シーズン1
日 |
米 |
サブタイトル(日) |
サブタイトル(米) |
舞台 |
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1 |
4 |
失われたブラーネー石 |
A Chip off the old Castle |
ドイツ |
2 |
2 |
プラチナのルーレットを追え |
Platinum Wheel of Fortune |
モナコ |
3 |
7 |
終わりなき牛追い |
Bull Running On Empty |
スペイン |
4 |
1 |
知り過ぎたネコ |
The Cat Who Knew Too Much |
アメリカ・ルイジアナ州 |
5 |
11 |
オージー・ウール怪事件 |
Outback Down Under |
オーストラリア |
6 |
5 |
ギョギョッ 巨大魚誘拐 |
Something Fishy Around Here |
日本 |
7 |
8 |
犯罪への切符 |
A Ticket to Crime |
イギリス |
8 |
3 |
本物はどっちだ |
Double Take |
デンマーク |
9 |
6 |
危険なビンゴ大会 |
B2 or Not B2 |
海上 |
10 |
12 |
チェックなチェックなチェックな世界 |
It's a Plaid, Plaid, Plaid, Plaid World |
スコットランド |
11 |
9 |
マルタのカナリア |
The Maltese Canary |
アメリカ・サンフランシスコ |
12 |
13 |
いちじく千金 |
Go Fig |
アメリカ |
X |
10 |
クリスマス前夜のなくし物 |
It Happened One Night Before Christmas |
アメリカ |
#1: 失われたブラーネー石
- 原題: A Chip off the old Castle
- 脚本: Tom Minton, John R.McCann
- 監督: Lenord Robinson
あらすじ
アイルランドの古城;ブラーネー城から、キスをするとお世辞が上手くなるという伝説の城壁“ブラーネー石”が盗み出された。犯人は“バーシー”と呼ばれる謎の人面暗雲で、一たび強風が吹き荒れた後には石ごと姿を消していたという。
事件の捜査を依頼された名探偵グラニー(+トゥイーティー、シルベスター、ヘクター)は、現場で遺留品の緑斑点貝を手に入れたのち、立ち寄った酒場で受けた匿名通報を元に泥炭沼に向かう。しかし、それは犯人の仕組んだワナだった……。
舞台
アイルランド
- アイルランドは朽ちた古城が多数散在することで有名。本作に登場したブラーネー城のブラーネー石の元ネタは、ブラーニー城のブラーニー石だと思われる。また、島の土地の6分の1を泥炭層が占めており、作中説明があった通り泥炭は燃料として使われる。
備考
※ 本シリーズでは毎回オープニング前(WBロゴの表示直後)に物語の短い導入部が挿入されているが、シーズン1においてこの導入部は(1)事件発生、(2)被害を受けた関係者が探偵または刑事に捜査を依頼する、(3)探偵(架空の有名なキャラクター)が依頼を断る、(4)関係者がグラニーに連絡を取ろうと決意、(5)周囲の人物がグラニーという言葉を聞いて戸惑う…という風に大まかな流れが決まっている。
※ グラニーの現場への登場は、シーズン2以降はピンク色の愛車(ナンバープレートが「OLADY」のナッシュメトロポリタン3型)で駆け付けることが多いが、シーズン1では様々な乗り物を使って派手に現れることが多い。
- グラニーが酒場を訪れる場面で、入口脇の壁にクール・キャットの肖像画が掛かっていた。
ルーニー・テューンズとの関連
- アイルランド繋がりで、事件直前のブラーネー城を映した冒頭にはレプラコーンのオボット(「妖精にご用心」)がカメオ出演している。
