これまでのあらすじ
ヘブンを人類文明が放棄していろいろあったがまだ人類は滅亡していなかった。リズ大陸とかつて呼ばれた地で生き続ける人々の物語である。

ネクストエイジと呼ばれる時代がまだ始まったばかりの頃だ。リズ、否リジアの地は氷で閉ざされていた。先史文明の残した無限の冷凍食品とともに凍りつくのを待つだけの人々が細々と暮らしていた。雪の降り続ける大地を銀色のピッチリとしたいささかこの時代にそぐわない服を着た男が歩いていた。

男は記憶を失っていた。
「ここはどこだぜ・・・」
彼をここに届けた宇宙船めいた乗り物は彼方に置き去りにされている。食料が尽きこの銀世界に食べ物を探しに行かなくてはならなくなったのだ。手にしているのはコンセントのついたガラスの扉を持つボタンがいくつか付いている箱。そう電子レンジである。

レンジマン・イン・アイスヘブン

「ホッホッホ、皆、冷凍食品は持ってきたかえ?」ぼろ布を纏った長老の老婆が言う。
「うん!」子供たちは答えた。
冷凍食品は宇宙滅亡まで持つほど無限に有るが電子レンジが絶滅し冷凍食品を食べるには焚き火で温めるしか無いのだ。「あれ、おばあちゃんの分は?」「ホッホッホ、ワシは電気だけで十分」

「そうなんだ」長老の婆さんの遠慮のような発言を無視し小僧どもは溶けていく冷凍食品のハンバーグを見つめている。「お、そうだ。暇だから話をしてよ」ガキの一人が鼻を垂らしながら言う。
皆、ドラゴンの毛皮のコートを着ている。寒いからね。「なんでこんなに寒いの?」「悲しい物語じゃぞ?」

「昔、二人の恋人がおってな」
「それで?」
「一人が彼方に旅立ったのじゃ」
「ふーん」「それが寒いのとなんで関係あるんだよ?」
「黙って聞け小僧。恋人が帰ってくるのを待つために自ら凍って待つことにしたんじゃ。それでまわりも冷えて寒い」「なっ迷惑だぜ!」
「ホッホッホ、悲しい物語じゃのう」

「ねえじゃあメシアの話してよ」まだハンバーグは溶けていない。
「メシアじゃと・・・」その時老婆の焚き火テントに倒れ混む人陰があった。
「飯屋・・・」倒れたのは先程のレンジ男である。
「なんじゃお前・・・」長老婆が問う。
「俺はティーン・タイマー。記憶を喪っていたのでそれ以外はわからん」

「それよりお前・・・。その持っているもの、伝説の電子レンジでは?」長老は電子レンジに驚いたようだ。電子レンジは既に絶滅した種族なのだ。
「婆さん、これを知っているのか?」
「・・・うむ。伝説の通りならば・・・。おいお前その電子レンジのコンセントのプラグをコンセントに挿してみよ」
通電し動き出す電子レンジ。

「これはなんの機械なの?テレビやパソコンとどう違うの?」幼女が問う。
「比較にならないんじゃ・・・。電子レンジは冷凍食品を簡単に溶かすことができる!」
「なんだって!」ざわめく子供たち。
「それってそんなにすごいのか?」「お主!これをどこで?」

「覚えてないぜ」
覚えていないがハンバーグはなんと五分で溶けた。「これがあればあの巨大パスタを溶かすこともできるよ!」「すごい!」「子供たち喜んでますね」老婆と未来スーツのタイマーが並んで座る様子は異様だ。
「アームヘッドどもに知られてはならぬぞ」老婆は忠告した。

「アームヘッド・・・どんな連中で」
「奴らはカデンヘッドとも呼ばれ頭が家電の恐ろしい連中じゃ。この子達人類をこの極寒の地に追いやった」「酷いなあ」「だが奴らは寒さに弱くこの地までは攻めてこない。なので餓死を狙っていたが電子レンジを見つけたらどうなるか・・・」


そう人類の希望電子レンジを破壊しようとカデンヘッドが攻めて来るのは必須なのだ・・・。
ティーンはとりあえず長老の家に泊まることにした。
寝ていると会話・・・。「電子レンジだと?」「ですじゃ」「攻めねば!」「ワシがいますじゃ」「うむ。ならば戦闘員を送ろう」「・・・わかりますじゃ」

忘れ、次の日の朝。電子レンジで冷凍食品を溶かし人類に囲まれていた。「メシアだ!」「飯屋だ!」聞くだけで寒い会話を続けているとコートを着た頭がヘアアイロンの怪物に囲まれいた。
「カデンヘッドだ!寒さに弱いはず?」
「ククク、我らは学習し防寒具を着てきたのだ」「なんて知性だ・・・」

