これまでのあらすじ
レイル・レーラビは不意打ちに弱いレーリレイを助ける為、単身ファクトリーのワープゲートの先へ向かった。
残されたアルカ・クライアは、遅れて現れたアルカ・クラララ・リグに激昂する…
『アルカ・クラララ・リグ、今から僕がお前を選別してやる…』


アームヘッド・ストーリー:リターン・デイズ
第32話「選別そしてパッチワーク」


白と黒の継ぎ接ぎアームヘッド《ナイト・メア・メシア》は、ウォーサイズを構え、威圧するように浮遊する…!
『全力で来い、劣化コピーとオリジナルの差を教えてやる』
緑の巨大バイク《レジスタ》も、内部機関を振動させ咆哮…!
「…言ったな、後悔するぞオリジナル」


アザーフォビア内部、配管で埋め尽くされたファクトリーの大広間で対峙する二機のアームヘッド…
『"トメガセリオン"』
何らかの調和能力!白と黒の機体の足元で氷が生成され、四脚獣を象った氷像が無数に出現する!!


メシアが片腕を翳す!氷像達が鎖から解き放たれた獣のように一斉に動き出し、獲物を食い散らかさんと襲い掛かる!
『…やれ』「やってみろ!」
対する少女アルカは足元のペダルを全力で踏み込み、全速力で氷像の群れに突っ込む!


車体側面のフィジカルライフルが火を噴く!氷像達は直進する巨大バイクに触れる事なく粉砕されてゆく!!
「行くよ、レジスタ!」
右手でステアリングを倒して機体をジャンプさせ、左手のレバーを素早く倒しコマンドを入力する!!


宙を舞うレジスタは空中で回転し、人型形態へと変形!その動作に巻き込まれ氷像粉砕!!
「ヒューマノイド・モードだ!」
その勢いを利用し、右手から展開した攻性テトラダイ刀で継ぎ接ぎの天使に斬りかかる!!


『…!!』
ナイト・メア・メシアは斥力でそれを防御!光の刃は装甲に触れる前に制止する!!
「サイコキネシス!?」
そこへ容赦無く死神の鎌が振り下ろされる!!レジスタはそれを左肩のホイールで弾いて逸らす!!


更に追撃!メシアの氷の腕から高出力のエネルギーブレードが発生、そのまま串刺しを狙う!!
それを阻止する為レジスタは至近距離で脚部フィジカルライフルを発射!跳弾し双方にダメージ!!
「くうっ…」『!!』


斥力から解放されたレジスタはそのまま着地し、損傷箇所を確認…
「大丈夫、装甲にちょっとヒビが入っただけだ」
対するメシアの傷は自己修復で既に消えかかっている…
(あれだけの力を使っているんだ、オリジナルも無事では済まない筈…)


着地したレジスタを狙い、再び氷の獣!
「そんな調和頼みの戦いが通用しない事ぐらい、オリジナルなら解る筈だ!」
テトラダイ刀と肩のタイヤを回転させ、氷像を纏めて破壊!!
『…本当にそう思う?』「何…?」


レジスタのセンサー類をフル動員し周囲の状況を探る…
「こ、これは…!」
砕かれた氷像の微細な破片が、大広間全体に充満している…!
『…この空間はナイト・メア・メシアが掌握した』


直後!機体のモニターに気温低下のアラートが表示され、大部屋の床や天井、配管が全て凍り付く!!
「…最初から、これが狙いだったのか」
レジスタは自身の体温を維持する為、攻性テトラダイ刀を常時起動モードに変更する。


『…詰みだよ、諦めて死ね』


次回、第33話「選別そしてパッチワーク②」へ続く。


  • レジスタ:Factory-type06
アルカ・クラララ・リグがファクトリーから脱走する際、同施設を利用して製造したバイク型アームヘッド。
飛行能力を持たないが、人型への変形機構を備えており機動力は高い。


  • ナイト・メア・メシア:Night_Mare_Messiah
アザーフォビア内で放棄されていた詳細不明パーツ(恐らくメシア系機体と推測される)が強力な氷の調和能力で合成、顕現したアームヘッド。
コアの力が限界以上に引き出されており、自己修復・サイコキネシス等の現象を引き起こす。



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最終更新:2018年01月23日 22:14