なんだぜ。

300 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2008/12/04(木) 20:57:01 ID:0jzRs3dL0
>>297-298
なんてことをー!
あれだけ想像しちゃいけないよって言ったのになんてこったwww

改めて修正乙であります


301 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2008/12/05(金) 00:03:23 ID:oDTwdWdi0
どうしてこんなAA作るまで放っておいたんだ!
 三           三三
      /;:"ゝ  三三  f;:二iュ  三三三
三   _ゞ::.ニ!    ,..'´ ̄`ヽノン
    /.;: .:}^(     <;:::::i:::::::.::: :}:}  三三
  〈::::.´ .:;.へに)二/.::i :::::::,.イ ト ヽ__
  ,へ;:ヾ-、ll__/.:::::、:::::f=ー'==、`ー-="⌒ヽ←>>297
. 〈::ミ/;;;iー゙ii====|:::::::.` Y ̄ ̄ ̄,.シ'=llー一'";;;ド'
  };;;};;;;;! ̄ll ̄ ̄|:::::::::.ヽ\-‐'"´ ̄ ̄ll

302 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2008/12/05(金) 08:06:09 ID:EplD8pA60
誰だよキュア・ブラムスをAAA辞典に入れた奴www
仕事速すぎだろwww

ていうかjaneでAA見たとき、普通に見るとずれてるのに安価(>>297-298)にカーソル合わせて見るとずれてないのな
不思議

303 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2008/12/05(金) 13:15:23 ID:qhlYaCb/0
半角スペースを2つ以上続けて使っているのが原因。この場合半角スペースは1つしか表示されない
しかし、安価にカーソル合わせて見た場合は全て表示されている

304 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2008/12/05(金) 15:42:12 ID:EplD8pA60
>>303
なるほど、つまりこうすればOKなわけか



                  ____,イヽヘヘヘ
                 //:::::::l_/ / / /
                rl l:::::::::::::'ー'-'-くつ
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       /::::::::::トト、!::::::::ヽ::::::::::::::!::::::::::::::;::::::/::::::/:::::;::::::::::::::::::::::::ヽ:;:>
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   /::::::::::::::::>::::::::::::::::::::\ト、::::N:::!:::'::::;:::;イ' ,厶ィ___:::::::::::::::::::::::::、:::\
_(二フニニ:-=ニ:::::/:::::::::::::::Σ` ``ヽ\i::/j/     乙 ̄:::: ̄:::`ヽ::::::::\:::>
(二ニフ     ,:'::::::::::::::::::::斤'      、 ' /,/   i`Yヾ:::、:::::::::::::\:::::::\
ゝ‐‐-く    /:::::::::::::::::/:;メ ``ヽ ヽ,ヽ   /  _,.、- l N::::::;>、:::::::::::::ヽ:::::::::
 `ーァ-'   〃:::::::::::ィ'´_ヽi    、   〉 く./ _,,    ヽヾ/r;'´\::::::::::::::::::::
  `´ヽ  /,::::::::::::∧く ) | ,ィニ¬、_ ヽ、 r'   _,. ‐;=-、  | i_!_}:/:::::\:::::::::::::
      ヽ  イ::::::::::::;:::ヘ 辷| ヾt:'tテ=≧′Yニ,r;tデァ'´   !Kノ /::::::::::::::\:::::::
      ヽ |::::/i:/l:::::::ヽ_,!     /゙ `!  f´ i\_     ,':|` /:::::::::::::::::ヽ::\:
        ゛|:/, ″|::::;::::::::|^:,  /  ;  ;   `ヽ、  _/ ,'ト:'::::::\:::::::::::::ト、|
        1   |:1::::::::::l ',    _   _       i  ; |__::::::::::::::ト、::::::::l     弾ける血しぶきの香り――キュアブラムス!!
         ヽ  l/|::_:::-ハ ',   ⌒='^      ,'  /:|:::::T\::| ヽ::::l
          ヽ  \|/ ヽ   :、.-ー:- ‐ 、,_     /::|::::::l,ィ ゙ヽ  }::トゝ
             ヽ    ヽ  \   - ' ̄`ヽ.    /!:::ヽ∨{_    ∨ 
            ヽ    ヽ  \         ,、 '´:::::::::::::l,ィ!
             ヽ   ヽ   |rニ= -‐≦-r‐ ;ィ:::::::::::::l⌒) " 
            r ̄ヽ    /:::| |:::::::::::::::::::::>、ヽ:::::::/r'!
            (_r、ヾ`ー--Oゝ:::::l ト、:::::::::::::ノ ハ レ⌒ヽ::':,
             フ ̄ゝ、::::::::::::::::::ゝヽ`二 ̄ ノ /    l:::::',
            `ー-r、_「'ーr‐┐|  ̄二ヽ、-- く -‐- /:::::::i.
                `^ヘ‐‐':::ヽ  __ニゝi   }-‐--、\::::!
                  ヽ:::::::::::l     レ二ヽ、  ヽ/:::!
                    \:::::l、 _,.イ|二ニニヽ、  ハ::!
                     ヽ:/フ!  l ヽ     ヽ/ヽ リ
                      { / ヽ、r‐'         /
                      ヽ!            {
                        }            `、
                       ノ       j      !
                   ,. <_    ,....、  ___    ノヽ
                  /   ` ̄´/ r‐、ヽ´-‐ヽ-‐'   |

305 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2008/12/06(土) 00:20:41 ID:ebbBEltXO
もう止めろwwwwww俺のPCのディスプレイが割れちまうwwwwwwwwwwww

306 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2008/12/06(土) 01:03:31 ID:FvOJSn6g0
もはやブラクラ

307 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2008/12/06(土) 01:20:24 ID:vRF2YDPL0
ブラムス×クラースとはまたマニアックな・・・

308 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2008/12/06(土) 01:51:22 ID:I6h17YFDO
もうやだここの住人

309 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2008/12/06(土) 02:39:12 ID:xbFxRnKA0
何を言う、ブラムスは既にクラースにダイヤの指輪を渡す程度の仲ですぞ?

310 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2008/12/06(土) 04:11:24 ID:vRF2YDPL0
しかしまあ誰が得するのか分からないカップリングだw


          /::::::::::::NV{::,'::::::::::::!:!/::::::::::::::::/::::::::::::::::::;∠.. _
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_(二フニニ:-=ニ:::::/:::::::::::::::Σ` ``ヽ\i::/j/     乙 ̄:::: ̄:::`ヽ::::::::\:::>
(二ニフ     ,:'::::::::::::::::::::斤'      、 ' /,/   i`Yヾ:::、:::::::::::::\:::::::\
ゝ‐‐-く    /:::::::::::::::::/:;メ ``ヽ ヽ,ヽ   /  _,.、- l N::::::;>、:::::::::::::ヽ:::::::::
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  `´ヽ  /,::::::::::::∧く ) | ,ィニ¬、_ ヽ、 r'   _,. ‐;=-、  | i_!_}:/:::::\:::::::::::::
      ヽ  イ::::::::::::;:::ヘ 辷| ヾt:'tテ=≧′Yニ,r;tデァ'´   !Kノ /::::::::::::::\:::::::
      ヽ |::::/i:/l:::::::ヽ_,!     /゙ `!  f´ i\_     ,':|` /:::::::::::::::::ヽ::\:
        ゛|:/, ″|::::;::::::::|^:////   ;  ;   `ヽ、 /////ト:'::::::\:::::::::::::ト、|
        1   |:1::::::::::l////,    _   _  ///// i  ; |__::::::::::::::ト、::::::::l     弾ける血飛沫の腐臭――キュアッー・ブラムス!!
         ヽ  l/|::_:::-ハ ',   ⌒='^      ,'  /:|:::::T\::| ヽ::::l
          ヽ  \|/ ヽ   :、.-ー:- ‐ 、,_     /::|::::::l,ィ ゙ヽ  }::トゝ
             ヽ    ヽ  \   - ' ̄`ヽ.    /!:::ヽ∨{_    ∨ 
            ヽ    ヽ  \         ,、 '´:::::::::::::l,ィ!
             ヽ   ヽ   |rニ= -‐≦-r‐ ;ィ:::::::::::::l⌒) " 
            r ̄ヽ    /:::| |:::::::::::::::::::::>、ヽ:::::::/r'!
            (_r、ヾ`ー--Oゝ:::::l ト、:::::::::::::ノ ハ レ⌒ヽ::':,
             フ ̄ゝ、::::::::::::::::::ゝヽ`二 ̄ ノ /    l:::::',
            `ー-r、_「'ーr‐┐|  ̄二ヽ、-- く -‐- /:::::::i.
                `^ヘ‐‐':::ヽ  __ニゝi   }-‐--、\::::!
                  ヽ:::::::::::l     レ二ヽ、  ヽ/:::!
                    \:::::l、 _,.イ|二ニニヽ、  ハ::!
                     ヽ:/フ!  l ヽ     ヽ/ヽ リ
                      { / ヽ、r‐'         /
                      ヽ!            {
                        }            `、
                       ノ       j      !


それはそうと、結構wikiいじったんで報告ー
・クレス達の現在地をミスってたのでF-02からF-01に修正
・追跡表を使うと後編に飛ばされる使用を修正(きちんと前話の最初から読めるようリンクを変更)
・テキストモードだったせいでタグが使えなかった『幸運と不幸は紙一重?』『蘇る決意』のページを新たに作成

一番下のはやっていいかどうか分からなかったけど、追跡時にあまりにも不便なのでやらせていただきました
前々から度々話題になるものの、管理人さんと連絡が取れないからかページ削除されませんでしたので……
2つともタイトルに全角スペースを付けたものがページ名となっています

あと結局有耶無耶になってるレナスの件どうしましょ
せめて「残り○人」の部分をどうするか決めないと不便なような

311 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2008/12/06(土) 22:23:06 ID:r6FiMP4uO
お前らもう、いいかげんにしろよ!
セラゲでブラムス様が仲間になるなり、速攻でLVMAXにした俺に謝れ!
例えVP1で、戦闘開始時のセリフが少ないばっかりに
ボケたこと言いまくったり、坂本太郎にキャラ崩壊させられたり
VP2で変態メガネに負けず劣らずのストーキング能力発揮した上に、
やっと助けたシルメリアに華麗にスルーされたり、
アンソロで看護師のコスプレをさせられたりしても
ブラムス様は立派な不審者の王…あれ、なんか棺が飛ん

312 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2008/12/06(土) 22:54:04 ID:s0QmjnSO0
>>311
ブラ娘「クラス委員長でおねがいします」
ロレンタ「だめ!」
ブラ娘「なんでだー!」
なついな坂本太郎

まあ、坂本太郎と言えば、やっぱりクロードとノエルかな
いつかこのロワでもスポーティーな視線をお披露目してくれるのを待っているぜ

313 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2008/12/06(土) 23:26:44 ID:D0iuuGLZ0
>>311
同士よ……
ヴァルキリーと合体という斜め上の発言を真面目にしてしまう、
そんな不審者王が大好……ボグシャア!!

それはそうと、>>310の件もどうにかしたいよな
「残り○人」の件がなければ次の作者さんにお任せできたんだけどな

314 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2008/12/07(日) 00:06:56 ID:HzIFaopz0
【残り24人】
【残り23人】
【残り23人?】
【残り23人+1】

315 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2008/12/07(日) 00:08:10 ID:A+dAxNX+0
坂本太郎懐かしすぎて吹いた
スポーティな視線とか今でも覚えてるわ
やっぱ四コマ漫画劇場読んでた奴多いんだろうかしらねw

残り○人はいっそレナス殺しの作者さんに決めてもらえば早い気もする

316 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2008/12/07(日) 03:04:53 ID:UXgi5RNt0
個人的にはレナス加算でいいと思う(【残り24人】)
問題は放送で呼ばせるか否か

317 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2008/12/08(月) 00:10:03 ID:20HWKMXu0
放送で呼ばせたほうが色々他のキャラ達に動きを出せると思う。

ブラムスが戦闘中に放送聴いたら流石に動揺しそうだし、ルシオもどう出るかわからなくなるし。


318 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2008/12/09(火) 01:05:04 ID:HoEV93zR0
>>317
もしそうなったとしたら、洵も今後の方針を練り直さないといけなくなるな

319 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2008/12/12(金) 12:32:13 ID:b8/LasVlO
放送もう入れて大丈夫かな?
ヅラんとこでバトル続いてるけど、戦闘中放送が流れてもいいだろうし

320 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2008/12/12(金) 17:44:27 ID:0nQXFD1h0
どうだろ・・・
真夜中ならともかく、夜中だからなあ
年末は忙しい書き手さんも多そうだし、今年いっぱい待ってみて誰もヅラ達書けそうにないなら行っちゃってもいいかなと思う

321 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2008/12/15(月) 00:36:15 ID:LduAGQEt0
放送入っちゃうと、ヅラのパートが書きヅラくなっちゃう可能性もあるしな。取り敢えずは年明けまで待つ方向おk?

322 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2008/12/15(月) 00:48:38 ID:DRk7D0ZV0
毎度の事ながら、時空剣士乙
ダジャレだけではなく戦闘や脱出の考案などでも頑張ってもらいたいものだ

323 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2008/12/15(月) 01:08:06 ID:h3UiqCgG0
時空剣士乙
年明けて、学生陣の冬休みが明けるまで待つとかがいいかもね
放送書いてくれる書き手さんや放送後の話を書く書き手さんも必要だし

324 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2008/12/15(月) 23:49:05 ID:DRk7D0ZV0
辞典にサ○エさん関連入れた人、先生怒らないから正直に出てきなさい
思わず噴出してしまったじゃないかwwwww

325 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2008/12/16(火) 06:11:21 ID:diY6obTI0
本当は磯野家と中島家を詳しく書きたかったが記述が浮かばなかった
今は反省している

しかしサ○エさんネタの多いロワだw

326 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2008/12/18(木) 04:01:32 ID:cNw96ybkO
>>324
いや……ほんと















ゆるしてクレッス!!!!

327 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2008/12/18(木) 18:48:23 ID:bpgn0+c/O
クレス消滅しろ

328 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2008/12/18(木) 20:14:13 ID:UDYafF+G0
ツッコミが一気に鬼畜になって吹いた

329 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2008/12/24(水) 00:01:03 ID:pbAcETNI0
.: : : : : : : : :: :::: :: :: : :::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::☆:::::::+::::::::::::::
  . . : : : ::::/⌒ヽ: ::: :: : :::: :: ::: ::: :::::::::::::::::::::::::..,,::。:+:::::::::::::::::::::::
  . .... ..::::/  <`O:: :: ::: :::::: :::::::::::: : :::::::::::::::::::+,::o;;::・;,:::::::::::::::::::::
     ⊂ニニニ⊃. . .: : : ::: : :: ::::::::: ::::::::::::::::..<;;::・,,::;ゞ;;o;*::.:::::::::::
     /:彡ミ゛ヽ;)ー、. . .: : : :::::: ::::::::::::::::,,;;;<;+::;;;´;*::o*:,,;;ゞ;;::::::::
    ./ /ヽ/ヽ、ヽ  i. . .: : : :::::::: :::::::::::;;;*;;;〇;ゞ;*::;;:<;;;*;:;ゞ;;o;
   / / 。  ヽ ヽ l   :. :. .:: : :: ::<;;;;〇;ゞ;*::o,ゞ ;*;;;;*ゞ;*:o
  ̄(_,ノ  ̄ ̄ ̄ヽ、_ノ ̄ ̄     ;;;*;;;〇;ゞ;*::;;;;;*ゞ;*::o, 〇;;; *
                       : : : : : : llllllll : : : : : :
                           田田田
サンタさん・・・僕にアイデアをください・・・

330 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2008/12/24(水) 17:23:30 ID:9kaHf/exO
今日はクレスマスだね、ははは

331 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2008/12/24(水) 17:45:36 ID:/oRQSX0G0
    マリアさん                  時空剣士
────↓ -─                    ↓
    ,、∧_∧           ゙、′∵     ∧_∧
─ / ( ´Д`)ヽ  ──-─,,--・,,,、∴ 、        )
--( ∧   j  i ̄ ̄ ゙゙゙゙̄  --∴・  ∵rニ-/⌒  ヽ
-- 勿  ,_ / / __,,,--- ̄  ″″・  i y ノ  ノ |
     丶ノ ノイ                i,,_ノ    /
───  / /  ヽ ───         ,′  y i
     / /ヽ__ノ             /  / /
─── 巛 ─── ─        /   <  /
                       丶  \
─────  _  _ 巛  ==┐   /ヽ    )
         //  ``       ||   | (_ノ
────  //   ヽヽ  ==┘  /  /
        ~     ~~       (~,,_ノ
      ....... ....................... ............... . ................
    . .. ...... ....................... ............... . .................... . . . .

332 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2008/12/24(水) 23:44:05 ID:lfG5B8K+0
そんなつまらないダジャレじゃなくて洒落たプレゼントをください

333 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2008/12/25(木) 00:12:38 ID:Mchc0ncHO
クレス破滅しろ

334 名前: ◆Mf/../UJt6 :2008/12/29(月) 16:41:13 ID:P+exthZkO
どうもすいません、今までスレに潜伏していた、前回ブラムスパートを書いた者です。
上でのやりとりを見てしばらく静観していたのですが、
誰もブラムスパートを書いているような様子がなかったので参上してみました。

もし前回書いたパートがあまりにも投げっぱなしジャーマン過ぎて、
誰にも続きが書けないようなひどい出来だったようでしたら、
自己リレーの許可を頂ければ、責任を持ってこのパートを放送に持っていける形にまで仕上げようと思います。

無論、もし今ブラムスパートを書いていらっしゃる方がいたら、
上の申し出は取り下げることとしますが、いかがでしょうか?
ひとまず、数日ほどスレ住人からの返答をお待ちします。
私のこの申し出が正式に採用されるor却下される段になったら、
再度参上する予定です。


それから、もし私が正式にこのパートを引き受けることになった場合に備えて、
予め聞いておきたいことがあります。

SO2の十賢者に関してですが、私は彼らをネーデ人をベースに遺伝子改良などで超強化した
生物兵器と解釈しています。
つまり十賢者の肉体の基本的な構造は、ネーデ人≒地球人と同じと考えているのですが、
この解釈は正しいでしょうか?

私が引き受けることになった場合、この一点が重要になる可能性があるので、
一応お聞きしたいのですが……。

335 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2008/12/29(月) 16:48:36 ID:96aT+JYX0
おお、書き手さんキターーー!
責任云々はともかく、書いてますって人がいなきゃ自己リレーは何ら問題ないんじゃないかなあ

十賢者については・・・プレイしてたはずなのによくわからないや・・・
基本構造は一緒ってことでいいんじゃないかと思います
全員見事に人型ですし

336 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2008/12/29(月) 18:51:53 ID:skrSlR0eO
誰も書いてなさそうですし、私は自己リレーで大丈夫だと思います。
むしろ、はやく続きみたいです!!

337 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2008/12/30(火) 00:08:29 ID:Vaqu4PPR0
ついに放送に向けて動き出すか……?
今後の動向に期待せざるを得ないッ!

十賢者にネーデ人……>>335同様プレイしたのにうろ覚えでしかないや
念のため調べてみたら、ネーデ人は普通の人種より紋章術に適性があるそうだ
通常であれば紋章術を使うには紋章を体に刻むなり所持するなりしないと使えないが、
ネーデ人はそれをしなくても使えるらしい
フェイト、ソフィア、マリアに関しては始めから遺伝子操作で紋章を組み込んでいるとか

一応ソースでも
 ttp://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%B4%8B%E7%AB%A0%E8%A1%93
ここの記述を要約しただけなのは秘密な!

338 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2008/12/30(火) 21:38:09 ID:r93FLCy80
ヅラパート来たら放送行けるかな?
だったら今回書いてみたいんですが…

339 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2008/12/30(火) 21:40:38 ID:MWOMdDJP0
うん、いけるいけるう!
放送は書ける人の中で先着でいいかと

ただ放送いつやるかは事前に話し合いたいな
最後の放送(≒最後の予約合戦)になるかもしれないし

340 名前: ◆Mf/../UJt6 :2008/12/30(火) 23:07:13 ID:x6XlH5/AO
それでは反対意見もないようなので、
正式に引き受けることにしましょう。
改めまして……

ブラムス、ミカエル、ロキ、フェイト、エルネスト、クラースを予約します。
完成まで、しばらくお待ち下さい。

341 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2008/12/30(火) 23:53:40 ID:MWOMdDJP0
いやっほおおおおおおおおおおおう!
がんばってください!

342 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2009/01/01(木) 00:02:32 ID:IMRgeepjO
あけましたよおめでとおおう!
今年こそ完結したいな

343 名前: 【大吉】 【1019円】 :2009/01/01(木) 00:20:43 ID:gG4unZJH0
あけおめ

>>340
洵当にいけばシン年一発目の投下にあるだろうから、頑張ってクレッス

344 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2009/01/01(木) 00:26:37 ID:esSVp50/0
                  ,.. -- 、.,_
               ,. '´       `ヽ、
              /,             \
             //   /        ヽ ヽ
           //   /  _,.ィ       ヽ、 i
         ∠ イ,   -‐''"´,  i   l  l  ヽ |
           / / / /    / ノ'l / ,ハ |i  |ヽ |
           |/| | l.   〃 / / ,ィ''7_/,|.  l  |
              ! ! | _∠/ノ /' /''コ:;;:::!| /   |
             ヽヽ l;「l:;;::i     ヾ='l /     |
 新年早々        ヽヽヽゞ=′i       j/ |  |  |
    殴られたい?  `ト\ヽ   ___   ,/| |  |   l
               | | l ヽ ヽ、   ,.ィ ノj l  l.  l
                | l | 川/l`ヾ r;ニ-‐'∨  ハ  |
              l / ノ / /,./`l | | | ,ノ/  l ヽ  l、
               //ノ__/((  |. ! l〃´,八   ヽ. \ ヽ
     ,rベ`i   〃7///  ヽ;、l lノ/./  \  ヽ ニ=‐'' フ^i
    r/ ,/´入  《 //`´_,rヘ.   Y//__     ヽ、ー-- _/ /ハ
   l_`ヾ、//)  l.! Tス!´  _[~`ー‐'' Z  `ヽ、_   「 ̄  〃 |
   .| `ヽ、 ̄`] ,イヽ-' ,r ''"´  ` ー‐ヘ.\     `丁ヾ;、___〃 ,ハ
   ノ    ヽ/  |\ //           ヽ\     〉    ̄  / .l
  ,イ ̄`ヽ=ノ:|   |  |〈 - - ―― -     ヾヽ  |   __,ノ.} |
 | ` ー‐'´  ヽ h. l ∧    __           | |  |  / r‐'´l /
  ヽ     ,ノ| Y // ト-'_ニ´:--、`ヽ、      ノ/   / _/ /O l /
   ヽr―‐ '´  L.! l ! ヽ'「 _|_/  `ヽ、`ヽ-‐'ソ/   /ー__,ノ   〃
     ヽ      | ヽ`ニ;/,r' l `ト、    ̄ ̄//   _]     /
      ヽ    \  _/ / __∨_  ヽ__, -‐‐ヽ┬''´ !      |
       \     ヽr'/./ |l〈 `ヽ/ ____|    |      |

345 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2009/01/01(木) 01:05:53 ID:k3BxIVAM0
新年早々殴られたらたマリア(たまりま)せんな〜、あはは

346 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2009/01/01(木) 01:25:17 ID:cXOB8vU80
新年早々舌好調だな、時空剣士

今年も職人さんやキャラの活躍を期待
>>340に早速期待して待ってる
あの戦い、どんな形で決着つくんだろうか……

347 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2009/01/03(土) 05:08:43 ID:FkAgOfI0O
シン年アーチェましておめレオンございます

348 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2009/01/04(日) 00:22:29 ID:70+As9Ur0
時空剣士乙だが、本編の方で頑張れよ……

349 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2009/01/05(月) 02:21:18 ID:gu9CzOACO
いや、わりとクレス頑張ってるだろ……
序盤はダジャレ言っただけだけどさ、最近はダジャレ以外にも活躍してるよ
放送後はミントの死に戦意喪失したり洵相手に敗走したりしたし、その後本人寝てただけだけど間接的にはアーチェ殺しに関わったし、激情に借られたチェスターを止められないどころか勘違いさせたまま放り出したし、ステルスを無防備にもパーティに入れたし……





……………あれ?

350 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2009/01/05(月) 07:23:12 ID:tN4fYEKUO
まあマリアを洵から助けたのは唯一の功績と言っていいかな

351 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2009/01/05(月) 17:10:43 ID:++vVLcyg0
再戦することになったらクレスは生き残れるのかしら・・・
ファンタジア連中はラジアータ以上に全滅に近い気がするから不安だぜ

352 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2009/01/05(月) 17:58:29 ID:hzmbqLmnO
いっそのことクレスにヤクを打ってマーダー化させれb(ry

353 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2009/01/05(月) 19:56:39 ID:++vVLcyg0
そうすればヤクにたつんですね!

354 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2009/01/05(月) 20:03:20 ID:Uif4WHQd0
誰がうまいことを
でも別の意味でお荷物になりそうで怖い気がするのは自分だけでいい

>>351
チェスターはアレだし、クレスがある意味頼りにならないからな
変態仮面に出くわしたおかげで使える物を手に入れたクラースが1番頼りになりそうだ

355 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2009/01/05(月) 20:14:53 ID:gu9CzOACO
チェスターの扱いひでぇwww
本人は大真面目なのに……w


クラースはミカエル・ロキを切り抜けられるかが正念場だな
展開予想になりそうだから自重するが、今からわくわくするぜ!

356 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2009/01/05(月) 22:47:46 ID:F124M88l0
クレスはまともな武器持ってないからなあ
せめて剣があれば何とかなりそうなんだけど、周辺には洵&ルシ男が持ってるだけだし

357 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2009/01/06(火) 17:31:53 ID:T1dya8Y90
民家にバットくらいならありそうだけどなー苗字的に考えて

358 名前: ◆Mf/../UJt6 :2009/01/06(火) 23:21:30 ID:IELrcfLxO
どうも、前回の予約から一週間経ったので定時連絡に参上しました。
現在20KBほど書き上がりましたが、内容がかなり特盛りになりそうなので、もうしばらくお待ち下さい。
これ以降求められれば、また定時連絡を行います。


ところでもう一つだけ質問を。

359 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2009/01/06(火) 23:27:05 ID:T1dya8Y90
了解

質問ばっちこーい!

360 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2009/01/06(火) 23:30:43 ID:KRClF3840
何という特盛(予定)、これは期待せざるを得ない
質問に関しては答えられる範囲であればどんとこい!

361 名前: ◆Mf/../UJt6 :2009/01/06(火) 23:52:09 ID:IELrcfLxO
では質問ですが、このロワってエログロ描写はどの辺までおkでしょうか?

こちらとしては該当箇所を書くことになった場合、適度にぼかすか中略で切り抜けようと思いますが、
それでよろしいでしょうか?

もしこのスレ住人の皆さんがエログロ大好きの変t……もとい紳士の集まりなら、
リクエストされればスプラッター描写も書けますし、
ガチムチ兄貴同士限定でなら、「アッー!」な展開も多分いけますが、いかがでしょうか?

エログロ絡みは荒れやすいネタなので、一応参考にお聞かせいただければ幸いです。

再度呼び出されなければ、一旦ここで失礼して執筆に戻ります。

362 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2009/01/07(水) 00:09:11 ID:TAgWg6JA0
>>361
一応ここは全年齢板だから、エロにしろグロにしろ過度なものはまずいかな、とは思う

以下、超個人的な意見
エロは変t……もとい紳士なので引っかからない程度のエロならおいしくいただきます
引っかからない程度というのがどの程度のものなのか、というのは判断がつきにくいですが……
しかし個人的な好みでグロいのはちょっと……

ガチムチアッー!と聞いて、
作者の方がどんな展開を考えていたのかといろんな意味で気になったのはここだけの話

363 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2009/01/07(水) 00:13:31 ID:mBmPpd5kO
エロは全年齢板だし、本番イくとマズい気がするな
エロハプニング程度なら問題無いかと

グロは俺もあんま好きじゃないけど、ロワでは必須って人いるし
同じ板のテイルズは結構あるしね

しかし予約されてるメンツでエロ有りとか聞かれると
嫌な予感しかしないなw

364 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2009/01/07(水) 00:15:37 ID:NhjPu6bZ0
この面子でエロどうすんだよwww

エログロは個人的には「ヤングジャンプ程度なら」って感じかなー
『行為が行われましたよ』ってのは問題ないけど、そこが濃厚な描写だとアウトーみたいな
まあゆるっゆるでいい気もしてる

365 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2009/01/07(水) 00:16:23 ID:1WmwZmt60
個人的にはエロもグロもバッチコーイなんだが、一応ここは全年齢板なので余り過激なものは自重した方がいいね
迷ったら避難所に投下して住人の判断に任せるって手もあるし

366 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2009/01/07(水) 00:42:36 ID:mBmPpd5kO
ブラムス×クラースでエロ
まさにブラクラ

367 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2009/01/07(水) 01:32:12 ID:S8jOV2mtO
ふたりはブラ×クラ 〜マッスルハード(クリムゾン的な意味で)〜

368 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2009/01/08(木) 08:45:43 ID:qGpkDyJKO
ウホッぽいのは個人的ににあんまり……
ギャグネタぽいのならいいけど。
前回のレザード様くらいなら全然オッケー
むしろばっちこい!!(笑)

369 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2009/01/10(土) 21:49:17 ID:bW+c8ZBR0
そだな、全年齢板で許される程度でお願いします
期待してお待ちしています!

370 名前: ◆Mf/../UJt6 :2009/01/12(月) 01:17:41 ID:/RD/hsro0
では、出来上がりましたので投下します。

途中で止まった場合、何も言わずに避難所にお越し下さい。

371 名前:闇の王と炎の王、激突のこと ◆Mf/../UJt6 :2009/01/12(月) 01:18:42 ID:/RD/hsro0
幾十もの大気の炸裂音が間髪もおかずに連続し、さながら一つの轟音を奏でているように聞こえる。
フェイト・ラインゴッドは目の前の光景を見やりながら、自身の耳の訴える情報が、
視覚からの情報と矛盾しないことを確かめていた。
炎と闇の相克が生み出した超爆発で、突如として生まれた目前の空き地。
爆風と瘴気に抉られた地面からは、辛うじて抉り取られずに済んだ木の根が、ところどころで露出している。
目の前の空き地がつい1分前までは雑木林の一部だった、その証拠。
そして雑木林に生まれた空き地のあちこちでは、闘気と闘気がぶつかり、弾け、閃く。
「オラオラオラオラオラオラオラオラァッ!! さっきまで叩いていたデケえ口はどうした変態仮面野郎ッ!!?」
強靭な肉体の周囲を、ほぼ火炎も同然の高温のオーラで包んだ大男、ミカエル。
彼は目の前の敵に吼えながら、それでも拳打の嵐を一瞬たりとも止ませない。
常人の動体視力ではまず見切ることなど不可能な、豪速のジャブの連打を繰り出すミカエル。
しかし彼と相対する黒い影もまたさるもの。
ミカエルの降らせた拳の雨を一つ一つ捌き、いなし、それが終わればまるで飛び掛る蛇のように放たれる、反撃の正拳。
ミカエルはその正拳を正面からガードし、バックステップを取りながら衝撃を減殺する。
間合いが離れたなら、双方がどちらからともなく間合いを詰め、再び無数の拳と拳が入り乱れる。
再度間合いを離す。間合いを詰め、拳が交錯。
それが今まで、数十度は繰り返されていた。
もしここに詩吟の才に恵まれた者がいたならば、二者のこの様子を、
互いの身をついばむことで相手を求める意志を示す、二頭の飛鳥の舞いに喩えていたかも知れない。
ただし実のところ、その舞いに秘められた意志は求愛などではなく、ただただ殺意のみ。
次の瞬間にはひときわ激しい爆音を轟かせて、二者の拳が正面衝突。
ミカエルの拳から巻き起こった灼熱の拳風がフェイトの前髪をなぶり、
それだけで髪の焦げる異臭が鼻の奥に届いたかのような、そんな錯覚が彼の中に起こる。
ちょうど自身らに背を向ける形で、ブラムスが正拳を繰り出していなければ、
たとえ消し炭になることはなくとも、余波だけで全身に致命的な火傷を負っていたかも知れないと考えると、
フェイトは熱気に反して背筋が凍るような思いに駆られた。
「エルネストさん……あの仮面の怪人の正体は一体?」
「そんなこと、俺に聞かれても答えられん。それより、しっかり膝を閉じていてくれ」
「あ――すいません」
ここから数十歩も歩けば、巻き込まれれば確実に命を落とせるほどの力と力の大嵐が渦巻いているというのに、
フェイトは自分の言葉がひどく呑気なように感じられた。
フェイトが尺取虫のように地面を這い、何とかして手に入れたストライクアクスの欠片は、
今やフェイトの膝と膝の間に挟まれ、月の光や荒れ狂う闘気の光を反射し鈍く光っている。
その刃に押し当てられているのは、縄を巻きつけられ自由を奪われた手首。
フェイトの問いにひどくつれない返答を行った三眼の男は、自らの手首の縄を切断せんとして、
先ほどからせわしなく手首を上下させている。
後ろ手に回された状態で縛られた手首を、縄から解放するのは一苦労だとばかりに、その手首の持ち主はぼやく。
「とりあえず、今はこの縄を切ることが先決だ。
ロキもあの怪人が怯ませてくれたし、ドサクサに紛れて逃げ出すなら、絶好のチャンスと言わざるを得ないだろう。
あとは先に逃げ出したクラースを見つけるなり、それ以外の手を考えるなり、とにかく――」
(大丈夫だ! 私は戻ってきている!!)
聞き慣れた男の声。
それが突然、幻聴のようにどこからともなく聞こえてきた。
フェイトは辺りをきょろきょろと見回す。
エルネストも、思わず縄の切れかかった手首の動きを止める。
クラース・F・レスターの声に対し、「どこだ?」だとかそのあたりの、
定型文じみた疑問の声が2人の喉元までせり上がってきた。
そして実際に声が放たれる一瞬前に、クラースの言葉の続きが聞こえてくる。
(私は今、シルフの力を使って風に声を乗せ、お前達に話をしている!
私は不意打ちの機会を窺っている最中だから姿は現せんが、状況を簡潔に説明するぞ!
あの仮面の男の名はヅラムス! 私が偶然遭遇した助っ人――)
(『ヅ』ラムスではない、『ブ』ラムスだ。
まったく、お前は何度人の名前を言い間違えれば気が済むのだ?)
更にフェイトとエルネストにとっては未知の、見知らぬ男のものと思しき声。
たまらずに、フェイトは語尾に疑問符を付け、言葉を漏らす。

