ぜんかいのあらすじ
家出少年パイロットのアルカは、帰り道のジャンクヤードで行き倒れの赤髪の男を発見した。


ストーリー:カウンター・アタック
第2話「取得物レイルレーラビ」


アルカの借家。
赤髪の男は"レイル・レーラビ"という名で、アルカと同じく孤独な身であるそうだ。
「ぜぜ...助かったぜ。危うく廃品回収の対象になる所だったぜ」
「そ、そうなんだ...」
廃品回収...?
「...そういえばレーラビくんは何処から来たの?」


「俺か、俺は北の方からひたすらここまで...逃げて来たんだぜ」
「ここまで...逃げて?」
「...やっぱり逃げるのは恥ずかしい事なのぜ?」
「.....そんな事はないと思うよ。...僕も、逃げて来たんだ。家族から。」


そうだ。僕は逃げて来たんだ。
あの日、お父さんとお母さんとお姉ちゃんがおかしくなって、僕は怖くなって逃げたんだ。


俺は...逃げてここにたどり着いた。
どれだけ移動したか、もう分からないが。
それだけ逃げないと、"兄弟"からは逃げ切れないからだ。


「僕たち、境遇は同じかもしれないね。」
「ぜ。お互い、もう帰れないぜ」
「...もし、レーラビくんが良かったら、暫く一緒にここに居ない?」
「俺は一文無しだぜ?」


「大丈夫だよ、僕、アームヘッドのパイロットだから。 ...お金には困ってないよ」
「.....じゃあ俺は君の養子になるわけだぜ?」
「えっ、どうしてそうなるの」


「アームヘッドのパイロットは養子を取る事が多いと教えられたのだが...違うのぜ?」
「ち、違うよ...僕まだ子供だし...」
「奥深いぜ...」
レイルは暫く"イソーロー"となった。


翌日の朝。
「おはよう、昨日はよく眠れた?」
「ぜぜ...久々にまともな所で眠れた気がするぜ」
一体どんな酷いところで寝てたんだろう。


突然アルカの持つ蟹型電子端末から大音量で音楽が流れる。
「なっ何だぜ!」
レイルが驚き跳ねる。
「わわっ!」
レイルのオーバーリアクションに反応してアルカも驚く。


「...こんな朝早くから着信...何だろう」
アルカは蟹型電子端末の通話ボタンを押した。
その相手とはーーー


次回、第3話「追手レーリレイ」に続く。


  • レイル・レーラビ
カウンター・アタックの主人公。
本人の意思に反し語尾に「ぜ」がついてしまう。
どこかから逃げてきたと言う彼には、ある秘密が...


  • 蟹型携帯端末
かつてゴレンで生産されていた女子に人気の端末。
今は絶版になっているので割とレア物。



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最終更新:2017年01月10日 15:23