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今日は初登庁の日。吏族を目指している、わかば大族キラ=カンナが
会議資料の片付け等の雑用で、資料室の前の廊下をテトテト歩いていました。
すると、まだ藩王殿を中心とした藩国の吏族を中心とした首脳陣が、
資料室でなにやら会議の続きらしいものをしているではありませんか。
「ふむ。藩王殿達は、まだ会議中であられるのか?」
ドサドサドサッ!
扉を開けると、資料室の中は報告書やその草稿だらけでした。
「ぶわっ!何ですか、この紙の塊は!」
半ば凶器と化した紙の崩落の音で気付かれたのか、奥から吏族のミリ殿が出て来られました。
「誰よ!ココの書類を、今以上に混沌(カオス)の渦に叩き込んでくれたのは。
(ハッ)あら、新人のキラ=カンナさんね。今は藩王様が先生となって戦闘事務の
講習をみんなでやっているんだけど、貴女も吏族志望なら参加する?」
ふむ、ラッキーと言うべきか。今は少しでも実地経験が欲しい所だ。
「こちらからも、お願いさせて頂いても宜しいか?自分は報告書の見方も
分からないので、初歩の初歩からの講習になると思いますが。」
環殿は(あの笑顔は確実に怒りに燃えていると予想)にっこり笑って、
「大丈夫よ、それは専任の吏族の方々以外はみんな一緒。藩王様~、新人さんも講習に加わるそうよ~。」
先ほど環殿が出て来た所から、赤い短髪に赤い口髭、顎髭(無精ヒゲに非ず)
のナイスミドルな男性が出てきた。
「初めまして、愛鳴藩国藩王をしている『くぎゃ~と鳴く犬』だ。こんな簡単な任官式ですまないね。私が1番大事だと考える部分だけで進めさせてもらおう。『わが藩国は新しい民と力を歓迎する。その力、子供達と帝國の為に使われる事を願う。』以上だ。」
き、緊張する・・・こういう本当の意味で偉い人には滅多に逢った事ないのよねぇ。
日課の夜の散歩の途中で会う、地位的に『偉い人』は私見だけど人間的にはクズが多いから。
「初めまして、藩王殿。自分は本日から仕官しました大族のキラ=カンナと
申します。若輩者故、至らないところもあると思いますがこれからも
お願い致します。」
自分がガチガチに緊張しながら自己紹介を終えると、藩王殿はゆっくり近づいて
「今は若輩者でも少しづつ成長すれば良いだけの事です。顔を上げなさい、キラ=カンナ。」
と、私の手をとってガッシリと握手をしてこられた。
自分は感極まって、さらに強く藩王殿の手を握った。
「はい!子供達と帝國の為に!」
そこに、講習中の皆さんが
「はいはい、感激のシーンの途中ですけどまだ講義は途中です。」
「新人、心変わりするなら今だぞー。ウチの藩王様は、本気で人使い荒いからな。」
と一斉に声が上がりました。
藩王殿はフッと笑って、
「では講義の続きをしましょうか。それとさっき野次入れた奴!そこまで言うなら仕事の量を倍にしてもいいな?」
そこかしこで「ウソだろー」やら「オニー!」やらの声を残しつつ、自分も加わって講習が再開されました。
私が講習の最中にしたことは、書類を再びひっくり返したり、泣きべそかきながらバトルメードのデータを見当違いのところから探したりしただけなのを追記させていただく・・・
(文章:キラ=カンナ)