372 名前:闇の王と炎の王、激突のこと ◆Mf/../UJt6 :2009/01/12(月) 01:19:34 ID:/RD/hsro0
「クラースさん? その人の声は?」
(私か? 私の名は、オリジン。万物の根源を統べる……)
(お前の紹介は後でいい!
ああもう、簡潔に説明するぞ2人とも! こいつは私の契約した精霊だ!
こいつもあのヅラムスと同じく我々の味方なので安心し――)
(だからあの男の名は『ブ』ラムスだと何度言えば)
「済まないがお二方、夫婦漫才をやるなら目の前の問題を片付けてからにしてくれ」
このまま2人に喋らせていたら、余計話がややこしくなると判断したエルネストは、ぴしゃりと言い捨てた。
風の向こうからはささやき声が絶え、ひどく居心地の悪い沈黙が周囲を支配する。
ほんの、一瞬ばかりだが。
それを破ったのは、ぶつりという縄の切れる乾いた音。
「――よし、これで俺の両手は自由だ」
戒めから解かれたエルネストは、即座にフェイトの膝に挟まれていたストライクアクスの欠片を回収。
即座に自分の足首の間にそれを当て、手首にしたのと同様に縄を切り裂く。
手首の拘束を処理するための時間の、ほんの数分の一にも満たない時間で、エルネストの脚も続けて自由を得る。
「とりあえずそこまで説明を受ければ十分呑み込めた。
最初はこのままドサマギで逃げようかと考えていたが、あの男が我々の味方だというなら話は別だ」
エルネストは続けてフェイトの脚のロープを切り、更に続けて手首のロープを切断。
結果として出来上がったロープの切れ端の中で、長いものを見繕い、エルネストはそれを拾い上げる。
ロープの端と端に玉結びを作り、出来上がった二つの玉結びの中間に、互いのロープの端を差し入れ、
それらを固く引き絞る。
出来上がった玉結び同士が互いを噛み合い、先ほどまでバラバラだったロープは今や一本になり、
それなりの長さを取り戻していた。
釣り人やロッククライマーなど、糸や縄を日常的に扱う人間なら、たやすいにも程があるロープワークの基本である。
およそ3m強ほどの長さになった縄の端を、手の平に数回巻き付けながら、拳を固く握り、
エルネストは言葉を続ける。
「フェイト――ここでロキと、それからミカエルをまとめて倒すぞ。
幸いミカエルはあのブラムスなる怪人の相手に手一杯で、俺達のことには気付いてなどいるまい。
よしんば気付いているとしても、俺達を先に始末しようとすれば、おそらくその背をブラムスとやらに狙われる。
あいつが今俺達を直接襲いに来るとは考えにくいし、大技のとばっちりにさえ気を付けていれば安全だろう」
「ですけれど……」
危険過ぎる、と反駁しようとしたフェイト。
しかしテトラジェネシスにして歴戦の戦士であるエルネストの動体視力をもってすら、
完全に動きを捉える事は困難であろう、超高速の戦闘を目の前にして、フェイトは反論をひとまずは飲み込む。
エルネストは、びん、と即席の鞭に仕立てた縄を張りつつ、独り言のように呟き始めた。
「どうやら、クラースはとんでもない助っ人を呼んできてくれたらしいな。
あのブラムスとやらは、十賢者であるミカエル相手に、
見たところ反物質兵器なしで互角かそれ以上の立ち回りを演じている――おまけにそれも徒手空拳で、だ」
エルネストは、仲間であるクロードやレナ達と共に、十賢者討伐を試みたエナジーネーデでの戦いを、
静かに思い返していた。
十賢者は、かつて宇宙でも最高クラスの科学力を誇ったネーデ人達が、
自らの同胞を素体として創り上げた生物兵器。
最初に彼らと戦った時、惨敗を喫し命からがら逃走に成功したことは、今でもエルネストの脳裏に鮮烈に刻まれている。
そして彼らに対抗するために、エナジーネーデの科学力を結集し作られたのが、
エナジーネーデの武器職人、ミラージュの作である反物質兵器である。
これを手にし、一同はようやく十賢者撃破の糸口を掴み、最終的には彼らを打ち倒した。
無論、たとえ反物質兵器を手にした後でも、十賢者は易々と倒せてしまえたわけではない。
むしろ、反物質兵器があってようやく五分の戦いを挑めるかどうか、というところまで持ち込んだ、というのが実情。
ネーデ人の生み出した生物兵器である十賢者は、それほどまでに桁外れの戦闘力を持っているのだ。

373 名前:闇の王と炎の王、激突のこと ◆Mf/../UJt6 :2009/01/12(月) 01:21:11 ID:/RD/hsro0
「そんな十賢者相手にステゴロを挑める奴が、成り行きで、とは言え俺達と同盟を結んでくれるなら、
俺達だけで連中とぶつかるよりも遥かに勝算は高い。
後顧の憂いを断つためにも、今の内にこの島での戦いに乗っているミカエルとロキを始末できるなら、
それに越したことは無いだろう。
確かにここはあのブラムスなる怪人にしんがりを任せて、逃げの一手を打つのも悪くは無いが、
あの男が加勢したこの状況、今すぐ逃げ出さなければならないほど切羽詰っているようには、俺には思えないな」
エルネストの声に、風の向こうから再びクラースの声が聞こえ始める。
(私もエルネストの意見に賛成だ。
そもそもあのヅラ……ではなくブラムスが、私達に助太刀する条件として提示してきたのは、
こちら側の持つ全ての情報の提供だ。
いくら口約束とは言え、この取り引きを完全に履行するには、私達3人もブラムスも、
誰一人として欠けることは許されない。
……一応事後承諾をもらいたいが、この程度の条件なら別に呑んでもらっても構わないだろう?)
「ああ。非の打ち所の無い、的確な交渉に感謝する」
「…………」
鷹揚にうなずくエルネスト。対するフェイトの顔色は、今一つ浮かなげに見える。
エルネストはそんなフェイトに、鷹揚なうなずきを終えたのならば、そっと手を伸ばす。
まるで年下の弟分を気遣うようにして、エルネストはフェイトの肩に手を置いた。
「フェイト。
お前はさっきのあの力を使えなくても、十分俺の背中を任せるに足りる力を持った戦士だ。
お前だって、自ら剣を取ることの意味は十分に分かっているはず――そうだろう?
少し意地の悪い言い方になるが、もしここであいつらを野放しにした結果、
あのブラムスという男がミカエルに殺され、まだ生き残っているお前の仲間も次いで殺されでもしたら、
お前はここで退いたその選択を、後悔せずに思い起こせるか?」
「……それは……」
フェイトの表情に、苦悶が浮かぶ。
フェイトは胸の内の形容しがたい苦しみに、その両目を瞑った。
だが、その瞳が再度開かれた時、そこにたゆたう光は怖じ気などという、軟弱なものではない。
れっきとした、闘志。
戦士がその心の内に宿す想いの中でも、最も尊ぶべき感情。
(――そうだ。
崩壊紋章が使えなくて、そのせいでロキに捕まって、クラースさんやエルネストさんを
巻き添えにしてしまったからと言って、それで僕がいつまでも怯えていてもいい理由にはならない!)
フェイトの拳の中に、もう一度力がみなぎる。
生気を取り戻した瞳で、拳を交えるブラムスとミカエルの、超絶の演武を見据える。
確かに、フェイトのうちの戦士の本能は、エルネストの言葉は正論だと認めている。
ブラムスという男を足止めとして利用し、逃げることならいくらでもできる。
この身が自由でさえあれば、いつでも作戦を切り替え遁走することはできる。
だが、それは選択肢の一つに過ぎない――大別して二つある、戦うか逃げるかの、その選択肢のうちの一つに。
選択肢があるということは、それだけで十分に幸運――その選択肢の先にあるのが、
自分達にとって理想的な事態であれば、なおのこと。
「――分かりました。僕達も加勢しましょう、あのブラムスっていう人に」
エルネストは三つの瞳でフェイトを眺めながら、かすかに笑んだ。
クラースは風の向こうで、一つ安堵したような声。
しかしながら、その次に来たのはクラースの「あ! しまった!!」という、非常に情けない声音であり、
フェイトはせっかく作り上げた決意が早くも崩れそうになるのを感じたのは、ここだけの秘密である。
「……おいおい、一体どうしたというんだクラース?」
(い、いや……よくよく考えたら、私のいる箇所からでは、射程は大丈夫だがロキの姿が確認できん!
これではせっかくの召喚術も、狙いをつけることができんぞ!)
「……やれやれ、これだから地球人は」
エルネストは、盛大に嘆息して見せた。
ブラムスとミカエルの戦いの余波で、雑木林のあちこちには光が投げかけられる。
だがそれだけでは、雑木林の彼方にぶっ飛んだロキの姿を確認するには、不十分と言わざるを得ない。
おまけにロキがブラムスに吹き飛ばされた先が雑木林の中と来れば、
樹木のせいで死角も多く、ロキの姿を視認するのはなおのこと困難。
テトラジェネスの視力には、薄ぼんやりとながら人影は確認できるが、
それを地球人(厳密に言えば「人間」と表現した方が正しいが)であるクラースに要求するのは、
やはり酷ということか、とエルネストは今更ながらに思い直していた。

374 名前:闇の王と炎の王、激突のこと ◆Mf/../UJt6 :2009/01/12(月) 01:21:40 ID:/RD/hsro0
ではどうしたものか、とエルネストが次なる手を考えようとしたところに、おもむろに第三の声が上がる。
「クラースさん、何か光源があれば、ロキの姿を視認することはできそうですか?」
(あ、ああ……私の潜伏した位置からならおそらく、な。
だが、光源を用意するといっても、ロキは今死角だらけの雑木林の中だ。
それこそ複数の角度から光を照らさねば、召喚術の狙いをつけるために十分な視界は得られない――)
「その複数の光源は、何秒維持できれば召喚術の狙いを定められますか?」
フェイトが風に向かってささやき返す。
遅滞のない鋭気に満ちた物言いに、エルネストすらも毒気を抜かれたように戸惑った。
「フェイト? 一体何を考えている?」
「エルネストさん、クラースさん、僕に一つ作戦があります。
できれば僕が直接ロキの所まで行って肉弾戦を挑めれば、それが一番確実なんでしょうけど、
そのためにはブラムスさんとミカエルが殴り合っている、あの空き地を横切らなければなりません。
そんな危険を冒すくらいなら、こんな手はどうでしょう?」
フェイトは、風の向こうと、そして傍らのエルネストに聞こえるように、自らの腹案たる作戦を告げる。
しばらくの間、フェイトの声のみが、周囲を支配。
そしてフェイトの言葉の全てを聞き終えた時、エルネストは思わず苦笑。
「――おいおい、それじゃあ俺だけ一人二役か? 随分と年長者をこき使ってくれるな」
皮肉気味にフェイトに物申すエルネスト。だが、決してフェイトの作戦を拒絶するニュアンスは存在しない。
フェイトは、それでも律儀にエルネストの皮肉に答えを返す。
「エルネストさんは大体の方角さえ示してくれれば、あとはミカエルの相手をお願いしてくれて結構です。
ロキは、僕とクラースさんの2人で倒す」
(……だな。今ミカエルと格闘戦の間合いで戦っているブラムスを安全に支援するなら、
ピンポイント攻撃が可能なエルネスト――お前がミカエルを抑えるしかないだろう。
私の召喚術やフェイトの魔術……もとい紋章術では、ブラムスまでも巻き添えにしてしまう)
クラースは、風に向かってそうささやいていた。
「まあ、俺の鞭もここからではミカエルには届いても、ロキには届かないだろうから、
それを考えれば、妥当な役割分担というべきか。
――よし、フェイトの案を採用だ。2人とも、紋章術と召喚術とやらの準備を頼む」
「はい!」
(任せておけ!)
フェイトとクラースは、同時に呪文を、そして呪紋を口にし、組み上げ、力を練る。
フェイトの繰り出す力は、おのが精神力そのもの。
クラースの呼び起こす力は、自然界の精霊力。
フェイトの方が先に呪紋の詠唱を終え、そしてそれにだいぶ遅れる形で、クラースの呪文詠唱が止む。
(いいぞ、エルネスト。詠唱待機は完了した、いつでもいける!)
「こっちもです!」
「よし、ならば合図は俺に任せろ」
ばちん、と手の中で即席の鞭を鳴らせるエルネスト。
縄で作り出した即席の得物ではあるが、これもまたフェイトの作戦を遂行するには、必要不可欠のパーツの一つ。
エルネストはブラムスと殴り合いを続けるミカエルと、そして雑木林の中で伏せるロキの人影を、
三つの目で交互に眺めながら、固く手の内の縄を引き絞る。
(さあ、早く上手いこと隙を作ってくれよ――ブラムスとやら!)
ブラムスがロキと間合いを離してくれたなら、その瞬間が作戦開始となる。
固唾を呑むエルネスト。
息を潜めるクラース。
緊張した表情のフェイト。
ヅラを月光にきらめかせるブラムス。
四者を交えた一大作戦は、今動き出そうとしている。

   ◆   ◇   ◆   ◇   ◆   ◇

375 名前:闇の王と炎の王、激突のこと ◆Mf/../UJt6 :2009/01/12(月) 01:22:19 ID:/RD/hsro0
大気が激震。
十賢者ミカエルと、不死者王ブラムス、二者の拳が中空で正面からぶつかり合い、
互いの拳にまとわせた灼熱の炎気と漆黒の瘴気が、互いの身を食らい噛み裂く。
次の瞬間には、ブラムスはその間合いを一気に離していた。
「むう――!」
双方の繰り出した拳力は、共に互角――傍目には一瞬、そう見ていた者もいたかも知れない。
だが再度拳を引き、次なる激突に備えるブラムスの右手を見れば、そんな考えは浅はかに過ぎると、誰もが理解しよう。
ブラムスのまとう墨染めの袈裟は、右の袖口から肩に至るまで、一瞬で炎に包まれ、焼滅していた。
その下から現れるのは、生気を感じられない土気色の肌に包まれた、巌のような筋肉から成る右腕。
正面衝突の瞬間に、力負けを感じたブラムスは、その拳を振り抜くことなく即座に間合いを離していた。
もし強引に拳を振り抜いていたら、おそらく袈裟のみならず、その下の肌まで黒焦げになっていたであろうことを、
ブラムスは静かに分析する。
(やはり、炎の攻撃を得意とする相手に、不死者である我はどうしても遅れを取るか。
このまま真正面から素直に当たるのは、下策に過ぎん)
むろん、ブラムスとて幾星霜もの年月を生きてきた……
厳密に言えば、「歪んだ生を生きてきた」とでも言うべき、強大なる不死者。
生半可な炎や聖なる力では、致命傷にはなりえない。
惜しむらくは、ミカエルの繰り出す炎は生半可な威力ではないという、その一点。
一瞬たりとて隙を見せぬまま、それでも攻めあぐねているかのようにその場に佇むブラムスを見て、
ミカエルは途端に嗜虐的に言い放つ。
「どうしたぁ? 随分とヌルくせぇヘナチョコパンチじゃねぇか!」
対するミカエルの拳もまた、無傷というわけではない。
だが、拳が瘴気に蝕まれた程度は、ブラムスの拳が火傷を負った、その程度の半分以下、と言ったところか。
噛み砕いて言えば、無傷ではないが無傷も同然。
(どうやらこの男、我の繰り出す闇の力にも耐性がある。相性で言えば厳しい相手と言わざるを得まい)
「かかって来ねえならこっちから行くぜぇ!!」
ブラムスの考察は、ミカエルの突撃によって阻まれた。
もう何度目か数えるのも諦めたくなるミカエルの強襲を、ブラムスはやはり受けに回る。
炎をまとう拳を、同じく闇をまとわせた拳で受け流す。
真正面から打撃を受ければ、腕の損傷は避けられない以上、「受け止める」のではなく「受け流す」ことに専念。
側面に拳が弾かれたのを見たなら、更に間合いを詰めつつ膝を一気に持ち上げるブラムス。
その一撃は、狙いを過たずミカエルの鳩尾を目掛けて閃く。
同じくその脚を持ち上げながら腰を捻り、ミカエルはブラムスの膝蹴りを脚でガード。
ブラムスはガードされた膝を基点とし、更にそれを地面と水平に振り払われるトーキックに変化させる。
狙うはミカエルの背中――人体の急所の一つである、腎臓。
しかしそれすらも、弾かれた先から戻って来たミカエルの腕に阻まれ、届きはしない。
ブラムスの爪先は、叩き潰すように降って来たミカエルのエルボーで払い落とされ、
ミカエルの背中に刺さることはなかった。
攻防一体のエルボーに使われた左手に代わり、ミカエルの右手が炎をまといながら、掌底を繰り出す。
ブラムスはとっさに体を引き、その掌底を両腕を交差させ受け止める。
その威力に無理に抗わぬまま、ブラムスは一気に後方に身を退く。
風にはためいた袈裟の袖が、放たれる熱量に耐え切れず炭化し、一部が崩れ落ち地面に消え行く。
ブラムスは更に自ら後方に跳躍するが、ミカエルは足元が陥没しかねないほどの激しい踏み込みで、
それ以上間合いを離す事を許しはしない。
(そうそう簡単に、間合いを離すことはできぬか――)
ブラムスは先ほどから、何度も間合いを離さんとして、牽制とバックステップを繰り返し、
時には空き地の端に追い詰められたなら横っ飛びで殴り合いの軸線を変え、時には自ら掌打でミカエルを吹き飛ばし、
それを繰り返していた。
だが、クラースの示した間合い……およそ二十歩分の間合いを稼ぐことは、今の今まで成功していない。
クラースはこうして戦いが始まる前に、限界まで効果範囲を絞っても、召喚術を相手にのみ撃ち込むには、
二十歩という大きな間合いを要するとブラムスに告げている。
間合いを離さねば、ブラムスはクラースからの援護射撃を期待することはできないのだ。
そもそもクラースの援護射撃は、本来ロキへ対する不意打ちが失敗した時の保険であり、
こうしてミカエルと戦う羽目になったのは、予想外の事態と言わざるを得ない。
(ロキもしばらく立ち上がっては来れまいが――)

376 名前:闇の王と炎の王、激突のこと ◆Mf/../UJt6 :2009/01/12(月) 01:22:55 ID:/RD/hsro0
ブラムスは、夜の闇にも遮られる事のない不死者の眼力で、ロキの伏せる茂みの辺りを僅かに一瞥。
そこではロキは阿呆のように顎を脱臼させて口をおっぴろげたまま、
先の正拳同士の正面衝突の際巻き起こった衝撃波の余波で破壊された岩盤の欠片を股間に受け、
激痛のあまり白目をひん剥き鼻から泡を吹いて悶絶していることを確認し、
さっさと見切りをつけてミカエルを睨み直す。
(……ならば、挑発して大技を誘い、その隙を縫うか?)
しかし、ある意味千日手に近い打ち合いの中、ブラムスはそれを打破するための鍵は掴み取っている。
ブラムスにとっては、未だ正体不明の相手であるこの男……すなわちミカエルの体力は、かなり消耗されている。
この巨漢には未だ息が切れている様子はないが、ブラムスほどの観察眼を持つ者ならば、それに気が付ける。
先ほどから彼の繰り出す攻撃に、徐々にブレが出始めている。
この男ほどの体力があれば、本来この程度の拳闘で拳や蹴りにブレが出始めるなど、まず考えられない。
ならば考えられることは、これまでもこの男は連戦を行い、ろくに休息を挟まずにこの戦いに乱入した可能性。
肉体の疲労が十分に取れていない状態で、ほんの僅かのインターバルしか挟まずに連戦すれば、
一旦は取れたかに見える疲労は、万全の状態のときに比べ、数倍以上の速度で蓄積され露見する。
猪突猛進する以外に能が無いのか、はたまたこの程度の疲労など敵に対するちょうどいいハンデと考えているのか、
とにかく最初の不意打ちを自らの決め技「ブラッディカリス」で相殺されても、
なお大人しく引き下がることをしなかった時点で、少なくともこの男には戦術的な判断がないのは自明。
(この男が正真正銘の痴れ者なのか、慢心の余り目が曇っているのかは我の知るところではない。
しかしどちらにせよ、その隙には遠慮なくつけ込ませてもらうとしようか)
ブラムスは、先ほどからほとんど開くことのなかった口を、仏像の仮面の下で静かに開いた。
もし彼が仮面を着けていなければ、その拍子に彼の口元からそれが覗けていたかもしれない――
人間が持つものにしては、不自然なまでに長く鋭利な、一対の犬歯が。
「貴様――存外に出来るようだな」
「当たりめぇだ、この俺様を誰だと思っていやがる!?
惑星ネーデの科学力を結集して作られた宇宙最強の生物兵器――十賢者のミカエル様よ!!」
吼え、自らの名を名乗ったミカエル。
ブラムスは聞き慣れない単語のいくつかを耳にし、思わず口から疑問の声がついて出る。
「『ウチューサイキョー』? 『セーブツヘーキ』? よく分からんが、貴様はそのネーデなる国の出身者なのか?」
「俺様の言うことがよく分からねえなら――」
轟、という乾いた唸りと共に、空気が貪食される。
ミカエルの右手に灼熱する闘気が集結し、そのまま彼は超前傾姿勢のまま地面を疾走。
残像すら視認するのが困難な速度で、ミカエルはブラムスに突撃を仕掛ける。
「――とにかく俺様は最強だとだけ理解しときなッ!!」
爆炎と、高熱の余り融解し溶岩と化した岩盤をまとい、ミカエルは渾身のアッパーカットを振り抜く。
そのアッパーカットに手応えは無いが、それはミカエル自身予測はしていたこと。
アッパーカットはあくまで目くらましに過ぎない。
本命は次の一撃――アッパーカットの勢いのまま飛び上がった空中からの、猛火をまとった踵落とし!
大気との摩擦で燃え上がり赤熱した隕石のごとくに、ミカエルは地面に降り注ぎ、激突。
ミカエル自身を爆心地とした、灼熱のマグマの波涛が周囲のもの全てを無差別に焼き焦がす。
「俺様の名はミカエル――創造神トライアの伝承で言うところの、『神のごとき者』よォ!!!」
この場に急遽出来上がったマグマの池の中心部で、ミカエルは高笑い。
全てを焼き焦がしかねない強大な熱量の只中で、自らの炎により傷付かず仁王立ちするその姿は、
確かに『神のごとき者』の名にふさわしかろう。
この攻撃で、彼がブラムスを葬ることに成功さえしていれば。
「――それで『神のごとき者』か。随分と創造神トライアの名も安くなったものだ」
「!?」
ミカエルがその声を聞いたとき、全ては動き出していた。
ミカエルの作り出したマグマの池の縁で、腕組みをしていた袈裟の男は、その双眸に邪悪な赤光を宿し、
そして飛びかかる。
暗闇の中に赤い残光の尾を引きながら、その男は一飛びでマグマの池の中心部まで低空飛行。
厳密に言えばその動きは低空飛行ではない――地面を蹴っただけで得た勢いのみで、
ほとんど高度を落とすことなく彼はミカエルに肉薄したのだ。

377 名前:闇の王と炎の王、激突のこと ◆Mf/../UJt6 :2009/01/12(月) 01:23:46 ID:/RD/hsro0
月光を受け、さながら剛弓より放たれた矢のごとくに、ミカエルに飛びかかるのは、
シャイニングなオンリーワンヘアーのウィッグと仏像の仮面を着けた怪人。
字面にしてみれば余りにシュールであるが、それを迎え撃つ側にしてみれば笑い事ではない。
全力で対応しなければ、人生最後の光景をそんなシュールな光景で締めくくるという、
人間としての尊厳を甚だ欠いた死に方をする羽目になるのだから。
「クソがぁっ!!」
苛立った様子を隠しもせずに、ミカエルは拳を引く。
それも、利き手とは逆の左手を。すなわちそれは、拳術ではなく柔術の使用を、見る者に予感させる。
「とっとと俺様のマグマ風呂に浸かって焼け死にやがれぇっ!!!」
飛びかかるブラムスの体を掴み、そのまま自らの直下で煮えたぎる岩漿に放り落とす。
それがミカエルがとっさに選んだ対応策。
無論不死者の肉体を持つブラムスも――否、不死者の肉体を持つブラムスであるからこそ、
溶岩の海に沈めばただでは済まない。
溶岩の中にその身を放り込まれた状態で脱出ができなくば、
五つ数を数え終える頃には、ブラムスの歪んだ命は無残に燃え尽きる羽目になろう。
ブラムスの肉体と、ミカエルの右手が交錯、そして――!
「!!?」
ミカエルは、あるはずの手応えが無いことに、愕然と目を瞠る。
しかしながら、それも道理。
ミカエルの目前にはもう、ブラムスはブラムスの姿として存在していないのだから。
彼の視界を埋め尽くす黒い霧は、そのままミカエルの背の方に抜ける。
「出来ることなら、そんな惨めな死に方は御免被ろう」
もしこの瞬間にミカエルがその背後の視界を得ることが出来ていたなら、その奇怪な光景に唖然となっていたであろう。
彼の背後で、ブラムスの生首だけが浮いているという、信じ難い光景に。
追って、ブラムスの首から下の肉体も実体化。
異常事態に気付いたミカエルがようやくのことで振り向いたなら、
その時すでに彼の視界はブラムスの脚で埋め尽くされていた。
痛烈な打撃音。
ミカエルの顔面に、ブラムスが繰り出した宙返り蹴り――サマーソルトが直撃!
ミカエルはたまらずにもんどりうち、その勢いのままマグマの海の外側に弾き出される。
一方のブラムスは、ミカエルの顔面を蹴りつけたその反動で一気に後方に下がり、
再度マグマの海の縁に着陸するという、軽業師も仰天の身のこなしを見せていた。
ミカエルの作った炎の池の対岸に、それぞれ不時着と着地を行うミカエルとブラムス。
それでも稼げた間合いは、ブラムスの目測で十六歩。二十歩には、未だ届かない。
「ちきしょうが……またわけの分からねえ小細工を使いやがってぇ!!!」
歯噛みするミカエルの顔面は、それでもせいぜい鼻の軟骨が歪んだ程度の損傷しか負ってはいない。
おまけに頭部を強打されたにもかかわらず、脳震盪を起こした様子すらも見られない。
無論ブラムスの蹴りの威力は折り紙付き――凡人ならば受けたその瞬間首が盛大に千切れ飛ぶか、
さもなければざくろの様に首っ玉が弾け散っているかするほどの、猛烈な打撃力がこもっていた。
それほどの打撃を受けても、ミカエルの顔面は未だ問題なく原形を留めているのを見て、
ブラムスは半ば感嘆に近い感情が湧き上がるのを抑え切れない。
(ほう――『影討ち(ダーク)』から見舞った不意打ちの一撃でも、まだあの程度か)
ブラムスがミカエルに飛びかかった際に見せた、自らの体を黒い霧に転じさせる能力――それは、
エインフェリアやエインフェリア相当の実力を持つ戦士にのみ許された秘技、『影討ち(ダーク)』。
エインフェリアの脚力を活かし、敵の目が眩むほどの超高速で背後に回り込み、
その無防備な背から不意打ちを見舞うこの秘技を、ブラムスは何と自らの身を霧に転じさせることで成し遂げる。
ヴァンパイアはその身を霧に変え、いかなる隙間にでも入り込めると伝承にはあるが、
不死者の王族たるヴァンパイアの、そのまた王の座に着くブラムスにとって、
その手のヴァンパイアとしての力を振るうことなど、造作も無い。
ブラムスはミカエルに飛びかかりざま、自らの身を霧に変化させ、
そのままミカエルの体を霧の形態のまま素通りし、
背後で再度実体化した瞬間に、ミカエルの肩を足場としてサマーソルトを放っていた。
これを成し終えるまでに、かかった時間は僅かに数秒。
その様子の全てをつぶさに観察していた者でも、大多数の者はブラムスの姿がミカエルの目前で掻き消え、
そして次の瞬間にはミカエルの背後を取っていたようにしか、感じ取ることはできないだろう。
(だが、この力を使ってもやはり首輪は外れんか)

378 名前:闇の王と炎の王、激突のこと ◆Mf/../UJt6 :2009/01/12(月) 01:24:39 ID:/RD/hsro0
ブラムスは未だに自らの首元から離れる事の無い首輪を僅かに意識。
この程度の小細工で首輪があっさり外れてくれる、などという期待など端からしてはいなかったが、
これで実際に確認は取れた。
もちろんヴァンパイアがその身を霧に転じるとき、彼または彼女は着衣や装備品程度なら、
一緒に霧に転じさせることはできるし、望むのならば逆に着衣や装備品の一部または全部を残し、
霧になることも可能。
だがこの首輪には、それを許さないための、何らかの仕掛けが内蔵されている。
随分とご丁寧なことだ、とブラムスは内心で呟きつつも、目の前の脅威について忘れたりはしない。
ミカエルはブラムスのサマーソルトを受けながらも、即座に受け身をとり手首のバネを活かして跳ね起きる。
その背が地面に着いた瞬間など、一瞬間もなかった。
口元から僅かに血を流すミカエルは、鬼神のごとき憤怒の表情で顔を固め、雄叫びながらその拳を振りかざす。
ブラムスが制止の声を上げねば、彼は再度ブラムスに猛突撃で食らいつきに行っていただろう。
それを阻んだのは、ひとえに不死者の王のその提案。
「待て――これ以上無為に殴り合いを続けていても、双方共に埒が明くまい」
「あぁ? 今更になって命乞いか、変態仮面野郎?」
相も変わらず剣呑な言葉を吐きながら、ミカエルは鳩尾の前と肩先で固めた拳を、ほぐそうともしない。
ブラムスは仏像の仮面の中で、僅かに唇を曲げる。
頭部に装着したヅラも、主の意を汲んだように不敵に月光を反射していた。
「違うな――ここは一つ、我と貴様の最強の技を、真正面からぶつけ合ってはみぬか?」
「……何を考えていやがる?」
「簡単なことだ。我と貴様――どちらの技が競り勝つか、純粋に知りたくなっただけのことだ」
ブラムスは右袖を失った袈裟を夜風になびかせ、ミカエルにその意を開陳する。
「我とて互いに殴り殴られてじわじわと消耗戦にもつれ込み、そのまま泥沼の戦いに陥ることなど望みはせぬ。
できる事ならば最高の奥義を以ってして貴様と勝負をつけたいと願うが、
貴様が相手では奥義の為の『溜め』を行う隙を見出すのは困難極まるだろう。
無論我とて、貴様に『溜め』を行う隙を与えてやるほど、お人好しではない。
結果として、戦いは必然的に泥沼のもの――これでは、面白くなかろう」
ブラムスの岩石のような握り拳が、彼の仮面の前にまで持ち上がる。
そこから言い知れぬ力が湧き上がり、ただでさえ光に乏しい夜闇から僅かな光すらも残しはしない、
とばかりに闇が吹き上がる。
「なればこそ、互いに『溜め』のための時間を提供し合い、最高の奥義で決着を着けるのが、
最も望ましいものではないか?
奥義の威力が上回った側が勝利する。よしんば奥義のみで決着が着かずとも、
その後競り負けた側には絶大な隙が出来上がる。実質上、勝負は一撃必殺のものとなろう」
くつくつという陰鬱な笑い声。
それは仮面を通ったがゆえにくぐもりはするものの、それがブラムスの喉から漏れ出ていることは、
誰の耳にも明らかな事実。
「どうだ、面白かろう?
我は先ほど貴様を下郎と評したが、なかなかどうして我と互角かそれ以上の勝負を行うようでは、
その発言は撤回せざるを得まい。
貴様が相手ならば、我も全力を出すに値しよう――むしろ、全力を出したいと願わずにはいられぬ」
ブラムスの右手が、掌を天に向ける形で差し出される。
折り畳まれる、四本の指。
残る人差し指のみをくいくいと動かし、ブラムスはそれを以ってミカエルへの誘いのメッセージとする。
「さあ、この我からの提案、呑むか呑まぬかは貴様次第だ。
もっとも、貴様はこの誘いを断るほどの腰抜けには思えぬがな」
「……よく分かってるじゃねえか、てめえって野郎はな」
地上に発生した巨大な熱源が巻き起こす、超局所的な上昇気流。
ミカエルは拳を左右に引き分け、腰だめに握り構え、その上で自らは野蛮な笑みを浮かべる。
「確かにそんなチンケな勝負なんざ、面白くも何ともねえ。
さっきはてめえに止められたが、そうまで言われちゃあ、俺様も本気で『スピキュール』をブチかましてやらあ!
今度はさっきみたく、あっさり止められるなんて思うなよ、変態仮面野郎!!」
ミカエルの踏みしめる足元から、白色の蒸気が一瞬ばかり立ち上る。
それが終わり、土から全ての水分が奪われ乾いたなら、今度は土そのものが燃え上がる番となった。
土中に含まれた落ち葉や木の根の欠片など、可燃物はたちまち内部から火を吹き出し、
残された砂粒は煮えたぎるマグマへと姿を変える。
その姿は、まさに地上に生まれたもう一つの太陽と形容するに、何ら違和感などあるまい。

379 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2009/01/12(月) 01:37:12 ID:kbiV9fZa0
リアル投下きた!
起きていられる限り支援

380 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2009/01/12(月) 01:42:38 ID:7kvE0ujb0
sienn

381 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2009/01/12(月) 01:52:37 ID:rD9GEeK30
出遅れた!
ネタバレしたらやだし読みながら支援するんで投下終わってからも知らずに支援したらごめん

382 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2009/01/12(月) 01:55:29 ID:kbiV9fZa0
代理投下はいります、入ったりさるさん食らったらご了承

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

あたりの雑木林は、まるで山火事にでもあったかのように、炎の真紅に染まり、揺らめく。
全身を引き裂くような苛烈な熱を前に、ブラムスもまた構える。
近寄れば輻射熱だけで体の焦げそうな業火を前に、それでもブラムスは怯もうとしない。
「さあ――今こそ共に舞おうではないか」
大地に仁王立ちするブラムスの全身を、濃密な闇が包み始め、ミカエルの輻射熱の浸透を阻む。
火に含まれる二大要素は、言うまでもなく光と熱。
しかし闇は光を遮り、そして光のもたらす熱をも防ぎ止める。
「我と貴様――最後まで舞い切るはただ1人の――」
ブラムスのまとう闇の密度は恐るべき速度で高まり、そして臨界点を超越するまでにそう時間はかからない。
鮮血色の闇――ブラムスの闘気のボルテージが極大を迎えようとしている証が、
そのまま彼自身にまとわれ、炎の光を頑ななまでに拒絶。
炎が闇を焼き払うか。
闇が炎を呑み込むか。
選び取られる結末は、どちらかただ一つきり。
それが決まるのは、次の一合。
「おおおおおあああああああああぁぁぁぁぁっ!!!」
ミカエルの姿が、黄金の残像と化す。
その光景を遠目から見る者は、その様相を何に例えようか。
ブラムスは、そんな叙情的な思索に耽りたい衝動に駆られなかったわけではない。
それほどまでに、彼の炎は鮮烈で、激烈で、それでいて純粋無垢だった。
炸裂すれば自らの身を灰になるまで焼き尽くす滅びの猛火が、周囲の空間そのものすらも焼き尽くさんばかりに、
唸りを上げて周囲に轟いた。

   ◆   ◇   ◆   ◇   ◆   ◇

383 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2009/01/12(月) 01:56:27 ID:rD9GEeK30
支援

384 名前:代理投下:2009/01/12(月) 02:00:47 ID:kbiV9fZa0
(よし――上手いこと挑発に乗ったか)
奥義のための『溜め』の体勢に入ったミカエルを見やり、ブラムスは自らの策が成ったことを知る。
ミカエルに対し吐いてみせた、けれん味たっぷりの口上――それらは全てが真実であり、全てが虚偽とも言える。
ブラムスは不死者でありながら、同時に拳士でもある。
不死者の持つ獣性と、拳士としての求道心が同居する彼の胸中は、
もちろん強大な敵との戦いで昂ぶりもするし、時にはその不正なる生すら賭けたいと思うほどに、
戦いという行為に飢えることもある。
しかしただ戦という行為自体を求めるだけであれば、所詮ブラムスはただ強いだけの不死者に過ぎない。
不死者の王を名乗るのであれば、求められるものはただ戦に酔うだけの獣性のみではないのだ。
あらゆる不死者をかしずかせる絶対のカリスマ、そして自らの誤りを許さない知性、
これらもまた、求められる。
そのブラムスの知性は、この目の前の敵が真に命を賭けるに値しない敵であると、彼自身に静かに告げていた。
(残念ながら、我の命ならざる命は、貴様のような痴れ者ごときにくれてやれるほど安くはない。
我は貴様のような手合いこそ、最も嫌悪するものだ)
ブラムスが最も嫌悪する存在――それは自らの弱さに絶望し不貞腐れ、
それ以降あがく事を放棄する意気地なしでもなければ、
常に他者をだまくらかし卑劣な策略に嵌めようと試みる、臆病者でもない。
自らに力があると理解しながら、その力を善事にも悪事にも用いようとせず、
ただ自らの破壊衝動の奴隷に成り下がり、けだもののようにしか振る舞えぬ愚か者である。
下級の不死者の中には、けだもののようにしか振る舞えぬ者達も決して少なくはなく、
むしろそれらの方が多数派とも言えよう。
けれども彼らが長年の戦いや偶発的な事由などにより、強大な力を持つに至ったのならば、
いつまでもけだもののごとき振る舞いを許しておくべきではないと、彼は心中で断じている。
人間にとっては、このような例えが適切だろう。
もし大の大人が赤子のように泣き叫び、自らの不満を感情的に叩き付ける事しかできなければ、
もしくは白痴のような愚劣な発言を行うことしかできなければ、周囲の人間はそれをどう評しようか?
言うまでもなく、周囲の人間は彼または彼女を蔑み、見下し、良くとも憐れむのが精々であろう。

