これまでのあらすじ
レーリレイ操るクーリーローチとの戦いによりツヴァイヘンダーは大破するも、レイルとアルカはメッサー本社への侵入に成功する。
遂に物語はクライマックス、二人は運命から逃げ切る事が出来るのだろうか...?


ストーリー:カウンター・アタック
第27話「改変イレギュラー」


本社ビル、人気の無い廊下。
そこでアルカとレイルは通信を行っていた...
「すいません部長...ツヴァイを壊してしまいました」「ぜ...」
『いや、無事に本社に侵入できたのなら十分だよ...我々も敵機を片付け次第そちらへ向かう』


コーバンとの通信を終え蟹型端末をポケットに入れるアルカ。
「もうすぐで...全部、終わるのかな」
このままコントロール・ルームへ向かい本社ビルのシステムを掌握すれば、アームヘッド廃止計画は無効となる。
「...アルカ、君に言っておくべき事があるぜ」


「...思い出したくない事だったら、無理に話さなくても良いんだよ?」
これまで逃亡者であるアルカとレイルは、お互いに過去の事を詮索しようとしなかった。
「いや...大丈夫だぜ、必要なことだから話すぜ」


「レーリレイはメッサーが計画の一部だと言った...なら、この先にレギが居る筈だぜ...」
レイルは淡々と道中で拾った遠隔式対アームヘッド地雷を背負い、起爆スイッチをアルカに手渡す。
「...もし俺の様子がおかしくなったら、遠慮なく起爆して欲しいぜ」


「...そんなの、出来ないよ...」
「レーリレイがアルカの攻撃を偶然防いだのを覚えているぜ?回路を持つ俺たち兄弟は...「そうじゃないよ!」
レイルは驚愕した、アルカが初めてレイルに怒ったからだ。
「アルカ...」


「...君が辛いのは解るぜ、だがレギには俺たち兄弟をコントロールできる能力が...」
「そうじゃないよレーラビくん...確かに僕は家族を探してる...でもレーラビくんにも傷ついて欲しくないんだ」
「...俺も君を傷つけたくないぜ」


「...うん、わかった。それがレーラビくんの為になるなら」
アルカは起爆スイッチを受け取った。
...その手は震えていた。
「...ありがとうぜ」
「レーラビくん...行こう、全部終わらせるんだ」
そして二人は進んでゆく...。


ーーーーー


コントロール・ルームは、壁一面が本社外部や各種情報を表示する液晶になっている。
デベロッパーのアームヘッド達が巨大ギガースに立ち向かう映像、チョップで隕石を両断する紅白のアームヘッド、大量生産されるピンク色の髪の少女等の、関連性を感じられない映像が表示されている。


「やあ、久し振りだねレイルレーラビ...」
待ち構えていたのは紫髪の少年...不自然な笑顔から人間で無いことが容易に伺える。
「それと...アルカ・クライアだね、初めまして...俺?いや僕はレギ。メッサーの社長だよ」


「その!...単刀直入に言います、僕の家族は何処にいるんですか...?」
「...家族?」
「そうです、僕達はその為にここまで来ました」
アルカの瞳が真っ直ぐにレギに向けられる。


「そうだな...事実を述べるなら、君の家族はもう居ない」
「...え?」
「レギ!どういう事だぜ!」
その言葉の意味を理解できなかったアルカに代わりレイルが問い詰める...だがレイル自身も動揺を隠せていない。


「アルカ...君の家族は"名も無きトーア"を封じ込める為の人柱に、計画の犠牲になったんだ」
次回、第28話「改変イレギュラー②」に続く。



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最終更新:2017年01月10日 15:51
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