- シルベスターが人差し指を芋虫に見立ててトゥイーティーをおびき寄せるギャグは、「くちばしは止まらない」でバーンヤード・キャットがフォグホーン・レグホーンに使った手と同じ。因みにトゥイーティーが芋虫を好むという設定は、本家ではデビュー作を除いて描かれていない(「鳥の取り違え」ではヒヨコから芋虫を守ろうとする描写も存在する)。
- シルベスターを落下させた際にトゥイーティーが浮かべた不敵な笑みは、ボブ・クランペット時代のデビュー作「A Tale of Two Kitties」(1942年)で見せた表情と同じ。
- グラニーらがバーに入店した時の常連客の反応は、「ドアロック・ホームズの冒険」の一場面を模している。また、雑貨屋の女店主のキャラクターも同作品から流用したもの。
声の出演
中村秀利、落合るみ、小野美幸 (レギュラー4人とナレーターを除く。以下同様。)
#2: プラチナのルーレットを追え
- 原題: Platinum Wheel of Fortune
- 脚本: Alicia Marie Schudt
- 監督: James T. Walker
あらすじ
モナコの一流カジノ店からプラチナのルーレットが盗まれた。カーグランプリに出場するため偶然 現場を通りがかったグラニー一向は、レースが始まるまで捜査を協力すると申し出る。
カジノでグラニーが店内を探る一方、いつものようにトゥイーティーを追いかけていたシルベスターは、助手に逃げられたばかりのステージ手品師;サイラスの手品ショーに付き合わされてしまう。ところが着せられた衣装がスカンク姿だったのが災いし、シルベスターはカジノ客の大富豪シーク・トゥ・シークが連れてきたスカンク;ピトゥ・ル・ピューに追い回されてしまう。
そんな中 レースの準備でホテルに帰っていたグラニー(とトゥイーティー)は、お面をつけた謎のメイドの謀略により、ルーレット盗難事件の容疑者として警察に追われる身となってしまった。
舞台
モナコ
- モナコは四方をフランスに囲まれた小国。しかしカジノ産業やラリー・モンテカルロをはじめとするカーグランプリは世界的に有名。
備考
ルーニー・テューンズとの関連
- シルベスターがレバーを引いたスロットに揃ったトゥイーティーの顔は、ボブ・クランペット時代のトゥイーティー(ピンクの雛)が見せていた表情と同じ。また、スロットからはき出された鳥の餌に「Bird Seed」の看板が立っていたのはロード・ランナー作品を思わせる。
- 切断マジックを受けたシルベスターの体が実は本当に分割されていたというギャグは、「ショービズはキビシ」でダフィー・ダックに降りかかった出来事と同じ。
- マジックショーの観客の一人として、「Hare Brush」(1955年)に登場した会社重役がカメオ出演している。この人物は「トゥイーティーのフライング・アドベンチャー」にも富豪の1人として登場する。
- ゲストキャラクターのピトゥ・ル・ピュー(Pitu Le Pew)はペペ・ル・ピューの又いとこを自称し、その証拠としてペペの白黒写真を視聴者に見せた。そんなピトゥの外見は両目を覆う長い前髪と筋肉質で引き締まった体格を除くとペペにそっくりであり、その行動パターンも細かい持ちネタを含めて全く同じだった。なお、シルベスターがスカンク(ペペ)に狙われるというギャグの大本は「ブルドッグにご用心」に由来する。
声の出演
中村秀利、麻生智久、小野美幸
#3: 終わりなき牛追い
- 原題: Bull Running On Empty
- 脚本: Tom Minton
- 監督: Lenord Robinson
あらすじ
スペインのパンプロナ博物館から貴重な潜望鏡が盗まれた。事件を依頼されたグラニーの推理(とシルベスターの体を張った調査)によると、犯人は展示箱の真下に作ったトンネルを盗みを働いたらしい。
現場の調査を終えたグラニー一行が外に出ると、パンプロナの街は牛追い祭の真っただ中。ところが牛が帰るはずの闘牛場の扉には鍵がかかっており、さらに管理者の闘牛士は数日前から行方不明だという。そして不運にも牛の標的となったシルベスターは、夜遅くまで逃亡を続ける羽目になる。