385 名前:代理投下:2009/01/12(月) 02:02:33 ID:kbiV9fZa0
ブラムスにとってのミカエルは、それと同じこと。
(念のため、奴にも『フレイを殺したのは貴様か?』と問おうかと、一瞬でも考えた我もまた愚劣なものよ。
それに関しては、我もまた恥じ入らねばならぬ)
ブラムスは、ゆえにミカエルに出会った時点で、彼がフレイ殺害の実行者では無いと断じた。
フレイはこの手の手合いに殺されるほどに、間抜けではない――
百歩譲って、本当にミカエルがフレイ殺害の犯人であったとしたなら、
フレイはそれだけ自身の見ぬ間に堕していたということ。
そんなフレイなど死んだところで、ブラムスの胸に哀悼の意など、雀の涙ほどにも湧いて来ない。
(では、早々に貴様は葬らせてもらうとするか。
たとえ虚言とは言え、貴様にあれほどの麗辞を送ったなど、思い出すだけでも胸が悪くなる)
ブラムスもまた、ミカエルに応じてその内なる魔力を練り上げるが、それもまた表面的なものに過ぎない。
この男の膂力は、不死者の怪力を持つ自身に匹敵し、下手をすれば凌駕する。
そしてミカエルは闇の力に耐性を持ち、対する自身はミカエルの炎を苦手とする。
先ほど「スピキュール」を「ブラッディカリス」で相殺したときは、
幸いにも炎と闇の秘めたエネルギーの絶対量がほぼ同値だったからこそ、無傷で相殺に成功したのだ。
もし何か一つでも不運な要素が起これば、「ブラッデイカリス」が押し負ける危険も十二分。
万一押し負けてミカエルの炎を直接浴びれば、ブラムスもただでは済まされない。
ならば真正面からぶち当たるなど、二度とあってはならない。それ以外に、手が残されていないときを除けば。
(貴様が『スピキュール』とやらを放つ瞬間に、我は貴様の背後を頂こう)
ブラムスが一見ミカエルを好敵手と認め、真っ向勝負を望む旨を吐露したのは、全て虚言。
その虚言でミカエルを挑発し、大技を誘ったところでミカエルの背後を取り、そこから不意打ちの一撃を見舞う。
それが、ブラムスの狙い。
仮に不意打ちに失敗したとしても、ブラムスの戦士としての勘は告げている――ミカエルの疲労具合を見れば、
おそらくあと一撃大技を撃たせれば、さしものミカエルとて疲労困憊となるだろう。
対するこちらは、可能な限り消耗を抑えた立ち回りを心がけている。
後はその残されたスタミナの差にものを言わせ、一気に畳み掛ければよい。

386 名前:代理投下:2009/01/12(月) 02:05:29 ID:kbiV9fZa0
(――が、我も念のため保険はかけておくとするか)
ブラムスは顔面を覆う仮面に、そっと手をかける。
ブラムスの仮面が外れ、その下から現れるは、遮られるものなき魔の眼光。
その眼光が、忽然と揺れる。
目の前で灼熱の炎に包まれるミカエルの姿が消えた。
その先は、上空。
「むう!?」
「炎を練ってたときに思っててんだけどよぉ……」
その強靭な肉体が可能とする、常人の数十倍の高度を稼げる超跳躍。
ミカエルは、舞った。
この急ごしらえの雑木林の、空き地の上空へ。
黄金の残像と残熱が尾を引きつつ、高空に留まる。
そこから放射される熱量は未だ衰えず――むしろ、増加する一方!
「何もてめえ相手に馬鹿正直にあたりに行かずとも、ここからパワー全開で『スピキュール』をブチかましゃあ……」
空に燃える、黄金色の熱。
ミカエルのまとう熱の密度はまさに太陽のそれを思わせるが、彼が空に昇る事で、
その姿はますます太陽に近いものとなる。
「この辺り一体、マグマの海に変える事くれえできなくはねえんだよなあ。つまり――」
ミカエルの直下の大地が、突如として巻き起こった焼け付く暴風に破砕される。
ミカエルから放射される熱が空気を異常加熱し、それが結果として風すらも呼ぶ。
にわかに巻き起こる火炎旋風――すなわち、山火事や震災後の広域火災の熱が巻き起こす、火炎そのものを含んだ竜巻。
破砕と同時に融解を起こす地面が、ミカエルの壮烈なまでの大破壊を彩る。
「てめえもそれ以外の3人もまとめていっぺんに焼け死ぬから、手間が省けて好都合ってもんよォ!!!」
ミカエルの肉体の一点を焦点とし、黄金の輝きが殺到。
言うまでもなく、その向かう先は彼自身の右手。
「ところで変態仮面野郎……太陽はどうしてあちぃか、知ってるか? その答えは簡単だ」
金色の光が、更なる臨界点を突破。
その結果が白色光――完全なる白色光。
量子力学の説くところの、温度無限大の黒体にのみ放射することを許される、超熱光に他ならない。
「太陽はその中心にそのパワーを集中させてっから、あれだけあちぃんだぜ!!
今のこの、俺様の右手みてぇになぁ!!!」
ミカエルの右手が、真っ白に燃える。
さながら光ですらもその内に呑み込むブラックホールのように、ミカエル自身を取り囲む熱を、光を、
余さず吸い上げ回収し、そこに自らが喚起した全ての熱エネルギーを凝縮する。
地上に生み出された小さな恒星――それが、ミカエルの今の右手の状態を形容するに、最もふさわしい言葉。
ミカエルの周囲から、全ての熱が消え去った。
それが意味するところは、災厄の回避ではない。
むしろ、災厄の前兆、嵐の前の静けさ。
「食らいな……この中心温度無限大の……最強最高温の『スピキュール』を!!!」


387 名前:代理投下:2009/01/12(月) 02:07:53 ID:kbiV9fZa0
「それは御免被ろう!」
今の言葉の持ち主は、ブラムスではない。
ミカエルの足元の空間が、突如として歪む。
そこに穿たれるのは、極少のワームホール。
ミカエルがワームホールの出現を悟った瞬間に、そのワームホールは細長い何かを鋭く射出していた。
その正体は、ただ一筋の縄。
ワームホールを経由して伸びた縄が、自らの身をうねらせる。
狙うは、ミカエルの左足首。
「何だとぉッ!!?」
ミカエルの左足首は、そのまま縄に食いつかれた。
食いついた勢いそのままに、ミカエルの足首に絡みつく縄。
そしてミカエルは今空中に跳躍している――本来飛行できない彼が空中でこれを受けることが、
何を意味しているかは余りに明白。
「まさか……この技は!?」
「ようやく気付いたようだな。だが、時すでに遅し、と言わせてもらおうか」
絡みついた縄が、そのままワームホールの向こう側に帰還しようとする。
無論この程度の勢いならば、いくらでも縄の張力には対抗できるし、引き千切っても焼き払ってもいい。
だが、ここは空中。
そして、焼き払うための熱は全て、右手に集中。
すなわち、この縄の張力に対抗する手段は、この瞬間のミカエルには存在しない。
「『ディメンジョンウィップ』!!」
絡みついた縄がびん、と音を立て、ミカエルの体を宙で泳がせる。
ミカエルは焼け残った雑木林の影に佇む男を睨みながらも、たまらずに体勢を崩していた。
彼の瞳に焼きついていた人物、それは言うまでもなく金髪のテトラジェネスの男だった。

   ◆   ◇   ◆   ◇   ◆   ◇


388 名前:代理投下:2009/01/12(月) 02:10:02 ID:kbiV9fZa0
「お前がスピキュールを繰り出す瞬間、待っていたぞ」
自身の目前に穿たれたワームホールには目もくれずに、
エルネストは空中で縄に左足首を絡め取られたミカエルを不敵に睨む。
厳密に言えば、待っていたのはミカエルが「スピキュール」を放つ瞬間ではなく、
彼の周囲をまとう炎のオーラが消え去る瞬間であったが、特に「スピキュール」を放つ瞬間の隙は最高。
「お前の放つ『スピキュール』は体術の範疇に入るだろうが、
炎を右手に集約させる瞬間の隙は、どちらかと言えばその性質は紋章術の呪紋詠唱に近い。
よって一度妨害されれば、また溜めを最初からやり直さねばならないはずだ」
独り言のように言うエルネスト。
空に飛び上がったまま体勢を崩したミカエルは、何やら怒り狂ったような声を上げてはいるが、
エルネストはその内容を聞き流していた。
ふつ、と「ディメンジョンウィップ」で上空に放った縄の手応えが、ワームホールの向こうで途切れる。
ミカエルが上空で再度全身高温のオーラをまとわせ、縄を発火点まで加熱させて焼き切る様子が、
テトラジェネスの視力には鮮明に映る。
(さて、これでお前はあのブラムスなる男に数秒の時間を与える羽目になったが、どうなるかな?)
先端が無残に焼け焦げた縄が、ワームホールの向こう側から戻り、追ってワームホール自体も消滅。
「ディメンジョンウウィップ」――闘気で空間を歪め、ごく小規模のワームホールを形成し、
その向こうにいる敵をワームホール越しに鞭で打ち据える、エルネストの遠隔攻撃技である。
この技自体は、エルネストの技の中でも初級のものに入るが、この局面では他のどの技よりも有効なもの。
むしろ、エルネストがこの技を心得ていたからこそ、こんな奇襲が成立し、また成功したのだ。
エルネストは、フェイトに事前に自らの得意技を告げておいたことを、静かに正解だったと自己評価する。
(なかなかどうして、フェイトも随分と目端が利くようだな)
現在のところ、ロキは雑木林の空き地の向こう側で半無力化され、
ブラムスは雑木林の空き地でミカエルと格闘戦を行っている。
ならば、紋章術ほどの射程はないが、ピンポイント攻撃の可能なエルネストがミカエルを叩き、
紋章術の射程がなければ攻撃できないロキを、紋章術と召喚術を使えるフェイトとクラースが叩く。
それが、フェイトの提案した作戦内容。
エルネストが視線を移せば、作戦を提案した張本人であるフェイトはしゃがみ込んだまま、
左手で右手首を支え、紋章術の発動にかかろうとしている。
エルネストが「ディメンジョンウィップ」を放つ直前、一瞬限り指で示したその方向に、
右手手の平が向いている。
その手の平いっぱいに、青白い電光がスパークを起こし始めていた。
(紋章術はソフィアほど得意じゃないけれど――)
フェイトの遺伝子そのものに刻まれた、紋章の力が全身を駆け巡る。
彼自身の精神力が生体電流を捕まえ、整流し、同時に大気を引き裂くに足るほどの高電圧にまで、
そのボルテージを増幅させる。
(――即興のアレンジ、うまくいってくれよ!)
「ライトニングブラストッ!!」
フェイトの右手から、紫電が迸り駆け巡る。

389 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2009/01/12(月) 02:11:46 ID:rD9GEeK30
しえん

390 名前:代理投下:2009/01/12(月) 02:12:35 ID:kbiV9fZa0
フェイトの放った雷は、秒速30万kmに迫らんばかりの超高速で雑木林跡の空き地を駆け抜ける。
そして雷が空き地の中間地点ほどに差し掛かった瞬間。
「広がれっ!!」
フェイトの命じた通りに、先ほどまでたった一筋しか流れていなかった雷が、数十にも分裂する。
まるで貴人の手により広げられ、その中の艶やかな絵画を披露する日本(ジャパン)の民芸品、扇子のように。
ブラムスとミカエルの乱戦区域を大きく外して撃ったため、拡散しても稲光は彼ら二者を襲うようなことはない。
辺りは瞬間的にカメラのフラッシュが焚かれたように白光で染め上げられ、たちまちに光度を増す。
人間の視力でも、空き地越しにロキの姿を視認できるレベルにまで。
これこそが、フェイトの用意した光源の正体。
ロキがその身を埋めている雑木林は樹木が乱立しているせいで、一つや二つ光源を用意したところで、
その全てを照らし出すことはできない。それだけではできる影も多過ぎて、暗闇という死角を無くしきる事はできない。
だが、光を数十もの角度から当てることができれば、その死角の数は十二分に減らすことはできよう。
フェイトは紋章術「ライトニングブラスト」をロキの沈んだ雑木林の辺りに撃ち込み、
その手前で稲妻を数十に分裂させることで、稲妻そのものを複数の角度から一気に雑木林内部を照らすための、
光源として用いたのだ。
この手法ならば、例え暗闇越しにでもロキの姿をおぼろげながら確認できるほどの、
テトラジェネス級の視力は要らない。
エルネストにある程度の方角さえ指示してもらえれば、その方角に「ライトニングブラスト」を撃ち込み、
手前で拡散させるだけでフェイトの役割は果たされる。
光源であるフェイトの「ライトニングブラスト」の方に、そこまで高い精度は要求されないためである。
仮にロキへ「ライトニングブラスト」が命中したのならば、それはそれで自身らにとっては望外の僥倖。
そして本命は、「ライトニングブラスト」の稲光でロキの姿を確認した、クラースの方にある。
詠唱待機を行っているクラースがロキの姿を視認した瞬間、彼には最期の瞬間が訪れる。
そのロキに向け、クラースの召喚術「オリジン」が――。
「!!!」
フェイトは、その光景に目を瞠った。
「ライトニングブラスト」に照らし出された雑木林の奥に、彼が見た光景とは――

   ◆   ◇   ◆   ◇   ◆   ◇

391 名前:代理投下:2009/01/12(月) 02:15:22 ID:kbiV9fZa0
(ほう、これはこれは)
仮面を右手に握り締め、その握り締めた右手を顎の辺りでわだかまらせていたブラムスは、
仮面の影からその様子を伺っていた。
ミカエルの足元に正体不明の縄が伸び、それがミカエルの動きを縛め、
ひいては「スピキュール」の溜めを無効化した、その様子を。
顔面から外された仮面は、早々に彼の懐へと消える。
一方で彼の両足は、即座に地面を強打していた。
この雑木林跡の空き地一体を支配する圧倒的な熱気を切り裂いて、ブラムスは飛鳥のように舞い上がる。
(陳腐な言い回しではあるが、言わせて頂こうか――)
「その隙、貰い受ける」
仮面を外され、素顔を夜風に晒すブラムスが跳躍した先は、もちろんのこと空中で姿勢を崩したミカエルのもと。
一体ミカエルの身に何が起こったのか、完全に把握はできないが、今この瞬間で重要なのは、
ミカエルが絶好の隙を見せてくれたということ。
ブラムスの背から、黒色の霧が立ち上る。
東の空にかかる月を、背に負う形でミカエルに飛びかかるブラムスの姿は、さながら巨大な黒翼を広げた蝙蝠。
更に言えば、背より蝙蝠の翼を広げ、闇夜を飛ぶ暗黒の王、ヴァンパイアの姿そのもの。
ブラムスはその身を不死者にやつして以来、長年の修業と研鑽を経た結果、
残念ながら本物の翼は失われ、また魔力による飛行すらも不可能となった。
それ以外にもヴァンパイアとしての力のいくつかは失われたが、それで得たものもまた大きい。
ヴァンパイアが持つ弱点のうちの一つ、ニンニクも彼には効かない。
雨や川などの流れ水に行動を阻まれることもない。
むしろ今では、流れ水よりも炎の方が彼に深刻な打撃を与えるくらいである。
聖印や聖水なども、真なる霊力のこもったものでなければ、恐怖など微塵も感じない。
そして不死者の最大の弱点である直射日光すら、今のブラムスは不完全ながらも克服している。
これらの弱点を克服することができたのであれば、翼を奪われたくらい嘆くには値しない。
今のブラムスの背を飾る黒霧の翼は、ゆえに正しくは翼ではない。
霧に転じつつある、彼の肉体そのもの。
体勢を崩したミカエルに肉薄する瞬間、ブラムスの全身は再度黒い霧に姿を変えた。
ミカエルと空中で正面衝突することなく、霧と化した彼の体はミカエルの背後へと回る。
『影討ち(ダーク)』を用いた彼の体は、ちょうど空中でミカエルの背を取る形で、再度実体化。
やはり首輪は外れないが、無防備な彼の背中を取ることができたのは、今は何物にも変えがたい好機。
ブラムスは右手を振りかざし、その五本の指を互いにぴたりと寄り添わせる。
繰り出すは、貫き手。
このまま右手をミカエルの背の左側に突き込み、肋骨の隙間から心臓に肉薄し、突き破る。
(貴様が『セーブツヘーキ』なる人外の存在とは言え、どうやら体内に血も流れているようだな。
ならば、心臓を貫けばいかな貴様でもひとたまりもあるまい!)
もはやこれが、本当に素手から繰り出される攻撃であるのかを疑いたくなるほどに鋭利な一撃が、ミカエルの背を強襲。
決まれば、この戦いの趨勢は完全に決していただろう。
ブラムスの右手手首が、後ろ手に回されたミカエルの右手に捻り上げられていなかったならば。
「むうっ!!?」
下手をすれば岩石すら握り潰しかねない握力が、ブラムスの貫き手を食い止める。

392 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2009/01/12(月) 02:17:12 ID:rD9GEeK30
しえーん

393 名前:代理投下:2009/01/12(月) 02:17:44 ID:kbiV9fZa0
「甘っちょれぇんだよ、変態仮面野郎――」
続き、ブラムスの左手手首すら、ミカエルの左手に掴み上げられる。
空中で全身を海老反りの状態にしたミカエルは、その両足で蟹挟みを繰り出し、ブラムスの両足をロック。
結果として、ミカエルはブラムスを背負った体勢で、彼に空中十文字固めをかけた形となる。
ミカエルの周囲の気温が、再度急激に上昇。
「この十賢者である俺様が、二度も同じ手を食うと思ったのかよォ!!?」
ミカエルの「スピキュール」は、エルネストの「ディメンジョンウィップ」で妨害され、結局発動することはなかった。
だが逆を言えば、ミカエルは再度、全身に炎のオーラをまとい直すことを許されたことになる。
たちまちのうちに、ブラムスの着る袈裟の裾が煙を上げ始めた。発火点に達するまでは、もう僅かの時間も無い。
「このまま俺様の炎を、零距離で浴びてもらうぜぇ! てめえもつくづく飛んで火に入る夏の――がぎえぇっ!!!」
ミカエルの言葉尻が、汚らしい悲鳴に潰れた。
ミカエルの首筋を、二つの激痛が走り抜ける。
途端、ミカエルの目の焦点が、どこにも定まらなくなった。
彼の全身が、まるで力という力が流れ出してしまったかのように弛緩する。
ミカエルの全身をまとっていた陽炎すら、夜空に散逸。
見れば、ミカエルは顔面蒼白――血の気が、完全に引いてしまっている。
せっかくブラムスにかけた空中十文字固めも、呆気なく解けてしまった。
「貴様にとっては残念やも分からぬが――」
ミカエルの背から解放されたブラムスは、離れざまにミカエルの背後から裏拳を見舞う。
その口元を、ミカエルの血で赤く染めながら。
その血でも赤く染まることのない、白い牙を剥き出しにしながら。
「――我とて貴様が同じ手を二度食うことなど、最初から期待していない」
ブラムスの裏拳が、ミカエルのこめかみを背後から強打。
空中で頭部に横方向の運動エネルギーを加えられたミカエルの体は、たちまち逆さまになる。
すなわち、足を天に、頭を地に向ける形に。
今度は、ブラムスがミカエルの体をロックする番。
ミカエルがブラムスに蟹挟みをかけたのと同様にして、ブラムスがミカエルに蟹挟みをかけ返す。
ブラムスの足が、ミカエルの両腕を挟み込み、彼が受け身を取ることを禁じる。
一方のブラムスの腕はミカエルの両足首辺りを掴み上げ、足の動きすらも封じ込める。
「――ところで、知っているかミカエルとやら?」
それが終われば、自由落下が始まる。
翼を持つ者、魔術により大地のいましめから解放された者を除けば、万物に等しく運命付けられた現象が。
「蝋燭の火というものは、その芯を押さえてやれば存外にたやすく消えるものなのだ」
空中に舞った二者に、大地が恐ろしいまでの勢いで迫ってくる。
ブラムス自身の攻撃は、闇の力に耐性を持つミカエルには効きにくい。
ならば、自身の肉体ではなく大地そのものを武器とすればよい。
そう判断したブラムスが、ミカエルへの引導に選び取った技はパイルドライバー。
相手を空中で逆さまの体勢でホールドしたまま、相手を脳天から地面に叩き落とし、
その頭部に2人分の全体重を炸裂させる、超人的大技である。
パイルドライバーは完全な形で決まれば、相手の両手両足の動きを完全に封じ、
必然的に受け身を取ることすらも許されなくなる。
その状態でミカエル自身とブラムスの2人分の全体重に、ブラムス自身の膂力までも加われば、何が起こるかは明白。
「例えるなら、今の貴様のようにしてな」

394 名前:代理投下:2009/01/12(月) 02:20:30 ID:kbiV9fZa0
大地が、ミカエルの脳天と激突した。
巻き起こる地響き。吹き上がる土煙。
ブラムスがミカエルにかけたパイルドライバーが見事に決まった、その証拠。
地面にクレーターを穿つほどの勢いで叩き付けられたミカエルの頭部から、鈍い音。
ブラムスは両手両足越しに、その音を静かに聞いていた。
(殺(と)った――いや、まだか)
ブラムスはミカエルの頭蓋骨が複雑骨折を起こしたことを、その手の内に残る感触で知りながら、
一旦はミカエルの懐より離脱。
万一彼が再度立ち上がってきたとしても、すぐさま格闘に応じられるよう、利き手を引き逆の手を前に出す。
ブラムスがミカエルから離れ、そして数瞬たった後に、舞う一陣の夜風。
土煙の中から、彼の姿は現れる。
ブラムスが作り上げたクレーターの中心部で、ミカエルは逆立ちしていた。
もし頭部が完全に地面に埋まった状態のまま、全身が天を向いた格好のまま硬直している状態を、
「逆立ち」と表現するのが正しければ、の話ではあるが。
ブラムスは再度、懐から取り出した仏像の仮面で、その赤く濡れた顔を覆う。
それにしても、この男の血は今まで味わったことの無い、奇妙な味だった、
とブラムスが口内に残る血液の後味を心の中で評した時、ミカエルの体は地面へとくずおれた。
その拍子に、地面に埋まっていたミカエルの首から上が、掘り返される形となる。
さすがはネーデ史上最強最悪の生物兵器、十賢者と言ったところか。
首から上も辛うじてではあるが、原形を留めてはいた。
彼の髪には自身の血で染まり、目に痛いまでの赤と化してはいたが。
「て……めえ……ッ……!」
「ふむ――頭蓋が砕け、脳が挫傷してもなお息があるとはな」
怨嗟の声を吐くミカエルの元に、ブラムスは首の骨を鳴らせながら、静かに近寄る。
うつ伏せになった状態で、辛うじて首をかしげ、ブラムスを視界に収めることに成功したミカエル。
かすみつつある彼の視界に映っているものは、あちこちが焼け焦げた袈裟をまとった、一体の悪魔だった。
悪魔はその両目に、血のように赤い眼光を燃やしながら、彼を静かに睥睨する。
その目にこもっている感情は、すでに敵への憎悪でも怒りでもない。
かといって、死に絶えつつある獲物を弄ばんとする、悪辣な嗜虐心でもない。
そこには、本当に何の感情もこもってはいなかった。
人間は道を歩く時、蟻一匹を踏み潰したところでほとんどの者は何の情感も覚えまい。
今のこの男も、それと同じこと。
もはやミカエルを、どうとも思ってはいない。
ミカエルに止めを刺すことなど、せいぜい消し損ねた熾火を踏みつけ、
完全に火を消そうとする程度にしか考えていない。
ブラムスの右足が、そっと持ち上がった。
「なればこそ、念のため止めは刺しておくとするか」
それが終わったなら、右足が振り下ろされる。
頭蓋が砕けた、ミカエルの頭部へと。
「下手に貴様のような痴れ者に食い下がられると、のちのち面倒が起こり兼ねんのでな」
ブラムスの右足は、ミカエルの首っ玉に叩き落された。
ブラムスの足の下で、ぐしゃりという湿った音が響いた。
ミカエルの頭部は、とうとう完全に原形を失った。

   ◆   ◇   ◆   ◇   ◆   ◇

395 名前:代理投下:2009/01/12(月) 02:24:08 ID:kbiV9fZa0
「……というわけでようやく一段落着いたので紹介する。
彼はヅラムス……じゃなくてブラムス。私がさっき逃げ出したとき、近場で偶然捕まえた助っ人だ」
残された雑木林の空き地の一角に、一同は集っていた。
ミカエルが残した多くのマグマの池はすでに冷えて固まり、飴状に融解したまま再凝固した、
不気味な傷跡が多く残る。
すでにこの一帯を焦がした熱量は主共々に死に絶え、周囲は夜の暗さと、わずかばかりの肌寒さを取り戻していた。
その中で再度小さな焚き火を囲み、一同は車座を組んでいたのだ。
クラースの紹介を受けたブラムスは、会釈も何もせずに、ひどく無愛想な様子で残る二者に名乗る。
「我はブラムス――ゆえあってこの辺りを偵察していたところ、
このクラースなる男に出会い、この喫緊の事態を知ってやって来た」
ブラムスの名乗りに応じるようにして、残る二者もまた自ら自己紹介を行う。
「フェイト・ラインゴッドです。よろしくお願いします」
「エルネスト・レヴィード。考古学を学んでいる。
ところでブラムスとやら、申し訳ないがあんたに早速質問がある」
「ほう? 何だ?」
エルネストは三つの目を同時にブラムスに向け――そして思い出したように彼の顔から視線を反らす。
それが原因か、彼の言葉の切れはいつにもなく悪い。
「その……つまり……単刀直入に聞こう。あんたはどうやら、ヴァンパイアか?」
「……ヴァンパイア?」
エルネストが突如として繰り出した言葉に、フェイトは怪訝な様子で疑問符を放つ。
エルネストは一つ頷き、今度はフェイトの方に視線を向けて語り出す。
「ああ、ヴァンパイア……すなわち、お前の故郷である地球の東欧(イースタン・ユーロップ)を発祥とする、
空想上の生き物だ。
確か元来は東欧(イースタン・ユーロップ)の民話に出てくる、ゾンビやその手の類の仲間だったのが、
地球暦で言うところの西暦1400年代、ルーマニアを統治していたヴラド三世の、
『串刺し公』の逸話と融合して生まれたものだった、と地球の民俗学の本に記述されていた気がするな。
ちなみにこのヴラド三世は自らのことを『ヴラド・ドラキュラ』と名乗ったとされるが、
彼をモチーフにして作られた地球の文学作品が『吸血鬼ドラキュラ』……
同じく地球暦の19世紀末期に、イングランドの小説家ブラム・ストーカーが著した怪奇小説だ」
エルネストはこともなげに、それだけの知識を披露。
フェイトはそれに、思わず目を剥く事を禁じえない。
「地球人の僕よりも詳しいんですね……エルネストさん」
「まあな。俺は自分の向かった惑星の、知的生命体に伝わるこの手の伝承は一通りチェックしておく主義でね。
これがその惑星の古代文明について考察する際、役立つこともままあるからな」
「それで、エルネストさんは何故、ブラムスさんがそのヴァンパイアだと思ったんですか?」
首をかしげるフェイトに対し、エルネストは「それはな」、と短く発言。
再度ブラムスの顔に目を向けようとして――結局直視することは諦めた。
「ブラムスが見せてくれた能力、そしてミカエルを空中で無力化した、とある攻撃が論拠だ」
エルネストは右手の親指のみを立て、彼らの車座の外側にある、それを指し示す。
「幸いミカエルの死体は首から下が原形を留めている。
何なら後でミカエルの首筋を見てみろ。
小さいながらもミカエルの頚動脈にまで達している、深い刺し傷が二つ残っているはずだ」
「……それは遠慮しておきます」
心底からの嫌悪感を露に、フェイトはぞっとしない思いでエルネストの提案を断った。

396 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2009/01/12(月) 02:37:44 ID:rD9GEeK30
しえん

397 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2009/01/12(月) 02:51:34 ID:rD9GEeK30
追いついたー
どうやら二人目もさるさんみたいだし次は俺が代理投下させてもらおう

398 名前:代理投下2:2009/01/12(月) 02:53:01 ID:rD9GEeK30
確かにミカエルの死体の首から下は原形を留めてこそいるが、
首から上はブラムスの手により……もとい、足により踏み砕かれている。
フェイトとてその得物で多くのモンスターや、時には地球人をも含む知的種族を斬っては来たものの、
さすがにそんな惨殺死体を好きこのんで眺めたいと思うほどに、その精神は歪んでいない。
無論エルネストとて、その提案はあくまで冗談半分で行ったものだ、と軽く笑い飛ばすことも忘れはしないが。
「あの時フェイトはロキの方に注意が行っていたから、見逃していたかも知れないが、
実はこのブラムスという男は、俺の『ディメンジョンウィップ』でミカエルを怯ませたとき、
空中でミカエルの背後を取り、そこから不意打ちをかけようとしていた。
もちろんミカエルもただやられるままではなく、背中越しにブラムスの体を捕まえ、
自身からのゼロ距離熱放射でブラムスをこんがり焼くつもりだったんだろうが、
そこでブラムスは何と、ミカエルの首筋に噛み付いて、そこからミカエルの血を吸っていたのさ」
ブラムスはエルネストの説明を聞き届け、軽くその首を縦に振りエルネストを肯定する。
「実を言えばあの時、あのミカエルとやらが我の体を掴み取ってくれたのは、むしろ幸いであった。
奴が我の体を掴み、密着間合いまで引き寄せたことで、自然と我の口元は奴の首筋に持っていかれ、
更に我の牙に対する防御を自ら放棄した形になる。
我が奴の首筋に噛み付くための膳立てを整えたのは、皮肉にも奴自身というわけだ。
念のため奴の懐に飛び込む前に、この仮面を外しておいたのは正解であった」
ブラムスが言葉を放ち終えれば、会話の主導権は再度エルネストのものとなる。
「奴ら十賢者は、いかにネーデ史上最強の生物兵器とは言え、
生物をベースにして出来ている以上、生物にかけられた制約には逆らえない。
大量出血を起こせば失血死だってするし、そこまで行かずとも貧血になることは十分ありえる。
ましてやブラムスがさっき狙ったのは頚動脈――脳に直結する血管だ。
そんなものを破られて大出血を起こした挙句に、さらに血液まで吸い取られれば、
いかな十賢者ですらイチコロで意識を失わざるを得ない、というわけだな」
「そもそも常人ならば、我が首筋から吸血を行った時点で、頭から上に流れている血を全て失い、死に至るがな。
それなのに奴は我が吸血を行った上で、脳天から地面に叩き落としてすら、まだ辛うじて生きていた。
つくづく、出鱈目なまでの生への執着心よ」
ブラムスはひどく不満そうな、つまらなそうな、そんな憮然とした様子で首を一つだけこきりと鳴らせた。
一方のエルネストの言葉は、次をもって結論へと向かう。
「それ以前にも、ブラムスは自身の体を黒い霧に変えて、
霧になった体をミカエルの背後で再度実体化させた上で、不意打ちを行うという真似までやってくれている。
自らの体を霧に変えたり、二本の牙で吸血を行ったり、その手の能力は地球の伝承にあった、
ヴァンパイアと実に酷似していてね――それが、俺がブラムスをヴァンパイアではないかと推察した論拠だ」
「なるほど、分かりました」
疑問が氷解し、ようやくのことで腑に落ちたフェイト。
エルネストの持論については、ブラムス自身から若干の訂正が成されたのだが。
「厳密に言うなれば、我は不死者王(ノーライフキング)……不死者の王たるヴァンパイアの、そのまた王君ぞ。
――ひとたび玉座を離れしまっては、我の威光も伝わらぬやも分からぬがな」
(((伝わらねー理由はそこじゃねーし!!!)))
ブラムスのその発言を受け、奇しくも残る3人の心の叫びはぴたりと一致していた。
ここで改めて読者諸氏に問わねばなるまい――今のブラムスについて。
今のブラムスの姿は、あちこちが焼け焦げた袈裟を着込み、その顔面は仏像の仮面がへばりついている。
極めつけはその頭部に装着された、頭髪が絶滅危惧種扱いの文字通り不毛の荒野と化した頭皮をあしらった、
セミパーフェクトハゲのカツラ。
ミカエルの巻き起こす紅蓮の嵐を潜り抜けても、不自然なまでに焦げ跡が残らないそのヅラは、
光とついでに熱の反射率まで100%なのかと思わず疑いたくなる。
とにかくそんな姿の人間――歯に衣着せずに言えば、「一見気の触れた」人間しか見えない今のブラムスの姿は、
偉大なる不死者の王と自称されて納得する者はいなくとも、
寺の住職の変装をした上で、寺に今しがた火事場泥棒を敢行してきたこそ泥と言われれば納得できてしまえる
人間の方が多数派としか思えない、実にファンキーなスタイルと言わざるを得まい。
これこそが、今の今までこの場の3人が、ブラムスの姿を直視できずにいたその理由

399 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2009/01/12(月) 02:55:28 ID:rD9GEeK30
ブラムスの発言を最後に、実に気まずい空気が沈留。
それをブラムス自身が感じ取ったのか、はたまた気付くことなく我が道を行った結果そうなったのか、
次なる発言者もまた、ブラムス。
「ところで次は我が問おう。果たしてロキはどうなったのだ?」
ブラムスが視線を滑らせた先にたまたまいた人物は、クラースその人。
クラースは慌てて視線を反らそうかとも一瞬考えたが、すでにブラムスにガン睨みされているこの状況では、
それも色々な意味で不可能と悟り、観念したように口を開く。
「……それは……その……どうやら逃げられたらしい……」
「……逃げられた、とな?」
「はい。僕が『ライトニングブラスト』で視界を確保した時点では、すでに向こうの雑木林から姿が消えていたんです」
奥歯に物が挟まったような物言いのクラースに代わり、質問を補完したのはフェイト。
フェイトはブラムスに、彼がミカエルと戦っている間に即席で組み立てた作戦の内容を、静かに説明。
ミカエルとの戦いと同時進行で何が起こっていたのか、それもまたブラムスの知るところとなる。
「……というわけなんです。
おそらく、ミカエルが『スピキュール』を空中から発射して、この辺り一帯を焼き払うと宣言したとき、
ロキは逃げ出すことを決定して即座に逃げ出したみたいですね」
「なるほど……そのタイミングなら、ちょうど俺の注意はミカエルの方に向いていたし、無理の無い推測だ。
俺が目を離したタイミングとロキの逃走のタイミングが上手いこと一致したから、
ロキは結果的に逃走の瞬間を目撃されずに済んだ、ということか」
フェイトの説明に納得するエルネスト。そこに、一度は口ごもったクラースの言葉が蘇る。
「フェイトが『ライトニングブラスト』でロキのいた雑木林を照らしてくれた時、
そこにはもう奴の姿はなかった。結局私の用意した『オリジン』は無駄になってしまった形というわけだ」
丸太のように太い両腕を、がっぷりと胸の前で組んだブラムスも、クラースに続く。
「ふむ……確かにあの状況では、ロキにとっての最善手は逃げ出すことだった、と考えられなくはあるまい。
奴は『スピキュール』を本気で撃てば、この辺り一帯を火山の火口のようにできると言っていたが、
あながちそれも虚言ではなかっただろう――奴の『スピキュール』を真正面から受けた我だからこそ、
それが身に染みて分かる。
もしミカエルの手により、我ら4人が消し炭になればもっけの幸いと思い、逃げを打ったのかも知れぬな」
ブラムスは赤い眼光に満ちた両目を、ふとあらぬ方へと向ける。
ついしばらく前、自身がロキを叩きのめし倒れ伏さしめた辺りの、雑木林の一角を。
「――追ってあいつにも止めを刺すのか、ブラムス?」
「もし奴の確たる消息を掴めるのなら、追撃をかけるにやぶさかではない。
だがあれほどに叩きのめしてやったのであれば、奴が治癒の魔術を使えることを感情に入れても、
どの道しばらくはまともに動けまい。
今はそれより、我はお前達3人を鎌石村まで護送することの方が、重要な事項だと判断する。
あわよくば、この殺し合いに乗っている他者により止めを刺されるか、そのまま野垂れ死ぬ事を期待しよう」
けしかけるように聞いたエルネストに、ブラムスはその意を持たぬことを告げる。
「それに、我にはお前達を相手に話さねばならぬことも聞かねばならぬことも、山積みとなっている。
我もおおよそこの島で何が起こっているのか、その全容はある程度は把握できた。
こんな下らぬ茶番にいつまでも付き合ってはいられぬ以上、この茶番を終わらせるためにも、
迅速かつ正確に動かねばならぬ。
その為にも我はお前達3人を相手に暫定的な同盟を結び、我の他の仲間が来る鎌石村に、お前達を招きたいのだ」
「――なるほど。ヴァンパイアの王様が、俺達に随分と優しいことだな」
ともすれば皮肉に聞こえかねないエルネストの発言。
それを聞いたフェイトとクラースは、思わずぎょっとなる。

