・・・俺は死んだはずだ!ここはどこだ!・・・復讐だ!復讐せねば!破壊しろ!そうだ!俺は!


 ・・・?

 俺の額に誰かが手を当てている・・・。
『落ち着いたかい?』
優しげな声で話しかけられる。
『・・・ムスタング・・・』
俺は俺を見つめる過去の特異点を見た。
『・・・答えは見つかったのか?』
俺は聞いた。
『・・・いいやまだだぞ、宇宙は嫌になるほど広かった』
こいつはまた戻ってきたのか。そして先程から気になっていることを聞いた。
『・・・なんだ?俺のこの体は?俺はコアに精神を写していたはずだ』
子どもじみた俺の体について聞いた。
『キリングフィールドだぞ、もらってきた。 どうだ?気に入ったか?』
『いいや全然だ』
『気に入らなければ改造すればいい、技師なんだろ?』

 目覚めた俺が考え始めたのはヘブン再征服のことだった、それをアイツはすべてを見透かしたような目で見ていた。俺のアームヘッドを回収せねば、少しづつ俺は自分自身を改造しながら再び計画を練り始めた。
 ・・・だが、自分自身の改造となるとなかなか不便だ。
『俺の体を貸そうか?』
ムスタングが言う。
『どういうことだ?』
ムスタングの目が光った。そして俺の意識は一度遮断される。
『・・・これは?』
俺の体はムスタングのものになっていた。
『さあ早くやるんだぞ、これでやりやすくなったろ?』
馬鹿か?こいつは俺がこの体を奪って逃げるとは思わないのか?
(別に構わない)
ムスタングの声が俺の頭に響く。こいつずっと俺の頭を覗いていたのか?
『なぜだ!なぜ俺を助ける!俺はお前にとって害でしかないはずだ!』
ムスタングは優しく笑うだけだ。


 俺は俺を改造しながら、頭の中の疑問について考えていた。
『・・・気づかないかな?ゴレン」
俺の昔の名で俺を呼ぶ。
『俺は昔お前に助けてもらったんだよ』
昔?
『はるか昔だよ、メトロ・ヌイでね』
『さ・・・サイクル』
サイクルはにっこり笑った。

『俺はいつだってお前の味方だよ、お前についていく。だから俺を信頼してくれ。お前を信じている』
サイクルは続ける。
『シアがエンブリオになり、お前がエクジコウになったように、俺はポーリーになった、そして新動物実験がムスタングが俺を目覚めさせた』

『終わったかい?』
そして私達はもう一度入れ替わる。
『俺も名前を変えようと思う、私はこれからアイリーンだ』

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最終更新:2012年10月17日 20:12