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最速×騎士×被害者 - (2021/06/26 (土) 23:30:55) のソース
**最速×騎士×被害者 ◆rsdlcw3Jk6 ***最速×騎士×被害者 -Crash!!- #Warning! Even the collisions are 810.6 another meters. 「殺しあえって言われて渡された者がコレって…私相当運無い?」 獅堂光は、困惑していた。 殺し合いに乗るつもりは無かったが自衛の為にせめてまともな武器が入っていることを願って出したデイパックの中身は…。 「ど、どうしようかな…これ」 テレビに映っているアーティストが使っているような、新品のドラムセット一式。 吹奏楽部だとか軽音楽部が使っていたものに近いのかもしれないが、こんな間近に見たことは無かった。 それと奇怪な瓶が二本、これが彼女の支給品。 「こっちは武器にするにしても、投げて使うぐらいしかないなぁ。 このシンバルが外れたらこれが武器になりそうだけど、このネジを…こう、ん?」 一番上のネジをグルグルと回し始め、ゆっくりとそのネジが外れる。 「これでこうすれば…あ、外れた!」 クラシュシンバルがスタンドから外れる、持ち上げてゆっくりと離していく。 「あっと…うわわっ!」 スルリと手から滑り落ちクラッシュシンバル独特の弾ける音が辺りに響き渡る。 その音は大きく、激しく、あたりの木々を揺らしていく。暫しの間、その場で警戒を続けた。 「…誰も来ない。ああ良かったぁ、いきなり襲われるところだったぁ」 落としたクラッシュシンバルを拾い、デイパックへと放り込む。 「残りはいざ!って時に使えるかもしれないし。うん、戻しておこう! それと…もう一つ何かある、これはなんだろう?」 ドラムセットをデイパックに仕舞い、次に光が手にしたのは「デンコーセッカ」と書かれた同じ形の2本の瓶。 一緒についている解説書に光は目を通した。 この時点での光の失敗は二つ。 クラッシュシンバルを落としたこと。 クラッシュシンバルの音を聞いていた人間が、遠くに少なくとも一人いたということ。 ***最速×騎士×被害者 -最強絶叫計画- #Warning! Even the collisions are 681.86 another meters. 「ハッハッハァ!いいですねぇ!少し何時もより遅い気はしますが速度も体調も良好! こんな場所とは言え、やぱりドライブというものはすがすがしい気分にさせてくれますねぇ。 そうそう!ドライブと言ってもやはり目的地に着くまでが大切です!その目的地までの移動時間を短縮することで現地での予定に余裕が持てる! さらにその予定を早く済ませれば自由に行動できる時間が増える!つまり早くすればするほど自分にプラスになるんです! 聞いてますかぁ?”イオン”さん!」 「み、みお、んだ、っていってあああああああああああ!」 「大丈夫ですよ~私がしっかり前を見ていますからねぇ! この世で最も速い速度でも安定した走行をお約束しますよぉ?」 それにしてもこの男、全く人の話を聞く様子が無い。 私は一刻も早くこの性質の悪い絶叫マシーンから降りたい。 いやこれは絶叫マシーン?そんな軽いもので済むようなレベルじゃない。 地獄。それが相応しかった。 とにかく一刻も早く降りたい、そして喉の奥からこみ上げてくる物をどうにかして処理したい。 そんな魅音の願いが届いたのかクーガーがある事に気が行く。 遠くからある程度の音量で聞こえるドラのような弾ける音。武器の音なのだろうか? 「おやぁ?いまなんだか変な音がしましたねぇ。こんな山の中で音を立てるというのは自殺行為に近いです。 しかもこんな弾ける音といえば戦闘が起こっているかも知れないと考えた方がいい!ならば!紳士として救出に向かうべきです! さらに可能性を考えればイオンさんの知り合いが襲われているとも考えられる!