しかし、不審な点はこれだけに留まらず、調査を続けるグラニーらの前はその晩から翌日まで二つの罠が待ち構えていた。
舞台
スペイン パンプロナ
備考
- 冒頭で依頼を断った探偵のモデルは、ハンフリー・ボガート演じるサム・スペード。ボガートのデザインはアニマニアックスで描かれた姿が流用されている(#11も同様)。
- グラニー探偵事務所の電話番号は「555-0199」だと判明。アメリカでは創作世界への配慮から「555-0100」から「555-0199」までの電話番号は全て空けられている。
ルーニー・テューンズとの関連
- トゥイーティーがプッシーフットのように ヘクターの毛皮の上で眠る。
- シルベスターが目覚ましを蹴飛ばし、牛たちの眠りを妨げてしまう場面は、「犬のいぬ間に」のラストシーンを模している。
- 巨大なオブジェの下敷きになりかけた犯人は、ワイリー・コヨーテのように「Ouch!」と書かれたプラカードを揚げる。
声の出演
小島敏彦、藤本譲、定岡小百合、小形満
#4: 知り過ぎたネコ
- 原題: The Cat Who Knew Too Much
- 脚本: Tim Cahill, Julie McNally
- 監督: James T. Walker
あらすじ
ケイジャン村開催のマルティー・カナリア歌声コンテストに参加するため、川を下ってルイジアナ州のニューオリンズに向かったグラニー一行。船内ではグラニーが白髭紳士;ルイ・ジ・アナと親しくなり、二人はそれぞれホテルのチェックインを済ませた後、連れだって食事に出ていく。
客室に残されたペットたちは当然いつものいさかいを始めるが、今回は珍しくシルベスターの作戦勝ちとなり、ヘクターはトゥイーティーの子守唄を聞いて眠ってしまう。しかしシルベスターがトゥイーティーに手を伸ばそうとした瞬間、窓から顔を出した
ロッキー&マグジーが鳥カゴごとトゥイーティーを奪い去ってしまった。シルベスターはホテルを飛び出し、走り去る車の後を追うが……。
舞台
アメリカ ルイジアナ ニューオリンズ
- ニューオリンズはアメリカ・ルイジアナ州に位置する湾岸都市。
備考
- タイトルはヒッチコック映画「知りすぎていた男/The Man Who Know Too Much」から。
- トゥイーティーは前年度のカナリア歌声コンテスト優勝者。
ルーニー・テューンズとの関連
- ルイ・ジ・アナを演じるのはチャック・ジョーンズ作品「Mississippi Hare」(1948年)などに登場したコロネル・シャッフル。
- ロッキーに捕まったトゥイーティーをシルベスターがビルの外から狙う展開は「インチキヒーロー」と同じ。また、シルベスターがアクメ掃除機会社のセールスマンを名乗って堂々とトゥイーティーを奪おうとするギャグは、「赤ちゃん騒動」「相続ネコの悩み」で別のネコが使った作戦に由来する。
- 無謀な作戦でトゥイーティーの不在を誤魔化そうとするヘクター(とそれに欺かれるグラニー)は「鳥の取り違え」のラストを彷彿とさせる。
- コンテスト司会者のモデルは、元ニューヨーク市長のフィオレロ・H・ラガーディア。氏は「インチキヒーロー」にも警察署長役で登場している。
- 会場に飾られていた写真から、前回のコンテストの準優勝カナリアは頭から黄色いペンキを被った某キャラクターであることが分かる。
声の出演
峰恵研、堀越真己、星野充、鈴木勝美
#5: オージー・ウール怪事件
- 原題: Outback Down Under
- 脚本: Robert Schechter
- 監督: Lenord Robinson
あらすじ
オーストラリアのブルース・ブラザース牧場では、このところ羊の連続盗難事件に悩まされていた。事件を依頼されたグラニーは羊の卸し先であるレストラン・ウルフを探るが、店主の素振りは不審なものの決定的な証拠は見つからない。そこで一行はヘクターがアボリジニ風の二人連れから託された手紙を頼りにマットインという酒場を訪れ、手紙に記されていたラムというラガーマン姿の男とコンタクトを取る。その翌日、グラニーはラムの勤める羊毛会社の社長、ハリー・フォリクルに会いにエアーズ・ロックに向かうが……。
