これまでのあらすじ
アンデッドバスターの反動で体力を消耗したレーラビに代わり、食料調達に出たアルカ・クライア。
その道中、アルカの複製ファントム《アルカ・クラララ・リグ》に遭遇。
レーラビ達ファクトリーの尖兵の真実、自らの罪を突きつけられ、彼は...


アームヘッド・ストーリー:リターン・デイズ
第25話「アルカとアルカ②」


「げほ...げほ...うう......っ....」
ベッドの上で咳き込むアルカの首には、強い力で締め上げられた痕が残っていた。
(...こいつはボクだ、感情を持っちゃ駄目だ)
見下ろすアルカは妙な罪悪感と背徳感を覚える。


「ごめん...なさ....げほっ」
(...謝らないでよ、これじゃボクが、八つ当たりしたみたいじゃん)
「もう、何も解らないよ...僕、どうしたらいいの?教えてよ....」
(.....違う!ボクは...)


ーーーーー


「....ただいま、レーラビくん!遅くなってごめんね?」
「お、おおアルカ....心配したぜ、もし君に何かあったら俺は....」
アルカの身を案じたレーラビは、動かない身体に鞭打ち玄関の前まで這い進んんでいた。


「もう、レーラビくんってば心配性なんだから....っ」
アルカは無理をして笑顔を作ろうとするが、先に涙が出てしまう。
「あああアルカ!やはり何かあったのぜ!?」
異変を感じ取り取り乱すレーラビ!


「レーラビくん!うわあああん!!」
もうわけがわからなくなって、玄関で倒れているレーラビに泣きながら飛びつくアルカ!
「うう...すまないぜ、君を一人にするべきじゃ無かったぜ....」


ーーー


一方その頃、オリジナルを見逃したアルカ・クラララ・リグは...
(オリジナルはボクを他人として認識していた...それに、今オリジナルを消したって、今すぐ選別が終わる訳じゃない)


(それなら、賭けてみた方が良いよね、レーラビさんと...オリジナルに)
何かを決意し、アルカは地下室のさらに奥...アームヘッドハンガーへ向かう。
(オリジナルには...酷い事をしちゃったな、ボク、悪い子だ....)


ーーー


そして、脳に食い込んだ回路に導かれ、各地に散っていた尖兵達が集い始める。
...もうすぐ、余りにも長い因縁に、決着を。
...二人の旅が、終わる時が、来る。


『レイルレーラビ...お前がやると言うのなら、俺も手伝うんだが?』
『ああ、足りませんわ...命を吹き込んだだけでは、まだ貴女ではありませんわ...』
『今度こそ終わらせるんだ、ぼくたちファクトリーの尖兵の、終わり無き任務を』


ーーーーー


『ハロー、あたしプリムラよ!
アルカちゃんにそっくりな子、あの後見失っちゃったんだよね...また今度会った時に聞いてみようかしら。姉妹アイドル...アリね。
で、次回は...第26話「呪詛の根源へ」らしいわ!
関係者以外立ち入り禁止?知らないわよ!』



  • アルカ・クライア
アームコアとの交信を行える《ミコ》の一族の末裔にして、卓越したアームヘッド操作技術を持つ少年。
危険な伝説級アームコア《名も無きトーア》に目をつけられ、その媒体とされ命を落とす筈だったが...?


  • アルカ・クラララ・リグ
最高クラスのアームヘッド適性を持つパイロット《アルカ・クライア》の遺伝情報をコピーした、ファクトリーの尖兵候補の一人。
ネクストエイジまでオリジナルが生存していた為、未だに選別プロセスが続いている。



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最終更新:2017年11月05日 20:52