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「飛び込んで行け、夜へ」(2021/06/29 (火) 00:05:01) の最新版変更点
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**飛び込んで行け、夜へ ◆.9Q8uilou6
それは剣と言うにはあまりにも大きすぎた
大きくぶ厚く重く
そして大雑把すぎた
それはまさに鉄塊だった
「いったい誰がこんな剣使えるって言うのよ!」
デイバックを空けて出てきたのはどうやって中に入っていたのかも分からない巨大な剣だった。
私だって並みの男に負けない力を持っている自信がある。
でもこの剣は無理だ。
持ち上げるだけで精一杯でとてもじゃないが戦闘には使えそうも無い。
いったいどんな人間がこんな剣を振れるのか想像しようとして、一人の男の姿が思い浮かんだのであわててその姿を打ち消した。
あの男───ガッツが去ってから全てがおかしくなった。
グリフィスはガッツを追うように行方不明になり、鷹の団はミッドランドのお尋ね者になり逃亡生活。
だが───やっとグリフィスの居場所を掴んだ。
後は計画を練ってグリフィスを救い出せば全てが元通りになるはずだった。
こんな殺し合いに巻き込まれなければ。
「この剣は戦闘には使えそうも無いわね…何か他に武器は…これは?」
次に私は参加者の名前が書かれた紙を見つけた。
「ガッツ!?それにグリフィスも!?」
私は今までこの殺し合いに優勝して元の世界に戻りグリフィスを救出するつもりだった。
でもグリフィスはここにいる。
それに───ガッツも。
そして生き残れるのは一人。
私はどうしたらいい?
自分が生き残るためにグリフィスを殺す?
無理だ、そんなこと、力の面でも心の面でも出来るわけが無い。
私はグリフィスの剣。私の命はグリフィスの命の為にある。
じゃああのギガゾンビとやらを殺す?
それも無理だ。
私もグリフィスもガッツもただの剣士だ。
離れたところから魔法で相手の首を爆破する相手にかなうはずが無いし、そもそもここにいない相手を殺すことなど出来るはずもない。
なら私のすべき事は一つ。グリフィスのために他の参加者を殺して、最後に自害する。
でも私が全員を殺してる間にグリフィスが死んだら───
大丈夫。グリフィスは私よりも遥かに強い。
グリフィスを殺せる人間なんて───
『ガッツ』
私は名簿に書かれていたもう一人の知り合いの名前を思い出した。
ガッツ、ガッツならグリフィスにも勝ってしまうかもしれない。
そして何より───グリフィスにガッツは殺せない。
グリフィスにとってはガッツは何にも変えがたい心の支えだ。
───多分、ガッツが鷹の団を捨てて去っていった今でさえ。
グリフィスにガッツは殺せない。
でもこの殺し合いで生き残れるのはただ一人。
なら、私が殺すしかない。
殺せないまでも、傷を負わせる事が出来れば他の参加者が殺してくれるかもしれない。
その為にも何か私にも使える武器は───
そう思いカバンに手を入れると、私の手が何かを掴んだ。
「これは───黄金の剣?」
今度の剣は先ほどの剣のように無茶苦茶なサイズではなく、私が今まで使っていた剣と同じくらいの大きさだった。
これなら、これならやれる。
決意は固めた。武器も手に入れた。後は───実行するだけだ。
【A-5・1日目 深夜】
【キャスカ@ベルセルク】
[状態]:健康
[装備]:エクスカリバー@Fate/stay night
[道具]:支給品一式、カルラの剣@うたわれるもの(持ち運べないので鞄に収納しました)
[思考・状況]
1:ガッツを殺す。
2:他の参加者(グリフィス以外)を殺して最後に自害する。
※1 キャスカはガッツが一度去って再開する直前、グリフィスが捕まってから一年後の状態で来ています。