舞台
オーストラリア
備考
- 冒頭で登場した探偵は、ポール・ホーガン演じるクロコダイル・ダンディーがモデル。
- シルベスターは羊毛のアレルギーだと判明。これは本作限りの設定であり、#8(「本物はどっちだ」)で綿を口に入れても平気な様子だった。
- 「バットケイブ」とはアメコミヒーローのバットマンの秘密基地のこと。ゴードン大佐は同作の登場人物。
ルーニー・テューンズとの関連
- ブルース・ブラザース牧場にてサム・シープドッグがカメオ出演する。また、ブルース兄弟の顔もサムそっくりである(ただし黒髪)。
- 凶暴なカンガルートリオを目にしたシルベスターは、「キョ、キョ、キョ、巨大ネズミだ!ここ数年会わなくてすんでたのに!」と叫ぶ。この台詞が仄めかしているように、カンガルーはヒップティー・ホッパーに似ていた。
声の出演
峰恵研、星野充、鈴木勝美
#6: ギョギョッ 巨大魚誘拐
- 原題: Something Fishy Around Here
- 脚本: Crris Otsoki
- 監督: James T. Walker
あらすじ
日本の遊園地;東京ウォーターランドから、巨大魚のシャーリーンが盗まれた。事件の依頼人で魚保護団体会長のサクラエリコに依頼を受けたグラニーは、ペットを連れて銀座の寿司ハナに嫌疑をかける。しかし寿司ハナに不審な点はなく、さらにグラニーは外部から店に侵入した忍者の刺客に命を狙われてしまう。忍者の遺留品の刻字を見たグラニーは捜査の矛先を道場に変えるが、道場主のクルマエビジロウによると持ち主のツナモトは道場を辞め、もうここにはいないという。
舞台
日本
- 「ピンクレディー」の文字が書かれた張り紙や、誤った寿司の描写、さらにはゴジラが登場する。
備考
- なぜかオープニング前の映像がタイトルカード以降の場面も放送される(オープニング終了後の本編は通常通りタイトルカードから始まるため 一部のシーンが二度放送されることになる)。
- サクラエリコの所属する魚保護団体“スクリームピース”の名は、NGOのグリーンピースから。
- 忍者らの台詞(「ネコみたいだ」「うん、ネコだったよ」)に英語字幕(「I tawt I tawt a puddy tat.」「I did. I did.」)が入るのは、この会話が原語でもそのまま日本語で放送されたため。本シリーズでは音声に米語以外の外国語が流れると英語字幕が入ることが多々ある(日本では英語字幕の上に日本語字幕が表示される)。
ルーニー・テューンズとの関連
声の出演
#7: 犯罪への切符
- 原題: A Ticket to Crime
- 脚本: Alicia Marrie Schudt
- 監督: Lenord Robinson
あらすじ
英国の富豪;エド・マックマフィンから、彼の屋敷のクライズデール邸に招待されたグラニー一行。陰惨な雰囲気が漂うその屋敷には
エルマー・ファッドなど名高い名探偵ばかりが招待されており、さらに執事からは屋敷の信念に則り招待客全員で一部屋に泊まるよう告げられる。一方、いつもの追い掛けっこをしていたシルベスターとトゥイーティーは部屋の隅の回転本棚の裏側に入り込み、またその空間から退出すると同時にエド・マックマフィンの死体が倒れこんできた。探偵たちも突然現れた死体に驚くが、いつの間にか部屋にはカギがかけられ、電話線も遮断されていた。
舞台
イギリス
備考
- 招待された探偵の内訳は、エルマー、ヘムロック・ホームズ(モデルはシャーロック・ホームズ)、マープル婦人(モデルはミス・マープル)、コジャック(モデルは刑事コジャック)、チャーリー・スミス(モデルはチャーリー・チャン)。それぞれ小説やドラマ・映画に登場する架空の探偵がモデルとなっている。
- 架空の名探偵が一堂に会するというアイディアは、1976年に公開されたミステリー・コメディ映画「名探偵登場/Murder By Death」のパロディ。ただし、原作のミロ・ペリエ(モデルはエルキューレ・ポアロ)とチャールズトン夫妻(モデルはチャールズ夫妻)に相当する探偵は、本作ではグラニー、ホームズ、コジャックに置き換えられている。