襲っている方というのならば考えますけどねぇ!! どちらにせよ俺は向かうのだぁああああああ!最速!最短で!行きますよイオンさああああああああああん!」 さらに強く握られるハンドル、アクセルは全開、上がる速度。 堪えるのが限界になってきた、今すぐにでも吐きたい。 しかし無情にも速度は段々と上がっていく。 これは試練ですか? ***最速×騎士×被害者 -そして衝突へ- #Warning! Even the collisions are 315.87 another meters. 「ふーん、コレを飲むと目にも止まらぬ速さで走る事ができる…かぁ」 俄には信じがたい話である、こんなようなものを飲むだけでそんな超速が手に入るとは思えない。 でも信頼できる仲間には早く会いたい、この会場内をそんな速さで駆け巡れば少しは早く見つかるだろうか。 何にせよ動かなければ始まらない、考えは纏まった。 「よし、目立つかもしれないけれど海ちゃん風ちゃんを探しに中心に行こう!これの蓋を開けて…と」 中身の液体を口の中へと流し込む、不味いとも美味しいとも思えないなんとも言い難い感覚のそれを飲み込んでいく。 飲み干したところで何らかの変化が出たわけでもない、獣の身体になったわけでもないし、背中に羽根が生えた訳でもない。 「ホントこれで速くなっ…ええええええええ?!」 何気なく後ろを振り向いた光の目に飛び込んできたもの、それは。 #Warning! Even the collisions are 62.91 another meters. 「さぁ!音が鳴ったところまで恐らくもう少しですよ!ヒャッホオオオオオオオ!」 もう声すら出ない、完全にこの男のペース。 考えるという事が馬鹿らしくなってきた、世界が違うというより次元が違う。 いやもっとなにか根本的な物が違う。 あたまのつくり?すんでいるせかい?なんかもーどーでもいーや、あははははは。 「ねぇ、イオンさん。大丈夫ですか?流石に車ではありませんし少し最速すぎましたか?」 スピードを緩めることなくクーガーはたった一瞬、魅音のほうを振り向いた。 魅音には見えた、その一瞬の間に目の前に人影が見えたことを。 「ま…ま、まうおぇっ!まえっ!」 このまま行けば確実に衝突する、下手すれば三人揃ってオダブツになるかもしれない。 魅音の必死の叫び、振り絞ったその声は爆音より激しく。 「え…?うおおおおおおっ?!」 ***最速×騎士×被害者 -其々の願い- #Before long, the unexpected error and this vehicle will collide. →クーガーの考え このままでは衝突!しかしこの俺のウルトラテクニックを以ってすればコレぐらいの危機を乗り越えるぐらい朝飯前! 即断!即決!即動!スクーターの武装を解除し瞬く間に俺の足に装着!ラディカルグッドスピード脚部限定! そしてそのままスクーターの裏側に回り逆噴射!さらにハンドルの向きを変えて進行方向を逸らす! 極限まで高めた乗り物の速さVS俺自身の速さの一瞬の戦いだ!ハッハ…な、何ィ~~~~~~~~!! →光の判断 突っ込んできたのはバイク、どうしよう!このままじゃ海ちゃんや風ちゃんにも会えないまま死んじゃうかも知れない! と、とにかく!逃げよう!せーのっ!…うわ、うわわわわわあああああああああああ!! →魅音の願い 降 ろ し て この数秒に起きた出来事は正に超人技。 クーガーが瞬く間にアルターを自分の足に移しバイクを前から押さえつけハンドルを返し進行方向を変え、アルターからの噴射でバイクの速度を緩めるというもの。 その前に光は走り始めていた、本人すら考えつかなかったスピードが一瞬で出たのだ。 一方魅音は…クーガーを決して離す事はなかった。何が起こっているのか、考える余裕すらなかった。 速度が緩まったとはいえある程度の速度を持ったバイクはそのまま近くの木へと突っ込んでいった。 刹那の土壇場劇、そこにいた三人が全員衝撃を受けた。 「俺より速く動いていた、しかもあの速度を瞬時に出すとは…バカな、俺が遅い?