400 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2009/01/12(月) 02:58:08 ID:rD9GEeK30
「お、おいエルネスト、そういう言い方は……!」
「そうですよ、それじゃあまるで――」
「もちろん我のこの申し出が、お前達を嵌めるための罠だと疑うのならば、我も決して強要はせんがな」
ブラムスはその言葉を置き捨てるように言い、そっと踵を返す。
ブラムスが先ほど向かってきた方角となる、沖木島の北の空へと。
おりしも月の位置は、そろそろブラムスの背に移ろうかという時間帯。
「勘違いされると困るので予め言っておこう。
我がこうしてお前達と同盟を申し出たのは、あくまで我が我が居城に帰らんとするがため。
今のところ、仲間を募り共に方策を練るのが、それを成し遂げる最良の行動と判断しているからに過ぎぬ。
もし状況が変化し、この島に最後まで立ち続ける道を選ぶ方が、我が城への帰還に近いとならば――」
ブラムスは静かに、その足を踏み出す。
向かうは、沖木島の北部――鎌石村。
「――我はお前達を手にかけることすら、何のためらいも抱かぬつもりよ」
ブラムスの足元から、僅かに起こる土煙。
ミカエルが見境なく熱量を撒き散らしたその結果か、土はひどく乾ききっていた。
その土と同じくらいに乾いた、小さな笑い声。
テトラジェネスの、男のもの。
「なるほどな、その言葉を聞いて安心した」
静かに笑む、エルネスト。彼の肩にかかる金髪が、かすかに揺れる。
一方で彼の発言を聞いたフェイトとクラースは、更にその目をぎょっと見開くことになる。
「おいエルネスト――それじゃあまるで……!」
「逆に考えろ。ブラムスは俺達に、事前に自らの裏切るタイミングを告げてくれたんだ。
最初から俺達を利用するつもりで近寄ってくる人間は、ふつうそんなご丁寧な真似はしないだろう。
自身の意図を、相手に隠すことなく全て告げるというのは、馬鹿正直ではあるが最も誠実な取り引きの態度だ。
奴はああも『誠実な』態度で、俺達に取り引きを持ちかけてきた。
奴が信用のできる相手であることは、まず間違いあるまい。違うか?」
「……そうかも、知れないですけど」
それでも、フェイトの弁舌の切れは、悪い。
「ひとまず、この足で鎌石村まで向かうとするぞ。
我も先ほど鎌石村はざっと概観してきたが、あそこには身を潜めるにちょうどいい家屋はたくさんある。
今から向かえば、おそらくその道中で例の放送の時間に差し掛かるだろうが、
一旦村に着きさえすれば、体を休める時間も施設もあろう。
お前達人間は、夜間のうちは休息せねば体も保つまい……そうだろう?」
歩み出したブラムスを眺めながら、エルネストは熾した小さな焚き火に傍らの土をすくい、乗せる。
その上から軽く土を踏みしめ、完全な消火が行われたことを、手の平で温度を感じ取り再度確認。
その手つきは、すでに冒険というものに慣れ切ってしまった、アウトドア派の学者にふさわしい、鮮やかなもの。
クラースは一つ肩を竦め、「よっこらしょ」という妙に若さの感じられないかけ声と共にその場を立つ。
彼の手足に着けられた鳴子が、思い出したようにからころと鳴った。
「とりあえず現状の把握が出来なのなら、双方の情報の交換は移動しながら行えば問題はあるまい。
ところで、フェイトと言ったか」
「……何でしょうか?」
一応命の恩人とは言え、自身の態度が固いままであることを無意識のうちに感じながらも、
フェイトはブラムスの呼びかけに応えた。
ブラムスはいつの間にか、懐から一枚の白い紙を取り出し、背中越しにフェイトへと告げる。
「先ほどから出す時機を伺っていたのだが、我はお前宛てに一通の手紙を預かっていた。それを渡さねばなるまい」
「……一体、誰からのです?」
「ソフィア・エスティードなる少女からだ」
それを聴いた瞬間、フェイトの目の色が変わる。
傍らに置いておいた装備一式を無造作に引っつかみ、そのまま重たげだった腰を持ち上げ、
ブラムスの元へと駆け寄る。
「そうならそうと早く行って下さい! ソフィアはまだ生きてるんですよね!?」
「我が最後に確認できた時点では、の話だがな」
フェイトはブラムスの元にまで走ったなら、彼の手にあった手紙をほとんどひったくるような勢いで受け取る。
その様子を見る三眼の考古学者と、鳴子と刺青の召喚師は意味深な笑み。


401 名前:字数制限で入らなかった部分:2009/01/12(月) 02:59:50 ID:rD9GEeK30
「フェイトも、まだまだ子供ということか」
「どうやらソフィアなる子は、フェイトのステディのようだな」
いかがわしい記事の載ったタブロイド紙を開き、そこに掲載された有名人のゴシップを楽しむような、
少しばかり下賎な気持ちが2人の中に湧き、仲良く生暖かいニヤニヤ笑いを浮かべる。
一方のフェイトは、そんな大人2人の視線に気付くことなく、彼の仲間からの便りを手に取り、読み始めていた。

402 名前:代理投下2(やっぱり字数制限により分割):2009/01/12(月) 03:01:55 ID:rD9GEeK30
【D−2/夜中】
【クラース・F・レスター】[MP残量:70%]
[状態:正常]
[装備:ダイヤモンド@TOP]
[道具:薬草エキスDX@RS、自転車@現実世界、デッキブラシ@TOP、荷物一式]
[行動方針:生き残る(手段は選ばない)]
[思考1:ブラムスと暫定的な同盟を結び行動]
[思考2:ゲームから脱出する方法を探す]
[思考3:脱出が無理ならゲームに勝つ]
[現在位置:D-2北部、焼き払われた雑木林]


【ブラムス】[MP残量:70%]
[状態:変態仮面ヅラムスに進化。本人はこの上なく真剣に扮装を敢行中。
全身に軽度の火傷(ミカエルに吸血を行ったため、じわじわ回復中)]
[装備:波平のヅラ@現実世界(何故か損傷一つ無い)、トライエンプレム@SO、
袈裟@沖木島(あちこちが焼け焦げている)、仏像の仮面@沖木島]
[道具:バブルローション入りイチジク浣腸(ちょっと中身が漏れた)@現実世界+SO2
荷物一式×2、和式の棺桶@沖木島]
[行動方針:自らの居城に帰る(成功率が高ければ手段は問わない)]
[思考1:鎌石村に向かい、他の参加者と情報交換しながらレナス達の到着を待つ]
[思考2:敵対的な参加者は容赦なく殺す]
[思考3:直射日光下での戦闘は出来れば避ける]
[思考4:フレイを倒した者と戦ってみたい(夜間限定)]
[思考5:鎌石村に向かいながら、3人と情報交換]
[現在位置:D-2北部、焼き払われた雑木林]
[備考:ブラムスのヴァンパイアの能力については、
「原作のゲームシステムで再現可能な能力のみ使用可能」というガイドラインを提案します。
今回は肉体を霧に変化させる能力をスキル「ダーク」で、
吸血によるDMEの回復は>>242の武器特性で再現しました。
なお原作のゲームシステムで再現可能なスキルなどは存在しないので、
吸血による目標の下僕化は不可能とします]



【フェイト・ラインゴッド】[MP残量:75%]
[状態:左足火傷(戦闘にやや支障有り。ゆっくり歩く分には問題無し)]
[装備:鉄パイプ-R1@SO3]
[道具:ストライクアクスの欠片@TOP?、ソフィアのメモ、荷物一式]
[行動方針:仲間と合流を目指しつつ、脱出方法を考える]
[思考1:ルシファーのいる場所とこの島を繋ぐリンクを探す]
[思考2:確証が得られるまで推論は極力口に出さない]
[思考3:ソフィアのメモを読みたい!]
[現在位置:D-2北部、焼き払われた雑木林]
[備考:参加者のブレアは偽物ではないかと考えています(あくまで予測)]
[備考:ロキに武装解除された鉄パイプ-R1@SO3を取り戻しました]

【エルネスト・レヴィード】[MP残量:95%]
[状態:両腕に軽い火傷(戦闘に支障無し、治療済み)]
[装備:縄(間に合わせの鞭として使用)、シウススペシャル@SO1、ダークウィップ@SO2]
[道具:ウッドシールド@SO2、魔杖サターンアイズ、荷物一式]
[行動方針:打倒主催者]
[思考1:仲間と合流]
[思考2:炎のモンスターを警戒]
[思考3:ブラムスを取り引き相手として信用]
[現在位置:D-2北部、焼き払われた雑木林]
[備考1:ロキに武装解除されたシウススペシャル@SO1を取り戻しました]
[備考2:ミカエルの死体からダークウィップ@SO2、ウッドシールド@SO2、
魔杖サターンアイズを回収しました]

403 名前:代理投下2:2009/01/12(月) 03:02:49 ID:rD9GEeK30
【ロキ】[MP残量:90%]
[状態:自転車マスターLv4(ドリフトをマスター)
顔面が作画崩壊 顎関節脱臼 再起不能(リタイア)寸前 神生終了のお知らせ 現在逃走中?]
[装備:グーングニル3@TOP]
[道具:10フォル@SO、ファルシオン@VP2、空き瓶@RS、スタンガン、ザイル@現実世界、
首輪、荷物一式×2]
[行動方針:ゲームの破壊]
[思考1:レナス、ブラムスの捜索]
[思考2:見つけ次第ルシオの殺害]
[思考3:首輪を外す方法を考える]
[思考4:一応ドラゴンオーブを探してみる(有るとは思っていない)]
[思考5:痛みに耐えて顎を嵌め直す]
[思考6:この状況に対応する]
[現在位置:D-2北部、道から少し外れた森の中→行方不明]
[備考1:現在顎が外れているため、これを整復するまで会話や呪文詠唱などはほぼ不可能です]
[備考2:なおロキは自分をフルボッコにした相手がブラムスだとは、今のところ気付いていません
(ただしブラムスの決め技「ブラッディカリス」を目撃して気付いた可能性もあります)]

【ミカエル死亡】
【残り22人+α?】

404 名前:代理投下2(ラスト):2009/01/12(月) 03:04:07 ID:rD9GEeK30
83 名前: ◆Mf/../UJt6[sage] 投稿日:2009/01/12(月) 01:44:27 ID:bUVETw3U
以上です。
今回はロキの消息を描写しなかったり、情報交換をあまり行わなかったりと
若干展開が荒削りですが、題名の通り今回のSSの主題は
ブラムスVSミカエルに持ってこようと考えたので、
荒っぽいつくりであることを承知で、あえてこのような形に書かせていただきました。

今回はブラムスのヴァンパイア能力をフルに活用させていただきましたが、
備考にもある通りゲーム中のスキルの派生形という形で納得いただければ、
と思います。

それから現在の残り人数の表記に関しては、私が提案した暫定的なものです。
正式決定は、放送やその後の作者に決めていただきたく思います。


それから最後に。
ヅラムスの活躍をお待ちの読者さん、ご容赦下さい。
私の筆力が足りなかったせいで、今回はヅラムスがブラムスに戻ったことを、
深くお詫びいたしたく思います。

それでは、意見質問等お待ちしております。


405 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2009/01/12(月) 03:09:11 ID:rD9GEeK30
投下超乙です!
何というか、バトルうめえええええええええ!!
全開から思っていたのですが、肉弾戦の描写が非常に秀逸でたまらない。
ヅラムスは見た目以外は非常に格好いいんだよなあ……w

能力については、個人的にはいいんじゃないかなと思います。
ロキについてもさほど問題はないかと。ちゃんとフラグは抱えたまま逃げてくれましたし。
人数表記もこれでいいかなー。
ある意味これが最初の「次の作者さんの案」ですしw
これでいくならwikiの表記も勝手にこれで統一してもいいものか……

しかしこれでもう放送いけるのか……
下手したら一年ぶりなんじゃないかしら、放送……
何か感慨深いなあ。

406 名前:代理投下:2009/01/12(月) 03:10:11 ID:kbiV9fZa0
そろそろいけるかな……?
改めて投下乙です、代理投下が中途半端で申し訳ない
序盤に改行、文字多すぎと怒られた関係で、避難所のように投下できなくて更に申し訳ない……

特殊能力に関しては特に問題はないと自分は思っている
ヅラ強ぇぇぇ、あんなになっても焦げ1つ付かないとかパーフェクトすぎるだろうwww
ヅラの呪い、どんだけ強いんだ……
それからこのパーティ、三つ目に刺青男に変態仮面で見た目が異様すぎるから困る
事情を知らない人物が見たらまず面食らうこと間違いないな

これでそろそろ放送に……の前に、
 ・次の禁止エリア
  (前スレで時間間隔を短縮するとかしないとか話題に出ていた様な……)
 ・レナスやルーファスの扱い
 ・前スレで出ていた見せしめキャラのデイパックについて
この辺りについて決めておかないとな……


407 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2009/01/12(月) 03:10:40 ID:kbiV9fZa0
名前消し忘れとか、何やってんだ自分\(^o^)/

408 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2009/01/12(月) 03:23:48 ID:rD9GEeK30
名前消し忘れはあるあるw
逆に俺は代理投下の名前抜け&投下先間違えすまなかった。

禁止エリアの時間短縮の言いだしっぺだけど、いい加減固まってほしいからそうした方がいいんじゃないかなと思う。
今のところ村3つに人が集まってるし。
そろそろ2つの村を潰して集中させる頃合じゃないかなと。

レナス・ルーファスについての意見は結構割れてたような。
案としてはこんなところか?
・ボディについた首輪はルーファスのだろうしルーファスは呼ばれない。レナスは呼ばれる。
・盗聴器で事態の把握はしてるだろうし、レナスの人格が生き残ってる事をルシファーは知ってるんだから、レナスは呼ばれない。ルーファスは呼ばれる。
・両者とも一度命を落としているのに変わりはないので両方とも呼ばれる。
両方呼ばれない派はいたっけ?
ついでに『一度死亡したキャラの首輪(一度役目を終えてる首輪)は効力を失うのか否か』もおいおい話していきたいね

見せしめキャラのデイパックは……なくてもいいけどあって困るものでもないかなあって感じ。あくまで個人的にはね。
他の書き手さんに任せます。

あと放送書きたいって方が確かいたはず。
試験シーズン真っただ中だし、放送後の予約を考えるともうちょい期間あけてくれると個人的に助かるなあとか思ったり。
パート少ないし、予約解禁いつからかも決めた方がいいかもしれないね。

まあなんにせよ今は投下された神作だ!
みんな遠慮なく感想つけようぜ!

409 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2009/01/12(月) 23:00:38 ID:Sqn21zMU0
ヅラムス応援派の俺はドキドキしながら読みました
尾も知れええええええええええええええええええええええええええええ

410 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2009/01/13(火) 00:30:14 ID:CEX4lkMJ0
投下GJ、ついに十賢者は全滅したか……
獲物を取り逃しまくったりちょっとおつむが足りない部分があったりしたけど、
さすが腐っても十賢者、今までろくに戦ってこなかった相手に結構がんばっていたな
これで生存者の中でラスボス級の実力を持つのはロキと一応ヅラも分類されるのか?

フェイトは鉄パイプを取り戻し、エルネストもやっと得物を手に入れたし戦力も上々
無事ソフィアの伝言も伝えられたようだし、しばらくは安泰だな
それと不審者王、すごいんだがいろんな意味でおっかねぇよ……
これでもし投下前に作者の方が言ってたアッー!な展開があったとしたら、
更に恐ろしいことになってたと思うと……本当におっかねぇよ!

そういえばブラムス、行動方針がどちらかというと対主催から、
場合によっては手段選ばずに地味に方針転換してるのな
敵対するようなことがもしあったらまさしく彼の者の名は恐怖よろしく、
周囲に恐怖を撒き散らすんだろうな……力量に加え見た目的な意味で

411 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2009/01/13(火) 00:49:20 ID:qvNftwKA0
大作投下乙!
久しぶりの見事な大作で見る予定だった番組を見忘れてしまったじゃないかw
それにしてもブラムス強いな、ミカエルとやりあって軽度のやけどですむとか
そしてミカエル、とうとうリタイアか
このロワの嵐的な存在だったからいなくなるとちょっと寂しいな
マーダーだけどw

412 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2009/01/13(火) 02:14:52 ID:Ulmv9/GM0
投下GJ
ブラムスつえーな。これでヅラじゃなければ格好良かったのに
ミカエルはお疲れ様。殺害数1(笑)にしては頑張った方だよホント
そしてバトルスーツさんが活躍してちょっとビックリ。しかし、
>この手の伝承は一通りチェックしておく主義でね
お前ピラミッドに関しては映画で出てくるやつの知識しか持ってなかった癖にw

413 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2009/01/13(火) 03:00:25 ID:3T0Nfb+zO
>>410
ヅラがあんな風に方針転換したのは、今後マーダーが不足したときに備えての保険じゃね?

とは言え、まだまだマーダーがいる上に、エルネストやクラースは、
このままだとかつての仲間と敵対しなきゃならなくなるっつう、
なかなか鬱な展開が待ち受ける羽目になるし、
今んとこロワの運営的にもフラグ的にも、マーダーが不足しそうな兆候はないけど。
(むしろ過剰なくらいか?)

>>412
エルネスト「知ったかしましたサーセンwww」

414 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2009/01/14(水) 00:56:42 ID:PU1XWLci0
とりあえず今回の見所を一言で言い表すと、

ガチムチヴァンパイア兄貴と空中マッスルドッキングしようとしたら
首筋を情熱的にねぶられてガチで血の気が引いたでござるの巻

だな。

415 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2009/01/14(水) 02:48:08 ID:bd/qCZPWO
大作乙!
ロキかわいそうです(´;ω;`)
死なないだけマシか

416 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2009/01/14(水) 06:08:31 ID:bTT86iN20
えー・・・wikiを更新しようと思ったんですが、案の定一話じゃおさまりませんでした
どこで分割すればよろしいでしょうか
ちなみに3分割行く可能性もありますはい

417 名前: ◆Mf/../UJt6 :2009/01/14(水) 15:27:06 ID:t5NBYbbCO
毎度wikiの更新乙です。

前回みたく何度もレスする事になるとなんなんで、
wikiの編集はそちらの手腕を信頼して一任したいと思います。

もしよかったら、やはり前回みたく「◆ ◇ ◆」のラインを区切りとしてご利用下さい。
このラインで区切って頂ければ、こちらに不平不満の類は一切ありません。

そちらが更新するキャラの状況やコメントを読むのを、いつも楽しみにしております。
それでは。

418 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2009/01/15(木) 03:29:20 ID:qYML/JNK0
了解しました

419 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2009/01/15(木) 05:11:51 ID:qYML/JNK0
wiki更新途中やりなんだが、ふと思ったから質問させてくれ。

1・死亡者リストなど、前後編以上にわたる作品の『前編以外』にリンクが張られていたものを前編にリンクを貼り直したけど、よかったですかね?
  直接中編に飛べたりした方が便利って人はいらっしゃいますか?いたら戻すつもりですが。
2・そろそろルシファー以外の主催サイドの話も出てくるだろうから、ネタバレ防止として隠せるタグを使って非参加者でルーファス以外の人物の追跡表・現在状況を作成してもいいですかね?
  とりあえずタグつけておけば後からの追加も楽になりそうですし、GOサインが出たらとりあえず無人君の名前を追加しようと思っていますが
3・本編で『戻る』を押すと投下順の所に戻されるけど、時系列順の目次へのリンクもあった方がいいでしょうか?
  現在の状態表下のテンプレが変わるので需要がないようでしたら今のままでいこうかなと思ってるのですが。
4・結構『戻る』がついてない項目があるけど、ほしかったりする?
  正直ネットのバックボタンで戻れるし、更新するとき以外要らない気がしてるけど、需要があるなら付けた方がいいのだろうか?
5・あと誰かAAずれない方法知っていたら教えて下さい。

420 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2009/01/15(木) 18:44:01 ID:xfHYXtGn0
本採用され話もwikiに収録されたので、今作に関わるキャラの現在状況を更新
余裕があればまだ最新じゃないキャラの現在状況も更新したいところだが……

>>419
更新乙!
以下、個人的な意見
1は別にかまわないと思う
その話の途中から読んだのでは訳が分かんないような気がしないでもない
2もむしろあった方がいい気がする
3はあってもなくても、他の人次第か
4も同上
5は力になれそうにない、むしろ自分も知りたいな
後はキュアブラムスの編集の時に挫折してしまったんだが、
wikiの構文に引っかかるとその部分がおかしくなってしまい完全再現できなくなってしまうのも地味に痛い
編集モードを変えると今度は他に反映させたい部分の構文が適用されなくなってしまうからな……

421 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2009/01/16(金) 07:11:10 ID:E0DCqWzs0
更新乙です
反対がないようでしたら時間ある時にでで2やらせてもらいます

422 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2009/01/20(火) 06:29:52 ID:UCXFZsX70
今更ですが、ディストラクション(イセリアルブラスト含む)と
崩壊紋章ってつながりありましたっけ?
初耳だったのですが。

423 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2009/01/20(火) 07:10:29 ID:yl4LMhTx0
俺はよく分からない

424 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2009/01/22(木) 08:05:24 ID:YizzNhXJ0
そういえばここのwikiって過去ログ見られないっぽいね・・・
他所みたいに見られるのを張ることって出来ないのかしら

425 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2009/01/25(日) 23:59:53 ID:MpqGwJbb0
>>422
崩壊紋章ってガブリエルの?
関係無いと思うけど…

>>424
俺持ってたけど紛失してしまった
昔うpされてなかったっけ

426 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2009/01/26(月) 00:52:11 ID:uymGZXZO0
>>424
今のPCならPart2と4ならログがある(Part3はなんかデータが壊れてしまっていた)
ただしかちゅ〜しゃ形式の為何かしらの変換作業が必要になってしまう
壊れてしまった前のPCからサルベージできれば、
Part3と以前うpしていただいたPart1(html形式)も何とか……
中のデータだけを取り出して外付けHDDみたいにデータを閲覧する術がないものか……

よい子のみんなは大事なデータをちゃんとバックアップしておこうね!

427 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2009/01/26(月) 00:54:54 ID:MmmKVTJP0
しかしhtmlやかちゅ〜しゃの意味が分からない情弱の俺に隙はなかった

428 名前:ルシファー:2009/01/27(火) 21:39:57 ID:WTYMS/eV0
貴様ら分からないって言ってりゃ誰かやってくれると思ってるの?
そのような体たらくでロワの書き手としてやっていけるか?
全くどうしようもない奴らだな
ttp://takukyon.hp.infoseek.co.jp/cgi-bin/free_uploader/src/up0149.lzh

429 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2009/01/27(火) 21:56:38 ID:b7Xa4Bpb0
ありがとう・・・
>>428さん急なお願いを聞いてくれてサンキューです
お礼に何かしようと思ったら何も出来ない無能な自分に気が付いてしまった
借りを作りっぱなしとは、胸が痛無能

しかし僕にはこれをどうwikiに収録するのか分からないので合った・・・

430 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2009/01/28(水) 01:11:54 ID:Z6fpduPR0
>>428
さすが主催者様、そこに痺れる憧れる!

自分も何とかデータをサルベージして専用ブラウザでも閲覧できる方法を模索するかな……
ちょっとがんばってみよう

431 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2009/01/28(水) 02:49:32 ID:XVDfO6tR0
>>425
新作の前編に、イセリアルブラストの発動が失敗したことに対して
「崩壊紋章が使えなかった」って言い回してなかったっけ?

432 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2009/01/28(水) 03:04:21 ID:2t/2E4Ga0
和訳ミスか? ガブリエルのとそれとも関係あるのか?
前者なら崩壊紋章→破壊紋章に変えるだけだが

433 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2009/01/29(木) 05:28:02 ID:PMXh0ayS0
どうなんだろうね。
SO2のソフト手元にないし漫画版では出て来すらしないしでよくわからないや。
設定まとめてあるサイトとかないのかなあ・・・



あと支援がてら各参加者が誰とロワ内で遭遇したか調べ上げたよ!
『誰かがいるのに気付いた』ら1カウントした。
相手の存在に気付かなかった場合(気絶中の遭遇含む)はノーカウント。参考に『?』付きで名前は挙げとくけど。
死体相手の遭遇と意思持ち支給品もノーカウント。これも()の中に参考として一応書いておいた。
みせしめや主催は書いてすらいない。
抜けとかあるかもしれないけど、顔見知りが誰か知る際の参考にでもどうぞ。

434 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2009/01/29(木) 05:30:49 ID:PMXh0ayS0
【クロード】 8人
ガウェイン、チサト、ガルヴァドス、チェスター、アーチェ、ジャック、アシュトン、IMITATIVEブレア
ルシオ?

【レナ】 5人
ノートン、ディアス、オペラ、アルベル、レオン
ロジャー?、(メルティーナ)、(ノートン)、(アリューゼ)

【セリーヌ】 3人
ジェストーナ、アリーシャ、ガブリエル
(無人くん)

【アシュトン】 15人
プリシス、アリューゼ、ノートン、ロジャー、メルティーナ、夢瑠、ネル、ジャック、アーチェ、レオン、アルベル、クロード、ボーマン、チェスター、リドリー

【プリシス】 10人
アリューゼ、アシュトン、ジャック、アーチェ、ネル、アルベル、ディアス、ガブリエル、レオン、レナ
(夢瑠)、(無人くん)

【ボーマン】 8人
アドレー、マリア、クレス、チェスター、チサト、ガルヴァドス、アシュトン、リドリー
(ノエル)、(ロウファ)

【ディアス】 8人
ノートン、ディアス、オペラ、アルベル、レオン、ガブリエル、アリューゼ、プリシス
ロジャー?、(メルティーナ)、(ノートン)、(無人くん)

【レオン】 5人
アシュトン、アルベル、ディアス、レナ、プリシス
(アリューゼ)

【オペラ】 7人
ミント、アルベル、ネル、夢留、本気ヴォックス、ディアス、レナ

【エルネスト】 5人
クラース、フェイト、ミカエル、ロキ、ブラムス

【ノエル】 2人
すず、ロウファ

【チサト】 4人
ガルヴァドス、クロード、チェスター、ボーマン

【シン】 6人
ソフィア、ルーファス、ブラムス、レザード、エイミ、IMITATIVEブレア

【ミカエル】 10人
ジェラード、チェスター、フェイト、エルネスト、クラース、ミランダ、ルシオ、洵、ロキ、ブラムス

【ガブリエル】 3人
アリーシャ、セリーヌ、ジェストーナ
(無人くん)

435 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2009/01/29(木) 05:31:38 ID:PMXh0ayS0
【フェイト】 5人
ミカエル、エルネスト、クラース、ロキ、ブラムス

【ソフィア】 9人
シン、ルーファス、レナス、レザード、ブラムス、クリフ、すず、ガウェイン、リドリー
(エイミ)

【スフレ】 2人
クレア、リドリー

【クリフ】 11人
ルシオン、ダオス、エルウェン、ルーファス、ガウェイン、ミラージュ、ソフィア、レナス、レザード、すず、リドリー

【ネル】 8人
アルベル、夢留、オペラ、アーチェ、ジャック、アシュトン、アリューゼ、プリシス

【ロジャー】 3人
メルティーナ、ノートン、アシュトン、ディアス、レナ

【マリア】 6人
クレス、洵、ボーマン、アーチェ、チェスター、ミランダ

【アルベル】 10人
ネル、夢留、オペラ、レオン、アシュトン、ディアス、レナ、アリューゼ、プリシス、ガブリエル
(ミント)、(無人くん)

【アドレー】 1人
ボーマン

【ミラージュ】 5人
ガンツ、すず、クリフ、ルーファス、リドリー
ビウィグ?

【クレア】 2人
リドリー、スフレ

【ノートン】 5人
レナ、ディアス、アシュトン、メルティーナ、ロジャー

【ビウィグ】 3人
ミラージュ、ガンツ、ロキ

【ヴォックス】 1人
オペラ

【IMITATIVEブレア】 5人
レザード、エイミ、シン、ガウェイン、クロード

436 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2009/01/29(木) 05:32:54 ID:PMXh0ayS0
【レナス】 8人
ルーファス、ソフィア、レザード、ブラムス、クリフ、すず、ガウェイン、リドリー
(エイミ)、(シン)

【アリューゼ】 8人
アリューゼ、アシュトン、ジャック、アーチェ、ネル、アルベル、ディアス、ガブリエル
(夢瑠)、(無人くん)

【レザード】 11人
エイミ、IMITATIVEブレア、シン、レナス、ソフィア、ブラムス、ルーファス、クリフ、すず、ガウェイン、リドリー

【ルシオ】 6人
クロード、ガウェイン、チェスター、洵、ミランダ、ミカエル

【メルティーナ】 3人
ロジャー、ノートン、アシュトン

【ジェラード】 1人
ミカエル

【夢留】 6人
アルベル、ネル、オペラ、アーチェ、ジャック、アシュトン
(ミント)

【ロウファ】 2人
ノエル、すず

【エイミ】 3人
レザード、IMITATIVEブレア、シン

【洵】 6人
デミテル、クレス、マリア、ルシオ、ミランダ、ミカエル

【ブラムス】 9人
シン、レナス、レザード、ソフィア、クラース、ロキ、フェイト、エルネスト、ミカエル
(エイミ)

【ロキ】 6人
ビウィグ、エルネスト、フェイト、クラース、ブラムス、ミカエル

【フレイ】 1人
ダオス

【アリーシャ】 3人
ガブリエル、セリーヌ、ジェストーナ
(無人くん)

【ルーファス】 9人
ソフィア、シン、レナス、ガウェイン、クリフ、ミラージュ、レザード、すず、リドリー

437 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2009/01/29(木) 05:33:36 ID:PMXh0ayS0
【ジャック】 7人
アーチェ、ネル、夢留、アシュトン、アリューゼ、プリシス、クロード

【リドリー】 10人
クレア、スフレ、ミラージュ、クリフ、ルーファス、ガウェイン、レナス、ソフィア、ルーファス、チェスター
アシュトン?、ボーマン?

【ガンツ】 2人
ミラージュ、ビウィグ

【エルウェン】 2人
ダオス、ルシオン
(フレイ)、クリフ?

【ガウェイン】 9人
クロード、ルシオ、ルーファス、クリフ、IMITATIVEブレア、レナス、レザード、ソフィア、リドリー

【ミランダ】 6人
ルシオ、チェスター、ミカエル、洵、クレス、マリア

【ガルヴァドス】 4人
チサト、クロード、チェスター、ボーマン

【ルシオン】 
クリフ、ダオス、エルウェン



【クレス】 5人
マリア、洵、アーチェ、チェスター、ミランダ
ボーマン?

【ミント】 1人
オペラ

【チェスター】 10人
ルシオ、クロード、チサト、ガルヴァドス、ボーマン、アーチェ、クレス、マリア、アシュトン、リドリー
(ジェラード)、(ミカエル)、(ミランダ)

【クラース】 5人
エルネスト、フェイト、ミカエル、ブラムス、ロキ

【アーチェ】 10人
ジャック、ネル、夢留、アシュトン、アリューゼ、プリシス、クロード、クレス、マリア、チェスター

【すず】 8人
ノエル、ロウファ、ミラージュ、ルーファス、クリフ、ソフィア、レナス、レザード

【ダオス】 4人
フレイ、エルウェン、クリフ、ルシオン

【デミテル】 1人


【ジェストーナ】 3人
セリーヌ、アリーシャ、ガブリエル
(無人くん)


438 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2009/01/29(木) 05:40:14 ID:PMXh0ayS0
以上。
生き残り組でも綺麗に分かれた気がする。
5人の奴と10人の奴が多いかな?

なお、現在生存者の中で所持支給品が未だに1つだけなのはクレス&マリアさんだけということも判明。
所持品0のレナなんかもいるけど、あっちは仲間がいるからなあ……
マリアさん頑張れ超頑張れ。
時限爆弾を武器扱いすると現在武器持ってないのはレナとクレスだけという有様だけど超が頑張れ。

439 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2009/01/29(木) 20:11:43 ID:vTOT+XeCO
乙!
まあクレスには立派な武器があるじゃないか、駄洒落という

440 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2009/01/29(木) 23:50:35 ID:DFwrR2AZ0
アストン会いすぎだろw
参加者の1/4に会ってるじゃねえかwタチの悪い!

そういえば放送どうするかね
まだ放送前の話書いてる人いる?

441 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2009/01/30(金) 13:17:07 ID:ci5ffXD40
ガブリエルはディアス、アルベル、アリューゼ、プリシスにも会ってるはず

442 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2009/01/30(金) 15:42:05 ID:Xs+CLmiO0
>>441
おーう……何故かすっかり忘れてたぜ……
エース級マーダーなのに大暴れしたシーンカウント忘れてごめん……

>>440
どうだろうね
そろそろ試験シーズン終わりだし、バレなんたらデーくらいまでに名乗り出る人がいなければ放送行ってもいいんじゃないかしら
放送書きたいって人はそろそろトリつけて名乗り出て下さると助かる
学生の春休み期間に放送跨ぐのが時期的に良さそうだしなー

443 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2009/01/30(金) 23:22:56 ID:KmqQ4vewO
バ何とかって二週間も先じゃん
そんな待つ必要も無くね?一週間でいーだろ

444 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2009/01/30(金) 23:30:14 ID:Xs+CLmiO0
まーね
放送書くの名乗り出るのは1週間待つ前にやっちゃっていいと思うけど
さすがに死者以外で放送に影響与えるような話は来ないだろうし、今回レナスの件とかで大変そうだし
あくまでバ何とかくらいに放送行きたいねって話さ
まあ、バ何とかまでに放送書くよって人が出てきてくれるかがそもそも怪しいんだけどな……

445 名前: ◆Zp1p5F0JNw :2009/01/30(金) 23:54:33 ID:eTwI2yJu0
放送書く人いないんなら放送書きたいんですけど良いですかね?

