これまでのあらすじ
ナイト・メア・メシアの調和能力"トメガセリオン"は、単なる氷を操る能力では無かった。
空間そのものを凍結支配しサイコキネシスをも操る圧倒的殺意を前に、レジスタは…?


アームヘッド・ストーリー:リターン・デイズ
第33話「選別そしてパッチワーク」


レジスタを除く、大広間の全ての物体が凍結…あたりは異様な静寂に包まれる!
(生まれて初めてだ、こんな悪者みたいなこと言ったの…)
氷で補強されたコクピット内部、オリジナルのアルカは冷静にそんな事を考えていた。


「レジスタの調和はまだ見せてない、勝負はここからだ!」
緑の巨大バイクが斜めに伸びた配管を走って登る!車輪表面に小さなプロトデルミス結晶を生成し、スリップを防いでいるのだ!
『だったら手の内、全部引きずり出してやる』


今度はメシアの周囲ではなく壁や床から氷の刃物が出現、レジスタの破壊を狙う!!
「その言葉、そっくりそのまま返す!」
緑のバイクは人型に変形、ジャンプで空中に脱出しそれを回避!!
継ぎ接ぎは片手を翳し、サイコキネシスの構え!!


『何度やっても無駄だあ!』
攻性粒子ブレードが見えない力で止まる!そこへ振り下ろされるサイズ!!
「それはどうかな!調和発動"ショッキング・ピンク"!!」
レジスタを覆うテトラダイ粒子が、桃色に変色する!!


変異粒子が機体側面から一気に放出され、推進力を生み出す!!
「やあーっ!」
その勢いで念力から逃れ、サイズを粒子ブレードで弾く!
『!!』「覚悟しろ!」
今度こそ斬りかかるレジスタ!速い!!


『っ…!』
メシアの氷の腕が切り落とされ、その場で砕け散る!!
「よし、これでトドメだ…あれ?」
操縦桿が動かなくなった!
『…言っただろ、詰みだって』
「動いてよレジスタ!…オリジナル、まさか」


『凍ったのさ、その機体の時間は』
レジスタの表面に先程砕けた氷の粒子が付着しており、キラキラと輝いている!
「時間凍結…そこまでするのか」
『そうだ、僕は本気だぞアルカ・クラララ・リグ』
画面の映像も凍結の直前の状態で"フリーズ"している。


ボタン1つ押せない状態だが、ホーンの意識はまだ生きている!
「そうか…アームヘッドの時間は凍っても、アームコアの向こうにいるものは!」
斬りかかるポーズのまま静止したレジスタは、桃色の粒子に持ち上げられそのまま浮上する!


『なっ、ええっ!?』
困惑する継ぎ接ぎの天使!
「行くぞォ!!」
斬りかかるポーズのまま空中をアクロバット飛行するレジスタ!
まるで子供のフィギュア遊びをそのままスケールアップしたかのような光景だ!!


「はああああ!これでも喰らえ!!」
斬りかかるポーズのまま斬りかかる!
『えっと…はっ!ふざけるな馬鹿!』
我に返りサイズで受け流す!!
『踏み込みが甘いんだよ!』
「うるさい!お前のせいで踏み込めないんだよ!!」『はぁ!?』


メシアはそのまま振り返り、関節が動かせない為無防備なレジスタのコクピットにサイズを突き立てようとする!
『死ーねー!!』「やばい!!」
…が!"偶然"にもメシアの関節を補強していた氷が砕け、軌道が逸れる!!
『…これは』


両腕を失ったメシアは最後の武器、頭部ホーン刺突を行う!が!!
『痛っった!』
"偶然"にもこのタイミングで首の筋肉がつり、失敗に終わる!!!
「トレーニングしてない機体で挑んだ事がお前の敗因だ!オリジナルーッ!!」


斬りかかるポーズのまま蹴りかかる、緑の巨大フィギュア!!
「うおおおおおお!レジスタキーック!!」
『馬鹿なあああああああああああああ!!!』
正面衝突した2機のアームヘッドは同時に力尽き、そのまま地面に落ちていった……


次回、第34話「選別パッチワーク③」へ続く。


  • トメガセリオン
ナイト・メア・メシアの調和能力。
氷の獣や武器を操り、その破片に触れものを"凍結"させる。
「空間全体を凍結させ有利なフィールドを作り出す」、「生物や機械の時間を凍結させ動きを封じる」等、圧倒的な強さを誇る。


  • ショッキング・ピンク
レジスタの調和能力。
自らのテトラダイ粒子を変質させ、運動エネルギーに変換する能力。
効果範囲が非常に狭く、対象を一方向に"押す"力しか生み出せない為、直接攻撃には使えない。


  • サイコキネシス
調和能力ではなく、単に強力な念動力。
ごく一部の才能ある生命体が習得できるとされているが、その詳細は未だ判明していない。



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最終更新:2018年02月24日 19:17