「俺は死んだのか?」
あれからずっとそう自問している気がする。
ずっとと言うのもおかしな話だ。
もう時間というものも無くなってしまったらしい。
何か、見える。・・・気がする。
車輪の無い自転車に、銀髪の女が乗っている。
それが向かってくる。
いわゆる美人のようだが、俺は女が嫌いだ!!
「何だ?」
俺はどこかに向けてそう言った気がした。
「ゴレンとゴエンって似てるよね」
それだけ言って消えた。
ゴレンって誰だ?そう問おうにもここには何も無い。
それからしばらくして、俺は完全に忘れられたらしい。
もう誰も、俺も俺を覚えてない。はず。
でもこれは俺の回想だったよな。
俺の夢は叶った。
―ゴエン・ガッポガッポガッポは死して忘却された未来、
幼少からの夢であった「怪物」になった。
らしい。
最終更新:2011年07月27日 19:10