446 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2009/01/30(金) 23:55:54 ID:Xs+CLmiO0
断るわけがなかろうなのだ

ちなみにいつごろ投下するか言っておいて下さると助かります(予約的な面で)

447 名前: ◆Zp1p5F0JNw :2009/01/31(土) 00:13:20 ID:0f1LRtPL0
正直な話明日にでも投下できる

448 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2009/01/31(土) 00:17:54 ID:UXxNuEr40
  /'           !   ━━┓┃┃
-‐'―ニ二二二二ニ>ヽ、    ┃   ━━━━━━━━
ァ   /,,ィ=-;;,,, , ,,_ ト-、 )    ┃               ┃┃┃
'   Y  ー==j 〈,,二,゙ !  )    。                  ┛
ゝ.  {、  - ,. ヾ "^ }  } ゚ 。
   )  ,. ‘-,,'   ≦ 三
ゞ, ∧ヾ  ゝ'゚       ≦ 三 ゚。 ゚
'=-/ ヽ゚ 。≧         三 ==-
/ |ヽ  \-ァ,          ≧=- 。
  ! \  イレ,、         >三  。゚ ・ ゚
  |   >≦`Vヾ        ヾ ≧
  〉 ,く 。゚ /。・イハ 、、     `ミ 。 ゚ 。 ・

仕事早すぎワロタ
しかし最近のロワに倣うとあらかじめ日付決めて予約合戦だからなー
いつくらいに投下していただくのがいいんだろうか

449 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2009/01/31(土) 10:07:37 ID:qtaSIa/MO
今日予約したって事で、一週間書きたいって人が出て来なかったら投下でいいんじゃね

450 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2009/01/31(土) 13:04:36 ID:UXxNuEr40
そうだなー
じゃあ放送後の話の予約は7日の24時(8日の0時)から解禁ってことでOK?

451 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2009/01/31(土) 16:34:35 ID:UXxNuEr40
あ、それと前々から気になったんだけど、wikiのテンプレ修正していい?
禁止エリアの追加頻度を2時間に1回に直したいんだけど
あと何気にテンプレに予約の項目がないから追加した方がいいかと
いや今更新規さんが来てくれるか分からないけどさ、やっぱりテンプレは初心者さんにも優しい方がいいじゃない


452 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2009/02/01(日) 18:21:51 ID:r4IYk0nN0
そういや禁止エリアまだ決めてないな。どうしよ。
候補ある?

453 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2009/02/01(日) 18:49:16 ID:FZ7hl/DE0
>>406とか>>408にあった、放送間隔の短縮もどうなったんだろうか?

ただ、もしこれが採用されたらより多くの場所を事前に決めるか、
定期的にどこにするか決めないといけなくなるけど……

454 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2009/02/02(月) 21:47:55 ID:8AG02Nyt0
……悲しいかな、人数少なくて議論になりそうにないね
俺は言いだしっぺだし短縮進めとくけど、基本書き手さんにお任せでいいや


ところで話変わるんだが、ブレアって漫画版に出てこないの……?
SO3のwiki見ても綺麗なブレアの設定しか乗ってないし、漫画で把握できるかなと思ってたのにちっとも出てこないんだが……

455 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2009/02/02(月) 23:10:44 ID:qi5JRM4U0
禁止エリアは今のところ2時間に一つだから、1時間に一つづつ増やす、って事にするのかな?
放送間隔の時間短縮は個人的にはあまり…って感じだが、他の人はどうだろう。
そういやレナスとルーファスの放送での発表もまだはっきり決まってないんだよね。
週末放送ってのはまだ無理かなあ。

456 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2009/02/02(月) 23:24:09 ID:8AG02Nyt0
あれ、放送短縮って禁止エリア短縮の誤字じゃなかったのか・・・
放送の短縮は……別にいいと思うけどメリットは感じないかな
ルーファスの件は書き手さんに任せちゃっていいと思う
ぶっちゃけ住人5人くらいしかいなさそうだし、多数決してもしょうがないかなあと

457 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2009/02/02(月) 23:31:32 ID:CTuvhAkC0
実は書き込んでいないけど潜伏民がそれなりにいるんじゃないかな、と

放送間隔は2時間に1つでも結構十分な気がしないでもない
禁止するエリアの投票に1週間前後はほしいなぁと思う
かく言う自分もまだどこにしようか決めていない

458 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2009/02/02(月) 23:37:23 ID:8AG02Nyt0
投票かあ・・・何だかんだで今までって候補地になりそうなとこをみんなで挙げて書き手さんがそっからチョイスしてなかったっけ
あのゆるーい決め方好きだったからそんな感じでアバウト(良い意味で)でいいんじゃないかしら
もう投下出来ちゃうみたいだし、あんまり待たせるのは悪いなあと思ったり

ちなみに禁止エリアを1時間に1つ以上のペースで指定するなら、北東メインで封鎖したいなと思ったり
誰もいないし、南北を結ぶルートが少ない方が合流してくれそうだし

459 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2009/02/03(火) 00:08:14 ID:CXjXguMj0
後、見せしめ組の支給品配布の件もどうなった?

早めに決めないとさSO4もそろそろ出るし、このスレの住民なら買うのだろうから余計書き込み頻度下がると思うよ。

460 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2009/02/03(火) 00:10:34 ID:rYdcXk560
SO4出るのか……知らなかったぜ……
ハードなんだろ、家庭用かしら

まあそれはさておき、見せしめの支給品は正直すっかり忘れてたよ!!
配ってもいい気はするけど、中身何にするよって問題になる気もする
武器持ってないのってクレス達だけだからなー
結構みんな得意武器だったりするし、今配るとしたら何がいいのか見当もつかん
故にどこに置けばいいのかも検討が付かん

461 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2009/02/03(火) 00:27:47 ID:jJwxz/lr0
各々適当に禁止エリア候補挙げてってそこからチョイス、ってのでいいかな
投票しようにもあんま人いなさそうだし
支給品は後半禁止エリアになる箇所に放っておいてもいいかもね、目印になる建物の中に放り込んでおくとか。

>>454
マンガは知らないけど、かなり後半にならないと出てこないよ。
まあ本編でも悪ブレアは一瞬しか出てこないし、動画検索すればいいと思う。

462 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2009/02/03(火) 00:28:13 ID:W63r9XhJ0
>>460
実はヅラも、あれでも武器持ってないんだぜ……
肉体そのものが武器だとか、存在そのものが最終兵器並みという突っ込みは間に合ってますが!

同じく支給品の事を忘れてた!
武器関連とかあえてネタアイテムを入れてみるとか
個人的には第2のヅラ(VP2で出て来るようなヅラ)を推してみる

463 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2009/02/03(火) 01:09:06 ID:rYdcXk560
>>461
そっか、サンクス
ブレアは後半なのか……ステルスだけど戦闘力高いっぽいな


>>462
なん・・・だと・・・?
いやだが奴はバブルローションを持っているぞ!
ネタ系なら時空剣士にデッキブラシ辺りを与えてあげたくなる
あとマリアさんにバトロワ名物ハリセンチョップ

464 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2009/02/03(火) 12:03:31 ID:m1rJfJ5wO
本編の偽ブレアの他に隠しダンジョンにブレア超人というのがいてな…。しかも割と深い階層に。
支給品は拾った連中の話の書き手に任せればいいんでない?
逆転の演出だったり、ネタに走ったり自由な方がいいでしょ

465 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2009/02/03(火) 23:59:51 ID:CXjXguMj0
とりあえず禁止エリアの希望位置を上げとこうかな。
大体このスレの傾向として誰かがあげればそれに続いてぼちぼち意見が出て誰かがまとめて決定って流れが多いしw

D-6:ソフィア組とレザードの東側への移動を阻止するため。そうなると必然的に樽マニア、ヤクザ医師とそのおまけに遭遇させやすい。

C-3:変体仮面組の目的地へのルートがつぶれることで平瀬村に向かわせることができそう。
  結果的にもソフィア達との合流が早まるだろうし。

I-6:レオン達ににこのまま氷川村に陣取らせて解析だけやらすわけにもいかないだろうし。

E-4:クロード・ブレアは神塚山を西側に迂回して鎌石村に行くルートを取るつもりなので、
  そこを潰せば山を突っ切ってもらって樽マニアと合流させたり、迂回ついでに平瀬村に足を向かせたり、I-6から出てきたレオン達と遭遇させることもできる。



466 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2009/02/04(水) 00:34:06 ID:8glBGdmO0
参考までに書いておくぜ!
現在地とおおまかなチーム方死んだ!
主観だから間違ってたらごめん

【鎌石村と鎌石村を目指している者】
レナス&ソフィア&クリフ             D-05        ブラムスと合流
レザード                       D-05(D-04寄り) 睡眠中
ヅラムス&フェイト&エルネスト&クラース D-02         鎌石村でレナスと合流
アシュトイン&ボーマン&チェスター     E-04         意思の統一ができてないため不明
クロード&ブレア                 G-06         レザードを倒す

【平瀬村】
洵&ルシオ                     F-01(磯野家)   ミランダを捜す(?)
時空剣士&マリアさん&ミランダ        F-01(中島家)   武器を探す。ルシオ達とは・・・・・・

【氷川村】
アルベル&プリシス&レオン&レナ      I-06         首輪の解析の後に移動

【???】
ロキ                         D-02で行方不明 不明

467 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2009/02/04(水) 00:39:38 ID:8glBGdmO0
鎌石村人気すぎワロタ
個人的にはプリシス達を移動させたいかな
みんなが北上する中留まられても困るし、ここらでレザード達と合流して全員の生存ロックを解除してもいいころかと
北上してくれたらロキが絡む相手の候補も増えるしな
そんなわけで俺もI-06を推す
あと東側を完全に封鎖できそうな位置を適当にって感じかなあ
平瀬村・鎌石村は放っておいても回りそうだし

468 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2009/02/05(木) 00:07:00 ID:4D7oIHy/0
確かにプリシスらのいるI-06は候補だなぁ
留まっていると存在が空気になってしまう気がしてならないし、他キャラの絡みの可能性も増やしたい

ついでに現状の禁止エリア把握の為に禁止エリア「だけ」の地図を上げてみた
キャラの位置については>>466氏のものを参考にしていただきたい

 ttp://www8.uploader.jp/dl/minori/minori_uljp01144.jpg.html

wikiの奴もそろそろ最新版にしておきたい所だよなぁ

469 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2009/02/05(木) 00:16:14 ID:BxDpy3XK0
後はG-6潰してプリシスらを東へ行かせづらくするとか(行けないこともないが山を通らなければならなくなる)

470 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2009/02/05(木) 00:18:53 ID:PM9GorjP0
乙!!
前々から言われてるけど、wikiの地図は更新の仕方がわからないんだよなあ

G-06潰しはクロード達をさっさと移動させる意味も兼ねられるしいいかもね


471 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2009/02/05(木) 00:21:57 ID:qS9Pa6sC0
>>465

俺は逆に、そろそろ終盤への布石を敷き始めるために、
参加者を鎌石村に集めさせてもいいんじゃないか、とは思うがな。

今の残り人数は22or23人だし、もしこのロワを脱出エンドに向かわせると仮定するなら、
最後のドンパチでそれなりに人数が削れることも考えて、
ぼちぼちフラグを集めてもいい頃だろう。

もちろんここらでもう一粘りして、最終決戦前のヤマ場を一つ作ってもいいだろうが、
大所帯とは言えないこのスレの体力的に考えて、
このままストレートにケリを着けに行くのが、一番の安牌だと思う。

それにこのまま参加者を鎌石村に集めても、
やろうと思えば優勝エンドや全滅エンドもできない話じゃないだろうしな。
アシュトン達マーダー組もまだまだ頑張れそうだし、
いざとなればロキにドラゴンオーブを渡してラスボス化してもらうとか、
ヅラムスをマーダー化させるっていう、(色々な意味で)破壊的な切り札も
それなりに残ってるし。

472 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2009/02/05(木) 00:28:29 ID:4D7oIHy/0
みんなどんだけ潜伏してたんだwww

>>471
そういや、脱出フラグや首輪解析の目処があんまり立ってないんだよな
解析1番進んでいるのがちびっ子コンビ、
多少つかみつつあるのが変態とか敗走中のロキ程度
そういう意味ではそろそろフラグや解析が進み始めてもいい気はするね

ヅラマーダー化とか、いろんな意味でおっかねぇ以外の何者でもないな!

473 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2009/02/05(木) 00:30:38 ID:PM9GorjP0
俺含めて、大乱戦の構想を練ってる人はぼちぼちいると思うんだよなあ
ただ必要な面子がなかなか揃わないという
すんなり集めるなら鎌石村がベストだと思ってるが、それだと組み合わせが「鎌石村から近い奴から順に参戦」となっちゃうんだよなあ
死亡が脱出フラグの消滅に直結する奴が結構居るし、誰が死んでもOKな環境を作ったり好きな組み合わせでバトルさせたりしやすい環境を作るなら鎌石組は南下したほうがいいのかなと思わなくもない
時空剣士達が何気にあまり動かなさそうな上に貴重なステルス二人も所有してるしなー


474 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2009/02/05(木) 00:43:20 ID:fkQHLMhE0
もう東側は完全に分断してもいいかもね
チームヘソは完全に安全圏だし、平瀬村経由で北上させるのが一番かも
途中で時空剣士やルシ男達と絡めてもいいし
ただ個人的にはちびっ子二人にある程度首輪解析を進めさせておきたいなあ、移動も時間かかりそうだし

参加者の減るペース速い割には脱出フラグ少ないし、放送後は少しおとなしくさせてもいいかもね
何気にマーダーも結構減ったし(現在5人くらい?)

475 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2009/02/05(木) 01:40:29 ID:PM9GorjP0
>何気にマーダーも結構減ったし(現在5人くらい?)
よろしい、ならばおさらいだ。
今回も主観全開なのであくまで参考程度にどうぞ。

【マーダー               5名】
アシュトン……………現在はステルス?プリシス・レオン・アルベルにはバレてる。プリシスへの奉仕。クロードは優遇。
ボーマン……………ステルス。ただしアシュトンにはバレてる。マリアさんからは疑われてる。
洵……………………現在はステルス。マリアさん・時空剣士・そしてミランダにマーダーとバレてる。
ミランダ………………ステルスサラマンダー。平瀬村の2グループを結ぶ唯一の架け橋。
ブレア…………………ステルス兼ジョーカー。クロードを利用してレザードの殺害を目論む。レザードに正体がバレており、彼の関わった人物によって正体が広まっている可能性も。

【敵を殺す事を躊躇わない反主催 9名】
レナス@ルーファス…現在睡眠中。リドリーを殺害した。
クリフ…………………瀕死。今のところ敵には容赦なしである(ルーファスは例外)
レザード………………睡眠中。ソフィアを役立たずとして切り捨てたが、再開後はどうなる?
フェイト………………ルシファーを知るキーパーソン。覚悟は決まっている模様。戦闘に支障のある怪我をしている。
エルネスト……………間に合わせのものとはいえ、得意武器を入手。元の冒険のおかげかやはり敵の殺害に躊躇は無い様子。
クラース………………デレた。何気に唯一状態表が『正常』の反主催というツワモノ。
アルベル………………デレ気味。氷川村組で唯一殺しに躊躇いが無い(?)
マリアさん……………苦労人。ボーマン・ミランダのステルス二人を疑ってるが、敵と断言するまでには至れず困ってる。
ルシオ…………………今の所自分か相手が逃走する戦いしかしていないので、どれだけ非情になれるかは不明。ミランダを信じている?

【殺人に消極的な反主催       4名】
ソフィア………………移送方陣習得修行中。戦闘面では全く役に立っていない。というかまともに戦闘に参加してすら(ry
プリシス………………首輪解析進行中。アシュトンを説得する気の模様。
レオン…………………首輪解析進行中。アシュトンにフルボッコされた以外戦闘をしてないので知人との戦いでどう出るかは不明。
時空剣士………………元祖AAAロワのエースお荷物。葛藤の結果がコレ(ダジャレ)だよ!マリアさん曰く、よくない精神状態。

【AHO                   2名】
クロード………………ブレアにすっかり騙されてレザードの打倒を掲げる。アシュトンを『誤解された不運な奴』と思い込んでいる。
チェスター……………「クロードの仕業だ!」を原動力にする復讐最優先の勘違い野郎。リドリーを殺した奴も憎んでいる。
              なお、『少女(ジェラード)焼殺と分校放火によるチェスター殺人未遂』『アーチェへの暴行未遂(のちに爆殺)』『チサトとガルヴァドスの殺害未遂(のちに殺害)』がチェスターの中でクロードが行った悪行である。

【???                  3名】
ヅラムス………………状況次第ではマーダーになる可能性も。最強にして最恐であり、同時にコメディリリーフでもある。
ロキ……………………首輪解除のためなら何だってやっちまう危険人物。自分をあんな目に合わせたブラムスやフェイトたちの生存を知った時にどう出るか。
レナ……………………気絶中。精神的疲労大。悲しいが現段階では氷川組のお荷物。青学のお荷物タカさんのように覚醒できるか!?

476 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2009/02/05(木) 01:43:05 ID:PM9GorjP0
こうして改めてみると氷川組は本当に安泰なんだな。
レナの精神状態や首輪のことを考えないと禁止エリアでも使わない限り行動に出させるのは難しそう。
戦力的にはヅラ一行がずば抜けてるな
逆にマーダーを次々撃破してきたクリフ達は疲労困憊だし、今後どうなるか

477 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2009/02/05(木) 02:43:02 ID:ChFyAvLZ0
みんなすげーな
俺も潜伏だけどたまに覗いてる
SO4ももちろん買う予定だがちゃんとチェックするぜ!!

読み専だけどな!

478 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2009/02/05(木) 12:34:17 ID:05Qnvq0jO
>>473
死亡が脱出フラグ消滅に直結っても、フェイト、マリア、ソフィアなら死んでも大丈夫じゃないか?
誰かの考察にルシファーは沖木島と同一次元にいるかもってのがあったし、その場合なら上記の3人の生死はどうでもいいでしょ。
生存者を元の世界に還す役だって時空剣士+エターナルソード+能力制限解除がやれるだろうし。
今挙げた奴が全滅してもレザードならなんとかしてくれるw

479 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2009/02/05(木) 14:34:57 ID:SZn3oxnuO
>>473
なら、お隣さん(?)のテイルズロワよろしく、
先行組を鎌石村に潜伏させて、罠や待ち伏せで後の先を取りに行かせる、って手もある。

これなら先行組が受けに回る体勢になるから、
後続組の突入タイミングや先行組の偵察結果いかんで、ある程度対戦カードに融通を利かせられる。

そもそも市街地って、
見通しのいい道路と遮蔽になる建造物が入り組むメリハリの利いた地形だから、
奇襲戦もガチンコバトルもやりやすいし、小細工の為の道具もたくさん手に入る。
だから書き手としてはなかなかおいしい地形なんだよな。

480 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2009/02/05(木) 21:06:03 ID:4D7oIHy/0
>>475
GJ!
マーダー共は揃いも揃ってステルス型なのか
ちなみにエルネストはミカエルから鞭を回収済みだから戦力にはなるぞ!

それにしてもヅラ一行の戦力はピカイチだな
ヅラが前に所属していた戦乙女と変態ご一行様も最強?と言われてたから、
ヅラが所属すれば一気に最強の一角になるフラグでもあるのか?
それともまともな戦力にたどり着く嗅覚をヅラが持っているのか……?
どちらにせよ、やっぱりおっかねぇよ……

481 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2009/02/05(木) 22:26:43 ID:ViCkumb+O
ヅラマーダー化は想像つかないなぁ。ここのヅラムスはそんな感じなイメージがない。

482 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2009/02/05(木) 23:10:39 ID:MYSqsMwh0
>>481想像つかないって言っても、そもそも俺はこのロワ開始時にブラムスがヅラかぶってネタキャラやることになるなんて思わなかったけどなw
ようは職人次第でどうにでもなると思うよ。


483 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2009/02/05(木) 23:14:00 ID:O6S0XR/rO
前衛としては申し分ないヅラムスとフェイト、中距離レンジのエル、後衛に特化したクラース
暮らーすがエロ本とはいえ全員得意武器持ってるし戦力は結構なもんだよな
みんなそこそこ頭回るキャラだし

484 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2009/02/06(金) 00:08:11 ID:MhnLGFbl0
まあ、ヅラムスがマーダー化したら、
せっかくのネタキャラポジションがちょっと危なくなりそうだしなあ。

もし何かの拍子で波平のヅラを破壊され、
その時の怒りと悲しみでヅラムスがマーダー化したりとかしたら、
笑うべきなのか戦慄するべきなのかさっぱり分からないがw

485 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2009/02/06(金) 00:09:14 ID:Vqw4T2ZO0
おいおい、何を言っているんだ
ホッケーマスクやムンクの叫びを始め、昔から殺人鬼はコミカルな覆面と相場が決まっているじゃないか!
つまりヅラムスは適役なんだよ!

486 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2009/02/06(金) 01:05:28 ID:M2RM+NW10
何だかんだで住人がいるのが嬉しいよ!

>>482
普通だったら最凶最悪のマーダー候補の一角がまさかのギャグキャラ、
しかも本人にその自覚がない上に大真面目にやっちゃうんだもの
そういう予想の更に上の展開があるかもしれないってところがまたおもしろい

487 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2009/02/06(金) 15:17:35 ID:Vqw4T2ZO0
お前らほんとどこに隠れてたんだよwww
数日で30以上レス付くとか珍しいやないか・・・

ところで、>>449で決定とするとそろそろ放送だな
早いものだ・・・

488 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2009/02/06(金) 15:18:31 ID:4+l0+L6hO
チェ(舌打ち
チェスターのやつどこいったんだよ、まぁいまの内にマリアさんと……ふふふ

489 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2009/02/06(金) 15:33:11 ID:Vqw4T2ZO0
おいおい、お前を舌打ちェスター(慕うチェスター)になんてことを言うんだい
マリアさんとナニかがあったら困りあ(マリア)す><
そもそも終盤間近だから痴漢している時間(ちかん)なんてないよ、しゅばん(すまん)!

490 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2009/02/06(金) 15:37:28 ID:wPP4WAR/0
時空剣士なんて死ねばいいのに

491 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2009/02/06(金) 15:42:09 ID:Vqw4T2ZO0
日中傷いう(日中そういう)中傷してるの?
まあ全然勝たないから仕方ない(勝たない)かもしれないけどさ

492 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2009/02/06(金) 18:26:38 ID:qeijUtWJO
>>487
ほう、そうかね

493 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2009/02/06(金) 23:03:15 ID:BX6Dr+fd0
時空剣士多杉w
マリアさんかわいそう

494 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2009/02/06(金) 23:09:58 ID:Vqw4T2ZO0
マリアさんがゲンコツの準備を始めたようです

                  ,.. -- 、.,_
               ,. '´       `ヽ、
              /,             \
             //   /        ヽ ヽ
           //   /  _,.ィ       ヽ、 i
         ∠ イ,   -‐''"´,  i   l  l  ヽ |
           / / / /    / ノ'l / ,ハ |i  |ヽ |
           |/| | l.   〃 / / ,ィ''7_/,|.  l  |
              ! ! | _∠/ノ /' /''コ:;;:::!| /   |
             ヽヽ l;「l:;;::i     ヾ='l /     |
  まったく        ヽヽヽゞ=′i       j/ |  |  |
     毎度毎度…  `ト\ヽ   ___   ,/| |  |   l
               | | l ヽ ヽ、   ,.ィ ノj l  l.  l
                | l | 川/l`ヾ r;ニ-‐'∨  ハ  |
              l / ノ / /,./`l | | | ,ノ/  l ヽ  l、
               //ノ__/((  |. ! l〃´,八   ヽ. \ ヽ
     ,rベ`i   〃7///  ヽ;、l lノ/./  \  ヽ ニ=‐'' フ^i
    r/ ,/´入  《 //`´_,rヘ.   Y//__     ヽ、ー-- _/ /ハ
   l_`ヾ、//)  l.! Tス!´  _[~`ー‐'' Z  `ヽ、_   「 ̄  〃 |
   .| `ヽ、 ̄`] ,イヽ-' ,r ''"´  ` ー‐ヘ.\     `丁ヾ;、___〃 ,ハ
   ノ    ヽ/  |\ //           ヽ\     〉    ̄  / .l
  ,イ ̄`ヽ=ノ:|   |  |〈 - - ―― -     ヾヽ  |   __,ノ.} |
 | ` ー‐'´  ヽ h. l ∧    __           | |  |  / r‐'´l /
  ヽ     ,ノ| Y // ト-'_ニ´:--、`ヽ、      ノ/   / _/ /O l /
   ヽr―‐ '´  L.! l ! ヽ'「 _|_/  `ヽ、`ヽ-‐'ソ/   /ー__,ノ   〃
     ヽ      | ヽ`ニ;/,r' l `ト、    ̄ ̄//   _]     /
      ヽ    \  _/ / __∨_  ヽ__, -‐‐ヽ┬''´ !      |
       \     ヽr'/./ |l〈 `ヽ/ ____|    |      |

495 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2009/02/06(金) 23:17:06 ID:M2RM+NW10
謝りあすんでどうかその拳を引っ込めてください!
許してくれっす!

496 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2009/02/06(金) 23:44:19 ID:Vqw4T2ZO0
      /!/{  / ヾ--r
   _  /     ̄    <_
 _>`´  時空剣士__<_
  >    rレ'|/リレリノ ̄ ̄`ヽ、―ニ 二
/ ,    | ̄ ̄ ̄/ ´`ヽ _  三,:三ー二
 ̄/    |   ノヽ--/ ̄ ,    ` ̄ ̄ ̄
 / /⌒ヽ,|  ミ }  ...|  /!
 レ l d     _}`ー‐し'ゝL _
  | ヽ、_,   _,:ヘr--‐‐'´}    ;ー------
  |/|  \   ノ`ヾ:::-‐'ーr‐'"==-
    ヽ/l/|` ー------r‐'"    ̄ ̄
      |└-- 、__/`\-:、
     __,ゝ,,_____/ \_」 \


497 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2009/02/07(土) 22:28:09 ID:Tm33gT7A0
放送書くよと言った者ですが、取り合えず禁止エリアは倍増ということでFAですか?
あと支給品の配布と、レナスとルーファスの放送での発表はどうしましょう
それさえ分かれば投下できるんですが

498 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2009/02/07(土) 22:52:20 ID:/URwOCWM0
多分「話し合っても決まらないからお任せするぜ!」でFAじゃないかな
期待してるぜ!

499 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2009/02/07(土) 23:25:33 ID:PAjxT9qJ0
>>497
そうですね。結局放送担当の方任せでしょうか。

どういう風になってもここの職人達はそれに合わせて話を作ってくれるんじゃないかと思います。

それがリレー小説の醍醐味でもありますし、余り考えずに自由にってのもこのスレのいい所だと思う。

500 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2009/02/07(土) 23:49:37 ID:4YBgdnxA0
禁止エリアについてはいくつか候補が出ているから多分……

時空剣士になりすましている場合じゃなかった\(^o^)/
正直すまんかった

501 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2009/02/07(土) 23:52:19 ID:Tm33gT7A0
んではその辺りをちょっと直してから投下します。
もう投下して…いいんだよね?

502 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2009/02/07(土) 23:55:09 ID:PAjxT9qJ0
おkおk

放送後の話の予約は放送内容を住民が確認した後のほうがいいのかな?

503 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2009/02/08(日) 00:27:41 ID:Zv/LeRnF0
よっしゃこおおおおおい!!!

放送後の話を半分書き上げた段階で出てくるキャラの現在地が若干離れてることに気が付いた俺に隙はなかった
他の人が他のパートを書いて綺麗に余ってくれるのを待つぜ!

504 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2009/02/08(日) 00:29:20 ID:i1KKL1B30
そろそろ放送投下来るー!?
そしたらまた禁止エリアだけの地図と、
前々から準備しているものの完成に取り掛かりたいところだ

505 名前: ◆Zp1p5F0JNw :2009/02/08(日) 01:13:49 ID:KZ6jWnrt0
では、投下します

506 名前: ◆Zp1p5F0JNw :2009/02/08(日) 01:14:15 ID:KZ6jWnrt0
黒い闇に包まれた夜空に、主催者ルシファーの姿が浮かび上がる。
もはや驚く者はいないだろう。
幸か不幸か、参加者達もこの異常な状況に適応してきてしまっていた。
そんな人々の状態を知ってか否か。ルシファーは神経を逆撫でるかの如く、心底愉快そうに放送を開始した。


「ククク…ご機嫌いかがかな、諸君?
今放送を聞いている者は、このゲームの一日目を無事乗り切ったという事になるな。おめでとう。
二日目も、これまで以上に殺戮に励んで頑張って生き延びて貰いたい。期待しているぞ。
また放送の最後には、一つ朗報を発表してやろう。ありがたく思うがいい。
では、恒例の死亡者の発表から行おう…。

『ミラージュ・コースト』
『ガルヴァドス』
『チサト・マディソン』
『ジャック・ラッセル』
『アーチェ・クライン』
『藤林すず』
『ルーファス』
『アリューゼ』
『ディアス・フラック』
『ガブリエル』
『レナス・ヴァルキュリア』
『ガウェイン・ロートシルト』
『リドリー・ティンバーレイク』
『ミカエル』
以上14名だ。

フフフ…これで残りは22人…。生存者も半分を切ったようだな。
これだけ人数が少なくってもペースが落ちないとは、余程諸君は殺し合いが好きらしい。
参加者を選んだ私の目に狂いは無かったようで嬉しいぞ。



507 名前: ◆Zp1p5F0JNw :2009/02/08(日) 01:14:48 ID:KZ6jWnrt0
続いて禁止エリアの発表だ。
今回もこれまで通り2時間おきに禁止エリアを増やしていく…としたい所だったが。
諸君らがあまりにも殺し合いをしすぎるもので、舞台の少々人口密度が低くなりすぎてしまった。
よって今回は禁止エリアを、従来の2時間毎から1時間毎に増やす事とさせてもらおう。
では、よく聞いておけ。

1時にD−6。
2時にE−2。
3時にI−6。
4時にE−4。
5時にF−6。
そして6時、4回目の放送と同時にG−7を禁止エリアとする。
覚える事が多いだろうが、ここまで生き延びてきた者なら大丈夫だな。


では最後に、冒頭で話した『朗報』についてだ。
諸君らはこのゲームの開始前に、私と対面した時の事を覚えているかな?
あの時、愚かにも私に歯向かった二人の末路を。

…本来は彼らもこのゲームに『生きて』参加する予定だった。
その為、二人に支給するはずだった支給品が余っているのだよ。このまま処分してしまっても良いのだが…。
ここまで速いペースでゲームを進めている諸君の事、恐らく消耗したり廃棄してしまった支給品も多い事だろう。
そこで、頑張った君達へのご褒美という事で、この支給品を今からそちらに送ってやろう。
勿論このご褒美は、先の放送で話した優勝者への褒美とは何ら関係も無い。安心して欲しい。

では、支給品を送る場所だが…。

E−2、菅原神社入口前。
C−3、鎌石村役場ロビー内。
以上の2箇所に、この放送が終了次第一つずつ送る。
どちらも一目で分かるところに配置しておこう。

…なお、菅原神社があるE−2は、2時に禁止エリアとなる。取りに行く者は注意するように。

では、今回の放送はここまでだ。
次の放送までにはさらに生存者が減るよう、心から応援させてもらおう」




508 名前:第三回放送 ◆Zp1p5F0JNw :2009/02/08(日) 01:16:46 ID:KZ6jWnrt0

「お疲れ様、社長」
三回目の放送を終えたルシファーに、労いの言葉をかける者がいる。
「盗聴器の調子はどうだ?ベルゼブブ」
「順調よ。最も何人かは既に気付いちゃったみたいだけど…ま、それは想定の範囲内でしょ?」
ベルゼブブと呼ばれた男は、その言葉遣いと同じく気味の悪い笑みを浮かべた。
「…そうだな」
さしものルシファーもやや引き気味に返事をする。
「盗聴器がばれても別に構いはしない。むしろその方が面白いからな。…引き続き、監視を続けるようアザゼルにも伝えておけ」
「了解」
「それと、ブレアに何か変わった事は無いか?」
「特に報告は無いわね。今頃、何も知らずに休暇を満喫してるんじゃないかしら?」
「そうか」
芝居がかった喋り方をするベルゼブブとは対照的に、ルシファーは淡々と必要事項のみを話す。
ルシファーが気にかけるブレアとは、ゲームに参加者として送り込んだIMITATIVEブレアの事では無い。
スフィア社の技術者であり、彼の実妹である『本物の』ブレアの事だ。
エターナルスフィアの住民をプログラムとしか思っていないルシファーに対し、ブレアは『彼らはプログラムでは無く、自分達と同じ人間だ』と考えている。
もしブレアがこのゲームの事を知れば、間違いなく阻止しようと動くだろう。
それを防ぐ為予め彼女には休暇を与え、ゲームの実行を知る事が無いように処置を取ったのだが…。
聡明な妹の事だ、何らかの方法でこのゲームの事を知る可能性も低くない。

「油断するな。ゲームが無事に終了するまではブレアの監視も怠らないようにしろ。アザゼルにもよく言っておけ」
「はいはい。分かったわよ」
一礼すると、ベルゼブブは部屋から出て行った。



ここまでの18時間で、既に『数字上は』40人の参加者の死亡が確認されている。
このデータだけ見れば、予想以上にゲームは順調に進行していると言えるだろう。
だがルシファーには、ある懸念があった。
(あの、ドラゴンオーブ…)
そう、ルシファーが疑問に思ったのはドラゴンオーブの効力についてだ。
このゲームに於いて、ドラゴンオーブが大きく働いたのは二回。

一回目は、参加者のルシオン・ヒューイットが銀龍としての力を取り戻した事。
二回目は、先程レザードが魔力を補って輸魂の呪を発動させた事。


確かにドラゴンオーブにはすさまじい魔力が封じ込まれている。
ルシファーは当然制限をかけ、一定以上の魔力は発動できないようにしておいたのだ。
しかしこの二つのケースは、いずれも想定を超える効力を発揮していた。

ドラゴンオーブを制限したプログラムに不備があった、とは考えにくい。
このゲームを行うにあたっては非常に念入りにチェックをかけたのだ。
シュミレーション結果にもバグは見受けられなかった。

(他に考えられるのは…何者かがこのプログラムに介入している可能性か…)
バグならすぐに修正したプログラムを組みなおせばいい。
だが最も最悪なパターンは後者。何者かにプログラムを書き換えられていた場合だ。
このパターンだと、その『何者か』でないと制限を修正できない可能性があるのだ。


509 名前:第三回放送 ◆Zp1p5F0JNw :2009/02/08(日) 01:17:11 ID:KZ6jWnrt0
「ベリアル」
「はっ」

ルシファーが呼ぶと、彼の背後にいた大柄な褐色肌の男が返事をした。

「すぐにドラゴンオーブのバグの修正に取りかかれ。それから念の為、ゲームのプログラムをもう一度全て見直しておけ」
「了解しました」
「それと…」

一度大きく溜息を吐き、ルシファーは続けた。

「…外部からハッキングされている可能性も想定しろ。もしハッキングされていた場合、その先を徹底的に調べておけ」
「了解しました」


ベリアルが退室した後、ルシファーも自身のコンピューターを起動する。
バグは徹底して潰さなければならない。自分のプログラムは完璧でなくてはならない。
スフィア社の社長にして天才プログラマーでもある彼にはそういうプライドがあった。
それ故、自らの最高傑作ともいえる『エターナルスフィア』も、バグを理由に消し去ろうとした。
だがそれは失敗し、エターナルスフィアは存続する形となってしまった。

(しかし、もしハッキングされているとしたら…。こんな事を出来るのは1人しかいない…)

ルシファーの脳裏に、エターナルスフィアの削除に強硬に反対していたブレアの姿が浮かぶ。
それを振り払い、ルシファーはゲームの管理に没頭する。

(今度こそしくじりはせん…このゲームは、何としても成功させてみせる…!)


静寂に包まれたスフィア社社長室には、キーボードの音が不気味に鳴り響いていた。


【第3回放送 終了】
【1時にD−6、2時にE−2、3時にI−6、4時にE−4、5時にF−6、6時にG−7が禁止エリアになります】

510 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2009/02/08(日) 01:24:04 ID:Zv/LeRnF0
ききききききたあああああああああ!!
ついに放送か……感慨深いな……

レナスとルーファスはダブルで呼ばれたか
SO3は未プレイだから詳しくは分からないけど、大分主催側のことが判明したんじゃないかしら

511 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2009/02/08(日) 01:24:35 ID:Zv/LeRnF0
……と、一番大事なことを書き忘れてた
第三回放送、乙でした!!!