俺がスロウリィ?」 確かにあの人間が何か使っていたのかもしれない。 それにしてもアルターは見当たらなかったしそれといった特徴も無かった。 一瞬にしてどうやってあそこまで速度を高めたか? 「俺が…遅い…うあああああああああああ!オ~ブストラクショ~ン!!」 クーガーはカブのことも忘れ、ガクリと膝を突いた。 「超えてみせる!例えどんな人間であったとしても俺は追いついてみせるぞおお!」 魅音はスクーター最速地獄から抜けだせたや否や即座に走り出し、そこらの木に寄りかかり吐いた、吐いた、吐き続けた。 クーガーの叫びも何もかもを無視し、吐いた、とにかく身体からこみ上げてくる物が止まらない。 胃液やらなにやら全て、止まることなく。吐いて吐いて吐いて。 魅音は自分の不運とクーガーの能力を心の底から呪った。 【C-8 南部・1日目 深夜】 【園崎魅音@ひぐらしのなく頃に】 [状態]:乗り物酔い、精神的に軽く動揺、吐き気、著しい頭痛、多少の狂乱? [装備]:ホ○ダのスーパーカブ(破損状況は未確認だが木に突っ込んだ) [道具]:支給品一式(配給品残数不明) [思考・状況] 1.とにかく吐く 2.圭一ら仲間と合流。 3.クーガーから逃げる(?) 【ストレイト・クーガー@スクライド】 [状態]:俺が遅い…?俺がスロウリィ? [装備]:ラディカルグッドスピード(脚部限定) [道具]:支給品一式(配給品数不明) [思考・状況] 1.俺が遅い…? 2.世界を縮める。 3.イオン(魅音)をエスコートする。 [備考] ※カブの立てた物音は誰かが気がつくかもしれません。 ※カブは停止し、アルターは解除されました。 クーガーの支給品、魅音の残り支給品数は未だに不明です。 ※ちょうど光がシンバルを落とした地点です。 シンバルの音を不審に思った人間がこちらに向かってくるかもしれません。 ***最速×騎士×被害者 -怪速特急進行中- 「わわわ!ちょっと待って!待って!」 自分でも予測していなかった速度を上手くコントロールできずに爆走を続ける光。 デンコーセッカの効力は凄まじい物だった。 「こんなに速くなるなんて考えてないってえ!!」 ――――――――えー、本日は人間暴走特急にご乗車頂き誠に有難うございます。 当列車は現在止まれません、そのままお待ちください―――――――― 【D-8 中心部線路付近・1日目 深夜】 【獅堂光@魔法騎士レイアース】 [状態]:デンコーセッカによる最速状態、早朝頃には切れます。 [装備]:クラッシュシンバルスタンドを解体したもの(足の部分を先端にする感じで持っています) [道具]:ドラムセット(SONOR S-4522S TLA、クラッシュシンバル一つを解体)、デンコーセッカ@ドラえもん(残り1本)、支給品一式 [思考・状況] 1.誰か止めて! 2.光、海と合流 3.この場所から脱出 [備考] ※爆走の為、足音等に誰かが気がつくかもしれません。 シンバルを落とした大分後ですが、比べ物にならないくらい大きな音なのでこちらのほうが不信がられる可能性があります。 ※ドラムセット種類についてはおまけのようなものなので。 大体の形を把握していただければそれでOKです。 ドラムセットはちなみに一式でこのような物です。 ttp://www.soundhouse.co.jp/shop/ProductDetail.asp?Item=677^S4522STLA^^ *時系列順で読む Back:[[不死身のドラキュリーナひとり]] Next:[[STALKER]] *投下順で読む Back:[[不死身のドラキュリーナひとり]] Next:[[STALKER]] |05:[[Ride on shooting star]]|園崎魅音|86:[[「速さ」ってなんだろ?「速さ」ってなぁに?]]| |05:[[Ride on shooting star]]|ストレイト・クーガー|86[[「速さ」ってなんだろ?「速さ」ってなぁに?]]| ||獅堂光|82:[[暴走特急は親友の夢を見るか]]|