- エド・マックマフィンのモデルは、米コメディアンのエド・マクマホン氏。
ルーニー・テューンズとの関連
- 恐怖に震えるシルベスターの姿はポーキー・ピッグとの共演時と同じ。
- 名探偵のサム・ファッド(モデルはサム・スペード)役として、エルマー・ファッドが登場。「王室の宝石事件」で手柄を横取りされたとして、グラニーとは因縁があるらしい。なお、グラニーは最初「エルマー・ファッド」と呼びかけ、台本を見てから「サム」に言いかえた。
- シルエットによるエルマーの迫力ある登場シーンは「オペラ座の狩人」からの引用(マジックヘルメットもそのまま)。
- シャーロック・ホームズは1946年のダフィー・ダック主演作「The Great Piggy Bank Robbery」にも脇役で出演している。
- アクメ社製のベッドウォーマーと探偵安全睡眠装置が登場。
- クール・キャット柄の絆創膏が登場。
声の出演
長島雄一、緒方賢一、小形満
#8: 本物はどっちだ
- 原題: Double Take
- 脚本: Robert Schechter
- 監督: James T. Walker
あらすじ
デンマークのコペルハーゲンで信じられないような事件が起きた。グラニーが銀行を襲い、貴重な美術品を盗み、赤ん坊のキャンディを横取りしたというのだ。身に覚えのないグラニー一行は濡れ衣を晴らすためデンマークにやってきたが、その背後には一連の事件を追う国際刑事機構のノーハンズ検事の姿もあった。ところがグラニーの泊まったホテルの隣室にはグラニーに変装した例の偽者が泊まっており、2人の奇妙な擦れ違いに判事とペットたちは混乱する。
舞台
デンマーク コペルハーゲン
備考
- グラニーのライバルで変装の名手、チンジャオロースが初登場。かつてはグラニーと恋愛関係にあったが、中華料理と同じ自分の名前を笑われたことが原因で不仲になった。ラストシーンのトゥイーティーの予想通り、彼はシーズン2の#15-Bで再登場することになる。因みに“チンジャオロース”という名前は日本独自のもので、原語では“ムーグーガイパン”という別の中華料理名が名前に使用されている。
ルーニー・テューンズとの関連
- ノーハンズ検事を演じるのは、「お騒がせなお忍び客」に登場したホテルの支配人。
- ホテルの客室係の一人として、「Hare Brush」(1955年)に登場した会社重役がカメオ出演している。この人物は「トゥイーティーのフライング・アドベンチャー」にも富豪の1人として登場する。
- ホテルのフロント係は『カナリヤ横丁』に登場したフロント係と同一人物。
- アクメ社製の殺菌剤が使用される。
- トゥイーティー(偽グラニー所持の人形)を捕りに来たシルベスターは「よう、生意気な小鳥。言わないのか?『見た 見たネコたん』って。」と語りかける。
- ノーハンズ検事が偽グラニーの指にキスをしながら密かに指紋を採取するギャグは、「保安官ドリッパロング・ダフィー」からの引用。
声の出演
緒方賢一、小形満
#9: 危険なビンゴ大会
- 原題: B2 or Not B2
- 脚本: Tim Cahill, Julie McNally
- 監督: Lenord Robinson
あらすじ
クルーズ当日に乗船予定をキャンセルした講演者の代役として、豪華船クルーズに招待されたグラニー一行。グラニーはつつがなく講演を終え、優勝候補だった参加者の負傷で人員に空きが出たビンゴ大会に参加する。ところがその優勝候補に続く上位4人の参加者も次々と不慮の事故で脱落していき、その影響で1位に上り詰めたグラニーは次は自分に危険が迫っていることに気付く。
備考
- 原題は「ハムレット」内のセリフ「To be or not to be」から。
- グラニーを招いた女性客室乗務員の女性;トラディは、トゥイーティーと顔のつくりがほぼ同じ。そしてこの“顔”はシーズン2「空の恐怖」「どこもかしこもリンカーン」に登場する女性にも流用されている。
