ダフィーの大統領

Daffy Duck For President

監督: Spike Brandt, Tony Cervone
脚本(原作):Chuck Jones
発表: 2004年11月2日(DVD映像特典)
L/M: なし


あらすじ

 ある日のことバッグス・バニーが暮らす森の中に、沢山のポスターを用意したダフィー・ダックが鼻歌交じりにやってくる。バッグスに何のつもりかと訊かれたダフィーは、これから大統領選に立候補して、アメリカからウサギを一掃するのだと答える。しかしバッグスに大統領に法案を提出する権限はないことを指摘されると、ダフィーは国会議員に志望を鞍替えし、実際に当選してしまう。一方、当のバッグスはダフィーが何を企もうと動じる様子はない。憲法に守られたこの国では、個人が不当に他人に危害を加えることはできないと知っているのだ。

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収録状況

1. DVD
  • ルーニー・テューンズコレクション【オール・スターズ3】(吹き替え無し/字幕選択可能)

登場キャラクター


備考

1. 日本での放送

2. 作品内容
  • 三権分立をテーマにした約4分間の教育アニメ。原作はチャック・ジョーンズ監督が1997年に書き下ろした同名の絵本で、脚本だけでなくストーリーボードとしても使用されている。物語内容は、ダフィーがバッグスを陥れるため行政⇒立法⇒司法の順にその力を濫用しようとするが、憲法の規制によって企みを阻まれてしまうというもの。
  • 本作は当初2004年アメリカ合衆国大統領選挙に合わせて劇場での公開を予定されていたが、映画『ルーニー・テューンズ:バック・イン・アクション』(2003年)の興業不振を受け、最終的にはDVD(『Looney Tunes Golden Collection Vol.2』)の映像特典内での公開となった。
  • 本作は2005年のアカデミー賞にノミネートされた。ダフィー・ダック作品がオスカーにノミネートされたのはこれが初めて。

3. その他
  • 原作者のチャック・ジョーンズは2002年2月22日に夭逝。エンドクレジット(スタッフロール)の最後には「In Loving Memory Of Chuck Jones(チャック・ジョーンズを偲んで)」というメッセージが表示される。
  • チャック・ジョーンズ監督の後期のタッチは非常に癖が強いものだったが、本作でもそれは一見違和感がない程度で再現されている。
  • 冒頭のダフィーが森中に看板やポスターを貼って回るシーンは、クラシック短編の「ちゃっかりウサギ狩り」を思わせる。

4. 台詞
ダフィー・ダック合衆国憲法か。ふーん、なるほど。「連邦議会が法律を作り大統領はそれを施行する」…。じゃあ俺は議員になるのか。
バッグス・バニーがんばって。議員には変な奴も多いから。カモは前例ないけど。

ラストシーン
バッグス・バニー彼の悪巧みを上手く解釈できる裁判所なんかないね。〔※視聴者に向かって〕誰かが理解できないものを押し付けようとしたら憲法という大木を思い浮かべて。それは大きく頑丈なオーク。憲法の幹が三つの太い枝に分かれてる。立法は議会、司法は裁判所、そして行政は大統領。200年以上もこの国を守ってきた木さ。この先数千年も守り続けるよ。
 日本では大統領制の代わりに議院内閣制を採用しているので、行政の部分には「内閣」が該当する。










最終更新:2007年06月15日 23:12