• アルカ・クライア
本作の主人公。
ファクトリーとの決戦から数年。
あるアームヘッドとの調和が切れ、止まっていた彼の時間は再び動き出した。

  • アルカ・クラララ・リグ
アルカ・クライアのクローンファントムだが、性別は女性。
互いの存在をかけた決闘の末、オリジナルと和解。行動を共にする仲間となった。



これまでのあらすじ
追憶剣レゾナンスで自らを貫いたレイル・レーラビは、全てを思い出し「古代の英雄セイル・ライラビット」と「代替の使者Vermicelli」の二者に剥離…終わりの無い戦いが始まってしまった。
そして、消滅寸前のポータルを通過し、ネクストエイジのヘブンに帰還したアルカ・クライア達は………


アームヘッド・ストーリー:リターン・デイズ
第56話「取り戻しの旅」


アザーフォビアから最も近い、人類の生存可能領域…
谷底に突き刺さった、三日月のような形状のビスケットハンマーの麓。
選別プロセスが終了し、ファクトリーから脱出したシリーズRRRRR達によって構成されたその集落にアルカ達は居た。


あの戦い以来アルカは心を閉ざし、殆ど家から出ない堕落しきった生活を送っていた。
「…どうしたの、リグ」
暗い部屋の中から、寝間着のまま顔を出す…
「今ね、アルカの知り合いだって人が来て…」


「え、僕の?」
「うん…ボクに手紙を渡して、すぐ帰っちゃったけど…」
そう言いリグは一通の手紙をアルカに手渡した。
「えっと…読むね」


《話は全て聞いた…レイル・レーラビに会いたいならば、これまでの旅路を引き返せ。…答えはもう出ている筈だ。》
「ねえリグ、この手紙を持ってきた人って……」
「?…金髪の綺麗なお姉さんだったよ」


「そうだったんだ…でも、もうレーラビくんは」
そう…これまで、どれだけ離れても消えなかったレゾナンスギアの同調サインは、あの日以来消えたままなのだ。
「とにかく行ってみようよ、何か、変わるかもしれないよ」
「…うん」


ーーー


…翌日。アルカとリグは荷物を纏め、取り戻しの旅に出る事を決意した。
集落のシリーズRRRRR達も、皆笑顔で送り出してくれた。


…まずアザーフォビアの入り口に到着したアルカは、遠くからゲートに向かって全力で小さな石を投げた。
「…オリジナル…」
石はカツカツと音を立てながら暗闇に吸い込まれ、二人は再び歩き始めた……


…荒野を抜け、アルカとリグが初めて出会った街。
「な…何というか…あの時は…」
「…いいよ、別に今は気にしてないし」
必要な物資を補充し、二人は互いの顔を見ないように街を後にした……


…そして、真っ黒に焦げた死者の街。
「夜になっちゃったね…ここで野宿する?」
「えっ…やだよ、ここ不気味だし…」
ふと辺りを見回すと、焼けた家屋や墓場の他に…ふらふら歩く一つの人影が目に入る。


「まさか…ゾンビ?」「何言ってるのアルカ、ゾンビなんて実在する筈が……」
そうこうしている間に人影はこちらに気付き、緩慢な動きで近寄ってくる……!
「えっ待って!まさか本当に…!?」


やがてゾンビらしき人影は、ゆっくりとこちらに近付いてくる…!
「ひいい!助けてオリジナル!!」
「あら、アルカ君にリグ君じゃない」
「…ハリッコさん?」


ーーー


二人はゾンビ…否、ハリッコ・ハリヤーマンに事情を説明した。
「そういう事だったのね…私も同行するわ」
「ハリッコさん…そういえば、どうしてこんな時間に外に…?」


「その…生き返ってからは、夜の方が居心地が良くて」
主を失ったゾンビの習性…


次回、第57話「取り戻しの旅②」に続く。



  • ハリッコ・ハリヤーマン
オブシギアの力によって蘇ったヒト・ゾンビ。
ファクトリーとの決戦後は亡者としての第二の人生を満喫していたが、アルカ達の話を聞き、一度は諦めた「エクスマギア内部にとり残されたレレラを連れ戻す」事を再び誓う。



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最終更新:2018年10月03日 00:42