- 冒頭に登場した議員のモデルは、ニュート・ギングリッチ。
- 講演当日に予定をキャンセルしたリージス・フィリビンはアメリカのテレビ司会者。
- 船長のモデルは、「スター・トレック」でジム船長を演じた、ウィリアム・シャトナー氏。
- 漫画めいた仕掛けで相手を負傷させた犯人の手口は、『ロジャー・ラビット』を彷彿とさせる。
- 本人によると、グラニーはトム・ジョーンズの刺青をしているらしい。
- グラニーの講演内容は『18分で謎を解くには』。これは本シリーズの時間尺が正味18分であることに因んでいる。
ルーニー・テューンズとの関連
- トゥイーティーの読んでいた雑誌の表紙に描かれていたのは「魅惑の蛙」のミシガン・J・フロッグ。
- 乗組員にビンゴ大会に参加するのなら急ぐよう言われたグラニーの返答は、「私はスピーディーと呼ばれていたのよ。アリーバ!アリーバ!」。
- ビンゴ大会の司会者のモデルは、「インチキヒーロー」と同デザインのフィオレロ・H・ラガーディア氏。原語では本人が声優を務めた。
- ビンゴ大会の参加者としてナスティ・カナスタと、その妻のインガ・カナスタが登場。カナスタのデザインは「荒野の一匹ウサギ」準拠で、性格は温和な愛妻家に変更されていた。
- シルベスターの頭上にピアノが落下するギャグは「缶詰戦争」と同じ。
- アクメ社製のクッキングオイルとサンオイルが使用される。
- 船内にはクール・キャットの絵(実在する絵画のパロディ)が飾られていた。
声の出演
#10: チェックなチェックなチェックな世界
- 原題: It's a Plaid, Plaid, Plaid, Plaid World
- 脚本: Julie McNally Cahill, Tim Cahill
- 監督: James T. Walker
あらすじ
スコットランドのサルガッシュの町から全てのタータンチェックとアーゴイルソックスが盗まれた。タータンチェックがなければキルト(民族衣装)は着れない。遠い親戚のアンガス・マックローイからこの怪事件を解くよう頼まれスコットランドに飛んだグラニーは、成り行きで翌日のゴルフトーナメントにアンガスのパートナーとして出場することを決める。そしてその夜、バグパイプの音で目覚めたトゥイーティーとシルベスターは、ホテルの地下室で事件の真相を目にする。
舞台
スコットランド
- 民族衣装として“キルト”(スカート状の服)、民族楽器として“バグパイプ“が有名。
ルーニー・テューンズとの関連
- グラニーの又々従兄の又従兄、アンガス・マックローイを演じるのは、「いとしのバニー」でバッグスに“アンガス”と呼ばれたスコットランド人。代々一つの弾(玉)を使っていたり、キルトの代わりに大ダルを履くギャグは原作と同じ。
- ホテルの支配人とボーイを演じるのは、「雨の日の悪夢」に登場した邪悪な科学者のガオーと、赤くて毛むくじゃらの怪物のゴッサマー。ただし本作におけるゴッサマーは主人に忠実で、より人間的に描かれている。
- 喫茶店の従業員;マイオーピアを演じるのは、1944年のバッグス・バニー主演作「Little Red Riding Rabbit」に登場した赤頭巾(Red)。
- 飛行機から落下した衝撃で体がジャバラ状になったシルベスターは、「ロード・ランナーの冒険」におけるワイリー・コヨーテのよう。
- バグパイプの音色に睡眠を邪魔されたトゥイーティーは、「あのバグパイプー、壊してやうー!」と言う。これは「進め三月ウサギ」でのバッグスの台詞「あのラッパ衆ー、殺してやる!」が元ネタ。
- シルベスターを脅したトゥイーティーの台詞「ぼくって意地悪?」は、「カモにされたカモ」でのバッグスの台詞と同じ。
声の出演
島香裕、小桜エツ子、大塚芳忠
#11: マルタのカナリア
- 原題: The Maltese Canary
- 脚本: Alicia Marie Schudt
- 監督: James T. Walker
1. あらすじ
