A Hare Grows in Manhattan ・ ・ ・ 監督: Friz Freleng ・ ・ 脚本: Michael Maltese, Tedd Pierce・ ・ 発表: 1947年5月23日・ L/M: Merrie Melodies・ ※現行吹替え版未公開エピソード ・
あらすじ
ハリウッド俳優の素顔を探る人気企画。今回のゲストスターは
バッグス・バニー 。女性記者に半生を尋ねられたバッグスは、ニューヨークのイーストサイドでショービズの習い事に励んでいた少年時代、絡んできた野良犬のグループをやっつけた時の思い出を語り始める。
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1. パブリックドメインDVD
宝島社:バッグス・バニー DVD BOX(字幕)
トーン:バッグス・バニー DVD Vol.3(字幕または非正規吹替え版)
2. VHS
ポニーキャニオン:バッグスのバカ騒ぎ(旧吹き替え版)
備考
1. 作品内容
初めて明かされるバッグス・バニーのデビュー前日譚。とはいえバッグスが間抜けな敵をやっつけるというテーマは普段通りで、また少年時代のバッグスも今と全く変わらないメンタリティの持ち主として描かれているので、前置きが無ければいつもの作品と何も変わらない。
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原作に当たる作品として、1945年の『Coronet』誌で発表された同一タイトルの絵物語 がある。こちらはバッグスがニューヨークで生まれてからハリウッドで成功するまでを自伝形式で7ページに纏めたもの。本作はこの絵物語から、「バッグスが地元では負け知らずだった」というエピソードをピックアップしたような形になっている。
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2. パロディ・小ネタ
作中バッグスが何度も口ずさむ曲のタイトルは、1917年のヒットソング「The Daughter of Rosie O'Grady」。
バッグスに画面の外から語りかける芸能ライター:ローラ・バベリーは、実在した芸能ゴシップ記者:ルエラ・パーソンズ をモデルとしている。
ブルドッグのデザインは後のスパイク を思わせる。
バッグスとブルドッグが「ストーククラブ」という看板のビルに入ると、中にはテーブルを囲む沢山のコウノトリ(ストーク)が。ストーククラブは1925~1965年のニューヨークに存在した会員制クラブの名前(実際は「Stork C lub」)。フレレング監督は後にコウノトリクラブで酔っ払うコウノトリ のシリーズも担当している。
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バッグスがエジプトタバコの看板に隠れるギャグ(同系統のネタは1942年の「Lights Fantastic」でも見られる)は、当時存在した煙草「Ramses Cigarette」の広告のパロディと見られるが、詳細は不明。
物語終盤、野良犬たちに追い詰められたバッグスが近くにあった本を振りかざすと、その標題を見た犬たちは一目散にブルックリン橋を渡って去っていく。その本とは1943年刊行の「A Tree Grows in Brooklyn」(1945年の映画「ブルックリン横町 」の原作本で、本作のタイトルの元ネタ)。その後同じく表紙を確認したバッグスがブルックリンに旅立ったことを示唆して物語は幕を綴じる。なお、カートゥーンの犬にとって「木」は背中を掻いたり用を足すのに打ってつけの場所である。
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3. 台詞
バッグス・バニー :Eh... What's up, dogs? ・ ★ 「What's up, doc?(どったの、センセ?)」の犬相手版。
4. 関連作品
バッグス・バニーの過去を題材にした作品は他に以下がある。
アパートの植木鉢から赤ちゃん姿のバッグスが顔を出すシーンは「これも人生? 」で再利用されている。
最終更新:2014年02月27日 02:14