512 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2009/02/08(日) 01:35:14 ID:ZThCKNoz0
>>505
放送乙です!
舞台裏も出来てきたしこれは終盤へ向かってだいぶ書きやすい感じになったと思います。

そして何より支給品の配置位置が鎌石村の役場ってのがいいところついたと思います。
仮にクリフが取りに行ったらミラージュの遺体とご対面になりますからね。
ちょっと距離的に遠いけどうまく会わせれたら面白い話に出来そう


513 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2009/02/08(日) 01:45:19 ID:i1KKL1B30
>>505
放送乙です!
レナスとルーファス、両者とも呼ばれたか……
ルシオ、洵、ヅラの今後の方針とか行動が気になるところだ

それと、禁止箇所とアイテム配置所のやっつけ地図ができたよー!
間違った箇所があったら言ってください
 ttp://www8.uploader.jp/dl/minori/minori_uljp01200.jpg.html
こう視覚化してみると、完全に東西が分断されますね

514 名前: ◆Zp1p5F0JNw :2009/02/08(日) 02:25:17 ID:KZ6jWnrt0
>>510
色々考えた結果レナスは死んでいただく事にしました。
その方が面白そうだったので…

>>512
支給品配置は、とりあえず目立つ場所に置かないと見つけにくいかなと思ったんで目印になりやすい場所を選びました。
菅原神社は武器無しの時空剣士組が取りに行きやすい位置かつ禁止エリアで取りに行くのに判断が必要って事で選定。
もう一つは鷹野神社だとヘソ達がさらに合流するのに時間がかかってしまう事で除外、
残る郵便局と役場でミラージュが死んでる役場にしました。
この辺りはまったく相談しなかったので勝手に決めちゃっていいかなとは思ったんですが。

>>513
もうどうせ東側なんて誰も行かないだろうと思って分断してしまいました。
あとはスレで上がった意見を参考にしてます。

515 名前: ◆Zp1p5F0JNw :2009/02/08(日) 02:26:22 ID:KZ6jWnrt0
>>513
あ、禁止エリアの地図作成乙です!
こう見ると結構西側も行動範囲狭いですね…

516 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2009/02/08(日) 06:10:46 ID:ZThCKNoz0
ところで放送後の話の予約っていつから?



517 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2009/02/08(日) 10:23:30 ID:hmbFoUisO
>>516
もういっちまってもいいんじゃね?
このロワの人口密度的に考えて、予約被りやら考証不備やらでスレが混乱するような事態は、
あんまりないだろうし。

518 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2009/02/08(日) 10:38:14 ID:P9J5C74gO
放送超乙ですッ!

予約被りにはとうに慣れたッ!
誰かが予約したら後に続く人が現れるイメージがあるぜw
よーいドンにするため、0時から解禁にでもしちゃう?

519 名前: ◆yHjSlOJmms :2009/02/08(日) 13:09:03 ID:ZThCKNoz0
そっか。じゃあすみませんが自重しませんw

アルベル+プリシス+レオン+レナを予約します。

520 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2009/02/08(日) 13:36:44 ID:P9J5C74gO
キタアアアアア!
期待せざるを得ないぜイヤッホーイ!

521 名前: ◆O4VWua9pzs :2009/02/08(日) 15:25:40 ID:9gQYJyWb0
バルサが・・・バルサがなくて実績1000が遠のく
マリア、ミランダ、クレスを予約

522 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2009/02/08(日) 15:44:57 ID:i1KKL1B30
何という予約ラッシュ、さすが放送の効果は絶大だ!

523 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2009/02/08(日) 15:53:28 ID:i1KKL1B30
連投すまん
先生、怒らないからwiki編集練習用ページを作った人出てきなさい
GJだが見た途端にお茶吹いてしまったぞ、どうしてくれるwww

524 名前: ◆Zp1p5F0JNw :2009/02/08(日) 16:47:44 ID:0jIZLpQ30
放送流したばかりで悪いんですが
偽ブレア、苦労度、ロキを予約します

525 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2009/02/08(日) 19:34:27 ID:Zv/LeRnF0
予約ラッシュとかいつぶりだろう・・・
てんしょながってっきたwwww

526 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2009/02/09(月) 11:35:51 ID:CeSPSIBK0
放送乙です
誰も突っ込まないので書かせてもらいます
ベルゼブブではなくベルゼブルですw

527 名前: ◆Zp1p5F0JNw :2009/02/09(月) 19:26:57 ID:V4OzySxyO
>>526
ぎゃあああああ気付かなかった…
修正します…

528 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2009/02/09(月) 19:29:25 ID:4yDAYy2h0
修正しますって言われて初めて放送wikiにつっこみ忘れてるのに気が付いた件
お前ら、気が付いた人がwikiにぶちこんでくれてかまわないんだからねっ!?
初心者だって編集お手伝い歓迎だからね!?

529 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2009/02/09(月) 19:44:16 ID:4yDAYy2h0
そういえば目次部分にルシファーの配下の名前ってあった方がいいのかしら?
今のところ生存してる参加者とルシファーしかあそこに乗ってないから若干気になる

530 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2009/02/09(月) 19:55:03 ID:4RLMq5FT0
>>528
ごめんねごめんね、
自分が編集する時は本採用されるまで何日か様子見してから突っ込むようにしてるから、
結構遅れがちでごめんね!

531 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2009/02/09(月) 22:15:59 ID:mTeNZIU8O
放送乙でした!
予約ラッシュにwktkしてるw

532 名前: ◆yHjSlOJmms :2009/02/09(月) 22:24:41 ID:46kUt0ZV0
ふふふ…。
この時間にこの流れで誰も投下が来るとは思っていまい。

他の二人には悪いですが放送後第1話はいただきます。

533 名前:進展:2009/02/09(月) 22:27:49 ID:46kUt0ZV0
草木も眠る夜半過ぎ、明かりを最小限に留めた民家の一室で二人の少年少女が一つの机に向かい合うように座り、
机の上に広げた大小さまざまな部品と工具を弄りながら作業をしている。
その二人のうちの一人、青い髪と普通の人間には決してありえない位置に猫の耳をつけた少年レオン・DS・ゲーステは
弄っていた紅い石をコトリと机の上に置くと一つ大きな伸びをした。

尚、余談であるが彼は少年であるにも拘らず見事なまでにフリルのついたメイド服を着こなしていた。別に彼に女装癖があるとかそういった訳ではないが、
事情を説明すると長くなるので不慮の事故で彼はこれを着る事になってしまっていたとするのが適切だろう。
ついでに述べると線が細い全体像に幼いながらも整った顔立ち、くりっとした大きな瞳。
彼の容姿は女の子と言われても何一つ疑問を抱くことはない程である。
頭にピョコンと生えている猫耳のおかげで完璧なまでのかわいらしい猫耳メイドさん(僕っ子)となっている彼が
ちょっと慣れないスカートを履いて恥ずかしそうにもじもじとしている姿を想像するだけで筆者は何かに目覚めてsゲフン、ゲフン。余談終わり。

そんな彼の対面に座った少女プリシスから文字の書かれたメモ用紙を彼の前に差し出した。
『どう? なにかわかった?』
その文字を読んだレオンは、難しそうな顔をした後にその質問に対する答えをメモに書き彼女に返答する。
『それがこの石自体の機能は完全に停止しているみたいなんだ。
 プリシスの考えていた通りこの石が何らかの信号を出していた事は間違いないと思う。
 まだ、この石に紋章力に似た力の残滓が残っているしね。
 けど、それ以上の事は流石の僕にもわからない』
その内容を見てプリシスの顔がより深刻な顔つきになる。
更に続けてレオンは別のメモを彼女に見せた。
『これは僕の推測なんだけど、この石は首輪の装着者の死亡と共にその機能を停止するんじゃないかな?
 多分僕達みたいに首輪の解除をする人間の対策としてルシファーがその様に作ったんだと思う』
「そんな…」
思わず筆談をする事を忘れプリシスの口からそんな声が漏れてしまう。
だがこの少年、沖木島に生き残っている数少ない希望はこの石の解析が不可能だと結論付けたりはしなかった。
『だけど試してみる価値があることが二つある。
 一つは、この石は死んでから結構時間が経ってる人の物だ。だから死んで間もない状態の物ならもっと構造が判るはず。
 理想は1時間程度。これは残った紋章力の減衰率から逆算した数値ね。
 そしてもう一つは、こいつを起動させるキーの存在だ。稼動していたのだから起動させる方法も存在しているはず。
 だから、まだ絶望するには早いよ』
この様に書かれたメモを見せた少年の表情は年相応の物ではなく凛々しく頼もしいものであった。
(本当はもう一つ手段があるんだけど、それだけは最後の手段だから僕の中だけに秘めておこう)
それは生死を賭けた失敗の許されない危険な行為。
生体実験。
死んでしまった人間から回収した石で読み取れないのならば、生きている状態でそれを行う方法が一番手っ取り早い。
だが、レオンにそれをする程の勇気はなかった。
別に自分の物だったら仮に失敗してしまった場合でも失われるのは自分の命だけだ。
それこそ、命がけの戦いを少なからず潜り抜けてきた彼にしてみれば覚悟はできている。
真に恐れたことは解析という行為のため自分以外の誰かを使わなければならない事。
どれほどの成功率かもわからないものに誰かの命を使い、もし失敗して死なせてしまったら後悔と自責の念で押し潰されてしまうかもしれない。
だから彼は最後にして最も効率のいいこの方法を彼女に伏せたのだった。
メモの内容を読み終えたプリシスはそんなレオンに対し新たに文字を書いた紙を提示した。
『そうだね。まだ諦めるのは早いよね!
 もう少しで放送だし、ここで出来る事はこれ以上なさそうだからこれからどうするかレナ達と相談しよっか』
二人は机の上に広げたものを手早く片付けると、アルベルとレナのいる隣の部屋に向かった。


534 名前:進展:2009/02/09(月) 22:29:26 ID:46kUt0ZV0
不意に目が覚めた。
(とりあえず放送前に起こせと言っておいたのにまだ、それが来てないとなるとあれから1時間程度しか経ってないのか)
俺は体を起こすと寝る前まで泣いていたレナの様子を伺った。
漸くこの女は気持ちの整理が出来たのか泣き止んでくれている。
まだ俯いたまま、心ここにあらずと言った感じの表情だが泣きっ放しでいられるよりは幾分かましだ。
「よお、少しは落ち着いたのかよ?」
気が付くと俺はこの女に声をかけていた。べ、別にこの女が心配とかそんなんじゃねえぞ!
そ、そうだあれだ、俺の腕の治療をさせるんだった! さっきまでの様子じゃ出来ないからな! そういうことだ、勘違いするんじゃねえぞ!
「起きてたんですか?」
「あぁ、今な。それで大丈夫なのか?」
「もう大丈夫ですとは言える状態じゃないけど、きっとディアスなら今は立ち止まっている時じゃない。
 辛いだろうが今は歩みを止めるなって言うだろうから…」
そういう風に言ってはいるが今にも泣き出しそうな顔をしていやがる。
ま、まぁ、こいつが大丈夫ってんなら別に俺は傷の治療をさせるだけだ。無駄に気を使ってやる必要はないわけだからな。
「だったらよ、唐突で悪いが俺の傷もあのガキを治したみたいにパァってやってくれねえか? 
 一応ディアスの野郎にお前らの面倒を見てくれって頼まれてるからな。
 この傷じゃあ荒事になったら厳しいかも知れねえ」
「わかりました。傷口を見たいので上着を脱いでもらえますか?」
とりあえず言われた通りに上着を脱いだ俺は治療させるためにレナの方に歩み寄った。
「あっ、座っててください。私がそっちに行きますから!」
そう言うとレナは慌てて立ち上がると、何につまずいたのかわからねえがすっ転びやがった。
咄嗟に俺はこいつと地面との激突を防ぐべく受け止めた。まさにその時


535 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2009/02/09(月) 22:30:47 ID:4yDAYy2h0
支援の準備は出来ている

536 名前:進展:2009/02/09(月) 22:30:56 ID:46kUt0ZV0
「アルベルー! そろそろ放送があるから起k……!?」
見ようによっては上半身裸になった俺がこの女を無理やり抱き寄せたように見えなくもない体勢なわけで…。
場が固まっていたのはコンマ何秒に過ぎないと思われる。
そんな状況から俺を現実の世界に戻したのはヒュン!と鋭い何かが頬を掠めてからだった。
頬を掠めたものは何を隠そうプリシスが投げてきたマイナスドライバー。
あと少しずれていれば俺の顔に新しい穴が出来ていたに相違ない。
それにしてもこのガキさっきも俺が反応できないような速さで物を投げつけてきやがったな。きっといい外野手になれることだろう。
「なにしやがる! 俺は別にこの女、レナに何かしようとかだな!」
「うるさいうるさいうるさい。レナになにしようとしてんだー! 離れろー! このプリン頭っ! 悪人面―!!」
そう喚きながらプリシスが新たに工具箱からプラスドライバーを取り出そうとした所で漸くレナを受け止めたままの状態だったことに気付き俺はその場から飛び退いた。
レナの方もここでフリーズ状態からの復帰を果たしたのか慌てて声を上げる。
「ち、違うのよプリシス! 私が転びそうになったところをアルベルさんが受け止めてくれただけで!」
「へっ?」
間抜けな声を上げるとプリシスはプラスドライバーをふりかぶった体勢のまま停止した。
丁度その時である。何度聞いても胸糞の悪くなるあのクソ虫の声がどこからともなく聞こえてきた。


537 名前:進展:2009/02/09(月) 22:32:14 ID:46kUt0ZV0
この場にいた各々が、ルシファーによる放送の内容に聞き入りそれぞれの仲間や、この場で出会った者たちの名前を聞きその人物に対して思いを馳せる。
レナは未だ知らされていなかったチサトの死と、改めて突きつけられるディアスの死という事実にその目から涙が流れ落ちてしまう。
レオンはまた放送までの間なにも出来なかったことに血が出るほど強く拳を握り自分の無力さを嘆いた。
先の戦いを思い出し、この島で散っていったもの達の為にも必ず皆と共にルシファーを倒すことを誓うプリシス。
アルベルはミラージュ、アリューゼ、ディアスの名を聞き、分けも判らない怒りを覚えた。
それぞれの思いを嘲笑うように放送は進む。
続けて読み上げられた禁止エリアの場所、そして支給品が置かれるという場所を何とか頭に入れたところで辺りは静寂を取り戻した。


538 名前:進展:2009/02/09(月) 22:34:34 ID:46kUt0ZV0
最初に動いたのは思考と体がほぼ直結しているアルベル。
感じていたやり場のない怒りを唯々発散させたくて壁を思いっきり殴りつける。
安普請な殴られた壁はアルベルの拳の形に凹み、その大きさがアルベルの怒りの大きさを表現していた。
「あのクソ虫が! 次会ったらマジでブチ殺してやる!」
その音と声で他の3人も思考の中から現実の世界に引き戻される。
「どうしようか? まだ時間はあるけど直にここは禁止エリアだよ?」
誰となく聞いたプリシスの問いに答えたのは自他共に認める頭脳労働担当のレオンだ。
「そうだね…。まず今の放送で読み取れたことは鎌石村と平瀬村に人が多くいることだね」
「そうなの?」
まだ瞳に残る涙を拭いながらレナがレオンの発言に対して考察の根拠を求める。
「うん。今回の放送で人口密度が少なくなったからって禁止エリアの数を一気に増やしたでしょ?
 それって、僕達参加者が遭遇する機会を増やそうって事になる。
 その上で配るはずだった支給品を配置したのが鎌石村と平瀬村近くの施設の中。
 あいつはご褒美だって言ってたけどこれは参加者を一箇所に集める為の餌。
当然餌を撒くなら近くに獲物がいなければ意味がないからね」
「チッ、あのクソ虫が考え付きそうなことだぜ」
アルベルは一度対峙した時に見下した目でこちらを見ていたルシファーの顔を思い出し悪態をついた。
「じゃさ、どっちの村に行く? 正直距離的には大差ないよ?」
一見D-5からC-4は通行止めに見えるが、先のアルベルとレオンのやり取りのおかげで
禁止エリアに入っても30秒余裕があることを知っていたプリシスはそれを踏まえた上で次の目的地をレオンに聞いた。
「先ずは、鷹野神社に行こうと思う。人が多く集まってると言っても、僕達みたいに平瀬村、鎌石村以外に人がいる可能性はあるしね。
 それに、人がいると仮定するとその人は待ち伏せをしているんじゃなくて、戦うことが出来ない人が身を潜めているからだと思うし」
「何でそう思うんだ?」
「待ち伏せをしている側の思考をしてみるんだ。獲物を待っている時に
 他所の施設に支給品っていう魅力的な物が置かれたら何にもない鷹野神社に陣取りたいと思う?
 獲物が寄ってくるとは思えないのにそこに留まる意味なんて無いよ。
 逆に戦う力のない人だったら禁止エリアになってもいなく、この暗闇の中安全に夜を過ごせる建物ってのは他にほとんど無いからね。
 潜伏先に選ぶなら結構いいロケーションじゃないかな?」
なるほど、と他の3人はレオンの考えに頷くしかなかった。
「んじゃ、のんびりしている時間は無いよね! 私達を除いて生きている人は18人。
 力をあわせることが出来る人はどんどん減ってきているから急ごう!」
壁に突き刺したままのマイナスドライバーを回収しながら皆を促すと、それぞれ自分の手荷物をまとめ出発の準備を開始した。



539 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2009/02/09(月) 22:36:05 ID:4RLMq5FT0
投下来たこれ!支援ッ!

540 名前:進展:2009/02/09(月) 22:36:17 ID:46kUt0ZV0
移動自体はとてもスムーズだった。
レオンの推測が当たっているならこの辺りに人は残っていないことになるので、
夜間なのにも関わらずかなりのハイペースで移動した。
結果放送から一時間程度で一行は鷹野神社に到着することが出来たのだった。

「おい、ガキ。中々の読みじゃねえか。足跡が二種類ある。
 今いるかまではわかんねえが誰かがここに来たことはあるみたいだぜ」
こういった戦場における観察眼はアルベルに一日の長がある。
敷地に入るや否やアルベルは目ざとく2つの異なる足跡があることを発見したのだった。
それを聞いた他の3人は気持ちを引き締めるとお互いの死角を補うように別々の方向を注意しながら鷹野神社の社内に入っていった。

大して広くも無いこの社内の捜索は10分もかからなかった。
結局ここに身を潜めてるような人物はおらず、無駄足に終わったかに思われたのだが…。

「どうやら入れ違いになっちまったみたいだな」
燭台の上の蝋燭の燃えカスを眺めながら呟くアルベル。
「じゃあ、急いで後を追えば会えるかもだね!」
「阿呆が。どこに行ったかもわからねえ相手をどうやって追うつもりだ?」
そう言いきった刹那、またもアルベルの目の前を高速で紅い物体が横切った。
アルベルの辛辣なツッコミに対して反撃の意味を込めてプリシスが首輪の制御用結晶を投げつけたのだ。
「このガキ! あぶねえじゃねえかっ! つうか人に物投げるのをやめやがれ!」
「うるさいうるさいうるさい。そもそも何でレナの事はレナって呼ぶのに私の事はガキなのよ! 
 私とレナは一つしか歳が違わないんだからちゃんとレディとして扱いなさいよ!」
そんな二人のやり取りを他所にレナはプリシスの投げつけた宝玉が淡い光を放っている事を発見した。



541 名前:進展:2009/02/09(月) 22:37:30 ID:46kUt0ZV0
「ねぇ、あれ…」
それに気付いたアルベルとプリシスは言い合いを止め、結晶体を注視する。
衝撃を与える事が起動のキーなのではないかと思い、慌てて結晶体を拾い上げ紋章力の流れを読み取ろうとするレオン。
しかし、レオンは意図した結果を得るには至らなかった。
氷川村で弄っていた時となんら変わらず、むしろそこから感じられる力は弱まっている。
加えて、先ほどまで発していた淡い光もなくなっていた。
結晶体に変化があったのになんら情報を得る事が出来ず落胆するレオンとプリシスを尻目に、
アルベルは丁度結晶体が転がった近くにある水晶玉の様な物が設置してある台座が気になって調べていた。
その台座には丁度レオンが持っている石と同じぐらいの形をした窪みが見て取れたからだ。
「なぁ、その石貸してみろよ。なんかこれ嵌まりそうじゃね?」
そう言ってレオンから結晶体を受け取るとアルベルは窪みに嵌め込んでみた。
するとどうであろうか、カチリという音と共に見事にその窪みにジャストフィットしたではないか。
だが、待てど暮らせどそれ以上の変化は見て取れない。
「なんだ、期待して損した…。もうここには何にもなさそうだし次に行かない? アルベル、さっさとそれ回収して行くわよ」
興味をなくしたプリシスは出口の方に振り返り歩み始めた。
「ああ、っと。 ? くっ! ?? このっ! !? と、取れねぇ…」
「はぁ?」「ええっ?」「うそ?」
三者三様の反応を見せ台座に集まるプリシス、レオン、レナ。


542 名前:進展:2009/02/09(月) 22:39:00 ID:46kUt0ZV0
三人が近寄る頃にはアルベルはガッチリと石を掴み、台座に足をかけて踏ん張っているところだった。
顔が真っ赤になるまで力をこめているのにビクともしない。
「ちょっとアルベル! 貴重な結晶体をどうしてくれんのよ!」
その様子を見てアルベルがふざけているわけではない事に気付き、続けて次を入手できるか定かではない結晶体が回収不能の事態に陥った事を責めた。
「うるせえ! もうこいつからわかる事は無かったんじゃないのかよ!? なら別にいいじゃねえか!」
「開き直る気!? 信じらんない!」
またも言い合いを始めた二人にオロオロするばかりのレナ。
だが、レオンだけは違った。台座に設置されている水晶玉になにやら文字の様な物が浮かび上がっている。
「待ってよ二人とも。この水晶玉に何か書いてるよ?」
レオンの発見した水晶玉の些細な変化に一同は視線を集める。
「エクスペルやネーデで使われている文字じゃない…。レオン読める?」
「…。駄目だ。地球に行ってから銀河連邦に登録されている文明の言語は一通り見てきたけどそのどれにもこんな形態の物は無かったよ。
 こういう未知の言語の解読は僕の専門外だ。どちらかと言うと古文書解読に近いと思うよ」
「古文書かぁ、キースさんがいれば頼めたけど…」
プリシスが実家の直ぐ近くに住む古文書解読の第一人者である知人の名を挙げるが、この場にいない人間の力を借りる事は先ず不可能であろう。
他に心当たりがある人物はいないだろうかとしばし3人が押し黙った末
「エルネストさん…」
レナがふと仲間の名前を呟いた。
「そうか! 確かあの人は考古学者だ! 未知の言語の解読も出来るかもしれない!」
「じゃあ早く探さなくちゃ! 今だって危険な目にあっているのかもしれない」
「でもどこに…」
エルネスト? なにそれ? 食えんの? 状態だったアルベルはこの会話に完全に入れずただ台座を凝視するしかなかった。
しかし、そのおかげで彼は新たにこの台座には、別の箇所に窪みが4箇所あることに気付いた。


543 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2009/02/09(月) 22:39:47 ID:4RLMq5FT0
しえーん

544 名前:進展:2009/02/09(月) 22:40:45 ID:46kUt0ZV0
「なぁ、この穴他に4つあるぞ。これ埋めれば何か起きるんじゃね?」
そう言われて台座に備わっている穴を眺めながら考えを巡らせるレオン。
(今、やるべき事…。
エルネストさんとの合流。でもどこに?
台座の穴を埋めてみる価値もあるか?
それに首輪を外す為に死んで間もない結晶体の入手か起動キーの解明も必須…。
そして、どんどん減っていく参加者…)
「皆聞いて!」
一同が自分に注目したのを確認した後に口を開いた。
「エルネストさんとの合流を優先しよう! 
 僕の推測が正しければ鎌石村か平瀬村にいるはずなんだ! だから二手に分かれよう!」
そう言いながら
『それと共にこの台座の窪みも気になる。何か大きな意味があるのかもしれない。
 だから結晶体を後4つ。それと首輪の解除をするために死んで直ぐの結晶体も欲しい、
 もしくは結晶体の再起動を行うキーの入手。
 これを全部やるには纏まって行動していては駄目だ。
 これらを一つでも多く探して理想は次の放送、無理ならその次の放送までにここに再集合』
と書かれたメモを掲げてみせる。
「でもそれって…」
「うん、戦力的には不安になる。だけど刻一刻と人数は減っていっているんだ…。
 悠長なこと言ってらんないよ。ここは勝負に出るところだ」
「俺は特に異論はないが、どういう風に分ける気だ? 
 こんなところでウダウダやってる時間も惜しいだろ。さっさと決めようぜ」
早速4人はどうすればベストのチーム分けになるか話し合いを開始した。


545 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2009/02/09(月) 22:41:27 ID:4yDAYy2h0
もうだめだこのツンデレ・・・w

546 名前: ◆Zp1p5F0JNw :2009/02/09(月) 22:41:49 ID:BVhG15uy0
支援させてもらう!

547 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2009/02/09(月) 22:45:37 ID:95I2iWbjO
しまった。>>536>>537のつなぎをしくじったうえにさるさん食らった。

続きはしたらばで

548 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2009/02/09(月) 22:48:29 ID:4yDAYy2h0
したらばか・・・今用事しながらだから転載は頼んだ

549 名前:代理投下:2009/02/09(月) 22:49:23 ID:4RLMq5FT0
4人の話し合いはすんなり決まったのだが、そこには何故かちょっと涙目なレオンがいた。
「ねぇ、ちょっとプリシス」
アルベルとレナに気付かれないようにそっとプリシスに耳打ちをするレオン。
「どうしてもこのチーム分けなの?」
レオンの抗議の内容はたった今パーティー内会議にて決定したチーム分けの件についてだ。
その話し合いの末レオンはアルベルと、プリシスはレナと組んで行動する事になっている。
「そうだけど何か?」
何を今更そんな事聞いてんの? と言いたげな表情をしながらレオンの問いに答るプリシス。
「だって、あのアルベルって人の僕を見る目が時々尋常じゃないんだよ?
 もしかしたら僕食べられちゃうかもしれないよ?(性的な意味で)」
「何言ってんの? あれだって普通の人間なんだからレオンを食べたりしないって(食欲を満たす的な意味で)」
「本当に大丈夫かな?」
(僕の言わんとしてること通じてるのかな?)
「大丈夫だって! それに二手に分かれる事を決めたのはレオンじゃん。
 戦力の分配を均等にするなら、接近戦が出来る私とアルベルは別チームにしなければならないし、
 腕っ節は悔しいけどアルベルの方が強い。
 そうなると私に組ませるなら多少でも格闘術の心得があるレナの方が適役じゃん」
「ううっ、それは判るんだけど…」
「うるさいうるさいうるさい。レオンも男なんだから一度決まった事にウダウダ言わない!」

550 名前:代理投下:2009/02/09(月) 22:50:34 ID:4RLMq5FT0
「あの二人なにを話しているんだろう?」
二人の様子に気付いたレナが呟く。
「おい」
そんな彼女に用があるのかアルベルがいつもどおりの不機嫌顔で話しかける。
「選別だ。持ってけ」
そうぶっきらぼうに言いながら護身刀“竜穿”を差し出す。
「これは…」
レナにも見覚えがあった。この島に来て直ぐディアスと出会った時に彼が持っていた短刀だ。
「これぐらいのサイズの刀なら剣術の素人でも十分護身用に使いこなせるはずだ。お前にはおあつらえ向きの武器だ」
ディアスがその強い思いと共にオペラを貫いた短刀。
レナはディアスの見せた意地とオペラから託された願いを思い出しながら、強くこの短刀の柄を握り締めた。
「ただし貸すだけだ。俺の仲m、ゲフンゲフン! 
知り合いというかむかつく奴というか、とにかくその剣の本来の持ち主は俺の世界の人間なんだ。
そいつの親父も使っていたっつう業物で、せめて墓代わりにその剣を持ち替えt、違う!
俺の世界では値打ちもんなんだよ! だから必ず返せよ! いいな!」
顔を赤くしながら言いたい事を言い終えたのか、
もう用はないと言わんばかりにそっぽを向くとレオンとプリシスの方に向かって声をかけた。
「おら! 準備はいいのかよガキ共!」
「ガキって言うな!」「ううっ、はい…」
プリシスとレオンは異なった返答をしながらも準備は出来ていたのか、直ぐにこちらに寄ってきた。

551 名前:代理投下:2009/02/09(月) 22:52:28 ID:4RLMq5FT0
「よしっ! それじゃあしゅっぱーつ! 行こっ、レナ」
「ええ、よろしくねプリシス」
拳を高々と突き上げ、いの一番に神社内から飛び出したプリシスとそれに続いて出ていったレナに
ガキの使いじゃねえんだぞ、わかってんのか?と思いながら見送った後レオンの方に振り返るアルベル。
「おら、俺らも行くぞ」
声をかけられたレオンの方は若干怯えた様子で、アルベルを見上げながら、
「うん…。よろしくね。アルベルお兄ちゃん…」
と力なく返した。
(お兄ちゃん…)
彼の中でその響きが数度反芻した後に、アルベルの中で電流が流れた(気がした)
むしろ彼の中で何かが芽生えたと表現した方が良いのだろうか。
それも無理からぬ事で、何せショタっ子猫耳メイドに若干涙目の表情で上目遣いに名前にお兄ちゃん付きで呼ばれてしまっては
その筋の人はおろか、普通の至って健全な筆者の様にノーマルな人間でも何かに目覚めてしまう事は請け合いである。

そんなレオンの一言にうろたえた様に一歩後ずさりをし、顔を赤くするアルベル。
(お兄ちゃんとはまた強烈な…。寝ている時も十分だったが起きている時もカワイイじゃnゲフンゲフン!
落ち着け俺! こんなガキがカワイイだと? 冗談じゃねえ! そうだ! こういう時は素数を数えるんだ! 4…6…8…9…10)
完全に動揺しきったアルベルは素数ではない方の数字を脳内でカウントしていた。
そんなアルベルの様子を見ながらレオンは
(本当に大丈夫かな…?)
と、この先に待ち受けるであろう困難と身の危険(いろんな意味で)を思い、大きくため息をついたのであった。
頑張れレオン君! 君達の戦いはこれからだ!!

552 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2009/02/09(月) 22:52:48 ID:4yDAYy2h0
他のSO3勢はみんなシリアス一直線(マリアさんは周りがアレだけど)だというのにこのプリンは・・・

553 名前:代理投下:2009/02/09(月) 22:54:28 ID:4RLMq5FT0
【G-06/深夜】
【アルベル・ノックス】[MP残量:90%]
[状態:左手首に深い切り傷(レナに治癒の紋章術をかけてもらいました。しばらく安静にすれば完全に回復します)、
左肩に咬み傷(レナに治癒の紋章術をかけてもらいました。しばらく安静にすれば完全に回復します)、
左の奥歯が一本欠けている。疲労小]
[装備:セイクリッドティア@SO2]
[道具:木材×2、咎人の剣“神を斬獲せし者”@VP、ゲームボーイ+ス○ースイ○ベーダー@現実世界、????×0〜1、
鉄パイプ@SO3、????(アリューゼの持ち物、確認済み)、荷物一式×7(一つのバックに纏めてます)]
[行動方針:ルシファーの野郎をぶちのめす! 方法…はこのガキ共が何とかするだろ!]
[思考1:レオンと共にひとまず行動。次の、ないしその次の放送までに鷹野神社に戻る]
[思考2:レオンの掲示した物(結晶体*4、死んで間もない人物の結晶体*1、結晶体の起動キー)を探す]
[思考3:エルネストを探す]
[思考4:レオンキュンハァハァ…はっ! 俺は一体なにを]
[思考5:龍を背負った男(アシュトン)を警戒]
[現在位置:鷹野神社内部]
※木材は本体1.5m程の細い物です。耐久力は低く、負荷がかかる技などを使うと折れます。

【プリシス・F・ノイマン】[MP残量:100%]
[状態:アシュトンがゲームに乗った事に対するショック]
[装備:マグナムパンチ@SO2、セブンスレイ〔単発・光+星属性〕〔25〕〔100/100〕@SO2]
[道具:ドレメラ工具セット@SO3、????←本人確認済み、
解体した首輪の部品(爆薬を消費。結晶体は鷹野神社の台座に嵌まっています)、
無人君制御用端末@SO2?、荷物一式]
[行動方針:惨劇を生まないために、情報を集め首輪を解除。ルシファーを打倒]
[思考1:レナと共にひとまず行動。次の、ないしその次の放送までに鷹野神社に戻る]
[思考2:レオンの掲示した物(結晶体*4、結晶体の起動キー)を探す]
[思考3:自分達の仲間(エルネスト優先)、ヴァルキリーを探す]
[思考4:アシュトンを説得したい]

[現在位置:鷹野神社敷地内]

554 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2009/02/09(月) 22:54:36 ID:4yDAYy2h0
   ___l___   /、`二//-‐''"´::l|::l       l! ';!u ';/:::l ', ';::::::l ';:::::i:::::
   ノ l Jヽ   レ/::/ /:イ:\/l:l l::l   u   !. l / ';:::l ', ';:::::l. ';::::l:::::
    ノヌ     レ  /:l l:::::lヽ|l l:l し      !/  ';:l,、-‐、::::l ';::::l::::
    / ヽ、_      /::l l:::::l  l\l      ヽ-'  / ';!-ー 、';::ト、';::::l:::
   ム ヒ       /::::l/l::::lニ‐-、``        / /;;;;;;;;;;;;;ヽ!   i::::l:::
   月 ヒ      /i::/  l::l;;;;;ヽ \             i;;;;;;;;;;;;;;;;;;;l   l::l:::
   ノ l ヽヽノ    /:::l/:l /;;l:!;;;;;;;;;',               ';;;;;;;;;;;;;;;;;ノ    l:l::
      ̄ ̄    /::::;ィ::l. l;;;;!;;;;;;;;;;;l            `‐--‐'´.....:::::::::!l
   __|_ ヽヽ   /イ//l::l ヽ、;;;;;;;ノ....      し   :::::::::::::::::::::ヽ /!リ l
    | ー      /::::l';!::::::::::::::::::::  u               ', i ノ l
    | ヽー     /イ';::l          ’         し u.  i l  l
     |       /';:';:!,.イ   し    入               l l U
     |      /,、-'´/ し      /  ヽ、   u    し ,' ,'  l
     |        /l し     _,.ノ     `フ"       ,' ,'  ,ィ::/:
     |       /::::::ヽ       ヽ    /     し ,' ,' / l::
     |      /::::::::::::`‐、 し      ',  /    u   ,、-'´  l,、-
     |      ``‐-、._::::::::::` ‐ 、     ',/       , -'´`'´ ,-'´
     |      _,、-‐'"´';:::::::::イ:l';:::` ‐ 、._____,、-‐'"´  u /
   | | | |    \ l::/ l::::::/リ ';:::::lリ:::::l';:::l l:l:::::l\  u /

555 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2009/02/09(月) 22:55:00 ID:95I2iWbjO
したらばへの書き込みを終了しました。
支援をしてくださった皆さんありがとうございます。

556 名前:代理投下:2009/02/09(月) 22:55:57 ID:4RLMq5FT0
【レオン・D・S・ゲーステ】[MP残量:100%]
[状態:左腕にやや違和感(だいぶ慣れてきた)]
[装備:メイド服(スフレ4Pver)@SO3、幻衣ミラージュ・ローブ(ローブが血まみれの為上からメイド服を着用)]
[道具:どーじん、小型ドライバーセット、ボールペン、裏に考察の書かれた地図、????×2、荷物一式]
[行動方針:これ以上の犠牲者を防ぐ為、早急に首輪を解除。その後ルシファーを倒す]
[思考1:アルベルと共にひとまず行動。次の、ないしその次の放送までに鷹野神社に戻る]
[思考2:結晶体*4、死んで間もない人の結晶体*1、結晶体の起動キーを探す]
[思考3:死んで間もない人の結晶体を入手したら可能な限り調査する]
[思考4:信頼できる・できそうな仲間(エルネスト優先)
やルシファーのことを知っていそうな二人の男女(フェイト、マリア)を探し、協力を頼む]
[思考5:服着替えたい…]
[思考6:アルベルお兄ちゃん…、その、目が…怖いです]
[備考1:プリシスと首輪解析の作業をして確定した点
@ 盗聴器が首輪に付随している事。
A 結晶体が首輪の機能のコントロールを行っている事
B 首輪の持ち主が死ぬと結晶体の機能が停止する事
まだ確証がもてない考察
@ 能力制限について(62話の考察)
A 死んで間もない人間の結晶体が首輪解析に使えるかどうか]
[現在位置:鷹野神社内部]


【レナ・ランフォード】[MP残量:40%]
[状態:仲間達の死に対する悲しみ(ただし、仲間達のためにも立ち止まったりはしないという意思はある)、
精神的疲労大]
[装備:護身刀“竜穿”@SO3]
[道具:荷物一式、魔眼のピアス(左耳用)]
[行動方針:多くの人と協力しこの島から脱出をする。打倒ルシファー]
[思考1:プリシスと共にひとまず行動。次の、ないしその次の放送までに鷹野神社に戻る]
[思考2:レオンの掲示した物(結晶体*4、結晶体の起動キー)を探す]
[思考3:自分達の仲間(エルネスト優先)を探す]
[思考4:アシュトンを説得したい]
[思考5:エルネストに会ったらピアス(魔眼のピアス)を渡し、何があったかを話す]

[現在位置:鷹野神社敷地内]

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

投下終了です。寝ないで酒飲みながら草稿したら普段と違った作風になってしまった。
レナを目立たそうとしてたのに思いっきり空気だしorz
ただ、書きたかった大筋(チーム分割、謎の台座の存在)については書けてたので、誤字チェックをメインに推敲をしました。
台座についてですが一応自分が考えている脱出フラグ用のギミックなのですが、
こういう場合それについての内容って他の書き手や住民と共有した方がいいのでしょうか?
まぁ、このロワの参戦作品を一通りプレイしている方はお気づきでしょうが、共有する必要があるなら言って下さい。
一通りまとめてスレか、ネタバレみたいになるのが嫌でしたらしたらばに書き込もうと思います。
後、あえてチームアルベルとチームプリシスがどっちの村に行ったかは書きませんでした。
第3回放送後の山場は間違いなく鎌石村大乱戦でしょうが、
そこにプリシスたちが行くと更にアシュトンの説得というイベントまで追加になり密度が濃くなりすぎるんじゃないかな?と思ったからです。
説得の可否によっては残り僅かな戦闘力のあるマーダーが減ってしまいますしね。
各チームの行き先は次の書き手の方が決めてください。
あと最後に放送担当の書き手さんには悪いですが、こいつらには鷹野神社に行ってもらいました。
どうしても目印になる施設に台座を置きたかったんです。すみませんした。

557 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2009/02/09(月) 22:57:17 ID:4RLMq5FT0
代理投下も済んだし、さるさんにびくびくしながら投下乙です

レナが(完全かどうかはまだ微妙だが)復活してよかった!
そしてアーッルベル、フラグ自重www

558 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2009/02/09(月) 23:00:43 ID:4yDAYy2h0
投下GJ!
チーム分断は良かったかなと思います(主に書きやすさの点で、私的な意見だけど)
台座は・・・うん、一通りやってないから分からないや・・・
エル以外に台座フラグ持ってる人がいるかだけ教えてくれたほうが鎌石村書きやすいかなあと思ったり
そしてアッールベル・・・いや、もうこいつには何も言うまい・・・


559 名前: ◆yHjSlOJmms :2009/02/09(月) 23:53:15 ID:46kUt0ZV0
そろそろ大丈夫かな?