- 私立探偵権交渉屋のサム・スペードがベネズエラのコイン弾き大会出場している間、サンフランシスコにある彼の探偵事務所の留守を預かることにしたグラニー。事務所に着いたグラニーの元には謎の女と怪しい小男がそれぞれ訪れ、両者とも“マルタのカナリア”を探しているという。何故か彼らはトゥイーティーのことをそのカナリアだと誤解しており、さらに2人と同じ目的を持った太鼓腹と呼ばれる大男まで現れ、身を案じたトゥイーティーは事務所の外に逃げ出してしまった。グラニーは3人を足止めしている内に、シルベスターにトゥイーティーを呼び戻してくるよう命じる。
2. キャラクター
- サム・スペードと3人の依頼人は、1941年のワーナー映画「マルタの鷹」からの引用。なお、ピーター・ローレ(小男)の似顔は1946年のバッグス主演作、「Hair-Raising Hare」のものと同じ。
- 海賊のイメージ映像として、ヨセミテ・サムがカメオ出演している。
3. 備考
- アクメ社製の潤滑剤と、アクメ害虫駆除会社の帽子が登場。
声の出演
#12: いちじく千金
- 原題: Go Fig
- 脚本: Tom Minton
- 監督: Lenord Robinson
1. あらすじ
- フィグデイル街のイチジク農園にて、イチジクの実の連続盗難事件が発生した。農場経営主のヨセミテ・サムから事件の捜査を依頼されたグラニーはフィグデイルを訪れ、街で出会った歌手のウェイン・イチジクと彼の弟でイチジク学者のアイザック卿から話を聞く。ところがその直後アイザック卿は誘拐されてしまい、グラニーは容疑者として警察に捕まってしまった。その翌日 一行は解放されたものの、街で水道から水が出なくなった話を聞いていると今度は農園の従業員たちに身柄を拘束され、サムから実が残っている最後のイチジクの樹を見張れと言いつけられる。
2. キャラクター
- イチヂク農園の経営主として、ヨセミテ・サムが登場。グラニーとは過去に意見の対立があったらしいが、詳細は不明。なお、2人の共演作は他に「グラニーを救え」がある。
3. 備考
- 冒頭に登場した探偵のモデルは、クリント・イーストウッド。
- 本作がシーズン1の最終エピソードとなる。
- 熊の敷物にシルベスターが入るギャグは、「マイホームは誰のもの」「狙われたお引越し」と同じ。
- アクメ社製の発電機が登場。
声の出演
#X: クリスマス前夜のなくし物
- 原題: It Happened One Night Before Christmas
- 脚本: Tim Cahill, Julie McNally Cahill
- 監督: James T. Walker
1. あらすじ
- クリスマスを迎えたベッドスプレッドフォールの街で、グラニーの弟のウィリーが途方に暮れていた。銀行から下ろした会社の金8000ドルを失くしてしまったのだ。困ったウィリーはビルに住み着く野ネズミ(後にペット)のヒュービー&バートの助けでグラニーに連絡を取り、翌日2人は各々のペットと共にクリスマス前日にウィリーが通った足取りを追うことにした。その道中、トゥイーティーとヒュービー&バートはトッター銀行の頭首とこの事件との関連に勘づく。
2. キャラクター
- グラニーの弟のウィリーが登場。温和だが頼りない性格で、物忘れが多い。グラニーの親族は他に「ベビー・ルーニー・テューンズ」#9「母の日のハプニング」に登場した妹のアンティーがいる。
- ウィリーのペットとして、ヒュービー&バートが登場。見事な連携プレーで彼らを狙うシルベスターをやり込めていた。なお、2匹の体色は普段と逆に塗り分けられており、また ヒュービーの吹き替えをバート役の梅津秀行氏が担当している(この色指定は「トゥイーティーのフライングアドベンチャー」も同様)。
- ヘクターの前に神出鬼没に姿を現した黒色の陰気なムクドリは、1941年のチャック・ジョーンズ監督作「Inki and the Minah Bird」に登場したマイナー・バード。
- 電柱にクール・キャットの張り紙が貼られていた。
3. 備考
- 本作は通常放送には組み込まれておらず、クリスマスシーズンにのみ放送される。
声の出演
最終更新:2008年06月28日 18:16