「貴様はそれは電子レンジだな?」「だったらどうする?」「人類の希望は壊すので死ね」「俺たちの希望をやらせはしない!ギャア!」人々が蹂躙されていく。「俺はどうすれば」(愚かなり、ティーン)頭に声。「お前は電子レンジ・・・」(然り・・・我をかぶれ。それが教団の意向だ)

電子レンジの底に穴が開いた。「これは・・・」(装備型アームヘッド、レンジマンだ)「すごいぜ・・・」かぶり光る。「まぶしい」怯むヘアアイロン。「俺はレンジマン。世界を解凍する男だ」「メシアだ・・・」人類が呟く。「否、俺は飯屋だ」そのフレーズが気に入ったらしい。「関係ない、死ね」

ヘアアイロン戦闘員が襲ってきた!レンジマンは手をかざした!
「アバッ?アバババババ!?」はぜていくヘアアイロン!そうレンジマンはなんかすごい能力で一定空間を電子レンジの中みたいに出来るのだ。
「全滅したぜ」ヘアアイロン戦闘員は全滅した。「まさか俺はヒーローだったとは・・・」

「ホッホッホ」「な、お約束の怪人だぜ!」しかもその人物は・・・。
「長老!」「ワシは人類を支配するためにリジア帝国の大統領が送り込んだスパイ。長老まで登り詰めた」おばあさんがフードをとるとその頭はなんとノートパソコンだ!「ワシはコンピューターおばあさんじゃ、死ね」長老が襲ってきた!

長老キックの速さ・・・。長老はレンジマンに肉薄しその頭で噛みついた!「パソコンとノートパソコンの違いを教えてやろう・・・。ノートパソコンは噛みつけるんじゃ!」恐ろしい・・・!
「このままじゃ負けるぜ! 」(1500wを使え・・・)使いパスタをなんと30秒で温めた。「うまい!」

パワーアップしコンピューターおばあさんに馬乗りになるレンジマン。
「どうした?はやくとどめを刺すんじゃ」「なぜ村をすぐに襲わなかった?」(なにをしている!ティーン!)「・・・ワシは・・・」「子供たちが好きだったんだろあんた。家電とか人類とか関係なくな」(ティーン!)外し変身解除。

「ワシはどうすれば・・・」「村を守って子供たちと暮らすんだ。俺はこの電子レンジですべての悲しみを溶かす旅に出るぜ・・・」そして彼は電子レンジを持って再び旅に出た。大量の冷凍食品を持って。


おわり
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「大統領、タイムスリップ教団がこの時代に現れたようです」巨大なパイプオルガンの頭を持つカデンヘッドが言った。「本当か?」ポロンポロンとそれを弾くのはコンビニエンスストアの頭を持つカデンヘッドだ。「コンピューターおばあさんがやられたようです」モーターボートの頭のカデンヘッドが言う。

「なに?コンピューターおばあさんが?それはお前のところの者ではないか?」大統領は大統領夫人に声をかけた。大統領夫人の頭はなんとスーパーコンピューターだ。クーラーの頭を持つ侍女が彼女を冷やしている。「そのようですわ」「彼女を倒すほどとは熱くなるな」「いけませんわ!」

「確かに奴らばかりに気をとられてはいけない。選挙が近い」リジアでは選挙で大統領を選んで専制政治をさせ任期が終わったあとの選挙で落選しフルボッコにされるというのが続いていた。だが狡猾な現大統領は民主的政治をして150年のやや長い期間大統領としてリジア帝国を治めていた。


そしてその大統領の頭は人間の首、そうリジア大統領は吸血鬼のただの人間なのだ!「じきにハーシェルも攻めてくる。ウンブリエルとまた闘えるのだ、血がたぎる」リジア大統領、人間ヘッドは笑った。

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雑な今後のハイライトあらすじ


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「これがパスタ・・・」目の前に拡がる冷凍スパゲティモンスター。(溶かすのじゃティーン・・・そうすれば人類は救われる・・・)「溶かすぜ」「ダメ!」急に現れた人影とは!?

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「俺はコンビニエンスヘッド、便利で無敵」「なっ人が働いているぜ!」「ククク、勝手にアルバイトが働いて困る・・・。それより見よ」「コピー機にトイレ、冷蔵庫におでん・・・なっそれに電子レンジだと!」「そう、俺は貴様と同じ一族なのだ!」コンビニエンスの秘密・・・。

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レンジマンの冒険はまだまだ続くぞ!

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「お前はタイムスリップ教団、タイムスリップキヨシなのだ。ムスコよ」

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最終更新:2016年10月23日 22:53