>>558台座の文字解読は賢者の石の知識を持つレザード(ホント便利だなこいつ)と
このギミックを引っ張ってきた作品のキャラは全滅しているから、このギミックを置いたのがFD側の協力的な人物
とすれば偽ブレア(こいつが参加者にプラスになる事はしないでしょうが)後はその協力者と更新できそうなソフィアぐらいですかね。


560 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2009/02/10(火) 00:09:41 ID:cRubnWdU0
新作GJ!
鷹野神社に行ってもすぐ動き出したし、そこへ向かったのは問題無いと思う。
安全なチームだったけど、この分散が今後プラスになるかマイナスになるか見ものだな。
重要そうなフラグも立ったしこれからも楽しみな連中だな。

>>558
あくまでレオンの時代での事だから、SO3の人物が生きてる頃なら
新しい言語として紹介されているかもしれない、と言ってみる。

561 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2009/02/10(火) 00:12:35 ID:X1BERqTF0
>>559
なるほど、サンクス
ホントどんだけ万能なのロリコンwwww

>>560
おお、その手があったか
てことはいざとなれば空間移転のフラグも含めてソフィア・レザードのどっちかが残ってればまだなんとかなるわけだな

562 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2009/02/10(火) 10:08:17 ID:qx8bOXhiO
投下乙!
とりあえずアルベル自重しろwww

563 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2009/02/10(火) 10:18:22 ID:X1BERqTF0
しかしまさか原作にない組み合わせの恋愛要素がアッーになるとは思わなかったなwwwww
他はあんまり相手を恋愛対象として意識してない組み合わせばかりなのにww

564 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2009/02/10(火) 13:09:16 ID:LW8mlFd9O
昼休みにカキコ。
進展の作者ですが、台座に浮かび上がった文字の解読はあまり重要ではありません。
なので、エルの生死はぶっちゃけどうでもいいですw
分散させるための理由付けに出したぐらいです。
まぁ、いればこの仕掛けを解くと何が起こるか把握できるとかそれ位。
どちらかというと既存の脱出フラグ持ち(転移やFD空間への移動)がいなくなると困った事態になります。一応参考にしてください。

565 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2009/02/10(火) 13:10:54 ID:7JcZ7QMDO
新作乙。
とりあえずアルベルにショタ趣味があったのは把握した。

台座の正体は俺も分からないが、脱出フラグを固めてくれるのは別に構わないんじゃね?
脱出フラグなんて折ろうと思えばいつでも折れるし、
このパートで脱出フラグを固めてくれるなら、
他のパートで少々の無茶やフラグ強打があったときのセーフティネットになるし。

566 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2009/02/12(木) 12:09:27 ID:KtUFCabA0
wiki入れてて思ったんだけど、>>547に「しくじった」ってあるけど、正しいのってどんなのですか?
さっと見直しただけなんで見落としてるかもしれませんが、正しいのは何か書かれてないような

567 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2009/02/12(木) 12:58:34 ID:jN/V8iY3O
>>566
そこは>>536>>537を1レスでまとめて投下しようとしてたところです。
特に順番間違えたとか、投下忘れがあるわけじゃないです。
紛らわしくてすみません。

568 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2009/02/12(木) 12:59:52 ID:KtUFCabA0
おお、なるほど、把握しました

569 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2009/02/12(木) 13:19:13 ID:jN/V8iY3O
肝心なことを忘れてた。
>>568wiki編集乙です。
毎度感謝してます。
このスレ住民の数は少ないけど読み手書き手編集者の構成比率のバランスがとれてるなぁ、とふと思った。

570 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2009/02/12(木) 20:05:23 ID:ehXBeaKY0
そういえば、wikiにおけるレナス@ルーファスの扱いはどうしよう?
同行者であるクリフとソフィアの現状を編集する際にどう扱っていいものやら悩んだもので……

571 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2009/02/12(木) 20:26:07 ID:KtUFCabA0
どーしよ
あれはあくまで仮として設置した奴だから撤去大歓迎なんだが……
中身レナスだし、何よりこれから先はルーファスは復活しないだろうから単純にレナス扱いでいい気もする
ただ追跡表は死体の位置や状態も分かるようにと死後も出てたら付くようにしてるからルーファスも更新した方がいいかもわからんけど


そういえば繋ぎだけどアルベル・レオンを予約するのってありかしら
エリア移動と時間経過は少ない話の予定だけど、ロキ達の動きを待ったほうがいいかな

572 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2009/02/12(木) 20:47:30 ID:ehXBeaKY0
>>571
クリフの現状は手出ししていないけど、
ソフィアの現状では放送準拠で一旦同行者からレナスを外したんだ
ページ自体にレナス@ルーファスがないから出来次第どうにかしようと思って保留にしてみた
レナス扱いのままって手もあるけど、
第3回目の放送自体はレナスもルーファスも死亡扱いになっているからなぁ
最悪ネタバレ防止タグを使って隠すという方法もあるが……

ちなみに予約についてはした者勝ちだと思います!

573 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2009/02/12(木) 21:22:28 ID:wbWHQp1OO
遅れたが、新作超乙!!

予約も続いてるし、毎日のぞきにきます!!

楽しいよー

574 名前: ◆Zp1p5F0JNw :2009/02/13(金) 01:16:02 ID:Tk5OLemq0
>>571
クロード達と会わないのなら問題無いです
もしそちらが先に投下して整合性取れなくなったらこっちで合わせますし
というわけで、予約全然OK!

…俺も早く書かないとな。

575 名前: ◆wKs3a28q6Q :2009/02/13(金) 01:31:37 ID:u9596X5J0
>>572
編集についても最初にやった人が決めちゃってもいいんじゃないかなあ
あんま編集についての質問した時に具体的要望が来たことなかった気がするし、自分も好き勝手に自分の好みでやってますんで
「使いにくくない?」って言われたら変えればいいやくらいの気持ちで貴方が一番使いやすいもので編集していいかと



>>574
                   ζ
                    ζ
             _. - ' ̄ ̄ ̄ ̄` ー-
           .´               `、
          '                  ヽ
         ´                    `、
        /    ___________  ヽ
         ||||||||||||  ```ヽ\i::/j/    乙  |||||||||
        ||||||||||'      、 ' /,/   i`Yヾ||||||||||
         ,|||||||||| ``ヽ ヽ,ヽ   /  _,.、- l N|:::||||||||
        ||ィ'´_ヽi    、   〉 く./ _,,    ヽヾ/r |
        ∧く ) | ,ィニ¬、_ ヽ、 r'   _,. ‐;=-、  | i_!_}|    お言葉に甘えて
         ヘ 辷| ヾt:'tテ=≧′Yニ,r;tデァ'´   !Kノ/
          ヽ_,!     /゙ `!  f´ i\_     ,':|`/      アルベル・レオンを
            |^:,  /  ;  ;   `ヽ、  _/ ,'ト '
             l ',    _   _       i  ; |       予約させていただこう
            -ハ ',   ⌒='^      ,' /|  ̄\
       rく ̄   ト1    :、.-ー:- ‐ 、,_    /-┤   /゙ヽ
        /  \  丿 \   - ' ̄`ヽ.    /  ヽ. /   ヽ
    ,/     \ `ヽ、 `ヽ.        ,、 '´ _, ‐_グ'´      \
  _/|\      〉  i ` ー ニ= -‐≦-r‐ '"r '´

バレンタインだからAAでも支援がてら作ろうと思った
ヅラしたとき髪の毛がどうなってるのかイメージできなかったから剃った
しかも曲線の難しさに途中で投げたからヅラがもこもこしてしまった
今は反省している

576 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2009/02/13(金) 02:25:25 ID:GiHTzt4+0
ナイスヅラムスwwwwwGJ

577 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2009/02/13(金) 16:15:24 ID:n0pTnUFm0
どうしてこんなAA作るまで放っておいたんだ!
 三           三三
      /;:"ゝ  三三  f;:二iュ  三三三
三   _ゞ::.ニ!    ,..'´ ̄`ヽノン
    /.;: .:}^(     <;:::::i:::::::.::: :}:}  三三
  〈::::.´ .:;.へに)二/.::i :::::::,.イ ト ヽ__
  ,へ;:ヾ-、ll__/.:::::、:::::f=ー'==、`ー-="⌒ヽ←>>575
. 〈::ミ/;;;iー゙ii====|:::::::.` Y ̄ ̄ ̄,.シ'=llー一'";;;ド'
  };;;};;;;;! ̄ll ̄ ̄|:::::::::.ヽ\-‐'"´ ̄ ̄ll

しかし最初は「どこの僧侶だよ!」と思ってしまったのはここだけの秘密だよ!

>>575
とりあえずこのような形で編集してみました。
 ・せっかくレナス@ルーファスと表記しているページがあったので新たに製作
 ・状態表の同行者欄は表記上レナスだが、今後は実際のリンク先はレナス@〜に
後考えているのが、
 ・今後は追跡表も表記上はレナスだが実際のリンク先は以下同文
 ・リドリーに手をかけたのはルーファスにすべきかレナス@〜にすべきか
前者に関しては今までの部分は今までのままで、
今後レナス@〜が出てくる場面での処置にしようかとぼんやり考えてます
……決して編集作業が面倒だからって訳じゃないよ('(゚∀゚;∩
後者は……本当にどうしましょ?

とりあえず他の方々の意見もばっちこ……じゃない、ありましたらなにとぞお願いします

578 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2009/02/14(土) 13:20:35 ID:HT9uiTg+0
今気付いたんだけど、拡声器ってどこに行いった?
確かアーチェが持ってたはずだけど、死んでから消えてるし。
その場に放置されてるのか?

579 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2009/02/14(土) 14:14:25 ID:ZjiPG6+YO
アーチェの死亡話から無くなってますね。
その後の騒動で持ってくの忘れたんじゃない?


ってかまた拡声器を発動させる気かw

580 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2009/02/14(土) 14:41:20 ID:fhVZBP5a0
>>578
回収したとは書かれてないしその場に放置か、
あの威力ではまずないと思うけど爆発で使い物にならなくなったか

とりあえず所有者がいない事には間違いないと思う

581 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2009/02/14(土) 14:49:31 ID:STxFZWfq0
チェスターの暴走やらでゴタゴタしてたからすっかり忘れ去られてたな拡声器…
ボーリング玉とか入ってたし邪魔だからと捨てていったのかもしれない
ただまあ今の時空剣士組にとっちゃボーリング玉すら貴重な武器になりかねんし、後付で「やっぱ拾ってました〜」にして前の話の状態欄書き換えてもいいんじゃないって気がしてきた

582 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2009/02/14(土) 15:46:57 ID:AlyIOz9X0
一応時空剣士は獅子戦哮とか体術も出来るから、ボーリング球使うくらいなら素手の方がマシなんじゃ?
更に言えば、アルベル宜しくその辺の木材とか枝とか拾って魔人剣って手もあるし

583 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2009/02/14(土) 16:17:11 ID:PQ8UtoQR0
マリアさんに持たせてクレスがダジャレを言うたびにボーリング球で殴ってもらえばいいと思うよ。



584 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2009/02/14(土) 16:24:14 ID:STxFZWfq0
クレス死ぬwwwww
ていうかお前らバレンタインだというのにいつも以上にレス多いな・・・

585 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2009/02/14(土) 16:25:53 ID:fhVZBP5a0
ネタがあると活性化するのはいつもの事です

>>582
しかし、時空剣士がそこまで頭が回るかというと……今の状態じゃ難しいような気がする
ダジャレに使う分をこういうところに使っていればと思えなくもない
>>583
その発想はなかった

586 名前: ◆Zp1p5F0JNw :2009/02/15(日) 02:25:34 ID:wBeMAr3z0
実は今回拡声器についても触れようと思ってました。
行方不明になっていたので「アーチェの死亡現場に放置してた」って設定で書いてるんですが変えたほうがいいですかね?
あとは「アーチェが逃げてる最中落とした(錯乱状態だったし落としても気付かなかった)って案も考えてます。
もし時空剣士達が回収してたって方が良かったら、話の自体も考え直さなければならないですが…

587 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2009/02/15(日) 02:33:30 ID:fwnkVjyB0
「お任せでいいんちゃう」ってなるにクレスの魂をかけよう!
俺はお任せでいいと思うぜー

588 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2009/02/15(日) 04:10:19 ID:w3tfr0dT0
状態表を尊重して回収してませんでしたでいいと思う。

ただ、確かクレス達基本的な荷物も一式失ってたんだよな…。
その状況で、拾ってなかったってのも違和感があるっちゃああるなぁ。

アーチェが合流前に落としていたってなら自然かな。

何にせよ、回収してましたにするんなら、前話の作者に許可をとった方がいいかと。

589 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2009/02/15(日) 14:34:29 ID:2XtIsJvH0
>>586
あのメンツでこのアイテム……これはなんと恐ろしい予感

改めて見返してみたら、確かにクレスの分の基本の荷物がないんだね
まとな武器もない、荷物も若干不足って……いよいよこれは不利だよな
アーチェの荷物に関しては逃げる途中で落としたか、
あのごたごたで荷物を回収する事まで思考が回らなかったとかでいいような気がする

590 名前: ◆yHjSlOJmms :2009/02/15(日) 19:01:45 ID:w3tfr0dT0
最近投下したばかりですが、SO4が出たらしばらく書けそうにないので予約させてください。

アシュトン、ボーマン、チェスター、ソフィア、クリフ、レナス@ルーファス
以上のキャラで予約します。

591 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2009/02/15(日) 19:50:35 ID:2XtIsJvH0
予約来……ってペース早ッ!
そういやそろそろSO4も近いんだっけ
以下ちょっとしたまとめ

【放送後話が投下されたキャラ】
アルベル、プリシス、レオン、レナ
【予約中】
マリア、ミランダ、クレス、偽ブレア、クロード、ロキ、アシュトン、ボーマン、チェスター、
ソフィア、クリフ、レナス@ルーファス(+アルベル、レオン)
【愛の手待ち】
洵、ルシオ、レザード、エルネスト、フェイト、クラース、ヅラ

参考までにどうぞ

592 名前: ◆yHjSlOJmms :2009/02/16(月) 22:16:59 ID:cWVuNQg80
すみません◆O4VWua9pzs氏に確認したいんですが、
103話にてアシュトンの持ち物からレーザーウェポンが無くなってしまっていますが、記載忘れで大丈夫でしょうか?
読み逃しで間違ってたらごめんなさい。

593 名前: ◆O4VWua9pzs :2009/02/17(火) 11:04:47 ID:nlA2eNBg0
>>592
遅れてスマヌ
レーザーウェポンはジャックに渡っています
その後、ジャック死亡から、存在が無くなっていますから
たぶんジャックの死体の側に放置されていると思います

あと、投下は18日、19日になりそうです

594 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2009/02/17(火) 12:17:41 ID:T5h2ybCZ0
横槍すみません
wiki内検索かけてみたところ、
第97話「不協和音(3)」でクロードがアシュトンにレーザーウェポンを渡しちゃったみたいです

595 名前: ◆O4VWua9pzs :2009/02/17(火) 22:37:49 ID:wcynb/X60
マジでだOTZ
大変申し訳ありません
アシュトンのレーザーウェポン記入ミスなので、wikiのほうを訂正しておきます



596 名前: ◆yHjSlOJmms :2009/02/17(火) 23:12:07 ID:kB6sME/J0
>>595了解ッス

それと投下楽しみに待ってます。


597 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2009/02/17(火) 23:17:35 ID:kPz/3jDY0
投下楽しみにしてます

意外と見落としたりしちゃうからなあ
確認してもうっかり見落としたり、他の部分に目が行って忘れちゃったりするし
時間経つとツッコミにくくなるしね!

・・・続く話に影響無かったら前々から気になってたとこ修正してもいいかしら
話に関わってくるなら修正しないけど
過去話見返すたびに死にたくなるぜ・・・

598 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2009/02/17(火) 23:25:36 ID:YZ+Y78I30
その話を書いた書き手本人が誤字脱字を修正するくらいなら、報告なしでやっちゃっても構わないと思う
一部の文自体を書き換えるってならスレに報告くらいはした方がいいのだろうけど

599 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2009/02/18(水) 00:08:09 ID:tkVwoqid0
>>598
了解です
報告してからwiki更新じゃなく、更新してから事後報告でいいんですかね

600 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2009/02/18(水) 00:15:17 ID:adMCDddr0
どっちでもいいんじゃないの?wikiだから問題ありならすぐ元に戻せるし

601 名前: ◆O4VWua9pzs :2009/02/19(木) 18:40:26 ID:yj9Sr1bC0
大変ご迷惑おかけしますが
今日中に投下できそうにないので
三日ほど予約延長してもよろしいでしょうか


602 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2009/02/19(木) 20:45:49 ID:T9N6HchxO
構わん、いけい!





……予約期限って1週間だっけ?

603 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2009/02/19(木) 21:28:52 ID:OGc13mUz0
10日くらいって話じゃなかった? まぁ過疎ロワだしその辺は適当でいいかもね

……◆Zp1p5F0JNw氏はどうしたんだろ?

604 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2009/02/20(金) 12:23:24 ID:sIDm07fNO
書き手さんに聞きたいんですけど、予約の期限1週間(10日?)じゃきつくないですか?
最近の話もwiki掲載時に分割する事が多いですし。


605 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2009/02/21(土) 00:30:02 ID:fNv0pvxo0
>>604
書き手ではないけれど、
あんまり期限を長くしすぎると1人でそのキャラたちを拘束する事になってしまうから、
長くしすぎも良くないって聞くよ
とはいえ、
この過疎ロワではキャラの奪い合いはそう頻繁には起こらないだろうけれど……

予約中の作品に期待しながら保守するよ

606 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2009/02/21(土) 03:44:00 ID:yYW7NbfIO
書き手です
正直キツいけど、キツくなくなったら意味ないかなあと思ったり
行き詰まってるけど「まあ、時間はまだあるんだし、期限オーバーまでには書けるさ……」と思ってしまい破棄の決断ができない

607 名前: ◆O4VWua9pzs :2009/02/22(日) 12:32:21 ID:R4ZMzIVk0
ミランダ、マリア、クレス投下します

>>604
遅筆なので個人的には10日以上は欲しいかな

608 名前:Your truth is my false:2009/02/22(日) 12:34:36 ID:R4ZMzIVk0
「ククク…ご機嫌いかがかな、諸君?」

三回目の放送が始まる。
クレスは一言一句逃さぬようペンを走らせる。
死んでいった人たちの名前を呼ばれるたびに、線を引くのに抵抗がある。
多くの者が死んでいった。その中にはアーチェが、すずがいた。
今回の放送は今までになく死者が多い。

「クソッ」

無意識に苦言を漏らすと、クレスはすぐに気を取り戻す。
ここで弱音を吐いたらマリアさんを困らせることになる。
弱気になった自分を窘めると、隣でソファに腰掛けているマリアに目を向ける。
彼女も仲間を失ったのだ。その悲しみは深いに違いない、と心配になって視線を向ける。
そこにはペンを握り締めたままの彼女が映った。

何も言葉を発することなく、息を潜め虚空を見つめるマリア。
その姿は微弱に震えているように見える。彼女の周りだけ、別空間に放り込まれたような静寂がそこにはあった。


609 名前:Your truth is my false:2009/02/22(日) 12:36:29 ID:R4ZMzIVk0
クレスはマリアの異変に気付くと、すぐに名前を呼びかける。

「マリアさん?」

だが、返事はなく、生体反応すらないように固まっている。
クレスはもう一度マリアの耳に声が届くよう呼びかける。

「マリアさん、大丈夫ですか?」

それでも、反応はない。
クレスは不意に彼女のペン先を覗き見る。
石のように固まった手は、ある人の名前に線を引こうとしたのか、途中で止まっている。
まるでその死を認めたくないかのように。
いや、線を引いた瞬間、自分の手で殺してしまうのではないか、そんな風にも見える。
そこに書かれた人の名はミラージュ。彼女の信頼できる部下の名前であった。

「う…うあぁ…!」

堰を切ったようにマリアは声を打ち鳴らし、頭を抱えその場に蹲る。
クレスはマリアの異常事態にすぐに駆け寄って、身体を揺さぶった。

「マリアさん、どうしたんですか、マリアさん」

だが、頭を抱えた少女は蹲るだけで何も反応を見せない。
近くで様子を見ていたミランダも異常事態を察知したのか、救急のために外に飛び出す。

「私、仲間を呼んできます!!」

クレスは小さくなった少女の身体を支えると、微弱に震えているのが分かる。
どうすればいいんだ、とクレスは頭を抱えそうになる。が、諦めちゃ駄目だ、と何度も彼女の名前を呼ぶ。
彼女が僕を救ったように、僕も彼女を救い出すために。

+++


610 名前:Your truth is my false:2009/02/22(日) 12:37:20 ID:R4ZMzIVk0

何を言っているの。
意味が分からないわ。
どうして…彼女が死ななければならないの。
だって、彼女は一回りも体格の違うクリフを圧倒できるのよ。
格闘センスで言えば、彼女は私たちの中ではトップクラスなのよ。
そんな、彼女が死ぬはずないわ。

私は最初理解できなかった。
でも、聞こえてしまった。
彼女の名前が呼ばれた。
現実がマリアの思考を切り裂いていく。

信じたくない。認めたくない。今すぐに嘘だと言って欲しい。
何度も頭の中で、否定してやった。
だけど、ルシファーの言葉は絶対。
ルシファーの言葉は現実なのだ。否定のしようのない現実。

思考が現実を認めた瞬間、ブレはじめる。
幼いときに受けた恐怖。大切な人たちの死んでいく恐怖が。
瞬間的に、断続的に、投影していく。
私の思考が真っ白に染まっていく。
私の視界が真っ黒に染まっていく。

「う…うあぁ…!」

――――――
――――
――



611 名前:Your truth is my false:2009/02/22(日) 12:38:27 ID:R4ZMzIVk0

感覚がハレーションを起こした瞬間、マリアは何もない空間に佇んでいた。
それは、真っ白にできた檻。私を閉じ込める監獄だ。
何も聞こえない。何も感じない。真っ白な空間の中にいる。

マリアはその空間の中で、膝を抱え三角座りで座っている、裸の少女の後ろ姿を発見する。
何もやることもなく深夜のテレビを見るように少女は球体を見つめている。
彼女の視線先の物体。それは拳だいの黒い球体でふわふわと宙を浮いていた。

黒い球体の中は宇宙空間のように広大で、様々な映像が螺旋状に渦巻いている。
その空間を覗いた瞬間、マリアは地面に手を付き崩れ落ちる。
記憶が走馬灯のように脳内を高速に駆け巡っていく。
意識が記憶の鉄道に乗って、一つずつ紡ぎ出しては、一気に照り付けさせる。
モニター越しに死に逝く父の死が、目の前で儚げに笑う母の死が。
嫌な記憶が惜しげもなく、雪崩れ込んでいく。

『久しぶりね』

裸の少女がマリアのほうに振り向くことなく、話しかける。
マリアは蹲った身体を起き上がらせると、少女に問いかける。

「はあ、はあ、貴女は…私ね」

直感的に感じ取ったのだ。目の前にいる少女は私なのだ。
心の奥隅に追いやった、もう一人の私。
弱い私だ。

612 名前:Your truth is my false:2009/02/22(日) 12:40:08 ID:R4ZMzIVk0

裸の少女はマリアの返事に答えることなく、暗黙と記憶の渦を眺めている。
マリアは弱い自分に近づくと、威圧的な口調で話しかける。

「私をここから解放しなさい、早く意識を取り戻さないと危険が迫ってくるわ」
『別に……私は貴女を閉じ込める気はない。
 どうせ、1,2時間もすれば、ここから出られるわ』

もう一人の自分は淡々と答える。
その感情の込められていない声に少し得体の知れない恐怖を感じた。

「あんな状態のままだと、色々と危険なのよ。今すぐ、出しなさい」
『それは無理な相談ね』
「どうして?」
『だって、貴女自身が出来そうにないから』
「その口ぶりだと方法はあるようね。今すぐ教えなさい。
 私はこんなところで立ち止まっている訳にもいかないの。
 それに、クレス君も心配するわ。あんな状態のままだと、クレス君も私のように…。
 だから、私は早く戻らないとクレス君が―――」
『ふふふ、やっぱり貴女には無理なようね』

感情のない笑いが空間に吸い込まれていく。
その乾いた笑いにマリアは声を荒げる。

「ふざけないで!!」
『ふざけてなんかいないわ。私は本当のことを言っただけ』


613 名前:Your truth is my false:2009/02/22(日) 12:46:02 ID:R4ZMzIVk0

『それに、ふざけているのは貴女のほう』
「どういうこと!?」

聞き捨てならない、とマリアはもう一人の自分を睨み付ける。

『それなら、聞くわ。あなた、本当に自分の事を考えていたかしら?』
「自分の事……?」
『この殺し合いの舞台で、みんなが円満で脱出できると考えていた?
 大切な人が死なないと考えていた? 自分が死なないと考えていた?
 いや、貴女はほとんど考えなかった』

話す言葉に圧倒的な重みが込められている。
少女の言葉を逸らすことができない。

『だって、逃げていたのだもの』

胸を貫かれたように痛み突き刺す。

「それは…違う!」

マリアはすかさず反論するが、もう一人の自分は耳を傾けることなく話を続ける。

『あの時は、仲間たちがいた。みんなを助ける力があった。
 だから、現実を直視し、すぐに立ち直れた』

あの時とは自分が初めて能力を覚醒させた時のことである。
マリアはあの時のことを思い出す。あの時もこんな風に塞ぎ込んで混乱に陥ってしまった。
けど、私は母の言葉を思い出したのだ。
あきらめていけない、あなたにはみんなを守る力あるのだと。



614 名前:Your truth is my false:2009/02/22(日) 12:47:39 ID:R4ZMzIVk0
『けど、今の貴女には、そんな力もない。
 ミラージュが死んだ今、彼女は生き返らないし、その元凶をすぐに払い退ける力がない。
 それに―――信頼できる仲間もそばにいない』
「そんなことない。仲間なら側にクレス君がいるわ」

あどけない表情をする少年を思い出すと、マリアは一際彼のことが心配になった。
力の限りはっきりと口にする。目の前のもう一人の自分に怖気づかないためにも。

「私には早く戻らないといけない理由がある。だから―――」

だが、目の前の私は私を遮るように質問を投げ返す。

『―――貴女は本当にクレス君のことを仲間と思っているのかしら?』
「もちろんよ。彼は私の仲間―――」
『―――それは嘘。だって貴女、話していないじゃない。自分の秘密を』
「そ、それは」

クレスにはルシファーの情報をあらかた説明した。
もう彼はルシファーに弄ばれた被害者なのだ。私たちの争いの当事者なのだ。
だけど……。

『親しくなるだけ、その分、悲しみは大きいわ。
 貴女は恐れていた。その痛みを感じることを。
 だから、クレス君を利用した」
「違う…私は…」

頭大きく左右に振って、少女の妄言を必死に否定する。

『貴女はクレス君の信頼を利用していただけの卑怯者。
 クレス君が心配だ。クレス君を看ていないと、駄目だわ。
 私が付いていないと、クレス君が壊れてしまう』
「ち、違う…違うの」

認めたくなかった。認めてしまえば、私は……。



615 名前:Your truth is my false:2009/02/22(日) 12:50:19 ID:R4ZMzIVk0

『そう、気付いた?
 貴女のクレス君を想う気持ちはただの現実逃避だったのよ。
 何かと、クレス君に構うことで、臆病な気持ちを仕舞い込んでいただけ。
 貴女はクレス君をダシに自分の事から逃げていた卑怯で臆病者よ。
 本当に可哀想だと思わない? 貴女を信用しているのに貴女はそれに答えないクレス君が?
 貴女の逃避の材料にされていたクレス君が?』
「そんなことない!!」

相手の言葉に怯みのない声を上げる。だけど、その声は震えている。

『まあ、仕方はないわよね。親しくなるほど辛いもの。
 お母さんやお父さんが亡くなった時のように、ミラージュが亡くなった時のように。
 それに"自分の事"を知って拒絶されたら酷く傷つく。
 クレス君のように純粋な人なら尚更知ってほしくない。
 傷つく絶望か受け入れられる希望か……。
 それらを天秤にかければ、貴女自身話せないわよね。
 ―――自分が生物兵器だと絶対に言えるはずないわ』

酷く醜い自分の弱さを私は認めてしまったのだ。
背中が凍りついたような気がした。深層の住人は私が嫌悪する感情を惨たらしく暴き出す。
私自身、まだ整理が付いていないナイーブな問題にメスを惨たらしく突き立てるのだ。
自分が生物兵器だと。ただルシファーに対抗するだけに遺伝子を改造させられた、人でない存在。
フェイトやソフィアのように、私は割り切れなかった。
私の肉体を弄ばれたのは真実だから。

私の存在価値は何? 私はそんなことだけに生きているの?
そんな言葉が不意に頭によぎることがあった。その度にいわれようもない孤独感に苛まれていた。
そのためもあってか、私は他人との間に無意識に距離を置いていた。
クォーク内に仲の良い知人は少ししかいない。
私のことを知って拒絶されるのではないか、悪意に付け込んで利用されるもではないか、漠然とした不安が常に付き纏うのだ。


616 名前:Your truth is my false:2009/02/22(日) 12:52:37 ID:R4ZMzIVk0
『これで、分かったでしょう。貴女にはできないと。
 素直に待てばいいのよ。いつものように恐怖を押し隠したまま生きればいい。
 そして、また同じように嫌なことが起きて……心を爆発させればいい』

もう一人の私は言いたいことを言い終えると、何もなかったように黒い球体を眺め続けるのであった。
マリアは白い空間に打ちひしがれる。
私は弱い。だから、こんな所で蹲るしかないのだ。
どうしようもない。私は心の奥底でクレス君のことを信用し切れていないのだ。


でも、彼はずっと呼びかけていてくれた。
私が寂しがらないようにずっと。

(マリアさん)

遠くのほうでクレス君の声が聞こえてくる。
クレス君の心配する姿が他人事のように映る。

(マリアさん、マリアさん)

でも、私はそれに応えることができない。
クレス君に会わす顔がない。私は彼を利用していただけなのだ

(お願いです。しっかりしてください)

裏表のないクレス君のことを信用できないほど、私は弱い。
今すぐ彼に会えば嫌悪感で押し潰されそうになる。

617 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2009/02/22(日) 13:15:47 ID:rUKFHjD40
おっと、リアル投下きたこれ
支援するよー!

