.....時間座標再計測開始.........NextAge. |


これまでのあらすじ
僕達は力を合わせ運命から逃げ切った。
でも、それは来るべき結果を後回しにしているだけであって、結局その時は来てしまったんだ。
レーラビくん、今は何処にいるの...?


惑星ヘブンから13の光が飛び立ち、ヒトとアームヘッドの時代は一旦終わりを告げた。
それから遥かな時が流れ、かつてあった繁栄と戦乱が浄化された後の時代。
...ネクストエイジと呼ばれた、最後の時代。


ーーーーー


局地的氷雪地帯、人間の生存可能領域から少し離れた場所。
『...今すぐ当機のパイロットに志願して下さい、これは大変喜ばしいことです』
無感情な合成音声による勧告が提示される。


「ま、待って下さい...」
ピンク色の髪の少女が怯えながらそう答える。
『了解、貴方のパイロット志願を3秒後に予約しました。』
だがそれを意に介さない怪物は、胴部キャノピーを大顎のように開閉させる!


中途半端に発達した野良アームヘッドは、人を襲い取り込もうとする...つまり人食い!
『予約の時間です、貴方をパイロットに任命します。』
大顎の怪物が少女に迫る!


アームヘッド・ストーリー:リターン・デイズ
第01話「雪原のレイル・レーラビ」


刹那、強烈な破裂音と共に大顎の怪物が吹き飛ぶ!
「...?」
少女が反射的に振り向くと、そこには大型ライフルを装備した赤髪の男!
「...大丈夫か、怪我は無いぜ?」


『...アンノウン、99%の確率で当機のパイロット調達の妨害を行うもの思われます』
大顎の怪物は身体を軋ませながら体制を立て直す!
「いい加減に、人間を襲うのはやめるぜ!」


『アンサー、その提案は承認できません。...戦闘モード起動します』
大顎の怪物は腕部フィジカル弾を連射!対する赤髪の男は少女を抱き抱えジャンプ回避!
「聞き分けの無い奴だぜ!」


岩陰に着地、少女を避難させる。
「君はここで隠れているんだぜ」
「あっ、わかりました」
赤髪の男は前進しライフルを構え、機械のような正確さで大顎の怪物の腱を撃ち抜き転倒させる!


そのまま雪原に倒れ伏した怪物に発砲...制御AIを搭載している頭部を破壊した。
「よし、弾薬確保だぜ」
手際よく怪物の残骸を分解し、唯一アームヘッドに有効な実弾...フィジカル弾を抜き取っていく。


「あの、助けて頂きありがとうございます...貴方は一体」
「俺は...レイル・レーラビ、人助けは仕事でやっているのぜ、礼には及ばないぜ」
レーラビと名乗った男は汎用フィジカル弾を大型ライフルに装填しながら答える。


「でもレーラビさん、どうしてこんな寒い所に?」
「...この先で、待ち合わせをしているのだぜ」
レーラビは雪原地帯の更に奥地を指差す。
「そういえば、君こそ何者だぜ?」


「...ボクの名前はアルカ・クラララ・リグ、...長いからアルカでいいです」


次回、第02話 「雪原のレイル・レーラビ②」 に続く。



  • レイル・レーラビ
旧リズ大陸、局地的氷雪地帯の最奥地を目指す赤髪の男。
フィジカル弾を装填できる巨大なライフルを扱い、小型のアームヘッド程度なら単独で撃破できる実力を持つ。
何故か語尾に「ぜ」が付いてしまう。


  • 大あごのアームヘッド:型式番号不明
中途半端にAIと自我が融合した結果、取り込んだ人間を死なせてしまう致命的欠点を抱えた野生のアームヘッド。
コクピット部分が変質して顎のようになっており、犠牲者を閉じ込める。



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最終更新:2017年01月15日 18:13