本スレ2 レス27-28
*時系列順で読む
Back:[[決意の言葉]] Next:[[淵底に堕ちた鷹]]
*投下順で読む
Back:[[決意の言葉]] Next:[[淵底に堕ちた鷹]]
|キャスカ|83:[[ある接触]]|
**飛び込んで行け、夜へ ◆.9Q8uilou6
それは剣と言うにはあまりにも大きすぎた
大きくぶ厚く重く
そして大雑把すぎた
それはまさに鉄塊だった
「いったい誰がこんな剣使えるって言うのよ!」
デイバックを空けて出てきたのはどうやって中に入っていたのかも分からない巨大な剣だった。
私だって並の男に負けない力を持っている自信がある。
でもこの剣は無理だ。
持ち上げるだけで精一杯でとてもじゃないが戦闘には使えそうもない。
いったいどんな人間がこんな剣を振れるのか想像しようとして、一人の男の姿が思い浮かんだのであわててその姿を打ち消した。
あの男───ガッツが去ってから全てがおかしくなった。
グリフィスはガッツを追うように行方不明になり、鷹の団はミッドランドのお尋ね者になり逃亡生活。
だが───やっとグリフィスの居場所を掴んだ。
後は計画を練ってグリフィスを救い出せば全てが元通りになるはずだった。
こんな殺し合いに巻き込まれなければ。
「この剣は戦闘には使えそうもないわね…何か他に武器は…これは?」
次に私は参加者の名前が書かれた紙を見つけた。
「ガッツ!?それにグリフィスも!?」
私は今までこの殺し合いに優勝して元の世界に戻りグリフィスを救出するつもりだった。
でもグリフィスはここにいる。
それに───ガッツも。
そして生き残れるのは一人。
私はどうしたらいい?
自分が生き残るためにグリフィスを殺す?
無理だ、そんなこと、力の面でも心の面でも出来るわけがない。
私はグリフィスの剣。私の命はグリフィスの命の為にある。
じゃああのギガゾンビとやらを殺す?
それも無理だ。
私もグリフィスもガッツもただの剣士だ。
離れたところから魔法で相手の首を爆破する相手にかなうはずがないし、そもそもここにいない相手を殺すことなど出来るはずもない。
なら私のすべき事は一つ。グリフィスのために他の参加者を殺して、最後に自害する。
でも私が全員を殺してる間にグリフィスが死んだら───
大丈夫。グリフィスは私よりも遥かに強い。
グリフィスを殺せる人間なんて───
『ガッツ』
私は名簿に書かれていたもう一人の知り合いの名前を思い出した。
ガッツ、ガッツならグリフィスにも勝ってしまうかもしれない。
そして何より───グリフィスにガッツは殺せない。
グリフィスにとってはガッツは何にも変えがたい心の支えだ。
───多分、ガッツが鷹の団を捨てて去っていった今でさえ。
グリフィスにガッツは殺せない。
でもこの殺し合いで生き残れるのはただ一人。
なら、私が殺すしかない。
殺せないまでも、傷を負わせる事が出来れば他の参加者が殺してくれるかもしれない。
その為にも何か私にも使える武器は───
そう思いカバンに手を入れると、私の手が何かを掴んだ。
「これは───黄金の剣?」
今度の剣は先ほどの剣のように無茶苦茶なサイズではなく、私が今まで使っていた剣と同じくらいの大きさだった。
これなら、これならやれる。
決意は固めた。武器も手に入れた。後は───実行するだけだ。
【A-5・1日目 深夜】
【キャスカ@ベルセルク】
[状態]:健康
[装備]:エクスカリバー@Fate/stay night
[道具]:支給品一式、カルラの剣@うたわれるもの(持ち運べないので鞄に収納しました)
[思考・状況]
1:ガッツを殺す。
2:他の参加者(グリフィス以外)を殺して最後に自害する。
※1 キャスカはガッツが一度去って再開する直前、グリフィスが捕まってから一年後の状態で来ています。
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