どったのセンセー?

What's Up Doc?

監督: Robert McKimson
脚本: Warren Foster
発表: 1950年6月17日
L/M: Looney Tunes


あらすじ


 映画の都、ハリウッドにて。自宅のプールサイドで共同通信から取材の電話を受けたバッグス・バニーは、記者に自身の経歴について語り始める。






 …今は昔、ウサギながら人間社会に生まれたバッグス・バニーは、幼少時代から優れた音楽の才能を発揮。両親の教育もあり、成長するとショービジネスの道を志すようになる。ダンス学校を卒業する頃には、沢山の舞台からオファーが殺到。初舞台は前座のコーラス係で、以降もしばらくは前座専門の舞台俳優として活躍する。そんな下積みが続いたある日のこと、バッグスは急病になった主役の代理として初の主演舞台のチャンスをつかむ。しかし全身全霊で挑んだ最初の舞台は大コケ。大衆の見る目の無さに失望したバッグスは、芸能活動の休止を決意する。




 バッグスの活動休止と時を同じくして、業界は不況の時代を迎える。バッグスは公園で浮浪者同然の暮らしを余儀なくされるが、そんな彼の前に大人気舞台俳優のエルマー・ファッドが現われる。バッグスの才能をひと目で見抜いたエルマーは、バッグスを新しいパートナーとして迎え入れる。かくしてバッグスも一躍スターの仲間入り…かと思いきや、パートナーというのは名ばかりで、実際に与えられたのはエルマーの引き立て役だった。エルマーに笑いをさらわれる日々にガマンを溜め込んだバッグスは、ある日の舞台でその後の芸風を決定付ける反逆に出ることに……。


収録状況

1. DVD
  • ルーニー・テューンズコレクション【バッグス・バニー】
    • 特典:音声解説(by グレッグ・フォード)、ミュージック・トラック
2. 1コインDVD
  • ルーニー・テューンズコレクション【スターはたいへん!編】
3. パブリックドメインDVD
  • ルーニー・テューンズ DVD BOX (宝島社) ※字幕

登場キャラクター


備考

1. 作品内容
  • 『ルーニー・テューンズ』の音楽監督:カール・スターリングが作曲した同名曲(「What's Up, Doc」…作中でバッグスが歌を披露)に合わせて作られたバッグス・バニーの自伝的作品。俳優としてのバッグスのキャリアに本格的なスポットを当てた作品は本作が最初にして最後となる。

2. 小ネタ
  • 幼少時代のバッグスはトイピアノで「ハンガリー狂詩曲第2番」を弾きこなした。この曲は「ラビット狂騒曲」の題材にも使われている。
  • バッグスが通っていたダンス学校「Moray's Dance Academy」の名前は、当時のワーナーの短編担当役員:ノーマン・マレー(Noman Moray)に因んだもの。
  • 出演オファーの山を前にしたバッグスが「ニー、こりゃヒットは無理だ」と切り捨てた『Life with Father』は、実際には1939年から1947年まで3000回以上に及ぶロングランが行われたうえ、1947年にはワーナー・ブラザースから映画化もされるなど大ヒットした。
  • 複数の舞台で同じ踊りが何度も使い回されるギャグは、後に映画「雨に唄えば/Singin' in the Rain」(1952年)で演出ごと模倣された。
  • バッグスの初舞台作品の「The Girl of the Golden Vest」は、1910年初演のオペラ「The Girl of the Golden West(西部の娘)」のもじり。また2度目の出演舞台という設定の「Wearing of the Grin(吹替えでは“にやけた仮面”)」は、のちにポーキー・ピッグ主演作のタイトル(邦題は「妖精にご用心」)に流用された。
  • 公園の場面に登場するスターたちのモデルは、画像左端からアル・ジョルソン、ジャック・ベニー、エディ・カンター、ビング・クロスビー。
  • ワーナー・ブラザースの映画に出演したバッグスが「What's Up, Doc?」を歌い上げる場面で、吹替え版では訳詞に当時まだバッグスと殆ど関わりが無かったダフィー・ダックの名前が使われている(バッグスとダフィーが共演するようになるのは、1951年の「標的は誰だ」以降のこと)。

3. 関連作品


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最終更新:2008年09月28日 16:59