618 名前:代理投下:2009/02/22(日) 13:18:28 ID:rUKFHjD40
と思ったら既にさるさんでした\(^o^)/

----------------------------------------------------

(絶対に挫けないと。絶対に最後まで戦い続けると僕は誓いました。
だから、あきらめずに何度でもあなたの名前を呼びます)

クレス君は私の言った言葉を投げかける。でも、立ち上がれない。
孤独はもう嫌だ。親しい人の死が、拒絶されることが恐ろしいのだから。

(マリアさんもあきらめないでください)

お母さんと同じことを言うのね。あの時は、私にみんなを守る力があった、必要とされていた。
けど、今の私に何の存在価値もないわ。

(貴女のおかげで僕は立ち直れた)

買い被りすぎよ。私はただ君に逃げていただけの卑怯者。
そんな私を知って、君は嫌悪するわ。

(ミントのことも、みんなのことも。だから、あきらめないでください)

無理よ。いくら君が言おうとも信用できない。だって私は化け物だから。
その気になれば、世界すら崩壊できる力持っている兵器だから。

(僕にはマリアさんが必要です)

「本当に…?」

感嘆の声を漏らしてしまう。感情が揺さぶられたような気がした。
私は何もできず足手纏いなのに、クレスは必死に呼び続けている。
クレス君が必死に戦っているのに、応えるように恐怖が薄れていく
私も戦いたい。でも、立ち上がらない、信用できない、恐怖を拭いきれない。

619 名前:代理投下:2009/02/22(日) 13:21:56 ID:rUKFHjD40
(僕は絶対に――――――)

クレスの心の叫びが響く。私の中で何かが弾けたような気がした。
燻っていた負の感情が一気に放出されたように落ち着いていく。
この漲っていく熱い感情は何か分からない。
でも、私は彼の元へ帰らないといけない。
彼が私を必要としているかは分からないが、私は前に進まなければならない。
マリアは弱っていた足を奮い立たせると、中央に座り込んでいる少女に声をかけられる。

『行くのね』
「ええ、私は彼に伝えなければならない。私の熱い感情が忘れ去る前に」
『現実は辛いわよ。辛い記憶は忘れたほうが楽なのに…貴女はそれを選ぶのね』
「ええ、そうね。私を必要としている人がいる。私は戻らないといけない」
『そう……決心は固いようね。あの時のように…』

マリアは現実に戻る方法は薄々感じていた。
手を胸に当てると気合入れ決心する。

『「さようなら、私」』

620 名前:代理投下:2009/02/22(日) 13:26:45 ID:rUKFHjD40
マリアは目の前にあり記憶の球体を深く覗き込む。自分の膨大な記憶が脳内に雪崩れ込んでいく。
出生から現在に至るまでの記憶が毒のようにくらい付いていく。
楽しい記憶も辛い記憶も脳内に一気に入りこめば、精神を破壊しかけないほど、苦痛が苛む。
マリアは必死に耐える、現実に戻るためにクレスに会うために。
記憶の渦とマリアが溶け込み一体化する。
現実の世界に輪廻する最中。
マリアは白い世界の観測者、もう一人の自分の顔を初めて見た。

その瞬間、色んな私がいろんな世界で存在していた映像が流れ込む。

ある世界は私がフェイトに告白する世界。
違うある世界はリーベルと一緒に結ばれる世界。
また違うある世界は平穏な惑星でゆったりと暮らす世界。
クリフとミラージュで新しいクォーク発足に追われる世界。

様々な世界が私の中に平行して渦巻いていく。
私たちの未来は様々な事象によって作られていく、そんな風に感じられる。
たぶん、ここの出来事はほとんど覚えていないだろう。けど、私は絶対に忘れないだろう。

最後に見たもう一人の自分が満足げに微笑んでいたことを。

――
――――
――――――

621 名前:代理投下:2009/02/22(日) 13:30:42 ID:rUKFHjD40
「マリアさん、大丈夫ですか!?心配しました」

初めてまともな反応を示したマリアにクレスは驚きと安堵の言葉をかける。

「ミラージュ…ミラージュ…」

マリアは気付いたのだ。
私が一番逃げていた。
大切な仲間の死を感じとることを。
一回目の放送の時から、私は背けていたのだ。
クレス君に過剰なまでに構うことでその存在に目を背けていた。
クレス君に臆病な感情を押し付けることで、自分の弱さを押し込んでいた。
身近にいる大切な存在の死を最も背けていたのは私だった。

「どうしてあなたが死ななくちゃならないの?
 戦争で両親を亡くした、私を引き取ってくれた。
 本当の娘のように接してくれて……」
「マリアさん、それ以上話さなくていい。
 僕はマリアさんが元気なだけで嬉しいですから」
「お願い最後まで聞いてほしいの。そして、君に謝りたいの」

そして、マリアは自分の罪を語り出す。
その一声は「ごめんなさい」から始まった。

+++


622 名前:代理投下:2009/02/22(日) 13:42:45 ID:rUKFHjD40
「―――――というわけなの」

マリアが全てを語り終えると、クレスは真剣な眼差しでマリアの言葉を噛み締めていた。
目の前にいる少女が人間ではなく、兵器だ。そんなことを突きつけられれば、誰しもその話を疑いたくなる。
だが、マリアの口調は真剣そのものであった。

「どう、理解できた。私は遺伝子操作された兵器なの。
 姿かたちは人間の姿をしているけど、君とは違う……人とは全くかけ離れた存在。
 ルシファーに対抗するために肉体改造された存在なの」

マリアは内に秘めていた出生秘密を語り終えた。
彼女にとって、自分が遺伝子操作生物兵器だということは最大のコンプレックスである。
自分の力を行使するたび、自分の存在が否定されているように感じる。
私はルシファーを倒すためだけに作られた存在。そう、思うたびに嫌な感情が蝕むのだ。
仲間でも、私たちの真実を知るものは少ない。
フェイトにその真実を語った時は、親近感があったからこそ難なく言えたが。
それを赤の他人であるクレスに話すことは、己の裸体を曝け出すのに等しい。いや、その以上の嫌悪感があった。
でも、クレス君なら、話して大丈夫だ。そんな予感をさせる。

「その気になれば私の力は世界の法則させも改変させることも可能よ。
 もちろん制御できればの話だけどね」

淡々と冷めたような口調でマリアは語りだす。

「どう、私の秘密を聞いて、怖くなった?」

623 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2009/02/22(日) 13:48:57 ID:Y5SGUGGa0
代理投下の人もさるさんかな?
なら代理投下のバトンは俺が引き継ごうじゃないか

624 名前:代理投下:2009/02/22(日) 13:49:55 ID:Y5SGUGGa0
マリアの横目が突き刺さる。
クレスはその視線を交差させ、真っ直ぐに彼女の青い瞳を見据える。
彼女の青い瞳は海のように深く澄んでいる。彼女の告白はそれほど覚悟が必要だったのだろう。
心なしか体が震えているように見える。
だからこそ、僕は彼女の決意に誠意を持って答えなければならない。

「いいえ」

クレスは素直な気持ちを伝える。
例えマリアが生物兵器であろうとモンスターであろうとクレスの心は一心も変わらない。

「マリアさんが何であろうと僕の気持ちは変わりません。
 ミントが死んだ時も、アーチェが死んだ時も、チェスターが去った時もマリアさんは助けてくれました。
 マリアさんは弱くなった僕を叱咤し励ましてくれた。いつでも僕のことを心配してくれました。
 僕はそんな厳しくも心優しいあなたがいてくれたからこそ、僕は前に進むことができた。
 そこにあった想いは確かにマリアさんそのものでした。
 だから、いつでもマリアさんはマリアさんのままです。
 マリアさんがマリアさんである限り、僕はあなたが必要です」

クレスの真摯な言葉にマリアはそっと胸を撫で下ろし俯く。

「ありがとう。そう言ってくれると、嬉しいわ」
「ええ、マリアさんの言葉で僕も気張らないといけなくなりました」

問題は後回しにしてはいけない。マリアにそう教えられたような気がした。
クレスはぐっと力を込めて、握り締めた拳を見つめる。

625 名前:代理投下:2009/02/22(日) 13:51:30 ID:Y5SGUGGa0

「やっぱり、僕はチェスターのことを止めなくてはいけない。
 アイツが復讐に染まるのだけは絶対に見たくないんだ。
 ダオスのときのように、心をすり減らすアイツは見たくない」

マリアはクレスの決意を聞くと、勘違いしていたなと穏やかに視線を寄せた。

「強いのね、クレス君は…」

クレス君は強い。私の何倍もずっと強い。私も君のように強くなりたい。
そう、気付かれないように小さく決意するのであった。

「そ、そうですか。僕、全然役に立っていないですけど」
「うふふ、そんなことないわよ。君には色々と助けられているわ」

マリアはクレスに柔らかい笑みを浮かべる。
この舞台に着てから初めて穏やかな空気が二人の間に流れる。
硬さがなくなった笑みにクレスは胸を高鳴らした。
初めて見る彼女の穏やかな笑みにミントの優しい笑みが重なる。


626 名前:代理投下:2009/02/22(日) 13:51:51 ID:rUKFHjD40
マリアの横目が突き刺さる。
クレスはその視線を交差させ、真っ直ぐに彼女の青い瞳を見据える。
彼女の青い瞳は海のように深く澄んでいる。彼女の告白はそれほど覚悟が必要だったのだろう。
心なしか体が震えているように見える。
だからこそ、僕は彼女の決意に誠意を持って答えなければならない。

「いいえ」

クレスは素直な気持ちを伝える。
例えマリアが生物兵器であろうとモンスターであろうとクレスの心は一心も変わらない。

「マリアさんが何であろうと僕の気持ちは変わりません。
 ミントが死んだ時も、アーチェが死んだ時も、チェスターが去った時もマリアさんは助けてくれました。
 マリアさんは弱くなった僕を叱咤し励ましてくれた。いつでも僕のことを心配してくれました。
 僕はそんな厳しくも心優しいあなたがいてくれたからこそ、僕は前に進むことができた。
 そこにあった想いは確かにマリアさんそのものでした。
 だから、いつでもマリアさんはマリアさんのままです。
 マリアさんがマリアさんである限り、僕はあなたが必要です」

クレスの真摯な言葉にマリアはそっと胸を撫で下ろし俯く。

「ありがとう。そう言ってくれると、嬉しいわ」
「ええ、マリアさんの言葉で僕も気張らないといけなくなりました」

問題は後回しにしてはいけない。マリアにそう教えられたような気がした。
クレスはぐっと力を込めて、握り締めた拳を見つめる。

627 名前:代理投下:2009/02/22(日) 13:52:25 ID:Y5SGUGGa0

「綺麗だ……」

クレスはポツリと言葉を漏らす。
脈絡のない言葉にマリアは「ふぇ」と間の抜けた声を発する。
ほんの一秒間の動揺を立て直し、すかさず顔を背け紅色に染め上がった頬を隠す。
マリアは顔を隠したまま馬鹿みたいに動揺させた諸悪の根源を睨み付ける。

「いきなり、変なこと言わないでくれない。びっくりするじゃない」
「…うえっと!? 無意識っていいますか…考えていたことが軽はずみといいますか。
 マリアさんの笑顔がとても綺麗だから……。
 って、決して普段のマリアさんが綺麗じゃないとかではありませんよ!
 普段のマリアさんも綺麗ですし…さっきの笑顔も本当に綺麗で……」
「あーーもう、分かったから口を開かないでちょうだい」

あたふたと弁明の名をした褒め言葉にマリアは殺気を帯びた視線を効かせる。
クレスは「はい!?」と素っ頓狂な返事するとその場にへたり込んだ。
あまりにも歯が浮くような台詞に心臓に悪いなあと一息を付いて、心を落ち着けさせる。
が、胸の高まりはおさまることをしらない。
自分をこんな風にしたクレスに対し、理不尽な怒りが込み上がる。
マリアはその怒りをもう一度視線でぶつけると「ひぃ」とクレスはよりいっそうへたり込むのだった。


628 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2009/02/22(日) 13:52:43 ID:rUKFHjD40
すまんかった、ちょっと様子見と時間稼ぎで時間おいてたら混乱させる事態に!
とりあえず様子見してます

629 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2009/02/22(日) 13:53:31 ID:Y5SGUGGa0
うおあ、代理投下が被ったみたいだ、すまん

630 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2009/02/22(日) 13:54:19 ID:Y5SGUGGa0
えーっと、じゃあ俺が<a href="http://schiphol.2ch.net/test/read.cgi?bbs=gamerpg&key=1222700688&st=627&to=627&nofirst=true" target="_blank">>>>627からの続きを張ればいのかな?

631 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2009/02/22(日) 13:56:15 ID:rUKFHjD40
また混乱させかねないのでお願いしますorz
万が一またさるさんになったら出動します

皆様、>>626は無視してくださいorz

632 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2009/02/22(日) 14:00:40 ID:Y5SGUGGa0
OK、了承した
後は俺に任せてゆっくり休んでろブラザー

----------------------------------------------------

そんな微妙な空気の中、外に飛び出していたミランダがどたどたと部屋に上がりこんでくる。

「マリアさんは大丈夫ですか、クレスさん!?
 仲間のところに行ってきたのですが、すでに出かけていたようで。
 あれ……?」

ぎこちなく隣同士で並んでいる二人になんともよそよそしい空気を感じ取る。
ミランダはそんな空気を汲み取り、そそくさと後退さる。

「もしかして、お邪魔でしたか?」
「いやいや、とんでもないよ。ねえ、マリアさん」

「ええ」と頷くマリア。
いいタイミングでミランダが現れてくれたおかげ、クレスは一息飲む。
マリアさんを怒らしたなあ、と自己嫌悪に陥りそうだった。

「ごめんなさい、ミランダ。貴女には迷惑をかけたようね」
「どういたしまして、それに困った時はお互い様です」

マリアはミランダに対し一礼すると、ミランダは両手を左右振りながら微笑む。
ほんの一瞬の笑みを零すとミランダはすぐに真顔になり、現状を逐一報告する。
マリアの非常事態に仲間を呼びにいったことを。そして、洵とルシオがいなかったことを。

+++


633 名前:代理投下2:2009/02/22(日) 14:01:12 ID:Y5SGUGGa0

ミランダは困惑していた。マリアとクレスに洵とルシオの元へ連れて行くことに。
マリアとクレスの情報から二人は顔見知りで、更に因縁の中というではないか。
そんな間柄に洵とルシオを紹介できるはずもなく、必死にミランダは案を練っていた。
どうすれば、争いを回避できるのか。
色んな方法をイメージし、実行するが、一向にビジョンが見えてこない。
そんな最中、頭を悩ますミランダに三回目の放送が鳴り響く。

ミランダは思考を一時中断し、内容に聞き入る。
放送内容を最後まで聞くと、ミランダはよりいっそう頭が痛くなった。
増えていく死亡者たちに。更にその中には、龍殺しの英雄ジャックがいるではないか。
妖精たちの戦争に終戦をもたらした彼が死ぬなんて。

ミランダは理解しなければならなかった。この殺し合いの舞台は私の範疇を越えている。
ミカエルのような人間の力を超える輩が跋扈として存在している。
だからこそ、私は協力者を集い、最後の最後まで勝ち残らなければならない。
こんなところで、信頼できる協力者を無闇に散らすわけにはいかない。
――――最後に私が笑うためにも。

決意を再認識したミランダの耳に慌てふためくクレスの声が聞こえる。
青色の髪の少女が情緒不安定に蹲っている様子が見て取れた。
その刹那、天命の閃きがミランダに舞い降りる。
そうだ、この混乱に乗じてごまかせ、と天使が囁くのだ。
ミランダはすぐに行動を開始した。

634 名前:代理投下2:2009/02/22(日) 14:02:04 ID:Y5SGUGGa0

「私、仲間を呼んできます!!」

咄嗟に、そう、言うと、ドアを勢いよく開いて、慌てて外に飛び出す。
マリアのために仲間を呼びにいくのか?
私の帰りを待つルシオと洵の元へと?
いや、違う。これは、演技だ。
私は仲間を呼びに行くつもりなど毛頭なかった。
今ここで、マリアとクレスに彼らを会わせるのはもったいない。
まだ、参加者は二十人以上いるのだ。ここで殺し合わせるのはまだ早い。
ミランダはそんな算段を企てて、飛び出した。
適当に時間を潰して、算段通りにことを進める。


半時間後、何食わぬ顔でクレスたちの元へ戻ると、マリアは落ち着きを取り戻していた。
私は予定通りに「会えなかった」と報告する。
適当に偽造した書置きを見せると彼らは私の言葉を信用したようで「残念ね」と、青髪の少女が呟いた。

ミランダは上手くいったとため息を付く。
これで私の信頼にひびが入ることなく、いけそうだ。
むしろ、仲間を救おうとする姿勢に、信頼も鰻上りに違いない。
ミランダが心中でほくそ笑んでいると、マリアが突然彼女に近づきそっと耳打ちする。

635 名前:代理投下2:2009/02/22(日) 14:03:22 ID:Y5SGUGGa0

「ごめんなさい、ミランダ。ちょっと、席を外してもらえないかしら?」
「えっ!?」

ミランダは耳を疑った。もしかして、ばれてしまったのか。
額に大粒の汗が流れる。

「どうして、ですか?」
「えっと、それは、その……実は二人きりで話がしたいの」

マリアはもじもじと身体を震わせ、後ろに呆けているクレスに視線を向ける。
マリアの顔は恥ずかしいのか、頬赤らめている。
私を退散させる演技なのだろうか。一瞬、疑いの目がよぎる。
が、マリアの恥じらいは真に迫っているものがある。あの疑い深い少女が心を開くのだ。
ここで下手にごねて、信頼を失うよりも、ここは一歩引いたほうがいい。
でも、何となく、嬉しそうに赤らめるマリアにムカムカしたので。

「えっと……分かりました。私みたいなお邪魔虫はいないほうがいいですよね。
 クレスさんと二人きりで、楽しんでください」

嫌味の一つや二つ言わないと腹の虫がおさまらない。
ミランダはわざと、後ろのクレスに聞こえるように言ってやった。
クレスは何のことやらさっぱりのようで、ハテナマークを掲げていた。が、マリアには効果は絶大だった。
動揺するマリアを尻目にミランダは居間に向かうとソファに座り込んで、今後について考えるのであった。

+++

636 名前:代理投下2:2009/02/22(日) 14:04:08 ID:Y5SGUGGa0

後ろでのほほんとしているクレスが憎たらしい。
ミランダを納得させるための演技だとはいえ、私が必死に恥ずかしい真似をしているのに、
当の本人は他人事のように不思議な顔をしている。

「変なミランダだな。いきなり何を…」
「君は黙っていてくれる」
「ひえっ!! もしかして…マリアさん怒っています?」
「別に」

ドンと大きくベッド上に腰掛けるとマリアはクレスを睨み付ける。
クレスは蛇に睨まれた蛙のようにカチンコチンに固まってしまった。
思いのほか固まってしまったクレスのことを見ると、マリアは「こんなことがしたいわけじゃないのに」と嘆息を漏らす。

でも、そうは言ってられない。
マリアはパックから筆記用具と紙を取り出すと、落ち込んでいるクレスに放り渡す。
慌ててクレスはそれをキャッチすると声を噤みそうになるが。
口元に人差し指を立て、『静かにして』と合図を送る。

『これから重要な話をするわ、たぶん盗聴されている可能性があるから筆談でお願い』

一瞬の動揺の後、乾いた笑みを浮かべるクレス。
そんなクレスにじとと痛い視線を浴びせるとすぐに枯れた笑いを引っ込め、
ペンを手に取り字を走らせ、『本当ですか?』と紙を向ける。
クレスの疑問にマリアはええと頷く。

『私が書き出すことに絶対に驚かないで欲しい』


637 名前:代理投下2:2009/02/22(日) 14:04:50 ID:Y5SGUGGa0

前書きを書き出すと、マリアは盗聴されている根拠を書き出す。
ルシファーが大人しく高みの見物しているとは思えない、何らかの形で私たちの監視をしている、
とマリアは順を追って説明する。まず、一番の根拠は死亡者の順番だ。
放送のたびに死亡者の名前が読み上げられるが、
その順番に名簿順ではなく、バラバラに読み上げられている。
先のミラージュの件にしろ、その違和感は拭いきれない。
たぶんルシファーは死亡した順番どおりに読み上げていると考察する。
なら、どうやって死亡した順番を確認できるのであろうか?
カメラはないと踏む。大規模な戦闘が起きれば何らかの拍子で破壊されてしまう可能性がある。
私たちの安否確認するなら、首輪が適任だろう。

そこに何らかの機能を施しているに間違いないとマリアは睨んだ。
この首輪にはカメラのレンズのようなものは付いていない。
カメラに代わる物、盗聴器なら、しっくり来る答えだ。
はクレスに伝え終えると、クレスはマリアの的確な考察に感動した。

『凄いですね。マリアさん、感動しました』

でも、クレスには一つ疑問が残る。こんな重要な話なのに、どうしてミランダがいないんだ。
クレスは疑問を伝えようとするが、マリアは答えをあらかじめ用意していたようにそれを遮った。

『驚くのはまだ早いわ。これはまだ前菜にすぎない。
 本当に重要な話はこれから。これだけは君にしか伝えられない。
 なんせ、これには私たちの未来がかかっているから』

最後に『覚悟はいい?』と書き出すと、クレスは小さく頷いた。

『まず、世界を消去するルシファーを倒して、エターナルスフィア(ES)は救われたところまで話したわね?』

クレスはコクリと首を縦に振って肯定の意を示す。


638 名前:代理投下2:2009/02/22(日) 14:05:26 ID:Y5SGUGGa0

『確かにルシファーは倒され、ESは救われた“かもしれない”』
『かもしれない?』
『結果だけを見れば、私たちはFD人の支配から逃れ、独立したように見えるわ。
 だけど、それは違う。君には話していないけど、ESはルシファーによって滅ぼされた』

いきなり突きつけられたマリアの言葉に目を丸くさせる。

『どういうことです? 僕には意味が分かりません』
『言葉通りの意味よ。世界は跡形もなく消滅したってこと。
 それ以上説明は要るかしら』

クレスはマリアの妄言とも言える言葉に息を飲む。

『世界がなくなったのにどうして僕たちがここにいるんですか?
 マリアさんの話が本当なら、僕たちはとっくに』
『確かに世界が無くなったら、私たちの存在はそこには無くなるはずよね?
 私たち自身もESが消去されたと時、覚悟したわ』

マリアは記憶をたどりながら、あの出来事を思い出していく。
ルシファーの最後の抵抗により、ES崩壊とともに消えていく、自分と仲間たち。
足元から何もなかったように自分たちは消去されていった。
あの感覚は忘れない。自分が消えていく感覚は今でもありありと覚えている。
私たちは完全にルシファーによって消されたのだ。
でも……。


639 名前:代理投下2:2009/02/22(日) 14:06:42 ID:Y5SGUGGa0

『でも、私たちは生きていた。変な話よね。
 世界がなくなったのに、私たちが存在しているなんて』
『そうです。だから、マリアさんの勘違いといえなくありませんか?』
『そこで私たちはなぜ存在しているかをデカルト的な解釈で結論づけたわ』
『デカルト?』
『地球の有名な哲学者、彼の説明は長くなるから省くけど。
 彼の言葉に“我思う、ゆえに我あり”という言葉があるわ。
 簡単に説明すると、たとえ世界が虚構であっても、
 その存在を疑っている意識の自分という存在は否定できないという考え方よ』
『ええっと、つまり、世界が“偽物”でも、自分が認識している限りその世界は“本物”だと言うことですか』
『ちょっと、違うような気がするけど。私が言いたいのはそんなところ。
 私は哲学者じゃないから深くは分からないけど、大体そんな感じに踏まえて置いて』

マリアはペットボトルに口をつけ一息付くと、話を続ける。

『あの時は、混乱気味だったし、助かった安堵から深くは考えなかった。
 けど…改めてこの考えは直さないといけない』
『どうしてです?』
『この説だと、ルシファーの存在が不可解になってしまう。
 FD人であるルシファーは――――なぜ私たちに干渉できるという疑問が出てくるわ。
 ESは消滅したはずなのに。
 FD人にとって“無”となったモノになぜ干渉できるか?』
『実のところ…ESは崩壊していなかった?』
『その説も否定できないけど……私は覚えている…自分が消えてなくなる感覚を。
 だから、私は“ESが崩壊している”という前提の基で新しい説を唱えるわ。
 私たちはルシファーに“滅ぼされたES”ではなく、
 ルシファーに“滅ぼされなかったES”に存在している。
 
 ―――――ESの平行世界(パラレルワールド)に存在しているという説よ』

640 名前:代理投下2:2009/02/22(日) 14:08:03 ID:Y5SGUGGa0
平行世界。マリア自信も懐疑的だが、何故だがそう考えてしまう。
どこかで、様々な世界で暮らす私を見たような気がしたから。
白い記憶が、そんな閃きを与えるのだ。

『ブレアは以前言っていたわ。
 “ESはすでにFD空間からの制御を放れ、別の空間になっている”と。
 それに加え、
 “私たちの世界からエターナルスフィアへの一方的な干渉は行うことができなくなっている”
 とも、彼女は言っていた。
 上記の言葉はあの創造主であるルシファーすら、反論できずにあぐねていたからたぶんは真実だと思う。
 すでにESは独立していた。だから、私たちはFD世界から干渉できるESが崩壊した瞬間、
 その意識は別の平行世界のESへと移行したと考えられる』

クレスはマリアの話に度肝を抜かれる。
あまりにも突拍子もない話に思考が追いつかなくなる。が必死に思考をフル回転させる。

『ブレアの言葉はさらにある説を教えてくれる。
 FD空間からES世界に“一方的な干渉はできない”という説が新たに浮上するわ』
『確かに、マリアさんの平行世界説はもっともらしいですよ。
 でも、もう一つの方はありえません。現に僕たちは一方的に干渉されています。
 僕たちは何気ない日常から突然こんなところに集められました。
 この状況こそ、その説を真っ向から否定できます』
『君の言う通り、私たちは一方的な干渉を受けている。
 だけど“ある条件”を満たせば“一方的に干渉できない”ルールは破られる。
 その条件とは――――ルシファーがESの深層まで潜り込んだときのみ解除されると考えられる』


641 名前:代理投下2:2009/02/22(日) 14:09:13 ID:Y5SGUGGa0

マリアは細かく説明する。
かつて、エクスキューショナーが送り込まれた時、私たちはFD空間に潜り込んで、それを阻止しようとした。
エクスキューショナーは所詮バグを取り除くためのプログラムでしかない。
FD人自身が直接、私たちに危害を加えるわけではない。
あくまで、本来あったプログラムを発動させただけの『間接的な行為』だ。
だから、私たちは直接ES内でアンインストーラーを起動させ、そのプログラムを削除させたのだが。
思わぬところで、邪魔が入った。それはルシファーがES内の深層から新しいプログラムを起動し、それを妨害したのだ。
それはもう間接の域を超え、『直接的な行為』となっている。
他にも、ルシファーはブレアの偽者を作ることに成功している。
ESの深層に潜り込めば、何もかもが可能になるのだろう。
創造という神の領域すらも。

『つまり、マリアさんが言うには、ルシファーは深層に潜り込んで僕たちに干渉している。
 でも、矛盾しませんか。マリアさんの話だとルシファーはES崩壊とともに死んだはずでは…』
『私たちはルシファーを倒すことには成功した。だけど、殺してはいないわ。
 あくまで私たちはES崩壊に巻き込まれ、死んだと思っていただけ』

一度マリアたちはルシファーの横暴を阻止することに成功しているのだ。
だが、自棄になったルシファーは直接マリアたちというバグを消去するのではなく、ESごと消去させる
暴挙に出る。

『では、ルシファーは僕たちと同じように、平行世界のESに移行した?』
『それは違うはず、私たちはESの住人だけど、ルシファーはFD人。
 崩壊に巻き込まれれば死を意味するはず』
『ならどうして、ルシファーは僕たちに干渉できるのですか?』

642 名前:代理投下2をしてた者:2009/02/22(日) 14:11:26 ID:wiUGF9TIO
さるさんくらいました
あとを頼みます……

643 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2009/02/22(日) 14:16:21 ID:rUKFHjD40
了解した、リベンジ行きます!
さるさん食らったら避難所にダイニングメッセージ残します

----------------------------------------------------------

崩壊の直前まで付き添ってくれたブレアも死を恐れたのか最後にはいなくなっていた。
FD空間に帰っていたのだろう。そのときの最後の言葉が頭の中で反芻する。

『崩壊の直前、ブレアはルシファーに向かってこう言っていたわ。
 “エターナルスフィアに精神を投影したまま、こんなことをすれば兄さんもただではすまない”と。
 そして、その瞬間、私たちの最終決戦がはじまるわけだけど』

そのときのルシファーの力は異常であった。
以前には無かった得体の知れない力を奮い、私たちに立ち向かってきたのだ。
今思い出すと、ルシファーは何故、最後の最後にあれだけの力を手に入れたのか。
疑問に思っていたのだが、ここに来てようやく分かった。

『ルシファーが生きている理由。それは――――』

ブレアの言葉が本当なら、この答えにしかたどり着けない。
マリアは自分で考察したとはいえ汗が滲み出る。それほど、この考察は突飛もない

644 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2009/02/22(日) 14:18:29 ID:wiUGF9TIO
またさるさんくらったら困るし支援

645 名前:代理投下:2009/02/22(日) 14:18:42 ID:rUKFHjD40

『――――ルシファーはエターナルスフィアと融合した』

クレスはマリアの話に息を飲んだ。
あまりにも凄まじい話の連続に驚愕の色は隠せない。

『だから、ルシファーは崩壊の時に死ぬ事は無かった。
 それもそのはずルシファーはES住人ではなく、ESそのものになったのだから』

いくつもの偶然が重なった結果なのだろう。
ルシファーは精神を投影し過ぎてしまった。
その上、そこはESの深層だ。そして、崩壊による莫大なエネルギーがルシファーに流れ込む。
ルシファーの精神は変質を起こし、ESそのものになった。
マリアはそう分析する。

呆然とするクレスにマリアは紙を渡す。
そこには『まだ、驚くのは早い。本番はこれから』と書かれていた。
クレスは気を引き締めると目で「お願いします」と合図を送った。

『ルシファーはESと融合した結果、ある能力を得た。
 その能力こそが、私たちを苦しめる要因となっている。
 ディストラクション(破壊)、アルティネイション(改変)、コネクション(接続)。
 それらに対抗すべく、得た力。
 私たちの言葉で言えば“マテリアライゼイション”と言えばいいのかしら』

マリアは自分で考察したとはいえ、驚愕に満ちていた。
とんでもない話だが、ほとんどの事象が簡単に説明できるのだ。
ダオスのように死んだ存在がいることやES内にブレアがいることを考えれば、
この考えが一番しっくり来るのだ。
この干渉しすぎている現状を説明するには、最も納得のいくものである。

646 名前:代理投下:2009/02/22(日) 14:20:58 ID:rUKFHjD40

『奴の能力は――――実現。
 強く願ったことを、望んだことを、実現させる能力よ』

そんな馬鹿な、とクレスは突拍子もない話に返事をあぐねている。

『もし、マリアさんの説が真実だとしたら』

クレスは考えたくはないが、今後を左右する状況にマリアの答えを託す。
信じたくない気持ちは分かるが、マリアははっきりと書き示す。

クレスは紙を受け取ると、ゆっくりと字を眺める。やはり、想像通りの答えが書かれていた。
そこには『ルシファーに勝つことは不可能』だと、強く書かれていた。
クレスはマリアの方を振り向く、マリアはクレスの視線に気付くと、小さく顔を振った。

『言葉通りよ、私たちには勝ち目はない』

ルシファーが“マテリアライゼイション(実現)”という能力を所持していたなら、勝ち目は一切ない。
例えば、ルシファーがどんな攻撃も一切受け付けないと強く考えていれば、
それだけで対抗できる術はなくなるのだ。
フェイトのディストラクションでも、突破できるか分からない。
いや、そんな遠回りをする必要すらない。
死ねと念じるだけで私たちは終わってしまう。

647 名前:代理投下:2009/02/22(日) 14:23:15 ID:rUKFHjD40
『でも、まだ悲観することはないわ』

だが、まだあきらめる必要はない。
マリアはルシファーの一連の行動からあることを考えていた。

『ここはあくまで予則の域だから、絶対とは言い切れない。
まず一つ目に入る前に私たちが集められた時を思い出してみて。
ルシファー以外にも他に人物はいなかった?』
『確かルシファーの仲間と思わし、黒装束の集団がいました』

クレスは今一度あの惨劇の舞台を思い出す。
和服を着た少女が烈火の如く、閃光の嵐を浴びせられ、崩れ落ちる瞬間を。
あの時は咄嗟の出来事に何もできなかった。
あの記憶を振り返るたび、ルシファーに対する憎悪と自分に対する無力さが苛む。

『ルシファーの能力なら一人で事足りるのに、意味もなく集団となって現れた。
集団で脅さなくても、自分の能力を見せ付けるだけで十分なのに。
ルシファーは、そう、しなかった。いや、できなかったのだ。
君には分かる?』

ぶんぶんと頭を振って否定の意を示す。

648 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2009/02/22(日) 14:23:59 ID:wiUGF9TIO
マリアさん可愛いよマリアさん
支援

649 名前:代理投下:2009/02/22(日) 14:25:45 ID:rUKFHjD40
『まず説明する前に質問するわね。
 クレス君が自分の家のベッドで寝たと想像してみてほしい』

クレスは内容通りに就寝をイメージさせる。
そこに何の意味があるか分からないがマリアに従うまま想像する。

『感想は?』。そう一文字書かれた紙を見る。
これといった感想もないので、いつも通りに目覚めたことを書き出す。
その感想を見通すと、マリアはうんと頷いてペンを走らせる。

『質問。
 寝ていた人が朝起きたら全く別のところにいた。
 そんなことはありえると思う?』
『ありえませんよ。運び出さない限り、最後に目を閉じたところから、目を覚まします。
 それが、突然、未知の場所にいたなんて考えられません』
『そう、そこなのよ。ルシファーにもそれが起こったのよ』

マリアは説明していく。
ルシファーは私たちに倒され、意識を失った。
その間にESと融合がはじまるのだが、ルシファーは自分の状態に気付かなかった。
ルシファーは世界を崩壊させると、投影していた精神は強制的に弾かれるものだと思いこんでいた。
そのため、いつもの作業部屋にいるはずと脳が勘違いしたのだ。
目覚めた瞬間、ルシファーは能力を発動させる。
いつもの風景を創造していく、いつもの日常を創造していく。
ルシファーはES内に仮想のFD空間を作り上げていったのだ。
あくまで推測だと付け加えていく。

『たぶん、ルシファーは自分の能力に気付いていないはず。
 それに、仮想FD空間にいる限り、私たちに勝てる見込みはある。
 ルシファーの能力は願うだけで結果に変えるというとんでもない能力かもしれない。
 でも、ルシファーはわざわざ入れる必要のない過程を間において、意識にブレーキをかけている』

650 名前:代理投下:2009/02/22(日) 14:28:15 ID:rUKFHjD40
執筆で例えるなら、思うだけで文字が浮かび上がっていくのに、わざわざ手を動かして字を書いていく。
手という媒体を省くことができるのに、当たり前だと思っていることが染み付いているため、気付かないのだ。

『FD空間にいる限り、ルシファーは自分が一般人だと思いこんでいる。
 ES内に入れば強気になって、とんでもない強さを発揮するかもしれないけど。
 それでも、ルシファーが能力に気付かないうちは対処できる』

まだ可能性はあるんですねと、クレスは安堵のため息を付く。
マリアはここで初めてミランダをこの場に外した理由を説明する。

『反応よ。彼女は神に対しての反応が普通と思えなかった。
 それに、彼女は神を妄信的に信奉しているように見えるのよ。
 宗教狂いとは行かないけど暗鬱な感情が見え隠れしていた。
 ある種神のような存在のルシファーの話は彼女に話せないと判断したまで。
 だから、ミランダには席を外させてもらったわ』
『ミランダは僕たちを治癒してくれました』
『ボーマンの件があるから、治癒してくれたから善人とは限らないわ』
『でも、根拠はありません。彼女は本当に僕たちのことを思って』

埒があかない、とマリアは言葉を借りる。兄のような存在であるクリフを思い出す。
ぶっきらぼうに話す彼が、心に描かれる。

『女の勘よ』

その言葉を最後にマリアは口を開く。

「もう、そろそろ、疲れたわね」

トンと跳ね飛ぶと、マリアは困惑するクレスを見つめるのであった。

+++

651 名前:代理投下:2009/02/22(日) 14:30:51 ID:rUKFHjD40
半時間以上続いた筆談を終えると、眠気が襲ってきたのか。
マリアは猫のように身体を大きく伸ばす。

「マリアさんは僕を付きっ切りで看ていてくれましたから、朝まで寝ていてください。
 僕は扉の前で見張っておきますから」
「そうね、ここは体力を温存させるためにも、睡眠が必要ね。
 朝まで君に任せるわ」
「もちろんですとも。ミランダにも寝るように伝えます」

『その前に知って欲しいの』

いきなり紙を差し出すとマリアは寂しげに佇む。
目の前の少年は自分のこと以上に仲間のことを大切にする。
だから、伝えなればならない。傷つく彼をこれ以上見たくない
クレスはキョトンとしながらも、受け渡された紙を黙読する。

『私の説が正しいのなら、私の能力アルティネイションは重要ではなくなる。
 だから、君は私のために無理をする必要はない』

そう、マリアたちの能力はFD空間に行くための能力なのだ。
マリアの説ならルシファーはES内にいるはずである。
そのため、マリアたちの能力はさほど重要ではない。

『もし、私が足手纏いになるようにことが起これば、切捨て――――』

クレスは書かれている字を最後まで読み終える前にマリアの瞳を見据える。
そして、マリアに対する答えを文字ではなく、言葉として想いを伝える。
それが、彼女に対する精一杯の誓いだから。


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