人の痛みなんて、誰にも理解できやしない。
解ったふりをして、自分の孤独を埋めたくて、人は誰かを求める。
お互いに、何も解っちゃいないのに。

認めたくなかった。
否定してみせたかった。
この世界でボクらだけは違うと、そう信じたかった。

何も怖くなかった。
例え明日、世界が滅んだって、人類すべてが消えてなくなったって、
ボクらには、何も困ることなんかない気さえした。

――ボクの走馬灯の最初のシーンは、あの始まりの夕暮れだった。









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最終更新:2015年05月13日 17:30